JPH11171836A - アリルエーテル誘導体およびその製法並びに重合体 - Google Patents
アリルエーテル誘導体およびその製法並びに重合体Info
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- JPH11171836A JPH11171836A JP10279615A JP27961598A JPH11171836A JP H11171836 A JPH11171836 A JP H11171836A JP 10279615 A JP10279615 A JP 10279615A JP 27961598 A JP27961598 A JP 27961598A JP H11171836 A JPH11171836 A JP H11171836A
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Abstract
するアリルエーテル誘導体、その製法、および該アリル
エーテル誘導体からなる重合体を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1は水素原子または有機残基を表し、R2は酸
触媒による易脱離性基を表し、R3は水素原子、有機残
基または対イオンを表す。)で表わされるアリールエー
テル誘導体に関する。
Description
テル誘導体およびその製法、並びに新規なアリルエーテ
ル系重合体に関するものである。
ルエーテル系重合体は、レジスト用材料、低収縮化材料
等の各種材料に有用である。
ィン類とを反応させてエーテル化合物を製造する方法は
公知である。例えば、エチレングリコールとジシクロペ
ンタジエンとを反応させると、下記式(化4)に示すジ
シクロペンテンオキシエタノールが得られることが、特
開昭54−36242号公報等に開示されている。
ル化の製造方法については、特開平9−104650号
公報等に開示されている。
化合物とはいえ、性状が特異的であるオキシアクリル酸
エステルに、オレフィン類を反応させて相当するエーテ
ル化合物を製造する方法については知られていない。
に利用され得る、新規なアリルエーテル類、その製造方
法およびに新規なアリールエーテル系重合体を提供する
ことを目的とする。
アリルエーテル誘導体を提供すべく鋭意検討した結果、
オキシアクリル酸エステル類とオレフィン類とを反応さ
せることにより上記アリルエーテル誘導体が得られるこ
とを見い出して、本発明を完成させるに至った。
表し、R2は酸触媒による易脱離性基を表し、R3は水素
原子、有機残基または対イオンを表す。)で表わされる
アリルエーテル誘導体に関する。
記一般式(1)において、R1は水素原子であり、R2は
炭素数5〜20の脂環式炭化水素基であり、R3は炭素
数1〜8のアルキル基で表わされるアリルエーテル誘導
体が挙げられる。
表し、R3は水素、有機残基または対イオンを表す。)
で表されるオキシアクリル酸エステル化合物と、オレフ
ィン類とを反応させることを特徴とするアリルエーテル
誘導体の製法に関する。
して酸触媒による易脱離性基を生成するオレフィンが挙
げられる。
の脂環式炭化水素基を有するオレフィンが挙げられる。
(3):
表し、R2は酸触媒による易脱離性基を表し、R3は水
素、有機残基または対イオンを表す。)で表わされる構
造単位を有する数平均分子量1,000〜1,000,
000のアリルエーテル系重合体に関する。
前記一般式(3)において、R1は水素原子であり、R2
は炭素数5〜20の脂環式炭化水素基であり、R3は炭
素数1〜8のアルキル基で表わされるアリルエーテル系
重合体が挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物で特に限定されるも
のではない。一般式(1)中、R1で示される基は、水
素原子または有機残基で、R2で示される基は、酸触媒
による易脱離性基で、かつ、R3で示される基が水素原
子、有機残基または対イオンである。
は、例えば、水素原子、炭素数1〜18の直鎖状もしく
は分岐鎖状もしくは環状のアルキル基、アリール基、炭
素数2〜20のアルコキシアルキル基、炭素数1〜8の
ハロゲン化アルキル基、ナトリウム塩、カリウム塩、ま
たはアンモニウム塩が挙げられる。
よる易脱離性基としては、プロトン酸を発生する一般的
な酸触媒の存在下に温和な条件で加熱する等により簡単
に脱離してしまう基を言い、具体的にはt−ブチル基、
イソプロピル基等の分枝状アルキル基;シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、テト
ラヒドロフラニル基、3−オキソシクロヘキシル基、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチ
ル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、
イソボルニル基、メチルアダマンチル基等の官能基や、
シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン
環、シクロヘプタン環等の脂環式骨格が一般式CnH2n
(nは3以上の整数)で表される環状シクロ環残基や、
これらに橋かけ炭化水素が導入されたスピロヘプタン、
スピロオクタンなどのスピロ環、ノルボルニル環、アダ
マンチル環、ボルネン環、メンチル環、メンタン環など
のテルペン環、ツジャン、サビネン、ツジョン、カラ
ン、カレン、ピナン、ノルピナン、ボルナン、フェンカ
ン、トリシクレン、コレステリック環などのステロイド
骨格、胆汁酸、ジギタロイド類、ショウノウ環、イソシ
ョウノウ環、セスキテルペン環、サントン環、ジテルペ
ン環、トリテルペン環、ステロイドサポニン類等の多環
状シクロ化合物を挙げることができ、それぞれ水酸基、
カルボキシル基、炭素数1から4のアルキル基、ヒドロ
キシアルキル基およびカルボキシアルキル基で置換され
ていても差し支えない。
は、水素、有機残基または対イオンであり、例えば水素
原子、炭素数1〜8のアルキル基、t−ブチル基、イソ
プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、テ
トラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、3−
オキソシクロヘキシル基、メトキシメチル基、エトキシ
メチル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル
基、1−ブトキシエチル基、イソボルニル基、メチルア
ダマンチル基、シクロブタン環、シクロペンタン環、シ
クロヘキサン環、シクロヘプタン環やこれらに橋かけ炭
化水素が導入されたもの、スピロヘプタン、スピロオク
タンなどのスピロ環、ノルボルニル環、アダマンチル
環、ボルネン環、メンチル環、メンタン環などのテルペ
ン環、ツジャン、サビネン、ツジョン、カラン、カレ
ン、ピナン、ノルピナン、ボルナン、フェンカン、トリ
シクレン、コレステリック環などのステロイド骨格、胆
汁酸、ジギタロイド類、ショウノウ環、イソショウノウ
環、セスキテルペン環、サントン環、ジテルペン環、ト
リテルペン環、ステロイドサポニン類、炭素数1〜8の
ハロゲン化アルキル基、対イオンとしてナトリウム塩、
カリウム塩、またはアンモニウム塩が挙げられる。上記
有機残基は、水酸基、カルボキシル基、炭素数1から4
のアルキル基、ヒドロキシアルキル基およびカルボキシ
アルキル基で置換されていても差しつかえない。また、
特に前記一般式(1)におけるアリールエーテル誘導体
としては、特にR1が水素原子であり、R2で示される基
が、シクロペンタン基、シクロペンテン基、シクロヘキ
シル基、シクロヘキセン基、イソボルニル基等の炭素数
5〜20の脂環式炭化水素残基、さらには炭素数6〜2
0のシクロアルキル基またはシクロアルキレン基であ
り、R3で示される基が炭素数1〜8のアルキル基、さ
らには炭素数1〜4のアルキル基である化合物が有用で
ある。
体は、例えば、後記の本発明のアリールエーテル誘導体
の製法により、収率よく製造できる。
は、前記一般式(2)で表されるオキシアクリル酸化合
物と、オレフィン類とを反応させることを特徴とする。
ル酸エステル類は特に限定されるものではないが、一般
式(2)中、R1で示される基が水素原子または有機残
基で構成され、かつ、R3で示される置換基が有機残基
で構成される化合物である。上記R1で示される基とし
ては、例えば炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜8
のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基を示
す。上記R3で示される基としては、例えば炭素数1〜
18の直鎖状、枝分かれ鎖状、若しくは環状のアルキル
基、炭素数2〜20のアルコキシアルキル基、炭素数1
〜18のハロゲン化アルキル基、アリール基を示す。
ル酸化合物としては、具体的には、例えば、メチル−α
−ヒドロキシメチルアクリレート、エチル−α−ヒドロ
キシメチルアクリレート、ブチル−α−ヒドロキシメチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシル−α−ヒドロキシ
メチルアクリレート、メチル−α−1−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、エチル−α−1−ヒドロキシエチルア
クリレート、ブチル−α−1−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−エチルヘキシル−α−1−ヒドロキシエチ
ルアクリレート等が挙げられる。これらオキシアクリル
酸エステル系化合物は、一種類のみ用いてもよく、ま
た、二種類以上を適宜混合してもよい。上記例示の化合
物のうち、メチル−α−ヒドロキシメチルアクリレー
ト、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、ブチ
ル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、2−エチルヘ
キシル−α−ヒドロキシメチルアクリレートが重合性に
優れるので好ましい。尚、上記オキシアクリル酸エステ
ル系化合物は、従来公知の方法、例えば、相当するアク
リル酸エステルとアルデヒド化合物とを塩基性触媒の存
在下で反応させることにより、容易に得ることができ
る。
ロピレン、1−ブテン、イソブチレン、ブタジエン等の
炭素数4〜20の鎖状オレフィン類;シクロペンテン、
シクロヘキセン、シクロペンタジエン等のシクロオレフ
ィン類;ノルボルニレン、ビシクロ[2,2,1]ヘプ
タ−2−エン、ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−2,5
−ジエン、5−ノルボルネン−2−メタノール、ビシク
ロ[2,2,2]オクト−2−エン、ビシクロ[2,
2,2]オクト−2,5−ジエン、ビシクロノナジエ
ン、ジシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン
ダイマー、ビシクロペンタジエンアセテート、2−メチ
レンアダマンタン等の多環式シクロオレフィン類;カン
フェン、ターピネオール、ターピネン−4−オール、α
−ターピネン、γ−ターピネン等のオレフィンテルペン
類;アリルアルコール、クロチルアルコール、アリルカ
ルビノール等のオレフィンアルコール類;アクロレイ
ン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド等のオレフィ
ンアルデヒド類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、コハク酸等のオレフィンカルボン酸;アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、クロトン酸エステル、
α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル等のオレフィ
ンカルボン酸エステル類;メチルビニルケトン、エチリ
デンアセトン、メシチルオキシド等のオレフィンケトン
類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブ
チルビニルエーテル等のビニルエーテル類;スチレン、
α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これらオレフィン類は、アルキル基、水酸基、カル
ボキシル基、ハロゲン原子等で置換されたものであって
も良い。これらオレフィン類は一種類のみ用いてもよ
く、また、二種類以上を適宜混合してもよい。
20の脂環式オレフィン類が好ましく、さらにはシクロ
ペンテン、シクロヘキセン、イソボルネン、カンフェン
等の炭素数4〜20のシクロオレフィン類が好ましい。
クリル酸化合物との反応後に酸触媒による易脱離性基と
なるオレフィンは、反応して得られたアリルエーテル誘
導体が、前記易脱離性基が酸触媒により脱離することに
より、極性が変化するのでその特性を生かす用途の材料
として好ましい。具体的には、イソブチレン、シクロヘ
キセン、カンフェン、メチレンアダマンタン等のオレフ
ィンが挙げられる。
レフィン類との反応方法は、特に限定されるものではな
く、従来公知の種々の方法(つまり、ヒドロキシル基を
有する化合物とオレフィンとを反応させてエーテルを製
造する従来公知の方法)を転用することができるが、こ
れら反応方法のうち、例えば、オキシアクリル酸エステ
ル類とオレフィン類とを加温して反応させる方法が好適
である。
前記オレフィン類の添加量は、オキシアクリル酸エステ
ル1モルに対し、オレフィン類を0.01〜100モル
の範囲とすればよい。オレフィン類の添加量が0.01
モルより少ない場合には、反応後に残る未反応のオキシ
アクリル酸エステルが多くなる場合があり、また、オレ
フィン類の添加量が100モルより多い場合には、反応
後に残る未反応のオレフィン類が多くなる場合がある。
定されるものではないが、原料であるオキシアクリル酸
エステル、並びに、生成物であるアリルエーテル誘導体
は、分子中にビニル基を含有しているので、重合しやす
い性質を有している。従って、オキシアクリル酸エステ
ルやアリルエーテルの重合を抑制するために、反応系に
重合防止剤(または重合禁止剤)および/または分子状
酸素を添加することが好ましい。
ヒドロキノンモノメチルエーテル、p−ベンゾキノン、
メチルヒドロキノン、t−ブチルヒドキノン、ジ−t−
ブチルヒドロキノン、t−ブチルカテコール、フェノチ
アジン等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら重合防止剤は、一種類のみを用いてもよく、
また、二種類以上を適宜混合してもよい。また、前記重
合防止剤の添加量は、特に限定されるものではないが、
例えば、得られるアクリル酸エステルに対する割合が、
0.001重量%〜10重量%の範囲内となるようにす
ればよい。
用いることができる。この場合、反応系、つまり、オキ
シアクリル酸とオレフィンの混合液中に空気を吹き込む
(いわゆる、バブリング)ようにすればよい。そして、
上記重合を充分に抑制するために、重合防止剤と分子状
酸素とを併用することが好ましい。
く、該触媒としてはヒドロキシル基とオレフィンとの反
応に用いられる公知の触媒が使用できる。例えば、パラ
トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スル
ホン酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸等のヘ
テロポリ酸、強酸性イオン交換樹脂等のプロトン酸およ
びそれらの部分金属塩および3弗化ホウ素エチルエーテ
ル錯体等のルイス酸等が挙げられる。前記触媒を使用す
る場合の使用量としては、使用されるオキシアクリル酸
エステルに対し50重量%以下、好ましくは30重量%
以下が好ましい。使用量が多いと経済的に有利ではな
い。
る必要は無いが、使用しても差し支えない。使用される
溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば良いが、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤やn−
ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサン等の脂肪族系溶剤が好適に使用される。
定されるものではないが、前記した重合を抑制するため
に、0℃〜150℃の範囲内が好ましく、30〜120
℃の範囲内が特に好ましい。反応温度が0℃よりも低い
場合には、反応時間が長く成り過ぎ、アリルエーテルを
効率的に製造することができなくなる場合があり、ま
た、反応温度が150℃よりも高い場合には、前記した
重合を抑制することができなくなる場合がある。
応が完結するように、反応温度やオキシアクリル酸系化
合物およびオレフィンの種類や組み合わせ、使用量等に
応じて、適宜設定すればよい。
特に限定されるものではなく、常圧(大気圧)、減圧、
加圧の何れであってもよい。
所定の方法によって反応系から触媒を除去することによ
り、所望するアクリル酸エステル誘導体が容易に得られ
る。尚、触媒の除去方法は、特に限定されるものではな
い。例えば、水洗する方法;アルカリ水溶液で洗浄する
方法;酸吸着剤を添加し、吸着剤に反応溶液中の触媒を
吸着させて不溶物を形成し、次いで、反応溶液の濾過等
を行う方法等により、触媒を除去することができる。
物を取り出す方法としては、特に限定されるものではな
いが、蒸留による方法、抽出による方法、カラムによる
分離などの方法が採用される。
る構造単位を有するアリールエーテル系重合体は、特に
限定されるものではないが、これら式中、R1で示され
る基が水素原子または有機残基であり、R2で示される
基が有機残基であり、かつ、上記R3で示される基が水
素原子、有機残基または対イオンである重合体である。
は、R1が水素原子であり、R2で示される基が、炭素数
5〜20の脂環式炭化水素残基、さらには炭素数6〜2
0のシクロアルキル基またはシクロアルキレン基であ
り、R3で示される基が炭素数1〜8のアルキル基、さ
らには炭素数1〜4のアルキル基である重合体が有用で
ある。
子量は、1,000〜1,000,000の範囲であ
る。特に、数平均分子量5,000〜500,000の
アリルエーテル系重合体は、通常のラジカル重合により
容易に得られると共に、取り扱い易いので有用である。
は、前記一般式(1)で表わされるアリルエーテル誘導
体を単独で重合させるか、或いは、前記アリルエーテル
誘導体と共重合可能な他の単量体とを共重合させる等に
より、容易に製造される。
な単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸および
そのエステル類、スチレン、α−メチルスチレン、4−
ヒドロキシスチレン、4−tert−ブトキシスチレン
等のスチレン系化合物;(メタ)アクリロニトリル、α
−ヒドロキシメチルアクリル酸およびそのエステル類、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸およびそのエステル
類、無水−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸お
よびそのエステル、5−ノルボルネン−2−メタノー
ル、無水マレイン酸およびそのエステル類、マレイミド
類等が挙げられる。
は、特に限定されるものではなく、例えば、過酸化物や
アゾ化合物などのラジカル重合開始剤等の重合開始剤を
用いる重合方法;イオン化放射線、電子線等の放射線や
紫外線を照射する重合方法;加熱による重合方法等、従
来公知の種々の方法を採用することができる。
構成する前記一般式(4)で示される構造単位以外の構
造単位は、特に限定されるものではない。また、共重合
体の使用量や種類、即ち、アリルエーテル誘導体と共重
合体との構造単位の比率は、特に限定されるものではな
い。
応で製造する際の重合開始剤としては、例えば、過酸化
物;2、2’−アゾビスイソビチロニトリル等のアゾ化
合物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
は、数平均分子量が1000〜1,000,000の範
囲内となるような重合度が好ましい。尚、上記の重合反
応は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好
ましい。
れるアリルエーテル誘導体は、例えば、前記一般式
(2)で表されるオキシアクリル酸エステル類と、オレ
フィン類とを反応させることにより容易に得られる。
(3)で表されるアリルエーテル系重合体は、例えば、
前記一般式(1)で表されるアリルエーテル誘導体を重
合させることにより容易に得られる。
ーテル系重合体は、 例えば、エッチングレジスト、フ
ォトレジスト等のレジスト用材料、低収縮化材料等の各
種材料に有用である。
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。
C−NMRおよびIRで行なった。
lの反応容器に、(+)−カンフェン(トリシクレン2
0%含有品)425.8g、触媒としてリンタングステ
ン酸13.8g、重合防止剤としてハイドロキノンモノ
メチルエーテル0.046gを仕込んだ。反応液の温度
を50℃とし、攪拌しながら、α−ヒドロキシメチルア
クリル酸エチル130gを1時間かけて滴下した。さら
に30分間、50℃で熟成し反応を完結させた。
g、酸吸着剤としてキョウーワード1000(協和化学
社製)47gを入れ、50℃2時間保持をすることによ
り、触媒を吸着させた。この液を吸引ろ過して淡黄色透
明液体720gを得た。さらに、溶媒であるシクロヘキ
サンを蒸発除去後、過剰のカンフェン及びカンフェンの
不純物であるトリシクレンを、10torrの減圧下内
温100℃で留去することにより、アリルエーテル誘導
体を得た。得られたアリルエーテル誘導体は、NMR分
析の結果、エチル(α−イソボルニルオキシメチル)ア
クリレートと特定された。該アリルエーテル誘導体の1
H−NMRを図1に、13C−NMRスペクトルを図2に
示す。
lの反応容器に、(+)−カンフェン(トリシクレン2
0%含有品)324.4g、触媒としてリンタングステ
ン酸12g、重合防止剤としてハイドロキノンモノメチ
ルエーテル0.046gを仕込んだ。反応液の温度を5
0℃とし、攪拌しながらα−ヒドロキシメチルアクリル
酸−ter−ブチル140gを1時間かけて滴下した。
さらに30分間50℃で熟成し反応を完結させた。
サン300g、酸吸着剤としてキョウーワード1000
(協和化学社製)47gを入れ、50℃2時間保持をす
ることにより触媒を吸着させた。この液を吸引ろ過して
淡黄色透明液体720gを得た。さらに、溶媒であるシ
クロヘキサンを蒸発除去後、過剰のカンフェン及びカン
フェンの不純物であるトリシクレンを、10torrの
減圧下内温100℃で留去することにより、アリルエー
テル誘導体を得た。得られたアリルエーテル誘導体は、
NMR分析の結果、ter−ブチル(α−イソボルニル
オキシメチル)アクリレートを含むと分析された。
えた50mLの反応容器に、実施例1で得られたアリル
エーテル誘導体3g、およびメタクリル酸0.929g
を入れ、窒素雰囲気下で65℃に加温した。さらに実施
例1で得られたアリルエーテル0.62gに、重合開始
剤としての2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニト
リル)0.0337gを溶解させた溶液を入れ、65℃
で前記アリルエーテル誘導体の重合反応を行った。5分
後、さらに実施例1で得られたアリルエーテル誘導体
8.44g、およびメタクリル酸0.68gの混合溶液
に、重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2−メチ
ルブチロニトリル)0.0786gを溶解させた溶液を
10分かけて滴下した。その後、65℃で3時間重合反
応を行い重合体を得た。さらに得られた重合体のうち4
gを、80mLのエタノールに溶解し、800mLのヘ
キサンを用いて再沈させ精製を行い、1.6gのアリル
エーテル系重合体を得た。GPC分析により数平均分子
量11,300(標準スチレン換算)、Mn/Mw=
2.84であった。
り、アリルエーテル系重合体の組成は、 エチル(α−イソボルニルオキシメチル)アクリレー
ト: 18.4mol% メタクリレート : 37.9mol% であった。
えた50mLの反応容器に、実施例2で得られたアリル
エーテル誘導体5.94g、溶媒としてのエチルアルコ
ール1.54gを入れ、窒素雰囲気下で65℃に加温し
た。さらに共重合成分としてt−ブチルメタクリレート
0.395g、メタクリル酸0.48g、および重合開
始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)0.0552g、2,2’−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)0.0107gを入れ、
65℃で該アクリル酸エステル誘導体の重合反応を行っ
た。2時間後、反応温度を80℃に上げ更に2時間反応
を行い重合体を得た。さらに得られた重合体のうち2.
29gを10mLのトルエンに溶解し、200mLのヘ
キサンを用いて再沈させ精製を行い0.72gのアリル
エーテル系重合体を得た。
より、6,000(標準スチレン換算)、Mn/Mw=
1.87であった。
8.4mol% t−ブチル(α−イソボルニルオキシメチル)アクリレ
ート:10.0mol% イソボルニル(α−イソボルニルオキシメチル)アクリ
レート:14.2mol% t−ブチルメタクリレート:19.5mol% メタクリレート:37.9mol% 得られた重合体の1H−NMRを図3に、赤外吸収スペ
クトルを図4に示す。
1H−NMRチャート図である。
13C−NMRチャート図である。
の1H−NMRチャート図である。
の赤外吸収スペクトルチャート図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1は水素原子または有機残基を表し、R2は酸
触媒による易脱離性基を表し、R3は水素原子、有機残
基または対イオンを表す。)で表されるアリルエーテル
誘導体。 - 【請求項2】 前記一般式(1)において、R1は水素
原子であり、R2は炭素数5〜20の脂環式炭化水素基
であり、R3は炭素数1〜8のアルキル基で表わされる
アリルエーテル誘導体。 - 【請求項3】 下記一般式(2): 【化2】 (式中、R1は水素原子または有機残基を表し、R3は水
素、有機残基または対イオンを表す。)で表されるオキ
シアクリル酸化合物と、オレフィン類とを反応させるこ
とを特徴とするアリルエーテル誘導体の製法。 - 【請求項4】 前記オレフィン類が、反応して酸触媒に
よる易脱離性基を生成するオレフィンである請求項3記
載のアリルエーテル誘導体の製法。 - 【請求項5】 前記オレフィン類が、炭素数5〜20の
脂環式炭化水素基を有するオレフィンである請求項3記
載のアリルエーテル誘導体の製法。 - 【請求項6】 下記一般式(3): 【化3】 (式中、R1は水素原子または有機残基を表し、R2は酸
触媒による易脱離性基を表し、R3は水素、有機残基ま
たは対イオンを表す。)で表わされる構造単位を有する
数平均分子量1,000〜1,000,000のアリル
エーテル系重合体。
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---|---|---|---|
JP27961598A JP4274603B2 (ja) | 1997-10-03 | 1998-10-01 | アリルエーテル誘導体およびその製法並びに重合体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27106197 | 1997-10-03 | ||
JP9-271061 | 1997-10-03 | ||
JP27961598A JP4274603B2 (ja) | 1997-10-03 | 1998-10-01 | アリルエーテル誘導体およびその製法並びに重合体 |
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JPH11171836A true JPH11171836A (ja) | 1999-06-29 |
JP4274603B2 JP4274603B2 (ja) | 2009-06-10 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009149559A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | カンフェン組成物およびその製造方法、ならびにイソボルニル(メタ)アクリレートの製造方法 |
-
1998
- 1998-10-01 JP JP27961598A patent/JP4274603B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009149559A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | カンフェン組成物およびその製造方法、ならびにイソボルニル(メタ)アクリレートの製造方法 |
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