JPH11169980A - フランジおよび段付きカップ状製品の成形方法 - Google Patents

フランジおよび段付きカップ状製品の成形方法

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JPH11169980A
JPH11169980A JP9335421A JP33542197A JPH11169980A JP H11169980 A JPH11169980 A JP H11169980A JP 9335421 A JP9335421 A JP 9335421A JP 33542197 A JP33542197 A JP 33542197A JP H11169980 A JPH11169980 A JP H11169980A
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JP
Japan
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stepped
cup
flange
stepped portion
die
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JP9335421A
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English (en)
Inventor
Akira Sera
昌 世良
Koji Matsunaga
浩司 松永
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片端面にフランジ、周壁にシャープコーナの
ある段付き部を有するカップ状製品をプレス成形で生産
可能とする。例えば、薄肉クラッチレリーズベアリング
内輪のプレス成形等に応用される。 【解決手段】 コーナ形状が緩やかな曲線の段付き部1
bを有する段付きカップ状体1Aを板材からプレス成形
する。この段付きカップ状体1Aを、外型11と内型1
2との間に介在させ、周壁1aの端面を端面加圧型13
で加圧する。これにより、周壁1aの材料を段付き部1
bに流動させて段付き部1bを外型11および内型12
の成形面に沿ったシャープコーナ形状に整形する。この
整形済みのカップ状体1Aの開口周縁をフランジ1cに
曲げ加工して製品1とする。フランジ1cは、板材から
段付きカップ状体にプレス加工するときに同時に成形し
ても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、片端面にフラン
ジ、周壁にシャープコーナ等のある段付き部を有するカ
ップ状製品、例えば薄肉クラッチレリーズベアリング内
輪等を、板材を用いてプレス成形するフランジおよび段
付きカップ状製品の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】片端面に
フランジ、周壁に段付き部を有するカップ状製品におい
て、その段付き部に製品機能上、シャープコーナが必要
な場合がある。例えば、クラッチレリーズベアリング内
輪の場合、ボールレース深さを得るために段付き部にシ
ャープコーナが要求されることがある。このような形状
のカップ状製品は、生産性の面から、切削加工よりもプ
レス成形で生産することが望まれるが、プレス成形では
緩やかなコーナしかできないため、その適用は困難とさ
れていた。
【0003】この発明は、片端面にフランジ、周壁にシ
ャープコーナ等のある段付き部を有するカップ状製品を
プレス成形で生産可能としたフランジおよび段付きカッ
プ状製品の成形方法を提供することを目的とする。この
発明の他の目的は、段付き部の肉厚を他の部分よりも厚
くかつシャープコーナのある形状に成形可能とすること
である。この発明のさらに他の目的は、前記カップ状製
品において、フランジが比較的小さい場合に、簡単な構
成の金型で成形可能とすることである。この発明のさら
に他の目的は、前記カップ状製品において、フランジが
比較的大きい場合にも成形可能とすることである。この
発明のさらに他の目的は、レース溝深さが十分に確保で
きるクラッチレリーズベアリング内輪をプレス成形で生
産可能とすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
のフランジおよび段付きカップ状製品の成形方法は、周
壁の底部側が開口側よりも段付き部を介して小径となる
段付きカップ状体を板材からプレス成形する過程と、こ
の段付きカップ状体の段付き部を含む周壁外径面および
底壁外面を拘束する外型と、前記段付き部を含む周壁内
径面を拘束する内型との間に前記段付きカップ状体を介
在させ、前記周壁の端面を端面加圧型で加圧することに
より前記段付き部を整形する過程と、この整形済みのカ
ップ状体の開口周縁を外側へ広がるフランジに成形する
過程とを含む方法である。なお、前記外型および内型
は、例えば両者の間に、製品形状となるシャープコーナ
形状の段付き部に合致した空隙を形成する成形面を有す
るものとする。
【0005】この方法によると、板材から段付きカップ
状体をプレス成形したときは、段付き部が緩やかなコー
ナに成形される。この後、段付きカップ状体を外型と内
型間に介在させて周壁の端面を端面加圧型で加圧したと
きに、周壁の材料が段付き部に流動し、外型および内型
の段付き部の成形面に沿ったシャープコーナ形状、つま
り先鋭な角部形状に段付き部が成形される。この整形過
程では、段付き部の肉厚をある程度厚くすることもでき
る。例えば、必ずしもシャープコーナ形状とせずに、段
付き部を緩やかなコーナ形状のままでその肉厚が厚くな
るように整形しても良い。製品のフランジは、段付き部
の整形の後に成形するため、段付き部の整形時にフラン
ジが邪魔とならず、そのため、外型を分割することなど
が不要で、簡単な構成の外型で段付き部の整形が行え
る。この方法は、フランジを段付きカップ状体の周壁か
ら成形するため、フランジ外径が比較的小さいカップ状
製品の場合に適している。
【0006】この発明の請求項2記載のフランジおよび
段付きカップ状製品の成形方法は、フランジ外径が比較
的小さく、かつ段付き部の肉厚が他の部分よりも厚い製
品の場合に適した方法である。この成形方法は、周壁の
底部側が開口側よりも段付き部を介して小径となる段付
きカップ状体を板材からプレス成形する過程と、この段
付きカップ状体の段付き部を含む周壁外径面および底壁
外面を拘束する外型と、前記段付き部を含む周壁内径面
を拘束する内型との間に前記段付きカップ状体を介在さ
せ、前記周壁の端面を端面加圧型で加圧することにより
前記段付き部の肉厚を厚くする過程と、この肉厚が厚く
なった段付きカップ状体の段付き部を内外から別の整形
型で挟んで整形する過程と、この整形済みのカップ状体
の開口周縁を外側へ広がるフランジに成形する過程とを
含む方法である。この方法によると、段付きカップ状体
を外型と内型間に介在させて周壁の端面を端面加圧型で
加圧したときに、周壁の材料が段付き部に流動し、段付
き部が十分に厚肉とされる。この厚肉となった段付き部
を内外から別の整形型で挟むことにより、厚肉でシャー
プコーナ形状の段付き部に整形される。
【0007】この発明の請求項3記載のフランジおよび
段付きカップ状製品の成形方法は、フランジ外径が比較
的大きい製品の場合に適した方法である。この成形方法
は、開口周縁に外側へ広がるフランジを有しかつ周壁の
底部側が開口側よりも段付き部を介して小径となる段付
きカップ状体を板材からプレス成形する過程と、この段
付きカップ状体の段付き部を含む周壁外径面および底壁
外面を拘束する外型と、前記段付き部を含む周壁内径面
を拘束する内型との間に前記段付きカップ状体を介在さ
せ、前記フランジの上面をフランジ加圧型で加圧するこ
とにより前記段付き部を整形する過程とを含む方法であ
る。この成形方法の場合も、板材から段付きカップ状体
をプレス成形したときは、段付き部が緩やかなコーナ形
状に成形される。この後、段付きカップ状体を外型と内
型間に介在させてフランジの上面をフランジ加圧型で加
圧したときに、周壁の材料が段付き部に流動し、外型お
よび内型の段付き部の成形面に沿ったシャープコーナ形
状、つまり先鋭な角部形状に整形される。この成形方法
の場合、フランジは板材の状態から加工するので、フラ
ンジ外径が比較的大きくても成形することができる。前
記整形過程では、段付き部の肉厚をある程度厚くするこ
ともできる。例えば、必ずしもシャープコーナ形状とせ
ずに、段付き部を緩やかなコーナ形状のままでその肉厚
が厚くなるように整形しても良い。
【0008】この発明の請求項4記載のフランジおよび
段付きカップ状製品の成形方法は、フランジ外径が比較
的大きく、かつ段付き部の肉厚が他の部分よりも厚い製
品の場合に適した方法である。この成形方法は、開口周
縁に外側へ広がるフランジを有しかつ周壁の底部側が開
口側よりも段付き部を介して小径となる段付きカップ状
体を板材からプレス成形する過程と、この段付きカップ
状体の段付き部を含む周壁外径面および底壁外面を拘束
する外型と、前記段付き部を含む周壁内径面を拘束する
内型との間に前記段付きカップ状体を介在させ、前記フ
ランジの上面をフランジ加圧型で加圧することにより前
記段付き部の肉厚を厚くする過程と、この肉厚が厚くな
った段付きカップ状体の段付き部を内外から別の整形型
で挟んで整形する過程とを含む方法である。この方法に
よると、段付きカップ状体を外型と内型間に介在させて
周壁の端面をフランジ加圧型で加圧したときに、周壁の
材料が段付き部に流動し、段付き部が十分に厚肉とされ
る。この厚肉となった段付き部を内外から別の整形型で
挟むことにより、厚肉でシャープコーナ形状の段付き部
に整形される。
【0009】これら請求項3および請求項4記載のフラ
ンジおよび段付きカップ状製品の成形方法において、前
記外型として、段付き部の成形面の外径縁に沿って互い
に内外に分割された底部側外型と開口側外型とでなるも
のを用い、前記フランジの加圧時に、このフランジを開
口側外型とフランジ加圧型と挟んだ状態でこれら開口側
外型とフランジ加圧型とを底部側外型に対して軸方向に
移動させるようにしても良い。このように、外型とし
て、段付き部の成形面の外径縁に沿って互いに内外に分
割された底部側外型と開口側外型とでなるものを用いる
ことにより、成形途中の段付きカップ状体がフランジを
有するものでありながら、フランジが邪魔となることな
く、周壁外面の全体を外型に沿わせた状態で周壁の軸方
向の加圧が行える。そのため、軸方向加圧時に周壁の上
部が不測に変形することが防止できる。
【0010】上記のいずれかのフランジおよび段付きカ
ップ状製品の成形方法において、成形されるフランジお
よび段付きカップ状製品は、クラッチレリーズベアリン
グ内輪であっても良い。この方法によると、段付き部に
シャープコーナを有し、ボールレース深さが確保できる
クラッチレリーズベアリング内輪を、プレス成形で生産
性良く製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の各実施形態を図面と共
に説明する。第1の実施形態は、フランジ外径が小の製
品を成形する方法であり、図1と共に説明する。第2の
実施形態は、フランジ外径が小で、かつ段付き部の肉厚
が厚い製品を成形する方法であり、図2と共に説明す
る。第3の実施形態は、フランジ外径が大の製品を成形
する方法であり、図3と共に説明する。第4の実施形態
は、フランジ外径が大で、かつ段付き部の肉厚が厚い製
品を成形する方法であり、図4と共に説明する。
【0012】第1の実施形態の成形方法(フランジ外径
が小の製品の成形)では、まず図1(A)のように周壁
1aの底部側が開口側よりも段付き部1bを介して小径
となる段付きカップ状体1Aを、素材となる円径の板材
(図示せず)からプレス成形する。このとき、段付き部
1bはプレス金型(図示せず)に沿って曲がり、このプ
レス金型はプレス加工で素材に亀裂等の損傷が生じない
ように緩やかな曲線とされているため、成形された段付
き部1bの両端のコーナ部も、凸側は緩やかなコーナ形
状に成形される。
【0013】このようにプレス成形された段付きカップ
状体1Aを、同図(D)の外型11,内型12、および
端面加圧型13からなる成形金型により、段付き部1b
が同図(B)のようにシャープコーナ形状となるように
成形する。この場合に、外型11は、段付きカップ状体
1Aの段付き部1bを含む周壁外径面および底壁外面を
拘束するものであり、段付き円筒状の成形面となる凹部
を有している。内型12は、段付き部を含む周壁内径面
を拘束するものであり、外径面が段付き円筒状の成形面
に形成されている。両金型11,12の段付き部成形面
部の間に、シャープコーナ形状の段付き部相当空隙部1
5が形成される。端面加圧型13は、外型11と内型1
2との間の隙間に挿入されて段付きカップ状体1Aの端
面を加圧する筒部13aを有し、内型12の外径面に沿
って昇降自在に設けられたものであり、内型12に対し
て復帰ばね14で所定高さに上昇付勢されている。同図
(D)の中心線よりも左部分は、段付きカップ状体1A
を外型11に挿入して内型12および端面加圧型13を
設置した状態を示す。この状態から、端面加圧型13を
移動させて、同図の右半分のように、段付きカップ状体
1Aの端面を押し込むことにより、段付き部相当空隙部
15に材料が流動し、段付き部1bがシャープコーナ形
状に整形される。
【0014】このようにして同図(B)のように段付き
部1bがシャープコーナ形状に整形された段付きカップ
状体1Aを、同図(E)に示すフランジ成形用の外型1
6と内型17の間で挟み込むことにより、段付きカップ
状体1Aの開口部付近を外側に曲げ加工し、フランジ1
cとする。これにより、同図(C)に示す完成品である
カップ状製品1が得られる。
【0015】第2の実施形態の成形方法(フランジ外径
が小、段付き部が厚肉の製品の成形)では、第1の実施
形態と同様に、図2(A)のように周壁1aの底部側が
開口側よりも段付き部1bを介して小径となる段付きカ
ップ状体1Aをプレス成形した後、同図(E)の外型1
1,内型12、および端面加圧型13からなる成形金型
により、段付き部1bを同図(B)のように厚肉とす
る。この成形金型は、外型11と内型12との間に形成
する段付き部対応空隙部15Aが厚肉用の空隙とされ、
必ずしも完成品形状に相当する形状とされなくても良い
他は、図1(D)の成形金型と同じである。図2(E)
の中心線よりも左部分は、段付きカップ状体1Aを外型
11に挿入して内型12および端面加圧型13を設置し
た状態を示す。この状態から、端面加圧型13を移動さ
せて、同図の右半分のように、段付きカップ状体1Aの
端面を押し込むことにより、段付き部対応空隙部15A
に材料が流動し、同図(B)のように十分な材料が段付
き部1bに蓄積したカップ状体1Aに形成される。
【0016】この厚肉となったカップ状体1Aを、図2
(F)の中心線から左半分に示すように、別の整形型で
ある整形用外型17に挿入し、その内部に整形用内型1
8を挿入し、同図の右半分に示すように整形用内型18
を押し込む。このように、内外から整形用の型17,1
8で段付き部1bを挟むことにより、前記のように厚肉
状態となった段付き部1bを、同図(C)のようにシャ
ープコーナ形状に整形する。この後、図1の実施形態と
同様に、カップ状体1Aにフランジ1cを曲げ加工し、
図2(D)に示す完成品であるカップ状製品1が得られ
る。整形用外型17および整形用内型18は、両者の間
に形成される段付き部相当空隙部15Bが図1(D)の
ものよりも厚肉とされる他は、同じ形状の整形面を有す
るものとされる。
【0017】第3の実施形態の成形方法(フランジ外径
が大の製品の成形)では、まず図3(A)のように開口
周縁に外側へ広がるフランジ1cを有し周壁1aの底部
側が開口側よりも段付き部1bを介して小径となる段付
きカップ状体1Bを、素材となる円径の板材(図示せ
ず)からプレス成形する。この場合も、段付き部1bの
凸側のコーナは、前記各実施形態と同様に緩やかな曲線
となる。このようにプレス成形された段付きカップ状体
1Bを、同図(C)の外型21,内型22、およびフラ
ンジ加圧型23からなる成形金型により、段付き部1b
が同図(B)のようにシャープコーナ形状となるように
整形する。これにより、段付きカップ状体1Bは、完成
品であるカップ状製品1となる。
【0018】この場合に、外型21は、段付きカップ状
体1Bの段付き部1bを含む周壁外径面および底壁外面
を拘束するものであり、段付き円筒状の成形面となる凹
部を有している。また、外型21は、段付き部1bの成
形面の外径縁に沿って互いに内外に分割された底部側外
型21Aと開口側外型21Bとでなるものとされ、開口
側外型21Bは底部側外型21Aに対して復帰ばね26
により所定高さに突出付勢される。内型22は、段付き
部1bを含む周壁内径面を拘束するものであり、外径面
が段付き円筒状の成形面に形成されている。両金型2
1,22の段付き部成形面部の間に、シャープコーナ形
状の段付き部相当空隙部25が形成される。フランジ加
圧型23は、内型12の外径面に沿って昇降自在に設け
られたものであり、内型12に対して復帰ばね24で所
定高さに上昇付勢されている。
【0019】同図(C)の中心線よりも左部分は、フラ
ンジおよび段付きカップ状体1Bを外型21に挿入して
内型12およびフランジ加圧型13を設置した状態を示
す。この状態から、フランジ加圧型23でフランジ1c
の上面を、また開口側外型21Bでフランジ1cの下面
を拘束しつつ、同図の右半分のように、フランジ加圧型
23を移動させて段付きカップ状体1Bの周壁1aを軸
方向に押し込むことにより、段付き部相当空隙部25に
材料が流動し、段付き部1bがシャープコーナ形状に整
形される。
【0020】第4の実施形態の成形方法(フランジ外径
が大、段付き部が厚肉の製品の成形)では、第2の実施
形態と同様に、図4(A)のように開口周縁に外側へ広
がるフランジ1cを有し周壁1aの底部側が開口側より
も段付き部1bを介して小径となる段付きカップ状体1
Bをプレス成形した後、同図(D)の外型21,内型2
2、およびフランジ加圧型23からなる成形金型によ
り、段付き部1bを同図(B)のように厚肉とする。こ
の成形金型は、外型21と内型22との間に形成する段
付き部対応空隙部25Bが厚肉用の空隙とされ、必ずし
も完成品形状に相当する形状とされなくても良い他は、
図3(C)の成形金型と同じである。図4(D)の中心
線よりも左部分は、フランジおよび段付きカップ状体1
Bを外型21に挿入して内型22および端面加圧型23
を設置した状態を示す。この状態から、フランジ加圧型
23でフランジ1cの上面を、また開口側外型21Bで
フランジ1cの下面をで拘束しつつ、同図の右半分のよ
うに、フランジ加圧型23を移動させて段付きカップ状
体1Bの周壁1aを軸方向に押し込むことにより、段付
き部対応空隙部25Bに材料が流動し、図4(B)のよ
うに十分な材料が段付き部1bに蓄積したカップ状体1
Bに形成される。
【0021】この厚肉となったカップ状体1Bを、図4
(E)の中心線から左半分に示すように、別の整形型で
ある整形用外型37に挿入し、その内部に整形用内型3
8を挿入し、同図の右半分に示すように整形用内型38
を押し込む。このように、内外から整形用の型37,3
8で段付き部1bを挟むことにより、前記のように厚肉
状態となった段付き部1bを、同図(C)のようにシャ
ープコーナ形状に整形し、完成品であるカップ状製品1
が得られる。整形用外型37および整形用内型38は、
両者の間に形成される段付き部相当空隙部35Bが図3
(C)のものよりも厚肉とされること、および整形用内
型38にフランジ加圧面が設けられる他は、各々図3
(C)の外型21および内型22と同じ形状の整形面を
有するものとされる。
【0022】図5は、この発明方法で成形されたフラン
ジおよび段付きカップ状製品を内輪として使用したクラ
ッチレリーズベアリングの一例を示す。このクラッチレ
リーズベアリング50は、スリーブ51のフランジ51
aに内輪52を調心ばね56で止め付け、内輪52の外
周に、ボールからなる複数の転動体53を介して外輪5
4を設けたものである。転動体53は、リング状の保持
器55のポケットに保持される。内輪52は、前記第1
ないし第4の実施形態のいずれかの方法で製造されたフ
ランジおよび段付きカップ状製品1につき、そのカップ
底部を除去したものが用いられている。このように、プ
レス成形によるクラッチレリーズベアリング内輪52
を、この発明方法で成形したものとすることにより、段
付き部にシャープコーナを有し、ボールレース深さが確
保できる内輪をプレス加工で生産でき、内輪52のコス
ト低下が図れる。
【0023】
【発明の効果】この発明のフランジおよび段付きカップ
状製品の成形方法は、板材から段付きカップ状体を成形
した後、この段付きカップ状体を外型と内型間に介在さ
せて周壁を軸方向に加圧するようにしたため、片端面に
フランジ、周壁にシャープコーナのある段付き部を有す
るカップ状製品をプレス成形で精度良く生産することが
できる。また、前記の軸方向加圧により段付き部の肉厚
を厚くし、この厚くなった段付き部を内外から別の整形
型で挟んで成形するようにした場合は、段付き部の肉厚
を他の部分よりも厚くかつシャープコーナのある形状と
することができる。これらの成形方法において、前記フ
ランジの成形を段付きカップ状体の成形および段付き部
の整形の後で行うようにした場合は、整形時にフランジ
が邪魔とならず、整形用の外型が簡単な構成のもので済
む。また、前記成形方法において、前記フランジの成形
を段付きカップ状体の板材からの最初のプレス成形時に
行うようにした場合は、フランジ外径が大きな段付きカ
ップ状製品であっても成形することができる。さらに、
外型として、段付き部の成形面の外径縁に沿って互いに
内外に分割された底部側外型と開口側外型とでなるもの
を用いた場合は、先にフランジのプレス成形を行って
も、フランジが邪魔となることなく、段付き部への材料
の流動や段付き部の成形を精度良く行うことができる。
これらの成形方法において、成形される製品が、クラッ
チレリーズベアリング内輪である場合は、段付き部にシ
ャープコーナを有し、ボールレース深さが確保できるク
ラッチレリーズベアリング内輪を、プレス成形で生産性
良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態にかかる成形方法の
工程説明図である。
【図2】この発明の第2の実施形態にかかる成形方法の
工程説明図である。
【図3】この発明の第3の実施形態にかかる成形方法の
工程説明図である。
【図4】この発明の第4の実施形態にかかる成形方法の
工程説明図である。
【図5】この発明の実施形態で製造したフランジおよび
段付きカップ状製品を用いたクラッチレリーズベアリン
グの部分断面図である。
【符号の説明】 1…フランジおよび段付きカップ状製品 1A…段付きカップ状体 1B…段付きカップ状体 1a…周壁 1b…段付き部 1c…フランジ 11…外型 12…内型 13…端部加圧型 17…整形用外型 18…整形用内型 21…外型 21A…底部側外型 21B…開口側外型 22…内型 23…フランジ加圧型 37…整形用外型 38…整形用内型 50…クラッチレリーズベアリング 52…クラッチレリーズベアリング内輪

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周壁の底部側が開口側よりも段付き部を
    介して小径となる段付きカップ状体を板材からプレス成
    形する過程と、この段付きカップ状体の段付き部を含む
    周壁外径面および底壁外面を拘束する外型と、前記段付
    き部を含む周壁内径面を拘束する内型との間に前記段付
    きカップ状体を介在させ、前記周壁の端面を端面加圧型
    で加圧することにより前記段付き部を整形する過程と、
    この整形済みのカップ状体の開口周縁を外側へ広がるフ
    ランジに成形する過程とを含むフランジおよび段付きカ
    ップ状製品の成形方法。
  2. 【請求項2】 周壁の底部側が開口側よりも段付き部を
    介して小径となる段付きカップ状体を板材からプレス成
    形する過程と、この段付きカップ状体の段付き部を含む
    周壁外径面および底壁外面を拘束する外型と、前記段付
    き部を含む周壁内径面を拘束する内型との間に前記段付
    きカップ状体を介在させ、前記周壁の端面を端面加圧型
    で加圧することにより前記段付き部の肉厚を厚くする過
    程と、この肉厚が厚くなった段付きカップ状体の段付き
    部を内外から別の整形型で挟んで成形する過程と、この
    整形済みのカップ状体の開口周縁を外側へ広がるフラン
    ジに成形する過程とを含むフランジおよび段付きカップ
    状製品の成形方法。
  3. 【請求項3】 開口周縁に外側へ広がるフランジを有し
    かつ周壁の底部側が開口側よりも段付き部を介して小径
    となる段付きカップ状体を板材からプレス成形する過程
    と、この段付きカップ状体の段付き部を含む周壁外径面
    および底壁外面を拘束する外型と、前記段付き部を含む
    周壁内径面を拘束する内型との間に前記段付きカップ状
    体を介在させ、前記フランジの上面をフランジ加圧型で
    加圧することにより前記段付き部を整形する過程とを含
    むフランジおよび段付きカップ状製品の成形方法。
  4. 【請求項4】 開口周縁に外側へ広がるフランジを有し
    かつ周壁の底部側が開口側よりも段付き部を介して小径
    となる段付きカップ状体を板材からプレス成形する過程
    と、この段付きカップ状体の段付き部を含む周壁外径面
    および底壁外面を拘束する外型と、前記段付き部を含む
    周壁内径面を拘束する内型との間に前記段付きカップ状
    体を介在させ、前記フランジの上面をフランジ加圧型で
    加圧することにより前記段付き部の肉厚を厚くする過程
    と、この肉厚が厚くなった段付きカップ状体の段付き部
    を内外から別の整形型で挟んで整形する過程とを含むフ
    ランジおよび段付きカップ状製品の成形方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4記載のフランジ
    および段付きカップ状製品の成形方法において、前記外
    型として、段付き部の成形面の外径縁に沿って互いに内
    外に分割された底部側外型と開口側外型とでなるものを
    用い、前記フランジの加圧時に、このフランジを開口側
    外型とフランジ加圧型とで挟んだ状態でこれら開口側外
    型とフランジ加圧型とを底部側外型に対して軸方向に移
    動させるフランジおよび段付きカップ状製品の成形方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載のフランジおよび段付きカップ状製品の成形方法にお
    いて、成形されるフランジおよび段付きカップ状製品
    が、クラッチレリーズベアリング内輪であるフランジお
    よび段付きカップ状製品の成形方法。
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