JPH11171930A - エラストマー複合体及びその製造方法 - Google Patents

エラストマー複合体及びその製造方法

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JPH11171930A
JPH11171930A JP9346086A JP34608697A JPH11171930A JP H11171930 A JPH11171930 A JP H11171930A JP 9346086 A JP9346086 A JP 9346086A JP 34608697 A JP34608697 A JP 34608697A JP H11171930 A JPH11171930 A JP H11171930A
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JP
Japan
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group
conjugated diene
compound
polymer
ethylene
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JP9346086A
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English (en)
Inventor
Shigeru Igai
滋 猪飼
Eiko Narisawa
栄子 成沢
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共役ジエン重合体とエチレン・共役ジエンと
の共重合体からなる分散性の良好な、高分子変性反応が
容易な複合体、及びそれらを連続重合によって直接製造
する方法を提供する。 【解決手段】 特定の主鎖構成単位を有しメチレン連鎖
単位が70%未満であるブタジエン重合体とブタジエン
・エチレン共重合体との複合体、並びに共役ジエン重合
体の存在下に、特定のチタン化合物及び特定の助触媒か
らなる重合触媒系で共役ジエンとエチレンとの共重合を
行う複合体の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブタジエン重合体とブ
タジエン・エチレン共重合体との複合体、並びに共役ジ
エン重合体と共役ジエン・エチレン共重合体との複合体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オレフィン重合触媒系として高活
性で、生成ポリマーの分子量分布、共重合における組成
分布が狭く、物性の優れたオレフィン重合体を得ること
ができるTi、Zr、Hf等のメタロセン型錯体とメチルアル
モキサン等の有機アルミニウムオキシ化合物との組み合
わせが注目されている。これらはMacromolecular Scien
ce,1994 年,C34, No3, 439頁, Progress Polymer Scien
ce,1995 年,20 巻,309頁, 同459 頁,Journal Organomet
allic Chemistry,1995年,497巻,No 1-2 に詳細に記載さ
れている。また、特開昭61-31404号、同61-276805 号、
同61-108610 号、同61-296008 号、特表昭63-501368
号、特開平1ー207303号、特表平1-503715号、同2-503687
号、特開平2-170805号、特表平3-502210号、及び特開平
3-234710号各公報には、多孔性無機化合物にメタロセン
化合物、又はメタロセン化合物及び有機アルミニウムオ
キシ化合物及び/又は有機アルミニウム化合物を担持さ
せ、助触媒の使用量を下げたり、生成ポリマーの形状を
制御する方法が記載されている。
【0003】特表平1-501950号、同1-502036号、特開平3-16
3088号、同3-139504号には、有機アルミニウムオキシ化
合物を使用せずに活性化剤又はイオン化剤として活性プ
ロトンを含有するアニオン性硼素化合物のアミン塩とメ
タロセン化合物との組み合わせからなるオレフィン重合
活性を有する触媒系が開示されている。特開平3-179006
号においては活性プロトンを含有しないアニオン性硼素
化合物のトリフェニルカルボニウム塩、同3-207703号で
はさらに有機アルミニウムを加えた触媒系が開示されて
いる。
【0004】これまで共役ジエン重合体の加工押し出し時の
耐収縮変形性、成形体の引張強度、耐摩耗性、硬度、耐
屈曲亀裂などの物性向上のためにオレフィン重合体、共
重合体との複合材料化が図られてきた。複合化は常に共
役ジエン重合体とオレフィン重合体をロールで長時間、
加熱混合して行われてきた。この方法では、生産性が悪
く、しかも二種重合体の物理的な混合にも限界があり、
複合体の機械物性の改良が充分ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、共
役ジエン重合体と、エチレンと共役ジエンとの共重合体
からなり分散性の良好なる複合体を一段あるいは連続重
合によって直接製造する方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、重合体の主鎖
を構成する単位として、シス不飽和結合単位、トランス
不飽和結合単位、側鎖ビニル結合単位、任意にシス−シ
クロペンチル単位、トランス−シクロペンチル単位、メ
チレン連鎖−(CH2)n−[nは3以上]を含み、メチ
レン連鎖単位が70%未満であることを特徴とするブタ
ジエン重合体とブタジエン・エチレン共重合体との複合
体に関する。
【0007】また、本発明は、共役ジエン重合体の存在下
に、次の式(1)で示されるチタン化合物、並びに、周
期律表第1〜3族主元素金属の有機金属化合物、有機ア
ルミニウムオキシ化合物、イオン性化合物及びルイス酸
化合物から選択される少なくとも一種類の助触媒との組
み合わせからなる重合触媒系で共役ジエンとエチレンと
の共重合を行うことを特徴とする共役ジエン重合体と共
役ジエン・エチレン共重合体との複合体の製造方法に関
する。 (L−Y−Z)TiXn (1) (Xは水素、ハロゲン、炭素数1から12の炭化水素基、
炭素数1から12の炭化水素オキシ基、又は炭素数1から
12の炭化水素アミド基であり、Lはパイ結合性の配位子
であり、ZはTiとシグマ結合を形成する酸素又は窒素
原子の配位子であり、YはLとZの架橋基であり、nは
1又は2である。)
【0008】また、本発明は、次の式(1)で示されるチタ
ン化合物、周期律表第5族遷移金属のメタロセン化合
物、並びに、周期律表第1〜3族主元素金属の有機金属
化合物、有機アルミニウムオキシ化合物、イオン性化合
物及びルイス酸化合物から選択される少なくとも一種類
の助触媒との組み合わせからなる重合触媒系で第一に共
役ジエンの重合を行い、続いて共役ジエンとエチレンと
の共重合を行うことを特徴とする共役ジエン重合体と共
役ジエン・エチレン共重合体との複合体の製造方法に関
する。 (L−Y−Z)TiXn (1) (Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、
炭素数1から20の炭化水素オキシ基、又は炭素数1から
20の炭化水素アミノ基であり、Lはパイ結合性の配位子
であり、ZはTiとシグマ結合を形成する酸素又は窒素
原子の配位子であり、YはLとZの架橋基であり、nは
1又は2である。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における式(1)で示され
るチタン化合物において、Xは水素、ハロゲン、炭素数
1から12の炭化水素基、炭素数1から12の炭化水素オキ
シ基、炭素数1から12の炭化水素アミド基であり、具体
例としてハロゲンでは塩素、臭素、炭化水素基ではメチ
ル基、t-ブチル基、フェニル基、ベンジル基、ネオペン
チル基、トリメチルシリルメチル基、ビス(トリメチル
シリル)メチル基、炭化水素オキシ基ではメトキシ基、
エトキシ基、イソプロポキシ基、アミド基ではジメチル
アミド基、ジエチルアミド基、ジイソプロピルアミド
基、ジオクチルアミド基などが挙げられる。各々のXは
異なったものでもよい。
【0010】Lはパイ結合性の配位子で、シクロペンタジエ
ニル基、炭素数1から20の炭化水素置換基が一個又は複
数個付いたシクロペンタジエニル基であり、置換基とし
てはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、t-ブチル基、フェニル基、ベンジル基、
トリメチルシリルメチル基などが挙げられ、さらにトリ
メチルシリル基などの珪素原子を含有する炭化水素基も
含まれる。シクロペンタジエニル環上に付いた置換基は
シクロペンタジエニル環とともに例えばインデニル基、
フルオレニル基のような多環状基も形成できる。さらに
インデニル基、フルオレニル基において炭素数1から20
の炭化水素置換基が一個又は複数個付いたものも用いる
ことができる。Lとしてはテトラメチルシクロペンタジ
エニル基が特に好ましい。
【0011】Zはシグマ結合性の酸素、または窒素原子の配
位子であり、中心チタン金属とシグマ結合を有し、架橋
基YによってLのシクロペンタジエニル基に結合されて
L、Y、Z全体で中心金属Tiとメタロサイクルを形成
する。Zとして好ましいのは窒素原子の配位子であり、
具体例としてはメチルアミド基、エチルアミド基、n-ブ
チルアミド基、sec-ブチルアミド基、t-ブチルアミド
基、ネオペンチルアミド基、ベンジルアミド基、ジメチ
ルフェニルメチルアミド基が挙げられる。この内、特に
好ましいのはt-ブチルアミド基である。
【0012】架橋基Yは炭素数 1から24の炭化水素基、炭素
数 1から24の炭化水素基を含むシリレン基又はジシリレ
ン基であり、具体例としては、メチルシリレン基(HMeS
i) 、ジメチルシリレン基(Me2Si) 、メチルフェニルシ
リレン基(PhMeSi)、ジフェニルシリレン基(Ph2Si) 、ジ
ベンジルシリレン基((CH2C6H5)2Si)、テトラメチルジシ
リレン基(Me2SiSiMe2)、ジメチルメチレン基(Me2C)、ジ
フェニルメチレン基(Ph2C)、エチニル基(CH2CH2)が挙げ
られる。特に好ましい架橋基としてはジメチルシリレン
基である。
【0013】周期律表第5族遷移金属のメタロセン化合物と
しては、下式(2)〜(4)で示される化合物が挙げら
れる。 LM(P)X2 (2) LMX3 (3) LMX2 (4)
【0014】ここで、Mは第5族遷移金属でV 、Nb、または
Taであり、好ましい金属はVである。Pはオキシ基
(O)、あるいはイミド基(一般式NRで、Rはアルキ
ル基、アリール基、シクロアルキル基などの炭素数1か
ら20の炭化水素基)である。Lとしては式(1)のチ
タン化合物において挙げたものが同様に用いることがで
きる。特に好ましいLとしてはシクロペンタジエニル基
である。
【0015】Xは、水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化
水素基、炭素数1から20の炭化水素オキシ基、炭素数1
から20の炭化水素アミノ基である。Xの具体例として、
ハロゲンでは塩素、臭素が挙げられる。炭化水素基では
メチル基、ベンジル基、ネオペンチル基などが挙げられ
る。炭化水素オキシ基ではメトキシ、エトキシ、イソプ
ロポキシなどが挙げられる。アミノ基ではジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ
オクチルアミノ基などが挙げられる。Lはシクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、又はそれ
らの水素原子の一部が炭素数1から20の炭化水素基で置
換されたものであり、置換基としてはメチル基、エチル
基、プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブ
チル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ヘキシル基、フェ
ニル基、ベンジル基、トリメチルシリル基などの珪素原
子を含有する炭化水素基などが挙げられる。さらにシク
ロペンタジエニル環がXの一部と互いにMe2Si 基、ジメ
チルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、ジフェニ
ルメチレン基、エチレン基、置換エチレン基等の架橋基
で結合されたものも含まれる。
【0016】式(2)で示される周期律表第5族遷移金属化
合物の具体例として、シクロペンタジエニルバナジウム
オキシジクロライド、メチルシクロペンタジエニルバナ
ジウムオキシジクロライド、(1,3-ジメチルシクロペン
タジエニル)バナジウムオキシジクロライド、(1-メチ
ル-3- ブチルシクロペンタジエニル)バナジウムオキシ
ジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
バナジウムオキシジクロライド、(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)バナジウムオキシジクロライド、
(1,3-ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニ
ル)バナジウムオキシジクロライド、インデニルバナジ
ウムオキシジクロライド、(2-メチルインデニル)バナ
ジウムオキシジクロライド、(2-トリメチルシリルイン
デニル)バナジウムオキシジクロライド、フルオレニル
バナジウムオキシジクロライド、前記各々の塩素原子を
メチル基で置換したジメチル体、ジメチルシリル(シク
ロペンタジエニル)(t- ブチルアミノ) バナジウムオキ
シクロライド、ジメチルシリル(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)(t- ブチルアミノ) バナジウムオキシク
ロライド、前記各々の塩素原子をメチル基で置換したメ
チル体、シクロペンタジエニルバナジウムオキシジメト
キサイド、シクロペンタジエニルバナジウムオキシジis
o-プロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムオ
キシジter-ブトキサイド、シクロペンタジエニルバナジ
ウムオキシジフェノキサイド、シクロペンタジエニルバ
ナジウムオキシメトキシクロライド、シクロペンタジエ
ニルバナジウムオキシiso-プロポキシクロライド、シク
ロペンタジエニルバナジウムオキシter-ブトキシクロラ
イド、シクロペンタジエニルバナジウムオキシフェノキ
シクロライド、前記各々の塩素原子をメチル基で置換し
たメチル体、(シクロペンタジエニル)(ビスジエチル
アミノ)バナジウムオキサイド、(シクロペンタジエニ
ル)(ビスジiso-プロピルアミノ)バナジウムオキサイ
ド、(シクロペンタジエニル)(ビスジn-オクチルアミ
ノ)バナジウムオキサイドが挙げられる。
【0017】式(3)で示される周期律表第5族遷移金属化
合物の内、好ましい化合物の具体例として以下に示され
る。シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、
(メチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロラ
イド、(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウ
ムトリクロライド、(1-メチル,3- ブチルシクロペンタ
ジエニル)バナジウムトリクロライド、(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、イ
ンデニルバナジウムトリクロライド、フルオレニルバナ
ジウムトリクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタ
ジエニル)(t- ブチルアミノ) バナジウムジクロライ
ド、ジメチルシリル(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)(t- ブチルアミノ) バナジウムジクロライド、メチ
ルフェニルシリル(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)(t- ブチルアミノ) バナジウムジクロライド、ジメ
チルシリル(シクロペンタジエニル)(フェニルアミ
ノ)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニルバ
ナジウムトリメトキサイド、シクロペンタジエニルバナ
ジウムトリiso-プロポキサイド、シクロペンタジエニル
バナジウムiso-プロポキシジクロライド、(シクロペン
タジエニル)(トリスジエチルアミノ)バナジウム、
(シクロペンタジエニル)(トリスジiso-プロピルアミ
ノ)バナジウムが挙げられる。
【0018】式(4)で示される周期律表第5族メタロセン
化合物の具体例として、シクロペンタジエニルバナジウ
ムジクロライド、メチルシクロペンタジエニルバナジウ
ムジクロライド、(1,3-ジメチルシクロペンタジエニ
ル)バナジウムジクロライド、(1-メチル-3- ブチルシ
クロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライ
ド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)バナジ
ウムジクロライド、(1,3-ビス(トリメチルシリル)シ
クロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、インデ
ニルバナジウムジクロライド、(2-メチルインデニル)
バナジウムジクロライド、(2-トリメチルシリルインデ
ニル)バナジウムジクロライド、フルオレニルバナジウ
ムジクロライド、前記各々の塩素原子をメチル基で置換
したジメチル体、ジメチルシリル(シクロペンタジエニ
ル)(t- ブチルアミノ) バナジウムクロライド、ジメチ
ルシリル(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(t- ブ
チルアミノ) バナジウムクロライド、前記各々の塩素原
子をメチル基で置換したメチル体、シクロペンタジエニ
ルバナジウムジメトキサイド、シクロペンタジエニルバ
ナジウムジiso-プロポキサイド、シクロペンタジエニル
バナジウムジter-ブトキサイド、シクロペンタジエニル
バナジウムジフェノキサイド、シクロペンタジエニルバ
ナジウムメトキシクロライド、シクロペンタジエニルバ
ナジウムiso-プロポキシクロライド、シクロペンタジエ
ニルバナジウムter-ブトキシクロライド、シクロペンタ
ジエニルバナジウムフェノキシクロライド、前記各々の
塩素原子をメチル基で置換したメチル体、(シクロペン
タジエニル)(ビスジエチルアミノ)バナジウム、(シ
クロペンタジエニル)(ビスジiso-プロピルアミノ)バ
ナジウム、(シクロペンタジエニル)(ビスジn-オクチ
ルアミノ)バナジウム、前記一個のパイ配位子を有する
メタロセン各々のビストリエチルホスフィン錯体、ビス
トリメチルホスフィン錯体が挙げられる。
【0019】本発明で周期律表第1〜3族主元素金属の有機
金属化合物としては、例えば、メチルリチウム、ブチル
リチウム、フェニルリチウム、ジブチルマグネシウム、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ム、トリオクチルアルミニウムを、有機金属ハロゲン化
合物としては、例えば、エチルマグネシウムクロライ
ド、ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニ
ウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セ
スキエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウ
ムジクロライド、水素化有機金属化合物としては、例え
ば、ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエチル
アルミニウムハイドライドを挙げることができる。その
内好ましい化合物としては、トリアルキルアルミニウム
などの有機アルミニウムである。
【0020】本発明において有機アルミニウムオキシ化合物
としては、前記の各公報に記載された一般式 (-Al(R)O
-)nで示される直鎖状、あるいは環状重合体である(R
は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子
及び/ 又はRO基で置換されたものも含む。nは重合度
であり、5以上、好ましくは10以上である)。特に好ま
しいものはトリメチルアルミニウムと水との反応生成物
であるメチルアルモキサンである。
【0021】本発明のイオン性化合物は、チタン化合物、周
期律表第5族遷移金属のメタロセン化合物と反応してカ
チオン性遷移金属化合物を生成できるイオン性化合物が
使用できる。イオン性化合物のアニオンとして、周期律
表第4族遷移金属メタロセン触媒系でよく知られた嵩高
く、非配位性のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、テトラキス(モノフルオロフェニル)ボレー
ト、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、テト
ラフェニルボレート、及びそれらのアルミネートを挙げ
ることができる。一方、イオン性化合物のカチオンとし
ては、例えば活性プロトンを有するN,N-ジアルキルアニ
リニウムカチオン、トリアルキルアンモニウムカチオ
ン、トリアリルホスホニウムカチオン、トリフェニルカ
ルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニ
ウムカチオン、カルボランカチオン、メタルカルボラン
カチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオン、
更には主元素金属、遷移金属のカチオン及びそれらにエ
ーテル、アミンなどが配位したカチオンを挙げることが
できる。
【0022】本発明でルイス酸化合物としては、遷移金属化
合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できる
ルイス酸化合物が使用できる。トリフェニルボロン、ト
リス(モノフルオロフェニル)ボロン又はアルミニウ
ム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン又はアル
ミニウム、トリス(トリフルオロフェニル)ボロン又は
アルミニウム、トリス(ジフルオロフェニル)ボロン又
はアルミニウム、トリス(テトラフルオロフェニル)ボ
ロン又はアルミニウムなどが挙げられる。
【0023】本発明においてイオン性化合物又はルイス酸化
合物を助触媒として用いる場合、重合系中の水分などの
不純物による遷移金属触媒成分の被毒を防ぐためにも、
周期律表第1〜3族主元素金属の有機金属化合物、ある
いは有機アルミニウムオキシ化合物との併用が好まし
い。
【0024】本発明においては、チタン化合物、周期律表第
5族遷移金属のメタロセン化合物、及び/又は有機アル
ミニウムオキシ化合物、及び/又はイオン化合物を無機
化合物、又は有機高分子化合物に担持して用いることが
できる。担体としての無機化合物としては、無機酸化
物、無機塩化物、無機水酸化物が好ましく、少量の炭酸
塩、硫酸塩を含有したものも採用できる。特に好ましい
ものは無機酸化物であり、シリカ、アルミナ、マグネシ
ア、チタニア、ジルコニア、カルシアなどを挙げること
ができる。これらの無機酸化物は、平均粒子径が 5〜15
0 μ、比表面積が2 〜800m2/g の多孔性微粒子が好まし
く、例えば100 〜800 ℃で熱処理して用いることができ
る。有機高分子化合物としては、側鎖に芳香族環、置換
芳香族環、あるいはヒドロキシ基、カルボキシル基、エ
ステル基、ハロゲン原子などの官能基を有するものが好
ましい。具体例としては、エチレン、プロピレン、ポリ
ブテンなどの化学変成によって前記官能基を有するαオ
レフィンホモポリマー、αオレフィンコポリマー、アク
リル酸、メタクリル酸、塩化ビニル、ビニルアルコー
ル、スチレン、ジビニルベンゼンなどのホモポリマー、
共重合体、さらにそれらの化学変成物を挙げることがで
きる。これらの有機高分子化合物は、平均粒子径が 5〜
250 μの球状微粒子が用いられる。メタロセン化合物及
び/又はイオン化合物を担持することによって、触媒の
重合反応器への付着による汚染を防止することができ
る。
【0025】本発明では、[1]共役ジエン重合体の存在下
にエチレンと共役ジエンとを共重合、あるいは[2]共
役ジエンを先に重合し続いてエチレンと共役ジエンとの
共重合を行い、共役ジエン重合体とエチレンと共役ジエ
ンとの共重合体の複合体を製造することができる。
【0026】[1]においては、共役ジエン重合体の炭化水
素あるいはハロゲン化炭化水素の溶液に、チタン化合
物、他の触媒成分を接触させ、エチレンと共役ジエンの
共重合を行う。各成分を溶解、スラリー化するための炭
化水素溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、シクロヘキサン、ミネラルオイル、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の不活性炭化水素、ハロゲン化炭
化水素溶媒としては、クロロホルム、メチレンクロライ
ド、ジクロロエタン、クロロベンゼンなどを挙げること
ができる。共役ジエン重合体としては、ポリブタジエ
ン、天然ゴム、ポリイソプレン、ニトリルラバー、スチ
レン・ブタジエンラバー、エチレン・プロピレン・ジエ
ンターポリマーなどが挙げられる。
【0027】エチレンと共役ジエンとの共重合における各触
媒成分の使用量は、有機アルミニウムオキシ化合物/メ
タロセン化合物のモル比は、通常10〜10000 、好ましく
は50〜1000である。イオン化合物/メタロセン化合物の
モル比は、通常0.1 〜50、好ましくは0.5 〜10である。
さらに有機金属化合物を共用する場合には、有機金属化
合物/メタロセン化合物のモル比は通常0.1 〜1000、好
ましくは 1〜300である。触媒成分は、通常、非担持触
媒、担持触媒として使用し、不活性炭化水素溶媒中での
スラリー法、高温下、不活性炭化水素溶媒中での溶液
法、高温・高圧重合法いずれの重合方法にも採用でき
る。重合条件は、例えば、スラリー法においては、温度
5 〜110 ℃、時間10〜360 分、圧力が常圧〜11Mpa 、溶
液法では、温度100 〜250 ℃、時間 1〜60分、圧力が1
〜30Mpa で、高温高圧重合法では、温度120 〜300 ℃、
5〜600 秒、圧力が40Mpa 以上で行われる。また、エチ
レンと共役ジエンとの共重合において、さらに少量のジ
シクロペンタジエン、5-エチリデン-2ノルボルネン、あ
るいは1,5 ヘキサジエンなどの非共役ジオレフィンを共
重合させることができる。
【0028】また、重合活性の向上、生成ポリマーの固体触
媒の形状保持、本重合反応容器への触媒導入の容易さ、
重合反応容器への触媒付着防止などを目的として、オレ
フィンを前記の各種重合方法に従って、予め予備重合し
たものを本重合で触媒として使用することができる。予
備重合は、例えば、不活性炭化水素溶媒中でのスラリー
法において、通常 5〜80℃、 5〜60分、圧力が常圧〜2
Mpa 、メタロセンの遷移金属 1ミリグラム原子当たりオ
レフィン重合体が 1〜100g得られる条件で行うことがで
きる。オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピ
レン、ブテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-1、オ
クテン-1などの非環状モノオレフィン、シクロペンテ
ン、シクロヘキセン、ノルボルネンなどの環状モノオレ
フィンを挙げることができる。
【0029】製造法[2]においては、まず第一にチタン化
合物及び周期律表第5族遷移金属のメタロセン化合物を
用いて共役ジエンを重合し、第二にエチレンと共役ジエ
ンとの共重合を行う。本発明では、周期律表第5族遷移
金属のメタロセン化合物が本質的に活性の高い共役ジエ
ン重合用の触媒成分であり、従ってまず第一に周期律表
第5族遷移金属のメタロセン化合物を用いて共役ジエン
を重合し、第二に本質的にエチレンと共役ジエン共重合
活性の高いチタン化合物を触媒成分として共役ジエン重
合体が存在する重合系に追加して後段のエチレンと共役
ジエンとの共重合を行うこともできる。
【0030】第一の共役ジエンの重合において、周期律表第
1〜3族主元素金属の有機金属化合物、有機アルミニウ
ムオキシ化合物、イオン性化合物またはルイス酸化合物
を助触媒として使用する。イオン性化合物またはルイス
酸化合物を助触媒として使用する場合、重合系中の水分
などの不純物による遷移金属触媒成分の被毒を防ぐため
にも、周期律表第1〜3族主元素金属の有機金属化合
物、あるいは有機アルミニウムオキシ化合物との併用が
好ましい。さらに式2、3、4で示される周期律表第5
族遷移金属のメタロセン化合物のXが水素、炭化水素基
以外の場合には、重合系中における活性種の形成を容易
にするため、周期律表第1〜3族主元素金属の有機金属
化合物、あるいは有機アルミニウムオキシ化合物との併
用が好ましい。
【0031】前記の製造法[1]の場合と同様に各触媒成分
を無機、有機物担体への担持を行うことができる。さら
に共役ジエンの重合条件についても前記の製造法[1]
のチタン化合物によるエチレンと共役ジエンとの共重合
の場合と同様な方法で行うことができる。共役ジエン重
合が終了した後エチレンと共役ジエンの両モノマーを重
合系に導入する前に第一重合系での未反応の共役ジエン
モノマーを必要に応じて重合系から取り除くことができ
る。共役ジエン重合が終了した後のエチレンと共役ジエ
ンとの共重合は、すでに助触媒などは前重合の共役ジエ
ン重合のために重合系中に含まれているため、特に助触
媒成分を新たに追加する必要はないが、助触媒成分を添
加することもできる。
【0032】本発明で得られる複合体は、共役ジエン重合体
とエチレンと共役ジエンとの共重合体の混合物である
が、両成分を別々に製造してロールで両成分を長時間、
加熱混合して得られるものより高分散している。エチレ
ンと共役ジエンとの共重合体は共役ジエン重合体との親
和性が一層高く、本複合体を弾性体として利用する場合
に、共役ジエン弾性体の加工押し出し時の耐収縮変形
性、成形体の引張強度、耐摩耗性、硬度、耐屈曲亀裂な
どの物性を向上させることができる。本発明の複合体は
通常のゴムにおいて使用される配合剤、加硫剤とともに
練り、架橋することができ、製造速度が速い。
【0033】更に、本発明においては、重合体の主鎖が特定
構造を有するブタジエン重合体とブタジエン・エチレン
共重合体の複合体を開示する。即ち、本発明は重合体の
主鎖を構成する単位として、シス不飽和結合単位、トラ
ンス不飽和結合単位、側鎖ビニル結合単位、任意にシス
−シクロペンチル単位、トランス−シクロペンチル単
位、メチレン連鎖−( CH2) n−[nは3以上]を含
み、メチレン連鎖単位が70モル%未満であることを特
徴とするブタジエン重合体とブタジエン・エチレン共重
合体の複合体を得ることができる。
【0034】上記のブタジエン重合体とブタジエン・エチレ
ン共重合体との複合体において、重合体の主鎖を構成す
る単位は、本発明者らの出願特許、特願平9-046042号公
報記載のように13C−NMRスペクトルによって帰属
を行うことができる。本発明の複合体は、前記に従って
各構成単位に帰属するピーク強度から計算して、通常、
シス不飽和結合単位(Xcモル%)、トランス不飽和結
合単位(Xtモル%)、側鎖ビニル結合単位(Yモル
%)、シス−シクロペンチル単位(Zcモル%)、トラ
ンス−シクロペンチル単位(Ztモル%)が、35<X
c+Xt+Y<99、0<Zc+Zt<25であり、好
ましくは50<Xc+Xt+Y<99、0<Zc+Zt
<15であり、特に好ましくは70<Xc+Xt+Y<
99、0.1<Zc+Zt<5である。メチレン連鎖単
位(Ms)は70モル%未満、好ましくは50モル%以
下、特に好ましくは30モル%以下である。
【0035】本発明のブタジエン重合体とブタジエン・エチ
レン共重合体の複合体は、ブタジエン重合体において機
械強度が改良されたエラストマーとして各種の用途に採
用できる。
【0036】
【発明の効果】本発明においては、共役ジエン重合体と
エチレン・共役ジエンとの共重合体からなる複合体を一
段あるいは連続重合によって直接製造することができ、
長時間と電力を要する機械混合よりも製造が容易であ
り、しかも二成分重合体がより高度に分散した複合体で
あるため優れた機械強度を有する。
【0037】
【実施例】実施例において重量平均分子量Mwは、分子量
分布は、ポリスチレンを標準物質として用いたGPC から
求めた。ポリブタジエンのミクロ構造は赤外吸収スペク
トル分析によって行った。シス1.4として740cm-1 、
トランス1.4として980 cm-1、ビニル1、2として91
0 cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。複合体
中の重合体の構造単位の帰属、含有量は、13C-NMR か
ら測定した。帰属は表1に示した。融点はDSCによっ
て測定した。
【0038】参考例1 〔ブタジエン重合〕Organometallics 1988年第7巻
496頁の合成方法に準じて、シクロペンタジエニルバ
ナジウムトリクロライド : CpVCl3 を合成し、トルエン
の触媒溶液として調製した。トルエン200ml にメチルア
ルモキサン( 東ソー・アクゾー社製) 2ミリモルをトル
エン溶液として添加し、溶液を40℃に保つ。ブタジエ
ン32mlを添加し、 CpVCl3 の2マイクロモルをトルエン
溶液として添加して、1 時間重合を行った。エラストマ
ー用安定剤(Irganox1076)入りのエタノー
ル溶液で重合を停止し、ろ過、乾燥してブタジエン重合
体を12.8g (6.4kg/ミリモル.V.h)の収
率で得た。ミクロ構造はシス1.4が89.0%、トラ
ンス1.4が1.9%、ビニル1.2が9.1%であっ
た。また、重量平均分子量は、2、093、000であ
った。
【0039】参考例2 〔エチレンとブタジエンとの共重合〕特開平7-53618 号
公報記載の方法に従って、ジメチルシリル(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)(t- ブチルアミド) チタニウ
ムジクロライドを合成し、トルエンの触媒溶液として使
用した。トルエン200ml にメチルアルモキサン( 東ソー
・アクゾー社製)10 ミリモルをトルエン溶液として添加
し、さらにブタジエン16mlを添加し溶液を30℃に保
つ。エチレンを1000ml/min. の速度で流通しながら上記
Ti錯体1 マイクロモルをトルエン溶液として添加し
て、30分間重合を行った。Irganox1076入り
のエタノール溶液で重合を停止し、ろ過、乾燥して非晶
性のエチレン・ブタジエン共重合体2.9gを得た。ポ
リマーの分子量Mwが1640000、シス不飽和結合
単位(Xcモル%)+トランス不飽和結合単位(Xtモ
ル%)+側鎖ビニル結合単位(Yモル%)は35.6
%、シス−シクロペンチル単位(Zcモル%)+トラン
ス−シクロペンチル単位(Ztモル%)は8.5%、メ
チレン連鎖単位(Msモル%)は55.9%であった。
DSCの測定では吸熱ピークは見られなかった。
【0040】参考例3 〔エチレンとブタジエンとの共重合〕オートクレーブ
(2L)にヘプタン800ml、メチルアルモキサン( 東
ソー・アクゾー社製) をトルエン溶液として10ミリモ
ル、ブタジエン60mlを添加し、エチレンを0.82M
Pa供給し、参考例2と同じTi錯体5マイクロモルを
トルエン溶液として添加して、60 ℃に保って30分間重
合を行った。Irganox1076入りのエタノール
溶液で重合を停止し、ろ過、乾燥して非晶性のエチレン
・ブタジエン共重合体2.6gを得た。ポリマーの分子
量Mwが320000、(Xcモル%)+(Xtモル
%)+(Yモル%)は21.7%、(Zcモル%)+
(Ztモル%)は6.3%で、メチレン連鎖単位(Ms
モル%)は72%であった。DSCの測定では吸熱ピー
クが72.0℃に見られた。
【0041】実施例1 〔ブタジエン重合体存在下でのエチレンとブタジエン共
重合〕参考例1で製造されたブタジエン重合体5.0g
を200mlのトルエンに溶解した以外は、参考例2と
同様にしてエチレンとブタジエン共重合を行った。ブタ
ジエン重合体と非晶性のエチレン・ブタジエン共重合体
とからなる複合体が7.5gを得た。(Xcモル%)+
(Xtモル%)+(Yモル%)は60.7%、(Zcモ
ル%)+(Ztモル%)は6.4%、メチレン連鎖単位
(Msmル%)は32.9%であった。DSCの測定で
は吸熱ピークは見られなかった。電子顕微鏡(TEM)
観察ではブタジエン重合体と非晶性のエチレン・ブタジ
エン共重合体が非常に良く分散し、海島の形成が見られ
なかった。
【0042】実施例2 〔ブタジエンの重合及びエチレンとブタジエンとの共重
合〕トルエン200ml にメチルアルモキサン( 東ソー・ア
クゾー社製) 2ミリモルをトルエン溶液として添加し、
溶液を40℃に保つ。ブタジエン32mlを添加し、 CpVCl
3 の1マイクロモル、ジメチルシリル(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)(t- ブチルアミド) チタニウムジ
クロライドの1 マイクロモルを加えて1 時間ブタジエン
の重合を行った。続いて溶液を30℃に保ってエチレン
を1000ml/min. の速度で流通しながらを30分間エチレン
とブタジエンとの共重合を行った。ブタジエン重合体と
非晶性のエチレン・ブタジエン共重合体とからなる複合
体が7.9gを得た。(Xcモル%)+(Xtモル%)
+(Yモル%)は81.7%、(Zcモル%)+(Zt
モル%)は5.1%、メチレン連鎖単位(Msモル%)
は13.2%であった。DSCの測定では吸熱ピークは
見られなかった。電子顕微鏡(TEM)観察ではブタジ
エン重合体と非晶性のエチレン・ブタジエン共重合体が
非常に良く分散し、海島の形成が見られなかった。
【0043】実施例3 〔ブタジエンの重合及びエチレンとブタジエンとの共重
合〕オートクレーブ(2L)にヘプタン800ml 、メチル
アルモキサン( 東ソー・アクゾー社製) 10ミリモルをト
ルエン溶液として添加し、溶液を40℃に保つ。ブタジ
エン60mlを添加し、 CpVCl3 の2マイクロモル、ジメチ
ルシリル(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(t- ブ
チルアミド) チタニウムジクロライドの5マイクロモル
を加えて1 時間ブタジエンの重合を行った。続いてエチ
レンを0.82MPa供給し、60 ℃に保って30分間エ
チレン・ブタジエン共重合を行った。ブタジエン重合体
とエチレン・ブタジエン共重合体とからなる複合体が
5.6gを得た。(Xcモル%)+(Xtモル%)+
(Yモル%)は70.4%、(Zcモル%)+(Ztモ
ル%)は2.1%、メチレン連鎖単位(Msモル%)は
27.5%であった。DSCの測定では吸熱ピークは6
8.8℃に見られた。電子顕微鏡(TEM)観察ではブ
タジエン重合体とエチレン・ブタジエン共重合体が非常
に良く分散し、低結晶性共重合体が1から15ミクロン
で島を形成していた。
【0044】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/16 C08L 23/16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体の主鎖を構成する単位として、シ
    ス不飽和結合単位、トランス不飽和結合単位、側鎖ビニ
    ル結合単位、任意にシス−シクロペンチル単位、トラン
    ス−シクロペンチル単位、メチレン連鎖−(CH2)n−
    [nは3以上]を含み、メチレン連鎖単位が70%未満
    であることを特徴とするブタジエン重合体とブタジエン
    ・エチレン共重合体との複合体。
  2. 【請求項2】 共役ジエン重合体の存在下に、次の式
    (1)で示されるチタン化合物、並びに、周期律表第1
    〜3族主元素金属の有機金属化合物、有機アルミニウム
    オキシ化合物、イオン性化合物及びルイス酸化合物から
    選択される少なくとも一種類の助触媒との組み合わせか
    らなる重合触媒系で共役ジエンとエチレンとの共重合を
    行うことを特徴とする共役ジエン重合体と共役ジエン・
    エチレン共重合体との複合体の製造方法。 (L−Y−Z)TiXn (1) (Xは水素、ハロゲン、炭素数1から12の炭化水素基、
    炭素数1から12の炭化水素オキシ基、又は炭素数1から
    12の炭化水素アミド基であり、Lはパイ結合性の配位
    子、ZはTiとシグマ結合を形成する酸素又は窒素原子
    の配位子であり、YはLとZの架橋基であり、nは1又
    は2である。)
  3. 【請求項3】次の式(1)で示されるチタン化合物、周
    期律表第5族遷移金属のメタロセン化合物、並びに、周
    期律表第1〜3族主元素金属の有機金属化合物、有機ア
    ルミニウムオキシ化合物、イオン性化合物及びルイス酸
    化合物から選択される少なくとも一種類の助触媒との組
    み合わせからなる重合触媒系で第一に共役ジエンの重合
    を行い、続いて共役ジエンとエチレンとの共重合を行う
    ことを特徴とする共役ジエン重合体と共役ジエン・エチ
    レン共重合体との複合体の製造方法。 (L−Y−Z)TiXn (1) (Mは第5族遷移金属、Xは水素、ハロゲン、炭素数1
    から20の炭化水素基、炭素数1から20の炭化水素オキシ
    基、又は炭素数1から20の炭化水素アミノ基であり、L
    はパイ結合性の配位子、ZはTiとシグマ結合を形成す
    る酸素又は窒素原子の配位子、YはLとZの架橋基であ
    り、nは1又は2である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006503141A (ja) * 2002-10-16 2006-01-26 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン エチレン/ブタジエンコポリマー、触媒系及びその合成方法

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JP2006503141A (ja) * 2002-10-16 2006-01-26 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン エチレン/ブタジエンコポリマー、触媒系及びその合成方法

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