JPH0754116A - 溶融亜鉛めっき浴用シンクロール - Google Patents

溶融亜鉛めっき浴用シンクロール

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JPH0754116A
JPH0754116A JP20418093A JP20418093A JPH0754116A JP H0754116 A JPH0754116 A JP H0754116A JP 20418093 A JP20418093 A JP 20418093A JP 20418093 A JP20418093 A JP 20418093A JP H0754116 A JPH0754116 A JP H0754116A
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JP
Japan
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roll
groove
width
depth
sink roll
Prior art date
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Pending
Application number
JP20418093A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Inoue
茂 井上
Hidekatsu Yano
秀勝 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
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Publication of JPH0754116A publication Critical patent/JPH0754116A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Coating With Molten Metal (AREA)
  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 めっき製品の品質を阻害する押し疵やロール
マーク等の欠陥を防止し、且つ過大な回転トルクがかか
らない溶融亜鉛めっき用シンクロール。 【構成】 シンクロール1の表面に溝12が設けられて
いるが、この溝の幅Wを1mm以上深さを1mmよりも大き
くして、ドロスによる溝の目詰まりを防ぎ、又溝幅を2
mm以下且つ溝を隔てる陸幅Pを2.5mm以下としてロー
ルマークを防いでいる。同時に、溝の深さを2mm以下と
して、シンクロールに過大なトルクがかかることを防止
している。 【効果】 めっき面の欠陥発生を防ぐとともにシンクロ
ールの耐久性が向上。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】連続溶融亜鉛めっき槽の浴中に浸
漬されて鋼帯を所定の方向に導くシンクロールに関連
し、ドロスが付着し難く又ロールにかかるトルクが小さ
い表面構造をもった溶融亜鉛めっき浴用シンクロールに
関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛や錫、アルミニウムのように比較的
融点の低い金属は、これを溶融した状態に保っためっき
浴に鋼帯を浸漬通過させることによって、めっきを施す
ことが行われている。このめっき浴中にあって、鋼帯の
進行方向を変えるために使用されるのがシンクロール
で、このロールにはめっき鋼板の表面に欠陥を作らない
ための工夫が施されている。
【0003】図5に、シンクロールと鋼帯との関係を示
す。シンクロール1は亜鉛が溶融しているめっき浴2の
底部近くに在って、めっき浴2の中に斜めに進入してく
る鋼帯3の進行方向を変えて上方へ向かわせる。この間
に溶融しているめっき金属は鋼帯表面に付着する。めっ
きされた鋼帯は、めっき浴2から出る位置をサポートロ
ール4によって調整され、出た直後に噴射ノズル5から
噴射されるガスによってめっきの付着量がコントロール
される。シンクロールは、このように溶融金属中にあっ
て鋼帯と強く接触するので、めっき鋼板の表面に与える
影響が大きい。
【0004】先ず、亜鉛を主成分とする溶融亜鉛めっき
浴に特有の現象としてドロスの生成があり、これがめっ
き表面欠陥の原因となる。ドロスは、亜鉛と鉄とが反応
した合金を主成分とする異物で、めっき金属よりも融点
が高く固相でめっき浴中に浮遊している。このドロス
は、鋼帯とシンクロール表面との間で凝集し易く、シン
クロールと鋼帯との間に巻き込まれるとめっき面に押し
疵等の欠陥を発生させる。ドロスの巻き込みを防ぐた
め、シンクロールの表面に周方向に連続的に或いは非連
続的に溝を形成し、この溝を通してドロスを逃がすこと
が工夫された。
【0005】次に、シンクロール表面に溝を作っても、
その形状・寸法によっては、溝が目詰まりしたり、或い
は、その型が鋼帯に転写されたように、めっき製品に帯
状に色調の異なる面が現れる(以下、ロールマークと称
す)という問題が生じた。従来、このドロスの排除とロ
ールマークの防止とを両立させようとして、シンクロー
ルの表面溝に関して種々の提案が行われている。
【0006】例えば、特開昭64−79356号公報で
は、深さ0.5mm乃至10mm、溝幅5mm乃至10mm、R
3mm乃至10mm、ピッチ20mm乃至60mmのクロスグル
ーブ状溝を設けることによって、鋼帯へのドロスの付着
と鋼帯の蛇行とを防いでいる。又、特開平2−2284
58号公報では、深さ1.0mm以下の溝を0.5mm乃至
10mmのピッチで形成し、鋼帯へのドロスの付着とロー
ルマークの防止とを両立させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シンク
ロール表面に溝を形成するとロールにかかるトルクが大
きくなることがあり、従来の提案ではこの点についての
考慮がなく、過大トルクの問題が未解決のまま残されて
いた。
【0008】この発明は、この過大トルクの問題を解決
するためになされたもので、鋼帯へのドロスの付着及び
ロールマークを防止するとともに過大トルクがかからな
い溶融亜鉛めっき浴用シンクロールを提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段は、ロールの表面に周方向に連続的或いは非連続
的に溝を設けた溶融亜鉛めっき用シンクロールにおい
て、その溝の寸法を深さが1.0mmを超え2.0mm以下
で幅が1.0mm以上2.0mm以下とし、この溝を陸幅
1.0mm以上2.5mm以下の間隔で形成した溶融亜鉛め
っき浴用シンクロールである。
【0010】
【作用】図1に溝を示すが、(a)図はシンクロール1
の周方向に溝12が形成されている様子を示すものであ
り、(b)図は陸幅Pで形成されている深さD,幅Wの
溝を示す。シンクロールの溝は前述したようにドロスを
逃がす道であり、これによってシンクロールと鋼帯との
間にドロスが挟まれることを避けるものである。
【0011】ドロスを順調に流出させるために、一本の
溝が必要な幅と深さを持たなければならないが、溝の幅
と深さ共適切な範囲が存在する。又、溝と溝とを隔てる
山の幅にも限界が存在する。必要な幅と深さについて、
深さが1.0mm以下でも、又幅が1.0mmに満たなくて
も、溝はドロスによって目詰まりを起こし易い。目詰ま
りを起こすと鋼帯がスリップし、表面を疵付けることが
ある。
【0012】図2は、溝の深さを変えた場合のロールの
回転トルクの変化を示したもので、縦軸は溝の深さが
1.0mmの場合の回転トルクを1として各々の深さでの
回転トルクを比で表したもの、横軸は溝の深さである。
溝の深さが2.0mmを超すと回転トルクは急に上昇し始
め、深さが2.5mmでは2倍にも達する。溝の深さが増
すと回転に対する抵抗が大きくなり、溶融亜鉛のように
比重の大きなめっき浴中ではこの影響が大きいと考えら
れるが、そのメカニズムの詳細は明らかでない。
【0013】図3は、幅が一定で深さが異なる溝を形成
したシンクロールを用いてめっきを行った場合の目詰ま
りの起こり難さを調べた結果を示すものである。目詰ま
りの起こりにくさの指標は、各々のシンクロールが溝の
目詰まりを起こさずにめっき処理が行えた鋼帯処理量で
ある。図3において、縦軸は鋼帯処理量を示し、横軸は
溝の深さを示す。
【0014】溝の深さが1.0mm以下になると鋼帯処理
量は急激に低下し、0.5mmでは1.0mmの場合と比較
して二十分の一以下になってしまう。陸幅については、
シンクロール表面の強度、耐久性から、1.0mm以上が
必要である。
【0015】次に、溝の断面積及び陸幅の増加に対する
限界について説明する。図4は、ロールマークと溝の幅
との関係、及び、同じく陸幅との関係を調べた結果であ
る。深さを一定にし、幅及び陸幅を変えたシンクロール
を用いてめっきを行い、製品についてロールマークを観
察した結果である。縦軸にロールマークの程度を示して
あり、Oの座標はロールマークが全く発生していないこ
とを示し、上方はマークが明瞭になりその程度が悪化し
ていることを示す。横軸は溝の幅と陸幅の寸法を示す共
通座標である。
【0016】溝の幅が2.0mm以下の場合ロールマーク
は現れないが、2.0mmを超すと現れ始め、幅が広くな
るとその程度が悪化してくる。又、陸幅が2.5mm以下
の場合ロールマークは現れないが、2.5mmを超すと現
れ始め、陸幅が大きくなるとその程度が悪化してくる。
【0017】シンクロールは無駆動ロールで、走行する
鋼帯によって回転させられる。発明者らはめっき鋼板の
品質向上を目的に、シンクロールとめっき層との関係を
さらに調べているうちに、シンクロールの回転トルクと
溝の形状との間に特異な関係があることを見出した。ト
ルクが大きいとロールの傷みが早くその寿命が短くなる
ので、可及的に小さなトルクで操業できることが望まれ
る。
【0018】以上まとめると、溝の深さが1.0mm以下
では目詰まりが起き易く、2.0以上では回転トルクが
過大となる。溝の幅が1.0mm未満では目詰まりが起こ
り易く、2.0以上ではロールマークが現れるおそれが
ある。陸幅が1.0未満ではシンクロールの耐久性が劣
る。なお、必要に応じて、山の肩及び溝の隅には曲率半
径0.2乃至0.4程度の丸みをつけ、ドロスが溝に流
れ込み易いように又溝の中を流れ易いようにすることが
適切である。
【0019】
【実施例】シンクロールの周方向に螺旋状に連続した溝
を生成し、これを亜鉛・アルミニウム合金めっき浴に使
用して鋼帯にめっきを施した。溝と陸の寸法が異なるシ
ンクロールについて、溝の目詰まり、製品の押し疵とロ
ールマーク及び操業中のシンクロールの回転トルクにつ
いて評価した。
【0020】溝の目詰まりは、目詰まりを起こさずにめ
っきが施された鋼帯処理量で評価し、押し疵とロールマ
ークは、肉眼で観察された場合を×とし、認められなか
った場合を○とし、又回転トルクは溝の深さ1.0mmの
場合を基準としてその比で評価した。溝の寸法及び山の
寸法と評価結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】この発明の実施例では、押し疵やロールマ
ークが発生したものは無く、又目詰まりを起こすまでの
鋼帯処理量はほぼ2乃至3万トンと満足な結果であり、
回転トルク比は1.3以内であった。
【0023】これに対して、この発明の条件範囲を外れ
る比較例では、溝の深さ或いは幅が小さ過ぎる試験No.
9、10では押し疵が発生するとともに鋼帯処理量は千
トン台と少なく、又溝が深過ぎる試験No. 11では回転
トルクが過大で、溝幅或いは陸幅が大き過ぎる試験No.
12、13ではロールマークが発生した。
【0024】
【発明の効果】以上述べてきたように、この発明による
シンクロール表面の溝は、目詰まりし難い幅と深さとを
持ち、又ロールマークの付き難い溝幅と陸幅とを以て形
成されている。加えて、溝の深さを制限することによっ
てロールに過大トルクがかかることを防いでいる。この
ため、めっき製品の表面欠陥発生が防止されるととも
に、シンクロールの耐久性が向上した。このように、製
品品質と生産コスト両面に貢献するこの発明の効果は大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明を説明するための、シンクロール表面の溝
の概念を示す図である。
【図2】発明の主要な原理を説明するための溝の深さと
回転トルクとの関係を示す図である。
【図3】溝の深さと目詰まりを起こさずに処理可能な鋼
帯処理量との関係を示す図である。
【図4】溝の幅又は陸幅とロールマークとの関係を示す
図である。
【図5】シンクロールの使用状況を説明するめっき浴の
縦断面を示す概要図である。
【符号の説明】
1 シンクロール 2 めっき浴 3 鋼帯 12 溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールの表面に周方向に連続的或いは非
    連続的に溝を設けた溶融亜鉛めっき用シンクロールにお
    いて、深さが1.0mmを超え2.0mm以下で幅が1.0
    mm以上2.0mm以下の溝を陸幅1.0mm以上2.5mm以
    下の間隔で形成したことを特徴とする溶融亜鉛めっき浴
    用シンクロール。
JP20418093A 1993-08-18 1993-08-18 溶融亜鉛めっき浴用シンクロール Pending JPH0754116A (ja)

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JP20418093A JPH0754116A (ja) 1993-08-18 1993-08-18 溶融亜鉛めっき浴用シンクロール

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JP20418093A JPH0754116A (ja) 1993-08-18 1993-08-18 溶融亜鉛めっき浴用シンクロール

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020040020A (ko) * 2000-11-23 2002-05-30 이구택 그루브 마크 방지를 위한 씽크롤
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