JPH11170657A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH11170657A
JPH11170657A JP9346004A JP34600497A JPH11170657A JP H11170657 A JPH11170657 A JP H11170657A JP 9346004 A JP9346004 A JP 9346004A JP 34600497 A JP34600497 A JP 34600497A JP H11170657 A JPH11170657 A JP H11170657A
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image
image processing
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unit
instruction
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JP9346004A
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Inventor
Yoshihiro Senda
好弘 千田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像処理装置において、印刷データからイメ
ージデータを作成する際の処理時間を削減する。 【解決手段】 命令解析部10においては、ページ記述
言語で記述された印刷データ中から各描画オブジェクト
ごとの描画命令が抽出され、それらが複数の画像作成部
12に分配される。画像作成部12では、その描画命令
を複数の中間命令に変換する。併合部14ではオブジェ
クト間の上下関係を調整しつつ各中間命令を所定の順番
で出力する。描画部16においてはその中間命令にした
がって描画を実行する。画像作成部12における画像処
理を並列実行可能であるので処理時間を削減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置に関
し、特に、ページ記述言語(PDL)で記述された印刷
データを解釈して各ページのイメージデータを生成する
画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】印刷装置(あるいはプリン
トサーバー)に対し、ポストスクリプト(登録商標)な
どのページ記述言語で記述された印刷データが入力され
ると、その印刷データが解釈されて各ページのイメージ
データが生成される。そのイメージデータは印刷装置に
おいて印刷用紙上に印刷される。ここで、イメージデー
タは、複数種類のオブジェクト(描画オブジェクト)の
集合として構成することができ、そのオブジェクトとし
ては図形、テキスト、その他のイメージなどが挙げられ
る。
【0003】印刷データの解釈では、その内容の複雑さ
にもよるが、一般に多くの演算が必要であり、印刷処理
を早めるためにはイメージ生成までの時間をできる限り
削減する必要がある。そこで、従来においては、並列に
画像処理を実行することが行われている。
【0004】例えば、特開平2−63760号公報に
は、ページ内のオブジェクトの種類(文字、画像、図
形)毎に専用の処理装置を設け、それらの処理部を並列
実行させることにより処理時間を短縮する画像生成装置
が開示されている。しかし、ある特定の種類のオブジェ
クトが多いような場合や特定の種類のオブジェクトのみ
でページが構成されているような場合、並列処理による
効果はあまり期待できない。また、オブジェクト間での
重なりが生じる場合に、上下関係を適切に調整すること
については考慮されていない。
【0005】特開平6−67822号公報には、イメー
ジデータを生成する複数の処理装置にページ毎に印刷デ
ータを振り分けて処理させる装置が開示されている。し
かし、各ページの内容に差が大きいと並列処理の効果が
少なくなる。
【0006】特開平4−170686号公報、特開平9
−167242号公報には、描画の対象となる二次元領
域を複数に分割し、それぞれの領域に対して処理装置を
割り当て、それらの処理装置を並列動作させる装置が開
示されている。しかし、この装置では各オブジェクトが
どの領域に属するかを解析するまで、並列処理を行えな
いという問題がある。
【0007】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、印刷データからイメージデー
タを作成する際の処理時間を削減できる画像処理装置を
提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、オブジェクト間の上
下関係を適切に設定できる画像処理装置を提供すること
にある。
【0009】本発明の他の目的は、装置構成の簡略化及
び制御の簡略化を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、印刷データからページ内の描画オ
ブジェクト毎に描画命令を抽出する抽出手段と、互いに
並列実行可能な複数の処理部であって、前記描画オブジ
ェクト毎の描画命令が分配される複数の画像処理部と、
を含み、前記複数の画像処理部の処理結果を併合利用し
て各ページのイメージデータが生成されることを特徴と
する。
【0011】上記構成によれば、印刷データから描画オ
ブジェクト(図形、テキスト、画像など)ごとに描画命
令が取り出され、各描画命令が複数の画像処理部へ分配
される。複数の画像処理部は互いに並列実行可能である
ため、そのような並列処理により処理速度を大幅に向上
できる。ここで、画像処理部は、描画のための何らから
の処理を行う手段であり、例えば、描画オブジェクトの
描画命令を複数の分割要素の描画命令に変換する処理部
等である。
【0012】本発明の望ましい態様では、前記印刷デー
タ中の各描画命令の記述順序を考慮して前記複数の画像
処理部の処理結果を併合する併合処理手段を含む。望ま
しくは、前記併合処理手段は、前記記述順序に従って描
画オブジェクト間の上書き関係を調整することを特徴と
する。すなわち、描画オブジェクト間で重なりがある場
合、それを調整するものである。もちろん、他の条件に
基づいてあるいは記述順序の他に他の条件を加えて重合
調整を行ってもよく、例えばテキストは常に前面に現れ
るように条件付けてもよい。
【0013】本発明の望ましい態様では、前記抽出手段
は、前記各画像処理部の負荷を調整しながら前記描画命
令の分配を行う。この構成によれば、各画像処理部の負
荷を平準化してより動作効率を向上できる。
【0014】(2)また、上記目的を達成するために、
本発明は、印刷データからページ内の描画オブジェクト
毎に描画命令を抽出する抽出手段と、互いに並列実行可
能な複数の処理部であって、前記描画オブジェクト毎の
描画命令が分配され、その描画命令から描画オブジェク
トを構成する各分割要素を記述する中間命令を生成する
複数の第1画像処理部と、前記複数の第1画像処理部か
ら出力された中間命令を受け取って、前記印刷データ中
の各描画命令の記述順序に従って、各中間命令を転送す
る転送調整手段と、ページを構成する各分割領域毎に設
けられ互いに並列実行可能な複数の処理部であって、前
記転送調整手段から出力される複数の中間命令の内で自
己が担当する分割領域に該当する中間命令を取り出し、
前記転送調整手段からの出力順で前記取り出された中間
命令を順次実行して分割イメージデータを生成する複数
の第2画像処理部と、前記各分割イメージデータを揃え
ることによってページ全体のイメージデータを構成する
描画制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、描画オブジェクト毎の
描画命令から直接的にオブジェクトイメージが生成され
るのではなく、そのオブジェクトを構成する各分割要素
を記述する中間命令が一旦生成され、その中間命令から
分割イメージデータが生成される。
【0016】本発明の望ましい態様では、前記第1画像
処理部は、各中間命令に、オブジェクト識別子及び当該
オブジェクト中における中間命令識別子を付与し、前記
転送調整手段は、前記オブジェクト識別子及び前記中間
命令識別子を参照して、各中間命令の転送順序を決定す
る。上記オブジェクト識別子は例えば印刷データ上にお
けるオブジェクトの記述順序を表すシリアル番号であ
り、上記中間命令識別子は例えば当該描画オブジェクト
中における中間命令のシリアル番号である。
【0017】本発明の望ましい態様では、前記複数の第
2画像処理部はカスケード接続される。この構成によれ
ば、第2画像処理部間で中間命令のリレー伝送が行われ
る。本発明の望ましい態様では、前記中間命令は、前記
描画オブジェクトの各分割要素の描画を表す命令であ
り、前記各第1画像処理部は、前記各分割領域の境界に
前記分割要素が跨らないように、前記分割要素の大きさ
を調整する。
【0018】上記構成によれば、予め中間命令の形成の
段階で分割要素の大きさを調整して、後の分割イメージ
生成処理における負荷を削減できる。この構成では、例
えば複数の第2画像処理部がカスケード接続されている
場合、自己が処理した中間命令を後段の第2画像処理部
へ転送する必要がなくなるという利点もある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0020】図1には、本発明に係る画像処理装置の好
適な実施形態が示されている。この画像処理装置は、本
実施形態において、コンピュータマシンなどで構成され
た印刷制御装置(プリントサーバー)である。もちろ
ん、他の装置に本発明を適用可能である。この印刷制御
装置には、例えばポストスクリプトなどのページ記述言
語で記述された印刷データ(印刷指示)が入力され、そ
の印刷制御装置においてその印刷データに基づいて各ペ
ージのイメージデータが生成され、そのイメージデータ
が印刷装置へ出力される。
【0021】図1に示す本実施形態の印刷制御装置は、
大別して、入力処理部としての命令解析部10と、第1
画像処理部としての互いに並列配置された複数の画像作
成部12と、上書き関係の調整を行う処理を行う併合部
14と、第2画像処理部としてのイメージデータを生成
する描画部16と、各ページのイメージデータが書き込
まれるページメモリ18と、ページメモリ18からイメ
ージデータを印刷装置へ転送する制御を行う画像出力部
20と、で構成される。
【0022】ここで、命令解析部10、画像作成部1
2、描画部16などはそれぞれ別のプロセッサとして構
成するのが望ましい。ただし、例えば、複数の画像作成
部12をソフトウエアの並列実行の形式で構成すること
も可能である。
【0023】なお、図示されていないフォントディスク
は、各画像処理部の内部にそれぞれ1つずつ内蔵されて
いてもよいし、装置上に1つだけ設置して複数の画像処
理部で共用してもよい。また、文字フォントディスクの
形態は、磁気ディスクや光磁気ディスクに限られず、半
導体による不揮発性の記憶素子によるものでもよいし、
揮発性の記憶素子で構成し装置初期動作時に外部からフ
ォントデータを読み込む機構を備えたものであってもよ
い。
【0024】図1の命令解析部10は、ページ記述言語
によって記述された印刷データ(図形描画指示)を受け
取り、そのデータをページ記述言語の規約に沿って解釈
する。ここで、本実施形態の命令解析部10は、非描画
命令を実行する機能と、描画オブジェクト毎に描画命令
(コマンド群)を切り出す機能と、その切り出された描
画命令を複数の画像作成部12へ分配する機能と、を有
する。すなわち、この命令解析部10は、印刷データ中
における描画オブジェクトごとの描画命令以外の命令を
処理する機能を有しており、その一方、描画オブジェク
ト毎の描画命令は抽出されて各画像作成部12へ分配さ
れる。その分配に当たっては各画像作成部12の負荷が
均等化されるように描画命令の振り分けを行う。本実施
形態では、後述するように、各描画命令はデータパケッ
トの形式(第1形式)で転送される。
【0025】上述のように、命令解析部10では、ペー
ジ記述言語としての例えばPostScriptによって印刷デー
タが記述されている場合、グラフィック状態の設定や復
旧、自動変数のための領域の確保や開放、変数に対する
代入や演算、条件分岐や繰り返し、手続き呼び出しなど
の各種処理(非描画命令に従う処理)が実行される。
【0026】ちなみに、後述するように図形形状の定義
とその形状の描画指示という描画指示方式を採用してい
る記述言語であれば、上記のものには限られず、どのよ
うな言語に対しても本発明に係る処理を適用できる。ま
た、そのような描画指示の方法をとるものであればペー
ジ記述言語でなくてもよく、例えば、電子計算機の表示
画面を構成するために使用される指示方法の系列などで
あってもよい。また、命令解析部10に対して印刷デー
タを直接与えるのではなく、登録されているジョブを呼
び出す形式で印刷指示を行うような場合にも本発明を適
用できる。更に、命令解析部10が複数のページ記述言
語を解釈できるように構成してもよい。また、命令解析
部10がコマンド解析とコマンド実行のそれぞれについ
て独立した装置として構成されていてもよく、この場
合、各装置を並列動作させることができる。また、この
場合に、コマンドの解析を行う装置が複数あってもよ
い。
【0027】さて、各画像作成部は、命令解析部10に
よって分配された描画オブジェクト毎の描画命令(高水
準の描画命令)をデータパケットとして受け取り、それ
を低水準の複数の描画命令(中間命令)に変換する。こ
の低水準の描画命令もデータパケット(第2形式)とし
て後述の併合部14へ出力される。
【0028】一般に、画像作成部12に入力される高水
準の描画命令は、曲線によって囲まれた閉領域の塗り潰
し、曲線そのものの描画、文字の印字などの描画操作に
相当する。画像作成部12は、図10に示されるように
これらによって規定されている塗り潰し領域300を多
数の矩形や台形などの簡単な図形302に分割し、それ
らの領域の塗り潰し命令の列を後段の併合部14に出力
する。曲線などの境界を持つような領域については、そ
の曲線に対して任意の解像度まで折れ線近似などを施し
た後に、直線化した境界線をなぞるように、矩形または
台形を当てはめていくことによって近似化するなどの処
理を行う。
【0029】このように本発明に係る印刷制御装置で
は、描画オブジェクト毎に画像処理(本実施形態では低
水準命令への変換処理)を並列実行可能であるので、従
来装置よりも迅速処理を向上できる。
【0030】併合装置14は、各画像作成部12から送
信されてくる低水準の画像命令(すなわち、第2形式の
データパケット)を受信し、それらを適正に並び換えて
描画部16に1つずつ送信する。その併合の際には、後
に詳述するように描画命令に対する前後関係の調整処理
が行われる。
【0031】描画部16は、併合部14からの低水準描
画命令のデータパケットを受信し、その描画命令に従っ
てページイメージを生成する。そのイメージデータはペ
ージメモリ18に格納される。そして、画像出力部20
にページ単位での処理の終了が通知されると、画像出力
部20はそれを判定して、ページメモリ18から読み出
されるイメージデータを印刷装置へ転送する。もちろ
ん、イメージデータを表示装置へ転送してもよい。
【0032】図2には、図1に示した命令解析部10に
入力されるPostScirpt言語で記述された印刷データの一
例が示されている。符号101,102,103は各描画オブジェ
クトの描画命令に相当している。符号201は、これから
描画しようとしている図形の形状を定義している記述部
分であり、ここでは、左下隅の座標が(100,100)で、
右上隅の座標が(350,350)である一辺が250 の大きさを
もった正方形の形状を表現したものとなっている。Post
Script言語においては、指令した形状の内部を塗り潰
す、あるいは指令した形状の軌跡を所定の太さの線で描
くなどの複数の描画様態があり、その種類の指定は描画
命令の種類によって決定される。よって、符号201の部
分では、単に対象となる図形の形状が定義され、実際の
描画命令は含まれていない。符号202の部分は、定義さ
れた図形を描画するに当たっての色を指定する命令であ
り、ここでは赤が指定されている。符号203の部分は、
実際の描画行為を引き起こす命令であり、この命令によ
り、今まで定義されてきた図形の内部を直前に指示され
た色を用いて塗り潰す処理が行われる。
【0033】符号204は、次の図形についての定義が記
述されている部分であり、ここでは、中心の座標が(35
0,350)で半径150 の真円が定義されている。符号205の
部分は、前述の符号202で示される部分と同様に、描画
の際に用いる色の指定であり、ここでは青が指定されて
いる。符号206で示す部分は、前述の符号203で示した部
分と同じく図形内部の塗り潰し命令であり、ここでは、
その前に定義されている円の内部を青色で塗り潰す処理
が指示されている。
【0034】符号207,符号208,符号209で示される部分
は、上記同様に図形の定義、色の指定、塗り潰し処理の
指示に相当している。ここでは、符号207 の部分は、ア
ルファベットの「M」のような形状の図形を定義してお
り、符号208の部分では、色として緑が指定されてい
る。符号210の部分は、今まで形成された図形を、この
ページの内容として紙ないしその他の出力媒体へ出力す
る命令に相当している。なお、この命令によって、メモ
リに書き込まれた画像データが後段の装置に転送される
と、今までの画像データがメモリ上で消去され、空白の
状態から次のページの内容の書き込みが行われる。
【0035】このようにPostScript言語による図形記述
においては、書き込むべき図形についての定義、色の指
定などの描画処理におけるオプションの指示、および描
画の種類の指定と描画処理の実行指示からなっている。
この実行指示に処理系が遭遇した時点で、その描画指示
の実行に必要なデータおよびオプション指示の内容がデ
フォルト値を含めてすべて確定している。したがって、
上記ポストスクリプト言語による図形記述では、符号20
1から符号203 に示す記述によって確定した図形描画1
01と、符号204から符号206に示す記述によって確定し
た図形描画102と、符号207から符号209に示す記述に
よって確定した図形描画103は、それぞれ並列処理可
能である。
【0036】この点に着目し、上記命令解析部10は、
各描画オブジェクト毎の描画命令すなわち相互独立した
描画命令を抽出し、それらを各画像作成部12へ分配す
る。
【0037】図3には、図2に示した印刷データを処理
した結果、形成される画像が示されている。この例で
は、内部が塗り潰された三つのオブジェクト101A、
102A、103Aが存在しているが、各オブジェクト
間において重なり合う領域111、112が存在してい
る。PostScript言語では、そのような図形の重なり部分
については、後から描画した図形が先に描画した図形を
覆い隠すという規則がある。これに従って、図2におい
て、符号201から符号203の記述で表現された図形の一部
が、その後に記述されている2つの図形によって覆い隠
されている。
【0038】上記のオブジェクト間の重合を適正に処理
するために、本実施形態の装置では、図1に示した併合
部14が設けられており、その併合部14ではオブジェ
クトの記述順序に従って各オブジェクト間の上下(前
後)関係を調整している。
【0039】以上説明した本実施形態に係る処理は、各
オブジェクト間に独立性(但し重合関係を除く)がある
言語であれば、上記以外の言語にも適用でき、例えばIn
terpress言語にも適用できる。また、ビットマップディ
スプレイに対して図形描画を容易にするためのサブルー
チンライブラリ(MicroSoft WindowsによるGDI関数ライ
ブラリ、およびAppleComputer社製MacOSのQuickDraw関
数)の呼び出し系列などを利用する場合にも適用できる
(上述の各製品等の名称は商標又は登録商標)。
【0040】図4には、命令解析部10において、印刷
データから各描画オブジェクト単位で生成されるデータ
パケットの例が示されている。このデータパケットは、
上記の描画命令(高水準描画命令データ)に相当するも
ので、図4の例は、図2の符号201から符号203に示した
オブジェクトを記述したデータである。
【0041】符号401で示すように、SEQNOとしての数字
は、高水準描画命令が何番目のものか(すなわち何番目
のオブジェクトか)を表している識別子である。ただ
し、この識別子によらずに、各オブジェクトを識別する
ことも可能である。
【0042】符号402で示す情報は、この命令によって
描画されるオブジェクトを定義している要素の個数であ
る。符号403で示す5個の要素は、この命令が描画するオ
ブジェクトを定義するものである。この要素数は、符号
402で示す情報を参照する事によって把握可能である。
この例では直線のみからなる図形となっているが、これ
らの図形定義の中に、曲線の線分が含まれていることは
当然ありうる。また、この例では、データパケット中に
おけるオブジェクトの定義方法としてPostScriptによる
表現方法と酷似した方法を用いているが、もちろんその
定義方法としては各種の方法を用いることができる。
【0043】符号404で示す情報は、この描画命令の描
画様態に関する指定情報である。この例では、定義され
た図形領域の内部を巻き線規則によって塗り潰す描画が
指定されている。この指定の他には、塗り潰しの際に巻
き線規則でなく偶奇規則を用いる塗り潰し命令、定義さ
れた図形の軌跡の線を描画する命令、等がある。またそ
れ以外の命令であってもよい。例えば文字列の印字命令
などがこの出力データの一変形としてあってもよい。そ
の時には、図形定義の代わりに、印字すべき文字列や、
印字するべき位置などの情報がデータパケット中に含ま
れることになる。
【0044】符号405で示す情報は、塗り潰しの際に使
用する色を指定する情報である。このような描画指示に
ついてのオプション情報としては、この他に、塗り潰し
の際のスクリーン情報等があげられる。また、描画様態
の指定が図形のアウトラインを線分で描画する指定であ
る場合には、描画する際の線分の太さ、色、先端の形
状、角の形状などが指定される。
【0045】これらいずれの場合においても、またいず
れの変形例の場合においても、データパケット内の情報
により、オブジェクト間の上下関係と描画処理の様態に
ついての指定とが認識でき、更にその処理に当たって必
要な情報がデータパケット内に含まれていれば、データ
パケットの構成としては各種のものを採用できる。
【0046】図5には、命令解析部10において、印刷
データに含まれるすべてのオブジェクト毎の描画命令を
データパケットとして出力した後に生成されるダミーデ
ータパケットの一例が示されている。このダミーデータ
パケットは、SEQNOとして最大値である999999が与えら
れている。また、符号406で示すように、オブジェクト
の記述要素として0が与えられている。すなわち、この
ダミーデータパケットは、処理の終了を表すパケットで
あり、このパケットは、すべての画像形成装置12へ出
力される。
【0047】図6には、画像作成部12において、高水
準描画命令を内包する第1形式のデータパケットから生
成される低水準描画命令を内包する第2形式のデータパ
ケットの一例が示されている。ちなみに、図6に示すデ
ータパケットは、図4に示したデータパケットから生成
されたものである。
【0048】上述のように、各画像作成部12では、オ
ブジェクトの高水準描画命令をそのオブジェクトを構成
する複数の分割要素(例えば長方形など)の低水準描画
命令に変換する処理が行われる。この場合、その分割要
素は、出力装置に要求されている解像度を実現するのに
十分な小さい形状に設定される(図10参照)。
【0049】図6に示す例では、250単位四方の正方形
領域が、x軸の辺の長さが250、y軸の辺の長さが10の長
方形25個に分割された場合における1つの分割要素を表
している。そのデータパケットにおいて、符号502で示
す情報は、当該データパケットに対応するオブジェクト
の番号(シーケンス番号)を表しており、その番号は図
4に示したデータパケット中のシーケンス番号から転記
される。また、符合503で示される情報は、当該オブジ
ェクト中における当該データパケットの連番である。こ
の例では、SEQ NO .1 を持つ高水準命令を受け取った画
像作成部12において、その高水準命令から25個の長
方形領域を表す25個の低水準命令が生成され、すなわ
ち、25個のデータパケットが生成される。この場合、
各データパケットには、連番として0から24の番号が
一意に付与される。
【0050】符合504で示される情報は、符合501で示さ
れる高水準命令の分解処理によって生成された低水準命
令の最後の番号である。よって、この例では24が与え
られている。符合501は、描画する長方形の座標データ
を表しており、その長方形の左下の点が(100,100)で右
上の点が(350,110)である。符合505は、その長方形の領
域を(R=1.0,G=0.0,B=0.0)の色で塗り潰す指示を表して
いる。
【0051】図7には、図5に示した第1形式のダミー
データパケットを受信した各画像作成部12において生
成される第2形式のダミーデータパケットが示されてい
る。図7において、符合502で示すように、SEQNOとして
最大値である999999が与えられ、そのパケットが最後の
パケットであることが保証されている。符合506で示すT
HE LASTは、ページ単位での処理の終了、換言すればペ
ージ単位でのイメージデータの転送指示を表す識別子で
ある。このTHE LASTは、PostScript言語におけるshowpa
geオペレータのようなページの区切り/出力の指示に対
応したものである。
【0052】以上のように、本実施形態では、命令解析
部10において、showpageオペレータを検出すると、図
4に示したような第1形式のダミーデータパケットがす
べての画像作成部12へ出力され、その結果、各画像作
成部12で図7に示した第2形式のダミーデータパケッ
トが生成され、それらが併合部14へ出力される。
【0053】このように、ダミーデータをすべての画像
作成部12に対して送出するのは、各画像作成部12に
おける処理完了タイミングがまちまちであることに対応
するためであり、すべての画像作成部12からのダミー
データが併合部14及び描画部16を介して画像出力部
20に送られてきた場合に、その画像出力部20でイメ
ージデータの転送が可能になったことを判断できる。
【0054】このため、各画像作成部12では、RENDER
=EJECTの高水準命令を受け取った場合、いったん命令解
析部10からのパケットの受信を中断し、それまでに受
け付けられた高水準命令のみに対して処理を行う。各画
像作成部12は、それらの高水準命令の処理が完全に終
わってから、RENDER=EJECTに対応する低水準描画命令
(図7参照)を作成して併合装置14へ出力する。この
時、SEQNOはRENDER=EJECTの高水準命令に付されていた
ものを採用するが、符合503の部分には、自分自身の画
像作成部12に対して一意に割り当てられた番号(例え
ば1)を付し、符合504 の部分には、本装置が保有して
いる画像作成部12の総数(例えば3)を付与する。各
画像作成部12は、処理が完了したページについてのイ
メージデータの出力が終了した場合、次のページの処理
を開始する際に、中断していた命令解析部10との通信
を再開する。
【0055】図8には、併合部14の処理の手順が示さ
れている。この図8を参照しながら、併合部14の処理
について説明する。
【0056】本実施形態では、上述のようにPostScript
言語による図形表現を解析する処理系を前提としてい
る。すなわち、各高水準命令の相互間の関係として、あ
る複数の高水準命令の間で重なり合う領域がある場合に
は、一番最後に描いた図形がその重合領域を完全にオー
バーライトするという規則がある。そこで、併合部14
は、その規則を実現するために、送られてきた低水準描
画命令をSEQ NO順にならべ直して送出する処理を行って
いる。
【0057】併合部14は、受信したデータパケットを
一時的に保持しておくための待ち行列を持っており、こ
の待ち行列では、データパケット中のSEQ NOを第1キー
として、またパケット中にある連番を第2キーとして、
第1キーに加えて第2キーについても昇順となるよう
に、各データパケットが整列保持される。従って、受信
されたデータパケットを待ち行列に挿入する場合、その
規則に従って適切な位置に挿入される。ただし、以下に
説明するように、送信可能なデータパケットは、送信可
能になり次第、待ち行列から次々に送出する事が可能で
ある。
【0058】図8に示すS101において、データパケ
ットが到着したと判断されると、S102においてその
データパケットが受信され、S103において当該デー
タパケットが上記規則に従って待ち行列に挿入される。
すなわち、第1キーの昇順でかつ第2キーの昇順で整列
されるように当該データパケットの挿入が行われる。
【0059】S104では、待ち行列の先頭が検査さ
れ、先頭のデータパケットが、直前に送出したパケット
の次に当たるパケットかどうかを確認する。その条件が
満たされれば、あるいは直前に送出したパケット自体が
存在しない場合には、S105において当該先頭のデー
タパケットが後段の描画部16に送信される。S105
において、先頭がそのようなデータパケットでない場
合、すなわち、次に送出するべきパケットがまだ併合部
14に到着していない場合には、データパケットの送出
は行わずに次のデータパケットの受信を待つ。このよう
なデータパケットの受信及び判断を繰り返していると、
いずれ最後に送出した命令パケットの次のパケットを受
信することになる。この場合、上述のような規則に従っ
て待ち行列に当該データパケットが挿入されると、その
データバケットは待ち行列の先頭に追加されることにな
り、S105で、そのデータパケットは即座に後段へ送
出される。ただし、そのデータパケットの到着によっ
て、待ち行列の先頭から送出可能なパケットが連続し、
まとめて送信可能になる場合があり、そのようなケース
では、次の欠番の部分まで、あるいは待ち行列が空にな
るまで、データパケットを連続して送出する。
【0060】図7に示したダミーデータバケットが受信
されると、このダミーデータパケットも、その他のデー
タパケットと同様に、待ち行列に挿入されるが、そのSE
Q NOが上述のように設定されているために、常に待ち行
列の最後尾の部分に挿入される。したがってすべての描
画パケットの送出が終わった後に、これらのダミーデー
タパケットが送出されることになる。S106では、こ
れらのダミーデータパケットがすべて送出し終わると、
併合部14の処理が当該ページについて終了する。
【0061】図1に戻って、描画部16は、併合部14
から送出されたデータパケットに含まれる低水準の描画
命令を順次実行してイメージの生成を行う。本実施形態
において、描画部16で処理できる描画命令は、矩形の
領域を指定された色で塗りつぶすことだけである。この
場合、もちろんオブジェクトの重合部分においては、ペ
ージ記述言語による記述順序に従って先に記述されたオ
ブジェクトのイメージが先にページメモリ18にマッピ
ングされ、その後に後に記述されたオブジェクトのイメ
ージがページメモリ18にマッピングされることにな
る。
【0062】なお、描画部18の性能を更に向上させる
ために、台形の領域の塗り潰しやビットマップの転送な
どの機能を描画部18に付加してもよい。このような描
画部に対する処理の指示は、図6における符合505で示
した描画に関する識別子を更に追加することによって実
現できる。
【0063】以上のように、描画部16による領域の塗
り潰しは、現在実行中の描画命令より以前にその領域に
すでに塗り潰しが施されていたとしても、そのような状
況に一切関わらず上書きするという処理でよい。この点
について描画順序の調整は、前段の併合部14によって
行われているからである。
【0064】描画部16に図7に示したダミーデータパ
ケットが受信されると、それはそのまま画像出力部20
へ渡される。画像出力部20は、本装置が有する画像作
成部12の個数分だけダミーデータパケットが受信され
た場合、すべてのイメージの生成が完了したと判断し、
ページメモリ18にマッピングされたイメージデータを
読み出してそれを例えば印刷装置へ転送する。そして、
上述した一連の処理が各ページ毎に繰り返し実行され
る。
【0065】以上のように、本実施形態の装置によれ
ば、複数の画像作成部12において各オブジェクト毎に
並列処理を行うことができるので、迅速な処理を期待で
きる。また、オブジェクト間における重なり関係も、適
正にイメージデータに反映させることができる。
【0066】次に上記実施形態の変形例について説明す
る。
【0067】[変形例1]図9には、画像処理装置の変形
例1の構成が示されている。なお、上記実施形態と同様
の構成には同一符合を付しその説明を省略する。
【0068】この図9に示す実施形態では、描画部16
が互いに互いに並列動作可能な複数のエリア描画部22
で構成され、各エリア描画部22は互いにカスケード接
続されている。そして、各エリア描画部22には、エリ
アメモリ24が対応して設けられている。最終段のエリ
ア描画部22には、各エリアメモリ24からの分割イメ
ージを統合してページイメージを完成させる画像出力部
26が接続されている。
【0069】この実施形態では、例えば図11に示すよ
うに、ページ全体の画像領域304が、一辺10 単位の
正方形の部分領域(分割エリア)306ごとに分割さ
れ、各部分領域ごとに一つのエリア描画部22が割り当
てられている。ここで、その部分領域は、必ずしも上記
のような正方形とする必要はなく、適当な形状を持った
領域であればよい。また各部分領域が重なり合っていて
もよく、要するに各描画領域をすべて統合した際に、ペ
ージ全体が構成されればよい。
【0070】この実施形態では、命令解析部10、画像
作成部12、併合部14の動作については、図1に示し
た実施形態と同様であるため、以下に各エリア描画部2
2の動作について説明する。
【0071】各エリア描画部22は、受信された各デー
タパケットについて、それが自己が担当する部分領域に
対する描画命令を含むものであるか否かを判断する。処
理すべきデータパケットであれば、それを後段のエリア
描画部22へ転送するとともに、その描画命令を実行
し、当該エリア描画部22に対応する部分領域内におい
て、例えば長方形を塗りつぶす処理を実行する。これに
より生成されるイメージは、対応するエリアメモリ24
へマッピングされる。一方、処理すべきデータパケット
でなければ、それをそのまま後段のエリア描画部22へ
転送する。
【0072】処理の有無にかかわらず、受信したデータ
パケットへ転送するのは、描画命令が複数の部分領域に
共通の命令である場合があるからである。すなわち、そ
の場合、隣接する2つの部分領域に跨って例えば長方形
イメージが生成される。
【0073】ダミーデータパケットの場合、いずれのエ
リア描画部22でも実質的な処理はなされず、それがそ
のまま画像出力部26へ送られる。画像出力部26で
は、当該装置が現有する画像作成部12の個数と同数の
ダミーデータパケットが受信された場合、各エリアメモ
リ24から分割イメージデータを読み出して、それらを
統合し1つのページイメージデータとして印刷装置へ転
送する。
【0074】ちなみに、各エリア描画部22において
は、データパケットの受信順序で矩形イメージデータの
生成を行えばよく、上記のようにイメージ間における重
合関係は併合部14によってパケットの処理順序として
調整されている。
【0075】なお、画像出力部26が描画処理の全完了
を判断するために、併合部14が有していた待ち行列全
体と同様の仕様を持った待ち行列をコピーなどによって
画像出力部26に形成してもよい。すなわち、データパ
ケットが受信された場合に、その待ち行列からそのデー
タパケットに相当する部分を削除するものである。その
結果、画像出力部26は、待ち行列からTHE LASTのパケ
ット(ダミーデータパケット)を削除するフェーズに入
り、画像作成装置の個数分だけそれらを削除した時点
で、系全体の描画処理が終了したと判断し、ページイメ
ージデータの出力を行わせる。
【0076】以上のような複数のエリア描画部22によ
る並列動作については、領域分割のほかにもCMYKのプレ
ーンを持つカラー画像の作成において適用可能である。
すなわち、各原色プレーンごとに描画部を割り当てるこ
とも可能である。また、プレーンに対する分割と共に、
部分領域ごとにも並列処理を併用することも可能であ
る。
【0077】上記の実施形態によれば、図1に示した実
施形態の場合と比較して、描画処理を高速に実行するこ
とができる。また、各描画部がパイプライン状に接続さ
れているので、描画部の台数が増加しても装置全体の稼
働率を高い水準に保つことが可能となる。
【0078】[変形例2]上記変形例1から派生した変
形例として、各エリア描画部22のもつ部分領域に関す
る情報を各画像作成部12にもたせ、画像形成部12に
おける低水準描画命令の作成段階で、その描画命令が複
数の部分領域に跨らないように調整してもよい。かかる
構成によれば、各エリア描画部22において、自分自身
が処理したデータパケットを後段に転送する必要がなく
なる。
【0079】受信したTHE LASTのパケットについては、
各エリア描画部22に一度保存し、所定個数のTHE LAST
が受信されかつそれ以外の受信パケットの処理が終了し
た後に、すべてのTHE LASTパケットを次段に送信するよ
うにしてもよい。次段の描画装置でも同様の動作が行わ
れると、最終段の画像出力装置26には、THE LASTパケ
ットのみが送信されてくることになり、この場合、画像
出力部26は、画像作成部12の個数と同数のTHE LAST
パケットが揃ったかどうかだけを判定するだけで、当該
ページの処理終了を検知できる。この実施形態によれ
ば、画像出力部26の構成が簡単になり、実現が容易に
なる。
【0080】[変形例3]上記変形例1及び2の変形例
として、各エリア描画部22が識別子を持ち、各画像作
成部12がデータパケットの作成時に、それを処理する
ことになるエリア描画部22の識別子を付加する実施形
態も考えられる。この構成によれば、各エリア描画部2
2において、識別子を参照するだけで自己が担当すべき
描画命令か否かを容易に判断できるようになる。この実
施形態によれば、描画部の構成が簡単になり、実現が容
易になると共に、上述の判定処理が容易になり、処理速
度が向上する。
【0081】[変形例4]上記変形例1、2、3におけ
る各エリア描画部を次のように構成することができる。
すなわち、この実施形態において、エリア描画部22
は、パケットの受信/判定/転送の処理を行うパケット処
理部と、担当する部分領域に対するパケットのみをパケ
ット処理部から受け取り描画を実行する描画処理部と、
パケット処理部が抽出し描画処理部が処理すべきデータ
パケットのうち描画処理部の処理待ちになっているもの
を一時的に記憶している待ち行列状の緩衝記憶領域と、
で構成される。ここで、二つの処理部は並列に動作させ
る構成も可能である。
【0082】この実施形態によれば、データパケットの
受信と描画処理を別々の装置が並列に行うことで、描画
処理中にパケットの受信ができるようになり、描画部の
処理速度を向上でき、ひいては装置全体の処理が高速化
される。
【0083】[変形例5]図1に示した実施形態又は上
記の変形例1、2、3、4において、低水準描画命令の
うち、ページ出力に関するものとしてTHE LASTのほかに
COPYとERASEというものを追加してもよい。この構成に
おいて、描画部は、COPYとERASEの命令を含むパケット
をTHE LASTとまったく同様に取り扱う。一方、COPYの命
令を含むパケットを受け取った画像出力部は、イメージ
データを送出した後、メモリ上においてその消去を行わ
ず保存させる。これによって、次のページの描画は、そ
の前のページの画像の上に描かれることになる。また、
ERASEの命令を含むパケットを受け取った画像出力部
は、イメージデータの収集と送出を行わず、単にメモリ
上からその消去のみを行う。
【0084】上記構成によれば、PostScipt言語におけ
るcopypageとerasepageオペレータの処理を実現でき
る。
【0085】[変形例6]図1に示した実施形態又は上
記の変形例1、2、3、4、5において、THE LASTとCO
PYという特別な描画命令のパラメータとして1つの整数
を付加できるようにし、画像出力装置は、その整数の回
数だけ、この装置に接続されている外部装置へイメージ
データを繰り返し転送した後に、描画領域の内容を消去
するように構成してもよい。
【0086】上記構成によれば、ページ記述言語の言語
仕様として各ページごとの出力部数が指定できるような
機能が要求されている場合、それに対応できる。
【0087】[変形例7]図1に示した実施形態又は上
記の1、2、3、4、5、6において、低水準描画命令
のデータに、元の高水準描画命令(領域の塗り潰し、文
字の印字、ラスタ画像の貼り付けなど)の種類を示す情
報を付加し、併合部における前後関係の調整において、
その情報を利用する構成も考えられる。この場合、命令
の優先順位の指定については、描画処理開始前に外部か
ら与えてもよい。この構成によれば、通常の出力結果と
は違う特殊な効果を生じさせることができる。例えば、
ウィンドウシステムの描画装置への応用の際に、あるウ
ィンドウの下に隠れているラスタ画像などを、一時的に
一番手前に表示させることが可能となる。
【0088】[変形例8]図1に示した実施形態又は上
記の変形例1、2、3、4、5、6、7において、低水
準描画命令のデータに付されている番号(図6参照)を
利用して、併合部において、ある特定の番号あるいはそ
れ以降の低水準描画命令のすべてを描画部に転送せずに
破棄するようにしてもよい。また、このような番号に関
する条件の指定を描画処理開始前に外部から与えられる
ようにしてもよい。また、画像作成部において、送付さ
れた描画命令が閉領域に対する塗り潰しであっても輪郭
線の描画に対応した低水準命令を送付するようにしても
よい。また、このような画像作成部の動作について、外
部からの指示で切り替えられるようにしてもよい。
【0089】上記構成によれば、描画部において発生し
た障害を解析する段階において、描画に異常のある図形
を特定する際に、異常の無い図形や不用の部分をを画像
から取り除くことが容易になる。従来は、この作業を入
力データを編集することにより行っていたが、その作業
を省略できる。
【0090】[変形例9]図1に示した実施形態又は上記
の変形例1、2、3、4、5、6、7、8において、命
令解析部の機能を各画像作成部に担当させ、命令解析部
を見掛け上とり除くこともできる。このような構成で
は、入力されるデータがすべての画像作成部によって並
列入力され、それぞれにおいて命令解析が行われるが、
解析した高水準命令の処理においては、重複しないよう
な調整を施すべきである。このような調整は、例えば、
n台の画像作成部における画像作成部i(i = 1 , 2,
3, n)は、i番目とi+n番目、i+2n番目の高水準描画
命令のみを処理するといった規則を守ることによって実
現が可能である。
【0091】上記構成によれば、命令解析部の処理速度
のかかわる画像作成部の待ち受け時間が増える問題を解
消でき、画像作成部の稼働率を向上できる結果、描画処
理の高速化が実現できる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば印
刷データからイメージデータを作成する際の処理時間を
削減でき、また描画オブジェクト間における上下関係を
適切に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像処理装置の好適な実施形態
を示すブロック図である。
【図2】 ページ記述言語で記述された印刷データの一
例を示す図である。
【図3】 複数の描画オブジェクトを含む描画領域を表
す説明図である。
【図4】 命令解釈部から画像形成部に渡されるデータ
パケットの内容を示す説明図である。
【図5】 第1形式のダミーデータパケットを示す説明
図である。
【図6】 画像作成部から併合部へ渡されるデータパケ
ットの内容を示す説明図である。
【図7】 第2形式のダミーデータパケットを示す説明
図である。
【図8】 併合部の動作を示すフローチャートである。
【図9】 他の実施形態に係る構成を示すブロック図で
ある。
【図10】 図形オブジェクトと分割要素との関係を示
す図である。
【図11】 描画領域と部分領域との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 命令解析部、12 画像作成部、14 併合部、
16 描画部、18ページメモリ、20 画像出力部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷データからページ内の描画オブジェ
    クト毎に描画命令を抽出する抽出手段と、 互いに並列実行可能な複数の処理部であって、前記描画
    オブジェクト毎の描画命令が分配される複数の画像処理
    部と、 を含み、 前記複数の画像処理部の処理結果を併合利用して各ペー
    ジのイメージデータが生成されることを特徴とする画像
    処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記印刷データ中の各描画命令の記述順序を考慮して前
    記複数の画像処理部の処理結果を併合する併合処理手段
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の装置において、 前記併合処理手段は、前記記述順序に従って描画オブジ
    ェクト間の上書き関係を調整することを特徴とする画像
    処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、 前記抽出手段は、前記各画像処理部の負荷を調整しなが
    ら前記描画命令の分配を行うことを特徴とする画像処理
    装置。
  5. 【請求項5】 印刷データからページ内の描画オブジェ
    クト毎に描画命令を抽出する抽出手段と、 互いに並列実行可能な複数の処理部であって、前記描画
    オブジェクト毎の描画命令が分配され、その描画命令か
    ら描画オブジェクトを構成する各分割要素を記述する中
    間命令を生成する複数の第1画像処理部と、 前記複数の第1画像処理部から出力された中間命令を受
    け取って、前記印刷データ中の各描画命令の記述順序に
    従って、各中間命令を転送する転送調整手段と、 ページを構成する各分割領域毎に設けられ互いに並列実
    行可能な複数の処理部であって、前記転送調整手段から
    出力される複数の中間命令の内で自己が担当する分割領
    域に該当する中間命令を取り出し、前記転送調整手段か
    らの出力順で前記取り出された中間命令を順次実行して
    分割イメージデータを生成する複数の第2画像処理部
    と、 前記各分割イメージデータを揃えることによってページ
    全体のイメージデータを構成する描画制御手段と、 を含むことを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、 前記第1画像処理部は、各中間命令に、オブジェクト識
    別子及び当該オブジェクト中における中間命令識別子を
    付与し、 前記転送調整手段は、前記オブジェクト識別子及び前記
    中間命令識別子を参照して、各中間命令の転送順序を決
    定することを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の装置において、 前記複数の第2画像処理部はカスケード接続されたこと
    を特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の装置において、 前記中間命令は、前記描画オブジェクトを複数に分割し
    た場合における各分割要素の描画を表す命令であり、 前記各第1画像処理部は、前記各分割領域の境界に前記
    分割要素が跨らないように、前記分割要素の大きさを調
    整することを特徴とする画像処理装置。
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