JPH11165392A - 紙容器用積層材料 - Google Patents

紙容器用積層材料

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JPH11165392A
JPH11165392A JP33451497A JP33451497A JPH11165392A JP H11165392 A JPH11165392 A JP H11165392A JP 33451497 A JP33451497 A JP 33451497A JP 33451497 A JP33451497 A JP 33451497A JP H11165392 A JPH11165392 A JP H11165392A
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JP
Japan
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laminated material
layer
paperboard
skiving
polyethylene
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JP33451497A
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English (en)
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Minoru Nagae
実 永江
Naoko Tsuji
直子 辻
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルミニウム箔を使用していない紙容器用積層
材料であっても、スカイブヘミング加工時に紙の削り過
ぎを検出可能にする紙容器用積層材料を提供すること。 【解決手段】板紙12を基材とし、無機化合物蒸着層1
5を有するフィルム14を積層し、表裏に熱可塑性樹脂
層を有する紙容器用積層材料10において、板紙が少な
くとも1層以上に未晒しのクラフトパルプ層を入れて抄
き合わせた板紙12である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム箔の
ような金属箔を含まない紙容器用積層材料の層構成の改
良に関するものであり、特に着色層を有する紙容器用積
層材料に関する。
【0002】
【従来の技術】紙を基材とし、内層及び外層をヒートシ
ール性に優れたポリオレフィン樹脂とする、例えば〔容
器外側〕ポリエチレン/板紙/ポリエチレン/アルミニ
ウム箔/ポリエチレンテレフタレートフィルム/ポリエ
チレン〔容器内側〕構成のような積層材料からなる紙製
容器が、ジュース、日本酒などを充填する容器として広
く使用されている。特に日本酒等浸透性が高く流通期間
の長い内容物については、容器内面に紙端面が露出して
いると、そこから内容物が紙基材層に浸透し、容器強度
の低下をもたらすため、予め積層材料胴部接合部分の一
方を先端から所定長さだけ、積層材料の厚みの半分を削
除(スカイブ)し、削りとった残りの部分を削除面が内
側となるように折り返し(ヘミング)、紙端面の保護を
行っているのが一般的である。以下この加工をスカイブ
ヘミング加工と呼ぶ。
【0003】一方、近年の環境問題および省エネルギー
の観点から、使用後の空き箱の再生利用および廃棄処理
の困難さの改善や、アルミニウム箔の製造時の大量の電
力消費の問題等を改善するために、バリア層にアルミニ
ウム箔の代わりに熱可塑性樹脂フィルムを支持フィルム
とした無機化合物蒸着薄膜が使用されている。例えば、
〔容器外側〕ポリエチレン/板紙/ポリエチレン/ポリ
エチレンテレフタレートフィルム/酸化ケイ素蒸着薄膜
/ポリエチレン〔容器内側〕構成のような紙容器があ
る。
【0004】アルミニウム箔が使用されている積層材料
の場合は、スカイブヘミング加工する際、板紙とアルミ
ニウム箔の色相の違いによりスカイブ深さをチェックし
て、板紙を削っている部分にアルミニウム箔があるか否
か(アルミニウム箔まで削っていないかどうか)を色の
違いにより検出していた。ところが、アルミニウム箔に
代わって無機化合物が薄膜状に蒸着されたプラスチック
フィルムが使用されるようになると、例え削りすぎたと
してもアルミニウム箔が入っていないため色の違いで検
出することができないという問題が発生した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム箔を使用していない紙容器用積層材料に関する以上の
ような問題点に着目してなされたもので、アルミニウム
箔を使用していない紙容器用積層材料であっても、スカ
イブヘミング加工時に紙の削りすぎを検出可能にする紙
容器用積層材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
板紙を基材とし、無機化合物蒸着層を有するフィルムを
積層し、表裏に熱可塑性樹脂層を有する紙容器用積層材
料において、前記板紙が、少なくとも1層以上に未晒し
のクラフトパルプ層を入れて抄き合わせた板紙である紙
容器用積層材料である。
【0007】また、第2の発明は、板紙を基材とし、無
機化合物蒸着層を有するフィルムをポリオレフィン樹脂
により積層し、表裏に熱可塑性樹脂層を有する紙容器用
積層材料において、前記ポリオレフィン樹脂が着色され
たポリオレフィン樹脂である紙容器用積層材料である。
【0008】また、第3の発明は、板紙を基材とし、無
機化合物蒸着層を有するフィルムをポリオレフィン樹脂
により積層し、表裏に熱可塑性樹脂層を有する紙容器用
積層材料において、前記無機化合物蒸着層を有するフィ
ルムとポリオレフィン樹脂との間に印刷層を設けた紙容
器用積層材料である。
【0009】また、第4の発明は、第1、第2また第3
の発明の紙容器用積層材料を加工してなる紙容器であ
る。
【0010】上記のように本発明によれば、少なくとも
1層以上に未晒しのクラフトパルプ層を入れて抄き合わ
せた板紙を用いたり、着色されたポリオレフィン樹脂を
用いたり、ポリオレフィン樹脂と無機化合物蒸着層を有
するフィルムとの間に印刷層を設けたりするので、スカ
イブヘミング加工する際、アルミニウム箔を用いた紙容
器用積層材料と同じように紙の削りすぎを適性に検出す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を詳細に
説明する。図1は本発明の一例としての紙容器用積層材
料10の層構成を示し、容器外面側から、ポリエチレン
11/板紙12/ポリエチレン13/ポリエチレンテレ
フタレートフィルム14/蒸着薄膜15/ポリエチレン
16としている。
【0012】板紙12は、基材であって、容器にした際
の保形性を維持する役割を担っている。剛性等容器とし
て必要な一般的な特性のほかに充填する内容物によって
は、耐水性、耐油性等の特殊な特性を必要とする場合も
ある。特に、本発明のポイントの一つは、この板紙の層
構成にある。板紙として通常は白板紙、ミルクカートン
原紙等が使用されるが、積層材料にした後のスカイブ加
工時に、検知器で削り量深さが検知できるように、晒し
クラフトパルプ層からなるパルプ層の適切な削り深さと
なる部分の一層ないし複数層を未晒しクラフトパルプ層
として抄紙するのである。このことにより後述するスカ
イブヘミング加工時に適切なスカイブ深さを検知するこ
とができる。使用坪量は、収納する内容物の内容量によ
っても異なるが、通常坪量200〜500g/m2 程度
のものが最適に使用できる。
【0013】ポリエチレン13は、いわゆる中間層で、
基材である板紙12とガスバリア層となるポリエチレン
テレフタレートフィルム14/蒸着薄膜15を接着させ
る役割を担っている。厚さは、通常15〜40μm程度
が好適である。また、前述のように、板紙12の一層以
上を晒しクラフトパルプ層にする代わりに、ポリエチレ
ン13を着色ポリエチレンとしてもよい。着色は、白
色、黒色、青色、赤色、黄色等任意の色が選択でき、樹
脂の着色は着色マスターバッチをナチュラルな樹脂と混
練すること等により容易に可能となる。
【0014】ポリエチレンテレフタレートフィルム14
/蒸着薄膜15は、既述のアルミニウム箔に代わるガス
バリア層で、ポリエチレンテレフタレートフィルムの表
面に真空蒸着法等の方法により、酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム等の無機化合物の蒸着薄膜を形成して得られ
る。ポリエチレンテレフタレートフィルム14の厚さ
は、通常12〜16μm程度が好適に使用でき、蒸着薄
膜15の厚さは通常400Å程度である。
【0015】最内層のポリエチレン16は、収納する内
容物が直接、接する面となるため、耐内容物性を有する
必要があるほか、容器として組み立てる際には、最内層
同士あるいは最外層のポリエチレン11と熱接着させて
容器として密封させる役割を果たす。
【0016】さらに、前述のように板紙12の一層以上
を晒しクラフトパルプ層にしたり、もしくは中間層のポ
リエチレン13を着色ポリエチレンにしたりする代わり
に、ポリエチレンテレフタレートフィルム14に印刷を
した、図2に示す〔容器外側〕ポリエチレン11/板紙
12/ポリエチレン13/印刷層17/ポリエチレンテ
レフタレートフィルム14/蒸着薄膜15/ポリエチレ
ン16〔容器内側〕構成の積層材料としてもよい。
【0017】上記層構成の積層材料は、押出しラミネー
ト法およびドライラミネート法により作製することがで
きる。そして上記積層材料を所定形状に打ち抜きブラン
クとする。
【0018】積層材料の紙容器として組み立てた際、胴
部となる接合部分のスカイブヘミング加工は、例えば、
以下のように行われる。すなわち、胴部となる接合部分
の一方の端部21を内側から折り返された内層表面を有
する構造とするため、端部21は、端部を折り返す際、
積層材料の厚みの半分を削除(スカイブ)し(除去部分
22を図3で点線で示す)、削りとった残りの部分(ス
カイブした残り部分23)を削除面が内側となるように
折り返す(ヘミングする)ことで、折り返された部分
と、隣接するスカイブされていない部分の高さが同じに
なり、もう一方の端部31内面と接着させる上で望まし
い。
【0019】スカイブヘミング加工する際のスカイブ深
さ(削り量)の調整は、ブランクのポリエチレン11表
面と、板紙12表面の色相の差を検出する検出器によっ
て行われる。端部21をポリエチレン11表面から削っ
て行くと、板紙12の未晒しのクラフトパルプ層が出て
きた段階で色相に相違が生じるため、その色相差を感知
して検出器が働き適正な削り深さを検知できる。
【0020】状況により、ポリエチレン13に着色ポリ
エチレンを使用してポリエチレン13面で感知するよう
にしたり、ポリエチレン13とポリエチレンテレフタテ
ートフィルム14の間に印刷層17を設けて印刷層17
で感知するようにすることもできる。
【0021】スカイブ加工された端部21の、削除面が
内側となるように折り返される部分(スカイブした残り
部分23)の幅としては、3〜15mm程度が容器製造
上好ましい。もう一方の端部31との接合に関わる接着
部分の幅としては、外層側へ折り返された部分の幅のお
よそ2倍の6〜30mm程度であることが好ましい。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例をさらに具体的に説明
する。 〈実施例1〉基材である板紙12として、第3層が未晒
しのクラフトパルプ、そのほかの層は晒しクラフトパル
プからなる5層構成の坪量が400g/m2 の白板紙
(新富士製紙株式会社製)を準備した。
【0023】また、バリア層として厚さ400Åの酸化
ケイ素薄膜15を真空蒸着した厚さ12μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルム14を準備した。
【0024】上述の板紙等を用いて、押し出しラミネー
ション法およびドライラミネーション法により、総厚が
約0.5mmの〔容器外側〕ミラソン16P(三井石油
化学株式会社製)(25μm)(11)/白板紙(新富
士製紙株式会社製)(400g/m2 )(12)/ニュ
クレル(三井・デュポンポリケミカル株式会社製)(2
5μm)(13)/ポリエチレンレフタレートフィルム
(12μm)(14)/酸化ケイ素蒸着薄膜(400
Å)(15)/タマポリ・ポリエチレンフィルムA−1
(タマポリ株式会社製)(40μm)(16)〔容器内
側〕構成からなる紙容器用積層材料(10)の巻き取り
を作製した。
【0025】〈比較例1〉板紙として、5層全部を晒し
クラフトパルプ層で抄紙した白板紙を用いた以外は、実
施例1と同じ素材を用い、同じ方法により、紙容器用積
層材料の巻き取りを作製した(詳細は省略)。
【0026】上記2種類の巻き取り状の紙容器用積層材
料を適宜の形状、寸法に打ち抜き紙容器用ブランクとし
た。
【0027】このブランクの、組立時胴部となる一端部
を総厚みの半分だけ先端から16mmの幅で削除し、削
りとった残りの部分を削除面が内側となるように折り返
し幅8mmで折り返すスカイブヘミング加工を行い、容
器材料となる積層材料を作製した。スカイブヘミング加
工時には、スカイブ深さ検出器を使用することにより、
適切なスカイブヘミング加工を施したブランクのみを確
保し不良品は除去することができる。
【0028】前記検出器の検出方法として、スカイブヘ
ミング加工しようとするブランクに紫外線ライトをあて
て、カメラによる撮影を行うため、目視では判別しにく
いブランクの外層表面と、スカイブされて露出してきた
未晒しクラフトパルプ層の2つが、瞬時に判別され、適
切なスカイブ深さを確保できる。一方必要以上にスカイ
ブされていると、検出器が働いて適性がチェックされ、
必要以上に深くスカイブされたブランクは除去され、不
良品扱いとなる。
【0029】次に、本発明における実施例1および比較
例1の構成からなる紙容器用ブランクにおいて、適切な
削り深さを有するブランクのみ1000枚のA群と、適
切な削り深さを有するブランク990枚の中に必要以上
に削り過ぎたブランク10枚を混在させた合計1000
枚からなるB群とを、それぞれ検出器を通してチェック
した結果を表1に示す。なお、表中、分母は検体数を示
し、分子はその中の不良品として除去した数を示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1から考察すると、板紙中に未晒しクラ
フトパルプ層を設けた実施例1のブランクにおいては、
必要以上に削り過ぎたブランクは100%検出されるの
に対し、板紙中に未晒しクラフトパルプ層を設けず晒し
クラフトパルプ層からのみなる比較例1のブランクにお
いては、必要以上に削り過ぎたブランクは20%(2/
10)しか検出できていないことが判明した。
【0032】
【発明の効果】上記のように本発明の紙容器用積層材料
を使用することによって、アルミニウム箔を用いなくと
も、アルミニウム箔を用いた場合と同様の生産が効率よ
く行えるようになった。また、未晒しクラフトパルプ層
を設けたり、着色樹脂を使用することによって、アルミ
ニウム箔を使用しない紙容器用積層材料の弱点であった
光透過性を軽減することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙容器用積層材料の積層構成の実
施例を示す説明図である。
【図2】本発明に係る紙容器用積層材料の積層構成の他
の実施例を示す説明図である。
【図3】紙容器用積層材料のスカイブヘミング加工の手
順を示す説明図で、(a)はスカイブした状態を示す断
面説明図で、(b)はスカイブした残り部分を折り返し
た(ヘミングした)状態を示す断面説明図で、(c)は
折り返した端部をもう一方の端部と貼り合わせ、胴部を
起こした状態を示す部分断面説明図である。
【符号の説明】
10‥‥紙容器用積層材料 11、13、16‥‥ポリエチレン、熱可塑性樹脂層 12‥‥板紙 14‥‥ポリエチレンテレフタレートフィルム 15‥‥蒸着薄膜、無機化合物蒸着層 17‥‥印刷層 21‥‥一方の端部 22‥‥削除部分 23‥‥スカイブした残り部分 31‥‥もう一方の端部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板紙を基材とし、無機化合物蒸着層を有す
    るフィルムを積層し、表裏に熱可塑性樹脂層を有する紙
    容器用積層材料において、 前記板紙が、少なくとも1層以上に未晒しのクラフトパ
    ルプ層を入れて抄き合わせた板紙であることを特徴とす
    る紙容器用積層材料。
  2. 【請求項2】板紙を基材とし、無機化合物蒸着層を有す
    るフィルムをポリオレフィン樹脂により積層し、表裏に
    熱可塑性樹脂層を有する紙容器用積層材料において、 前記ポリオレフィン樹脂が着色されたポリオレフィン樹
    脂であることを特徴とする紙容器用積層材料。
  3. 【請求項3】板紙を基材とし、無機化合物蒸着層を有す
    るフィルムをポリオレフィン樹脂により積層し、表裏に
    熱可塑性樹脂層を有する紙容器用積層材料において、 前記無機化合物蒸着層を有するフィルムとポリオレフィ
    ン樹脂との間に印刷層を設けたことを特徴とする紙容器
    用積層材料。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の紙容器用積層
    材料を加工してなる紙容器。
JP33451497A 1997-12-04 1997-12-04 紙容器用積層材料 Pending JPH11165392A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120298733A1 (en) * 2010-05-21 2012-11-29 Qihua Xu Hermetically Sealed Paperboard Container

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