JPH11169581A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機

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JPH11169581A
JPH11169581A JP9338432A JP33843297A JPH11169581A JP H11169581 A JPH11169581 A JP H11169581A JP 9338432 A JP9338432 A JP 9338432A JP 33843297 A JP33843297 A JP 33843297A JP H11169581 A JPH11169581 A JP H11169581A
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JP
Japan
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vibration
drum
detecting means
dehydration
washing machine
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Application number
JP9338432A
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English (en)
Inventor
Masao Obata
征夫 小畑
Masayuki Kasahara
雅之 笠原
Hiroshi Osugi
寛 大杉
Masahiko Nagaoka
雅彦 永岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱水時に据え付け床等への振動伝達力及び騒音
を小さく制御できるドラム式洗濯機を得る。 【解決手段】許容値をこえる、外槽2の共振時の振幅と
定常回転時の振幅をそれぞれ検出する、加速度検出装置
A11と加速度検出装置B12を備えて、前記加速度検
出装置A11と加速度検出装置B12の出力信号に基づ
いて、ドラム5を回転駆動するモータ9及びドラム5等
の回転を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗いから脱水まで
を行うドラム式洗濯機の脱水運転制御に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ドラム式洗濯機において、横型
に軸支持され、洗濯槽と脱水槽を兼ねるドラム内で、洗
濯物が片寄って(以下、洗濯物の片寄りを布片寄りとも
いう)、脱水時に、大きな振れ回り振動を生じることが
ある。この大きな振れ回り振動の発生を抑える方法とし
て、特許公報第2607760号に開示されているよう
に、ドラムを回転駆動するモータの電流を検出する電流
検出手段を備えて、脱水起動時に、ドラムを所定速度で
回転させ、このときのモータ電流の変化の大きさからド
ラム内の洗濯物の片寄り量の程度を判別し、ドラムを高
速回転させた時に、振動が予め設定してある許容限界を
越えるか否か推定して、その後の脱水運転を制御する方
法がある。
【0003】また、特開昭60−261497号公報に
開示されているように、大きな振れ回り振動の振幅が予
め設定した値を越えたときに、本体に固定した振動スイ
ッチで上記の大きな振動振幅を検出して脱水運転を停止
させ、その後、ドラム内の洗濯物をバランスさせるため
に、ドラムを低速で正逆回転させるか、ドラムを低速で
継続的に、あるいは断続的に正転せしめるかなどの布片
寄りのほぐし運転を行い、続いて、再脱水する等の運転
方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、布片寄りによ
るドラム及びそれを囲う外槽の振れ回り振幅は、脱水起
動時の共振点通過時には大きく、定格回転数領域では小
さく、かつ変化量も少なくなる。このために、布片寄り
によるアンバランス量、または振れ回り振幅の許容値
は、振幅が最も大きくなる共振点における振れ回り振幅
等で設定されることが多い。
【0005】この場合、許容値を小さく設定すると、共
振点又はそれを越えた隣接の回転数領域において、許容
値を越える振れ回り振幅の検出頻度が高くなり、布片寄
りを修正して再脱水する脱水起動のやり直し回数が増え
るため、脱水に要する時間が長くなる。このため、振れ
回り振幅の許容値をあまり小さな値に設定することはで
きない。また、共振点での振れ回り振幅が許容値内に収
まった場合においても、定格脱水回転数領域で、据え付
け床等への振動伝達や騒音を無視できない振動が発生す
る場合もある。例えば、脱水初期の片寄り量が小さい場
合でも、回転数の上昇に伴い、遠心力によって布が一方
向側へ移動したりして、定格脱水回転数領域での片寄り
量が、脱水初期に比べて大きくなることがある。しか
し、一般的には、定格脱水回転数領域における振動振幅
は脱水起動直後の共振点における振動振幅よりも小さ
い。このため、脱水起動のやり直しを少なくするため
に、共振点でのある程度大きな振動を許容するように設
定されたセンサでは、定格脱水回転数領域での振動を検
出することは困難である。
【0006】本発明の目的は、上記した課題を解決する
ために、脱水時に発生する振動を確実に検出して、据え
付け床等への振動伝達や騒音を低減できるドラム式洗濯
機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明のドラム式洗濯機は、外枠と、洗濯槽及
び脱水槽を兼ね、回転軸を略水平方向に軸受けされて回
転駆動されるドラムと、このドラムを内包する外槽と、
この外槽を前記外枠に防振支持する防振装置と、防振支
持された前記ドラム及び前記外槽を含む振動系で発生す
る振動を検出する振動検出手段とを備えたドラム式洗濯
機において、前記振動検出手段は、前記振動系の共振点
近傍の回転数領域で検出感度が大きくなる第1の振動検
出手段と、前記第1の振動検出手段よりも高い回転数領
域で検出感度が大きくなる第2の振動検出手段とを有
し、前記第1の振動検出手段と前記第2の振動検出手段
の出力信号に基づいて前記ドラムの回転を制御する制御
手段を設けたものである。また、本発明のドラム式洗濯
機は、外枠と、洗濯槽及び脱水槽を兼ね、回転軸を略水
平方向に軸受けされて回転駆動されるドラムと、このド
ラムを内包する外槽と、この外槽を前記外枠に防振支持
する防振装置と、防振支持された前記ドラム及び前記外
槽を含む振動系で発生する振動を検出する振動検出手段
とを備えたドラム式洗濯機において、前記振動検出手段
は、第1の振動検出手段と、前記振動系の共振点近傍の
回転数領域よりも定格脱水回転数領域で大きな検出感度
を有する第2の振動検出手段とを有し、前記第1の振動
検出手段と前記第2の振動検出手段の出力信号に基づい
て前記ドラムの回転を制御する制御手段を設けたもので
ある。上述の構成において、第1の振動検出手段と第2
の振動検出手段を、可動子を先端に固設した片持ち梁
(ばね)と可動子に対面させて配置した固定子とを対に
して構成するとよい。また、第1の振動検出手段の共振
点を、防振支持されたドラム及び外槽を含む振動系の共
振点と同じか、それに隣接するドラムの回転数領域に、
第2の振動検出手段の共振点を、予め設定された定格脱
水回転数よりも高い回転数(振動数)するとよい。ま
た、第1の振動検出手段が検出する布片寄り量を、第2
の振動検出手段が検出する布片寄り量よりも大きな値に
するとよい。また、第1の振動検出手段の可動子と固定
子の距離を、定格脱水回転数領域における脱水定常時の
前記可動子の振幅より大きな値に設定するとよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面をも
とにして説明する。
【0009】図1〜図3は、本発明のドラム式洗濯機の
一実施例を示しており、図1は、ドラム式洗濯機の断面
図、図2は、制御系のブロック線図、図3は、運転プロ
グラムの一例を示すタイムチャートである。
【0010】図において、外槽2は、防振ばね3とショ
ックアブソーバ4等により緩衝支持(防振支持)され
て、外枠1内に収容されている。そして、外槽2の中に
は、洗濯槽と脱水槽を兼ねるドラム5が軸受筒2aによ
り水平に支持され、内部には、洗濯物(図示せず)を撹
拌するリフタ5aが複数個設けられ、また、全周に直径
4〜6mmの脱水穴として機能する小穴5bが多数あけ
られている。
【0011】ガラス等により成形、構成された蓋6は、
外槽2内の洗濯水の流出を阻止するために、後記のベロ
ーズ7に密接させて、運転中にソレノイドなどからなる
蓋ロック装置6a(図2に示す)が作動して閉じられて
いる。洗濯物は、前記蓋6を開閉して出し入れされる。
ベローズ7は、可撓性のあるゴムなどで成形され、外枠
1の開口部と外槽2の開口部を水密、かつ柔軟に連結し
ている。
【0012】洗い及びすすぎ時には、給水電磁弁13
(図2に示す)を開いて、外槽2内に給水し、排水並び
に脱水時には排水電磁弁8を開いて排水される。外槽2
内の水位制御は、水位検出装置14(図2に示す)によ
り行われる。
【0013】ドラム5は、可変速度型モータ9によりベ
ルト伝動装置10を介して回転され、例えば、洗い及び
すすぎ時には、50r/min前後で正逆反転され、脱
水時には、はじめに、例えば約200r/min(また
は、500r/min)の低速回転、つづいて定常運転
時に、定格脱水回転数の1000r/min等の高速で
回転させられる。
【0014】ドラム5を駆動する、上記した可変速度型
モータ9は、例えば、整流子モータ、インバータモー
タ、または直流モータ等の類であるが、それらに代わ
り、単相誘導モータとクラッチ機構を備えた歯車減速装
置とで構成した駆動装置などでもよく、前述した脱水時
の低速/高速回転は、前記クラッチ機構を“切/入”す
ることにより得られる。
【0015】ところで、一般に、布片寄りによるドラム
及びそれを囲う外槽の振れ回り振幅は、図9にa、b、
c、d曲線(それぞれの曲線は、例えば、布片寄りによ
るアンバランス量0.4、0.6、0.8,1.0kg
に対応)で示すように、脱水起動時の共振点(例えば、
上下及び左右方向において、170r/min前後)通
過時には大きく、定格脱水回転数Nd領域(700r/
min以上)では小さく、かつ変化量も少なくなる。こ
のために、布片寄りによるアンバランス量、または振れ
回り振幅の許容値は、振幅が最も大きくなる共振点にお
ける振れ回り振幅等で設定されいることが多い。
【0016】従って、脱水時に、ドラムを低速回転し、
続いて回転数を定格回転数領域に上昇させる等の従来技
術において、以下の課題があった。
【0017】(1)許容値を越える振れ回り振幅は、洗
濯物が未だ多量の水を含み、布片寄り量が大きく表れる
状態のもとで、共振点、またはそれを越えた隣接の回転
数領域で検出されることが多いので、検出頻度が高くな
り、布片寄りを修正して再脱水する回数が増え、脱水に
要する時間が長くなる。
【0018】(2)本体に固定して設置された振動スイ
ッチ等は、据え付け時の本体の傾きや“ガタつき”など
の影響により、予め設定した外槽等の許容振れ回り振幅
より小さな値で、または大きな値で動作したり、さら
に、外槽等の衝突によって、変形や破損したりすること
がある。
【0019】(3)脱水初期に布片寄り量は小さいが、
回転数の上昇にともない、遠心力によって布が一方向側
へ移動したりして、定格回転数領域での片寄り量が、脱
水初期に比べて、大きくなることがある。このような場
合に、従来技術等で定格回転数領域における布片寄り
量、または振れ回り振幅を検出できないので、脱水時に
据え付け床等への振動伝達力及び騒音が大きくなる。
【0020】一方、本実施例においては、振動検出手段
として、以下に述べる2つの手段、すなわち振動検出手
段Aと振動検出手段Bとを備える。
【0021】振動検出手段Aである加速度検出装置A1
1は、脱水時に振れ回る外槽2上に搭載され、脱水起動
時に、ドラム5を所定速度で低速回転させたもとで、外
槽2上で観測される可動子11f(図5に示す)の振れ
回り振幅(または、振動加速度)が、図5を参照して後
述するように、予め設定された値Spを越えたときに、
可動子11fが対面する固定子11cの側端部11dに
接触して、動作する。
【0022】振動検出手段Bである加速度検出装置B1
2は、加速度検出装置A11とともに外槽2上に搭載さ
れ、図6を参照して後述するように、脱水運転中に外槽
2上で観測される可動子12f(図6に示す)の振れ回
り振幅(または、振動加速度)が予め許容振幅として設
定した値Sdを越えたときに、可動子12fが対面する
固定子12cに接触して、動作する。
【0023】制御装置15は、電源回路16及び電源周
波数検出回路17と駆動回路18が接続され、図3に示
す“洗い・すすぎ・脱水”の一連の運転プログラムと、
水位検出装置14の水位情報と、加速度検出装置A11
及び加速度検出装置B12のON/OFF等の情報等にした
がって、可変速型モータ9の運転制御、給排水系の開閉
制御、及び後記の図11と図12に示すフローチャート
による本発明の脱水運転制御等を実行する。
【0024】次に、上記した加速度検出装置A11と加速
度検出装置B12の実施形態の一例を、図4と、図5、図
6をもとに説明する。
【0025】図4は、加速度検出装置A11と加速度検
出装置B12の原理を説明する図、図5と図6は、具体
的な構成を示す図である。
【0026】図4に示した、質量(おもり)mと、それ
を支持するばねkと、減衰素子c(僅少値)とで構成し
た振動計Sを、振動体D(外槽2等)に取り付けた振動
系において、前記振動体Dが振幅Xoで振動すると、当
然、質量mも振動する。この振動計Sを使用して、振動
体Dのある回転数領域における振幅Xoを、前記振動体
D上で観測される質量mの振幅Xnをとらえることによ
って、検出することができる。この原理にもとづいて、
具体化した加速度検出装置A11と加速度検出装置B1
2の実施形態を、以下、図5と図6を参照して説明す
る。
【0027】図5は、前記した加速度検出装置A11の
具体的な一実施形態を示す図である。
【0028】この加速度検出装置A11は、絶縁材で成
形された筒状のフレーム11aと、その一方の端部に固
定した絶縁ピース11bと、後記する可動子11fが共
振点領域で過度に振れ回るのを抑えるために、可動子1
1fを囲うようにコ字形に形成して、前記絶縁ピース1
1bに固着された導電性の固定子11cと、他方の端部
に固定した絶縁ピース11eと、それに固着された、真
直な線状、または板状のばね11gと、前記固定子11
cに同一線上で対面させて、前記ばね11gの先端部に
固設した可動子11fとで、構成される。
【0029】そして、前記可動子11fの共振点(共振
振動数)は、防振支持されたドラム5及びそれを囲う外
槽2等の振動体の共振点(脱水回転数170r/min
前後)と同じか、それに隣接した値に設定される。すな
わち、加速度検出装置A11は防振支持されたドラム5
及びそれを囲う外槽2等の振動体の共振点近傍に最大の
検出感度を有する。
【0030】また、前述したように、前記可動子11f
と固定子11cの側端部11dとの距離Spを、脱水定
常時に、可動子11fと固定子11cの側端部11dが
接触して音を発したりすることがないように、脱水定常
時における可動子11fの振幅より大きな値に、且つ、
脱水定常時にも加速度検出装置B12で許容値を越える
布片寄り量を検出することを加味して、布片寄りを修正
して再脱水する回数を減らすために、加速度検出装置B
12が動作する布片寄り量と同じか、それよりも大きな
布片寄り量で動作する値にしてある。
【0031】上記した加速度検出装置A11による脱水
起動時における振幅または加速度の検出は、後記する図
7と図8に示すように、ドラム5が、予め設定してある
所定速度Niで回転するもとで、本加速度検出装置A1
1を搭載した外槽2がX(左右)、Y(上下)方向に振れ
回り運動して、可動子11fのY方向の振れ回り振幅
が、外槽2上で観測される可動子11fの許容振れ回り
振幅として設定した振幅Spを越えるときに、該可動子
11fが振れ回りながら固定子11cの側端部11dに
接触し、その接触による“ON”信号を導線11iと11
jを通じて制御装置15等に送信することで行われる。
【0032】図7と図8(図8は図7の拡大図)は、ド
ラム5の内面に取り付けた既知のアンバランス量U(図
1に示す)が、例えば1.0kgのときにおける、外槽
2と、共振振動数を330r/min前後とし、許容振
れ回り振幅をSp(約1.10cm)に設計した本加速
度検出装置A11の共振特性曲線図の一例である。図に
おいて、dは外槽2の共振特性曲線、siは、外槽2上
で観測される加速度検出装置A11の可動子11fの共
振特性曲線である。
【0033】図6は、前記した加速度検出装置B12の
具体的な一実施形態を示す図である。
【0034】この加速度検出装置B12は、前述した加
速度検出装置A11と同じように、絶縁材で成形された
筒状のフレーム12aと、その一方の端部に固定した絶
縁ピース12bと、前記絶縁ピース12bに固着された
導電性のL字状の固定子12cと、他方の端部に固定し
た絶縁ピース12eと、それに固着した、真直な線状、
または板状のばね12gと、前記固定子12cに同一線
上で対面させて、前記ばね12gの先端部に固設した可
動子12fとで、構成される。そして、前記可動子12
fの共振点(共振振動数)は、ドラムの定格脱水回転数
よりも高い値に設定される。
【0035】これにより、外槽上で観測される本検出装
置の可動子の振幅が、ドラムの回転数が定格脱水回転数
に近づくにしたがい、図9と図10にpd、qd、r
d、sd曲線(それぞれの曲線は、外槽の振れ回り振幅
を示すa、b、c、d曲線、すなわち、布片寄りによる
アンバランス量0.4、0.6、0.8,1.0kgに
対応)で示すように増加する。すなわち、加速度検出装
置B12は定格脱水回転数領域に最大の検出感度を有す
る。また、可動子が固定子に接触する回転数(動作回転
数で、図10における、Np、Nq、Nr、Ns)は布
片寄り量(アンバランス量)が大きくなるほど低くな
る。
【0036】また、前述したように、前記可動子12f
と固定子12cの側板部12dとの距離Sdを、脱水起
動時にも加速度検出装置A11で許容値を越える布片寄
り量を検出するので、加速度検出装置A11が動作する
と同じか、それよりも小さい布片寄り量で動作する値に
してある。
【0037】上記した加速度検出装置B12による脱水
時における振幅または加速度の検出は、後記する図9と
図10に示すように、加速度検出装置B12を搭載した
外槽2がX(左右)、Y(上下)方向に振れ回り運動し
て、可動子12fのY方向の振れ回り振幅が、予め設定
してある定格脱水回転数領域で、外槽2上で観測される
可動子12fの許容振れ回り振幅として設定した振幅S
dを越えるときに、該可動子12fが振れ回りながら固
定子12cの側板部12dに接触し、その接触による
“ON”信号を導線12iと12jを通じて制御装置15
等に送信することで行われる。
【0038】図9と図10(図10は図9の拡大図)
は、ドラム5内面に取り付けた既知のアンバランス量を
取り付けたときにおける、外槽2と、共振振動数を12
50r/min前後とし、許容振れ回り振幅をSd(約
0.43cm)に設計した本加速度検出装置B12の共
振特性曲線図の一例である。図において、a、b、c、
dは外槽2の共振特性曲線、pd、qd、rd、sdは
外槽2上で観測される本加速度検出装置B12の可動子
12fの共振特性曲線である。
【0039】上記の図10において、Sd=0.43c
mとすると、この許容振幅Sdと前述したアンバランス
量による共振曲線pd、qd、rd、sdとの各交点の
脱水回転数Np、Nq、Nr、Nsが、加速度検出装置
B12の動作(“ON”)回転数となる。加速度検出装
置12の可動子12fの振幅は、外槽2の振幅変化に左
右されずに脱水回転数の上昇にしたがい緩やかに増加し
て、共振点近く、すなわち、脱水の定格回転数領域にお
いて、その振幅の増加率が共振現象によって大きくな
り、固定子12cの側板部12dに接触するようにな
る。そして、大きな布片寄り量においては、定格脱水回
転数Ndより低い領域で可動子12fが固定子12cの
側板12dに接触するようになる。したがって、共振現
象を利用して定格回転数領域で動作するようにしたこの
加速度検出装置B12は、アンバランス量を加味した回
転数検出手段として機能することになり、アンバランス
量が大きいときに、より低い回転数で脱水運転する制御
方法を実現するのに、好都合である。
【0040】以上の構成のドラム式洗濯機により、脱水
時の振動、騒音を低減するために、ドラム5を駆動する
可変速型モータ9を以下の条件で運転制御する。
【0041】(1)脱水運転はじめに、脱水起動時の共
振点(170r/min前後)を越えた回転数Ni(例
えば、200r/min)で、または加速度検出装置A
11自身の共振点を越えた回転数Nj(例えば、500
r/min)で、ドラム5を一定の時間回転させて、そ
の後、回転数を定格脱水回転数領域まで上昇させる。
【0042】(2)脱水運転中に振動検出装置A11が
動作したときに、可変速型モータ9への通電を断ち、そ
の後、ドラム5を正逆反転(あるいは、揺動)させて、
ドラム5の内周面に貼り付いた洗濯物をほぐし・解放し
て、続いて前記(1)の運転をさせる。
【0043】(3)脱水運転中に、前記振動検出装置A
11が予め設定した所定回数の動作を繰り返したときに
は、次行程(すすぎ、または終了)へ移行させる。
【0044】(4)脱水運転中に加速度検出装置B12
が動作したときに、可変速型モータ9への通電を断っ
て、ドラム5を予め設定した時間惰性回転させて、その
後、ドラム5の内周面に貼り付いた洗濯物をほぐし・解
放する動作を行うことなく、再び可変速型モータ9に通
電してドラム5の回転数を上げる。そして、再度、前記
加速度検出装置B12が動作したときには、前述した動
作を繰り返し、断続して脱水運転をさせる。
【0045】これにより、脱水起動時には、布片寄り量
を少なくして、また、共振点を越えた回転数領域で布片
寄り量が大きいときに、脱水回転数の上限を定格脱水回
転数より低い回転数にして、脱水運転ができるようにな
るので、ドラムの回転にともなう振動と騒音を抑制する
ことができる。
【0046】次に、上記した可変速型モータ9を運転制
御する制御装置15による洗い及びすすぎと脱水運転制
御について説明する。
【0047】制御装置15は、洗い及びすすぎ運転で
は、電源周波数検出回路17で電源周波数を検出し、電
源周波数を判別した後に、予め設定して前記制御装置1
5に入力してある、ドラム5を駆動する可変速型モータ
9への通電プログラム“ON(正回転)−OFF(切)
−ON(逆回転)−OFF(切)−…”と図3の運転プ
ログラムに従った通電制御を行う。
【0048】そして、脱水運転では、図3の運転プログ
ラムと、図11と図12のフローチャートに従って通電
制御する。
【0049】制御装置15は、図3の運転プログラム中
の脱水運転が指令されると、先ず、図11におけるステ
ップS1にて、電源周波数検出回路17で電源周波数を
検出して判別する。そして、ステップS2にて、予め設
定してこの制御装置15に入力してある、各行程の運転
時間と、脱水運転の制御プログラムを選定するととも
に、加速度検出装置A11の作動回数nbを“0”にす
るなどの初期設定を行う。そして、ステップS3で、加
速度検出装置A11のON/OFFを判断し、“OF
F”(アンバランスによる振れ回り振幅が許容値Sp以
下)であれば、ステップS4にて、前述したように予め
設定した一定の時間(例えば、1〜5min)、共振点
(170r/min前後)を越えた回転数Ni(例え
ば、200r/min)で、または前述した回転数Nj
(例えば、500r/min)で、ドラム5を回転する
“低速回転数脱水時間内か”を判断する。その結果、時
間内であれば、ステップS5にて、可変速型モータ9に
通電して、ドラム5を低速回転させる。そして、ステッ
プS12(図12)に移って加速度検出装置B12のO
N/OFFを確認して、その結果が“OFF”で、且
つ、ステップS13の判断で定格脱水回転数でドラム5
を回転する“定格回転数による脱水時間内”でなけれ
ば、ステップS3に戻る。
【0050】このループによる脱水運転制御(低速回転
数の脱水運転制御)は、ステップS2に予め設定してあ
る時間(1〜5min)行われて、その後、ステップS
11(図12)に移行する。
【0051】一方、加速度検出装置A11が“ON”す
ることがあれば、ステップS6に移行して、予め定めて
あるTwi時間の間は可変速型モータ9への通電を断っ
て、ドラム5の回転を停め、ステップS7にて、脱水の
経過時間を“0”に復帰させる。その後、ステップS8
にて、加速度検出装置A11の“ON”検出回数nbに
“1“を加算し、ステップS9にて、その回数を判断す
る。そして、検出回数nbが予め設定して入力してある
回数b以下であれば、ステップS10にて、ドラム5を
正逆反転して洗濯物を撹拌(布片寄り修正動作)し、そ
の後、ステップS3に戻って、前述したステップS3か
らはじまる脱水運転制御(低速回転数の脱水運転制御)
を行う。もし、ステップS9の判断で検出回数nbがb
を越えるならば、脱水運転の次行程であるステップS1
7に移って、“すすぎ”または“終了”運転制御を行
う。
【0052】図11における脱水起動運転が終了する
と、つづいて図12の定格回転数による脱水運転が指令
される。そして、ステップS11おいて、“定格回転数
による脱水時間内か”が確認され、ステップS12に
て、加速度検出装置B12のON/OFF情報信号を判
別し、“OFF”であれば、ステップS13を経てステ
ップS14において、、可変速型モータ9に通電するこ
とにより、ドラム5を定格回転数で高速回転する。
【0053】ステップS3〜ステップS14のループの
脱水運転制御(定格回転数による脱水運転制御)は、運
転中に加速度検出装置A11が“ON”、または加速度
検出装置B12が“ON”しなれなければ、ステップS
2に予め設定してある時間行われて、その後、ステップ
S11を経て、該脱水運転の次行程(ステップ17)で
ある“すすぎ”または“終了”へ移行する。
【0054】一方、布片寄り量が大きい等ために、加速
度検出装置B12が脱水経過時間Trで“ON”したと
きには、ステップS15にて、予め定めてあるTws時
間の間、可変速モータ9への通電を断ち、ドラム5を惰
性回転させる。その後、ステップS16にて、脱水の経
過時間を“Tr+Tws”に置き換えて、ステップS3
に戻り、以後の脱水運転制御を再開する。
【0055】以上、説明した本発明になるドラム式洗濯
機によれば、予め設定した値を越える外槽2の振れ回り
振幅を検出する加速度検出装置A11と加速度検出装置
B12を外槽2の外周部に設置して、脱水の起動と定格
脱水回転数領域において、前記加速度検出装置A11と
加速度検出装置B12の出力信号に基づいて、可変速型
モータ9及びドラム5等の回転を制御することにより、
洗濯物が未だ多量の水を含み、布片寄り量が大きく表れ
る共振点、またはそれを越えた回転数領域での、加速度
検出装置A11による検出頻度を減らすことができる。
また、加速度検出装置A11と加速度検出装置B12
は、外槽2に設置されるので、据え付け時の本体の傾き
や“ガタつき”などの影響を受け難く、予め設定した外
槽等の許容振れ回り振幅より小さな値で、または大きな
値で動作したり、さらに、外槽等の衝突によって、変形
や破損したりすることがなくなる。また、脱水初期に布
片寄り量は小さいが、回転数の上昇にともない、遠心力
によって布が一方向側へ移動したりして、片寄り量が大
きくなる場合に、これを加速度検出装置B12で検出し
て回転数を下げて、断続的に回転させて脱水するように
なるので、据え付け床等への振動伝達力及び騒音を抑え
ることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、防振支持されたドラム
及び外槽を含む振動系で発生する振動を検出する第1の
振動検出手段の他に、この振動系の共振点よりも高い回
転数領域で検出感度が大きくなる第2の振動検出手段を
備えたことにより、定格脱水回転時に生じる許容値を越
える振動を検出して、ドラムの回転数を適切に制御でき
る。これにより、据え付け床等への振動伝達や騒音を低
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるドラム式洗濯機の断面図である。
【図2】本発明になるドラム式洗濯機における制御系の
ブロック線図である。
【図3】本発明になるドラム式洗濯機における運転プロ
グラムの一例を示すタイムチャートである。
【図4】本発明になるドラム式洗濯機における加速度検
出装置の原理を説明する図である。
【図5】本発明になるドラム式洗濯機における加速度検
出装置Aの具体例を示す図である。
【図6】本発明になるドラム式洗濯機における加速度検
出装置Bの具体例を示す図である。
【図7】本発明になるドラム式洗濯機における外槽及び
加速度検出装置Aの可動子の共振特性を示す図である。
【図8】図7に示した共振特性線図の一部を拡大した図
である。
【図9】本発明になるドラム式洗濯機における外槽及び
加速度検出装置Bの可動子の共振特性を示す図である。
【図10】図9に示した共振特性線図の一部を拡大した
図である。
【図11】本発明になるドラム式洗濯機における脱水定
常運転制御の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明になるドラム式洗濯機における脱水定
常運転制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…外枠、2…外槽、5…ドラム、6…蓋、7…ベロー
ズ、9…可変速型モータ、10…ベルト伝動装置、11
…加速度検出装置A、12…加速度検出装置B、15…
制御装置、16…電源回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永岡 雅彦 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外枠と、洗濯槽及び脱水槽を兼ね、回転軸
    を略水平方向に軸受けされて回転駆動されるドラムと、
    このドラムを内包する外槽と、この外槽を前記外枠に防
    振支持する防振装置と、防振支持された前記ドラム及び
    前記外槽を含む振動系で発生する振動を検出する振動検
    出手段とを備えたドラム式洗濯機において、 前記振動検出手段は、前記振動系の共振点近傍の回転数
    領域で検出感度が大きくなる第1の振動検出手段と、前
    記第1の振動検出手段よりも高い回転数領域で検出感度
    が大きくなる第2の振動検出手段とを有し、前記第1の
    振動検出手段と前記第2の振動検出手段の出力信号に基
    づいて前記ドラムの回転を制御する制御手段を設けたこ
    とを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 【請求項2】外枠と、洗濯槽及び脱水槽を兼ね、回転軸
    を略水平方向に軸受けされて回転駆動されるドラムと、
    このドラムを内包する外槽と、この外槽を前記外枠に防
    振支持する防振装置と、防振支持された前記ドラム及び
    前記外槽を含む振動系で発生する振動を検出する振動検
    出手段とを備えたドラム式洗濯機において、 前記振動検出手段は、第1の振動検出手段と、前記振動
    系の共振点近傍の回転数領域よりも定格脱水回転数領域
    で大きな検出感度を有する第2の振動検出手段とを有
    し、前記第1の振動検出手段と前記第2の振動検出手段
    の出力信号に基づいて前記ドラムの回転を制御する制御
    手段を設けたことを特徴とするドラム式洗濯機。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記第1の振動
    検出手段と前記第2の振動検出手段を、可動子を先端に
    固設した片持ち梁(ばね)と前記可動子に対面させて配
    置した固定子とを対にして構成したことを特徴とするド
    ラム式洗濯機。
  4. 【請求項4】請求項1又は2において、前記第1の振動
    検出手段の共振点を、防振支持された前記ドラム及び前
    記外槽を含む振動系の共振点と同じか、それに隣接する
    ドラムの回転数領域に、前記第2の振動検出手段の共振
    点を、予め設定された定格脱水回転数よりも高い回転数
    (振動数)にしたことを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 【請求項5】請求項1又は2において、前記第1の振動
    検出手段が検出する布片寄り量を、第2の振動検出手段
    が検出する布片寄り量よりも大きな値にしたことを特徴
    とするドラム式洗濯機。
  6. 【請求項6】請求項3において、前記第1の振動検出手
    段の可動子と固定子の距離を、定格脱水回転数領域にお
    ける脱水定常時の前記可動子の振幅より大きな値に設定
    したことを特徴とするドラム式洗濯機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7376998B2 (en) * 2003-01-16 2008-05-27 Lg Electronics Inc. Method for controlling driving of drum-type washing machine and apparatus thereof
JP2014128705A (ja) * 2008-09-01 2014-07-10 Panasonic Corp 洗濯機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7376998B2 (en) * 2003-01-16 2008-05-27 Lg Electronics Inc. Method for controlling driving of drum-type washing machine and apparatus thereof
US7707672B2 (en) * 2003-01-16 2010-05-04 Lg Electronics Inc. Method for controlling driving of drum-type washing machine and apparatus thereof
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