JPH11172208A - ケイ素酸化物含有材用の感圧接着シ―ト類 - Google Patents

ケイ素酸化物含有材用の感圧接着シ―ト類

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JPH11172208A
JPH11172208A JP9346124A JP34612497A JPH11172208A JP H11172208 A JPH11172208 A JP H11172208A JP 9346124 A JP9346124 A JP 9346124A JP 34612497 A JP34612497 A JP 34612497A JP H11172208 A JPH11172208 A JP H11172208A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスやタイルなどの無機質材料に対して高
い接着性を示し、とくに耐湿熱性にすぐれた感圧接着シ
―ト類を提供する。 【解決手段】 40℃の温水に24時間浸漬したのちの
吸水率が15重量%未満である発泡基材上に、a)一般
式:CH2 =C(R1 )COOR2 (式中、R1は水素
またはメチル基、R2 は炭素数が4〜14個のアルキル
基である)で表されるアクリル系単量体60〜94重量
%と、b)一般式:CH2 =C(R3 )CONR4 5
(式中、R3 は水素またはメチル基、R4 は水素または
アルキル基、R5 はアルキル基であるか、あるいはR4
と結合しこれとN原子とで複素環を構成する有機基であ
る)で表される(メタ)アクリルアミド5〜40重量%
と、c)酸性基を含む単量体1〜10重量%との共重合
体を主成分とするアクリル系感圧接着剤からなる層を設
けて、感圧接着シ―ト類を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、タイルな
どのSiO2 を主成分とした無機質材料を被着体とす
る、ケイ素酸化物含有材用の感圧接着シ―ト類に関す
る。
【0002】
【従来の技術】作業の簡便化や安全衛生の向上を目的
に、これまでの液状の接着剤から感圧接着テ―プを用い
て接着処理することが定着してきている。感圧接着テ―
プの使用用途が拡がるにつれ、要求特性も厳しくなつて
きた。この要求特性のなかでも、実用的な特性として、
耐湿熱性が挙げられる。家電・OA機器用、自動車用い
ずれの用途においても、温度、湿度の影響は避けられな
い。なかでも、浴場まわりのような環境では温度よりも
むしろ、湿度の影響を強く受ける。しかし、従来、一般
に用いられているアクリル系感圧接着剤は、ガラスやタ
イルなどのSiO2を主成分とした無機質材料に対して
十分な耐湿熱性を有しておらず、高温多湿下で接着性を
失い、固定部材の脱落に至るという問題がある。
【0003】ガラスに対する接着性を改良するため、ガ
ラス表面にあらかじめシランカツプリング剤を処理する
方法が一般的に用いられている。また、アクリル系感圧
接着剤中にシランカツプリング剤をブレンドする方法
(特公昭62−30233号公報)も開示されている。
しかし、前者は、高温で乾燥処理する必要があり、設備
や時間がかかり、また一度施工したガラス窓に適用する
ことが難しく、後者は、シランカツプリング剤中のアル
コキシシランのポツトライフが短いため、保存湿度条件
・期間に強く制約を受け、いずれも、実用性に欠ける。
【0004】また、感圧接着テ―プにおいて、貼着固定
した部材に加わる外力や振動を分散緩和したり、部材表
面の凹凸への追従性を良くするため、ウレタン、ポリエ
チレン、アクリルフオ―ムなどの発泡基材を用いること
はよく知られている。この種の両面感圧接着シ―トにつ
いても、高温多湿下の環境にさらされると、発泡基材中
に湿気が浸透し、その水分が感圧接着剤層の背面側から
ガラス界面へ侵入し、接着力の低下が起こる。耐湿性を
改良した感圧接着剤を用いたとしても、発泡基材からの
水分の侵入は防げず、同様に接着力の低下が起こる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の技
術では、ガラスやタイルなどの無機質材料に対して、耐
湿熱性にすぐれた実用的な感圧接着シ―ト類は知られて
おらず、とくに外力や振動の分散緩和、部材表面の凹凸
への追従性を良くするために発泡基材を用いたもので、
上記特性にすぐれたものはほとんどみられない。したが
つて、本発明は、上記の事情に照らし、シランカツプリ
ング剤を用いなくても、ガラスやタイルなどの無機質材
料に対して高い接着性を示し、とくに耐湿熱性にすぐれ
た実用的な感圧接着シ―ト類を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討するにあたり、まず、従
来のアクリル系感圧接着剤がガラスに対して接着力が低
くなる、とくにこの現象が多湿下で顕著となることにつ
いて、以下のように考察した。ガラスの主成分であるS
iO2 は表面が酸性であることが知られており、一方、
従来のアクリル系感圧接着剤は一般にアクリル系単量体
と酸性基を有する単量体との共重合体を主成分としてお
り、接着剤としてやはり酸性である。このため、感圧接
着剤とガラスとの間で、酸性基同志の電気的斥力が働
き、強い接着力を発揮できない。とくに水が存在する
と、酸性基の解離イオンが増大し電気的斥力がより一層
働き、同時に吸水による凝集力の低下も起こり、接着力
が低下する。
【0007】そこで、本発明者らは、この考察を踏まえ
て、感圧接着シ―ト類において、外力や振動の分散緩
和、部材表面の凹凸への追従性を良くするために発泡基
材を用いるにあたり、この発泡基材から感圧接着剤層へ
の水分の侵入を制御し、かつ感圧接着剤の組成に塩基性
セグメントを導入することで、上記問題を解決できない
かと考え、さらに検討を続けた。その結果、発泡基材の
吸水率を特定し、かつアクリル系感圧接着剤中に特定の
塩基性セグメントを導入する組み合わせ構成としたとき
に、ガラスやタイルなどのケイ素酸化物含有材に対し
て、シランカツプリング剤の処理を施さなくても、すぐ
れた接着性を得ることができ、とくに高温多湿下でも高
い接着性を示す、耐湿熱性にすぐれた感圧接着シ―ト類
が得られることを知り、本発明を完成するに至つたもの
である。
【0008】すなわち、本発明は、40℃の温水に24
時間浸漬したのちの吸水率が15重量%未満である発泡
基材の少なくとも片面に、a)一般式(1):CH2
C(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素またはメチル
基、R2 は炭素数が4〜14個のアルキル基である)で
表されるアクリル系単量体60〜94重量%と、b)一
般式(2):CH2 =C(R3 )CONR4 5 (式
中、R3 は水素またはメチル基、R4 は水素またはアル
キル基、R5 はアルキル基であるか、またはR4と結合
しこれとN原子とで複素環を構成する有機基である)で
表される(メタ)アクリルアミド5〜40重量%と、
c)酸性基を含む単量体1〜10重量%との共重合体を
主成分とするアクリル系感圧接着剤からなる層を有する
ことを特徴とするケイ素酸化物含有材用の感圧接着シ―
ト類に係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる発泡基材は、
40℃の温水に24時間浸漬したのちの吸水率が15重
量%未満、好ましくは10重量%未満であればよい。材
質は限定されないが、主成分として、ブチルゴム、クロ
ロプレンゴム、ウレタン、ポリエチレン、アクリル、エ
ピクロルヒドリンゴム、シリコ─ンゴムなどが用いられ
る。厚さも限定されないが、厚すぎると部材を固定した
ときに荷重により変形し、部材からはみ出して外観(意
匠性)が悪くなり、薄すぎると凹凸への追従性が失われ
るため、好ましくは0.5〜2mmの範囲とするのがよ
い。
【0010】上記の吸水率が15重量%以上となると、
発泡基材から感圧接着剤の層への水の移行を抑制でき
ず、耐湿熱性の低下が起こる。発泡基材の上記吸水率を
15重量%未満に設定する手段は任意であり、たとえ
ば、基材中に含ませる各種添加剤の種類や量を選択した
り、製造条件などを適宜設定することにより、容易に上
記吸水率に設定できる。このような吸水率に設定した市
販品の入手も可能であり、この市販品をそのまま使用し
てもよい。
【0011】本発明に用いられるアクリル系感圧接着剤
は、a)一般式(1):CH2 =C(R1 )COOR2
(式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数が4
〜14個のアルキル基である)で表されるアクリル系単
量体60〜94重量%と、b)一般式(2):CH2
C(R3 )CONR4 5 (式中、R3 は水素またはメ
チル基、R4 は水素またはアルキル基、R5 はアルキル
基であるか、あるいはR4 と結合しこれとN原子とで複
素環を構成する有機基である)で表される(メタ)アク
リルアミド5〜40重量%と、c)酸性基を含む単量体
1〜10重量%との共重合体を主成分とした感圧接着剤
である。
【0012】a成分のアクリル系単量体は、一般式
(1)中のR2 がブチル基、イソブチル基、イソアミル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、
イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基などの炭
素数4〜14個のアルキル基からなるアクリル酸または
メタクリル酸のアルキルエステルである。R2 の炭素数
が4個未満となると、感圧接着剤のぬれ性が低下して初
期接着性が悪くなり、また14個を超えると、接着力に
劣る。このa成分のアクリル系単量体は、単量体全体の
60〜94重量%の範囲で、その1種または2種以上が
用いられる。60重量%未満となると、アクリル系感圧
接着剤としての性能を発揮させにくくなり、94重量%
を超えてしまうと、b成分の(メタ)アクリルアミドが
不足して、ガラスなどに対する接着性能が不十分とな
る。
【0013】b成分の(メタ)アクリルアミドには、一
般式(2)で表される、N−モノ置換(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジ置換(メタ)アクリルアミドなどの
非環状の(メタ)アクリルアミドと、環状の(メタ)ア
クリルアミドとが含まれる。たとえば、N−メチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イ
ソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルア
ミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メ
タ)アクリロイルピロリドン、N−(メタ)アクリロイ
ルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、
N−(メタ)アクリロイル−4−ピペリドンなどが挙げ
られる。このb成分は、単量体全体の5〜40重量%、
好ましくは10〜35重量%の範囲で、その1種または
2種以上が用いられる。5重量%未満では、ガラスなど
に対し接着性能が不十分となり、40重量%を超える
と、弾性率が増大して室温下でのぬれ性が低下する。
【0014】c成分の酸性基を含む単量体としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸など
のカルボキシル基含有単量体や、その他、2−ヒドロキ
シエチルアクリロイルホスフエ―ト、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリロイルホスフエ―トなどのリン酸基含有単
量体などが用いられる。このc成分の単量体は、単量体
全体の1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%の範囲
で、その1種または2種以上が用いられる。1重量%未
満では、凝集力が不足し耐熱保持性が低下し、10重量
%を超えると、酸成分が増えガラスなどに対する接着性
能が悪くなり、室温付近における接着力が低下しやす
い。
【0015】共重合体は、上記のa成分、b成分および
c成分からなる単量体混合物を、常法により、溶液重合
法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法などの方法に
より共重合させることにより、得ることができ、塊状重
合法では、紫外線照射による重合方式が好ましい。共重
合に際し、ベンゾイルパ―オキサイド、ラウロイルパ―
オキサイド、クメンパ―オキサイドなどの有機過酸化
物、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などの
アゾ系化合物、2,2´−ジメトキシ−2−フエニルア
セトフエノン、2,2´−ジエトキシアセトフエノンな
どのアセトフエノン系化合物、ベンゾインエチルエ―テ
ル、ベンゾインイソプロピルエ―テルなどのベンゾイン
エ―テル系化合物、ベンゾフエノン、ベンゾイル安息香
酸などのベンゾフエノン系化合物などの熱重合開始剤や
光重合開始剤が用いられる。
【0016】本発明のアクリル系感圧接着剤は、このよ
うな共重合体を主成分とし、これに通常は適宜の架橋剤
を含ませて架橋処理し、耐熱保持性にすぐれた感圧接着
剤とされる。架橋剤としては、ポリイソシアネ―ト化合
物、ポリエポキシ化合物、アジリジン化合物などの公知
の各種の多官能性化合物が用いられるが、これらの中で
も、ポリイソシアネ―ト化合物が好ましい。
【0017】ポリイソシアネ―ト化合物としては、エチ
レンジイソシアネ―ト、ブチレンジイソシアネ―ト、ヘ
キサメチレンジイソシアネ―トなどの脂肪族ポリイソシ
アネ―ト類、シクロペンチレンジイソシアネ―ト、シク
ロヘキシレンジイソシアネ―ト、イソホロンジイソシア
ネ―トなどの脂環族ポリイソシアネ―ト類、2,4−ト
リレンジイソシアネ―ト、4,4´ジフエニルメタンジ
イソシアネ―ト、キシリレンジイソシアネ―トなどの芳
香族ポリイソシアネ―ト類などや、トリメチロ―ルプロ
パンのトリレンジイソシアネ―ト付加物などが挙げられ
る。
【0018】また、上記の架橋剤に代えて、前記の共重
合に際し、内部架橋剤を含ませて上記同様の耐熱保持性
にすぐれた感圧接着剤とすることもできる。このような
内部架橋剤としては、たとえば、トリメチロ―ルプロパ
ントリ(メタ)アクリレ―ト、ペンタエリスリト―ルテ
トラ(メタ)アクリレ―ト、1,2−エチレングリコ―
ルジ(メタ)アクリレ―ト、1,6−ヘキサンジオ―ル
ジ(メタ)アクリレ―ト、1,12−ドデカンジオ―ル
ジ(メタ)アクリレ―トなどの多官能(メタ)アクリレ
―トを挙げることができる。
【0019】本発明のアクリル系感圧接着剤には、上記
成分のほかに、さらに必要により、粘着付与樹脂、老化
防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、充填剤、難燃剤、帯電
防止剤などの公知の各種の添加剤を加えることができ
る。これらの添加剤と前記の架橋剤などは、その種類に
応じた通常の使用量で用いられる。
【0020】本発明においては、前記特定吸水率の発泡
基材の少なくとも片面に、上記構成の特定のアクリル系
感圧接着剤からなる層を設けて、シ―ト状やテ―プ状な
どの感圧接着シ―ト類とする。上記層の厚さは、とくに
限定されないが、通常は片面で約5〜200μmとすれ
ばよい。上記層を片面にのみ設ける場合、他方の面に上
記基材との投錨性にすぐれる他の一般の感圧接着剤、た
とえば、ゴム系、アクリル系、シリコ─ン系などの感圧
接着剤からなる層を設けてもよい。
【0021】本発明の感圧接着シ―ト類は、ガラス、タ
イルなどのSiO2 を主成分とした無機質材料からなる
被着体に対し、上記特定のアクリル系感圧接着剤からな
る層を接着界面とすることにより、すぐれた接着性が得
られ、とくに高温多湿下の環境でも高い接着性を維持す
る、すぐれた耐湿熱性が得られることから、ケイ素酸化
物含有材用の感圧接着シ―ト類として非常に適してい
る。
【0022】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によ
りなんら限定されるものではない。以下、部とあるの
は、重量部を意味するものとする。
【0023】参考例1 冷却管、窒素導入管、温度計、紫外線照射装置および攪
拌装置を備えた反応容器に、イソノニルアクリレ―ト7
9部、アクリロイルモルホリン14部、アクリル酸7
部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フエ
ニルアセトフエノン0.07部を入れて、光重合し、重
合率15重量%のポリマ―・モノマ―混合物を得た。さ
らに、この混合物の固形分100部に対し、トリメチロ
―ルプロパントリアクリレ―ト0.1部を加えて、シロ
ツプとした。このシロツプを、厚さが25μmの剥離処
理したポリエステルフイルム上に、硬化後の厚さが50
μmとなるように塗布したのち、紫外線を照射して硬化
させることにより、アクリル系感圧接着剤からなる層を
形成した。
【0024】参考例2 冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌装置を備えた反
応容器に、2−エチルヘキシルアクリレ―ト85部、ア
クリル酸15部、重合開始剤として2,2−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.14部と、これらの混合物100
部に対し、酢酸エチル100部を入れて、60℃で12
時間反応させてポリマ―溶液を得た。さらに、この混合
物の固形分100部に対し、トリメチロ―ルプロパンの
トリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン
(株)製の「コロネ―トL」〕1部を加えて、感圧接着
剤溶液とした。この感圧接着剤溶液を、厚さが25μm
の剥離処理したポリエステルフイルム上に、乾燥後の厚
さが50μmとなるように塗布したのち、乾燥し、アク
リル系感圧接着剤からなる層を形成した。
【0025】参考例3 エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリ
シジルエ―テル三元共重合体〔ダイソ―(株)製のエピ
クロマ―CG〕100部、炭酸カルシウム30部、カ―
ボンブラツク30部、2−メルカプトイミダゾリン0.
7部、尿素系発泡助剤3部、N,N´−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン3部、2,2,4−トリメチル−
1,2−ジヒドロキノリンの重合体3部、ステアリン酸
1部からなる配合組成物を調製した。これをミキシング
ロ―ルで混練したのち、0.6mmの厚さに圧延してシ―
トを成形した。ついで、このシ―トを160℃で10分
間加熱し、加硫、発泡させて、厚さが0.8mmの発泡基
材を得た。
【0026】このようにして得られた発泡基材は、40
℃の温水に24時間浸漬したのちの吸水率が10重量%
であつた。なお、上記の吸水率は、100mm角の発泡基
材を40℃の温水に24時間浸漬し、浸漬前後の重量を
測定して、吸水率(重量%)=〔浸漬後の重量(g)/
浸漬前の重量(g)〕×100として、算出した。以下
の吸水率も、これと同様にして、測定、算出した。
【0027】参考例4 配合組成物中、カ―ボンブラツク30部に代えて、ホワ
イトカ―ボン30部を使用するようにした以外は、参考
例3と同様にシ―ト成形し、加熱、発泡して、厚さが
0.8mmの発泡基材を得た。この発泡基材の40℃の温
水に24時間浸漬したのちの吸水率は、35重量%であ
つた。
【0028】実施例1 参考例3で得た厚さが0.8mm、40℃の温水に24時
間浸漬したのちの吸水率が10重量%である発泡基材の
片面に、参考例1で得たアクリル系感圧接着剤からなる
層を貼り合わせて、感圧接着シ―トを作製した。
【0029】実施例2 厚さが0.8mm、40℃の温水に24時間浸漬したのち
の吸水率が5重量%である市販のポリエチレンフオ―ム
からなる発泡基材の片面に、参考例1で得たアクリル系
感圧接着剤からなる層を貼り合わせて、感圧接着シ―ト
を作製した。
【0030】比較例1 参考例1で得たアクリル系感圧接着剤からなる層に代え
て、参考例2で得たアクリル系感圧接着剤からなる層を
貼り合わせるようにした以外は、実施例1と同様にし
て、感圧接着シ―トを作製した。
【0031】比較例2 参考例1で得たアクリル系感圧接着剤からなる層に代え
て、参考例2で得たアクリル系感圧接着剤からなる層を
貼り合わせるようにした以外は、実施例2と同様にし
て、感圧接着シ―トを作製した。
【0032】比較例3 参考例4で得た厚さが0.8mm、40℃の温水に24時
間浸漬したのちの吸水率が35重量%である発泡基材の
片面に、参考例1で得たアクリル系感圧接着剤からなる
層を貼り合わせて、感圧接着シ―トを作製した。
【0033】比較例4 厚さが0.8mm、40℃の温水に24時間浸漬したのち
の吸水率が30重量%である市販のウレタンフオ―ムか
らなる発泡基材の片面に、参考例1で得たアクリル系感
圧接着剤からなる層を貼り合わせて、感圧接着シ―トを
作製した。
【0034】比較例5 厚さが0.8mm、40℃の温水に24時間浸漬したのち
の吸水率が25重量%である市販のアクリルフオ―ムか
らなる発泡基材の片面に、参考例1で得たアクリル系感
圧接着剤からなる層を貼り合わせて、感圧接着シ―トを
作製した。
【0035】上記の実施例1,2および比較例1〜5の
各感圧接着シ―トについて、下記の方法により、初期接
着力、高温放置後(40℃で7日間放置後)の接着力お
よび高温多湿放置後(40℃,92%RH下で7日間放
置後)の接着力を測定した。これらの結果は、後記の表
1に示されるとおりであつた。
【0036】<接着力の測定>感圧接着シ―トを幅20
mm,長さ100mmの大きさに裁断し、市販のポリエチレ
ンテレフタレ―トフイルムを基材とした感圧接着テ―プ
で裏打ちしたのち、ガラス板に対して2kgロ―ラを往
復させる方法で圧着して、試験片を作製した。この試験
片を、下記(1)〜(3)の条件で放置後、万能引張試
験機により速度50mm/分で180度剥離接着力を測定
した。 (1)23℃,65%RH雰囲気下で20分間放置後
(初期接着力) (2)(1)の後、40℃の乾燥機に7日投入したの
ち、取り出して23℃,65%RH雰囲気下で20分間
放置後(高温放置後の接着力) (3)(1)の後、40℃,92%RHの加熱加湿機に
7日間投入したのち、取り出して23℃,65%RH雰
囲気下で20分間放置後(高温多湿放置後の接着力)
【0037】
【0038】上記の表1より明らかなように、本発明の
実施例1,2の感圧接着シ―トは、ガラス板に対し、初
期および高温放置後の接着力が大きく、かつ高温多湿放
置後でも非常に高い接着力を維持しており、耐湿熱性に
すぐれていることがわかる。これに対し、比較例1〜5
の感圧接着シ―トは、初期の接着力が不足する場合があ
る以外に、高温多湿放置後に接着力の急激な低下がみら
れる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明は、特定吸水率の
発泡基材の少なくとも片面に特定のアクリル系感圧接着
剤からなる層を設ける構成としたことにより、ガラスや
タイルなどのケイ素酸化物含有材に対して、シランカツ
プリング剤の処理を施さなくても、すぐれた接着性を示
す、とくに高温多湿下でも高い接着性を示す、耐湿熱性
にすぐれた感圧接着シ―ト類を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40℃の温水に24時間浸漬したのちの
    吸水率が15重量%未満である発泡基材の少なくとも片
    面に、a)一般式(1):CH2 =C(R1)COOR
    2 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数が
    4〜14個のアルキル基である)で表されるアクリル系
    単量体60〜94重量%と、b)一般式(2):CH2
    =C(R3 )CONR4 5 (式中、R3 は水素または
    メチル基、R4 は水素またはアルキル基、R5 はアルキ
    ル基であるか、あるいはR4 と結合しこれとN原子とで
    複素環を構成する有機基である)で表される(メタ)ア
    クリルアミド5〜40重量%と、c)酸性基を含む単量
    体1〜10重量%との共重合体を主成分とするアクリル
    系感圧接着剤からなる層を有することを特徴とするケイ
    素酸化物含有材用の感圧接着シ―ト類。
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