JPH11165127A - 液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置 - Google Patents

液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置

Info

Publication number
JPH11165127A
JPH11165127A JP10226994A JP22699498A JPH11165127A JP H11165127 A JPH11165127 A JP H11165127A JP 10226994 A JP10226994 A JP 10226994A JP 22699498 A JP22699498 A JP 22699498A JP H11165127 A JPH11165127 A JP H11165127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal band
groove roll
groove
pressure
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10226994A
Other languages
English (en)
Inventor
Munehiro Ishioka
宗浩 石岡
Yasutaka Morikawa
容任 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP10226994A priority Critical patent/JPH11165127A/ja
Publication of JPH11165127A publication Critical patent/JPH11165127A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】塗装された金属帯の品質や製品の外観の低下の
防止、及び実験にかかる時間及び費用の軽減。 【解決手段】外周面部の表面を覆うゴムに溝加工が施さ
れたグルーブロール1を走行する金属帯2に押し付け、
グルーブロール1の溝内の塗料3を金属帯2に塗布させ
る金属帯塗装方法において、グルーブロール1と金属帯
2とが接する各部分において作用する圧力である金属帯
作用圧力を、グルーブロール1と金属帯2の接触状態に
影響を与える要因から求め、当該求めた金属帯作用圧力
及びグルーブロール1の摩耗状況に基づいて、グルーブ
ロール1の摩耗状況を考慮して金属帯作用圧力を補正し
て金属帯2に塗布される塗料3の付着量を予測し、当該
予測した塗料3の付着量が目標とする塗料3の付着量に
なるように、グルーブロール1を金属帯2に押し付ける
ときの押し付け力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周面部の表面を
覆う弾性材(ゴム)に溝加工が施されたグルーブロール
を用いて、金属帯の表面に液体(塗料)を塗布する液体
塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置に係
り、特にグルーブロールから金属帯に塗布される液体の
付着量を予測し、この予測された液体の付着量に基づい
てグルーブロールを金属帯に押し付けるときの押し付け
力を制御することで、液体の塗布された金属帯の品質向
上を図る液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯
塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板等の金属帯の表面に塗料を塗布する
金属帯塗装方法の一つに、円筒状に形成され、外周面部
の表面を覆うゴムに溝加工が施されたグルーブロール
を、連続的に走行する金属帯に押し付け、外部からグル
ーブロールの溝内に供給された塗料を金属帯に塗布させ
ることで、金属帯の塗装を行う方法がある。
【0003】図3は、このような従来の金属帯塗装方法
の一例を示す概念図である。ここで、図3(a)は、グ
ルーブロールの回転軸方向から見た概念図であり、図3
(b)は、金属帯の走行方向から見た概念図であり、図
3(c)は、金属帯とグルーブロールの接触部分を金属
帯の走行方向から見た拡大図である。
【0004】グルーブロール1の溝の形状には様々な種
類が存在するが、ここでは溝が山形状の場合を示してお
り、グルーブロール1と金属帯2が接触した場合に形成
される空間(以下、「セル」という)の形状は、金属帯
2の走行方向に垂直な断面が三角形状となる。
【0005】また、図4は、塗装後の金属帯2と塗料3
との関係の一例を示す断面図であり、金属帯2の走行方
向に垂直な断面の状態を示している。ここで、図4
(a)は、塗装が行われた直後の状態を示しており、図
4(b)は、塗料膜厚が均一になるようにレベリングさ
れた状態を示している。
【0006】この金属帯塗装方法においては、グルーブ
ロール1の溝に塗料3が充満されており、この塗料3が
金属帯2に付着することによって塗装が行われる。塗装
直後においては、金属帯2と塗料3とが接触する塗料接
触部は塗装され、金属帯2と塗料3とが接触しない非塗
料接触部は塗装されないが、レベリングされると塗装さ
れた部分の塗料3同士がつながり、金属帯2の表面全体
に塗料3が塗布されたことになる。
【0007】しかし、レベリングされても、非塗料接触
部の塗料3の付着量は、塗料接触部の塗料付着量と比較
して少ない場合があり、塗装された金属帯2の例えば耐
食性、耐アース性等の品質や外観の低下の原因となるこ
とがある。
【0008】ゆえに、この金属帯塗装方法においては、
操業条件と塗料付着量の関係を把握し、適切な操業条件
で塗装を行うことが重要となる。金属製のグルーブロー
ル1によって塗装を行う場合においては、溝の形状を変
えた様々なグルーブロール1による実験結果から、塗装
後にレベリングされて均一化された塗料膜厚hは(1)
式によって求まることが、H.Benkreira 及びR.Patel に
よって示されている(Chemical Engineering Science,V
ol.48,No.12,pp.2329-2335,1993 )。
【0009】 塗料膜厚h=C1×(セル容積/塗料接触部面積) …(1) ここで、定数C1は、あるレイノルズ数以上の場合は
0.3となる。したがって、金属製のグルーブロール1
によって塗装を行う場合においては、溝の形状と、塗料
の物性やグルーブロール1のロール周速が決定すれば、
(1)式によって塗料膜厚hを求めることができ、これ
により塗料付着量を予測することができる。
【0010】一方、金属帯2と接する外周面部の表面が
ゴムで覆われているゴム製のグルーブロール1によって
塗装を行う場合においては、図5に示すように、金属帯
2からグルーブロール1への押し付け反力により溝が変
形し、これにより金属帯2の走行方向に垂直な断面にお
けるグルーブロール1と金属帯2の接触する部分の長さ
H(以下、「ロール接触部長さ」という)が変化する。
【0011】このため、溝の形状は押し付け反力が作用
していない場合の形状と異なるため、H.Benkreira 及び
R.Patel によって示された(1)式によって塗料付着量
を予測する場合の重要な要素であるセル容積/塗料接触
部面積(あるいはこのセル容積/塗料接触部面積と同等
となる、金属帯2の走行方向に垂直なセルの断面の面積
A/セル断面におけるセルと金属帯2との境界である塗
料接触部長さR)を明らかにすることができない。
【0012】また、ゴム製のグルーブロール1によって
塗装を行う場合においては、図6に示すように、ゴム製
グルーブロール1に溝4を施すことによって形成される
グルーブロール1外周面部の凸部5が使用とともに摩耗
され、凸部5の形状が変化する(例えば、山形形状の凸
部5が摩耗によって台形状に変化する)。
【0013】なお、この図6に示すように、摩耗量W
は、摩耗して失われた部分6の金属帯2の走行方向に垂
直な断面における長さをいう。また、グルーブロール1
の溝4のピッチをL0とし、深さをdとする。
【0014】したがって、ゴム製グルーブロール1によ
って塗装を行う場合においては、溝4の形状が変化した
り凸部5が摩耗するため、例えば(1)式等によって塗
料付着量を求めても最適な塗料付着量を求めることがで
きず、一般的に適用可能な塗料付着量の予測方法がな
く、それぞれの溝4の形状及び凸部5の摩耗状況に対し
て実験的に塗料付着量を求める必要がある。
【0015】しかし、上記のような、操業条件と塗料付
着量との関係を、様々な溝4の形状、凸部5の摩耗状
況、塗料3の種類に対して実験的に求めて塗料付着量を
予測する方法では、時間及び費用がかかるという問題が
ある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
金属帯塗装方法においては、レベリングされても、非塗
料接触部の塗料の付着量が、塗料接触部の塗料付着量と
比較して少ない場合があり、塗装された金属帯の品質や
外観の低下の原因となることがある。
【0017】ゆえに、従来の金属帯塗装方法において
は、操業条件と塗料付着量の関係を把握し、適切な操業
条件で塗装を行うことが重要となる。しかし、従来の金
属帯塗装方法において、ゴム製グルーブロールによって
塗装を行う場合には、一般的に適用可能な塗料付着量の
予測方法がなく、それぞれの溝の形状及び凸部の摩耗状
況に対して実験的に塗料付着量を求める必要があるた
め、時間及び費用がかかるという問題がある。
【0018】本発明は上記実状を考慮してなされたもの
で、グルーブロールによる金属帯への液体(塗料)の付
着量を予測し、この予測した液体(塗料)の付着量が適
切になるように制御することで、塗装された金属帯の品
質や製品の外観の低下を防止し、実験にかかる時間及び
費用を軽減させることができる液体塗布方法及び金属帯
塗装方法並びに金属帯塗装装置を提供することを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、外周面部の表面を覆う弾性材に
溝加工が施されたグルーブロールを、連続的に走行する
金属帯に押し付け、外部からグルーブロールの溝内に供
給された液体を金属帯に塗布させる液体塗布方法におい
て、グルーブロールと金属帯とが接する各部分において
作用する圧力である金属帯作用圧力を、グルーブロール
を金属帯に押し付けるときの押し付け力、グルーブロー
ルの形状、グルーブロールの摩耗状況、弾性材の物性、
金属帯の形状等のグルーブロールと金属帯の接触状態に
影響を与える要因から求め、当該求めた金属帯作用圧力
とグルーブロールの摩耗状況に基づいて、グルーブロー
ルの摩耗状況を考慮して金属帯作用圧力を補正して金属
帯に塗布される液体の付着量を予測し、当該予測した液
体の付着量が目標とする液体の付着量になるように、グ
ルーブロールを金属帯に押し付けるときの押し付け力を
制御する液体塗布方法である。
【0020】したがって、請求項1の発明の液体塗布方
法においては、グルーブロールと金属帯の接触状況に影
響を与える要因(この要因としては、グルーブロールを
金属帯に押し付けるときの押し付け力、グルーブロール
の形状、グルーブロールの摩耗状況、弾性材の物性、金
属帯の形状等が含まれている)に基づいて、液体の付着
量を予測し、この予測した液体の付着量が目標とする液
体付着量になるように、グルーブロールを金属帯に押し
付けるときの押し付け力を制御するため、金属帯への液
体の付着量を適切にすることができる。
【0021】特に、この請求項1の発明においては、グ
ルーブロールの摩耗状況を考慮して金属帯作用圧力を補
正し、液体の付着量を予測するため、グルーブロールが
摩耗しても、金属帯への液体の付着量を適切にすること
ができる。
【0022】これにより、液体と金属帯とが接触しない
非液体接触部の液体の付着量が、液体と金属帯とが接触
する液体接触部の液体付着量と比較して少なくなること
を防ぎ、液体を塗布された金属帯の品質や外観の低下を
防止することができる。
【0023】また、実験的に液体の付着量を求める必要
がないため、実験にかかる時間及び費用を軽減させるこ
とができる。次に、請求項2の発明は、請求項1記載の
液体塗布方法において、求めた金属帯作用圧力とグルー
ブロールの摩耗状況に基づいて、グルーブロールの摩耗
状況を考慮して金属帯作用圧力を補正して金属帯に塗布
される液体の付着量を予測する場合に、金属帯作用圧力
を、グルーブロールの溝を完全に押しつぶす圧力で割っ
て無次元化した無次元圧力を求め、グルーブロールの摩
耗状況に対応する金属帯作用圧力補正用のシフト圧力を
求め、摩耗前のグルーブロールに作用させることで当該
摩耗前のグルーブロールの溝の断面積と摩耗後のグルー
ブロールの溝の断面積とが同様となる圧力と、グルーブ
ロールの溝を完全に押しつぶす圧力と、無次元圧力と、
シフト圧力とから、グルーブロールの摩耗状況を考慮し
て金属帯作用圧力を補正して無次元化した補正圧力を求
め、無次元圧力と金属帯に塗布される液体の付着量との
関係に基づいて、補正圧力から液体の付着量を予測する
ことを特徴とする液体塗布方法である。
【0024】したがって、請求項2の発明の液体塗布方
法においては、請求項1と同様の作用により、同様の効
果を得ることができる。次に、請求項3の発明は、外周
面部の表面を覆うゴムに溝加工が施されたグルーブロー
ルを、連続的に走行する金属帯に押し付け、外部からグ
ルーブロールの溝内に供給された塗料を金属帯に塗布さ
せることで、金属帯の塗装を行う金属帯塗装方法におい
て、グルーブロールと金属帯とが接する各部分において
作用する圧力である金属帯作用圧力を、グルーブロール
を金属帯に押し付けるときの押し付け力、グルーブロー
ルの形状、グルーブロールの摩耗状況、ゴムの物性、金
属帯の形状等のグルーブロールと金属帯の接触状態に影
響を与える要因から求め、当該求めた金属帯作用圧力と
グルーブロールの摩耗状況に基づいて、グルーブロール
の摩耗状況を考慮して金属帯作用圧力を補正して金属帯
に塗布される塗料の付着量を予測し、当該予測した塗料
の付着量が目標とする塗料の付着量になるように、グル
ーブロールを金属帯に押し付けるときの押し付け力を制
御する金属帯塗装方法である。
【0025】この請求項3の発明の金属帯塗装方法は、
請求項1に記載した液体塗布方法における液体を塗料と
し、弾性材をゴムとしたものである。ゆえに、請求項1
と同様の作用により同様の効果を得ることができる。
【0026】次に、請求項4の発明は、請求項3記載の
金属帯塗装方法において、求めた金属帯作用圧力とグル
ーブロールの摩耗状況に基づいて、グルーブロールの摩
耗状況を考慮して金属帯作用圧力を補正して金属帯に塗
布される塗料の付着量を予測する場合に、金属帯作用圧
力を、グルーブロールの溝を完全に押しつぶす圧力で割
って無次元化した無次元圧力を求め、グルーブロールの
摩耗状況に対応する金属帯作用圧力補正用のシフト圧力
を求め、摩耗前のグルーブロールに作用させることで当
該摩耗前のグルーブロールの溝の断面積と摩耗後のグル
ーブロールの溝の断面積とが同様となる圧力と、グルー
ブロールの溝を完全に押しつぶす圧力と、無次元圧力
と、シフト圧力とから、グルーブロールの摩耗状況を考
慮して金属帯作用圧力を補正して無次元化した補正圧力
を求め、無次元圧力と金属帯に塗布される塗料の付着量
との関係に基づいて、補正圧力から塗料の付着量を予測
する金属帯塗装方法である。
【0027】したがって、請求項4の発明の金属帯塗装
方法においては、請求項3と同様の作用により、同様の
効果を得ることができる。次に、請求項5の発明は、外
周面部の表面を覆うゴムに溝加工が施されたグルーブロ
ールを、連続的に走行する金属帯に押し付け、外部から
グルーブロールの溝内に供給された塗料を金属帯に塗布
させることで、金属帯の塗装を行う金属帯塗装装置にお
いて、グルーブロールと金属帯とが接する各部分におい
て作用する圧力である金属帯作用圧力を、グルーブロー
ルを金属帯に押し付けるときの押し付け力、グルーブロ
ールの形状、グルーブロールの摩耗状況、ゴムの物性、
金属帯の形状等のグルーブロールと金属帯の接触状態に
影響を与える要因から求める金属帯作用圧力算出手段
と、当該金属帯作用圧力算出手段によって求めた金属帯
作用圧力とグルーブロールの摩耗状況に基づいて、グル
ーブロールの摩耗状況を考慮して金属帯作用圧力を補正
して金属帯に塗布される塗料の付着量を予測する塗料付
着量予測手段と、当該塗料付着量予測手段によって予測
した塗料の付着量が目標とする塗料の付着量になるよう
に、グルーブロールを金属帯に押し付けるときの押し付
け力を制御する制御手段とを具備した金属帯塗装装置で
ある。
【0028】この請求項5の発明の金属帯塗装装置で
は、先に述べた請求項3の金属帯塗装方法と同様の作用
がなされ、同様の効果が得られる。次に、請求項6の発
明は、請求項5記載の金属帯塗装装置において、グルー
ブロールの摩耗状況を測定する測定手段を具備した金属
帯塗装装置である。
【0029】したがって、請求項6の発明の金属帯塗装
装置においては、請求項5と同様の作用効果に加えて、
塗装を続けるうちにグルーブロールの摩耗状況が変化し
ても、測定手段によって変化後の摩耗状況を得ることが
できるため、適切な塗装付着量を予測することができ
る。
【0030】次に、請求項7の発明は、請求項1又は請
求項2記載の液体塗布方法において、金属帯作用圧力
を、グルーブロールを金属帯に押し付けるときの押し付
け力、金属帯の通板速度、グルーブロールの形状、グル
ーブロールの摩耗状況、弾性材の物性、金属帯の形状等
のグルーブロールと金属帯の接触状態に影響を与える要
因から求めるとしている。
【0031】すなわち、この請求項7では、金属帯作用
圧力が、グルーブロールを金属帯に押し付けるときの押
し付け力、金属帯の通板速度、グルーブロールの形状、
弾性材の物性、金属帯の形状を含む要因から求められ
る。
【0032】グルーブロール表面及び溝内に存在する液
体によって生じる圧力は、金属帯の通板速度によって変
化する。この請求項7の液体塗布方法においては、この
通板速度に伴って変化する液体圧力を考慮して金属帯作
用圧力を求める。
【0033】したがって、一層精度よく液体の塗布を行
うことができる。次に、請求項8の発明は、請求項3又
は請求項4記載の金属帯塗装方法において、金属帯作用
圧力を、グルーブロールを金属帯に押し付けるときの押
し付け力、金属帯の通板速度、グルーブロールの形状、
グルーブロールの摩耗状況、ゴムの物性、金属帯の形状
等のグルーブロールと金属帯の接触状態に影響を与える
要因から求めるとしている。
【0034】この請求項8の発明の金属帯塗装方法は、
請求項7に記載した液体塗布方法における液体を塗料と
し、弾性材をゴムとしたものである。ゆえに、請求項7
と同様の作用により同様の効果を得ることができる。
【0035】さらに、請求項9の発明は、請求項5又は
請求項6記載の金属帯塗装装置において、金属帯作用圧
力算出手段は、金属帯作用圧力を、グルーブロールを金
属帯に押し付けるときの押し付け力、金属帯の通板速
度、グルーブロールの形状、グルーブロールの摩耗状
況、ゴムの物性、金属帯の形状等のグルーブロールと金
属帯の接触状態に影響を与える要因から求めるとしてい
る。
【0036】この金属帯塗装装置は、請求項8記載の金
属帯塗装方法と同様の作用を実行する装置であり、請求
項8記載の金属帯塗装方法と同様の効果を得ることがで
きる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態
による金属帯塗装方法において、図3乃至図6に示した
要素と同様の要素には、同様の符号を付してその説明を
省略する。
【0038】(第1の実施の形態)本発明による金属帯
塗装方法では、塗料付着量を予測し、この塗料付着量の
予測値が、制御目標値を基準とする許容範囲に含まれる
ようにグルーブロール1の押し付け圧力を制御する。
【0039】先に示したように、塗料付着量の予測に
は、グルーブロール1を金属帯2に押し付けていると
き、すなわちグルーブロール1から金属帯2に圧力が作
用しているときのセル断面積A/塗料接触部長さRの値
が重要な要素であるが、溝4の形状の変化や、凸部5の
摩耗により、塗装状況に変化が生ずる。
【0040】本実施の形態において用いられるゴム製グ
ルーブロール1は、円筒状に形成された鋼ロールの外周
面部の表面をゴムで覆った構造を有している。グルーブ
ロール押し付け力が増加すると、グルーブロール1から
金属帯2に作用する圧力(以下、「金属帯作用圧力」と
いう)も増加する。
【0041】金属帯作用圧力が増加すると、グルーブロ
ール1の溝4の形状及び凸部5の形状が変形し、これに
より塗料接触部長さRは減少し、ロール接触部長さHは
増加する。
【0042】下記の(2)式に示すように、金属帯作用
圧力Pを、溝4を完全に押しつぶす圧力P0で割って無
次元化すると、無次元圧力P1が求まる。 無次元圧力P1=P/P0 …(2) なお、溝4を完全に押しつぶす圧力P0は、金属帯作用
圧力Pが作用していないときの溝4の形状と、接触弾性
係数とから、一義的に求めることができる。
【0043】ここで、摩耗前のグルーブロール1と、摩
耗量Wのグルーブロール1とについて考える。金属帯作
用圧力が作用していない状態、すなわちグルーブロール
1が金属帯2に接触しているだけの状態における摩耗量
Wのグルーブロール1のセル断面積をAwとする。
【0044】また、摩耗前のグルーブロール1のセル断
面積を、金属帯作用圧力が作用していない状態における
摩耗量Wのグルーブロール1のセル断面積Awと同等と
するためには、摩耗前のグルーブロール1に金属帯作用
圧力Pwを作用させればよいとする。
【0045】上記の場合において、摩耗量Wのグルーブ
ロールにおける無次元圧力P2は、溝4を完全に押しつ
ぶす圧力P0、摩耗前のグルーブロール1の無次元圧力
P1、摩耗前のグルーブロール1に作用させることで当
該摩耗前のグルーブロール1の溝4の断面積と摩耗後の
グルーブロール1の溝4の断面積とが同様となる金属帯
作用圧力Pwとを用いて、(3)式によって求められ
る。
【0046】P2=(P1+Pw)/P0 …(3) 一方、金属帯2に対するレベリング前の塗料の付着量を
示す転写液量を無次元化した無次元転写液量Q1は、下
記の(4)式に示すように、金属帯作用圧力を作用させ
たときのセル断面積A/塗料接触部長さRを、摩耗前の
グルーブロール1を金属帯2に接触させた状態のセル断
面積A0/塗料接触部長さR0で割って求められる。
【0047】 無次元化転写液量Q1=(A/R)/(A0/R0) …(4) 図1は、溝4の形状及びゴムの弾性率が各種異なるゴム
製グルーブロール1において、摩耗量Wが異なる場合に
おける無次元転写液量Q1と無次元圧力P2の関係を示
す図であり、摩耗量Wが0.0mm(摩耗前)、0.0
2mm、0.1mmの場合を例として示している。
【0048】摩耗量Wが0.0mmの場合における無次
元転写液量Q1と無次元圧力P2の関係から求めた近似
関数F1を基準とすると、摩耗量Wが0.02mmの場
合から求めた近似関数F2、摩耗量Wが0.1mmの場
合から求めた近似関数F3は、基準である0.0mmの
場合の近似関数F1をそれぞれ矢印a、bで示される無
次元圧力P2の高い方向かつ無次元転写液量のQ1の少
ない方向にシフトさせた状態となっている。
【0049】これにより、摩耗したグルーブロール1に
よって金属帯2に塗布された塗料3の無次元転写液量Q
1は、摩耗前の無次元転写液量Q1をある量だけシフト
させれば求められることが分かる。
【0050】逆に言えば、摩耗したグルーブロール1で
の無次元転写液量Q1は、摩耗量W毎に金属帯作用圧力
を補正するためのシフト圧力Ptを定め、このシフト圧
力Pt分だけ低くして無次元圧力を求めることで、摩耗
量Wが0.0mmの近似関数F1により求めることがで
きる。
【0051】すなわち、グルーブロール1が摩耗した場
合でも、シフト圧力Ptさえ求まれば、下記の(5)式
によってグルーブロールの摩耗状況を考慮して無次元圧
力P2を補正した無次元圧力P3を求めることができ、
この補正した無次元圧力P3と摩耗量Wが0.0mmの
場合の近似関数F1によって近似関数値F(P3)を求
め、この近似関数値F1(P3)をグルーブロール1が
摩耗した場合の無次元転写液量Q1とすることができ
る。
【0052】 P3=(P1+(Pw−Pt))/P0 …(5) ここで、摩耗量Wをグルーブロール1の溝4のピッチL
0で割って無次元化したものを無次元摩耗量W/L0と
し、またシフト圧力Ptをグルーブロール1の溝4を完
全に押しつぶす圧力P0で割って無次元化したものを無
次元シフト圧力Pt/P0とし、種々グルーブロール1
の溝4の形状及びゴムの硬度を変化させた場合の無次元
摩耗量W/L0と無次元シフト圧力Pf/P0との関係
を調べると、図2のようになる。
【0053】以上のことから、図2に示す無次元摩耗量
W/L0と無次元シフト圧力Pt/P0の関係を用いる
ことで、摩耗量Wからシフト圧力Ptを求めることがで
き、各種の圧力Pw、P1、Pt、P0を用いることで
上記の(5)式により補正した無次元圧力P3を求め、
この補正した無次元圧力P3を近似関数F1に代入して
近似関数値F1(P3)を求めることで、グルーブロー
ル1が摩耗した場合の無次元転写液量Q1を求めること
ができる。
【0054】この無次元転写液量Q1は、先に述べたよ
うに金属帯2に対するレベリング前の塗料の付着量を示
すものである。最終的に、この無次元転写液量Q1から
レベリング後の塗料付着量Qを求めるには、下記の
(6)式に示すように、摩耗前であり、かつ溝4の形状
が変形していない状態での転写液量(C1・A0/R
0)を無次元転写液量Q1に掛けることで可能となる。
【0055】 塗料付着量Q=C1・Q1・A0/R0 …(6) 次に、本実施の形態による金属帯塗装方法の動作につい
て説明する。本実施の形態による金属帯塗装方法におい
ては、まず、金属帯作用圧力Pを、グルーブロール押し
付け力、ロール形状、ロール摩耗状況、ゴムの縦弾性率
及びポアソン比、金属帯2の板幅、金属帯2の板厚等の
グルーブロール1と金属帯2の接触状態に影響を与える
要因に基づいて、解析的あるいは実験的に算出する。
【0056】次に、この算出された金属帯作用圧力P
と、溝4を完全に押しつぶす圧力P0に基づいて、
(2)式によって無次元圧力P1を求め、さらにグルー
ブロール1の摩耗量Wに基づいて、図2によってシフト
圧力Ptを求める。
【0057】次に、求めた無次元圧力P1と、摩耗前の
グルーブロール1のセル断面積をAwとする金属帯作用
圧力Pwと、求めたシフト圧力Ptと、溝4を完全に押
しつぶす圧力P0とに基づいて、(5)式によって補正
した無次元圧力P3を求める。
【0058】次に、この補正した無次元圧力P3を用い
て、近似関数値F1(P3)を求め、この近似関数値F
1(P3)を摩耗後のグルーブロール1における無次元
転写液量Q1とする。
【0059】次に、求めた無次元転写液量Q1に、
(6)式に示すように、溝4が変形していない状態での
転写液量(C1・A0/R0)を掛けて塗料付着量Qを
求める。そして、この算出された塗料付着量Qが制御目
標値を基準とした許容範囲にあるか否かを判断し、許容
範囲にないと判断した場合には、塗料付着量Qが制御目
標値を基準とした許容範囲に含まれるように、グルーブ
ロール押し付け力を変更する。
【0060】以上のように、本実施の形態による金属帯
塗装方法においては、グルーブロール1と金属帯2の接
触状態に影響を与える要因から金属帯作用圧力Pを求
め、当該求めた金属帯作用圧力Pからグルーブロール1
の溝4の変形や凸部5の摩耗量Wを考慮して塗装付着量
Qを予測し、この予測した塗装付着量に基づいて制御目
標を成立させるグルーブロール押し付け力を求め、当該
求めたグルーブロール押し付け力によって塗装を行うた
め、金属帯への塗料の付着量を適切にすることができ
る。
【0061】これにより、塗料3と金属帯2とが接触し
ない非塗料接触部の塗料3の付着量が、塗料3と金属帯
2とが接触する塗料接触部の塗料付着量と比較して少な
くなることを防ぎ、塗装された金属帯2の品質や外観の
低下を防止することができる。
【0062】また、実験的に塗料付着量を求める必要が
ないため、実験にかかる時間及び費用を軽減させること
ができる。なお、本実施の形態による金属帯塗装方法を
金属帯塗装装置に適用し、この金属帯塗装装置が、グル
ーブロール1の形状、グルーブロール1の摩耗状況、金
属帯作用圧力を作用させた時の転写量、ゴム物性、目標
とする塗料付着量、金属帯2の板幅、金属帯2の板厚、
金属帯作用圧力Pを作用させる前の溝4の形状(金属帯
作用圧力を作用させる前の塗料接触部分長さR0)、金
属帯作用圧力Pを作用させたときのセル断面積A等のグ
ルーブロール1と金属帯2の接触状態に影響を与える要
因に基づいて、上記の方法によって最適なグルーブロー
ル押し付け力を求める演算装置と、当該演算装置によっ
て求めたグルーブロール押し付け力によって、グルーブ
ロール1を金属帯2に押し付ける制御装置とを具備する
ことにより、この金属帯塗装装置によって金属帯2を塗
装した際に塗装付着量を目標値にすることができ、これ
により塗装された金属帯2の品質や外観の低下の防止、
時間及び費用の軽減が可能になる。
【0063】ここで、常に、あるいは一定周期毎に、グ
ルーブロール1の摩耗量Wを測定する測定手段を当該金
属帯塗装装置に具備することで、連続塗装によって摩耗
量Wが変化しても適切な塗料付着量Qを求めることがで
きる。
【0064】また、本実施の形態による金属帯塗装方法
及び装置においては、グルーブロール1の溝4が山形状
の場合を例として説明したが、これに限定されるもので
はなく、様々な形状の溝4においても、同様の作用で同
様の効果を得ることができる。
【0065】さらに、本実施の形態による金属帯塗装方
法及び装置は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形し
て実施できる。 (第2の実施の形態)本実施の形態においては、先に示
した第1の実施の形態の変形例について説明する。
【0066】先の第1の実施の形態においては、塗料を
金属帯に付着させる場合について説明しているが、本発
明はこれに限定されるものではない。すなわち、この塗
料に代えて、例えばシリコン等の物質を水に含ませてな
る化成処理液のような、様々な液体を金属帯に塗布させ
る場合に適用することができる。
【0067】また、第1の実施の形態においては、ゴム
がグルーブロールの外周面部を覆っている場合について
説明しているが、これに限定されるものではなく、他の
様々な弾性材をゴムに代えて適用することができる。
【0068】さらに、第1の実施の形態の金属帯塗装方
法及び装置においては、金属帯作用圧力を、グルーブロ
ール押し付け力、ロール形状、ゴムの縦弾性率及びポア
ソン比、金属帯の板幅、金属帯の板厚等のようなグルー
ブロールと金属帯の接触状態に影響を与える要因から求
めるとしている。
【0069】しかし、上記の要因として金属帯の通板速
度を含めてもよい。以下、この金属帯の通板速度を考慮
して金属帯作用圧力を求める理由について説明する。グ
ルーブロールと金属帯の間の溝内を液体が通過すると、
この液体の粘性により圧力が発生する。
【0070】この液体圧力は、グルーブロールのマクロ
な変形に対しては外部から強制的に付加されているグル
ーブロール押し付け力に加わって作用する。さらに、こ
の液体圧力は、溝表面に作用してセル面積を広げるよう
に作用している。
【0071】したがって、見かけ上セル断面積の算出に
おいてはグルーブロール押し付け力からこの液体圧力が
引かれたような力が作用している場合と等価になる。ま
た、この液体圧力は、通板速度が速いほど大きくなる
(なお、当然ながら液物性、粘性係数にも依存し、粘性
係数が大きい方が大きくなる)。
【0072】すなわち、この液体圧力は、金属帯の通板
速度に依存する性質を有しており、グルーブロール押し
付け力が同じ場合には、金属帯の通板速度が速くなるほ
ど大きな値となる。
【0073】したがって、金属帯の通板速度が変化した
場合には、液体圧力の変化を考慮して一定の目標付着量
を得るために適した金属帯作用圧力を求め、この適した
金属帯作用圧力を実現するようにグルーブロール押し付
け力を制御する。
【0074】これにより、液体圧力を考慮して一層精度
よく液体の塗布を行うことができる。なお、第1の実施
の形態及び本実施の形態においては、液体の付着量を均
一に操作するためにグルーブロール押し付け力を制御す
るとしているが、これに代えて、金属帯を挟むように存
在するグルーブロールの回転軸間のギャップを制御する
ことで液体の付着量を操作するとしてもよい。
【0075】
【実施例】(実施例1)以下、本発明による金属帯塗装
方法における塗料付着量の予測精度を調べるために行っ
た実験の結果について説明する。なお、この実験は、鋼
板通板速度が50m/minの状態で実行されている。
【0076】本実験においては、円筒状に形成された鋼
ロールの外周面部の表面をゴムで覆った構造のグルーブ
ロールが用いられており、このグルーブロールの回転軸
方向の長さは2000mm、外直径は300mm、円筒
状鋼ロールの内直径は210mm、外直径は260m
m、ゴムの厚さは20mmである。
【0077】また、塗料を塗布する金属帯には、厚さ
1.2mm、幅1200mmの鋼板が用いられている。
さらに、本実験において、グルーブロール押し付け力は
2トンであり、比重1.1、粘度8cps、加熱残分1
8%の塗料が用いられている。
【0078】グルーブロールの溝の形状は、図6に示す
ような山形状とし、このグルーブロールの凸部は摩耗量
Wだけ摩耗している。本実験においては、この山形状の
溝における頂点間のピッチL0と深さdの様々な組合わ
せ、および様々な摩耗量Wに対して、塗装された鋼板の
幅の中心位置において測定した塗装付着量と、図1に示
す近似関数F1によって予測される無次元転写液量から
求めた塗料付着量との比較を行っている。表1に、測定
した塗料付着量と、予測した塗料付着量との比較結果を
示す。
【0079】
【表1】
【0080】表1の結果から、様々なピッチL0と深さ
dのグルーブロールにおいて摩耗量Wが変化しても、測
定した塗料付着量と、予測した塗料付着量とは近似して
おり、本発明の妥当性が示されている。
【0081】(実施例2)ここでは、鋼板の通板速度依
存性に関する実験について説明する。本実験は、ゴム硬
度70°、摩耗量20μm、溝ピッチ0.55mm、溝
深さ0.11mmのグルーブロールを用い、グルーブロ
ール押し付け力(外部押し付け荷重)を2トンとした状
況において、鋼板通板速度を30m/minとした場合
と、通板速度を80m/minとした場合の平均付着量
(鋼板両端部及び鋼板中心の付着量の平均)を測定する
ものである。
【0082】この実験において、通板速度が30m/m
inの平均付着量は1.75g/m2 であったが、通板
速度が80m/minの平均付着量は2.02g/m2
であった。
【0083】これは、鋼板通板速度の増加に伴って流体
圧力が増加し、グルーブロールの溝を押し広げるように
作用したために液体の付着量が増加したものである。し
たがって、高い精度で目標の液体付着量を達成しようと
すると、この鋼板通板速度を考慮してグルーブロール押
し付け力を制御する必要がある。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体塗布
方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置によれ
ば、グルーブロールと金属帯とが接する各部分において
作用する圧力である金属帯作用圧力を、グルーブロール
と金属帯の接触状態に影響を与える要因から求め、当該
求めた金属帯作用圧力から摩耗状況やグルーブロールの
溝の形状変化を考慮して塗料の付着量を予測し、この予
測した塗料の付着量が目標とする塗料付着量になるよう
に、グルーブロールを金属帯に押し付けるときの押し付
け力を制御する。
【0085】したがって、金属帯への塗料の付着量を適
切にすることができる。特に、本発明においては、グル
ーブロールの摩耗状況を考慮して金属帯作用圧力を補正
し、液体の付着量を予測するため、グルーブロールが摩
耗しても、金属帯への液体の付着量を適切にすることが
できる。
【0086】ゆえに、塗料と金属帯とが接触しない非塗
料接触部の塗料の付着量が、塗料と金属帯とが接触する
塗料接触部の塗料付着量と比較して少なくなることを防
ぎ、塗装された金属帯の品質や外観の低下を防止するこ
とができる。また、実験的に塗料付着量を求める必要が
ないため、実験にかかる時間及び費用を軽減させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溝の形状及びゴムの弾性率が異なる様々な種類
のゴム製グルーブロールにおける無次元圧力と、無次元
ロール接触部長さとの関係を示す図。
【図2】溝の形状及びゴムの弾性率が異なる様々な種類
のゴム製グルーブロールにおける無次元圧力と、無次元
セル断面積との関係を示す図。
【図3】従来の金属帯塗装方法の一例を示す概念図。
【図4】従来の金属帯塗装方法における塗装後の金属帯
と塗料との関係の一例を示す断面図。
【図5】ゴム製のグルーブロールによって塗装を行う場
合における溝の変形状態の一例を示す図。
【図6】摩耗したゴム製のグルーブロールの外周面部を
示す図。
【符号の説明】
1…グルーブロール 2…金属帯 3…塗料 4…溝 5…凸部 6…摩耗部分

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面部の表面を覆う弾性材に溝加工が
    施されたグルーブロールを、連続的に走行する金属帯に
    押し付け、外部から前記グルーブロールの溝内に供給さ
    れた液体を前記金属帯に塗布させる液体塗布方法におい
    て、 前記グルーブロールと前記金属帯とが接する各部分にお
    いて作用する圧力である金属帯作用圧力を、前記グルー
    ブロールを前記金属帯に押し付けるときの押し付け力、
    前記グルーブロールの形状、前記グルーブロールの摩耗
    状況、前記弾性材の物性、前記金属帯の形状等の前記グ
    ルーブロールと前記金属帯の接触状態に影響を与える要
    因から求め、 当該求めた金属帯作用圧力と前記グルーブロールの摩耗
    状況に基づいて、前記グルーブロールの摩耗状況を考慮
    して前記金属帯作用圧力を補正して前記金属帯に塗布さ
    れる液体の付着量を予測し、 当該予測した液体の付着量が目標とする液体の付着量に
    なるように、前記グルーブロールを前記金属帯に押し付
    けるときの押し付け力を制御することを特徴とする液体
    塗布方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液体塗布方法において、 前記求めた金属帯作用圧力と前記グルーブロールの摩耗
    状況に基づいて、前記グルーブロールの摩耗状況を考慮
    して前記金属帯作用圧力を補正して前記金属帯に塗布さ
    れる液体の付着量を予測する場合に、 前記金属帯作用圧力を、前記グルーブロールの溝を完全
    に押しつぶす圧力で割って無次元化した無次元圧力を求
    め、 前記グルーブロールの摩耗状況に対応する金属帯作用圧
    力補正用のシフト圧力を求め、 摩耗前のグルーブロールに作用させることで当該摩耗前
    のグルーブロールの溝の断面積と摩耗後のグルーブロー
    ルの溝の断面積とが同様となる圧力と、前記グルーブロ
    ールの溝を完全に押しつぶす圧力と、前記無次元圧力
    と、前記シフト圧力とから、前記グルーブロールの摩耗
    状況を考慮して前記金属帯作用圧力を補正して無次元化
    した補正圧力を求め、 前記無次元圧力と前記金属帯に塗布される液体の付着量
    との関係に基づいて、前記補正圧力から前記液体の付着
    量を予測することを特徴とする液体塗布方法。
  3. 【請求項3】 外周面部の表面を覆うゴムに溝加工が施
    されたグルーブロールを、連続的に走行する金属帯に押
    し付け、外部から前記グルーブロールの溝内に供給され
    た塗料を前記金属帯に塗布させることで、前記金属帯の
    塗装を行う金属帯塗装方法において、 前記グルーブロールと前記金属帯とが接する各部分にお
    いて作用する圧力である金属帯作用圧力を、前記グルー
    ブロールを前記金属帯に押し付けるときの押し付け力、
    前記グルーブロールの形状、前記グルーブロールの摩耗
    状況、前記ゴムの物性、前記金属帯の形状等の前記グル
    ーブロールと前記金属帯の接触状態に影響を与える要因
    から求め、 当該求めた金属帯作用圧力と前記グルーブロールの摩耗
    状況に基づいて、前記グルーブロールの摩耗状況を考慮
    して前記金属帯作用圧力を補正して前記金属帯に塗布さ
    れる塗料の付着量を予測し、 当該予測した塗料の付着量が目標とする塗料の付着量に
    なるように、前記グルーブロールを前記金属帯に押し付
    けるときの押し付け力を制御することを特徴とする金属
    帯塗装方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の金属帯塗装方法におい
    て、 前記求めた金属帯作用圧力と前記グルーブロールの摩耗
    状況に基づいて、前記グルーブロールの摩耗状況を考慮
    して前記金属帯作用圧力を補正して前記金属帯に塗布さ
    れる塗料の付着量を予測する場合に、 前記金属帯作用圧力を、前記グルーブロールの溝を完全
    に押しつぶす圧力で割って無次元化した無次元圧力を求
    め、 前記グルーブロールの摩耗状況に対応する金属帯作用圧
    力補正用のシフト圧力を求め、 摩耗前のグルーブロールに作用させることで当該摩耗前
    のグルーブロールの溝の断面積と摩耗後のグルーブロー
    ルの溝の断面積とが同様となる圧力と、前記グルーブロ
    ールの溝を完全に押しつぶす圧力と、前記無次元圧力
    と、前記シフト圧力とから、前記グルーブロールの摩耗
    状況を考慮して前記金属帯作用圧力を補正して無次元化
    した補正圧力を求め、 前記無次元圧力と前記金属帯に塗布される塗料の付着量
    との関係に基づいて、前記補正圧力から前記塗料の付着
    量を予測することを特徴とする金属帯塗装方法。
  5. 【請求項5】 外周面部の表面を覆うゴムに溝加工が施
    されたグルーブロールを、連続的に走行する金属帯に押
    し付け、外部から前記グルーブロールの溝内に供給され
    た塗料を前記金属帯に塗布させることで、前記金属帯の
    塗装を行う金属帯塗装装置において、 前記グルーブロールと前記金属帯とが接する各部分にお
    いて作用する圧力である金属帯作用圧力を、前記グルー
    ブロールを前記金属帯に押し付けるときの押し付け力、
    前記グルーブロールの形状、前記グルーブロールの摩耗
    状況、前記ゴムの物性、前記金属帯の形状等の前記グル
    ーブロールと前記金属帯の接触状態に影響を与える要因
    から求める金属帯作用圧力算出手段と、 当該金属帯作用圧力算出手段によって求めた金属帯作用
    圧力と前記グルーブロールの摩耗状況に基づいて、前記
    グルーブロールの摩耗状況を考慮して前記金属帯作用圧
    力を補正して前記金属帯に塗布される塗料の付着量を予
    測する塗料付着量予測手段と、 当該塗料付着量予測手段によって予測した塗料の付着量
    が目標とする塗料の付着量になるように、前記グルーブ
    ロールを前記金属帯に押し付けるときの押し付け力を制
    御する制御手段とを具備したことを特徴とする金属帯塗
    装装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の金属帯塗装装置におい
    て、 前記グルーブロールの摩耗状況を測定する測定手段を具
    備したことを特徴とする金属帯塗装装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2記載の液体塗布方
    法において、 前記金属帯作用圧力を、前記グルーブロールを前記金属
    帯に押し付けるときの押し付け力、前記金属帯の通板速
    度、前記グルーブロールの形状、前記グルーブロールの
    摩耗状況、前記弾性材の物性、前記金属帯の形状等の前
    記グルーブロールと前記金属帯の接触状態に影響を与え
    る要因から求めるとしたことを特徴とする液体塗布方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項3又は請求項4記載の金属帯塗装
    方法において、 前記金属帯作用圧力を、前記グルーブロールを前記金属
    帯に押し付けるときの押し付け力、前記金属帯の通板速
    度、前記グルーブロールの形状、前記グルーブロールの
    摩耗状況、前記ゴムの物性、前記金属帯の形状等の前記
    グルーブロールと前記金属帯の接触状態に影響を与える
    要因から求めるとしたことを特徴とする金属帯塗装方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項5又は請求項6記載の金属帯塗装
    装置において、 前記金属帯作用圧力算出手段は、前記金属帯作用圧力
    を、前記グルーブロールを前記金属帯に押し付けるとき
    の押し付け力、前記金属帯の通板速度、前記グルーブロ
    ールの形状、前記グルーブロールの摩耗状況、前記ゴム
    の物性、前記金属帯の形状等の前記グルーブロールと前
    記金属帯の接触状態に影響を与える要因から求めるとし
    たことを特徴とする金属帯塗装装置。
JP10226994A 1997-09-30 1998-08-11 液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置 Pending JPH11165127A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10226994A JPH11165127A (ja) 1997-09-30 1998-08-11 液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-266882 1997-09-30
JP26688297 1997-09-30
JP10226994A JPH11165127A (ja) 1997-09-30 1998-08-11 液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11165127A true JPH11165127A (ja) 1999-06-22

Family

ID=26527453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10226994A Pending JPH11165127A (ja) 1997-09-30 1998-08-11 液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11165127A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008110300A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Nippon Steel Corp 帯状鋼板の塗装方法
JP2009233497A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Jfe Steel Corp ロール塗布方法およびロール塗布装置
CN103506242A (zh) * 2013-08-29 2014-01-15 鞍钢股份有限公司 一种硅钢薄涂层产品的生产方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008110300A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Nippon Steel Corp 帯状鋼板の塗装方法
JP2009233497A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Jfe Steel Corp ロール塗布方法およびロール塗布装置
CN103506242A (zh) * 2013-08-29 2014-01-15 鞍钢股份有限公司 一种硅钢薄涂层产品的生产方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010240897A (ja) グラビアコーティング用ドクター
JPH11165127A (ja) 液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置
JP2009268966A (ja) ロールコーターを用いた塗布方法
SE447362B (sv) Schaberklinga
US10953649B2 (en) Squeegee
JPH1157565A (ja) 液体塗布方法及び金属帯塗装方法並びに金属帯塗装装置
JP6436040B2 (ja) スラリーの塗布方法及び塗布装置
JP5131010B2 (ja) 連続溶融金属メッキシステム及びメッキ方法
JP3204470B2 (ja) ロールコータによる帯状体の塗装膜厚制御方法
RU2278009C1 (ru) Способ определения зоны образования соединения металлопокрытия с основой при электроконтактной наплавке
JPH0754116A (ja) 溶融亜鉛めっき浴用シンクロール
JPH0829296A (ja) タイヤの摩耗状態予測方法
JP2006281086A (ja) 帯状物体の塗装装置及び塗装方法
JP2006247482A (ja) 3本ロールミル装置
JPS6324119A (ja) 塗装膜厚測定方法
JP2001276698A (ja) ロールコータ装置及びこれを用いた塗装方法
JP2005074366A (ja) 帯状体の塗装方法及び装置
JPH06335657A (ja) 両面同時塗装における塗装膜厚制御方法
JPH11138077A (ja) 化成処理液の塗布装置及び塗布方法
JP2923417B2 (ja) 耐摩耗性シューと耐摩耗性レールを備えた下水処理機械
JP2009291698A (ja) 塗布装置と塗布方法
JP2833508B2 (ja) 電気めっきにおける通電ロールのバックアップロール
JP2015024385A (ja) 塗工装置
JP7150644B2 (ja) 塗装条件判定方法、および情報処理装置
JPH07241517A (ja) ロールコータによる塗装方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees