JPH09316118A - オレフィンと共役ジエンの共重合方法 - Google Patents

オレフィンと共役ジエンの共重合方法

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JPH09316118A
JPH09316118A JP13854996A JP13854996A JPH09316118A JP H09316118 A JPH09316118 A JP H09316118A JP 13854996 A JP13854996 A JP 13854996A JP 13854996 A JP13854996 A JP 13854996A JP H09316118 A JPH09316118 A JP H09316118A
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transition metal
compound
hydrocarbon
metal compound
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JP13854996A
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English (en)
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Shigeru Igai
滋 猪飼
Nobuhiro Mitani
伸宏 三谷
Koji Imaoka
孝治 今岡
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)特定構造の周期律表第IV族遷移金属化
合物と、(B)(a) 周期律表第I 〜III 族主元素金属の
有機金属化合物、(b) 有機アルミニウムオキシ化合物、
(c) イオン性化合物、及び(d) ルイス酸化合物から選択
される少なくとも一種類の助触媒とから得られる触媒に
よってオレフォンと共役ジエンを共重合する方法。 【効果】 特定の触媒系において、オレフィンと共役ジ
エンとの共重合体を製造する新規な方法を提供する。オ
レフィン又は共役ジエンの単独の重合活性よりも高い共
重合活性で共重合体を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第IV族遷移金属化
合物からなる触媒系を用いて、オレフォンと共役ジエン
を共重合する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、オレフィン重合触媒として高活性
で、生成ポリマーの分子量分布、共重合における組成分
布が狭く、物性の優れたオレフィン重合体を得ることが
できるTi、Zr、Hf等のメタロセン型錯体とメチルアルモ
キサン等の有機アルミニウムオキシ化合物との組み合わ
せからなる触媒系が注目されている。これらはMacromle
cular Science,1994年,C34, No3, 439頁、Progress Pol
ymer Science,1995 年,20 巻,309頁, 同459 頁などに記
載されている。
【0003】また、特表平1-501950号公報、同1-502036
号公報、特開平3-163088号公報、同3-139504号公報に
は、有機アルミニウムオキシ化合物を使用せずに活性化
剤又はイオン化剤として活性プロトンを含有するアニオ
ン性硼素化合物のアンモニウム塩との組み合わせからな
るオレフィン重合活性を有する触媒系を開示している。
特開平3-179006号公報においては活性プロトンを含有し
ないアニオン性硼素化合物のトリフェニルカルボニウム
塩、同3-207703号公報、特表平5-503546号公報、同5029
06号公報、同 507756 号公報、同505838号公報ではさら
に有機アルミニウムを加えた触媒系が開示されている。
【0004】Macromolecular Symposia 、1995年、89
卷、383 頁には、周期律表第IV族遷移金属のメタロセン
であるシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド
[(η5C 5H5)TiCl3]を用いたブタジエン、イソプレンなど
の共役ジエンの重合が報告されている。これらの触媒の
重合活性は、従来の非メタロセンCo、Ni系触媒に比べて
も低く、また、αオレフィン重合活性が実質的に無く、
エチレン重合活性においてもジシクロペンタジエニルチ
タニウム錯体に比べて著しく低い。
【0005】また、Polymer 、1996年、37巻、363 頁に
は周期律表第V 族遷移金属のメタロセンであるメチルシ
クロペンタジエニルバナジウムジクロライドビス(トリ
エチルホスフィン)錯体[(η5MeC5H4)VCl2(PEt3)2]など
を用いた共役ジエン重合が報告されているが、オレフィ
ンの重合性、共役ジエンとオレフィンの共重合性につい
ては全く記載がない。
【0006】Macromolecular Symposia 、1986年、 4
卷、103 頁には、周期律表第IV族遷移金属のメタロセン
であるビス( シクロペンタジエニル) ジルコニウムジク
ロライド[(η5C5H5)2ZrCl2] とメチルアルモキサンの組
合せによるエチレンとブタジエンとの共重合が報告され
ているが、ポリマーのコモノマー組成についての記載は
なく、オレフィンの重合活性がブタジエンの添加量を増
やすと低下する。
【0007】特開平6-73128 号公報には、エチレンとジ
エンとの共重合体を含めたエチレンからの非晶質コポリ
マー及びその製造触媒としてイミドアリール配位子を有
するバナジウム錯体とトリアルキルアルミニウムの組合
せが開示されているが、共役ジエンとの共重合体の実施
例は記載されていない。
【0008】特表平1-501633号公報には、ビス(n−ブ
チルシクロペンタジエニル) ジルコニウムジクロライド
に製造された、ポリマー主鎖中にシクロペンタン構造を
有するエチレンとブタジエンとの共重合体が開示されて
いる。
【0009】特表平6-501037号公報、WO95/140
24には、架橋構造を有するシクロペンタジエニル遷移
金属触媒を用いてαオレフィンの重合、αオレフィンと
環状オレフィン共重合が開示されているが、αオレフィ
ンとジエンの共重合については記載されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】オレフィンとジエンの
共重合においては、多電子供与体でもある共役ジエンは
オレフィン重合触媒の活性を抑制するように作用するた
め、両モノマーの共重合触媒が存在するとしても活性を
相当犠牲にすることが知られいる。従って、高活性でオ
レフィンと共役ジエンとの共重合を自由に制御できる触
媒系が望まれている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】本発明は、(A)式(1)で示される周期
律表第IV族遷移金属化合物 (L−Y−Z)MXn (1) (式中、Mは第IV族遷移金属、Xは水素、ハロゲン、炭
素数1から12の炭化水素基、炭素数1から12の炭化水素
オキシ基、炭素数1から12の炭化水素アミド基、LはM
とパイ結合を形成するシクロペンタジエニル基又は置換
シクロペンタジエニル基、Zは酸素、硫黄、窒素、燐等
のヘテロ原子の配位子、YはLとZの架橋基であり、n
は1又は2である。)、並びに (B)(a) 周期律表第I 〜III 族主元素金属の有機金属
化合物、(b) 有機アルミニウムオキシ化合物、(c) 該遷
移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生
成できるイオン性化合物、及び(d) 該遷移金属化合物と
反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるルイス
酸化合物から選択される少なくとも一種類の助触媒から
得られる触媒によってオレフォンと共役ジエンを共重合
する方法に関する。
【0013】また、本発明は(A)式(1)で示される
周期律表第IV族遷移金属化合物 (L−Y−Z)MXn (1) (式中、Mは第IV族遷移金属、Xは水素、ハロゲン、炭
素数1から12の炭化水素基、炭素数1から12の炭化水素
オキシ基、炭素数1から12の炭化水素アミド基、LはM
とパイ結合を形成するシクロペンタジエニル基又は置換
シクロペンタジエニル基、Zは酸素、硫黄、窒素、燐等
のヘテロ原子の配位子、YはLとZの架橋基であり、n
は1又は2である。)、並びに (B)(a) 周期律表第I 〜III 族主元素金属の有機金属
化合物、(b) 有機アルミニウムオキシ化合物、(c) 該遷
移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生
成できるイオン性化合物、及び(d) 該遷移金属化合物と
反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるルイス
酸化合物から選択される少なくとも一種類の助触媒から
なる触媒によってオレフォンと共役ジエンを共重合する
方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の式(1)のMは、周期律
表第IV族遷移金属である。具体例には、チタン(Ti)、
ジルコニウム(Zr)、またはハフニウム(Hf)であり、
好ましい金属はTiである。
【0015】Xは水素、ハロゲン、炭素数1から12の炭
化水素基、炭素数1から12の炭化水素オキシ基、炭素数
1から12の炭化水素アミド基である。具体例としてハロ
ゲンでは塩素、臭素などが挙げられる。炭化水素基では
メチル基、t-ブチル基、フェニル基、ベンジル基、ネオ
ペンチル基、トリメチルシリルメチル基、ビス(トリメ
チルシリル)メチル基などが挙げられる。炭化水素オキ
シ基ではメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基な
どが挙げられる。アミド基ではジメチルアミド基、ジエ
チルアミド基、ジイソプロピルアミド基、ジオクチルア
ミド基などが挙げられる。nが2の場合、各々のXは異
なったものでもよい。
【0016】LはMとパイ結合を形成するシクロペンタ
ジエニル基、炭素数1から20の炭化水素置換基が一個又
は複数個付いたシクロペンタジエニル基である。置換基
としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、t-ブチル基、フェニル基、ベンジル
基、トリメチルシリルメチル基などが挙げられる。さら
にトリメチルシリル基などの珪素原子を含有する炭化水
素基も含まれる。シクロペンタジエニル環上に付いた置
換基はシクロペンタジエニル環とともに例えばインデニ
ル基、フルオレニル基のような多環状基を形成してもよ
い。さらにインデニル基、フルオレニル基において炭素
数1から20の炭化水素置換基が一個又は複数個付いたも
のも用いることができる。特に好ましいLとしては、ペ
ンタメチルシクロペンタジエニル基である。
【0017】Zは酸素、硫黄、窒素、燐等のヘテロ原子
の配位子であり、中心遷移金属とσ結合を有し、架橋基
YによってLのシクロペンタジエニル基に結合されて
L、Y、Z全体で中心金属Mとメタロサイクルを形成す
る。Zとして好ましいのは窒素原子の配位子であり、具
体例としては、メチルアミド基、エチルアミド基、n-ブ
チルアミド基、sec-ブチルアミド基、t-ブチルアミド
基、ネオペンチルアミド基、ベンジルアミド基、ジメチ
ルフェニルメチルアミド基などが挙げられる。この内、
特に好ましいのは、t-ブチルアミド基である。
【0018】架橋基Yは、炭素数 1から24の炭化水素
基、炭素数 1から24の炭化水素基を含むシリレン基又は
ジシリレン基などが挙げられる。具体例としては、メチ
ルシリレン基(HMeSi) 、ジメチルシリレン基(Me2Si) 、
メチルフェニルシリレン基(PhMeSi)、ジフェニルシリレ
ン基(Ph2Si) 、ジベンジルシリレン基((CH2C6H5)2Si)、
テトラメチルジシリレン基(Me2SiSiMe2)、ジメチルメチ
レン基(Me2C)、ジフェニルメチレン基(Ph2C)、エチニル
基(CH2CH2)などが挙げられる。特に好ましい架橋基とし
ては、ジメチルシリレン基である。
【0019】本発明の式(1)において、nは1又は2
であり、好ましくは2である。
【0020】式(1)で示される周期律表第IV族遷移金
属化合物として、(シクロペンタジエニル)(t- ブチル
アミド)ジメチルシリルチタニウムジクロライド、(ペ
ンタメチルシクロペンタジエニル)(t- ブチルアミド)
ジメチルシリルチタニウムジクロライド、(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)(t- ブチルアミド) メチルフ
ェニルシリルチタニウムジクロライド、(シクロペンタ
ジエニル)(フェニルアミド) ジメチルシリルチタニウ
ムジクロライド、((ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)(t- ブチルアミド) ジメチルシリル)ビス(ジエチ
ルアミド)チタニウム、((ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)(t- ブチルアミド) ジメチルシリル)ビス
(ジブチルアミド)チタニウム、((ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)(t- ブチルアミド) ジメチルシリ
ル)ビス(ジオクチルアミド)チタニウム、(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)(t- ブチルアミド) ジメチ
ルシリルチタニウムジエトキサイド、(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)(t- ブチルアミド) ジメチルシリ
ルチタニウムジt-ブトキサイド、(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)(t- ブチルアミド) ジメチルシリルチ
タニウムジフェノキサイド、(1-インデニル)(t- ブチ
ルアミド) ジメチルシリルチタニウムジクロライド、
(2,3,4,5,6,7-ヘキサメチルインデニル)(t- ブチルア
ミド) ジメチルシリルチタニウムジクロライド、(2,3,
4,5-テトラメチルインデニル)(t- ブチルアミド) ジメ
チルシリルチタニウムジクロライドなどが挙げられる。
また、上記化合物において、遷移金属としてチタンの代
えてジルコニウム、ハフニウムである化合物も挙げられ
る。
【0021】本発明では(A)式(1)で示される周期
律表第IV族遷移金属化合物と、(B)(a) 周期律表第I
〜III 族主元素金属の有機金属化合物、(b) 有機アルミ
ニウムオキシ化合物、(c) 該遷移金属化合物と反応して
カチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン性化合
物、及び(d) 該遷移金属化合物と反応してカチオン性遷
移金属化合物を生成できるルイス酸化合物から選択され
る少なくとも一種類の助触媒との組み合わせからなる触
媒系でαオレフィンと共役ジエンを共重合することがで
きる。
【0022】本発明における(a) 周期律表第I 〜III 族
主元素金属の有機金属化合物とは、周期律表第I 〜III
族主元素金属の有機金属ハロゲン化合物、水素化有機金
属化合物も含まれる。有機金属化合物としては、例え
ば、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウ
ム、ジブチルマグネシウム、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニ
ウムなどが挙げられる。有機金属ハロゲン化合物として
は、例えば、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマ
グネシウムクロライド、ジメチルアルミニウムクロライ
ド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルア
ルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ドなどが挙げられる。水素化有機金属化合物としては、
例えば、ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエ
チルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0023】(b) 有機アルミニウムオキシ化合物は、ア
ルモキサンとも言われ、一般式(-Al(R)O-)m で示される
直鎖状、あるいは環状重合体である。R は炭素数1〜10
の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/ 又はRO基
で置換されたものも含む。mは重合度であり、5以上、
好ましくは10以上である。R としてはメチル、エチル、
プロピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好
ましい。
【0024】(c) 遷移金属化合物と反応してカチオン性
錯体を形成できるイオン性化合物は、非配位性アニオン
とカチオンとのイオン性化合物が挙げられる。非配位性
アニオンとしては、例えば、テトラ(フェニル)ボレー
ト、テトラ(フルオロフェニル)ボレート、テトラキス
(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフ
ルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオ
ロフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロメチル
フェニル)ボレート、テトラ(トリイル)ボレート、テ
トラ(キシリル)ボレート、(トリフェニル,ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、[トリス(ペンタフルオロ
フェニル),フェニル]ボレート、トリデカハイドライ
ド-7,8-ジカルバウンデカボレートなどが挙げられる。
【0025】一方、カチオンとしては、カルボニウムカ
チオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオ
ン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニル
カチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンな
どを挙げられる。
【0026】カルボニウムカチオンの具体例としては、
トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニル
カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオ
ンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウ
ムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)
カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カル
ボニウムカチオンを挙げられる。アンモニウムカチオン
の具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、
トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモ
ニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、ト
リ(n- ブチル) アンモニウムカチオンなどのトリアルキ
ルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカ
チオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオン
などのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i- プ
ロピル) アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアン
モニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオ
ンを挙げられる。
【0027】ホスホニウムカチオンの具体例としては、
トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェ
ニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニ
ル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニ
ウムカチオンを挙げられる。
【0028】該イオン性化合物は、上記で例示した非配
位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選
択して組み合わせたものを好ましく用いることができる
【0029】中でも、イオン性化合物としては、トリチ
ルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフ
ェニルカルボニウムテトラ(フルオロフェニル)ボレー
ト、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、1,1'-ジメチルフェロセニウムテ
トラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが好まし
い。
【0030】(d) 該遷移金属化合物と反応してカチオン
性遷移金属化合物を生成できるルイス酸化合物として
は、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス
(モノフルオロフェニル)ボロン、トリス(ジフルオロ
フェニル)ボロン、トリフェニルボロンを挙げられる。
【0031】本発明では、助触媒として上記の(a) 〜
(d) を単独で用いても、組合せて用いてもよい。組合せ
て用いる場合は、(a) と(b) 、(a) と(c) 、(a) と(d)
、(b)と(c) 、(b) と(d) のいずれかの組合せが好まし
い。特に好ましい助触媒としては、(b) 単独、(a) と
(c) の組合せ、(a) と(d) の組合せである。
【0032】本発明においては、遷移金属化合物及び/
又は、助触媒を無機化合物、又は有機高分子化合物に担
持して用いることができる。特開昭61-31404号公報、同
61-276805 号公報、同61-108610 号公報、同61-296008
号公報、特表昭63-501368 号公報、特開平1-207303号公
報、特表平1-503715号公報、同2-503687号公報、特開平
2-170805号公報、特表平3-502210号公報、及び特開平3-
234710号公報各公報には、多孔性無機化合物に遷移金属
化合物、又は遷移金属化合物及び有機アルミニウムオキ
シ化合物及び/又は有機アルミニウム化合物を担持させ
る方法が記載されており、それらの方法を採用できる。
【0033】担体としての無機化合物としては、無機酸
化物、無機塩化物、無機水酸化物が好ましく、少量の炭
酸塩、硫酸塩を含有したものも採用できる。特に好まし
いものは無機酸化物であり、シリカ、アルミナ、マグネ
シア、チタニア、ジルコニア、カルシアなどを挙げられ
る。これらの無機酸化物は、平均粒子径が 5〜150 μ、
比表面積が2 〜800m2/g の多孔性微粒子が好ましく、例
えば100 〜800 ℃で熱処理して用いることができる。
【0034】有機高分子化合物としては、側鎖に芳香族
環、置換芳香族環、あるいはヒドロキシ基、カルボキシ
ル基、エステル基、ハロゲン原子などの官能基を有する
ものが好ましい。具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、ポリブテンなどの化学変成によって前記官能基を有
するαオレフィンホモポリマー、αオレフィンコポリマ
ー、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビニル、ビニルア
ルコール、スチレン、ジビニルベンゼンなどのホモポリ
マー、共重合体、さらにそれらの化学変成物を挙げられ
る。これらの有機高分子化合物は、平均粒子径が 5〜25
0 μの球状微粒子が用いられる。遷移金属化合物及び/
又はイオン性化合物を担持することによって、触媒の重
合反応器への付着による汚染を防止することができる。
【0035】本発明においては、特に限定されないが、
前記の触媒系で、以下のような方法で、オレフィンと共
役ジエンからなるモノマーを共重合することができる。
ただし、本発明においてオレフィンと共役ジエンとの共
重合とは、さらに少量の異種のオレフィン、環状オレフ
ィン、又は非共役ジエンとの三元共重合も含まれる。
【0036】 〔N〕:遷移金属化合物の炭化水素あるいはハロゲン化
炭化水素の溶液 〔M〕:遷移金属化合物の炭化水素あるいはハロゲン化
炭化水素のスラリー 〔P〕:助触媒の炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素
の溶液 〔I〕:助触媒の炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素
のスラリー
【0037】〔N〕あるいは〔M〕と、〔I〕を予め
接触させた後、オレフィンと共役ジエンとの共重合を行
う。 〔M〕とモノマーを予め接触した後、〔I〕を接触さ
せて共重合を行う。 〔I〕とモノマーを予め接触した後、〔M〕を接触さ
せて共重合を行う。 〔N〕と〔P〕を混合した後、担体と接触、担体を分
離し、モノマーを接触させて共重合を行う。 〔N〕と担体とを接触した後、〔P〕を接触し、担体
を分離してオレフィンと共役ジエンとの共重合を行う。 〔P〕と担体とを接触した後、〔N〕を接触し、担体
を分離してオレフィンと共役ジエンとの共重合を行う。
【0038】各成分を溶解、スラリー化するための炭化
水素溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、シクロヘキサン、ミネラルオイル、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の不活性炭化水素、ハロゲン化炭化
水素溶媒としては、クロロホルム、メチレンクロライ
ド、ジクロロエタン、クロロベンゼンなどを挙げられ
る。
【0039】上記において、各成分の接触は、通常0 〜
100 ℃、10〜180 分行う。各成分の使用量は、用いる助
触媒の種類によって異なるが、アルミノキサン/遷移金
属化合物のモル比は通常10〜10000 、好ましくは100 〜
3000、イオン性化合物又はルイス酸性化合物/遷移金属
化合物のモル比は、通常0.01〜100 、好ましくは0.1〜1
0であり、有機金属化合物/遷移金属化合物のモル比は
通常0.1 〜10000 、好ましくは 1〜1000である。
【0040】本発明での共重合は、通常担持触媒を使用
する流動、あるいは攪拌気相法、不活性炭化水素溶媒中
でのスラリー法、高温下、不活性炭化水素溶媒中での溶
液法、高温・高圧重合法いずれの重合方法にも採用でき
る。重合条件は、例えば、気相法あるいはスラリー法に
おいては、温度5 〜110 ℃、時間10〜360 分、圧力が常
圧〜100kg/cm2 、溶液法では、温度100 〜250 ℃、時間
1〜60分、圧力が10〜300kg/cm2 下で、高温高圧重合法
では、温度120 〜300 ℃、 5〜600 秒、圧力が400kg/cm
2 以上で行われる。
【0041】また、重合活性の向上、生成ポリマーの固
体触媒の形状保持、本重合反応容器への触媒導入の容易
さ、重合反応容器への触媒付着防止、気相反応容器中で
の流動性向上などを目的として、モノマーを前記の各種
重合方法に従って、予め予備重合したものを本重合で触
媒として使用することができる。予備重合は、例えば、
不活性炭化水素溶媒中でのスラリー法において、通常 5
〜80℃、 5〜60分、メタロセンの遷移金属 1ミリグラム
原子当たり重合体が 1〜100g得られる条件で行うことが
できる。
【0042】本発明での共役ジエンは炭素数が 4から20
であり、その具体例としては、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、2-メ
チル-1,3- ペンタジエン、4-メチル-1,3- ペンタジエ
ン、2,4-ヘキサジエンが挙げられる。
【0043】本発明でのオレフィンの具体例としては、
エチレン、プロピレン、ブテン-1、3-メチルブテン-1、
3-メチルペンテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-
1、オクテン-1などのα−オレフィンが挙げられる。
【0044】本発明において、モノマーとしてオレフィ
ン、共役ジエン以外に少量のトリメチルビニルシラン、
環状オレフィンであるノルボルネン、シクロペンテン、
非共役ジエンであるジシクロペンタジエン、5-エチリデ
ン-2- ノルボルネン、1,5-ヘキサジエンなどを含んでも
よい。
【0045】
【実施例】実施例において「重合活性」とは、重合反応
に使用した遷移金属化合物触媒の遷移金属 1ミリモル当
たりの重合体収量(g) である。ブタジエン、エチレンの
含有は1H-NMRで不飽和炭素に結合する水素原子から判定
した。ブタジエン単位のミクロ構造は赤外吸収スペクト
ル分析によって行った。シス構造 740 cm -1、トランス
構造 967cm -1 、1,2-構造 910cm -1 の吸収強度比から
ミクロ構造を算出した。
【0046】実施例1 〔遷移金属化合物Aの調製〕特開平7-53618 号公報公報
記載の方法に従って、ジメチルシリル(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)(t- ブチルアミド) チタニウムジ
クロライドの合成を行った。
【0047】〔エチレンとブタジエンとの共重合〕トル
エン200ml にメチルアルモキサン( 東ソー・アクゾー社
製)10mmol をトルエン溶液として添加し、さらにブタジ
エン 4mlを添加し溶液を30℃に保つ。エチレンを1000ml
/min. の速度で流通しながら上記遷移金属化合物(A)
1μmol をトルエン溶液として添加して、30分間重合を
行った。HCl 含有エタノール溶液で重合を停止し、ろ
過、乾燥して非晶性のエチレン・ブタジエン共重合体を
得た。 1H-NMRからエチレン、ブタジエンモノマー単位の
存在が確かめられた。活性、共重合体の分析結果を表1
に示す。
【0048】実施例2 〔エチレンとブタジエンとの共重合〕ブタジエン 8mlを
添加した以外は実施例1と同様にエチレンとブタジエン
との共重合を行った。非晶性のエチレン・ブタジエン共
重合体を得た。1H-NMRからエチレン、ブタジエンモノマ
ー単位の存在が確かめられた。活性、共重合体の分析結
果を表1に示す。
【0049】実施例3 〔エチレンとブタジエンとの共重合〕ブタジエン16mlを
添加した以外は実施例1と同様にエチレンとブタジエン
との共重合を行った。非晶性のエチレン・ブタジエン共
重合体を得た。1H-NMRからエチレン、ブタジエンモノマ
ー単位の存在が確かめられた。活性、共重合体の分析結
果を表1に示す。
【0050】実施例4 〔エチレンとブタジエンとの共重合〕ブタジエン32mlを
添加した以外は実施例1と同様にエチレンとブタジエン
との共重合を行った。非晶性のエチレン・ブタジエン共
重合体を得た。1H-NMRからエチレン、ブタジエンモノマ
ー単位の存在が確かめられた。活性、共重合体の分析結
果を表1に示す。
【0051】比較例1 〔エチレンの重合〕ブタジエンを全く使用しない以外は
実施例1と同様にエチレンの重合を行った。結晶性のポ
リエチレンが得られ、共重合の活性よりも小さいことが
判った。
【0052】比較例2 〔ブタジエンの重合〕エチレンを全く使用せずに、ブタ
ジエンを32ml使用し、重合を1 時間行った以外は実施例
1と同様にブタジエンの重合を行った。非晶性のポリブ
タジエンが得られ、共重合の活性よりもはるかに小さい
ことが判った。また、ブタジエン単位のミクロ構造は共
重合体と単独重合体では全く異なっていることが判っ
た。ミクロ構造の分析結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明は特定の触媒系において、オレフ
ィンと共役ジエンとの共重合体を製造する新規の方法を
提供する。この方法ではオレフィン又は共役ジエンの単
独の重合活性よりも高い共重合活性で共重合体を製造で
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式(1)で示される周期律表第IV
    族遷移金属化合物 (L−Y−Z)MXn (1) (式中、Mは第IV族遷移金属、Xは水素、ハロゲン、炭
    素数1から12の炭化水素基、炭素数1から12の炭化水素
    オキシ基、炭素数1から12の炭化水素アミド基、LはM
    とパイ結合を形成するシクロペンタジエニル基又は置換
    シクロペンタジエニル基、Zは酸素、硫黄、窒素、燐等
    のヘテロ原子の配位子、YはLとZの架橋基であり、n
    は1又は2である。)、並びに (B)(a) 周期律表第I 〜III 族主元素金属の有機金属
    化合物、(b) 有機アルミニウムオキシ化合物、(c) 該遷
    移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生
    成できるイオン性化合物、及び(d) 該遷移金属化合物と
    反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるルイス
    酸化合物から選択される少なくとも一種類の助触媒から
    得られる触媒によってオレフォンと共役ジエンを共重合
    する方法。
  2. 【請求項2】 (A)式(1)で示される周期律表第IV
    族遷移金属化合物 (L−Y−Z)MXn (1) (式中、Mは第IV族遷移金属、Xは水素、ハロゲン、炭
    素数1から12の炭化水素基、炭素数1から12の炭化水素
    オキシ基、炭素数1から12の炭化水素アミド基、LはM
    とパイ結合を形成するシクロペンタジエニル基又は置換
    シクロペンタジエニル基、Zは酸素、硫黄、窒素、燐等
    のヘテロ原子の配位子、YはLとZの架橋基であり、n
    は1又は2である。)、並びに (B)(a) 周期律表第I 〜III 族主元素金属の有機金属
    化合物、(b) 有機アルミニウムオキシ化合物、(c) 該遷
    移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生
    成できるイオン性化合物、及び(d) 該遷移金属化合物と
    反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるルイス
    酸化合物から選択される少なくとも一種類の助触媒から
    なる触媒によってオレフォンと共役ジエンを共重合する
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000128933A (ja) * 1998-10-27 2000-05-09 Sumitomo Chem Co Ltd α−オレフィン−共役ポリエン共重合体及びその製造方法
JP2000186173A (ja) * 1998-12-21 2000-07-04 Sumitomo Chem Co Ltd エラストマー組成物及び架橋エラストマー組成物
US6444603B1 (en) 1997-12-22 2002-09-03 Mitsui Chemicals, Inc. Catalyst component for ethylenically unsaturated monomer polymerization, catalyst for ethylenically unsaturated monomer polymerization, and process for ethylenically unsaturated monomer polymerization using said catalyst
US7105608B2 (en) 2004-01-14 2006-09-12 Tonen Chemical Corporation Copolymer of propylene with a conjugated diene and a process of preparing the same

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