JPH11170132A - 工作機械の可動補助装置 - Google Patents

工作機械の可動補助装置

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JPH11170132A
JPH11170132A JP35613297A JP35613297A JPH11170132A JP H11170132 A JPH11170132 A JP H11170132A JP 35613297 A JP35613297 A JP 35613297A JP 35613297 A JP35613297 A JP 35613297A JP H11170132 A JPH11170132 A JP H11170132A
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JP
Japan
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compressed air
bed
tailstock
supply path
supply
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JP35613297A
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Inventor
Hiroshi Onishi
浩 大西
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DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】移動台のベッドへのクランプ状態を検出するこ
とができ、しかもアンクランプ時に移動台とベッドとの
間に切粉が侵入するのを防止することができるようにな
った工作機械の可動補助装置を提供する。 【解決手段】移動台8と、移動台8をベッド1上に固定
させる固定手段とを備えた工作機械の可動補助装置にお
いて、移動台8の摺動面20に開口した圧縮空気吐出孔
21と、圧縮空気吐出孔21に連通した供給路23を有
し供給路23を介して圧縮空気吐出孔21に圧縮空気を
供給する圧縮空気供給手段25と、供給路23に接続し
供給路23内の圧力を検出する圧力検出手段27とを設
ける。圧力検出手段27により供給路23内の圧力を検
出することで、移動台8のベッド1上へのクランプ状態
を検出することができ、また、移動台8のアンクランプ
時には、圧縮空気吐出孔21から移動台8とベッド1と
の間に圧縮空気が吐出され、同部への切粉の侵入が防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤,円筒研削盤
などの工作機械に用いられる可動補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、旋盤にかかる分野においては心
押装置及び副主軸台といった可動補助装置が従来より使
用されている。心押装置は、例えば、バー材,シャフト
ワークなど、主軸チャックによって振れ精度良く把持で
きないワークを旋削等する場合に用いられている。ま
た、副主軸台はワークの両面を1台の旋盤で加工する場
合に用いられるものであり、主主軸台と副主軸台の双方
にワークを把持して双方のワークを同時に加工すること
できるようになっている。
【0003】これらの可動補助装置は共通の構成とし
て、工作機械のベッド上に設けられ、該ベッド上を摺動
して主軸に対し離接する方向に移動自在となった移動台
と、該移動台を前記ベッド上に固定する固定手段とを備
え、主軸台に対し対向して設けられるという構成を備え
ている。
【0004】以下、かかる可動補助装置の一例として心
押装置を例に挙げ、その従来技術について説明する。
【0005】従来の心押装置を旋盤に装着した例を図7
に示す。図中、1はベッドであり、2は主軸台であり、
3は主軸チャックである。また、4は往復台であり、5
は刃物台であり、6はタレットである。尚、これらは周
知の旋盤の構成であるので、その詳しい説明を省略す
る。
【0006】7は心押装置であり、心押台8(上記移動
台に相当)と、心押軸9と、クランプレバー10を含む
クランプ機構(上記固定手段に相当)とを備えている。
心押台8はベッド1上に設けられ、主軸チャック3に対
して離接する方向、即ち、矢印D−E方向に摺動自在と
なっている。心押軸9は前記心押台8に支持され、油圧
機構などの適宜駆動手段(図示せず)によって前記主軸
チャック3に対し進退するようになっている。
【0007】また、前記クランプ機構はクランプレバー
10と、ベッド1の摺動部の下方に設けた締結板(図示
せず)と、前記クランプレバー10に連結し前記締結板
(図示せず)を駆動する駆動手段(図示せず)とを備え
てなり、クランプレバー10を操作することにより、心
押台8と締結板(図示せず)とでベッド1の摺動部を挟
持し、心押台8をベッド1上に固定(クランプ)させる
ことができるようになっている。
【0008】そして、主軸チャック3に把持されたワー
クをこの心押装置7により支持するには、まず、前記ク
ランプレバー10を操作して心押台8をアンクランプの
状態にし、これを心押軸9の先端とワークとの距離が適
宜距離となる位置まで矢示D方向に移動させた後、再び
前記クランプレバー10を操作して心押台8を前記ベッ
ド1上にクランプする。ついで、心押軸9を主軸チャッ
ク3側に繰り出し、その先端でワークを支持する。而し
て、このように心押装置7によりワークを支持すること
で、ワークの回転中の偏心を防止し、目的の精度にワー
クを仕上げることができる。
【0009】尚、心押台8を矢示D−E方向に移動させ
るには、作業者が手動によりこれを移動させる方法、
ラック、ピニオン及び駆動モータ等からなる駆動手段
により移動させる方法、心押台8を往復台4に係合せ
しめ、往復台4の駆動により当該往復台4とともに心押
台8を一体的に移動させる方法等がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、心押台8が
ベッド1上にしっかりと固定されていない場合、心押軸
9によるワークの支持が不安定となる、或いは主軸チャ
ック3の中心位置と心押軸9の先端位置とが一致しなく
なるといった問題を生じ、これによって加工精度が低下
するという問題を生じる。このようなことは、作業者の
クランプ操作忘れ等の人為的なミス、或いはクランプ装
置の故障などによって十分に起こり得ることである。
【0011】しかるに、如上のように、従来においては
心押台8がベッド1上に確実にクランプされたか否かの
確認を行っておらず、そのため上述したような問題を防
止することができなかった。この問題は、ローディング
装置等を用いた自動運転においては不良品の大量発生に
つながり特に深刻である。
【0012】また、心押台8がアンクランプの状態のま
ま旋削を行うと、心押台8とベッド1との間に隙間を生
じた状態で旋削を行うことになるため、この隙間に切粉
が侵入し、これによって加工精度が低下する、或いは後
に心押台を移動させた際に心押台8及びベッド1の摺動
面が損傷し、機械精度が低下するという問題があった。
【0013】また、心押台8の移動時においては、心押
台8をベッド1に対してアンクランプの状態にするが、
この場合にもベッド1と心押台8との間に生じた隙間か
ら切粉が侵入し、心押台8及びベッド1の摺動面が損傷
して、機械精度が低下するという問題を生じる。ベッド
1を傾斜させて設けたスラント型の旋盤においては、心
押台8とベッド1との間に隙間を生じやすく特に問題で
ある。
【0014】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、移動台のベッドへのクランプ状
態を検出することができ、しかもアンクランプ時に移動
台とベッドとの間に切粉が侵入するのを防止することが
できる工作機械の可動補助装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するための本発明の請求項1にかかる発明は、工作
機械のベッド上に設けられ、該ベッド上を摺動して主軸
に対し離接する方向に移動自在となった移動台と、該移
動台を前記ベッド上に固定する固定手段とを備えた工作
機械の可動補助装置において、前記移動台の摺動面に開
口した圧縮空気吐出孔と、該圧縮空気吐出孔に連通した
供給路を有し、該供給路を介して前記圧縮空気吐出孔に
圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、前記供給路に
接続し、該供給路内の圧力を検出する圧力検出手段とを
設けて構成したことを特徴とするものである。
【0016】本発明によれば、圧縮空気供給手段により
供給路を介して圧縮空気吐出孔に圧縮空気が供給され、
圧力検出手段により前記供給路内の圧力が検出される。
【0017】そして、固定手段により移動台をベッド上
に固定(クランプ)させると、これによって移動台の摺
動面とベッドの摺動面とが密着するため、移動台の摺動
面に開口した前記圧縮空気吐出孔の当該開口部から圧縮
空気が吐出されることはなく、前記供給路内は所定圧力
以上に維持される。
【0018】一方、移動台がベッド上に固定されていな
いアンクランプ時には、移動台の摺動面とベッドの摺動
面が密着しておらず、これによって前記圧縮空気吐出孔
の開口部から移動台とベッドとの間に圧縮空気が吐出さ
れ、供給路内の圧力が所定圧力よりも低下する。
【0019】上述のように、本発明によれば前記供給路
内の圧力を圧力検出手段により検知しており、この圧力
検出手段により検出される供給路内の圧力が所定圧力よ
りも高い場合には移動台がベッド上にクランプされてい
ると判断することができ、供給路内の圧力が所定圧力よ
りも低い場合には移動台がベッド上にクランプされてい
ないと判断することができ、斯くしてこれにより移動台
のベッド上へのクランプ状態を検出することができる。
【0020】また、上述のように、移動台がベッド上に
固定されていないアンクランプ時においては、移動台の
摺動面とベッドの摺動面とが密着しておらず、前記圧縮
空気吐出孔の開口部から移動台とベッドとの間に圧縮空
気が吐出されるが、この吐出された空気は移動台とベッ
ドとの間隙を通って大気に解放される。そして、この移
動台とベッドとの間隙を通って大気に解放される空気流
が障害となって、移動台とベッドとの間への切粉の侵入
が防止される。
【0021】請求項2にかかる発明は、前記請求項1の
発明における前記移動台の摺動面に凹部を設け、該凹部
に前記圧縮空気吐出孔を開口させた構成を備えるもので
ある。
【0022】本発明によれば、前記移動台の摺動面に凹
部を設け、この凹部に前記圧縮空気吐出孔を開口させて
いるので、前記供給路及び圧縮空気吐出孔を介して前記
圧縮空気供給手段から前記凹部に圧縮空気が供給され、
当該圧縮空気の圧力が凹部の底面に作用して移動台が上
方に押し上げられる(浮揚せしめられる)。これにより
移動台を移動させる際の摺動抵抗を低減させることがで
き、移動台を容易に移動させることができるようにな
る。特に、移動台を手動にて移動させる場合に効果的で
ある。
【0023】また、請求項1の発明におけると同様に、
移動台がベッド上に固定されていないアンクランプ時に
は、移動台の摺動面とベッドの摺動面とが密着しておら
ず、前記凹部から移動台とベッドとの間に圧縮空気が吐
出され、この吐出された空気流が障害となって、移動台
とベッドとの間への切粉の侵入が防止される。また、ア
ンクランプ時にはこの空気の吐出により供給路内の圧力
が低下する一方、クランプ時には移動台の摺動面とベッ
ドの摺動面とが密着して前記空気の吐出が阻害されて供
給路内の圧力が所定圧力以上となるため、圧力検出手段
により供給路内の圧力を検出することで、移動台のベッ
ド上へのクランプ状態を検出することができる。
【0024】請求項3にかかる発明は、工作機械のベッ
ド上に設けられ、該ベッド上を摺動して主軸に対し離接
する方向に移動自在となった移動台と、該移動台を前記
ベッド上に固定する固定手段とを備えた工作機械の可動
補助装置において、前記移動台の摺動面に設けた凹部
と、該凹部に開口した第1の圧縮空気吐出孔と、前記移
動台の摺動面に開口した第2の圧縮空気吐出孔と、前記
第1の圧縮空気吐出孔に連通し、該第1の圧縮空気吐出
孔に圧縮空気を供給する第1の供給路と、前記第2の圧
縮空気吐出孔に連通し、該第2の圧縮空気吐出孔に圧縮
空気を供給する第2の供給路と、該第2の供給路に接続
し、該第2の供給路内の圧力を検出する圧力検出手段
と、前記第1の供給路及び前記第2の供給路に連結した
切替弁を備え、前記移動台が前記ベッド上に固定されて
いないときには、前記切替弁を介して前記第1の供給路
または前記第1の供給路および前記第2の供給路に圧縮
空気を供給し、前記移動台をベッド上に固定させる際に
は、前記切替弁を介して前記第2の供給路に圧縮空気を
供給する圧縮空気供給手段とを設けて構成したことを特
徴とするものである。
【0025】本発明によれば、前記移動台が前記ベッド
上に固定されていないときには、圧縮空気供給手段によ
り前記切換弁を介して前記第1の供給路または前記第1
の供給路および前記第2の供給路に圧縮空気が供給され
る。第1の供給路に供給された圧縮空気は第1の圧縮空
気吐出孔から凹部に流入し、前記請求項2の発明におけ
ると同様に当該圧縮空気の圧力が凹部の底面に作用して
移動台を上方に押し上げ、これによって移動台を移動さ
せる際の摺動抵抗を低減させることができ、移動台を容
易に移動させることができるようになる。また、この場
合、移動台の摺動面とベッドの摺動面とは密着されてお
らず、これによって前記凹部から移動台とベッドとの間
に圧縮空気が吐出され、移動台とベッドとの間隙を通っ
て大気に解放される。而して、この移動台とベッドとの
間隙を通って大気に解放される空気流が障害となって、
移動台とベッドとの間への切粉の侵入が防止される。
【0026】また、前記第2の供給路にも圧縮空気が供
給される場合には、移動台の摺動面に開口する第2の圧
縮空気吐出孔に圧縮空気が供給され、上記と同様の理由
によって、当該開口部から移動台とベッドとの間に圧縮
空気が吐出され、移動台とベッドとの間隙を通って大気
に解放される。而して、この場合にもこの空気流が障害
となって、移動台とベッドとの間への切粉の侵入が防止
される。そして、当該開口部からの圧縮空気の吐出によ
って第2の供給路内の圧力が低下し、圧力検出手段によ
って当該第2の供給路内の圧力を検出することにより移
動台のアンクランプ状態を検出することができる。尚、
第2の供給路に圧縮空気が供給されない場合にも、当該
第2の供給路内の圧力は所定圧力よりも低下しているの
で、この場合にも移動台のアンクランプ状態を検出する
ことができる。
【0027】一方、前記固定手段を駆動して前記移動台
をベッド上に固定させる際には、圧縮空気供給手段によ
り前記切換弁を切り換えて前記第1の供給路への圧縮空
気の供給を断ち、前記第2の供給路にのみ圧縮空気を供
給する。
【0028】第1の供給路から前記凹部に圧縮空気が供
給され、移動台が上方に付勢されていると、これに抗し
て移動台をベッドにクランプするには大きな力を要す
る。したがって、第1の供給路への圧縮空気の供給を断
ち、移動台を上方に押し上げる付勢力を断つことで、移
動台を容易にクランプすることができる。
【0029】そして、移動台がベッド上に固定される
と、これによって移動台の摺動面とベッドの摺動面とが
密着して第2の圧縮空気吐出孔の開口部が封止され、前
記第2の供給路内の圧力が所定圧力以上となり、これを
前記圧力検出手段によって検出することにより移動台が
ベッド上にクランプされていることを検出することがで
きる。
【0030】以上のように、本発明によれば、移動台が
ベッド上にクランプされているか否かを検出することが
でき、更に、移動台の移動の際の負荷を軽減することが
できるとともに、移動台のアンクランプ時における移動
台とベッドとの間への切粉の侵入を防止することができ
る。また、移動台をベッド上にクランプする際には移動
台を浮揚させるように作用する付勢力を断っているの
で、これを容易にベッド上にクランプすることができ
る。
【0031】尚、本発明における可動補助装置には、上
述した心押装置及び副主軸台は勿論のこと、主軸と対向
して工作機械のベッド上に設けられ、主軸に対し離接す
る方向に移動自在となった全ての補助装置が含まれる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づき説明する。
【0033】(第1の実施形態)まず、図1及び図2に
基づき本発明の第1の実施形態にかかる心押装置につい
て説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる
心押装置を示す斜視図であり、図2はその矢視A−A方
向の断面図である。尚、本実施形態にかかる心押装置は
上述した従来の心押装置を改良したものであり、従来の
ものと同一の構成については同一の符号を付しその詳し
い説明を省略する。
【0034】図1及び図2に示すように、本実施形態に
かかる心押装置7は、心押台8の摺動面20に開口した
複数の圧縮空気吐出孔21と、この圧縮空気吐出孔21
に連通した供給路23と、この供給路23に接続し当該
供給路23を介して前記圧縮空気吐出孔21に圧縮空気
を供給する圧縮空気供給源25と、前記供給路23と接
続し当該供給路23内の空気の圧力を検出する圧力セン
サ27とを備えてなるものであり、前記圧力センサ27
は前記供給路23内の圧力が基準圧力よりも高い場合に
ON信号を出力し、低い場合にOFF信号を出力するよ
うになっている。
【0035】この心押装置7によれば、クランプレバー
10を操作して心押台8をベッド1上にクランプさせる
と、心押台8の摺動面20とベッド1の摺動面とが密着
して圧縮空気供給孔21の開口部が封止される。したが
って、当該圧縮空気供給孔21の開口部から空気が吐出
されることはなく、圧力センサ27によって検出される
供給路23内の圧力は圧縮空気供給源25の圧力とほぼ
等しくなる。
【0036】一方、心押台8がベッド1上に固定されて
いないアンクランプ時には、心押台8の摺動面20とベ
ッド1の摺動面とが密着しておらず、圧縮空気供給孔2
1に供給された圧縮空気が心押台8の摺動面20とベッ
ド1の摺動面との間から吐出し、圧力センサ27によっ
て検出される供給路23内の圧力はクランプ時の圧力よ
りも低くなる。
【0037】従って、前述した圧力センサ27の基準圧
力を、心押台8のクランプ時における供給路23内の圧
力とアンクランプ時における供給路23内の圧力の中間
の圧力に設定することにより、心押台8のクランプ時に
は圧力センサ27からON信号が出力され、心押台8の
アンクランプ時には圧力センサ27からOFF信号が出
力されるようにすることができ、これによって圧力セン
サ27により心押台8のクランプ状態を検出することが
できる。そして、例えば圧力センサ27の検出信号がO
FF信号である場合には、旋盤が加工動作をしないよう
に当該旋盤を制御するといった対応をとることができ、
これによって、旋削時には常に心押台8をベッド1上に
クランプさせた状態にすることができ、ワークの加工精
度を所定精度に維持することができる。
【0038】また、上述したように、心押台8がベッド
1上に固定されていないアンクランプ時には、圧縮空気
供給孔21に供給された圧縮空気が心押台8の摺動面2
0とベッド1の摺動面との間から吐出されるので、この
吐出される空気流が障害となって、心押台8とベッド1
との間への切粉の侵入が防止される。
【0039】(第2の実施形態)次に、図3及び図4に
基づき、本発明の第2の実施形態にかかる心押装置につ
いて説明する。図3は第2の実施形態にかかる心押装置
を示す斜視図であり、図4はその矢視B−B方向の断面
図である。尚、本実施形態にかかる心押装置は上述した
第1の実施形態にかかる心押装置に改良を加えたもので
あり、したがってこの第1の実施形態にかかる心押装置
と同じ構成については同一の符号を付してその詳しい説
明を省略する。
【0040】図3及び図4に示すように、本実施形態に
かかる心押装置7は、心押台8の摺動面20に凹部31
を設け、この凹部31の底面に複数の圧縮空気吐出孔2
1を開口させた構成を備えるものである。
【0041】この心押装置によれば、前記供給路23お
よび圧縮空気吐出孔21を介して、前記圧縮空気供給源
25から心押台8の凹部31に圧縮空気が供給される。
そして、この凹部31内に供給された圧縮空気は、凹部
31の底面に作用し、心押台8を上方に浮揚させるよう
に作用する。これによって心押台8を移動させる際の摺
動抵抗が低減され、心押台8の移動を容易に行うことが
できるようになる。
【0042】また、第1の実施形態におけると同様に、
心押台8がベッド1上に固定されていないアンクランプ
時には、心押台8の摺動面20とベッド1の摺動面とが
密着しておらず、圧縮空気供給孔21に供給された圧縮
空気が心押台8の摺動面20とベッド1の摺動面との間
から吐出され、この吐出される空気流が障害となって、
心押台8とベッド1との間への切粉の侵入が防止され
る。
【0043】また、心押台8のアンクランプ時には、こ
の空気の吐出によって供給路23内の圧力が低下するた
め、第1の実施形態におけると同様にして、圧力センサ
27により心押台8のクランプ状態を検出することがで
きる。これにより、旋削時には常に心押台8をベッド1
上にクランプさせた状態にすることができ、ワークの加
工精度を所定精度に維持することができる。
【0044】(第3の実施形態)次に、図5及び図6に
基づき、本発明の第3の実施形態にかかる心押装置につ
いて説明する。図5は、第3の実施形態にかかる心押装
置を示す斜視図であり、図6はその矢視C−C方向の断
面図である。尚、本実施形態にかかる心押装置は上述し
た第2の実施形態にかかる心押装置に改良を加えたもの
であり、したがってこの第2の実施形態にかかる心押装
置と同じ構成については同一の符号を付してその詳しい
説明を省略する。
【0045】図5及び図6に示すように、この心押装置
7は、凹部31の底面に開口した第1の圧縮空気吐出孔
41と、この第1の圧縮空気吐出孔41に連通した第1
の供給路45と、心押台8の摺動面20に開口した第2
の圧縮空気吐出孔43と、この第2の圧縮空気吐出孔4
3に連通する第2の供給路47と、前記第1の供給路4
5及び第2の供給路47に連結した切換弁49と、クラ
ンプレバー10の近傍に設けた近接スイッチ51と、こ
の近接スイッチ51の検出信号を基に前記切換弁49を
切り換える制御手段(図示せず)とを備えてなるもので
ある。そして、前記切換弁49に圧縮空気供給源25を
接続し、前記第2の供給路47に圧力センサ27を接続
している。
【0046】前記近接スイッチ51は矢示F−G方向に
操作されるクランプレバー10を検出するものであり、
クランプレバー10が矢示F方向に操作されたとき(即
ち、心押台8がアンクランプにされたとき)これを検知
し、所定の検知信号を出力するようになっている。ま
た、前記制御手段(図示せず)は前記近接スイッチ51
からの検知信号を受けたとき(即ち、心押台8がアンク
ランプにされたとき)、切換弁49を切り換えて前記圧
縮空気供給源25から第1の供給路45に圧縮空気が供
給されるように当該切換弁49を制御する一方、クラン
プレバー10が矢示G方向に操作され前記近接スイッチ
51からの検知信号が切れたとき(即ち、心押台8がク
ランプされる際)、切換弁49を切り換えて前記圧縮空
気供給源25から第2の供給路47に圧縮空気が供給さ
れるように当該切換弁49を制御するようになってい
る。
【0047】以上の構成を備えた本実施形態にかかる心
押装置7によれば、前記クランプレバー10を矢示F方
向に操作して近接スイッチ51がこれを検知すると(即
ち、心押台8がアンクランプにされると)、これを受け
て前記制御装置(図示せず)が切換弁49を切り換え、
前記圧縮空気供給源25から第1の供給路45に圧縮空
気が供給される。第1の供給路45に供給された圧縮空
気は第1の圧縮空気吐出孔41を介して凹部31に供給
される。これにより、第2の実施形態におけると同様に
して、心押台8が上方に押し上げられ、心押台8を移動
させる際の摺動抵抗が低減される結果、心押台8を容易
に移動させることができるようになる。
【0048】また、心押台8の摺動面20とベッド1の
摺動面とは密着されておらず、心押台8とベッド1との
間から圧縮空気が吐出されるため、この吐出される空気
流が障害となって、心押台とベッドとの間への切粉の侵
入が防止される。また、第2の供給路47には圧縮空気
が供給されないため、圧力センサ27により検出される
圧力は基準圧力よりも低くなっており、これによって心
押台8がアンクランプ状態であることが検出される。
【0049】一方、前記クランプレバー10を矢示G方
向に操作して近接スイッチ51の検知が切れると(即
ち、心押台8がクランプにされる際には)、前記制御装
置(図示せず)が切換弁49を切り換え、前記圧縮空気
供給源25から第2の供給路47を介して第2の圧縮空
気吐出孔43に圧縮空気が供給される。そして、心押台
8がベッド1上にクランプされると、心押台8の摺動面
20とベッド1の摺動面とが密着して第2の圧縮空気吐
出孔43からの圧縮空気の吐出が遮断されるため、圧力
センサ27により検出される圧力が基準圧力以上とな
り、これによって、心押台8がベッド1上にクランプさ
れたことを検出することができる。
【0050】また、前記切換弁49の作動によって前記
凹部31への圧縮空気の供給が断たれるので、それまで
作用していた心押台8を上方に押し上げる付勢力が作用
しなくなり、これによって心押台8をベッド1上へ容易
にクランプすることができるようになる。
【0051】以上詳述したように、本実施形態にかかる
心押装置7によれば、心押台8がベッド1上にクランプ
されているか否かを確実に検出することができ、更に、
心押台8を移動させる際の負荷を軽減することができる
とともに、心押台8のアンクランプ時における心押台8
とベッド1との間への切粉の侵入を防止することがで
き、また、心押台8をベッド1上に容易にクランプさせ
ることができる。
【0052】尚、この例では切換弁49により、第1の
供給路45,第2の供給路47への圧縮空気の供給を切
り換えるように構成したが、これに限られるものではな
く、例えば、第2の供給路47には常時圧縮空気を供給
する一方、第1の供給路45には遮断弁を介して圧縮空
気を供給するように構成し、近接スイッチ51がクラン
プレバー10を検知すると(即ち、心押台8がアンクラ
ンプにされると)、前記制御装置(図示せず)が前記遮
断弁を開いて前記圧縮空気供給源25から第1の供給路
45に圧縮空気が供給されるようにし、近接スイッチ5
1の検知が切れると(即ち、心押台8がクランプにされ
る際には)、前記制御装置(図示せず)が前記遮断弁を
閉じて第1の供給路45への圧縮空気の供給を遮断する
ように構成しても良い。この構成によっても本例の心押
装置7と同様の作用,効果を奏する。この場合の心押台
8のアンクランプ時には、第2の供給路47に供給され
た圧縮空気は心押台8とベッド1との間に吐出され、圧
力センサ27により検出される圧力が基準圧力以下とな
るため、これによって心押台8がアンクランプ状態であ
ることを検出することができる。
【0053】また、本例では近接スイッチ51によりク
ランプレバー10を検知することによって切換弁49を
切り換えるように構成したが、これに限るものではな
く、例えば、心押台8を往復台4に係合させて当該心押
台8を往復台4とともに一体的に移動させるものである
場合には、心押台8と往復台4との係合関係によって切
換弁49を切り換えるように構成しても良い。即ち、心
押台8が往復台4に係合している場合には前記第1の供
給路45に圧縮空気を供給し、心押台8が往復台4に係
合していない場合には前記第2の供給路47に圧縮空気
を供給するように構成しても良い。
【0054】また、心押台8が油圧機構などによりベッ
ド1上にクランプされるものである場合、この油圧機構
を制御する電気信号(クランプ及びアンクランプ信号)
に連動させて前記切換弁49を切り換えるように構成し
ても良い。
【0055】以上、本発明の実施形態について詳述した
が、本発明の具体的な態様がこれに限定されるものでな
いことは言うまでもなく、特に付言するならば、本発明
を具現化し得る対象は上述した心押装置に限られず、副
主軸台等、主軸と対向して工作機械のベッド上に設けら
れ、主軸に対し離接する方向に移動自在となった全ての
補助装置に対して本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる心押装置を示
す斜視図である。
【図2】図1における矢視A−A方向の断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態にかかる心押装置を示
す斜視図である。
【図4】図3における矢視B−B方向の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態にかかる心押装置を示
す斜視図である。
【図6】図5における矢視C−C方向の断面図である。
【図7】従来の心押装置を装着した旋盤を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】 7 心押装置 8 心押台 10 クランプレバー 20 摺動面 21 圧縮空気吐出孔 23 供給路 25 圧縮空気供給源 27 圧力センサ 31 凹部 41 第1の圧縮空気吐出孔 43 第2の圧縮空気吐出孔 45 第1の供給路 47 第2の供給路 49 切換弁 51 近接スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械のベッド上に設けられ、該ベッ
    ド上を摺動して主軸に対し離接する方向に移動自在とな
    った移動台と、該移動台を前記ベッド上に固定する固定
    手段とを備えた工作機械の可動補助装置において、 前記移動台の摺動面に開口した圧縮空気吐出孔と、 該圧縮空気吐出孔に連通した供給路を有し、該供給路を
    介して前記圧縮空気吐出孔に圧縮空気を供給する圧縮空
    気供給手段と、 前記供給路に接続し、該供給路内の圧力を検出する圧力
    検出手段とを設けて構成したことを特徴とする工作機械
    の可動補助装置。
  2. 【請求項2】 前記移動台の摺動面に凹部を設け、該凹
    部に前記圧縮空気吐出孔を開口してなる請求項1記載の
    工作機械の可動補助装置。
  3. 【請求項3】 工作機械のベッド上に設けられ、該ベッ
    ド上を摺動して主軸に対し離接する方向に移動自在とな
    った移動台と、該移動台を前記ベッド上に固定する固定
    手段とを備えた工作機械の可動補助装置において、 前記移動台の摺動面に設けた凹部と、 該凹部に開口した第1の圧縮空気吐出孔と、 前記移動台の摺動面に開口した第2の圧縮空気吐出孔
    と、 前記第1の圧縮空気吐出孔に連通し、該第1の圧縮空気
    吐出孔に圧縮空気を供給する第1の供給路と、 前記第2の圧縮空気吐出孔に連通し、該第2の圧縮空気
    吐出孔に圧縮空気を供給する第2の供給路と、 該第2の供給路に接続し、該第2の供給路内の圧力を検
    出する圧力検出手段と、 前記第1の供給路及び前記第2の供給路に連結した切替
    弁を備え、前記移動台が前記ベッド上に固定されていな
    いときには、前記切替弁を介して前記第1の供給路また
    は前記第1の供給路および前記第2の供給路に圧縮空気
    を供給し、前記移動台をベッド上に固定させる際には、
    前記切替弁を介して前記第2の供給路に圧縮空気を供給
    する圧縮空気供給手段とを設けて構成したことを特徴と
    する工作機械の可動補助装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102513558A (zh) * 2011-12-30 2012-06-27 广州机床厂有限公司 一种机床尾座的安装结构
JP2018020388A (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 株式会社グローバル・パーツ 工具保持具
CN108581623A (zh) * 2018-07-28 2018-09-28 重庆宏钢数控机床有限公司 凸块拆卸式外防护罩机床

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