JP2833508B2 - 電気めっきにおける通電ロールのバックアップロール - Google Patents
電気めっきにおける通電ロールのバックアップロールInfo
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Description
る通電ロールに対するバックアップロールに係り、特
に、通電ロールへのめっき金属の付着を防止するための
バックアップロールに関する。
ためには、被めっき材をカソードとし、電極をアノード
として、被めっき材をめっき浴に浸漬しながら、被めっ
き材に対してめっきを施す。この電気めっきにおいて、
めっき液を通して通電ロールにめっき金属が付着する
と、この金属付着物の被めっき材への押込みを招き、鋼
板の格落ちが発生するため、通電ロールへのめっき金属
の付着を防止する必要がある。
59−89790 号公報おいては、通電ロールと電解槽の間に
おいてストリップ間において、そのストリップに気体、
または気体と液体の混合物を噴射して電解槽から流出し
ためっき液の通電性を低下させるという通電ロールへの
金属の電着防止方法が開示されている。
−50495 号公報においては、水平型電気めっき装置にお
いて、コンダクターロール(通電ロール)に近接する位
置に、めっき液上面より突出し、連通する被めっき材と
の間隔が10mm以下となるように遮蔽板を設けたコンダ
クターロールのめっき金属付着防止装置が開示されてい
る。
っき液との接触を避けることよって通電ロールへのめっ
き金属の付着を防止しようとするものである。
の場合は、気体または液体の噴射によりめっき液の流動
に変化が生じ、めっきムラが発生してしまう新たな問題
を生じる。めっき液の流動を防止するためには、気体圧
を一定にすることが重要となるが、その設備コストが嵩
むばかりでなく、実際的にめっき液の流動を防止するこ
とが困難である。また、あるいは液体を噴射する場合に
は、めっき液の希釈が問題となる。
存在によりめっき液の通電ロールへの付着をある程度防
止できるものの、鋼板の表面についためっき液の通電ロ
ールへの付着は防止できない。さらに、遮蔽板をストリ
ップに近接させているので、ストリップが波打ちしたと
き、擦り傷を発生させる問題がある。また、通電ロール
の摩耗による鋼板との間のメニスカスの形成について考
慮されていない。
めっき金属の付着防止効果が高め、かつ前述の操業上の
トラブルを全く生じさせない、現実としてきわめて有効
な態様とすることにある。
のめっき金属の付着現象を解析したところ、従来の方法
とは全く異なる角度に基づく手段が前記課題を解決する
ために有効であることを知見した。すなわち、本発明の
電気めっきにおける通電ロールのバックアップロールで
は、これにクラウン量が0.5〜5mmである凸クラウン
を形成したものである。
着要因となるめっき液溜まりを可能な限り少なくし、か
つ通電ロールと被めっき材との接触面積を増加させるこ
とにより、電流密度の低下を図ることにより、通電ロー
ルへのめっき金属の付着を防止しようとするものであ
る。
き金属の付着が生じる現象を説明すると、バックアップ
ロール11との間に通板される鋼板13と、通電ロール
12との間にめっき液Sの液溜まりがあると、鋼板13
→めっき液S→通電ロール12の経路で洩れ電流が生じ
る。この洩れ電流の電流密度が大きくなり、めっき材の
析出限界量を超えると、 M2++2e- →M なる化学反応により、めっき金属Mの通電ロール13表
面への電析が生じるためである。この傾向は、高電流密
度化するめっき条件の下でほど顕著にあらわれる。
を少なくするまたは無くすとともに、液溜まりに流れる
電流密度を低減すればよいことに本発明者は着目した。
5に示すように、通電ロール2のバックアップロール1
にクラウン量(2X)として0.5〜5mmの凸クラウン
を形成すると、鋼板3が通電ロール2に対して幅方向に
均一に接触する。その結果、通電ロール2と鋼板3との
間におけるめっき液の液溜まりが実質的に無くなり、し
かも、仮にあったとしても、凸クラウンを付与しない場
合に比較して、鋼板3と通電ロール2との接触面積が大
きくなるので、電流密度が低下し、めっき金属Mの通電
ロール1表面への電析を防止できる。
により、通電部での電食による摩耗が生じ、局部的な電
流密度の上昇が生じる。しかしながら、本発明によれ
ば、通電ロール1の摩耗が生じて通電ロールのプロフィ
ール変化が生じたとしても、鋼板3の通電ロール2への
接触面積の変化がほとんどなく、もってめっき金属の電
析を防止できる。
される凸クラウンのクラウン量、すなわち、図5に示す
ように、両側に付与されているクラウンの合計クラウン
量(X+X、すなわち2X)としては、0.5〜5.0
mmの範囲内であることを要する。後述の実施例でも明ら
かなように、0.5mm未満だと、クラウンを付与した場
合の効果が顕著でなく、反対に5mmを超えると、被めっ
き材の平坦性を担保することができず、しかも被めっき
材が縦折れを起こす原因となる。より望ましいクラウン
量の範囲は1.5〜3.5mm、特に2〜3mmである。
ら具体的に説明する。図1は、本発明に係るバックアッ
プロール1の使用状態における正面図である。通電ロー
ル2とバックアップロール3との間に被めっき材であ
る、たとえば鋼板3が通板される。本発明においては、
概念的に同図に示されているように、バックアップロー
ル1に凸クラウンが付与される。
適用できる。すなわち、図2に示すように、鋼板3は、
通電ロール2とバックアップロール1との間を通板さ
れ、このときに通電ロール2と接触して負に帯電され
る。続いて、前段ダムロール4を通板されて、電解槽5
に搬入される。この電解槽5において、陽極6との電極
反応により鋼板3の表面にめっきが施される。その後、
後段ダムロール7を通板されて、電解槽5から搬出され
る。電解槽5の中央位置には、鋼板3の搬送を補助する
サポートロール8が配設されている。以後、同様の工程
を繰り返して、所定のめっき厚となるまで、めっきが施
されることになる。
めっき装置について説明したが、図3に示す縦型電気め
っき装置や、あるいは図4に示すラジアル型電気めっき
装置に適用することもできる。縦型電気めっき装置の場
合は、バックアップロール1が2つ配設されているが、
原理は本実施例で説明した水平型電気めっき設備におけ
るバックアップロール1と同じである。
本発明の効果を明らかにする。図2に示す電気めっき装
置を用い、バックアップロールのクラウン量を適宜変更
して、実験を行った。バックアップロール径は400mm
φ×1850mmで、凸クラウン量は、図5に示すX+X
=2Xの値である。また、通電ロールの硬度はHs=4
6とし、バックアップロールの圧下力は、1000Kg
と1500Kgの二通りとした。
ル寿命、めっき金属付着率をそれぞれ測定した。評価欄
の評価は、クラウンが付与されていないバックアップロ
ールと比較した寿命の長短により行った。
/cm2) の感圧紙をバックアップロールと通電ロールとの
間に挟み、所定のバックアップロール圧下力で圧下する
ことによって感圧により色変化した領域の幅を測定する
ことによった。この感圧紙接触幅が広いほど、通板され
る鋼板と通電ロールの電流密度が低くなり、通電ロール
へのめっき金属の付着および巻き付きが起こり難くなる
ものと考えられる。また、通電ロールの寿命は、通電ロ
ールにめっき金属の付着が発生し、通電ロール研磨作業
によってもこのめっき金属の付着が抑制できなくなり、
通電ロールを交換せざるを得ない時点までの寿命であ
る。さらに、金属付着発生率は、通電ロールに発生した
めっき金属付着による通電ロール研磨等の手入れ回数を
生産量(トン)で割った値で示した。結果を表1に示
す。
ウン量が0.5〜5mmの範囲内にある場合には、通電ロ
ールの寿命が、クラウンを付与しないバックアップロー
ルと比較して約3倍近くとなることが判る。特に、バッ
クアップロールのクラウン量が2〜3mmの範囲内の時
は、5倍以上となった。なお、クラウン量が5.5mmの
バックアップロールの場合には、通電ロールの原因では
なく、鋼板が平坦不良となったため、通電ロールを即交
換せざるを得ないものである。
液の液だまりを防止して、かつ電流密度を低下させるこ
とにより、通電ロールに対するめっき金属の付着を防止
することが可能となる。また、本発明は、バックアップ
ロール自体の形状を変更するのみで、他の手段を付加す
るものではなく、めっき性状に変更をもたらすものでは
ないので、安定しためっきが可能となる点においても、
優れた利点をもたらす。
おける拡大図である。
型電気めっき設備の側面概念図である。
示す説明図である。
まりを示す説明図である。
4,7…ダムロール、5…電解槽、6…陽極。
Claims (1)
- 【請求項1】通電ロールとバックアップロールとの間を
通板される被めっき材にめっきを施す電気めっき設備に
おけるバックアップロールにおいて、 クラウン量が0.5〜5mmである凸クラウンが形成され
ていることを特徴とする電気めっきにおける通電ロール
のバックアップロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150795A JP2833508B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | 電気めっきにおける通電ロールのバックアップロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150795A JP2833508B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | 電気めっきにおける通電ロールのバックアップロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08239795A JPH08239795A (ja) | 1996-09-17 |
JP2833508B2 true JP2833508B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=12610285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4150795A Expired - Lifetime JP2833508B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | 電気めっきにおける通電ロールのバックアップロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2833508B2 (ja) |
-
1995
- 1995-03-01 JP JP4150795A patent/JP2833508B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08239795A (ja) | 1996-09-17 |
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