JPH11165098A - 液体塗布ノズル及び液体塗布装置並びにそれらを用いた液体塗布方法 - Google Patents

液体塗布ノズル及び液体塗布装置並びにそれらを用いた液体塗布方法

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JPH11165098A
JPH11165098A JP33280197A JP33280197A JPH11165098A JP H11165098 A JPH11165098 A JP H11165098A JP 33280197 A JP33280197 A JP 33280197A JP 33280197 A JP33280197 A JP 33280197A JP H11165098 A JPH11165098 A JP H11165098A
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liquid
nozzle
gas
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units
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Application number
JP33280197A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Sotozono
信貴 外園
Kazuto Nakajima
和人 中島
Masato Mitani
眞人 三谷
Hiroyuki Kotani
博之 小谷
Hiroyuki Naka
裕之 中
Koji Matsunaga
浩二 松永
Takao Inoue
孝夫 井上
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時の精度確保が比較的容易で、配管系や
塗布装置の複雑化あるいは生産性の低下を伴うこともな
く、均一な塗膜厚さを得ることができ、また、使用中に
ノズルの一部に不具合が発生してもノズル全体の交換を
要することなく対応することができる、液体塗布ノズル
及び液体塗布装置並びにそれらを用いた液体塗布方法を
提供する。 【解決手段】 塗布されるべき液体を貯える液体貯留部
22と該液体貯留部につながる液体吐出口23とが形成
された液体ノズルユニット21を複数備え、各液体ノズ
ルユニットの液体貯留部は隣り合うノズルユニットとの
接続面21fに開口する開口部22aを有しており、隣
り合うノズルユニットの開口部どうしが組み合わされて
全液体ノズルユニットの液体貯留部が連続した状態で、
全液体ノズルユニットを一体的に連結して液体塗布ノズ
ル20を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、塗布対象物表面
に液体を塗布する塗布工程に用いられる、液体塗布ノズ
ル及び液体塗布装置並びにそれらを用いた液体塗布方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、各種の工業製品の製造過
程には、製品の特定表面に所定性状の薄膜を形成するた
めに、対象表面に液体を塗布する塗布工程が設けられて
いる。例えば、カラーテレビ用の陰極線管(CRT)の
場合には、その表示部分となる保護ガラスに、蛍光体入
りの液体を塗布することにより、赤(R),緑(G),青
(B)の3色の蛍光体層が形成される。このような塗布
工程では、できるだけ均一な厚さの薄膜を形成するため
に、塗布液を対象表面に対して極力均一に塗布すること
が求められるが、例えば、上記陰極線管あるいは各種基
板類(例えば半導体基板や光ディスク基板等)などのよ
うに、比較的幅広あるいは大面積のものの場合には、均
一に塗布することが一般に難しくなる。
【0003】例えば、上記陰極線管の場合を例にとって
説明すれば、裏面(凹面)を上向きにして保持した保護
ガラスを傾動かつ低速回転させながら、上記凹面の中央
底部に所定の(蛍光体入りの)塗布液を供給し、回転に
よる遠心力と凹面の傾斜を利用して塗布液を凹面全体に
拡散させて塗布する方法が知られている。この場合、余
剰な塗布液は、保護ガラスを更に傾けることによって外
部に排出・回収されて再利用される。しかしながら、こ
の公知の方法では、塗布液の粘度によっては回転時の半
径方向に塗布ムラ(所謂ビーチムラ)が生じ易く、ま
た、特に塗膜厚さが厚くなると(例えば300μm程度
にまで厚くなると)塗布作業に長時間を要し、更に、上
述のように余剰の塗布液は再利用されるのであるが、性
状の変化等があるので再利用にも限度があり、塗布液の
無駄な消費が避け難い、などの問題があった。
【0004】そこで、本願発明者らは、特願平8−33
391号において、図18に示すように、一方向に長い
液体塗布ノズル110を塗布対象表面上に配置し、この
塗布ノズル110を、その長手方向に直交する方向に移
動させながら塗布を行うようにしたもの(以下、これを
第1の従来例という。)を提案した。この第1の従来例
では、液体塗布ノズル110は、一方向に長いその本体
中に、同方向に長い液体貯留部112が設けられ、この
液体貯留部112の下方に液体吐出口113が形成され
ている。この液体吐出口113は液体貯留部112と同
じ方向に、例えば、直径0.4mmの丸穴が4mmピッチに
並べて形成されたものである。液体導入口118から供
給された塗布液は、液体貯留部112内に一旦貯留さ
れ、圧力がノズル長手方向について一定とされた後、各
液体吐出口113より均一に線状に吐出される。
【0005】この第1の従来例に係る液体塗布装置10
1の概略及び塗布の状況を図19に示す。この液体塗布
装置101は、基本的には、上記液体塗布ノズル110
と、塗布対象物W'(例えばカラーテレビ用の陰極線管
のパネル)を回転可能に支持するワーク支持部102
と、液体塗布ノズル110を塗布対象物W'上でY方向
(ノズル長手方向Xに直交する方向)に移動させるノズ
ル移動機構(不図示)とから構成されている。そして、
図に示されたセット状態において、塗布対象物W'の上
方に配置された液体塗布ノズル110を、液体吐出口1
13から塗布液(例えば、蛍光体粒子が分散したスラリ
ー)を吐出させながらY方向に移動させることにより、
塗布対象表面上に塗布を行うようになっている。
【0006】また、上記第1の従来例のように1本の長
い液体塗布ノズル110を用いる代わりに、図20に示
すように、複数の短い液体塗布ノズル120を一方向へ
並べて用いること(以下、これを第2の従来例とい
う。)が考えられる。この場合、各液体塗布ノズル12
0の長さは、上記第1の従来例における液体塗布ノズル
110と比べてかなり短く設定され、液体導入口12
8,液体貯留部122および液体吐出口123をそれぞ
れ備えている。該液体吐出口123は、例えば、直径
0.4mmの丸穴が4mmピッチで一方向に並べられて形成
されたものである。
【0007】複数の液体塗布ノズルは、液体吐出口12
3が一方向に並ぶように配列された状態で、液体塗布装
置に取り付けられる。液体導入口128から供給された
塗布液は、液体貯留部122内で一時的に貯留され、圧
力がノズル長手方向について一定とされた後、各液体吐
出口123より吐出される。この液体塗布ノズル120
を用いた液体塗布装置は、ノズルが置き替わっただけで
上記第1の従来例のものと同等であり、したがって、液
体塗布方式についても、第1の従来例と同様に、塗布対
象物の上方に配置された一連の液体塗布ノズル120
を、各液体吐出口123から塗布液を吐出させながらY
方向(ノズル長手方向Xに直交する方向)に移動させる
ことにより、塗布対象表面上に塗布を行う。
【0008】また、上記第1の従来例のように1本の長
い液体塗布ノズルを用いる代わりに、図21に示すよう
に、1本の短い液体塗布ノズル130を使用し、これを
直交する2方向(X−Y方向)に移動させながら液体を
塗布すること(以下、これを第3の従来例という。)が
考えられる。この場合、液体塗布ノズル130は、第2
の従来例における単体の液体塗布ノズル120と同様
に、液体導入口138,液体貯留部132および液体吐
出口133を備えている。液体吐出口133は、例え
ば、直径0.4mmの丸穴が4mmピッチで一方向に並んで
形成されたものである。液体導入口138から供給され
た塗布液は、液体貯留部132内で一時的に貯留され、
圧力がノズル長手方向について一定とされた後、各液体
吐出口133より吐出される。
【0009】この液体塗布ノズルが組み込まれた液体塗
布装置131は、図22に示されるように、液体塗布ノ
ズル130をY方向(ノズル長手方向Xに直交する方
向)に移動させるノズル移動機構に加えて、液体塗布ノ
ズル130をX方向に移動させるノズル移動機構を有し
ており、塗布対象物W'の上方に配置された液体塗布ノ
ズル130を、液体吐出口133から塗布液を吐出させ
ながら、Y方向に移動させるとともに、X方向にも移動
させ、塗布対象物W'の全面を濡らすのに必要な回数だ
け往復させることにより、塗布対象表面上に塗布を行
う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
従来例では、それぞれ、以下に述べるような難点があっ
た。すなわち、上記第1の従来例の場合には、液体塗布
ノズル110の一方向への長さが長くなりすぎ、液体吐
出口113の数も多くなるため、液体塗布ノズル110
を製作する際における精度の確保が困難になる。このた
め、加工の調整に多大な時間と手間とが必要となる。ま
た、第2の従来例では、液体塗布ノズル120の一方向
の長さは第1の従来例と比べて短いので、加工精度の確
保はさほど困難ではないが、各液体塗布ノズル120へ
の液体または気体供給のための配管系が液体塗布ノズル
120毎に必要となり、全体の構造が複雑になる。しか
も、隣合うノズルどうしの境目部分では、少なくとも両
ノズル120の端末プレートの板厚を合わせた分につい
ては液体吐出口123を設けることができないので、こ
の境目部分に対応する塗布対象表面上に規定の塗膜厚み
を確保することが難しくなる。
【0011】更に、第3の従来例では、液体塗布ノズル
130の加工精度の確保はさほど困難ではなく、また配
管系も複雑になることはないが、塗布時に、Y方向への
移動のみならず、X方向への往復移動も行う必要がある
ため、液体塗布装置131の構造が複雑化するとともに
塗布作業のタクトが遅くなり、特に、幅広の塗布対象物
の表面を塗布する場合には不利である。また、塗り上が
りまでに要する時間が長くなるため、特に、例えば蛍光
体粒子のように沈降し易い材料を含んだ塗布液を用いる
場合などには、塗布面内での粒子の分布の均一性を確保
することが難くなる。また更に、上記第1〜第3のいず
れの従来例においても、ノズルに、歪や割れあるいは目
詰まり等の不良が発生した場合は、一体物としてのノズ
ルをまるごと交換しなければならず、非効率的でコスト
的に不利である。特に、第1の従来例の液体塗布ノズル
の場合には、ノズル長さが長くて液体吐出口の数も多
く、加工にもそれだけ多大の手間が掛かっているので、
とりわけ非効率的である。
【0012】本発明は、上記技術的課題に鑑みてなされ
たもので、加工時の精度確保が比較的容易で、配管系や
塗布装置の複雑化あるいは生産性の低下を伴うこともな
く、均一な塗膜厚さを得ることができ、また、使用中に
ノズルの一部に不具合が発生してもノズル全体の交換を
要することなく対応することができる、液体塗布ノズル
及び液体塗布装置並びにそれらを用いた液体塗布方法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、これを第1の発明という。)は、
塗布されるべき液体を貯える液体貯留部と該液体貯留部
につながる液体吐出口とが形成された液体ノズルユニッ
トを複数備え、各液体ノズルユニットの液体貯留部は隣
り合うノズルユニットとの接続面に開口する開口部を有
しており、隣り合うノズルユニットの開口部どうしが組
み合わされて全液体ノズルユニットの液体貯留部が連続
した状態で、全液体ノズルユニットを一体的に連結して
構成されていることを特徴としたものである。
【0014】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
これを第2の発明という。)は、上記第1の発明におい
て、所定の気体を貯える気体貯留部と該気体貯留部につ
ながる気体吐出口とが形成された気体ノズルを備え、上
記気体吐出口が上記液体吐出口の周囲に対応するように
位置設定されていることを特徴としたものである。
【0015】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
これを第3の発明という。)は、上記第2の発明におい
て、上記気体ノズルが複数の気体ノズルユニットで構成
され、各気体ノズルユニットの気体貯留部は隣り合うノ
ズルユニットとの接続面に開口する開口部を有してお
り、隣り合うノズルユニットの開口部どうしが組み合わ
されて全気体ノズルユニットの気体貯留部が連続した状
態で、全気体ノズルユニットを一体的に連結して構成さ
れていることを特徴としたものである。
【0016】また更に、本願の請求項4に係る発明(以
下、これを第4の発明という。)は、上記第1〜第3の
発明のいずれか一において、上記各液体ノズルユニット
または各気体ノズルユニットの隣り合うノズルユニット
との接続面に、位置決め用の凹部もしくは凸部が設けら
れていることを特徴としたものである。
【0017】また、本願の請求項5に係る発明(以下、
これを第5の発明という。)は、液体導入部と液体排出
部とを有して塗布されるべき液体を貯える液体貯留部
と、液体吐出口を有する複数の液体吐出ノズルユニット
とを備え、これら複数の液体吐出ノズルユニットが上記
液体排出部に配設されて該液体排出部を覆うことによ
り、各液体吐出ノズルユニットの液体吐出口が上記液体
貯留部に連通していることを特徴としたものである。
【0018】更に、本願の請求項6に係る発明(以下、
これを第6の発明という。)は、上記第5の発明におい
て、上記液体貯留部の液体排出部の側面または近傍に、
液体塗布ノズルの長手方向に沿ったユニット保持部が形
成され、上記各液体吐出ノズルユニットは、上記ユニッ
ト保持部に保持され上記液体塗布ノズル長手方向に沿っ
て並んだ状態で一体的に連結されていることを特徴とし
たものである。
【0019】また更に、本願の請求項7に係る発明(以
下、これを第7の発明という。)は、上記第5または第
6の発明において、気体導入口と気体排出部とを有して
所定の気体を貯える気体貯留部を備えた気体ノズルが設
けられ、上記気体排出部が各上記液体吐出ノズルユニッ
トの液体吐出口の周囲に対応するように位置設定されて
いることを特徴としたものである。
【0020】また更に、本願の請求項8に係る発明(以
下、これを第8の発明という。)は、上記第7の発明に
おいて、上記気体ノズルは上記液体吐出口に対応する気
体吐出口を形成した複数の気体吐出ノズルユニットを備
え、これら複数の気体吐出ノズルユニットが上記気体排
出部に配設されて該気体排出部を覆うことにより、各気
体吐出ノズルユニットの気体吐出口が、上記気体貯留部
に連通し、かつ、上記液体吐出口の周囲に対応するよう
に位置していることを特徴としたものである。
【0021】また更に、本願の請求項9に係る発明(以
下、これを第9の発明という。)は、上記第8の発明に
おいて、上記気体貯留部の気体排出部の側面または近傍
に、気体ノズルの長手方向に沿ったユニット保持部が形
成され、上記各気体吐出ノズルユニットは、上記ユニッ
ト保持部に保持され上記気体ノズル長手方向に沿って並
んだ状態で一体的に連結されていることを特徴としたも
のである。
【0022】また更に、本願の請求項10に係る発明
(以下、これを第10の発明という。)は、上記第5〜
第9の発明のいずれか一において、上記各液体吐出ノズ
ルユニットまたは各気体吐出ノズルユニットの隣り合う
吐出ノズルユニットとの接続面に、位置決め用の凹部も
しくは凸部が設けられていることを特徴としたものであ
る。
【0023】また更に、本願の請求項11に係る発明
(以下、これを第11の発明という。)は、上記第8〜
第10の発明のいずれか一において、上記液体吐出ノズ
ルユニットと気体吐出ノズルユニットとが、上記液体吐
出口と気体吐出口とが所定間隔を隔てて対向するよう
に、所定の部材を介して連結されていることを特徴とし
たものである。
【0024】また、本願の請求項12に係る発明(以
下、これを第12の発明という。)は、請求項1〜請求
項11のいずれか一に記載された液体塗布ノズルと、該
液体塗布ノズルを塗布対象物上で該塗布対象物と相対移
動させる相対移動手段とを具備し、上記液体塗布ノズル
が、その液体吐出口と上記塗布対象物の被塗布面とが対
向するように配置されることを特徴としたものである。
【0025】更に、本願の請求項13に係る発明(以
下、これを第13の発明という。)は、請求項1〜請求
項11のいずれか一に記載された液体塗布ノズルを用い
て塗布対象物の被塗布面に所定の塗布液を塗布すること
を特徴としたものである。
【0026】
【発明の作用および効果】本願の第1の発明によれば、
上記液体塗布ノズルは、複数の液体ノズルユニットをそ
の液体貯留部が連続した状態で一体的に連結して構成さ
れている。したがって、この液体塗布ノズルを製作する
際には、各液体ノズルユニット毎に加工すれば良い。す
なわち、多くの吐出口を有し高い精度が要求される液体
塗布ノズルを製作するに際して、長さの短いノズルユニ
ット毎に加工することができるので、長尺の一体物を加
工する場合に比べて容易に加工精度を確保できる。ま
た、使用中に液体塗布ノズルの一部に不具合が発生した
場合には、全体をメインテナンス若しくは交換・廃棄す
る必要はなく、その不具合部分を含むノズルユニットの
みの部分的な交換だけで対処することができ、長尺で一
体物のノズル全体の交換を要していた場合に比べて、メ
インテナンスに要するコストを大幅に低減させることが
できる。更に、使用時は液体貯留部が連続した一体物の
ノズルとして扱えるため、複数の長さが短い塗布ノズル
を単に並べただけの場合のように、塗布液供給用の配管
系をノズルユニット毎に設ける必要はないので装置が複
雑化することはなく、また、ノズルユニットどうしの境
目部分でも他の部分と同様のピッチで切れ目なく液体吐
出口を設けることができるので、均一な塗膜厚さを得る
ことができる。しかも、幅広の塗布対象物にも対応が容
易で、ノズル長手方向への往復塗布を行う必要もなく、
この点においても、塗布装置の複雑化を招くことはな
い。また更に、塗布対象物の幅が変更された場合には、
連結するノズルユニットの数や長さの組み合わせを変更
して液体塗布ノズルの塗布幅を変化させることにより、
容易に対応することができる。
【0027】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、所定の気体を貯える気体貯留部と
該気体貯留部につながる気体吐出口とが形成された気体
ノズルを備え、上記気体吐出口が上記液体吐出口の周囲
に対応するように位置設定されているので、液体貯留部
に塗布液を、気体貯留部に所定の気体をそれぞれ供給す
ることにより、液体吐出口から吐出される塗布液の流れ
の周囲に気体吐出口から気体を吐出させ、この気体の流
れによって塗布液の流れを絞ることができる。これによ
り、塗布液の流量をより微細に制御することができ、塗
布液の過剰な吐出をできるだけ抑制しつつ所定の塗膜厚
さを得ることが可能になる。
【0028】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第2の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記気体ノズルは、複数の気体ノ
ズルユニットをその気体貯留部が連続した状態で一体的
に連結して構成されているので、上記第1の発明におい
て液体塗布ノズルを複数の液体ノズルユニットで構成し
たのと略同等の効果を気体ノズルにおいて奏することが
できる。すなわち、気体ノズルを製作する際には、長さ
の短いノズルユニット毎に加工することができるので、
長尺の一体物を加工する場合に比べて容易に加工精度を
確保できる。また、使用中に気体ノズルの一部に不具合
が発生した場合には、全体をメインテナンス若しくは交
換・廃棄する必要はなく、その不具合部分を含むノズル
ユニットのみの部分的な交換だけで対処することがで
き、長尺で一体物のノズル全体の交換を要していた場合
に比べて、メインテナンスに要するコストを大幅に低減
させることができる。更に、使用時は気体貯留部が連続
した一体物のノズルとして扱えるため、複数の長さが短
い気体ノズルを単に並べただけの場合のように、気体供
給用の配管系をノズルユニット毎に設ける必要はないの
で装置が複雑化することはない。また更に、塗布対象物
の幅が変更された場合には、連結するノズルユニットの
数や長さの組み合わせを変更して気体ノズルの幅を変化
させることにより、容易に対応することができる。
【0029】また更に、本願の第4の発明によれば、基
本的には、上記第1〜第3の発明のいずれか一と同様の
効果を奏することができる。しかも、その上、上記各液
体ノズルユニットまたは各気体ノズルユニットの隣り合
うノズルユニットとの接続面に、位置決め用の凹部もし
くは凸部が設けられているので、上記各液体ノズルユニ
ットまたは各気体ノズルユニットをそれぞれ連結して一
体化するに際して、隣り合うノズルユニットとの位置決
めを、容易かつ正確に行うことができる。
【0030】また、本願の第5の発明によれば、上記液
体塗布ノズルは、複数の液体吐出ノズルユニットが上記
液体排出部に配設されて構成されている。したがって、
この液体塗布ノズルを製作する際、高い精度が要求され
る液体吐出口を多数有する部分は、長さの短い各液体吐
出ノズルユニット毎に加工すれば良く、長尺の一体物を
加工する場合に比べて容易に加工精度を確保できる。ま
た、使用中に液体吐出ノズルユニットの一部に不具合が
発生した場合には、全体をメインテナンス若しくは交換
・廃棄する必要はなく、その不具合部分を含むノズルユ
ニットのみの部分的な交換だけで対処することができ、
長尺で一体物のノズル全体の交換を要していた場合に比
べて、メインテナンスに要するコストを大幅に低減させ
ることができる。しかも、この場合、第1〜第4の発明
における場合に比べて、より小さい部材の交換で済み、
コスト的により有利になる。更に、使用時は一体物のノ
ズルとして扱えるため、複数の長さが短い塗布ノズルを
単に並べただけの場合のように、塗布液供給用の配管系
をノズルユニット毎に設ける必要はないので装置が複雑
化することはなく、また、ノズルユニットどうしの境目
部分でも他の部分と同様のピッチで切れ目なく液体吐出
口を設けることができるので、均一な塗膜厚さを得るこ
とができる。しかも、幅広の塗布対象物にも対応が容易
で、ノズル長手方向への往復塗布を行う必要もなく、こ
の点においても、塗布装置の複雑化を招くことはない。
また更に、塗布対象物の幅が変更された場合には、連結
する液体吐出ノズルユニットの数や長さの組み合わせを
変更し、また、液体吐出口を設けていないノズルユニッ
トを適用して液体塗布ノズルの塗布幅を変化させること
により、容易に対応することができる。
【0031】更に、本願の第6の発明によれば、基本的
には、上記第5の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記液体貯留部の液体排出部の側
面または近傍に、液体塗布ノズルの長手方向に沿ったユ
ニット保持部が形成されており、各液体吐出ノズルユニ
ットは、このユニット保持部に保持され液体塗布ノズル
長手方向に沿って並んだ状態で一体的に連結されている
ので、複数の液体吐出ノズルユニットを、一体的に連結
された状態で容易かつ確実に上記液体排出部に配設して
これを覆うことができる。
【0032】また更に、本願の第7の発明によれば、基
本的には、上記第5または第6の発明と同様の効果を奏
することができる。しかも、その上、気体導入口と気体
排出部とを有して所定の気体を貯える気体貯留部を備え
た気体ノズルが設けられ、上記気体排出部が各上記液体
吐出ノズルユニットの液体吐出口の周囲に対応するよう
に位置設定されているので、液体貯留部に塗布液を、気
体貯留部に所定の気体をそれぞれ供給することにより、
液体吐出口から吐出される塗布液の流れの周囲に気体排
出部から気体を排出させ、この気体の流れによって塗布
液の流れを絞ることができる。これにより、塗布液の流
量をより微細に制御することができ、塗布液の過剰な吐
出をできるだけ抑制しつつ所定の塗膜厚さを得ることが
可能になる。
【0033】また更に、本願の第8の発明によれば、基
本的には、上記第7の発明と同様の効果を奏することが
できる。しかも、その上、上記気体ノズルでは、気体吐
出口を形成した複数の気体吐出ノズルユニットが上記気
体排出部に配設されて該気体排出部を覆っている。した
がって、第5の発明において液体排出部に複数の液体吐
出ノズルユニットを配設したのと略同等の効果を気体側
において奏することができる。すなわち、気体ノズルを
製作する際、気体排出部を覆う部分については、長さの
短い気体吐出ノズルユニット毎に加工することができる
ので、長尺の一体物を加工する場合に比べて容易に加工
精度を確保できる。また、使用中に気体排出部を覆う部
分の一部に不具合が発生した場合には、全体をメインテ
ナンス若しくは交換・廃棄する必要はなく、その不具合
部分を含むノズルユニットのみの部分的な交換だけで対
処することができ、長尺で一体物のノズル全体の交換を
要していた場合に比べて、メインテナンスに要するコス
トを大幅に低減させることができる。更に、使用時は一
体物のノズルとして扱えるため、複数の長さが短い気体
ノズルを単に並べただけの場合のように、気体供給用の
配管系をノズルユニット毎に設ける必要はないので装置
が複雑化することはない。また更に、塗布対象物の幅が
変更された場合には、連結するノズルユニットの数や長
さの組み合わせを変更して全体の幅を変化させることに
より、容易に対応することができる。
【0034】また更に、本願の第9の発明によれば、基
本的には、上記第8の発明と同様の効果を奏することが
できる。しかも、その上、上記気体貯留部の気体排出部
の側面または近傍に、気体ノズルの長手方向に沿ったユ
ニット保持部が形成されており、上記各気体吐出ノズル
ユニットは、上記ユニット保持部に保持され上記気体ノ
ズル長手方向に沿って並んだ状態で一体的に連結されて
いるので、複数の気体吐出ノズルユニットを、一体的に
連結された状態で容易かつ確実に上記気体排出部に配設
してこれを覆うことができる。
【0035】また更に、本願の第10の発明によれば、
基本的には、上記第5〜第9の発明のいずれか一と同様
の効果を奏することができる。しかも、その上、上記各
液体吐出ノズルユニットまたは各気体吐出ノズルユニッ
トの隣り合う吐出ノズルユニットとの接続面に、位置決
め用の凹部もしくは凸部が設けられているので、上記各
液体吐出ノズルユニットまたは各気体吐出ノズルユニッ
トをそれぞれ連結して一体化するに際して、隣り合う吐
出ノズルユニットとの位置決めを、容易かつ正確に行う
ことができる。
【0036】また更に、本願の第11の発明によれば、
基本的には、上記第8〜第10の発明のいずれか一と同
様の効果を奏することができる。しかも、その上、上記
液体吐出ノズルユニットと気体吐出ノズルユニットと
が、上記液体吐出口と気体吐出口とが所定間隔を隔てて
対向するように、所定の部材を介して連結されているの
で、液体吐出口と気体吐出口とが容易かつ確実に位置決
めされ、また、両吐出口を容易かつ確実に所定間隔に保
持できる。これにより、気体の流れによって塗布液の流
れをより精度良く絞り、塗布液の流量をより一層微細に
制御することができるようになる。
【0037】また、本願の第12の発明によれば、請求
項1〜請求項11に係る発明のいずれか一と同様の効果
を有する液体塗布装置を得ることができる。
【0038】更に、本願の第13の発明によれば、塗布
対象物の被塗布面に所定の塗布液を塗布するに際して、
請求項1〜請求項11に係る発明のいずれか一と同様の
効果を奏することができる。
【0039】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、例えば、
テレビ用の陰極線管(CRT)の表示部分となる保護ガ
ラスに蛍光体粒子を含有したスラリー状の塗布液を塗布
する工程に適用した場合について、添付図面を参照しな
がら詳細に説明する。まず、本発明の第1の実施の形態
について説明する。図1は、本実施の形態に係る液体塗
布装置1の概略構成を示す斜視図である。この図に示す
ように、上記液体塗布装置1は、基本的な構成要素とし
て、塗布対象物W(ワーク:例えばテレビ用の陰極線
管)を回転可能に支持するワーク支持台2と、ワークW
の塗布面(例えば上記陰極線管の保護ガラス表面)に所
定の塗布液(例えば蛍光体粒子を含有したスラリー状の
塗布液)を塗布するための液体塗布ノズル20と、上記
ワーク支持台2の両側に配置された一対のパネル部材3
の上端にそれぞれ固定されて上記液体塗布ノズル20の
移動(図1におけるY方向への移動)を支持する一対の
移動支持部10とを備えている。上記液体塗布ノズル2
0は、その詳細な構成については後述するが、全体とし
て一定方向(図1におけるX方向)に伸びる棒状に形成
され、その上側には当該液体塗布ノズル20を支持する
ベース板9が当接している。
【0040】上記ワーク支持台2は、その上面側に、ワ
ークWを取り付けるための一対の取付プレート2aを有
するとともに、その下面側には、例えば電動モータ(不
図示)および減速機構(不図示)等を内蔵した回転駆動
部2Mを備えており、上記液体塗布ノズル20によるワ
ークWに対する塗布作業を終えた後、乾燥工程に先立っ
て、この回転駆動部2Mを作動させてワーク支持台2を
駆動し、ワークWを所定の回転速度で回転させるように
なっている。このような回転を与えることにより、例え
ば、ワークWの表面上に塗布液が過剰な部分があれば、
その過剰分を遠心力で飛散させることができる。
【0041】上記一対の移動支持部10は、図2および
図3にその内部の構成を詳しく示すように、液体塗布ノ
ズル20の移動方向(Y方向)に延びる一対のガイドレ
ール11と、いずれか一側のガイドレール11に沿って
延設された回転可能なボールネジ軸12と、このボール
ネジ軸12及び一側のガイドレール11に嵌合して設け
られた駆動ブロック13と、この駆動ブロック13に対
応し他側のガイドレール11に嵌合して設けられた従動
ブロック14とを備えている。上記ボールネジ軸12
は、その両端部近傍が一対の軸受12bで支承されると
ともに、一方の軸端部には駆動モータ12Mが連結され
ている。また、駆動ブロック13には、一側のガイドレ
ール11に案内される直線軸受11b及びボールネジ軸
12に噛み合うボールナット12nが設けられる一方、
従動ブロック14には、他側のガイドレール11に案内
される直線軸受11bが設けられている。
【0042】以上の構成要素が水平方向の開口を有する
ケース体10cに収納されており、このケース体10c
(図1参照)の底板を介して、上記各ガイドレール11
が液体塗布装置1のパネル部材3の上端に固定されてい
る。また、液体塗布ノズル20を支持する上記ベース板
9の両端部は、上記駆動ブロック13および従動ブロッ
ク14にそれぞれ固定されている。そして、上記駆動モ
ータ12Mを作動させることによりボールネジ軸12が
所定回転数で回転させられると、このボールネジ軸12
に噛み合うボールナット12nを有する上記駆動ブロッ
ク13が、ガイドレール11で案内されながら、図にお
けるY方向に所定速度でスライド移動させられる。
【0043】これに伴って、上記ベース板9が(つまり
液体塗布ノズル20が)同方向に移動し、また、同時
に、上記従動ブロック14がガイドレール11で案内さ
れながらY方向にスライド移動させられる。換言すれ
ば、上記液体塗布ノズル20が、一対のガイドレール1
1で案内されながら、その長手方向(図におけるX方
向)に直交する方向(Y方向)へ所定速度で移動させら
れる。なお、液体塗布ノズル20をY方向へ移動させる
ための駆動機構としては、上述のようなボールネジをも
のに限定されるものではなく、例えば、ベルト駆動ある
いはチェーン駆動のものなど、他の種々の機構を用いる
ことが可能である。
【0044】上記駆動ブロック13及び従動ブロック1
4のいずれか一方(本実施の形態では駆動ブロック1
3)には、上記液体塗布ノズル20内に塗布液を供給す
る塗布液供給ホース13Hが接続金具(不図示)を介し
て接続されている。そして、より好ましくは、従動ブロ
ック14に、液体塗布ノズル20内から塗布液を還流さ
せる塗布液還流ホース14Hが接続金具(不図示)を介
して接続されている。図3に示されるように、上記塗布
液供給ホース13Hは、例えばギヤポンプでなる塗布液
ポンプPgの吐出側に接続される一方、上記塗布液還流
ホース14Hは、バルブ17を介して塗布液ポンプPg
の吸入側に接続されている。また、塗布液を蓄えるタン
クTkは、バルブ18を介して上記塗布液ポンプPgの
吸入側に接続されている。
【0045】そして、塗布液の供給を停止した際には、
バルブ17が開いた状態でバルブ18を閉じることによ
り、上記塗布液供給ホース13H,塗布液還流ホース1
4H及び塗布液ポンプPgを含む閉ループ内で塗布液を
循環させることができる。このように、塗布液を循環さ
せることにより、塗布液の供給停止時に、配管やホース
13H,14Hおよび液体塗布ノズル20内などに滞留
した塗布液中の蛍光体が、塗布液内で沈殿することを抑
制できる。なお、このような蛍光体の塗布液内での沈殿
を特に問題にしなくても良い場合には、上記塗布液供給
ホース13Hのみを設ければ良く、塗布液還流ホース1
4Hは不要である。
【0046】次に、上記液体塗布ノズル20の構成につ
いて説明する。図4は、本実施の形態に係る液体塗布ノ
ズル20の内部を一部露出させて示した斜視図である。
この図に示すように、上記液体塗布ノズル20は、塗布
されるべき液体(塗布液)を貯える液体貯留部22と該
液体貯留部22につながる液体吐出口23とが形成され
た液体吐出ノズルユニット21を複数備え、これら複数
の液体吐出ノズルユニット21を直列に連結して構成さ
れている。なお、上記図4は、これら液体吐出ノズルユ
ニット21の一つを取り外した状態を示したものであ
る。
【0047】上記各液体吐出ノズルユニット21は、例
えば鋼製で、縦断面の外形形状が5角形をなし、長手方
向における両端面21fは互いに平行になっている。ま
た、上記液体貯留部22は、縦断面の周縁形状が例えば
下部が細長い(より好ましくは、約60度のテーパをな
す)略楕円形をなし、各液体吐出ノズルユニット21を
長手方向について貫通して、両端面(つまり、隣り合う
ノズルユニット21との接続面)に開口している。そし
て、その開口部22aは、各液体吐出ノズルユニット2
1について全て合同になるように形成されている。尚、
上記液体貯留部22の縦断面の形状および寸法は、貯留
されている液体の液面の上下変動に対して液体の吐出圧
の変動ができるだけ抑制されるように、上述の形状が選
ばれ、また、寸法設定されている。
【0048】上記各液体吐出ノズルユニット21の両端
面21f(隣り合うノズルユニット21との接続面)に
は、位置決め用の凹部21hもしくは凸部21gが設け
られ、隣り合うノズルユニット21との間で、これら各
凹部21hと各凸部21gとが組み合わされて嵌合する
ことにより、隣り合うノズルユニット21相互間の位置
決めが、容易かつ正確に行われる。このように隣り合う
ものどうしを正確に位置決めしながら、複数の液体吐出
ノズルユニット21全てを連結することにより、全体と
して一定方向に伸びる棒状の液体塗布ノズル20が形成
されている。このとき、隣り合うノズルユニット21の
液体貯留部22の開口部22aは全て合同であるので、
これら液体貯留部22どうしが組み合わされて各ノズル
ユニット21の液体貯留部22が連続した状態で、全液
体吐出ノズルユニット21が一体的に連結され、液体塗
布ノズル20として構成されている。
【0049】各液体吐出ノズルユニット21の下部に
は、液体貯留部22下部の60度のテーパ部に連続して
つながる複数の液体吐出口23が、ノズルユニット21
の長手方向に並ぶように設けられている。この液体吐出
口23は、例えば、直径0.4mmの丸穴で、4mmのピッ
チで並んでいる。したがって、上記のようにして液体塗
布ノズル20を一体に構成することにより、多数の液体
吐出口23が、液体塗布ノズル20の下部に、その長手
方向(図におけるX方向)に沿って配列されることにな
る。なお、各液体吐出ノズルユニット21は、その軸方
向の長さが例えば2cm〜6cm程度で、ワークWの塗布対
象領域の同方向の長さに応じて、例えば3〜9個を連結
して使用される。
【0050】各液体吐出ノズルユニット21の両端面2
1f(隣り合うノズルユニット21との接続面)は、そ
の平行度等を含めた形状および表面仕上げについて所定
以上の精度に設定されており、隣り合うノズルユニット
21間に一定以上の押圧力が作用することにより、より
好ましくは、接続面どうしの直接の面タッチで、液体貯
留部22内に供給される塗布液が外部に漏洩することが
ないように、液密にシールされるようになっている。こ
の場合、ノズルユニット21間は、より好ましくは、接
続面どうしの直接の面タッチでシールされており、一般
に締付圧力によって厚さの変動を来すパッキンやガスケ
ット等のシール部材は介装されていないので、一連に配
列された液体吐出口23の位置精度に悪影響を及ぼすこ
とはない。
【0051】この液体塗布ノズル20の上面側には、上
述のように、当該液体塗布ノズル20を支持する例えば
鋼製のベース板9が当接している。このベース板9の両
端部近傍には、液体塗布ノズル20の全体長さを規定す
る一対の例えば鋼製の側板29が、例えばボルト部材
(不図示)を用いて強固に固定されている。この側板2
9の内側面にも、位置決め用の凹部もしくは凸部(いず
れも不図示)が設けられており、この凹部もしくは凸部
が、側板29に隣接する液体吐出ノズルユニット21の
位置決め用凹部21hもしくは凸部21gと組み合わさ
れて嵌合することにより、液体塗布ノズル20と各側板
29及びベース板9とが一体的に連結される。また、上
記各側板29には、液体塗布ノズル20内の液体貯留部
22に連通する一方、液体塗布装置1の塗布液供給ホー
ス13Hまたは塗布液還流ホース14Hに接続される接
続パイプ28が取り付けられている。
【0052】各液体吐出ノズルユニット21の長さ(長
手方向寸法)および両側板29間の間隔は、上述のよう
にして全ノズルユニット21を一体的に連結するととも
に、これを上記両側板29間に組み付けた際に、両端の
ノズルユニット21と対応する側板29との間および互
いに隣接するノズルユニット21間に、液体貯留部22
内の塗布液の外部への漏洩を確実に防止するに足る押圧
力を生じせしめるように設定されている。なお、このよ
うに各液体吐出ノズルユニット21の長さ寸法および両
側板29間の間隔を管理することによってノズルユニッ
ト21間の押圧力を得る代わりに、上記側板29の外部
から例えばバネ等により付勢力を加える機構を設け、こ
れにより、ノズルユニット21間に所定の押圧力を生じ
せしめるようにすることも可能である。
【0053】以上のように構成された液体塗布ノズル2
0を上記液体塗布装置1に組み付け、塗布液供給ホース
13Hより接続パイプ28を介して液体塗布ノズル20
内に塗布液を供給する。この塗布液が液体貯留部3に貯
留されることにより全幅に渡っての圧力を均一化し、一
定圧力となった塗布液が液体吐出口23より均一に線状
に吐出される。吐出量は、例えば、一本当たり10〜2
0g/分である。塗布液は、上述のように、蛍光体粒子
が分散したスラリーである。次に、液体塗布ノズル20
がY方向に移動する。液体塗布ノズル20がワークWの
有効塗布面上に達したとき液体吐出口23から塗布液が
吐出される。吐出された塗布液はワークWの有効塗布面
を幅方向(X方向)に同時に濡らす。液体塗布ノズル20
が、ワークWの有効塗布面上を横切ることにより、該ワ
ークWの有効塗布面が全体に均一に濡れてゆき、その
後、液体塗布ノズル20は塗布液の吐出を停止する。以
上により塗布が終了し、ワークWは、その後、乾燥工程
に移行されるようになっている。
【0054】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、上記液体塗布ノズル20は、複数の液体ノズルユ
ニット21をその液体貯留部22が連続した状態で一体
的に連結して構成されている。したがって、この液体塗
布ノズル20を製作する際には、各液体ノズルユニット
21毎に加工すれば良い。すなわち、多くの吐出口23
を有し、高い精度が要求される液体塗布ノズル20を製
作するに際して、長さの短いノズルユニット21毎に加
工することができるので、長尺の一体物を加工する場合
に比べて容易に加工精度を確保できる。また、使用中に
液体塗布ノズル20の一部に不具合が発生した場合に
は、全体をメインテナンス若しくは交換・廃棄する必要
はなく、その不具合部分を含む液体ノズルユニット21
のみの部分的な交換だけで対処することができ、長尺で
一体物のノズル全体の交換を要していた場合に比べて、
メインテナンスに要するコストを大幅に低減させること
ができる。
【0055】更に、使用時は液体貯留部22が連続した
一体物のノズルとして扱えるため、複数の長さが短い塗
布ノズルを単に並べただけの場合のように、塗布液供給
用の配管系をノズルユニット毎に設ける必要はないので
装置が複雑化することはなく、また、ノズルユニット2
1どうしの境目部分でも他の部分と同様のピッチで切れ
目なく液体吐出口23を設けることができるので、均一
な塗膜厚さを得ることができる。しかも、幅広の塗布対
象物にも対応が容易で、ノズル長手方向への往復塗布を
行う必要もなく、この点においても、液体塗布装置1の
複雑化を招くことはない。また更に、塗布対象物Wの幅
が変更された場合には、連結する液体ノズルユニット2
1の数や長さの組み合わせを変更して液体塗布ノズル2
0の塗布幅を変化させることにより、容易に対応するこ
とができる。以上のように、加工時の精度確保が比較的
容易で、配管系や塗布装置の複雑化あるいは生産性の低
下を伴うこともなく、均一な塗膜厚さを得ることがで
き、また、使用中にノズルの一部に不具合が発生しても
液体塗布ノズル20全体の交換を要することなく対応す
ることができるのである。
【0056】また、上記各液体ノズルユニット21の隣
り合うノズルユニット21との接続面21fには、位置
決め用の凹部21h,凸部21gが設けられているの
で、上記各液体ノズルユニット21を互いに連結して一
体化する際には、隣り合うノズルユニット21との位置
決めを、きわめて容易かつ正確に行うことができる。
【0057】なお、本実施の形態では、液体貯留部22
や液体吐出口23について形状や寸法あるいは位置関係
等を適宜指定したが、これらは所要の塗布条件を得るた
めに変更され得るものである。例えば、液体吐出口23
は必ずしも丸穴でなくても良く、4mmピッチでなくて
も、更には一列に並ばなくても良い。液体ノズルユニッ
ト21の長さは2cm〜6cmでなくてもかまわない。塗布
液の吐出量は塗布条件に合わされるべきで上述の値(一
本当たり10〜20g/分)に固定する必要はない。ま
た、各液体ノズルユニット21の断面形状は必ずしも合
同でなくても良い。但し、液体ノズルユニット21の接
合面21fからの液漏れを防ぐために充分な精度が要求
される。或いは、接合面21fにシール材を配しても良
い。但し、その場合には、液体吐出口23のピッチ等が
局所的に大きく変化しないように留意しなければならな
い。また、本実施の形態では、陰極線管の蛍光面塗布工
程に適用されるものとして、塗布液は蛍光体スラリー、
塗布対象物Wは陰極線管のパネルとしたが、他の製品の
他の部材を塗布対象とし、他の塗布液を用いてもかまわ
ないことは言うまでもない。
【0058】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図5は本発明の第2の実施の形態に係る液体
塗布ノズル30について、その一部を露出させて示した
斜視図である。この液体塗布ノズル30は、例えば、上
記第1の実施の形態と同じく陰極線管の蛍光面を塗布す
る工程に用いるものである。尚、以下の説明において、
上記第1の実施の形態における場合と同じものには同一
の符号を付し、それ以上の説明は省略する。
【0059】上記図5に示すように、本実施の形態に係
る液体塗布ノズル30は、第1の実施の形態における液
体塗布ノズル20と同様に、塗布されるべき液体(塗布
液)を貯える液体貯留部32と該液体貯留部32につな
がる液体吐出口33とが形成されたノズルユニット31
を複数備え、これら複数のノズルユニット31を直列に
連結して構成されている。なお、上記図5は、これらノ
ズルユニット31の一つを取り外した状態を示したもの
である。上記各ノズルユニット31は、上記第1の実施
の形態における場合と同様に、例えば鋼製で、縦断面の
外形形状が5角形をなし、長手方向における両端面31
fは互いに平行になっている。また、上記液体貯留部3
2は、縦断面の周縁形状が例えば下部が細長い(より好
ましくは、約60度のテーパをなす)略楕円形をなし、
各ノズルユニット31を長手方向について貫通して、両
端面(つまり、隣り合うノズルユニット31との接続
面)に開口している。そして、その開口部32aは、各
ノズルユニット31について全て合同になるように形成
されている。尚、上記液体貯留部32の縦断面の形状お
よび寸法は、貯留されている液体の液面の上下変動に対
して液体の吐出圧の変動ができるだけ抑制されるよう
に、上述の形状が選ばれ、また、寸法設定されている。
【0060】本実施の形態では、上記各ノズルユニット
31について、上記液体貯留部32の上側を除く周囲を
取り囲むようにして、所定の気体(例えば圧縮エア)を
貯える気体貯留部34と該気体貯留部34につながる気
体吐出口35とが形成されている。該気体吐出口35
は、上記液体吐出口33よりも大径の穴部で構成され、
液体吐出口33の所定寸法だけ下方においてその周囲に
対応するように、つまり同軸に位置設定されている。上
記気体貯留部34は、液体貯留部32の両側方と下方と
を取り囲み、各ノズルユニット31を長手方向について
貫通して、両端面(つまり、隣り合うノズルユニット3
1との接続面)に開口している。そして、その開口部3
4aは、より好ましくは、各ノズルユニット31につい
て全て合同になるように形成されている。
【0061】上記各ノズルユニット31の両端面31f
(隣り合うノズルユニット31との接続面)には、第1
の実施の形態における場合と同様に、位置決め用の凹部
31hもしくは凸部31gが設けられ、隣り合うノズル
ユニット31との間で、これら各凹部31hと各凸部3
1gとが組み合わされて嵌合することにより、隣り合う
ノズルユニット31相互間の位置決めが、容易かつ正確
に行われる。このように隣り合うものどうしを正確に位
置決めしながら、複数のノズルユニット31全てを連結
することにより、全体として一定方向に伸びる棒状の液
体塗布ノズル30が形成されている。このとき、隣り合
うノズルユニット31の液体貯留部32の開口部32a
及び気体貯留部34の開口部34aは、各々全て合同で
あるので、これら液体貯留部32どうし及び気体貯留部
34どうしが組み合わされて各ノズルユニット31の液
体貯留部32及び液体貯留部34がそれぞれ連続した状
態で、全ノズルユニット31が一体的に連結され、液体
塗布ノズル30として構成されている。すなわち、本実
施の形態では、ノズルユニット31が、本願請求項3に
記載した気体ノズルユニットと液体ノズルユニットとを
兼用している。
【0062】各ノズルユニット31の下部には、液体貯
留部32下部の60度のテーパ部に連続してつながる複
数の液体吐出口33が、ノズルユニット31の長手方向
に並ぶように設けられている。この液体吐出口33は、
例えば、直径0.4mmの丸穴で、4mmのピッチで並んで
いる。また、上述のように、その例えば0.3mm下方に
は、液体吐出口33よりも大径の(例えば、直径0.6m
mの)丸穴の気体吐出口35が同一のピッチで並んでい
る。したがって、上記のようにして液体塗布ノズル30
を一体に構成することにより、その下方に気体吐出口3
5が配置された多数の液体吐出口33が、液体塗布ノズ
ル30の下部に、その長手方向(図におけるX方向)に
沿って配列されることになる。なお、各ノズルユニット
31は、その軸方向の長さが例えば2cm〜6cm程度で、
ワークWの塗布対象領域の同方向の長さに応じて、例え
ば3〜9個を連結して使用される。
【0063】各ノズルユニット31の両端面31f(隣
り合うノズルユニット31との接続面)は、その平行度
等を含めた形状および表面仕上げについて所定以上の精
度に設定されており、より好ましくは、上記第1の実施
の形態における場合と同様に、隣り合うノズルユニット
31間に一定以上の押圧力が作用することにより、接続
面どうしの直接の面タッチで、液体貯留部32内に供給
される塗布液、および、より好ましくは、気体貯留部3
4に供給されるエアが外部に漏洩することがないように
シールされるようになっている。この場合、ノズルユニ
ット31間は、より好ましくは、接続面どうしの直接の
面タッチでシールされており、一般に締付圧力によって
厚さの変動を来すパッキンやガスケット等のシール部材
は介装されていないので、一連に配列された液体吐出口
33の位置精度に悪影響を及ぼすことはない。
【0064】この液体塗布ノズル20の上面側には、第
1の実施の形態と同様に、当該液体塗布ノズル30を支
持する例えば鋼製のベース板9が当接している。このベ
ース板9の両端部近傍には、液体塗布ノズル30の全体
長さを規定する一対の例えば鋼製の側板39が、例えば
ボルト部材(不図示)を用いて強固に固定されている。
この側板39の内側面にも、位置決め用の凹部もしくは
凸部(いずれも不図示)が設けられており、この凹部も
しくは凸部が、側板39に隣接するノズルユニット31
の位置決め用凹部もしくは凸部と組み合わされて嵌合す
ることにより、液体塗布ノズル30と各側板39及びベ
ース板9とが一体的に連結される。また、上記各側板3
9には、液体塗布ノズル30内の液体貯留部32に連通
する一方、液体塗布装置1の塗布液供給ホース13Hま
たは塗布液還流ホース14Hに接続される接続パイプ3
8が取り付けられている。
【0065】本実施の形態では、図2において破線で示
すように、液体塗布装置1の駆動ブロック13に液体塗
布ノズル30の気体貯留部34に所定圧力の圧縮エアを
供給するエア供給ホース13Aが接続される一方、従動
ブロック14には上記気体貯留部34から出て来る圧縮
エアを還流させるするエア還流ホース14Aが接続され
ている。そして、上記各側板39には、塗布液用の上記
接続パイプ38の他に、液体塗布ノズル30内の気体貯
留部32に連通する一方、液体塗布装置1の上記エア供
給ホース13Aまたはエア還流ホース14Aに接続され
る、例えば2本の接続パイプ37が取り付けられてい
る。
【0066】各ノズルユニット31の長さ(長手方向寸
法)および両側板39間の間隔は、上述のようにして全
ノズルユニット31を一体的に連結するとともに、これ
を上記両側板39間に組み付けた際に、両端のノズルユ
ニット31と対応する側板39との間および互いに隣接
するノズルユニット31間に、液体貯留部32内の塗布
液、及び、より好ましくは、気体貯留部34内のエアの
外部への漏洩を確実に防止するに足る押圧力を生じせし
めるように設定されている。なお、このように各液体吐
出ノズルユニット31の長さ寸法および両側板39間の
間隔を管理することによってノズルユニット31間の押
圧力を得る代わりに、上記側板39の外部から例えばバ
ネ等により付勢力を加える機構を設け、これにより、ノ
ズルユニット31間に所定の押圧力を生じせしめるよう
にすることも可能である。
【0067】以上のように構成された液体塗布ノズル3
0を上記液体塗布装置1に組み付け、塗布液供給ホース
13Hより接続パイプ38を介して液体塗布ノズル30
内に塗布液を供給するとともに、エア供給ホース13A
より接続パイプ37を介して液体塗布ノズル30内に圧
縮エアを供給する。これにより、塗布液は液体貯留部3
2に一旦貯留されて全幅にわたる圧力が均一化され、一
定圧力となった塗布液は液体吐出口33より均一に線状
に吐出される。同様に、気体(圧縮エア)は気体貯留部
34に貯留されることにより全幅にわたる圧力が均一化
され、一定圧力となった気体は気体吐出口35から均一
に吐出される。このとき、図6に示すように、気体吐出
口35から吐出された気体は、液体吐出口33から吐出
された塗布液の流れFpに沿うように吐出され、塗布液
を吐出方向にガイドする。この結果、塗布液の吐出流F
pは気体の圧力によって絞られ、このような気体による
絞り作用がない場合における液体吐出口33”からの吐
出流Fp"(図7参照)に比べて、その吐出量が絞られ
ることになる。本実施の形態では、塗布液の吐出量は、
例えば、一本当たり5〜15g/分である。また、塗布
液は第1の実施の形態の場合と同じく、蛍光体粒子が分
散したスラリーである。
【0068】図8は、本実施の形態の変形例に係る液体
塗布ノズル40を示している。この変形例では、分割さ
れた各ノズルユニット41内には液体貯留部42のみが
形成されている。各ノズルユニット41は、その上端側
に所定幅のつば部41aを有しており、全ノズルユニッ
ト41を連結した上で、その下方から一体物のカバー体
46が組み合わされ、該カバー体46の上端部がノズル
ユニット41のつば部41aに固定されている。そし
て、このカバー体46とノズルユニット41との間に気
体貯留部44が形成されている。上記カバー体46の下
面には、好ましくは、その長手方向に伸びる所定幅のス
リット45が設けられており、このスリット45は、ノ
ズルユニット41の液体吐出口43の下方に位置してい
る。すなわち、このスリット45が気体吐出口を形成し
ている。このように、気体吐出口45をスリット状に形
成することにより、一連の丸穴状に形成する場合に比べ
て加工を簡素化することができる。尚、この代わりに、
上記図5に示した液体塗布ノズル30と同様に、液体吐
出口43と同軸に位置するように丸穴状の一連の気体吐
出口を液体吐出口43と同じピッチで設けるようにして
も良いのは、勿論のことである。
【0069】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、上記液体塗布ノズル30,40は、複数のノズル
ユニット31,41をその液体貯留部32,42が連続し
た状態で一体的に連結して構成されているので、基本的
には、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、上記ノズルユニット31,
41には、液体貯留部32,42のみならず、所定の気
体(例えば所定圧力の圧縮エア)を貯える気体貯留部3
4,44と該気体貯留部34,44につながる気体吐出口
35,45とが形成されており、該気体吐出口35,45
が上記液体吐出口33,43の周囲に対応するように位
置設定されているので、液体貯留部32,42に塗布液
を、気体貯留部34,44に所定の気体をそれぞれ供給
することにより、液体吐出口33,43から吐出される
塗布液の流れの周囲に気体吐出口35,45から気体を
吐出させ、この気体の流れによって塗布液の流れを絞る
ことができる。これにより、塗布液の流量をより微細に
制御することができ、塗布液の過剰な吐出をできるだけ
抑制しつつ所定の塗膜厚さを得ることが可能になる。
【0070】更に、図5に示した例では、液体塗布ノズ
ル30は、その気体貯留部34についても、複数のノズ
ルユニット31を一体的に連結して構成されているの
で、上記第1の実施の形態において液体塗布ノズルを複
数の液体ノズルユニットで構成したのと略同等の効果を
気体側についても奏することができる。すなわち、気体
貯留部34を含む液体塗布ノズル30を製作する際に
は、長さの短いノズルユニット31毎に加工することが
できるので、長尺の一体物を加工する場合に比べて容易
に加工精度を確保できる。また、使用中にノズル30の
一部に不具合が発生した場合には、全体をメインテナン
ス若しくは交換・廃棄する必要はなく、その不具合部分
を含むノズルユニット31のみの部分的な交換だけで対
処することができ、長尺で一体物のノズル全体の交換を
要していた場合に比べて、メインテナンスに要するコス
トを大幅に低減させることができる。また更に、使用時
は気体貯留部34が連続した一体物のノズルとして扱え
るため、複数の長さが短い気体ノズルを単に並べただけ
の場合のように、気体供給用の配管系をノズルユニット
毎に設ける必要はないので装置が複雑化することはな
い。また更に、塗布対象物Wの幅が変更された場合に
は、連結するノズルユニット31の数や長さの組み合わ
せを変更して容易に対応することができる。
【0071】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図9は本発明の第3の実施の形態に係る液体
塗布ノズル50について、その一部を露出させて示した
斜視図である。この液体塗布ノズル50は、例えば、上
記第1および第2の実施の形態と同じく陰極線管の蛍光
面を塗布する工程に用いるものである。上記図9に示す
ように、本実施の形態に係る液体塗布ノズル50は、長
尺で一体物のノズル本体50Bに、その長手方向に沿っ
て貫通するように所定断面形状の液体貯留部52が形成
されている。上記ノズル本体50Bは、例えば鋼製で、
縦断面の外形形状が5角形をなし、長手方向における両
端面は互いに平行になっている。また、上記液体貯留部
52は、上記第1および第2の実施の形態における場合
と同様に、縦断面の周縁形状が例えば下部が細長い(よ
り好ましくは、約60度のテーパをなす)略楕円形をな
し両端面に開口している。
【0072】本実施の形態では、上記液体貯留部52の
下端側には、例えば所定寸法(例えば、幅6mmで深さ1
0mm程度)のスリット状の液体排出部52aが形成され
ており、この液体排出部52aに、液体吐出口53を有
する複数の液体吐出ノズルユニット51が配設されてい
る。この液体吐出ノズルユニット51は、図10に詳し
く示すように、例えば、所定長さの略V字形のブロック
状に形成されており、このV字形に切り欠かれた切欠の
底部から下方に向けて貫通するように、例えば所定直径
(例えば0.4mm)の丸穴状の液体吐出口53が所定
ピッチ(例えば4mmピッチ)で設けられている。
【0073】上記各液体吐出ノズルユニット51の両端
面51f(隣り合う吐出ノズルユニット51との接続
面)には、位置決め用の凹部51hもしくは凸部51g
が設けられ、隣り合う吐出ノズルユニット51との間
で、これら各凹部51hと各凸部51gとが組み合わさ
れて嵌合することにより、隣り合う吐出ノズルユニット
51相互間の位置決めが、容易かつ正確に行われる。こ
のように隣り合うものどうしを正確に位置決めしなが
ら、複数の液体吐出ノズルユニット51全てが連結され
ることにより、液体貯留部52の液体排出部52aの下
方を覆って複数の液体吐出ノズルユニット51が並べら
れ、一連の液体吐出口53がノズル本体50Bの長手方
向に沿って配列されることになる。
【0074】本実施の形態では、上記液体貯留部52の
液体排出部52aの両側面(または近傍でも良い)に、
液体塗布ノズル50のノズル本体50Bの長手方向に沿
った所定の断面寸法(例えば、幅6mmで深さ2mm程度)
の凹溝状のユニット保持部50aが形成され、上記各液
体吐出ノズルユニット51は、図11に示すように、上
記ユニット保持部50aに保持されノズル本体50Bの
長手方向に沿って並んだ状態で一体的に連結されるよう
になっている。これにより、複数の液体吐出ノズルユニ
ット51が上記液体排出部52aに配設されて該液体排
出部52aを覆い、各液体吐出ノズルユニット51の各
液体吐出口53が液体貯留部52に連通することにな
る。なお、上記液体吐出ノズルユニット51は、その軸
方向の長さが例えば2cm〜6cm程度で、ワークWの塗布
対象領域の同方向の長さに応じて、例えば3〜9個を連
結して使用される。
【0075】各液体吐出ノズルユニット51の両端面5
1f(隣り合う吐出ノズルユニット51との接続面)
は、その平行度等を含めた形状および表面仕上げについ
て所定以上の精度に設定されており、第1および第2の
実施の形態における場合と同様に、隣り合う吐出ノズル
ユニット51間に一定以上の押圧力が作用することによ
り、より好ましくは、接続面どうしの直接の面タッチ
で、塗布液が外部に漏洩することがないように、液密に
シールされるようになっている。この場合、ノズルユニ
ット51間は、より好ましくは、接続面どうしの直接の
面タッチでシールされており、一般に締付圧力によって
厚さの変動を来すパッキンやガスケット等のシール部材
は介装されていないので、一連に配列された液体吐出口
53の位置精度に悪影響を及ぼすことはない。
【0076】この液体塗布ノズル50のノズル本体50
Bの両端部近傍には、液体塗布ノズル50の全体長さを
規定する一対の例えば鋼製の側板59が固定されてい
る。この側板59の内側面にも、位置決め用の凹部もし
くは凸部(いずれも不図示)が設けられており、この凹
部もしくは凸部が、側板59に隣接する液体吐出ノズル
ユニット51の位置決め用凹部51hもしくは凸部51
gと組み合わされて嵌合される。また、上記各側板59
には、液体塗布ノズル50内の液体貯留部52に連通す
る一方、液体塗布装置1の塗布液供給ホース13Hまた
は塗布液還流ホース14Hに接続される接続パイプ58
が取り付けられている。上記塗布液供給ホース13Hに
接続される接続パイプ58が、本願請求項5に記載した
液体導入部に相当している。
【0077】各液体吐出ノズルユニット51の長さ(長
手方向寸法)および両側板59間の間隔は、上述のよう
にして全吐出ノズルユニット51を一体的に連結すると
ともに、これを上記両側板59間に組み付けた際に、両
端の吐出ノズルユニット51と対応する側板59との間
および互いに隣接する吐出ノズルユニット51間に、液
体貯留部52内の塗布液の外部への漏洩を確実に防止す
るに足る押圧力を生じせしめるように設定されている。
なお、このように各液体吐出ノズルユニット51の長さ
寸法および両側板59間の間隔を管理することによって
ノズルユニット21間の押圧力を得る代わりに、上記側
板59の外部から例えばバネ等により付勢力を加える機
構を設け、これにより、吐出ノズルユニット51間に所
定の押圧力を生じせしめるようにすることも可能であ
る。以上のように構成された液体塗布ノズル50は、上
記第1および第2の実施の形態における場合と同様にし
て、上記液体塗布装置1に組み付けられて塗布作業に用
いられる。
【0078】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、上記液体塗布ノズル50は、複数の液体吐出ノズ
ルユニット51が上記液体排出部52aに配設されて構
成されている。したがって、この液体塗布ノズル50を
製作する際、高い精度が要求される液体吐出口53を多
数有する部分は、長さの短い各液体吐出ノズルユニット
51毎に加工すれば良く、長尺の一体物を加工する場合
に比べて容易に加工精度を確保できる。また、使用中に
液体吐出ノズルユニット51の一部に不具合が発生した
場合には、全体をメインテナンス若しくは交換・廃棄す
る必要はなく、その不具合部分を含む吐出ノズルユニッ
ト51のみの部分的な交換だけで対処することができ、
長尺で一体物のノズル全体の交換を要していた場合に比
べて、メインテナンスに要するコストを大幅に低減させ
ることができる。しかも、この場合、第1及び第2の実
施の形態における場合に比べて、より小さい部材の交換
で済み、コスト的により有利になる。
【0079】更に、使用時は一体物のノズルとして扱え
るため、複数の長さが短い塗布ノズルを単に並べただけ
の場合のように、塗布液供給用の配管系をノズルユニッ
ト毎に設ける必要はないので装置が複雑化することはな
く、また、吐出ノズルユニット51どうしの境目部分で
も他の部分と同様のピッチで切れ目なく液体吐出口53
を設けることができるので、均一な塗膜厚さを得ること
ができる。しかも、幅広の塗布対象物にも対応が容易
で、ノズル長手方向への往復塗布を行う必要もなく、こ
の点においても、塗布装置1の複雑化を招くことはな
い。また更に、塗布対象物Wの幅が変更された場合に
は、連結する液体吐出ノズルユニット51の数や長さの
組み合わせを変更し、また、例えば図12に示すよう
に、液体吐出口を設けていないノズルユニット57を適
用して液体塗布ノズル50の塗布幅を変化させることに
より、容易に対応することができる。
【0080】また、上記液体貯留部52の液体排出部5
2aの側面または近傍に、液体塗布ノズル50の長手方
向に沿ったユニット保持部50aが形成されており、各
液体吐出ノズルユニット51は、このユニット保持部5
0aに保持され液体塗布ノズル長手方向に沿って並んだ
状態で一体的に連結されているので、複数の液体吐出ノ
ズルユニット51を、一体的に連結された状態で容易か
つ確実に上記液体排出部52aに配設してこれを覆うこ
とができる。更に、上記各液体吐出ノズルユニット51
の隣り合う吐出ノズルユニット51との接続面51f
に、位置決め用の凹部51h,凸部51gが設けられて
いるので、各液体吐出ノズルユニット51をそれぞれ連
結して一体化するに際して、隣り合う吐出ノズルユニッ
ト51との位置決めを、容易かつ正確に行うことができ
る。
【0081】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。図13は本発明の第4の実施の形態に係る液
体塗布ノズル60について、その一部を露出させて示し
た斜視図である。この液体塗布ノズル60は、例えば、
上記各実施の形態と同じく陰極線管の蛍光面を塗布する
工程に用いるものである。上記図13に示すように、本
実施の形態に係る液体塗布ノズル60は、第3の実施の
形態におけるものと同じく、長尺で一体物のノズル本体
60Bに、その長手方向に沿って貫通するように所定断
面形状の液体貯留部62が形成されている。上記ノズル
本体60Bは、例えば鋼製で、縦断面の外形形状が略矩
形状をなし、長手方向における両端面は互いに平行にな
っている。また、上記液体貯留部62は、上記各実施の
形態における場合と同様に、縦断面の周縁形状が例えば
下部が細長い(より好ましくは、約60度のテーパをな
す)略楕円形をなし両端面に開口している。
【0082】上記液体貯留部62の下端側には、例えば
所定寸法(例えば、幅6mmで深さ10mm程度)のスリッ
ト状の液体排出部62aが形成されており、この液体排
出部62aに、図14に示すように液体吐出口63を有
する複数の液体吐出ノズルユニット61が配設されてい
る。この液体吐出ノズルユニット61は、例えば、所定
長さの略V字形のブロック状に形成されており、このV
字形に切り欠かれた切欠の底部から下方に向けて貫通す
るように、例えば所定直径(例えば0.4mm)の丸穴
状の液体吐出口63が所定ピッチ(例えば4mmピッ
チ)で設けられている。
【0083】本実施の形態では、上記液体貯留部62の
上側を除く周囲を取り囲むようにして、所定の気体(例
えば圧縮エア)を貯える気体貯留部64が形成され、該
気体貯留部64の下端側には、気体貯留部64に連通す
るスリット状の気体排出部64aが形成されている。こ
のスリット状の気体排出部64aは、上記液体排出部6
2aに対して上下に並ぶように、つまり、そのスリット
の軸線が上下に平行に並ぶように位置している。このよ
うに、本実施の形態では、請求項7に記載した気体ノズ
ルが液体塗布ノズル60のノズル本体60Bに一体に形
成されている。
【0084】また、本実施の形態では、上記液体吐出ノ
ズルユニット61の下方に、例えば図15に示すよう
に、液体吐出口63よりも大径(例えば0.6mm)の
丸穴状の気体吐出口65を配列した、例えば平板状の気
体吐出ノズルユニット66が配置されており、該気体吐
出ノズルユニット66は、図14に示されるように、複
数の所定長さのピン部材67によって液体吐出ノズルユ
ニット61の下方に連結されている。そして、このピン
部材67によって、互いに対向するように配置された両
吐出ノズルユニット61,66の間隔が所定寸法(例え
ば0.3mm程度)に保持されている。ここに、上記各
気体吐出口65は、液体吐出口63と同じピッチで配列
されることにより、液体吐出口63の周囲に対応するよ
うに、つまり同軸に配置されている。
【0085】更に、本実施の形態では、上記液体貯留部
62の液体排出部62aの両側面(または近傍でも良
い)に、液体塗布ノズル60のノズル本体60Bの長手
方向に沿った所定の断面寸法(例えば、幅6mmで深さ2
mm程度)の凹溝状のユニット保持部60aが形成され、
上記各液体吐出ノズルユニット61は、図16に示すよ
うに、上記ユニット保持部60aに保持されノズル本体
60Bの長手方向に沿って並んだ状態で一体的に連結さ
れるようになっている。これにより、複数の液体吐出ノ
ズルユニット61が上記液体排出部62aに配設されて
該液体排出部62aを覆い、各液体吐出ノズルユニット
61の各液体吐出口63が液体貯留部62に連通するこ
とになる。
【0086】そして、このとき、液体吐出ノズルユニッ
ト61に連結された気体吐出ノズルユニット66は気体
排出部64aを覆い、各気体吐出口65は気体貯留部6
4に連通することになる。なお、上記液体吐出ノズルユ
ニット61及び気体吐出ノズルユニット66は、その軸
方向の長さが例えば2cm〜6cm程度で、ワークWの塗布
対象領域の同方向の長さに応じて、例えば3〜9個を連
結して使用される。
【0087】各液体吐出ノズルユニット61の両端面6
1f(隣り合う吐出ノズルユニット61との接続面)
は、その平行度等を含めた形状および表面仕上げについ
て所定以上の精度に設定されており、上記各実施の形態
における場合と同様に、隣り合う吐出ノズルユニット6
1間に一定以上の押圧力が作用することにより、より好
ましくは、接続面どうしの直接の面タッチで、塗布液が
外部に漏洩することがないように、液密にシールされる
ようになっている。この場合、吐出ノズルユニット61
間は、より好ましくは、接続面どうしの直接の面タッチ
でシールされており、一般に締付圧力によって厚さの変
動を来すパッキンやガスケット等のシール部材は介装さ
れていないので、一連に配列された液体吐出口63の位
置精度に悪影響を及ぼすことはない。
【0088】この液体塗布ノズル60のノズル本体60
Bの両端部近傍には、具体的には図示しなかったが、液
体塗布ノズル60の全体長さを規定する一対の例えば鋼
製の側板が固定されている。この側板の内側面にも、位
置決め用の凹部もしくは凸部(いずれも不図示)が設け
られており、この凹部もしくは凸部が、側板に隣接する
液体吐出ノズルユニット61の位置決め用凹部61hも
しくは凸部61gと組み合わされて嵌合される。また、
上記各側板には、液体塗布ノズル60内の液体貯留部6
2に連通する一方、液体塗布装置1の塗布液供給ホース
13Hまたは塗布液還流ホース14Hに接続される接続
パイプ(不図示)、および気体貯留部64に連通する一
方、液体塗布装置1のエア供給ホース13Aまたはエア
還流ホース14Aに接続される接続パイプ(不図示)が
取り付けられている。上記塗布液供給ホース13Hに接
続される側の接続パイプが液体貯留部62の液体導入部
に相当し、エア供給ホース13Aに接続される側の接続
パイプが気体貯留部64の気体導入部に相当している。
【0089】各液体吐出ノズルユニット61の長さ(長
手方向寸法)および両側板の間隔は、上述のようにして
全液体吐出ノズルユニット61を一体的に連結するとと
もに、これを上記両側板間に組み付けた際に、両端の液
体吐出ノズルユニット61と対応する側板との間および
互いに隣接する液体吐出ノズルユニット61間に、液体
貯留部62内の塗布液の外部への漏洩を確実に防止する
に足る押圧力を生じせしめるように設定されている。な
お、このように各液体吐出ノズルユニット61の長さ寸
法および両側板間の間隔を管理することによって吐出ノ
ズルユニット61間の押圧力を得る代わりに、上記側板
の外部から例えばバネ等により付勢力を加える機構を設
け、これにより、吐出ノズルユニット61間に所定の押
圧力を生じせしめるようにすることも可能である。
【0090】以上のように構成された液体塗布ノズル6
0を上記液体塗布装置1に組み付け、塗布液供給ホース
13Hより接続パイプ(不図示)を介して液体貯留部6
2内に塗布液を供給するとともに、エア供給ホース13
Aより接続パイプを介して気体貯留部64内に圧縮エア
を供給する。これにより、塗布液は液体貯留部62に一
旦貯留されて全幅にわたる圧力が均一化され、一定圧力
となった塗布液は液体排出部62aを経て液体吐出ノズ
ルユニット61の液体吐出口63より均一に線状に吐出
される。同様に、気体(圧縮エア)は気体貯留部64に
貯留されることにより全幅にわたる圧力が均一化され、
一定圧力となった気体は気体排出部64aを経て気体吐
出ノズルユニット66の気体吐出口65から均一に吐出
される。
【0091】このとき、第2の実施の形態の場合と同様
に、気体吐出口65から吐出された気体は、液体吐出口
63から吐出された塗布液の流れに沿うように吐出さ
れ、塗布液を吐出方向にガイドする。この結果、塗布液
の吐出流は気体の圧力によって絞られ、このような気体
による絞り作用がない場合における液体吐出口63から
の吐出流に比べて、その吐出量が絞られることになる。
本実施の形態では、塗布液の吐出量は、例えば、一本当
たり5〜15g/分である。また、塗布液は上記各実施
の形態の場合と同じく、蛍光体粒子が分散したスラリー
である。尚、気体の吐出にそれほどの精度を必要としな
い場合は、上記のような板状の気体吐出ノズルユニット
66を用いずに、気体貯留部64のスリット状の気体排
出部64aをそのまま気体吐出口として利用することも
できる。
【0092】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、上記液体塗布ノズル60は、複数の液体吐出ノズ
ルユニット61がその液体排出部62aに配設されてお
り、また、該液体排出部62aの側面または近傍に、液
体塗布ノズル60の長手方向に沿ったユニット保持部6
0aが形成され、各液体吐出ノズルユニット61はこの
ユニット保持部60aに保持され同方向に沿って並んだ
状態で一体的に連結されているので、基本的には、上記
第3の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
しかも、その上、気体導入口(不図示)と気体排出部6
4aとを有して所定の気体(圧縮エア)を貯える気体貯
留部64を備え、上記気体排出部64aが各上記液体吐
出ノズルユニット61の液体吐出口63の周囲に対応す
るように位置設定されているので、液体貯留部62に塗
布液を、気体貯留部64に所定の気体をそれぞれ供給す
ることにより、液体吐出口63から吐出される塗布液の
流れの周囲に気体排出部64aから気体を排出させ、こ
の気体の流れによって塗布液の流れを絞ることができ
る。これにより、塗布液の流量をより微細に制御するこ
とができ、塗布液の過剰な吐出をできるだけ抑制しつつ
所定の塗膜厚さを得ることが可能になる。
【0093】また、本実施の形態では、気体吐出口65
を形成した複数の気体吐出ノズルユニット66が上記気
体排出部64aに配設されて該気体排出部64aを覆っ
ているので、液体排出部62aに複数の液体吐出ノズル
ユニット61を配設したのと略同等の効果を気体側にお
いても奏することができる。すなわち、気体排出部64
aを覆う部分については、長さの短い気体吐出ノズルユ
ニット66毎に加工することができるので、長尺の一体
物を加工する場合に比べて容易に加工精度を確保でき
る。また、使用中に気体排出部64aを覆う部分の一部
に不具合が発生した場合には、全体をメインテナンス若
しくは交換・廃棄する必要はなく、その不具合部分を含
む気体吐出ノズルユニット66のみの部分的な交換だけ
で対処することができ、長尺で一体物のノズル全体の交
換を要していた場合に比べて、メインテナンスに要する
コストを大幅に低減させることができる。更に、使用時
は一体物のノズルとして扱えるため、複数の長さが短い
気体ノズルを単に並べただけの場合のように、気体供給
用の配管系をノズルユニット毎に設ける必要はないので
装置が複雑化することはない。また更に、塗布対象物の
幅が変更された場合には、連結するノズルユニット66
の数や長さの組み合わせを変更して全体の幅を変化させ
ることにより、容易に対応することができる。
【0094】更に、上記各液体吐出ノズルユニット61
の隣り合う吐出ノズルユニット61との接続面に、位置
決め用の凹部61hもしくは凸部61gが設けられてい
るので、上記各液体吐出ノズルユニット61をそれぞれ
連結して一体化するに際して、隣り合う吐出ノズルユニ
ット61との位置決めを、容易かつ正確に行うことがで
きる。また更に、上記液体吐出ノズルユニット61と気
体吐出ノズルユニット66とが、上記液体吐出口63と
気体吐出口65とが所定間隔を隔てて対向するように、
所定の部材(ピン部材67)を介して連結されているの
で、液体吐出口63と気体吐出口65とが容易かつ確実
に位置決めされ、また、両吐出口63,65を容易かつ
確実に所定間隔に保持できる。これにより、気体の流れ
によって塗布液の流れをより精度良く絞り、塗布液の流
量をより一層微細に制御することができるようになる。
【0095】図17は、本実施の形態の変形例に係る液
体塗布ノズル70を示している。この変形例では、液体
貯留部72の液体排出部72aの両側面(または近傍で
も良い)に、図16で示したものと同様の、液体吐出ノ
ズルユニット71を保持するユニット保持部70aが形
成されるとともに、気体貯留部74の気体排出部74a
の両側面(または近傍でも良い)に、液体塗布ノズル7
0のノズル本体70Bの長手方向に沿った所定の断面寸
法の凹溝状のユニット保持部70bが形成され、各気体
吐出ノズルユニット76は、上記ユニット保持部70b
に保持されノズル本体70Bの長手方向に沿って並んだ
状態で一体的に連結されるようになっている。これによ
り、複数の気体吐出ノズルユニット76が上記気体排出
部74aに配設されて該気体排出部74aを覆い、各気
体吐出ノズルユニット76の各気体吐出口75が気体貯
留部74に連通する。また、各気体吐出口75が、液体
吐出ノズルユニット71の液体吐出口73の所定距離下
方において、同軸に配置されることになる。
【0096】この変形例によれば、基本的には、上記第
4の実施の形態と同様の効果を奏することができ、その
上、上記気体貯留部74の気体排出部74aの側面また
は近傍に、ノズルの長手方向に沿ったユニット保持部7
0bが形成されており、上記各気体吐出ノズルユニット
76は、上記ユニット保持部70bに保持されノズル長
手方向に沿って並んだ状態で一体的に連結されているの
で、複数の気体吐出ノズルユニット76を、一体的に連
結された状態で容易かつ確実に上記気体排出部74aに
配設してこれを覆うことができる。
【0097】なお、上記各実施の形態では、液体塗布ノ
ズルの各部あるいは各部品等について形状や寸法あるい
は位置関係等を適宜指定したが、これらは所要の塗布条
件を得るために変更され得るものである。例えば、液体
吐出口は必ずしも丸穴でなくても良く、4mmピッチでな
くても、更には一列に並ばなくても良い。液体ノズルユ
ニットの長さは2cm〜6cmでなくてもかまわない。塗布
液の吐出量は塗布条件に合わされるべきで上述の値に固
定する必要はない。また、各液体ノズルユニットあるい
は液体吐出ノズルユニットの断面形状は必ずしも合同で
なくても良い。但し、液体ノズルユニットあるいは液体
吐出ノズルユニットの接合面からの液漏れを防ぐために
充分な精度が要求される。或いは、接合面にシール材を
配しても良い。但し、その場合には、液体吐出口のピッ
チ等が局所的に大きく変化しないように留意しなければ
ならない。また、本実施の形態では、陰極線管の蛍光面
塗布工程に適用されるものとして、塗布液は蛍光体スラ
リー、塗布対象物Wは陰極線管のパネルとしたが、他の
製品の他の部材を塗布対象とし、他の塗布液を用いた液
体塗布にも適用することができる。このように、本発明
は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは設計
上の変更が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る液体塗布装
置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】 上記液体塗布装置の移動支持部の要部を部分
的に示す斜視図である。
【図3】 上記液体塗布装置の側面説明図である。
【図4】 上記第1の実施の形態に係る液体塗布ノズル
の斜視図である。
【図5】 第2の実施の形態に係る液体塗布ノズルの斜
視図である。
【図6】 上記第2の実施の形態に係る液体塗布ノズル
の液体吐出口と気体吐出口を示す部分断面説明図であ
る。
【図7】 気体による絞りがない場合における液体吐出
口からの塗布液の流れを示す部分断面説明図である。
【図8】 上記第2の実施の形態の変形例に係る液体塗
布ノズルの部分斜視図である。
【図9】 第3の実施の形態に係る液体塗布ノズルの斜
視図である。
【図10】 上記第3の実施の形態に係る液体ノズルユ
ニットの斜視図である。
【図11】 上記第3の実施の形態に係る液体ノズルユ
ニットの組み込み状態を示す縦断面説明図である。
【図12】 上記第3の実施の形態に係る液体塗布ノズ
ルに用いられる、液体吐出口の無いノズルユニットの斜
視図である。
【図13】 第3の実施の形態に係る液体塗布ノズルの
部分斜視図である。
【図14】 上記第3の実施の形態に係る液体吐出ノズ
ルユニット及び気体吐出ノズルユニットの斜視図であ
る。
【図15】 上記第3の実施の形態に係る気体吐出ノズ
ルユニットの斜視図である。
【図16】 上記第3の実施の形態に係る液体吐出ノズ
ルユニット及び気体吐出ノズルユニットの組み込み状態
を示す縦断面説明図である。
【図17】 上記第3の実施の形態の変形例に係る液体
吐出ノズルユニット及び気体吐出ノズルユニットの組み
込み状態を示す縦断面説明図である。
【図18】 第1の従来例に係る液体塗布ノズルの斜視
図である。
【図19】 上記第1の従来例に係る液体塗布装置の斜
視図である。
【図20】 第2の従来例に係る液体塗布ノズルの斜視
図である。
【図21】 第3の従来例に係る液体塗布ノズルの斜視
図である。
【図22】 上記第3の従来例に係る液体塗布装置の斜
視図である。
【符号の説明】
1…液体塗布装置 10…移動支持部 20,30,40,50,60,70…液体塗布ノズル 21…液体ノズルユニット 21f,31f,41f,51f…接続面 21g,31g,41g,51g,61g…凸部 21h,31h,41h,51h,61h…凹部 22,32,42,52,62,72…液体貯留部 22a,32a…開口部 23,33,43,53,63,73…液体吐出口 31,41…ノズルユニット 34,44,64,74…気体貯留部 35,45,65,75…気体吐出口 50a,60a,70a,70b…ユニット保持部 51,61,71…液体吐出ノズルユニット 52a,62a,72a…液体排出部 64a,74a…気体排出部 67…ピン部材 W…ワーク(塗布対象物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 博之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中 裕之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松永 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 井上 孝夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布されるべき液体を貯える液体貯留部
    と該液体貯留部につながる液体吐出口とが形成された液
    体ノズルユニットを複数備え、各液体ノズルユニットの
    液体貯留部は隣り合うノズルユニットとの接続面に開口
    する開口部を有しており、隣り合うノズルユニットの開
    口部どうしが組み合わされて全液体ノズルユニットの液
    体貯留部が連続した状態で、全液体ノズルユニットを一
    体的に連結して構成されていることを特徴とする液体塗
    布ノズル。
  2. 【請求項2】 所定の気体を貯える気体貯留部と該気体
    貯留部につながる気体吐出口とが形成された気体ノズル
    を備え、上記気体吐出口が上記液体吐出口の周囲に対応
    するように位置設定されていることを特徴とする請求項
    1に記載の液体塗布ノズル。
  3. 【請求項3】 上記気体ノズルが複数の気体ノズルユニ
    ットで構成され、各気体ノズルユニットの気体貯留部は
    隣り合うノズルユニットとの接続面に開口する開口部を
    有しており、隣り合うノズルユニットの開口部どうしが
    組み合わされて全気体ノズルユニットの気体貯留部が連
    続した状態で、全気体ノズルユニットを一体的に連結し
    て構成されていることを特徴とする請求項2に記載の液
    体塗布ノズル。
  4. 【請求項4】 上記各液体ノズルユニットまたは各気体
    ノズルユニットの隣り合うノズルユニットとの接続面
    に、位置決め用の凹部もしくは凸部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一に記載
    の液体塗布ノズル。
  5. 【請求項5】 液体導入部と液体排出部とを有して塗布
    されるべき液体を貯える液体貯留部と、液体吐出口を有
    する複数の液体吐出ノズルユニットとを備え、これら複
    数の液体吐出ノズルユニットが上記液体排出部に配設さ
    れて該液体排出部を覆うことにより、各液体吐出ノズル
    ユニットの液体吐出口が上記液体貯留部に連通している
    ことを特徴とする液体塗布ノズル。
  6. 【請求項6】 上記液体貯留部の液体排出部の側面また
    は近傍に、液体塗布ノズルの長手方向に沿ったユニット
    保持部が形成され、上記各液体吐出ノズルユニットは、
    上記ユニット保持部に保持され上記液体塗布ノズル長手
    方向に沿って並んだ状態で一体的に連結されていること
    を特徴とする請求項5に記載の液体塗布ノズル。
  7. 【請求項7】 気体導入口と気体排出部とを有して所定
    の気体を貯える気体貯留部を備えた気体ノズルが設けら
    れ、上記気体排出部が各上記液体吐出ノズルユニットの
    液体吐出口の周囲に対応するように位置設定されている
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の液体
    塗布ノズル。
  8. 【請求項8】 上記気体ノズルは上記液体吐出口に対応
    する気体吐出口を形成した複数の気体吐出ノズルユニッ
    トを備え、これら複数の気体吐出ノズルユニットが上記
    気体排出部に配設されて該気体排出部を覆うことによ
    り、各気体吐出ノズルユニットの気体吐出口が、上記気
    体貯留部に連通し、かつ、上記液体吐出口の周囲に対応
    するように位置していることを特徴とする請求項7に記
    載の液体塗布ノズル。
  9. 【請求項9】 上記気体貯留部の気体排出部の側面また
    は近傍に、気体ノズルの長手方向に沿ったユニット保持
    部が形成され、上記各気体吐出ノズルユニットは、上記
    ユニット保持部に保持され上記気体ノズル長手方向に沿
    って並んだ状態で一体的に連結されていることを特徴と
    する請求項8に記載の液体塗布ノズル。
  10. 【請求項10】 上記各液体吐出ノズルユニットまたは
    各気体吐出ノズルユニットの隣り合う吐出ノズルユニッ
    トとの接続面に、位置決め用の凹部もしくは凸部が設け
    られていることを特徴とする請求項5〜請求項9のいず
    れか一に記載の液体塗布ノズル。
  11. 【請求項11】 上記液体吐出ノズルユニットと気体吐
    出ノズルユニットとが、上記液体吐出口と気体吐出口と
    が所定間隔を隔てて対向するように、所定の部材を介し
    て連結されていることを特徴とする請求項8〜請求項1
    0のいずれか一に記載の液体塗布ノズル。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項11のいずれか一に
    記載された液体塗布ノズルと、該液体塗布ノズルを塗布
    対象物上で該塗布対象物と相対移動させる相対移動手段
    とを具備し、上記液体塗布ノズルが、その液体吐出口と
    上記塗布対象物の被塗布面とが対向するように配置され
    ることを特徴とする液体塗布装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜請求項11のいずれか一に
    記載された塗布ノズルを用いて塗布対象物の被塗布面に
    所定の塗布液を塗布することを特徴とする液体塗布方
    法。
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