JPH11172014A - 耐熱ふっ素樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents
耐熱ふっ素樹脂成形体及びその製造方法Info
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- JPH11172014A JPH11172014A JP21710998A JP21710998A JPH11172014A JP H11172014 A JPH11172014 A JP H11172014A JP 21710998 A JP21710998 A JP 21710998A JP 21710998 A JP21710998 A JP 21710998A JP H11172014 A JPH11172014 A JP H11172014A
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- Japan
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- fluororesin
- molded product
- torr
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- Pending
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Abstract
その製造方法の提供。 【解決手段】ふっ素樹脂に酸素濃度100torr以下の不
活性ガス雰囲気下で、且つ該ふっ素樹脂の融点以上に加
熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10
MGyの範囲で照射してなる、融点325℃以下で、2
00℃での捻りによる動的弾性率が1×108 Pa以上
の耐熱ふっ素樹脂成形体。
Description
する抵抗性(耐熱変形性)に優れたふっ素樹脂成形体に
関するもので、摺動部品、シール部品、パッキン、ガス
ケット、半導体製造用容器・配管、厨房関連製品等に適
用できるふっ素樹脂成形体及びその製造方法に関するも
のである。
特性、耐薬品性、クリーン性(非汚染性)に優れてお
り、産業用、民生用の各種用途に広く利用されている。
しかし、ふっ素樹脂は熱劣化に対する抵抗性(耐熱性)
は優れているものの、耐熱変形性は必ずしも十分とは言
えない。このため、充填剤を加えること等の対策が検討
されてきた。
る方法でも十分な効果が認められず、また、充填剤がふ
っ素樹脂固有の耐薬品性やクリーン性等の性質を低下さ
せるため、その利用範囲が制限されることが多く、必ず
しも満足の行くものではなかった。
性有し、しかも、ふっ素樹脂本来の良好な特性を実現で
きる耐熱ふっ素樹脂成形体及びその製造方法を提供する
ことにある。
成するため、融点325℃以下で、200℃での捻りに
よる動的弾性率が1×108 Pa以上である耐熱ふっ素
樹脂成形体を提供するものである。
しては、テトラフルオロエチレン系重合体(以下PTF
Eという)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)系共重合体(以下PFAと
いう)、あるいはテトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン系共重合体(以下FEPという)が挙げ
られる。
ルキルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロピレン、
(パーフルオロアルキル)エチレン、あるいはクロロト
リフルオロエチレン等の共重合性モノマーに基づく重合
単位を1モル%以下含有するものも含まれる。また、上
記共重合体形式のふっ素樹脂の場合、その分子構造の中
に少量の第3成分を含むことは有り得る。
融点325℃以下で、200℃での捻りによる動的弾性
率が1×108 Pa以上と規定しており、融点又は動的
弾性率のいずれか一方が規定値を外れると高温での耐熱
変形性が著しく低下する。なお、ふっ素樹脂がPFAの
ときは、融点305℃以下、FEPのときは融点275
℃以下とすることが好ましい。
熱量計(DSC)を用い、50〜360℃の間で10℃
/minの昇・降温スピードにより昇温、降温を2サイクル
繰り返し、2回目の昇温時のDSC曲線の吸熱ピーク温
度を融点とする。
ふっ素樹脂に酸素濃度100torr以下、好ましくは10
-6torr〜100torr、更に好ましくは10-6torr〜40
torr(10-3mol/g)の不活性ガス雰囲気下で、且つそ
の融点以上に加熱された状態で電離性放射線を照射線量
1kGy〜10MGyの範囲で照射するものである。な
お、本発明のふっ素樹脂成形体は、ふっ素樹脂粉体に電
離性放射線を照射した後成形体としてもよく、また、シ
ート、ブロック又はその他の形状のふっ素樹脂成形体に
電離性放射線を照射してもよい。
ス雰囲気下で電離性放射線を照射しても架橋反応が十分
に行われない結果、十分な動的弾性率を実現できず、酸
素濃度100torrを越えると、分解が先行して架橋反応
が大幅に阻害されるため各種特性の低下を招く。本発明
においては、電離性放射線としては、γ線、電子線、X
線、中性子線、あるいは高エネルギーイオン等が使用さ
れる。
っ素樹脂をその結晶融点以上に加熱しておく必要があ
る。例えば、ふっ素樹脂としてPTFEを使用する場合
には、この材料の結晶融点である327℃よりも高い温
度にふっ素樹脂を加熱した状態で電離性放射線を照射す
る必要があり、また、PFAやFEPを使用する場合に
は、前者が310℃、後者が275℃に特定される融点
よりも高い温度に加熱して照射する。ふっ素樹脂をその
融点以上に加熱することは、ふっ素樹脂を構成する主鎖
の分子運動を活発化させることになり、その結果、分子
間の架橋反応を効率良く促進させることが可能となる。
但し、過度の加熱は、逆に分子主鎖の切断と分解を招く
ようになるので、このような解重合現象の発生を抑制す
る意味合いから、加熱温度はふっ素樹脂の融点よりも1
0〜30℃高い範囲内に抑えるべきである。
っ素樹脂粉体を成形体とするときは、照射ふっ素樹脂粉
体を加圧成形(圧縮成形あるいはラム成形)することに
より所望の成形体を製造することができる。
単一の又は2種以上のふっ素樹脂粉体で成形してもよ
く、また、これら照射ふっ素樹脂粉体と未照射の高分子
材料を混合したものを成形してもよい。
っ素樹脂に使用されるふっ素樹脂同様耐熱性を有するも
のであることが好ましく、具体的にはテトラフルオロエ
チレン系重合体、あるいはテトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)系共重合体、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン系共
重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、プロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体、
ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン−テ
トラフルオロエチレン系共重合体等の含ふっ素共重合
体、あるいはポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリアリ
ーレンスルフィド、芳香族ポリエステル等をあげること
ができる。
としては、摺動部品、半導体関連製造部品、酸化性の強
い薬品を入れる容器、厨房関連製品等幅広い用途が期待
できる。
−163、旭硝子社製)を360℃、圧力50MPaで
1時間圧縮成形し、縦60mm、横30mm、厚さ2mm及び
1mmのシートを得た。このシートに対し、酸素濃度0.
4torr(10-5mol/g)、窒素濃度755torrの雰囲気
下、340℃の加熱温度のもとで電子線(加速電圧2M
eV)を照射線量50kGy(実施例1)、100kG
y(実施例2)、150kGy(実施例3)照射し、供
試試料とした。
P、旭硝子社製)を、東洋精機製小型押出機ラボプラス
トミルを用い、360℃の設定温度でもって幅30mm、
厚さ2mm及び1mmのTダイを使用して帯状シートを押出
し、これを縦60mm、横30mm、厚さ2mm及び1mmに裁
断して試料シートとした。このシートに対し、酸素濃度
0.4torr(10-5mol/g)、窒素濃度755torrの雰
囲気下、320℃の加熱温度のもとで電子線(加速電圧
2MeV)を照射線量50kGy照射し、これを供試試
料とした。
ダイキン工業製)を、東洋精機製小型押出機ラボプラス
トミルを用い、340℃の設定温度でもって幅30mm、
厚さ2mm及び1mmのTダイを使用して帯状シートを押出
し、これを縦50mm、横30mm、厚さ2mm及び1mmに裁
断して試料シートとした。このシートに対し、酸素濃度
0.4torr(10-5mol/g)、窒素濃度755torrの雰
囲気下、275℃の加熱温度のもとで電子線(加速電圧
2MeV)を照射線量40kGy照射し、これを供試試
料とした。
163、旭硝子社製)を360℃、圧力50MPaで1
時間圧縮成形し、縦60mm、横30mm、厚さ2mm及び1
mmのシートを得、これを供試試料とした。
163、旭硝子社製)を360℃、圧力50MPaで1
時間圧縮成形し、縦60mm、横30mm、厚さ2mm及び1
mmのシートを得た。このシートに対し、酸素濃度400
torr(10-2mol/g)、窒素濃度460torrの雰囲気
下、340℃の加熱温度のもとで電子線(加速電圧2M
eV)を照射線量100kGy照射し、これを供試試料
とした。
163、旭硝子社製)を360℃、圧力50MPaで1
時間圧縮成形し、縦60mm、横30mm、厚さ2mm及び1
mmのシートを得た。このシートに対し、酸素濃度0.4
torr(10-5mol/g)、窒素濃度755torrの雰囲気
下、300℃の加熱温度のもとで電子線(加速電圧2M
eV)を照射線量100kGy照射し、供試試料とし
た。
1に示した。なお、測定は各試料3点とし、これらの算
術平均値を示した。
約10mgを1mm厚さの供試試料からサンプリングし、前
述した方法に準じ測定した。
デルRMS−800)を使用し、50〜300℃まで昇
温速度5℃/minで昇温させ、200℃での捻りによる動
的弾性率Gを測定した。試料形状は、長さ55mm、幅1
2.5mm、厚さ1mmとし、周波数6.25ラジアン/se
c、歪み0.5%の条件で評価した。
K6723に準じ、200℃の加熱変形試験機に30分
入れ予熱した後、半径2mmφのステンレス棒と平行板の
間に試料を挟み、荷重10kgをかけ、1時間荷重を加え
た。この荷重をかける前後の厚さ変化から、加熱変形率
dを求めた。
例と比較例との対比からも明らかなように、優れた耐熱
変形性を実現することが可能となり、ふっ素樹脂の応用
範囲を広げる上で大きく貢献するものである。
Claims (9)
- 【請求項1】融点325℃以下で、200℃での捻りに
よる動的弾性率が1×108 Pa以上であることを特徴
とする耐熱ふっ素樹脂成形体。 - 【請求項2】テトラフルオロエチレン系重合体からなる
請求項1記載の耐熱ふっ素樹脂成形体。 - 【請求項3】融点305℃以下で、200℃での捻りに
よる動的弾性率が1×108 Pa以上である請求項1記
載の耐熱ふっ素樹脂成形体。 - 【請求項4】テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)系共重合体からなる請求項
3記載の耐熱ふっ素樹脂成形体。 - 【請求項5】融点275℃以下で、200℃での捻りに
よる動的弾性率が1×108 Pa以上である請求項1記
載の耐熱ふっ素樹脂成形体。 - 【請求項6】テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン系共重合体からなる請求項5記載の耐熱ふっ
素樹脂成形体。 - 【請求項7】ふっ素樹脂に酸素濃度100torr以下の不
活性ガス雰囲気下で、且つ該ふっ素樹脂の融点以上に加
熱された状態で電離性放射線を照射線量1kGy〜10
MGyの範囲で照射することを特徴とする請求項1、請
求項3又は請求項5に記載の耐熱ふっ素樹脂成形体の製
造方法。 - 【請求項8】酸素濃度は10-6torr〜100torrである
請求項7記載の耐熱ふっ素樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項9】酸素濃度は10-6torr〜40torrである請
求項8記載の耐熱ふっ素樹脂成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21710998A JPH11172014A (ja) | 1997-10-09 | 1998-07-31 | 耐熱ふっ素樹脂成形体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27709397 | 1997-10-09 | ||
JP9-277093 | 1997-10-09 | ||
JP21710998A JPH11172014A (ja) | 1997-10-09 | 1998-07-31 | 耐熱ふっ素樹脂成形体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11172014A true JPH11172014A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=26521817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21710998A Pending JPH11172014A (ja) | 1997-10-09 | 1998-07-31 | 耐熱ふっ素樹脂成形体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11172014A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008156016A1 (ja) * | 2007-06-20 | 2008-12-24 | Sumitomo Electric Fine Polymer, Inc. | フッ素樹脂複合材、調理器具、調理器、oa機器用ローラ、oa機器用ベルトおよびそれらの製造方法 |
JP2017014468A (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-19 | 住友電工ファインポリマー株式会社 | フッ素樹脂フィルム及びフッ素樹脂フィルムの製造方法 |
-
1998
- 1998-07-31 JP JP21710998A patent/JPH11172014A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008156016A1 (ja) * | 2007-06-20 | 2008-12-24 | Sumitomo Electric Fine Polymer, Inc. | フッ素樹脂複合材、調理器具、調理器、oa機器用ローラ、oa機器用ベルトおよびそれらの製造方法 |
JP2013189650A (ja) * | 2007-06-20 | 2013-09-26 | Sumitomo Electric Fine Polymer Inc | フッ素樹脂複合材の製造方法 |
JP5401723B2 (ja) * | 2007-06-20 | 2014-01-29 | 住友電工ファインポリマー株式会社 | フッ素樹脂複合材、調理器具、調理器、oa機器用ローラ、oa機器用ベルトおよびそれらの製造方法 |
US9776289B2 (en) | 2007-06-20 | 2017-10-03 | Sumitomo Electric Fine Polymer, Inc. | Fluorocarbon resin composite, cookware, cooker, roller for office automation equipment, belt for office automation equipment, and method for producing them |
JP2017014468A (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-19 | 住友電工ファインポリマー株式会社 | フッ素樹脂フィルム及びフッ素樹脂フィルムの製造方法 |
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