JPH11167167A - 背面投射型スクリーン及びリアプロジェクター - Google Patents

背面投射型スクリーン及びリアプロジェクター

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JPH11167167A
JPH11167167A JP10253759A JP25375998A JPH11167167A JP H11167167 A JPH11167167 A JP H11167167A JP 10253759 A JP10253759 A JP 10253759A JP 25375998 A JP25375998 A JP 25375998A JP H11167167 A JPH11167167 A JP H11167167A
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lenticular lens
projection
absorbing wall
lens array
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博史 山口
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな透過光損失で外光反射の低減効果の大
きい背面投射型スクリーン及びリアプロジェクタを提供
する。 【解決手段】 投射側から、フレネルレンズシート
(4)、垂直方向を長手方向とするレンチキュラレンズア
レイシート(5)および光拡散板(7)を配置する。光拡散板
(7)は水平方向を長手方向として配列されたルーバー状
の光吸収壁列(8)と光拡散層(9)を有し、光拡散層(9)は
光吸収壁列(8)よりも観察側に配置する。投射光は光吸
収壁列(8)による吸収損失を生じることなく適切に拡散
され出射する。観察側から入射する外光は光拡散層(9)
で拡散された後、光吸収壁列(8)に吸収される。また、
レンチキュラレンズ面での全反射成分も光吸収壁列(8)
に吸収される。この結果、拡散反射によるコントラスト
低下を大きく低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は背面投射型スクリー
ン及びこれを具備してなるリアプロジェクターに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年TV受像器を中心に大画面画像表示
に対するニーズが高まっており、これを比較的軽量、コ
ンパクトに実現するリアプロジェクタ(背面投射型画像
表示装置)が注目されている。
【0003】リアプロジェクタとして最も一般的なの
は、画像源として赤、緑、青の単色CRTを用い、それ
ぞれの画像を対応する3本の投射レンズによって拡大投
射してスクリーン上で重ね合わせ、カラー画像として表
示する方式である。その基本構成を模式的に図8に示
す。
【0004】図8で、1はCRT、2は投射レンズであ
り、添え字R、G、Bはそれぞれ赤、緑、青の単色画像
に対応することを示す。CRT1に形成された3原色の
画像は投射レンズ2によって拡大投射されスクリーン3
上で重ね合わされる。
【0005】スクリーン3は、様々な角度から画像とし
て認識できるように、投射光を適切に配光する働きをす
る。
【0006】通常スクリーン3はフレネルレンズシート
4及びレンチキュラレンズアレイシート5によって構成
される。フレネルレンズシート4は、スクリーンの中心
から周辺に向かって発散的に入射する投射光を収束して
略平行光にする働きをする。レンチキュラレンズシート
5は略平行光に変換された投射光を拡散して、様々な角
度から画像として認識可能にする働きをする。
【0007】投射光を拡散する手段として、単純な拡散
板を用いずにレンチキュラレンズアレイシートを用いる
ことで以下に示す有効な機能を実現することが出来る。
【0008】第1の機能は異方拡散を実現することにあ
る。異方拡散は有限の光を有効配分して有効観察領域で
の輝度を高めることを可能にする。画像表示装置におい
ては通常水平方向については広い角度範囲から明るく良
好な画像認識が可能なことが要求される。一方、垂直方
向については立ち上がった状態と座った状態の範囲内で
良好な画像認識が可能で有ればよい。有効観察領域を正
面輝度に対して輝度が半減する角度(輝度半値角)で表
現すれば水平方向には±30゜程度、垂直方向には±1
0゜程度必要であると言われている。等方拡散で水平方
向に必要な輝度半値角30゜にした場合当然垂直方向も
輝度半値角30゜となり、上記異方拡散の場合に比べ正
面輝度が1/3になってしまう。
【0009】レンチキュラレンズアレイシート5の内部
には拡散材を配合することにより、水平方向にはレンチ
キュラレンズ作用と拡散材の相乗効果による相対的に広
い視野角を与え、レンチキュラレンズ作用の寄与しない
垂直方向には拡散材の作用のみによる相対的に狭い視野
角を与え、上記異方拡散を実現するのが一般的である。
【0010】第2の機能は、赤、緑、青とそれぞれ異な
る角度で入射する光をほぼ等しい配光特性で拡散するこ
とである。赤、緑、青の各光線群の入射角が異なること
によって各光線群がそれぞれ異なる指向性(配光特性)
を生じる現象をカラーシフトと呼び、それら各光線群の
配光特性をそろえることをカラーシフト補正機能とい
う。そのために、入射側と出射側にそれぞれ対となった
レンチキュラレンズを設ける。その作用を図9を用いて
説明する。
【0011】図9は、カラーシフトを補正するように設
計した一対のレンチキュラレンズアレイの一例を示す断
面図であり、光軸(紙面水平方向)をx軸、それと直交
する方向(紙面上下方向)をy軸として、入射面および
出射面は以下の関数で示される。
【0012】
【数1】 <入射面> x=−(1−y2/b21/2 + C*y2 (|y|<0.66) b2 = 0.556 C = 0.125 <出射面> x= 0.62 (|y|<0.085) x=D+A1*y+A2*y2+A3*y3+A4*y4 (0.085<|y|<0.33) D = 0.5872 A1 = 0.8528 A2 = −6.575 A3 = 13.94 A4 = −14.80 光吸収層(ブラックストライプ) (0.33<|y|<0.66)
【0013】図では光線高hが0および±0.53の光
線について、光軸に平行に入射する光線(緑光線)の軌
跡を実線で、光軸に対して15゜で入射する光線(赤光
線または青光線)の軌跡を破線で示している。
【0014】図から明らかなように出射側のレンチキュ
ラレンズ5bは、光軸に斜めに入射する光線をそれと等
しい光線高で光軸に平行に入射する光線とほぼ等しい角
度で出射するように補正する働きをする。この様に、光
軸に斜めに入射する赤および青の平行光線群の拡散プロ
フィールを光軸に平行入射する緑の光線群の拡散プロフ
ィールとほぼ等しくする事によって、観察角度による色
変わりの発生を防止している。
【0015】第3の機能は、外光反射によるコントラス
トの低下を軽減することである。図9から明らかなよう
に、入射側レンチキュラレンズ5aの集光作用によって
出射面での光線通過領域は限定される。その非出射領域
にブラックストライプ(光吸収層)6を形成する。ブラ
ックストライプ6を形成する方法としては、出射側レン
チキュラレンズ5bを形成する際に非出射領域に対応し
て台形状凸部を設け、その凹凸を利用して黒色インクに
よってスクリーン印刷または転写などの手段によって凸
部のみにブラックストライプを設けるのが一般的であ
る。ブラックストライプ6は外光を吸収してコントラス
ト低下を軽減する。
【0016】ブラックストライプが無い場合の外光反射
の様子を図10に示す。ブラックストライプが無いと、
出射側の非出射領域からも光が入射する。この結果、図
10に示したように、出射面から入射する外光の内、2
0〜30%もの光が入射側レンチキュラレンズ5a面で
全反射して観察側に出射してしまう。ブラックストライ
プを設ければこの様な全反射成分をほぼ完全に遮断する
事が出来る。
【0017】この様に、ブラックストライプによって入
射側レンチキュラレンズ面における全反射成分を大きく
低減することが可能だが、出射面には出射側レンチキュ
ラレンズおよびブラックストライプ形成用凸部による凹
凸があり、これが外光を拡散反射する要因になってコン
トラストが低下する。
【0018】このような、レンチキュラレンズアレイシ
ート出射面の凹凸による拡散反射を軽減するために、そ
の観察側に光吸収剤を含んだ透光板、いわゆるティント
パネルを配置するのが一般的である。ティントパネルを
配置すれば、投射光はティントパネルを片道通過(1回
通過)するのに対し、上記外光反射成分はティントパネ
ルを往復(2回通過)するので相対的にコントラストを
向上することが可能になる。
【0019】また、画像源として液晶パネルを用いる方
式では、前記カラーシフト補正機能は不要で出射側のレ
ンチキュラレンズを形成する必要が無く出射面を平面と
して凹凸による拡散反射を防止することが可能になる。
しかしながら、画像源に液晶パネルを用いる場合は別の
要因からレンチキュラレンズアレイシートの反射低減が
重要になる。
【0020】画像源に液晶パネルを用いると、画素の周
期構造とレンチキュラレンズの周期構造の相互干渉によ
るモアレが問題となり、これを回避するためにはレンチ
キュラレンズピッチをスクリーン上での画素ピッチより
十分小さくする必要があり、画像源にCRTを用いる方
式に比べ細かいピッチのレンチキュラレンズアレイシー
トが求められる。ピッチが細かくなるとレンチキュラレ
ンズと対応した正確な位置にブラックストライプを形成
することが困難になる。
【0021】ブラックストライプが無い場合はレンチキ
ュラレンズアレイシートに入射した外光の一部が前述し
たメカニズムによって全反射を生じ、これがコントラス
トを大きく損なう。
【0022】この様な、入射側レンチキュラレンズ面で
の反射によるコントラスト低下を軽減するためには、レ
ンチキュラレンズアレイシートの内部に光吸収剤を分散
するのが一般的である。
【0023】また、外光に対する影響を軽減する別の手
段として、特定の角度方向の光を透過して、それ以外の
角度の光を阻止するような「阻止手段」を用いる技術が
特開平7−056109号公報に開示されている。そこ
では、観察側のレンチキュラレンズアレイシート(引例
明細書では単に”スクリーン”)と投射側のフレネルレ
ンズシート(同じく引例明細書では”照準手段”)の間
に前述の阻止手段を配置している。この様な手段によれ
ば、フレネルレンズシートに入射する外光を大幅に低減
して、フレネルレンズシートでの反射によるコントラス
ト低下を防止することが出来る。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】この様に、ティントパ
ネルを配置したりレンチキュラレンズアレイシート内部
に光吸収剤を分散すれば、確かにコントラストが向上す
るが当然のことながら投射光の損失も生じ、大きなコン
トラスト向上を得ようとすれば光利用効率が大きく低下
するという課題があった。
【0025】また、特開平7−056109号公報に開
示された技術では、フレネルレンズシートへの外光入
射、ひいてはフレネルレンズシートおよび装置内部での
反射によるコントラスト低下の防止に効果はあるもの
の、前述したレンチキュラレンズアレイシート部で発生
する外光反射については何らの低減効果もない。
【0026】本発明の目的は、光利用効率を大きく低下
することなくレンチキュラレンズアレイシート部での外
光反射を効果的に低減し、明るい環境下でもコントラス
ト低下の小さい背面投射型スクリーンを提供することに
ある。また、本発明の目的は、光利用効率が高く、明る
い環境下でもコントラストが優れた映像表示が可能なリ
アプロジェクタを提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、レンチキュラレンズの屈折作用をうけた投
射光を通過させるように光吸収壁列(遮光壁列)を形成
し、投射光が光吸収壁列を通過した後に拡散するように
構成するものである。
【0028】本発明によれば、投射光の光損失を最小限
に抑えながら外光反射を大きく低減することが可能にな
り、コントラストに優れた光利用効率の良い背面投射型
スクリーン及びリアプロジェクタを提供することが出来
る。
【0029】本発明の第1の構成にかかる背面投射型ス
クリーンは、投射側からフレネルレンズシート、垂直方
向を長手方向とするレンチキュラレンズアレイシートお
よび光拡散板を備え、前記光拡散板は水平方向を長手方
向として配列されたルーバー状の光吸収壁列と光拡散層
を有し、前記光拡散層が前記光吸収壁列よりも観察側に
配置されていることを特徴とする。かかる構成によれ
ば、投射光は垂直方向にはレンチキュラレンズ作用を受
けず、従って指向性が鋭い投射光は光吸収壁列によって
ほとんど損失されない。一方、光吸収壁列は、効果的に
外光を吸収してその反射を低減する。この結果、光利用
効率が高く明るい環境下でもコントラストの低下の少な
い背面投写型スクリーンを提供することが可能になる。
【0030】本発明の第2の構成にかかる背面投射型ス
クリーンは、投射側からフレネルレンズシートおよび垂
直方向を長手方向とするレンチキュラレンズアレイを入
射側となる投射側に有するレンチキュラレンズアレイシ
ートを備え、前記レンチキュラレンズアレイシートは水
平方向を長手方向として配列されたルーバー状の光吸収
壁列と光拡散層を有し、前記光拡散層が前記光吸収壁列
よりも観察側に配置されていることを特徴とする。かか
る構成によれば、投射光は垂直方向には入射側レンチキ
ュラレンズの屈折作用を受けず、従って指向性が鋭い投
射光は光吸収壁列によってほとんど損失されない。一
方、光吸収壁列は、効果的に外光を吸収してその反射を
低減する。この結果、光利用効率が高く明るい環境下で
もコントラストの低下の少ない背面投射型スクリーンを
提供することが可能になる。
【0031】本発明の第3の構成にかかる背面投射型ス
クリーンは、投射側からフレネルレンズシートおよび垂
直方向を長手方向とするレンチキュラレンズアレイを入
射側となる投射側に有するレンチキュラレンズアレイシ
ートを備え、前記レンチキュラレンズアレイシートは投
射光の光線軌跡にほぼ平行に垂直方向を長手方向として
配列された光吸収壁列を有することを特徴とする。かか
る構成によれば、光吸収壁列は、投射光をほとんど損失
することなく入射側レンチキュラレンズ面での外光反射
成分、特に全反射光を効果的に吸収することが可能にな
る。この結果、光利用効率が高く明るい環境下でもコン
トラストの低下の少ない背面投射型スクリーンを提供す
ることが可能になる。
【0032】本発明にかかるリアプロジェクターは、上
記第1ないし第3のいずれかの背面投射型スクリーンを
含むことを特徴とする。かかる構成によれば、光利用効
率が高く、明るい環境下でもコントラストの優れた映像
表示が可能になる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0034】(実施の形態1)図1は第1の構成の背面
投射型スクリーンの実施の形態を模式的に示す斜視図で
ある。
【0035】投射側から観察側(出射側)に向かってフ
レネルレンズシート4、レンチキュラレンズアレイシー
ト5、拡散板7の順に配置する。レンチキュラレンズア
レイシート5の投射側表面及び出射側表面には垂直方向
を長手方向とするレンチキュラレンズアレイが形成され
ている。図ではそれぞれの要素を見やすくするように模
式的に示しているが、実際のフレネルレンズシートおよ
びレンチキュラレンズアレイシートの配列ピッチはそれ
ぞれ約0.1mmおよび約0.7mmと極めて細かく、4
0インチのスクリーンサイズでは1000本以上のレン
チキュラレンズが配列されている。レンチキュラレンズ
アレイシート5の出射側のレンチキュラレンズの非形成
領域にはブラックストライプ6が形成されている。
【0036】投射光はフレネルレンズ4の作用によって
略平行光となってレンチキュラレンズアレイシート5に
入射する。レンチキュラレンズアレイシート5はその内
部に拡散材を含まず透明で、水平方向の拡散と前述のカ
ラーシフト補正をおこない、垂直方向には何らの屈折、
拡散作用を持たない。
【0037】水平方向に拡散された投射光は拡散板7に
入射する。拡散板7の入射側には水平方向を長手方向と
するルーバー状の光吸収壁列8が所定間隔で設けられて
いる。投射光はこの段階で垂直方向に拡散作用を受けて
いないから、光吸収壁列8にほとんど吸収されることな
く透過して出射側に設けた光拡散層9に伝達される。光
拡散層9は投射光を等方拡散する作用を有する。従っ
て、光拡散層9は、投射光を垂直方向に拡散して視認領
域を確保すると同時に、水平方向ではレンチキュラレン
ズ作用によるシャープな配光を滑らかにしてレンチキュ
ラレンズ作用の及ばない領域にも光を拡散する。
【0038】天井照明を主体とする外光は、光拡散層9
に入射後そのほとんどが光吸収壁列8に吸収されるの
で、拡散板7の裏面で反射して観察側に戻る成分をほと
んど生じない。また、レンチキュラレンズアレイシート
5にも外光成分が微量ながら到達するが、これらが観察
側に出射するためには、レンチキュラレンズアレイシー
ト5による反射(数%)と再度光吸収壁列8を通過する
ことを要するため、観察側に出射する上記外光成分は無
視できるレベルにまで低下する。
【0039】一方、外光のうち拡散板7の表面で反射す
る成分(アクリル基板で約4%)について、光吸収壁列
8は何ら減衰作用を持たないが、正反射であるため天井
照明を主体とする外光は下方に反射して視野領域に達し
ない。また、表面の正反射については通常の反射防止処
理によって反射率1%以下に低減可能である。
【0040】ここで留意すべき点が2点ある。第1のポ
イントは外光によって画面全体が白っぽく浮き上がり、
表示黒レベルが上昇して明暗のメリハリが損なわれ、コ
ントラスト劣化をもたらす要因は、外光反射光の内その
拡散反射成分(ここでは、スクリーンの観察側表面から
内部に入射し、内部で拡散した後観察側表面から出射す
る光線を意味する)であるという点である。鏡面による
正反射はいわゆる「映り込み」を生じ、画像を損なう要
因にはなるが既に確立された反射防止技術によって比較
的容易に排除できる。
【0041】投射光に対して主たる透過拡散要素である
レンチキュラレンズアレイシートは、前述のように外光
に対しては主たる拡散反射要因である。その主たる拡散
反射要因であるレンチキュラレンズアレイシートより投
射側に「阻止手段」を設ける従来の構成(特開平7−5
6109号公報)では、拡散反射成分の低減に大きな効
果はない。光吸収壁の直接的作用が、光吸収壁に沿って
進む光を透過し、それと大きな角度をなす光を遮断する
と言う点では、本発明の光吸収壁列は従来例の「阻止手
段」と同様ではある。ところが、従来の構成では投射光
が何らの拡散作用も受けない部分に阻止手段を設けてい
るために、外光の拡散作用部分(レンチキュラレンズア
レイシート)による拡散反射に対して阻止手段は効果を
発揮しない。これに対して、本発明はレンチキュラレン
ズアレイシートという主たる拡散手段より観察側に光吸
収壁列を設けているのでレンチキュラレンズアレイシー
トによる拡散反射成分を大きく低減することができる。
しかも、レンチキュラレンズアレイシートの拡散作用が
垂直方向には作用しないことに着眼して、投射光につい
ては損失を生じないように配置した点に特徴がある。
【0042】本発明で、光拡散層9という拡散要素が光
吸収壁列より観察側に設けられている点について上述の
議論と矛盾すると思われるかも知れないが、光拡散層9
は拡散反射をもたらさない。ここに留意すべき第2のポ
イントがある。
【0043】第2のポイントは、母材と屈折率が異なる
透明ビーズを分散させた光拡散層はその内部で拡散反射
を生じることはほとんどないという点である。いくつか
の先行文献においてこの点を誤解していると思われる記
述がある。拡散板が白っぽく見えるのは外光が光拡散層
によって(透過)拡散された後、裏面で反射して再度光
拡散層を透過して観察側に戻るからであって、裏面に到
達しない内に光拡散層の内部で反射して入射側に戻る成
分は無視できる。裏面で反射するのは、裏面が、基板の
材料と空気という屈折率の大きく異なる材料の界面にな
っているためである。このことは、両面が鏡面状態で内
部にわずかに屈折率の異なる透明ビーズを分散した拡散
板の一方の面を、基板材料と等しい屈折率の黒色インク
で全面印刷し、他方の面から観察した場合、透明板に黒
色印刷したのとほぼ同様に黒く見えることから確認する
ことができる。
【0044】本発明の構成では、光拡散層9と光吸収壁
列8が反射界面を経ることなく光学的に結合されている
ので、外光が拡散反射して観察側に戻ってくるために
は、前記例で裏側に黒色印刷した場合と同じメカニズム
で、外光成分が拡散板7の裏面に到達して反射して戻っ
てくる必要がある。ところが、本発明の構成では光拡散
層9と拡散板7の裏面との間に光吸収壁列8が形成され
ているために、光拡散層より観察側に光吸収壁列を設け
た場合と同様の拡散反射低減効果がある。しかも、投射
光に対しては光拡散層が光吸収壁列より後に存在するの
で損失を増大させる要因にはならない。
【0045】上記構成によれば、最低限の光損失でコン
トラスト低下の要因となる拡散反射成分を大きく低減す
ることが可能になり、拡散材を含むレンチキュラレンズ
アレイシートの前にティントパネルを配置する従来の方
式より遥かに効率がよい。
【0046】なお、上記の実施の形態では、レンチキュ
ラレンズアレイシート5の出射側にブラックストライプ
6を形成したが、ブラックストライプを設けない構成と
することもできる。しかしながら、ブラックストライプ
を形成すると、レンチキュラレンズアレイシート5の投
射側レンチキュラレンズでの外光反射成分(図10参
照)を低減することができるので、より一層拡散反射成
分を低下することができる。
【0047】(実施の形態2)本実施の形態の背面投射
型スクリーンは、画像源として液晶パネルを用いる場
合、実施の形態1と異なる構成でより大きな効果が得ら
れる。
【0048】図2は第2の構成の背面投射型スクリーン
の実施の形態を模式的に示す斜視図である。
【0049】投射側にフレネルレンズシート4、観察側
にレンチキュラレンズアレイシート10を配置する。レ
ンチキュラレンズアレイシート10は投射方向から順に
垂直方向を長手方向とするレンチキュラレンズアレイ1
3、水平方向を長手方向とするルーバー状の光吸収壁列
8および光拡散層9を含む。
【0050】投射光はフレネルレンズ4の作用によって
略平行光となってレンチキュラレンズアレイシート10
に入射する。投射側となる入射面に設けたレンチキュラ
レンズアレイ13は略平行光に変換された投射光を水平
方向に拡散し、垂直方向には何らの屈折、拡散作用を持
たない。
【0051】水平方向に拡散された投射光は水平方向を
長手方向とする光吸収壁列8に入射する。投射光はこの
段階で垂直方向に拡散作用を受けていないから、光吸収
壁列8にほとんど吸収されることなく透過して、出射側
に設けた光拡散層9に伝達される。光拡散層9は投射光
を等方拡散する作用を有する。従って、光拡散層9は、
投射光を垂直方向に拡散して視認領域を確保すると同時
に、水平方向ではレンチキュラレンズ作用によるシャー
プな配光を滑らかにしてレンチキュラレンズ作用の及ば
ない領域にも光を拡散する。
【0052】天井照明を主体とする外光は、レンチキュ
ラレンズアレイシート10に入射後そのほとんどが光吸
収壁列8に吸収されるので、入射側レンチキュラレンズ
面に到達する成分は微量である。レンチキュラレンズ面
に到達した外光成分は、全反射を含む比較的大きな割合
で観察側に反射するが、もともと到達成分は微量であ
り、再度光吸収壁列8を通過する際に大きな吸収作用を
受けるため、レンチキュラレンズアレイシート10の出
射面から観察側に出射される外光反射成分は極めて微量
となる。
【0053】上記構成によれば、ブラックストライプが
無くとも十分な外光反射低減を実現することが可能であ
り、ブラックストライプを形成する際に必要な入射側レ
ンチキュラレンズアレイと出射側ブラックストライプ列
の位置合わせが不要となる。従って、容易にファインピ
ッチが実現できる。この結果、モアレ障害を生じやすい
液晶パネルを画像源とする投射装置に好適である。もち
ろん、ブラックストライプが形成可能で有ればこれを併
用することで更に大きな反射低減効果を期待できる。
【0054】(実施の形態3)図3は第3の構成の背面
投射型スクリーンの実施の形態を模式的に示す斜視図で
ある。
【0055】投射側にフレネルレンズシート4、観察側
にレンチキュラレンズアレイシート11を配置する。レ
ンチキュラレンズアレイシート11は投射側となる入射
面に垂直方向を長手方向とするレンチキュラレンズアレ
イ13を有し、その入射面近傍に垂直方向を長手方向と
して投射光の光線軌跡にほぼ沿うように光吸収壁列12
が設けられており、その観察側に光拡散層9を配置す
る。
【0056】レンチキュラレンズアレイシート11の部
分断面図を投射光の光線軌跡と共に図4に示す。
【0057】フレネルレンズシート4の作用によって平
行光束に変換された投射光は、レンチキュラレンズ作用
によって図に波線で示す軌跡でレンチキュラレンズアレ
イシート11の内部を進行する。光吸収壁列12はその
光線軌跡に沿うように設けられているので、投射光が光
吸収壁列12に吸収されることはほとんどなく光拡散層
9に到達する。
【0058】光拡散層9は投射光を等方拡散する作用を
有する。従って、光拡散層9は、投射光を垂直方向に拡
散して視認領域を確保すると同時に、水平方向ではレン
チキュラレンズ作用によるシャープな配光を滑らかにし
てレンチキュラレンズ作用の及ばない領域にも光を拡散
する。
【0059】レンチキュラレンズアレイシート11に入
射する外光の内、反射の主成分としてコントラストを劣
化させる全反射光は、図10に示したようにほとんどが
レンチキュラレンズ面の近傍を通って伝達するので、図
4に示したように光吸収壁列12をレンチキュラレンズ
面の近傍に形成しておくことにより、全て光吸収壁列1
2に吸収されて、反射光として観察側へに回帰すること
がない。
【0060】図3,図4では光拡散層9をレンチキュラ
レンズ13の焦点付近に設けたが、光吸収壁列12より
観察側で有ればどの部分に配置しても投射光利用効率お
よび反射低減効果に影響はない。ただし、焦点から極端
に大きく隔たった位置に形成すると解像力の劣化を生じ
る。光吸収壁列12より観察側であって、レンチキュラ
レンズ面からの距離がレンチキュラレンズ13の焦点距
離の2倍以内の位置に光拡散層9を設置するのが好まし
い。
【0061】また、垂直方向のみに光を拡散する要素を
レンチキュラレンズアレイシート11より投射側に設け
ることによって、光拡散層9を用いずに垂直方向の視野
を確保することも可能である。
【0062】例えば通常は平面であるフレネルレンズシ
ートの投射側の面に水平方向を長手方向とする比較的浅
いレンチキュラレンズアレイを設けることが考えられ
る。垂直方向のみの拡散はレンチキュラレンズアレイシ
ート11に設けた光吸収壁列12による吸収損失を増加
させることはない。
【0063】ただしこの場合には、垂直方向、水平方向
共にレンチキュラレンズでの屈折作用による拡散のみに
なるので、レンチキュラレンズ形状で決定される特定の
角度以上の角度領域には殆ど光を出射しない急峻な配光
特性となる。
【0064】光拡散層9による等方拡散は、この様な急
峻な特性を滑らかにすると共にモアレ障害を軽減し、ギ
ラツキ感を低減する効果が期待できるので、光拡散層に
よって最低限の等方拡散を行うことが好ましい。特に大
きな垂直視野角を得ようとする場合水平方向を長手方向
とするレンチキュラレンズアレイと拡散層の併用は有効
である。
【0065】また、図4では1つのレンチキュラレンズ
面に対し4つの光吸収壁列12を設けているが、本発明
はこれに限定されるものではない。図10から明らかな
ように、全反射成分を吸収するためには、レンチキュラ
レンズの頂点付近であれば1本有れば十分であり、ま
た、エッジ付近であれば両端部にそれぞれ1本の計2本
あれば十分である。また、個々のレンチキュラレンズに
対する光吸収壁列の配置はレンチキュラレンズアレイ内
の全てのレンチキュラレンズにおいて同一である必要は
ない。従って、光吸収壁列の配列ピッチはレンチキュラ
レンズの配列ピッチの1/1.5以下で有ればよい。
【0066】光吸収壁の高さは、図10からレンチキュ
ラレンズの配列ピッチの1/10〜1/5程度あれば十
分である。余り高くすると各種誤差要因によって投射光
の吸収損失が発生し易くなり好ましくない。
【0067】また、光吸収壁列は投射光の光線軌跡と平
行に形成するのが好ましいが、光線軌跡に平行でなくて
もほぼ沿うように形成されていれば良い。例えばレンチ
キュラレンズ面の法線方向であっても、十分な反射低減
効果を発揮する。この場合、投射光の損失が僅かに増大
するが、それでもなお光吸収剤を全体に分散するよりも
遥かに効率よく外光反射を低減できる。
【0068】また、図2に示した水平方向を長手方向と
する光吸収壁列8も設ければ更に大きな外光反射低減効
果を発揮する。
【0069】上記構成によれば、ブラックストライプが
無くとも十分な外光反射低減を実現することが可能であ
り、ブラックストライプを形成する際に必要な入射側レ
ンチキュラレンズアレイと出射側ブラックストライプ列
の位置合わせが不要となる。従って、容易にファインピ
ッチが実現できる。この結果、モアレ障害を生じやすい
液晶パネルを画像源とする投射装置に好適である。
【0070】(実施の形態4)図5は本発明のリアプロ
ジェクターの実施の形態の一例を示す斜視図であり、主
要要素の配置が分かるように透視図としている。
【0071】図5で1はCRT、2は投射レンズであり
添え字のR、G、Bはそれぞれ赤、緑、青の単色画像に
対応することを示す。CRT1に形成された単色画像は
投射レンズ2によって拡大投射され、ミラー14で折り
返された後、画像の結像位置に設置されたスクリーン3
上で重ね合わされる。スクリーン3には実施の形態1に
記載のスクリーンが用いられている。
【0072】以下、まずはリアプロジェクター全般につ
いて一般的な内容を記述した後、本発明に固有の内容に
ついて示す。
【0073】前述したようにスクリーン3は、背面から
入射する投射光を適切な拡散特性で観察側に伝達する働
きをする。その結果スクリーン前方に位置する観察者は
スクリーン上に形成されたカラー映像を視認することが
できる。
【0074】これら構成要素はキャビネット15の内部
に設置される。キャビネット15は光を透過しない材料
で構成されており、スクリーン部分以外から外光がセッ
ト内部に進入することを防止している。従ってスクリー
ンに対しその背面から投射光以外の光が直接入射して観
察側に透過することはない。
【0075】この様に構成要素をキャビネット15の内
部に設置して、透過光として映像表示をすることによっ
て、外光に影響されにくい構造としていることがリアプ
ロジェクターの大きな特徴である。映像を反射光として
表示するフロントプロジェクターの場合、映像表示部分
であるスクリーンは入射する光を反射する事が基本機能
であり、その指向性に工夫の余地はあるにせよ原理的に
外光の影響を受けやすい。つまり、フロントプロジェク
ターに比べて明るい環境下でも鮮明な映像表示が可能で
あることがリアプロジェクターの大きな特徴であり、存
在意義であるとも言える。
【0076】スクリーンから観察者の目に到達する光
は、投射された映像光のみであることが望ましい。映像
光にそれ以外の光が重畳すると、本来暗く見えるべき部
分も明るく見えてしまう。明るい部分を明るく、暗い部
分を暗く表示する能力は、白信号を入力した場合の輝度
が黒表示をした場合の輝度より何倍大きいか、その比率
を算出することによって評価し、これをコントラストと
呼ぶ。このコントラストはプロジェクターに限らず、映
像表示装置全般に渡ってその能力を示す重要なファクタ
ーとされている。映像光以外の光はこのコントラストを
低下させる。
【0077】上記のように構成されたリアプロジェクタ
ーにおいて、映像光以外の光が観察者に観察される要因
にはいくつかのものが考えられる。
【0078】第1の要因は外光がスクリーンによって直
接的に反射されるものである。反射光の中でもその方向
が観察領域に反射される成分が重要であり、足下あるい
は天井方向に向かう成分はコントラストを低下させる要
因にはならない。屋内に設置されることが一般的なリア
プロジェクターにおいて、外光の主体は天井照明である
と考えられる。従って正反射成分は足下に向かい画像観
察には影響しない。従って、問題となるのは拡散反射に
よって観察領域に向かう成分である。
【0079】第2の要因は外光がスクリーンを透過して
セット内部に進入し、セット内部で反射され、再度スク
リーンを透過して観察側へ出射する場合である。
【0080】第3の要因は、投射光が投射レンズの内部
で反射して本来結像すべき位置とは異なる位置に入射し
たり、投射光がスクリーン面で反射してセット内部に戻
り、更にセット内面で反射してスクリーンを透過して観
察側に出射するなど、成因は映像を形成すべき投射光で
ありながら、構成要素内部での多重不要反射、イレギュ
ラー屈折などの作用によってフレア光を生じ、それが、
結像すべき点から外れてスクリーンから出射する場合で
ある。
【0081】これらの要因によるコントラスト低下を防
止するためにスクリーンに求められる要件は、第1に外
光の拡散反射が小さいことであり、第2に入射する外光
を大きく吸収してセット内部に進入する光を小さくする
ことであり、第3には投射側から入射する光のうち映像
光以外の光、即ち正規な方向以外から入射する光を遮断
して観察側に透過しないことである。
【0082】実施の形態1に記載のスクリーンを用いた
本発明のリアプロジェクターによれば、水平方向を長手
方向とする光吸収壁列の作用によってスクリーンに入射
する外光の殆どを吸収して、スクリーン自身での拡散反
射を大きく低減すると共にセット内部に外光が侵入する
ことを防止し、更に投射側から入射する正規な方向以外
の光を遮断して二重像などの発生を防止して鮮明な映像
を実現することが出来る。
【0083】以上、3原色のCRTの画像を3つの投射
レンズによって投射するタイプの投射装置と実施の形態
1のスクリーンを用いるリアプロジェクターについて述
べたが、ランプからの光を液晶パネルによって空間変調
し、1つの投射レンズによって投射するタイプの投射装
置と実施の形態1のスクリーンによってリアプロジェク
ターを構成しても同様に透過効率が高くコントラストに
優れた特性を実現できる。
【0084】なお、上記に記載のリアプロジェクターに
おいて、実施の形態1のスクリーンに代えて実施の形態
2又は3のスクリーンを用いることもできる。特に、上
記1つの投射レンズによって投射するタイプの投射装置
を用いる場合には、スクリーンによるカラーシフト補正
が不要であり、出射側レンチキュラレンズが不要となる
ので、実施の形態2又は3のスクリーンを用いて構成し
ても光利用効率が高くコントラストに優れたリアプロジ
ェクターが実現できる。
【0085】
【実施例】(実施例1)実施の形態1で説明した図1の
スクリーンを製造例を以下に示す。
【0086】透明層と黒色層を交互に積層した後固化し
て側面部よりスライスする公知の技術により、図6に示
したように、幅p=90μm、屈折率n=1.5の透明
部102と、幅d=10μmの光吸収部(光吸収壁)1
01が交互に形成された厚みt=320μmのフィルム
(ブラックルーバーフィルム)100を形成した。
【0087】上記ブラックルーバーフィルムにおいて図
6に示される透過光の限界角θmaxは24゜であり、
光の入射角と透過率の関係は図7に示す通りであった。
光吸収壁と平行な0゜方向の透過率が83%になるの
は、両面の反射損失約8%と光吸収部の幅と透明部の幅
の比率に応じた吸収損失10%によるものであり0.9
2×0.90により算出される。
【0088】一方、屈折率1.5のアクリルからなる基
材に光拡散材として屈折率1.53、粒径6μmのMS
ビーズを分散した厚み100μmの光拡散層と、屈折率
1.5のアクリルよりなる厚み2mmの透明層の2層構
造からなる拡散板(2層拡散板)を公知の2層押し出し
成形法によって作成した。光拡散層に配合するMSビー
ズの量は拡散半値角が10゜になるように調整した。ま
た、2層拡散板は内部に光吸収剤を配合しておらず透過
損失は反射による8%のみで2層拡散板の透過率は約9
2%であった。
【0089】上記ブラックルーバーフィルムと上記2層
拡散板とを上記2層拡散板の光拡散層側を接合面として
透明粘着材によって積層し、光吸収壁列を有する拡散パ
ネル(ブラックルーバー拡散パネル)を作成した。
【0090】上記構成によるブラックルーバー拡散パネ
ルにブラックルーバーフィルム側から光を入射したとき
の透過率特性は図7と等しくなった。なお、ブラックル
ーバー拡散パネルの透過率がブラックルーバーフィルム
の透過率と2層拡散板の透過率の積にならないのは、透
明粘着材によって両者が光学的に結合されているため、
空気層を介して並べた場合に比べ空気との反射界面2面
分の反射損失8%が削減されたことによる。
【0091】この様なブラックルーバー拡散パネルを用
い、図1の様にスクリーンを構成した。
【0092】投射光はフレネルレンズシート4によって
平行化された後レンチキュラレンズアレイシート5によ
って水平方向に拡散されるが、垂直方向には極めて鋭い
指向性を保った状態でブラックルーバー拡散パネル(図
1の拡散板7)に入射する。その指向性は投射倍率、投
射レンズのFナンバーによって決まるが、CRTプロジ
ェクターで±3゜、液晶プロジェクターで±0.5゜の
範囲内である。
【0093】図7の特性から明らかなように、上記指向
性のもとでは光吸収壁101の側面で吸収される成分は
ごく僅かである。その他、投射光の透過損失は光吸収壁
101と透明部102の幅の比率に応じた10%の吸収
損失と空気との界面における約4%の反射損失であり、
投射光の約86%はブラックルーバー部分を透過する。
【0094】ブラックルーバーフィルムと2層拡散板は
透明粘着材によって光学的に結合されておりその間に反
射界面はないので、ブラックルーバーフィルムを透過し
た投射光は100%2層拡散板の光拡散層に入射する。
【0095】光拡散層に入射した光は光拡散層により等
方に拡散される。拡散した光は透明層を透過した後観察
側の面から出射する。その結果レンチキュラレンズの作
用の及ばない垂直方向にも光を拡散して半値角10゜の
視野角を実現する。同時に、水平方向にはレンチキュラ
レンズの屈折作用の及ばない範囲にも光を拡散して滑ら
かな視野角特性を実現する。出射の際の反射損失は4%
であり、前述の損失分も含め、ブラックルーバー拡散パ
ネルに入射した投射光の80%以上は観察側に伝達され
る。
【0096】以上、投射光に対するブラックルーバー拡
散パネルの作用について述べた。次に天井照明などの外
光がブラックルーバー拡散パネル照明された場合につい
て考える。
【0097】天井照明を主体とする外光はブラックルー
バー拡散パネルの観察側の面では4%程度の反射を生じ
るものの、それは鏡面反射であり大部分は観察者の視野
外に向かう。2層拡散板に入射した残り96%の外光は
光拡散層による拡散作用を受けた後にブラックルーバー
フィルムに到達するが、光吸収壁に対し大きな角度をも
って入射する成分が殆どなので、ブラックルーバー拡散
パネルの裏面に到達する前に大部分が吸収されてしま
う。更に裏面での僅かな反射成分も観察側へ出射される
前に光吸収壁の吸収を受けるため殆ど拡散反射を生じる
ことがない。
【0098】上記構成による特性と、ブラックルーバー
拡散パネルの代わりにその内部に光吸収剤を配合したテ
ィント拡散パネルを用いた構成による特性とを比較し
た。
【0099】ティント拡散パネルはブラックルーバー拡
散パネルに用いた2層拡散板と同様の2層積層構造を有
しており、光拡散層は上記ブラックルーバー拡散パネル
に用いた2層拡散板の光拡散層と同じ材料・構成比・厚
みである。但し、透明アクリルのみからなる透明層の代
わりに透明アクリルを基材として内部に光吸収剤を分散
したティント層を用いている。
【0100】得られたティント拡散パネルの拡散特性
は、光拡散層を同一仕様にしているので上記ブラックル
ーバー拡散パネルに用いた2層拡散板と同様で半値角が
10゜であった。また、光吸収率が約30%になるよう
に顔料(光吸収剤)を配合した。その結果透過率は64
%であった。
【0101】同じ投射装置、キャビネット、フレネルレ
ンズシート、レンチキュラレンズアレイシートを用い、
拡散板7の部分のみを代えて特性を評価した結果を表1
に示す。
【0102】
【表1】
【0103】ここで、ゲインは、“{出射輝度[nit]/
入射照度[lx]}×π”で定義される特性値である。水
平、垂直視野角は最高輝度を示す正面方向に対し輝度が
1/2になる角度を示す。外光反射は実験室において照
明ON状態、プロジェクターの電源OFF状態でスクリ
ーン中心から正面方向に反射される光の輝度を測定した
ものであり、スクリーンへの照明照度は約500ルクス
であった。また、外光コントラストは前記環境におい
て、全白表示および全黒表示をしたときの輝度比であ
る。
【0104】上記から、ブラックルーバー拡散パネルを
用いた本発明の実施例では、ティント拡散パネルを用い
た従来の構成に比べ、約25%高い透過効率により明る
い画像を実現すると共に、外光照明による観察方向への
反射光を1/2以下にして外光環境下で約90%高いコ
ントラストを実現している。
【0105】また、ティント拡散パネルを用いた従来の
構成においては、近距離から画面下端部を観察するとフ
レネルレンズシートの内部反射に起因する二重像が顕著
に認められたが、ブラックルーバー拡散パネルを用いた
本発明の構成では全く認められなかった。二重像をもた
らす成分は垂直方向に大きな角度をもってブラックルー
バー拡散パネルに入射するため、該成分が光吸収壁列に
よって吸収されたことによる。
【0106】さらに、ティント拡散パネルを用いた従来
の構成では、天井照明とスクリーンの位置関係によって
スクリーン上端部に白く浮いた部分が観察されるという
現象を生じたが、ブラックルーバー拡散パネルを用いた
本発明の構成では全く認められなかった。この現象は、
外光光線とフレネルレンズ面の法線とのなす角が、水平
面とフレネルレンズ面の法線となす角と等しくなった部
分においてフレネルレンズ面での正反射成分が視野方向
に向かうため生じる現象であると考えられる。ブラック
ルーバー拡散パネルを用いた本発明の構成では光吸収壁
に対し大きな角度を有するこの様な光線はフレネルレン
ズシートに到達する前に完全に吸収される為、上記現象
は生じないのである。
【0107】なお、レンチキュラレンズアレイシートと
フレネルレンズシートの間に光阻止手段を配置する従来
の技術(特開平7−56109号公報参照)に従って、
光吸収壁列を有しない拡散パネルをレンチキュラレンズ
アレイシートより観察側に配置し、レンチキュラレンズ
アレイシートとフレネルレンズシートの間にブラックル
ーバーフィルムを挿入して評価したところ、上記二重像
およびフレネルレンズ面の反射に起因する局所的反射現
象は解消された。しかしながらスクリーン中央部から正
面方向に反射される光の輝度は、ブラックルーバーフィ
ルムの挿入の有無によって有意な差を生じなかった。即
ち、レンチキュラレンズシートとフレネルレンズシート
の間に光阻止手段を配置する従来の技術では、一般的な
外光環境下で視野方向への外光反射を低減しコントラス
トを向上する効果が認められない。照明光がフレネルレ
ンズ面で正反射して視野方向に向かうという前述の特殊
な位置関係が存在する場合を除いて、スクリーンに入射
した外光が反射によって視野方向に向かう成分の支配要
因は拡散板およびレンチキュラレンズアレイシートでの
拡散反射によるものだからである。
【0108】なお、本実施例において厚みの大きな基材
部(透明層)と比較的薄い光拡散層からなる2層拡散板
を用い、光拡散層側をブラックルーバーフィルムと接合
したのは、設置に必要な機械強度を保持しつつ、レンチ
キュラレンズによって水平方向に拡散された光が光拡散
層によって更に拡散されることによって生じる解像力劣
化を極小化するためであるが、本発明はこの様な2層拡
散板を用いることに限定されるものではない。
【0109】例えば全体に光拡散材を分散した厚み2mm
の1層構造の拡散板を用いて同様にブラックルーバーフ
ィルムと接合した場合、解像力劣化は生じるものの本発
明の主眼である外光反射の低減効果は同様に得られる。
【0110】また、ブラックルーバーフィルムの透明部
102の幅を90μm、光吸収部101の幅を10μm、
厚みtを320μmとしたのは(図6参照)、現在の製
造法で実現し得る精度の範囲で、投射光に対する光損失
が比較的小さく外光を大きく吸収するとうい効果を発揮
し、フレネルレンズシートとのモアレ障害、解像力劣化
等の弊害を極力小さくするよう考慮した結果であるが、
あくまで1例であり当然無数の設計が考え得る。
【0111】例えば、上記例を相似的に拡大・縮小して
も図7に示す特性に変化は生じない。この場合縮小の方
が解像力、モアレの点で有利になるが製造の困難度が増
加する。逆に拡大すると解像力劣化、モアレ障害の発生
などの弊害に注意を要する。
【0112】透明部および光吸収部の幅(p、d)を維
持しながらブラックルーバーフィルムの厚みtを薄くす
ると、θmaxが大きくなって外光低減能力が低下する
代わりに、レンチキュラレンズと光拡散層の距離が小さ
くなって解像力の点では有利になる。厚みtを厚くすれ
ばθmaxが小さくなり外光吸収能力は向上するが解像
力は不利になり、極端にθmaxを小さく設定すると投
射光とルーバー部の僅かな軸ズレで投射光の損失を生じ
ることになる。
【0113】光吸収部の幅dは相対的に狭ければ狭いほ
ど投射光の損失が小さくなり、これが望ましいことは自
明である。十分な光吸収能力を維持する範囲で製造的に
可能な限界まで薄くすることが望ましい。
【0114】また、本実施例ではブラックルーバーフィ
ルムを透明層と光吸収層を積層して固体化した後スライ
スすることによって得たが、特開平6−82607に開
示されているように透明フィルムにクレイズを発生させ
クレイズ部に着色剤を浸透させて形成する等、別の方法
によって形成しても良い。また、ブラックルーバーフィ
ルムと拡散板との接合には透明粘着材を用いてラミネー
トする以外にも透明接着剤を塗布して交差させるような
方法を用いても良い。
【0115】さらに、ブラックルーバー拡散パネルの作
成方法として、ブラックルーバーフィルムと拡散板とを
張り合わせる上記の実施例の方法を用いず、光拡散層を
有する拡散板に所定の溝を形成し、該溝に黒色材料を充
填して光吸収壁列を形成するなど他の方法を用いても良
い。
【0116】本発明の要点は、以下の(1)〜(4)に示す構
成および機能にあり、これを実現し得るものであればそ
の手段を問うものではない。
【0117】(1)光拡散層を光吸収壁列よりも観察側に
配置する。これによって投射光は光拡散層による拡散に
より光損失を生じることが無い。
【0118】(2)光拡散層と光吸収壁列とを空気層を介
することなく光学的に結合された状態にする。これによ
って拡散された外光のほとんどは反射界面に到達する前
に吸収される。
【0119】(3)レンチキュラレンズアレイシートは、
光吸収壁列より投射側に設置する。これによりレンチキ
ュラレンズアレイシートに入射する外光を大きく低減し
てその反射によるコントラスト低下を防止する。
【0120】(4)レンチキュラレンズは透明(即ち、光
拡散材や光吸収剤を含まない)で垂直方向を長手方向と
し、光吸収壁列は水平方向を長手方向とする。レンチキ
ュラレンズは水平方向にのみ光を拡散し垂直方向の指向
性は維持されるので、投射光は光吸収壁列の側面部で吸
収されることなく効率よく光吸収壁列を透過する。
【0121】また、ブラックルーバー拡散パネルの観察
側表面に公知の反射防止処理を行うことが、光吸収壁列
の吸収作用の及ばない表面での反射を防止して映り込み
を解消し、更に映像表示品位を高める上で有効であるこ
とは自明である。他の界面での外光反射については光吸
収壁列の吸収作用によって無視できるが、この部分に反
射防止処理を行うことは投射光の透過効率を高める効果
が期待できる。
【0122】(実施例2)実施の形態3で説明した図3
のスクリーンの製造例を以下に示す。
【0123】実施例1と同様に、透明層と黒色層を交互
に積層した後固化して側面部よりスライスする公知の技
術によって、図6に示したように、幅p=90μm、屈
折率n=1.5の透明部102と、幅d=10μmの光
吸収部(光吸収壁)101が交互に形成された厚みt=
25μmのフィルム(ブラックルーバーフィルム)を形
成した。
【0124】溶融した樹脂をダイによって板状に押し出
した後、レンチキュラレンズ形状を形成したロール状の
型によって付形する公知のロール成型法によって、一方
の面にレンチキュラレンズアレイを有し他方の面が平面
であるレンチキュラレンズアレイシートを形成した。そ
の際、光拡散材を含まない透明樹脂と、透明樹脂に光拡
散材を分散した樹脂とを別々に吐出してダイの内部で層
状に重ねる二層押し出し法によって平面側表層部に光拡
散層を形成し、レンチキュラレンズ部は透明層にする。
透明樹脂としては屈折率1.5のアクリルを用い、光拡
散材としては屈折率1.53、粒径6μmのMSビーズ
を用いた。
【0125】また、上記ブラックルーバーフィルムをそ
の光吸収壁列の長手方向がレンチキュラレンズ長手方向
と一致するようにロール状の型と溶融樹脂の間に挿入
し、レンチキュラレンズ形状を付形すると同時にブラッ
クルーバーフィルムと一体化した。
【0126】レンチキュラレンズの配列ピッチは250
μmである。
【0127】結果として、図4に示した様な断面図を有
するレンチキュラレンズアレイシートを得た。ただし、
光吸収壁列は投射光の軌跡と完全に平行にはならず、レ
ンチキュラレンズ面の法線方向とほぼ平行に形成されて
いた。また、形成された光吸収壁はレンチキュラレンズ
一つ当たり2〜3本であった。
【0128】上記光吸収壁列を形成したレンチキュラレ
ンズアレイシート(以下ブラックルーバーレンチキュラ
レンズシート)の投射側にフレネルレンズシートを配置
して図3に示すようなスクリーンを構成した。
【0129】レンチキュラレンズの屈折作用による限界
出射角を50゜程度に設定する一般的な形状において、
ブラックストライプや光吸収壁列を設けず光吸収剤も添
加しない状態で平面側から光が入射した場合、図10に
示したメカニズムによって全反射を生じ、その反射率は
30%以上にもなる。
【0130】光吸収壁列を設けた本実施例の構成では、
光吸収壁列が無い状態での反射光の支配的要因である全
反射成分は光吸収壁列で完全に吸収される結果、レンチ
キュラレンズ面での反射率は約2%程度と1/15に低
減されることが期待される。
【0131】一方フレネルレンズシートによって平行化
された投射光はレンチキュラレンズ面で屈折される。光
吸収壁列がこの屈折方向と平行に形成されている場合は
光吸収壁の側面部での吸収損失は発生せず、透明部と光
吸収部の幅の割合に応じて10%の吸収損失が発生する
のみである。
【0132】本実施例では光吸収壁列がレンチキュラレ
ンズ面の法線方向に形成されているため、頂点部を除い
て投射光と平行ではない。例えば出射角が約40゜とな
る傾斜角60゜の部分で、投射光は光軸に対し約25゜
の角度を有しているのに対し、光吸収壁は60゜の角度
であり、両者は35゜の角度で交叉する。
【0133】光吸収壁の高さ(図6のt)は25μmな
ので、光吸収壁に吸収される光束の領域のレンチキュラ
レンズ面に沿った面へ投影した幅が約18μmであり、
これを光軸と垂直な面に投影した幅が9μmとなり、こ
の幅9μmの領域を通過する光線は光吸収壁の側面部で
吸収され損失となる。
【0134】この側面部での吸収損失と前述の10%の
吸収損失の結果、平均的には約16%の吸収損失を生じ
る。
【0135】以上総合すると、16%の吸収損失で1/
15の反射低減効果が得られることになる。レンチキュ
ラレンズアレイシートの内部全体に光吸収剤を分散する
一般的な方法では、上記と同等な吸収損失のもとで期待
される反射低減効果は約3/10(約30%)である。
つまり、本発明の構成によれば、光吸収剤を分散する一
般的な構成に比べ同等な透過効率で外光反射を1/4.
5にすることが可能になる。
【0136】なお、レンチキュラレンズアレイシートと
フレネルレンズシートの間に阻止手段としてブラックル
ーバーフィルムを挿入する従来の別の技術では、上記レ
ンチキュラレンズ部での反射低減に対し阻止手段は何ら
の効果も発揮しないのは自明である。
【0137】なお、本実施例においてはロール押し出し
成形によってレンチキュラレンズアレイシートを形成す
ると同時にブラックルーバーフィルムと一体化したが、
それぞれ別個に作成したレンチキュラレンズアレイシー
トとブラックルーバーフィルムとを公知の技術である熱
プレスによって一体化しても良い。
【0138】また、本実施例においては、ブラックルー
バーフィルムの光吸収壁列の配列ピッチを100μmと
し、レンチキュラレンズの配列ピッチを250μmとし
たが、両ピッチを上記以外に変更することはもちろん可
能である。しかしながら、両ピッチの比“光吸収壁列の
配列ピッチ/レンチキュラレンズの配列ピッチ”を“1
/半整数”(即ち、1/1.5,1/2.5,1/3.
5,・・・)に設定すると、レンチキュラレンズと光吸
収壁列とによるモアレのピッチが最小化されて、モアレ
が生じにくくなるので好ましい。
【0139】また、本実施例においては上記手段を用い
たため光吸収壁列がレンチキュラレンズ面の法線方向と
なり、投射光の光線軌跡と完全に平行にはならずそれに
よる光吸収損失を生じたが、レンチキュラレンズアレイ
シート形成後に機械加工によって光線軌跡と平行になる
ように形成した溝に光吸収材料を充填するなどの方法に
より、投射光の光線軌跡に平行な光吸収壁列を有するブ
ラックルーバーレンチキュラレンズシートを製造するこ
とができる。
【0140】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、レンチ
キュラレンズの屈折作用をうけた光線を通過させるよう
に遮光壁列を形成し、投射光が遮光壁列を通過した後に
拡散するように構成するものであり、投射光の光損失を
最小限に抑えながら外光反射を大きく低減した背面投射
スクリーンが可能になり、光利用効率が高くコントラス
トに優れた背面投射型スクリーン及びリアプロジェクタ
を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の背面投射型スク
リーンの概略構成を示した模式的斜視図
【図2】 本発明の第2の実施の形態の背面投射型スク
リーンの概略構成を示した模式的斜視図
【図3】 本発明の第3の実施の形態の背面投射型スク
リーンの概略構成を示した模式的斜視図
【図4】 図3のスクリーンに使用されるレンチキュラ
レンズアレイシートの機能を説明するための部分断面図
【図5】 本発明の第4の実施の形態のリアプロジェク
ターの概略構成を示した模式的斜視図
【図6】 本発明の実施例1のブラックルーバーフィル
ムの概略図
【図7】 本発明の実施例1のブラックルーバーフィル
ムに入射する光の入射角と透過率の関係を示した図
【図8】 従来のリアプロジェクタの基本構成を示した
概略図
【図9】 レンチキュラレンズシートのカラーシフト補
正機能を説明するための部分断面図
【図10】 ブラックストライプがない場合のレンチキ
ュラレンズ面における外光反射の状態を説明するための
部分断面図
【符号の説明】
1 CRT 2 投射レンズ 3 スクリーン 4 フレネルレンズシート 5 レンチキュラレンズアレイシート 6 ブラックストライプ 7 拡散板 8 水平方向を長手方向とする光吸収壁列 9 光拡散層 10 レンチキュラレンズアレイシート 11 レンチキュラレンズアレイシート 12 光吸収壁列 13 レンチキュラレンズアレイ 14 ミラー 15 キャビネット 100 ブラックルーバーフィルム 101 光吸収部(光吸収壁) 102 透明部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投射側からフレネルレンズシート、垂直
    方向を長手方向とするレンチキュラレンズアレイシート
    および光拡散板を備え、前記光拡散板は水平方向を長手
    方向として配列されたルーバー状の光吸収壁列と光拡散
    層を有し、前記光拡散層が前記光吸収壁列よりも観察側
    に配置されていることを特徴とする背面投射型スクリー
    ン。
  2. 【請求項2】 投射側からフレネルレンズシートおよび
    垂直方向を長手方向とするレンチキュラレンズアレイを
    入射側となる投射側に有するレンチキュラレンズアレイ
    シートを備え、前記レンチキュラレンズアレイシートは
    水平方向を長手方向として配列されたルーバー状の光吸
    収壁列と光拡散層を有し、前記光拡散層が前記光吸収壁
    列よりも観察側に配置されていることを特徴とする背面
    投射型スクリーン。
  3. 【請求項3】 投射側からフレネルレンズシートおよび
    垂直方向を長手方向とするレンチキュラレンズアレイを
    入射側となる投射側に有するレンチキュラレンズアレイ
    シートを備え、前記レンチキュラレンズアレイシートは
    投射光の光線軌跡にほぼ平行に垂直方向を長手方向とし
    て配列された光吸収壁列を有することを特徴とする背面
    投射型スクリーン。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の背面投
    射型スクリーンを含むことを特徴とするリアプロジェク
    ター。
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