JPH11170259A - 球技用ボールの成型方法及び成型装置並びに球技用ボール - Google Patents

球技用ボールの成型方法及び成型装置並びに球技用ボール

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JPH11170259A
JPH11170259A JP34265597A JP34265597A JPH11170259A JP H11170259 A JPH11170259 A JP H11170259A JP 34265597 A JP34265597 A JP 34265597A JP 34265597 A JP34265597 A JP 34265597A JP H11170259 A JPH11170259 A JP H11170259A
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JP
Japan
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ball
mold
molding
resin
line
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JP34265597A
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English (en)
Inventor
Terutoshi Saitou
輝利 斎藤
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Saito Kanagata Seisakusho KK
Original Assignee
Saito Kanagata Seisakusho KK
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、ラインを正確に設けることが
できる球技用ボールの成型方法及び成型装置並びに球技
用ボールを提供する。 【解決手段】 まず、凹部3aを有する中心体3を成型
し、次に、凹部3aを除く中心体3の表面全体に表面部
1を成型することにより本体部4を形成する。その際、
球技用ボールの最終的な大きさに対応した金型に中心体
3を設置し、中心体3の凹部3aのみを固定して、金型
の内壁面と中心体3との間に形成される空間に樹脂を注
入することによって、表面部1を成型する。最後に、本
体部4のライン2が形成される周辺を支持する金型に設
置する。この金型の本体部4を支持する部分は、本体部
4の形状に沿った曲面となっており、ライン2部分のみ
を空間とする形状となっている。この空間部分に樹脂を
注入して、ライン2を成型する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グレースボール等
の球技に用いられる球技用ボールと、その成型方法及び
成型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチック製の俵形のボー
ルを使用する球技が知られている。一般に、この球技及
びそれに使用するボールを「グレースボール」という。
このグレースボールの例を、図11に示す。図11は、
グレースボールの側面図である。このグレースボール
は、断面が楕円形状となっており、その長手方向の寸法
S1 が10cm弱、短手方向の寸法S2 が約6cmとな
っている。また、その本体部30の中心部分に1乃至3
本のライン31が形成されている。
【0003】次に、以上のような形状のグレースボール
の従来の成型方法について示す。ここでは、ライン31
を1本だけ設ける場合で説明する。図12は、従来のグ
レースボールの成型方法を説明する図である。まず、図
12(a)に示すようなグレースボールのライン31と
なるリング32を成型する。
【0004】次に、図12(b)に示すグレースボール
の本体部30の形状に合わせた金型33の内部に上記リ
ング32をセットする。この場合、金型の位置によって
リング32を、グレースボールのライン31の位置に固
定する。そして、樹脂を供給するランナー34と、その
先端に開口したゲート35より、金型33内部に溶融さ
れた樹脂を流し込む。これにより、金型33内部のリン
グ32が固定された部分以外の空間に樹脂が流れ込み、
リング32を一体化した本体部30が成型される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のグレースボールの成型方法においては、予め成型し
たリング32を金型33に固定し、そこに樹脂を流し込
むため、リング32がずれる可能性があるという問題が
あった。例えば、図12(b)に示すゲート35から樹
脂を流し込む場合、樹脂の流入圧力によりリング32が
矢印D方向にずれてしまい、成型されたグレースボール
のライン31が中央からずれてしまうという問題があっ
た。
【0006】また、体積の小さいリング32を先に成型
し、そこに、このリング32よりかなり体積の大きい本
体部30の樹脂を流し込むため、本体部30が固化する
前に熱容量の小さいリング32の一部が溶けて変形して
しまう場合があった。そのため、グレースボールのライ
ン31が真直ぐに形成されず、端部が凸凹になったり波
状になったりする場合があった。
【0007】更に、本体部30は体積が大きいため、固
化時に収縮する度合いが高く、最終的に横方向の寸法が
リング32とずれてしまい、本体部30とリング31と
の境目に段差ができたり、本体部30の表面が凹んでグ
レースボールの表面が歪んでしまう恐れがあった。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
のであり、簡単な構成で、ラインを正確に設けることが
できる球技用ボールの成型方法及び成型装置、並びにそ
れらの方法及び装置によって成型される球技用ボールを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
表面に帯状のラインが設けられた球技用ボールの成型方
法において、前記ラインの形成される位置に凹部を有す
る中心体を成型する第1工程と、型の大きさが当該球技
用ボールの大きさに対応し、かつ、前記中心体の前記凹
部に嵌合する突起を有する金型に、前記中心体を設置
し、前記突起によって前記凹部を固定して、前記中心体
の表面と前記金型の内壁面との間に形成される空間に樹
脂を注入することにより、前記中心体の前記凹部以外の
表面全体に当該球技用ボールの表面部を成型して当該球
技用ボールの本体部を生成する第2工程と、当該球技用
ボールの表面形状に合致した形状の金型に前記本体部を
設置し、前記凹部によって形成される空間に樹脂を注入
することにより、前記ラインの部分を成型する第3工程
とからなることを特徴とするものである。
【0010】請求項1記載の発明によれば、第1工程で
凹部を有する中心体を成型するため、第2工程で上記凹
部を押さえて表面部を成型することができ、第3工程で
は、凹部以外の部分を押さえてラインの部分を成型する
ことができる。このため、第2及び第3工程での成型時
に中心体がぶれることなく、正確に成型を行うことがで
きる。また、最初に内側の中心体を成型し、その後表面
の薄い部分を成型するため、中心体が成型後に収縮して
も、薄い表面部の収縮の度合いは小さいため、その表面
部の厚みを調整することにより最終的な球技用ボール全
体の大きさを正確にとることができる。更に、先に体積
の大きい本体部を成型し、その後に凹部に樹脂を注入し
てライン部分を成型するため、従来のようにライン部分
がずれたり溶けたりすることがない。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記第2工程において、前記中心体
が、前記突起によって宙吊りの状態で支持され、前記中
心体の表面と前記金型の内壁面との間に形成される空間
は全て幅が等しくなるように配置されることを特徴とす
るものである。
【0012】請求項2記載の発明によれば、凹部を支持
し、空間内に樹脂を注入することによって表面部を成型
するため、表面部がぶれたりむらになったりすることな
く正確に成型することができる。
【0013】また、請求項3載の発明は、請求項2記載
の発明において、前記第2工程において、前記金型に
は、前記突起の側面に前記空間内に樹脂を注入するため
のゲートが設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項3記載の発明によれば、突起の側面
にゲートが設けられているため、その部分から空間内に
樹脂を注入することができる。そのため、ゲートが表面
に露出していないため、成型後の表面に樹脂が残らず、
表面部を滑らかに仕上げることができる。
【0015】また、請求項4記載の発明は、請求項1、
2、または3記載の発明において、前記第3工程におい
て、前記金型が、前記本体部の前記ラインが形成される
部分の周辺のみを支持し、その部分が当該球技用ボール
の表面形状に沿った形状となっており、前記本体部の他
の部分の周辺は空間になっていることを特徴とするもの
である。
【0016】請求項4記載の発明によれば、本体部のラ
インが形成される部分、すなわち本体部の中央周辺のみ
が支持され、その他の部分である両側端近傍が空間とな
っているため、その部分に指先を挿入して、金型から球
技用ボールを容易に取り出すことができる。
【0017】また、請求項5記載の発明は、表面に帯状
のラインが設けられた球技用ボールの成型装置におい
て、前記ラインの形成される位置に凹部を有する中心体
を成型するための金型を有する第1の成型装置と、型の
大きさが当該球技用ボールの大きさに対応し、かつ、前
記中心体の前記凹部に嵌合する突起を有する金型を有
し、この金型に前記中心体が設置されると、前記突起に
よって前記凹部を固定して、前記中心体の表面と前記金
型の内壁面との間に形成される空間に樹脂を注入するこ
とにより、前記中心体の前記凹部以外の表面全体に当該
球技用ボールの表面部を成型して当該球技用ボールの本
体部を生成する第2の成型装置と、当該球技用ボールの
表面形状に合致した形状の金型を有し、この金型に前記
本体部が設置されると、前記凹部によって形成される空
間に樹脂を注入することにより、前記ラインの部分を成
型する第3の成型装置とを具備することを特徴としてい
る。
【0018】請求項5記載の発明によれば、第1の成型
装置で凹部を有する中心体を成型し、第2の成型装置で
表面部を成型し、第3の成型装置でラインの部分を成型
することができる。第2の成型装置では、突起によって
中心体の凹部を固定して、中心体の表面と金型の内壁面
との間に形成される空間に樹脂を注入することによって
表面部を成型するため、むらなく表面部を成型すること
ができる。また、第3の成型装置では、球技用ボールの
表面形状に合致した形状の金型であるため、本体部の凹
部のみが空間となり、その部分に樹脂を注入することに
よって、正確にライン部分を成型することができる。こ
のような成型装置により、従来のようにライン部分がず
れたり溶けたりすることなく、球技用ボールを成型する
ことができる。
【0019】更に、請求項6記載の発明は、表面に帯状
のラインが設けられた球技用ボールにおいて、前記ライ
ンに対応して凹部が形成された中心体と、前記中心体の
前記凹部以外の表面全体に樹脂が被覆されて構成された
表面部とを具備し、前記凹部に樹脂が充填されることに
よって前記ラインが形成されてなることを特徴とするも
のである。請求項6記載の発明によれば、請求項1乃至
4に示すような球技用ボールの成型方法、及び請求項5
に示すような成型装置によって、球技用ボールを容易に
成型することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、具体的に説明する。 [1.グレースボールの構成]図1は、本実施の形態に
よるグレースボールの構成を示す図であり、(a)は正
面図、(b)は縦断面図である。これらの図において、
1はグレースボールの表面を構成する表面部であり、例
えば赤色の樹脂からなる。2はラインであり、例えば白
色の樹脂からなる。ここでは、3本のライン2が設けら
れている場合を示す。図1(b)において、3は中心体
であり、グレースボールの大部分を構成し、例えば白色
の樹脂からなる。
【0021】図1(b)に示すように、中心体3は、各
ライン2に対応する部分にそれぞれ凹部3aが形成され
ており、この凹部3aを除く表面全体に表面部1が被覆
されている。また、上記凹部3aに樹脂が流し込まれ固
められることによって、ライン2が形成されている。
【0022】[2.グレースボールの成型方法]次に、
上記グレースボールの成型方法について説明する。
【0023】[2−1.1次成型]まず、1次成型とし
て、上述した中心体3を成型する。図2〜図4は、この
中心体3を成型するための金型10を示し、図2はその
縦断面図、図3は横断面図、及び図4は平断面図を示
す。この金型10の内部は、中心体3に対応した形状と
なっており、図1に示す中心体3の凹部3aに対応し
て、それぞれ先端が台形状の凸部10aが形成されてい
る。
【0024】また、図4において、11は樹脂の通る通
路であるランナーであり、12はランナー11から金型
10内部へ開口したラッパ形状のゲートである。そし
て、このランナー11およびゲート12を介して、金型
10内部に樹脂が注入されるようになっている。また、
金型10は矢印A,A’方向に上下に分割されるように
なっており、内部の樹脂の固化後に上下に分割して、成
型された中心体3を取り出すようになっている。
【0025】1次成型では、このような金型10を用い
て中心体3を成型する。すなわち、ランナー11を通し
てゲート12から金型10内部に白色の樹脂を注入し、
それを固化することによって、樹脂が図1に示す中心体
3の形状に成型される。そして、金型10を矢印A,
A’方向に上下に分割することにより、成型された中心
体3を取り出す。また、成型後にゲート12の部分に樹
脂が残った場合は、手もしくは工具で除去する。
【0026】[2−2.2次成型]次に、2次成型とし
て、図1に示す表面部1を成型する。図5〜図7は、表
面部1を成型するための金型13を示し、図5はその縦
断面図、図6は横断面図、及び図7は平断面図を示す。
この金型13の内部に、1次成型において成型された中
心体3が設置されるようになっている。
【0027】また、金型13には、断面台形状の押え用
の突起14が、金型13内に設置された中心体3の各凹
部3aに対応して設けられており、それぞれ中心体3の
各凹部3aに嵌合している。すなわち、本実施の形態の
ように3本のラインを設ける場合、3つの突起14が設
けられる。そして、中心体3の凹部3aが断面台形状で
あり、ここに嵌合する上記突起14も断面台形状である
ため、両者のテーパ面によって位置決めがなされる。こ
のような突起14により、中心体3が金型13内で宙吊
りの状態で保持されるようになっている。従って、中心
体3と金型13の内壁面との間に、等しい厚さの空間1
7ができる。
【0028】また、図7に示すように、樹脂の通る通路
であるランナー15の先端及び開口部であるゲート16
は、3つの突起14のうちの両側の2つの内部に設けら
れている。そして、ゲート16は、この2つの突起14
の両側面にそれぞれ設けられており、その部分から上記
空間17内に樹脂が供給される。すなわち、上記両側2
つの突起14の内側面にそれぞれ設けられたゲート16
から、各突起14と中央の突起14との間の空間17に
樹脂が供給され、2つの突起14の外側面に設けられた
ゲート16から、各突起14の外側の空間17に樹脂が
供給される。
【0029】更に、金型13は、矢印B,B’方向に上
下に分割されるようになっており、内部の樹脂の固化後
に上下に分割して、表面部1が成型された中心体3を取
り出すようになっている。
【0030】2次成型では、このような金型13を用い
て表面部1を成型する。まず、1次成型で成型した中心
体3を金型13の内部に設置する。このとき、中心体3
の各凹部3aにそれぞれ突起14を嵌合させることによ
り、中心体3を宙吊り状態で固定する。その後、ランナ
ー15を通してゲート16から空間17に赤色の樹脂を
注入し、空間17内に樹脂を充填させる。そして、その
樹脂を固化することによって、図1に示す表面部1の形
状に成型される。このとき、突起14によって押えられ
ていた凹部3a部分のみを残して、赤色の表面部1が形
成される。これによって、凹部4aを有する本体部4が
成型される。そして、金型13を矢印B,B’方向に上
下に分割することにより、成型された本体部4を取り出
す。
【0031】[2−3.3次成型]次に、3次成型とし
て、図1に示すライン2を成型する。図8〜図10は、
ライン2を成型するための金型18を示し、図8はその
縦断面図、図9は横断面図、及び図10は平断面図を示
す。この金型18の内部に、2次成型において成型され
た本体部4が設置されるようになっている。
【0032】この金型18は、図9及び図10に示すよ
うに、本体部4の中央部分のみを押えるようになってい
る。この中央部分を押えている押え部分19は、本体部
4の表面形状に合わせた曲面となっている。そのため、
上記押え部分19では、本体部4は、凹部4aのみが空
間を形成するように支持されている。
【0033】また、図9に示すように、上記押え部分1
9において、本体部4の上部には、本体部4の各凹部4
aの位置に合わせてランナー21及びゲート22が設け
られている。上記ランナー21は、図10に示すように
金型18の上部で3本に分かれ、各凹部4aの上部で略
垂直に下がった構成となっている。そして、上記ゲート
22から注入される樹脂が、凹部4aに流れ込むように
なっている。
【0034】更に、上述したように本体部4の両端部周
辺にはそれぞれ空間20が形成されており、成型後にこ
れらの部分に指先を挿入して、金型18からグレースボ
ールを取り出すようになっている。更に、金型18は、
矢印C,C’方向に上下に分割されるようになってお
り、成型後に上下に分割して、グレースボールを取り出
すようになっている。
【0035】3次成型では、このような金型18を用い
てライン2を成型する。まず、2次成型で成型した本体
部4を金型18の内部に設置する。このとき、本体部4
の中央部分19が金型18によって押えられるようにす
る。その後、ランナー21を通してゲート22から各凹
部4aに白色の樹脂を注入し、凹部4a内に樹脂を充填
させる。このとき、樹脂は凹部4a内部にのみ流れ込む
ようになっているため、この樹脂を固化することによ
り、図1に示すライン2が成型される。そして、金型1
8を矢印C,C’方向に上下に分割し、指先を空間20
に挿入することにより、成型されたグレースボールを取
り出す。
【0036】[3.効果]以上のような本実施の形態に
よれば、体積の大きいグレースボールの本体部4から先
に成型して最後にライン2を成型するため、ライン2が
ずれたり、成型時の熱によって歪んだり波状になったり
することがない。また、ライン2を成型する際に、他の
部分を押さえることができるため、凹部4aに正確に樹
脂を注入することができる。
【0037】また、1次成型として本体部4の大部分を
中心体3として成型し、その表面に薄い表面部1を成型
するため、中心体3の樹脂が成型時に収縮しても表面部
1によって容易に調整することができる。すなわち、体
積の大きい程収縮の度合いが大きいが、そのような部分
を内側にして、収縮の度合いの小さい表面部1をその表
面に成型するため、成型後に大きさがあまり変動せず、
最終的なグレースボールの大きさを正確にとることがで
きる。
【0038】また、中心体3の成型時に使用する金型1
0は、ランナー11及びゲート12が大きくなってお
り、一度に大量の樹脂を注入することができるようにな
っている。また、中心体3の表面に多少凹凸ができてい
たとしても、2次成型で表面に樹脂を被覆させるため、
問題にならない。
【0039】2次成型において、金型13内に設置され
る中心体3の凹部が断面台形状であり、そこに嵌合する
突起14も断面台形状であるため、両者のテーパ面によ
って、正確に位置決めすることができる。また、ランナ
ー15の先端を突起14の内部に設け、ゲート16を突
起14から開口するように構成することにより、ゲート
がグレースボールの表面に露出しないため、成型後にゲ
ート部分に樹脂が残ることなどがなく、表面を滑らかに
仕上げることができる。
【0040】更に、3次成型において、本体部4の中央
部分19において金型15の内壁面との間に隙間を生じ
させないようにして、本体部4の凹部4aの空間だけに
樹脂を注入するようにしているため、表面部1とライン
2の境目に段差が生じたりすることがない。また、ライ
ン2は樹脂の量が少なく、ゲート22を小さくすること
ができるため、ゲート22の部分の樹脂がライン2の表
面に残ることが殆どない。また、たとえ残ったとして
も、容易に除去することができる。
【0041】[4.他の実施の形態]なお、本発明は上
記各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示
するような他の実施の形態をも包含するものである。例
えば、ラインが設けられる球技用ボールであれば、上記
グレースボール等のような俵形のものに限らず、単なる
球体でも何でもよい。また、各樹脂の色は上記実施の形
態に限らず、例えば、表面部の樹脂はボールの色によっ
て異なったものが使用され、ラインの色も表面部の樹脂
の色と区別できる異なったものが選定される。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単な構成で、ラインを正確に設けることができる球技用
ボールの成型方法及び球技用ボールを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による球技用ボールの構成
を示す図であり、(a)は正面図、(b)は縦断面図で
ある。
【図2】本実施の形態において中心体3を成型するため
の金型10を示す縦断面図である。
【図3】本実施の形態において中心体3を成型するため
の金型10を示す横断面図である。
【図4】本実施の形態において中心体3を成型するため
の金型10を示す平断面図である。
【図5】本実施の形態において表面部1を成型するため
の金型13を示す縦断面図である。
【図6】本実施の形態において表面部1を成型するため
の金型13を示す横断面図である。
【図7】本実施の形態において表面部1を成型するため
の金型13を示す平断面図である。
【図8】本実施の形態においてライン2を成型するため
の金型18を示す縦断面図である。
【図9】本実施の形態においてライン2を成型するため
の金型18を示す横断面図である。
【図10】本実施の形態においてライン2を成型するた
めの金型18を示す平断面図である。
【図11】一般的なグレースボールの構成を示す側面図
である。
【図12】従来のグレースボールの成型方法を説明する
図であり、(a)はリング32を示す斜視図、(b)は
金型33の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1…表面部 2…ライン 3…中心体 3a…凹部 4…本体部 10,13,18…金型 11,15,21…ランナー 12,16,22…ゲート 14…突起 17,20…空間 19…押え部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 31:54

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に帯状のラインが設けられた球技用
    ボールの成型方法において、 前記ラインの形成される位置に凹部を有する中心体を成
    型する第1工程と、 型の大きさが当該球技用ボールの大きさに対応し、か
    つ、前記中心体の前記凹部に嵌合する突起を有する金型
    に、前記中心体を設置し、前記突起によって前記凹部を
    固定して、前記中心体の表面と前記金型の内壁面との間
    に形成される空間に樹脂を注入することにより、前記中
    心体の前記凹部以外の表面全体に当該球技用ボールの表
    面部を成型して当該球技用ボールの本体部を生成する第
    2工程と、 当該球技用ボールの表面形状に合致した形状の金型に前
    記本体部を設置し、前記凹部によって形成される空間に
    樹脂を注入することにより、前記ラインの部分を成型す
    る第3工程とからなることを特徴とする球技用ボールの
    成型方法。
  2. 【請求項2】 前記第2工程において、前記中心体は、
    前記突起によって宙吊りの状態で支持され、前記中心体
    の表面と前記金型の内壁面との間に形成される空間は全
    て幅が等しくなるように配置されることを特徴とする請
    求項1記載の球技用ボールの成型方法。
  3. 【請求項3】 前記第2工程において、前記金型には、
    前記突起の側面に前記空間内に樹脂を注入するためのゲ
    ートが設けられていることを特徴とする請求項2記載の
    球技用ボールの成型方法。
  4. 【請求項4】 前記第3工程において、前記金型は、前
    記本体部の前記ラインが形成される部分の周辺のみを支
    持し、その部分が当該球技用ボールの表面形状に沿った
    形状となっており、前記本体部の他の部分の周辺は空間
    になっていることを特徴とする請求項1、2、または3
    記載の球技用ボールの成型方法。
  5. 【請求項5】 表面に帯状のラインが設けられた球技用
    ボールの成型装置において、 前記ラインの形成される位置に凹部を有する中心体を成
    型するための金型を有する第1の成型装置と、 型の大きさが当該球技用ボールの大きさに対応し、か
    つ、前記中心体の前記凹部に嵌合する突起を有する金型
    を有し、この金型に前記中心体が設置されると、前記突
    起によって前記凹部を固定して、前記中心体の表面と前
    記金型の内壁面との間に形成される空間に樹脂を注入す
    ることにより、前記中心体の前記凹部以外の表面全体に
    当該球技用ボールの表面部を成型して当該球技用ボール
    の本体部を生成する第2の成型装置と、 当該球技用ボールの表面形状に合致した形状の金型を有
    し、この金型に前記本体部が設置されると、前記凹部に
    よって形成される空間に樹脂を注入することにより、前
    記ラインの部分を成型する第3の成型装置とを具備する
    ことを特徴とする球技用ボールの成型装置。
  6. 【請求項6】 表面に帯状のラインが設けられた球技用
    ボールにおいて、 前記ラインに対応して凹部が形成された中心体と、 前記中心体の前記凹部以外の表面全体に樹脂が被覆され
    て構成された表面部とを具備し、 前記凹部に樹脂が充填されることによって前記ラインが
    形成されてなることを特徴とする球技用ボール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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