JPH1128405A - ディスペンサ装置の脱泡方法およびディスペンサ装置 - Google Patents

ディスペンサ装置の脱泡方法およびディスペンサ装置

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JPH1128405A
JPH1128405A JP18851797A JP18851797A JPH1128405A JP H1128405 A JPH1128405 A JP H1128405A JP 18851797 A JP18851797 A JP 18851797A JP 18851797 A JP18851797 A JP 18851797A JP H1128405 A JPH1128405 A JP H1128405A
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JP
Japan
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barrel
nozzle body
dispenser device
sealant
liquid material
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JP18851797A
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Ryoichi Takahashi
良一 高橋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明はノズル体の先端と液晶用基板の板
面との間隔が変動しても、シ−ル剤を均一に塗布するこ
とができるディスペンサ装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 シ−ル剤Sを液所用基板5に塗布するた
めのディスペンサ装置において、上記 シ−ル剤が収容
されるバレル1と、このバレルの先端部に設けられバレ
ル内のシ−ル剤が先端開口から吐出されるとともにその
先端面における内径寸法dと外形寸法Dとの関係が{D
=nd(1.0 ≦n≦1.2 )}で限定されたノズル体2と
を具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は液晶表示パネルの
製造工程においてシ−ル剤を塗布するためにディスペン
サ装置およびこのディスペンサ装置に充填された上記シ
−ル剤から気泡を取り除く脱泡方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは板状体である一対の液
晶用基板をシ−ル剤を介して所定の間隔で貼り合わせ、
これら液晶用基板の間の空間部に液状体としての液晶を
充填することで構成されている。
【0003】上記液晶用基板にシ−ル剤を塗布する方法
としては、パタ−ンが形成されたマスクを用い、このマ
スク上に供給されたシ−ル剤をスキ−ジで上記マスクの
パタ−ンを介して上記液晶用基板に塗布するスクリ−ン
法と、ディスペンサ装置を用い、そのノズル体から吐出
されるシ−ル剤を上記液晶用基板に所定のパタ−ンで塗
布するディスペンサ法とが知られている。
【0004】スクリ−ン法は、マスクを液晶用基板に接
触させてシ−ル剤を塗布するため、上記液晶用基板の汚
れを招いたり、マスクをスキ−ジで擦ることで静電気の
発生を招くということがある。
【0005】それに対してディスペンサ法は、上記シ−
ル剤を液晶用基板に非接触で塗布することができるた
め、液晶用基板の汚れや静電気の発生を招くことがない
という利点に着目され、多用される傾向にある。上記デ
ィスペンサ法によってシ−ル剤を線引き塗布する場合、
上記液晶用基板に対して均一に塗布することが要求され
る。
【0006】図8(a)に示すように、ディスペンサ法
を実施するに際して用いられるディスペンサ装置Aは、
液状体としてのシ−ル剤Sが充填されたバレル1と、こ
のバレル1の先端部に着脱自在に取付けられたノズル体
2とからなる。バレル1の上端開口は着脱自在な蓋体3
によって閉塞され、この蓋体3には内部のシ−ル剤Sを
加圧して上記ノズル体2の先端開口から吐出させる圧縮
空気の供給口4が形成されている。
【0007】そして、上記ノズル体2の先端面を図示し
ないテ−ブル上に載置された液晶用基板5の板面に所定
の間隔で位置決めし、上記液状体Sを加圧してノズル体
2の先端開口から吐出させながら、上記ノズル体2ある
いは上記テ−ブルによって上記液晶用基板5のどちらか
を走行させることで、上記液晶用基板5に上記シ−ル剤
Sを所定のパタ−ンで線引き塗布するようになってい
る。
【0008】図8(b)に示すように、液晶用基板5に
シ−ル剤Sを塗布するに際し、ノズル体2から吐出され
る上記シ−ル剤Sの流体抵抗Rは、ノズル体2の内部2
aで発生する流体抵抗R1 と、ノズル体2の下端面2b
と液晶用基板5の板面との対向面間のギャップgの領域
で発生する流体抵抗R2 との和になる。
【0009】シ−ル剤Sを加圧する圧縮空気の圧力が一
定の場合、流体抵抗Rが大きくなるとシ−ル剤Sが流れ
にくくなるため、ノズル体2の先端開口から吐出される
シ−ル剤Sの量が減少することになる。
【0010】ノズル体2と液晶用基板5のギャップgで
発生する流体抵抗R2 はこのギャップgの変動によって
大きく左右されることになる。そのため、ギャップgの
変動をなくすことが要求されるが、液晶用基板5のうね
りや搬送精度などの要因によって上記ギャップgの変動
をなくすことは容易でない。
【0011】そのため、上記ギャップgの変動により流
体抵抗Rも変動し、液晶用基板5に塗布されるシ−ル剤
Sの塗布断面積が一定とならず、不良品の発生を招くと
いうことがあった。
【0012】一方、図9(a)に示すように、デイスペ
ンサ装置Aのバレル1に充填されたシ−ル剤Sには気泡
Bが含まれていることがある。その場合、上記バレル1
に接続されたノズル体2からシ−ル剤Sを吐出させて液
晶用基板5に塗布すると、図10に示すように気泡Bが
吐出されたときにシ−ル剤Sが途切れ、不塗布部6が生
じて不良品の発生を招くということある。
【0013】そこで、液晶用基板5にシ−ル剤Sを塗布
する前に、図9(a)の状態から図9(b)に示すよう
に所定量のシ−ル剤Sを捨て吐出させることで、気泡B
をなくすことが行われている。
【0014】しかしながら、シ−ル剤Sの捨て吐出を行
うだけでは、図9(c)に示すようにシ−ル剤Sに含ま
れる気泡Bを確実に除去できるものでなく、しかもシ−
ル剤Sの捨て吐出を行っても、バレル1の先端面とノズ
ル体2の内面との段差部によって形成された空隙部7に
シ−ル剤Sを充填させることが難しいので、その空隙部
7の気体が気泡Bとなって出てくるということがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来はノ
ズル体の先端面と板状体との間のギャップが変動するこ
とで、液状体の流出抵抗が変化するため、液状体を均一
に塗布することができないということがあった。
【0016】また、液状体に含まれる気泡を確実に除去
することができないため、塗布時に気泡が出てきて液状
体が塗布されない部分が生じるということがあった。こ
の発明の目的は、液状体に含まれる気泡を確実に除去
し、液状体を途切れることのないように塗布できるよう
にするためのディスペンサ装置の脱泡方法を提供するこ
とにある。
【0017】この発明の目的は、ノズル体の先端と板状
体との間のギャップが変動しても、液状体をほぼ一定の
圧力で均一に塗布できるようにしたディスペンサ装置を
提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、液状
体が充填されたバレルおよびこのバレルの先端に設けら
れたノズル体とからなり、上記液状体に含まれる気体を
除去するディスペンサ装置の脱泡方法において、上記デ
ィスペンサ装置を脱泡容器内にバレル側とノズル体側と
を気密に隔別して保持する第1の工程と、上記脱泡容器
のバレル側の空間部とノズル側の空間部とを減圧し上記
液状体に含まれた気泡を膨張させて上記液状体内を浮上
させる第2の工程と、この脱泡容器のバレル側の空間部
の圧力を上昇させて上記バレル内の液状体を上記ノズル
体へ流す第3の工程と、上記バレル側の空間部とノズル
側の空間部とを大気圧にして上記ノズル体内の空間部に
液状体を充満させる第4の工程とを具備したことを特徴
とする請求項2の発明は、液状体を板状体に塗布するた
めのディスペンサ装置において、上記液状体が収容され
るバレルと、このバレルの先端部に設けられバレル内の
液状体が先端開口から吐出されるとともにその先端にお
ける内径寸法dと外形寸法Dとの関係が{D=nd(1.
0 <n<1.2 )}で限定されたノズル体とを具備したこ
とを特徴とする。
【0019】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ノズル体の先端部外周面は、径方向内方に向か
って傾斜したテ−パ面あるいは曲面であることを特徴と
する。
【0020】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ノズル体の先端部内周面は、径方向外方に向か
って傾斜したテ−パ面あるいは曲面であることを特徴と
する。
【0021】請求項1の発明によれば、ディスペンサ装
置が保持された脱泡容器内を減圧すると、バレルに充填
された液状体内の気泡が膨張して浮上するため、上記液
状体から除去することができ、ついでバレル内の液状体
をノズル体へ流してからバレル側とノズル体側を大気圧
にすることで、ノズル体内部に空隙部が生じることなく
液状体を充満させることができる。
【0022】請求項2の発明によれば、ノズル体の先端
における内径寸法と外形寸法との差を他の部分に比べて
小さくしたことで、ノズル体先端と板状体との間のギャ
ップの変動による液状体の吐出抵抗の変動を小さくでき
るから、液状体を均一に塗布することが可能となる。
【0023】請求項3と請求項4の発明によれば、ノズ
ル体の先端部の外周面あるいは内周面をテ−パ面あるい
は曲面としてことで、その先端における内径寸法と外形
寸法との差を小さくすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。なお、図8(a)、(b)、図
9および図10に示す従来構造と同一部分には同一記号
を付して説明を省略する。この発明のディスペンサ装置
Aは従来のものに比べてノズル体2の先端部の構造が異
なっている。つまり、図1と図2(a)に示すようにノ
ズル体2の先端部の外周面は、先端にゆくにつれて径方
向内方へ向かって傾斜したテ−パ面11に形成されてい
る。
【0025】それによって、ノズル体2の先端における
内径寸法dと外形寸法Dとの差は十分に小さく設定され
ている。この実施の形態では、内径寸法dと外形寸法D
との比は、 D=n(1.0 ≦n≦1.5 ) …(1)式 の範囲に設定されている。
【0026】このように、ノズル体2の先端面の内径寸
法dと外形寸法Dとの差を十分に小さくすることで、シ
−ル剤Sの塗布時に、ノズル体2の先端面と液晶用基板
5の板面とのギャップgが変動しても、以下の理由によ
ってノズル体2からのシ−ル剤Sの吐出量を一定にする
ことができる。
【0027】まず、ノズル体2の内部2aで発生する流
体抵抗R1 は、Haggen-Poiseuilleの式から求めること
ができる。つまり、流量Qは、 Q=(π・d4 ・P1 )/128 μ・L …(2)式 であるから、 R1 =P1 /Q …(3)式 ただし、Q:流量(m3 /s)、d:ノズル内径
(m)、P1 :ノズル内部で発生する圧力損失(P
a)、μ:シ−ル剤粘度(Pa・s)、L:ノズル長さ
(m)である。
【0028】ノズル体2の下端面と液晶用基板5の板面
とのギャップ(g+Δg)で発生する流体抵抗R2 は、
「平行二円盤間の細げきを放射状に流れる流量」と考え
て、機械工学便覧A5流体工学(113)式を用いて次
式で表すことができる。
【0029】 Q={π・(g+ g)3 ・P2 }/{6μ・log(D/d) } …(4)式 であるから、 R2 =P2 /Q …(5)式 ただし、(g+Δg):ギャップ(m)で、これはギャ
ップ量gとギャップ変動量Δgの和で、全体のgギャッ
プ量を表し、D:ノズル外径(m)、P2 :上記ギャッ
プGで発生する圧力損失(Pa)である。よって、線引
き塗布されるシ−ル剤Sの塗布断面積A(m2 )は次式
で表すことができる。
【0030】
【数1】
【0031】ただし、Vt :ディスペンサ装置と液晶用
基板との相対的移動速度(m/s)、P:バレル容器内
の圧力である。上記(1)式のごとくD=1〜1.5d
に設定することで、ギャップ(g+Δg)における流体
抵抗R2 をノズル体2の内部2aにおける流体抵抗R1
と比較して無視できる程、小さくできることになり、そ
のことは上記(6)式の分母の第1項を第2項に比べて
無視できる程、小さくすることを意味する。とくに、D
=dとすれば、上記(6)式の分母の第1項のlog(D
/d) =0となり、この第1項を0にできる。
【0032】したがって、この発明のノズル体2を用い
てシ−ル剤Sを塗布すれば、ノズル体2の先端と液晶用
基板5の板面とのギャップgが変動しても、シ−ル剤S
の吐出量を一定にすることができるから、このシ−ル剤
Sの塗布断面積A、つまりシ−ル剤Sの塗布幅を一定に
して線引き塗布することができる。
【0033】ノズル体2の先端の外径寸法Dと内径寸法
dとを、D=n(1.0 ≦n≦1.5 )の範囲に設定するた
めに、上記一実施の形態ではノズル体2の先端部の外周
面をテ−パ面11にしたが、テ−パ面に代わり、曲面に
よって実現するようにしてもよい。
【0034】また、図2(b)に示すようにノズル体2
の先端部外周面にはテ−パ面11を形成し、内周面には
曲面12を形成することで、ノズル体2の先端面におけ
る外径寸法Dと内径寸法dとの差を小さくするようにし
てもよい。この場合、ノズル体2の内面には曲面12に
代わりテ−パ面を形成してもよい。
【0035】図3はノズル体2の内径dと外径Dとの比
を変え、それぞれのノズル体ごとにギャップgの変化と
シ−ル剤Sの塗布断面積の変化との関係を測定したグラ
フである。つまり、従来構造のノズル体とこの発明のノ
ズル体とを用いてそれぞれギャップgを変化させたとき
のシ−ル剤Sの塗布断面積の変化を測定した。
【0036】同図中曲線AはD/d=2.0で、曲線B
はD/d=1.5であり、これらは従来の範囲である。
曲線CはD/d=1.2、曲線DはD/d=1.1、曲
線EはD/d=1.033dで、これらはこの発明の範
囲である。なお、各曲線A〜Eにおける各種の条件は下
記表1に示す通りである。
【0037】
【表1】
【0038】このような条件でシ−ル剤を塗布したとこ
ろ、この発明の範囲である曲線C〜Eによれば、図3か
ら明らかなようにギャップgが100 μm以上になった場
合でも、シ−ル剤Sの塗布断面積はほぼ一定であった
が、曲線A、Bで示す従来の構造の場合(n≧1.5 )、
図3に示すようにギャップgの変動に応じてシ−ル剤S
の塗布断面積も少しずつ変動してしまうことが確認され
た。
【0039】なお、上記(6)式において求めた理論値
と実験値との比較を図4に示す(D=1.2 d)。上記構
成のディスペンサ装置Dを用いてシ−ル剤Sを液晶用基
板5に洗浄塗布するに先立ち、バレル1にノズル体2を
接続したならば、上記バレル1に充填されたシ−ル剤S
に含まれる気泡Bを取り除く、脱泡処理が行われる。こ
の脱泡処理には図5に示す脱泡装置20が用いられる。
【0040】上記脱泡装置20は、内部にディスペンサ
装置Dを保持する脱泡容器21を有する。この脱泡容器
21は本体部21aと蓋体部21bとに分割されてい
て、本体部21aと蓋体部21bとが気密な状態で分解
自在に接合固定できるようになっている。
【0041】上記本体部21aには上面に開放した円柱
状の収納部22が形成され、この収納部22の内周面上
部にはOリング23が設けられている。ディスペンサ装
置Aは上記収容部22に挿通され、そのバレル1の外周
面の中途部が上記Oリング23によって気密に保持され
ている。
【0042】その状態で、上記脱泡容器21は、上記O
リング23を境にしてバレル1の上端開口側の上部空間
部24(蓋体部21bの内部空間)と、ノズル体2側の
下部空間部25(収納部22の空間)とが気密に隔別さ
れている。
【0043】上記上部空間部24を形成する蓋体部21
bには内部に連通した第1の口体26が設けられてい
る。この第1の口体26には継手27を介して第1の主
配管28の一端が接続されている。
【0044】上記第1の主配管28の他端は第1の開閉
弁29を介して第1の吸引ポンプ31に接続されてい
る。上記継手27と第1の開閉弁29との間には、中途
部に第2の開閉弁32が設けられた第1の開放管33が
接続されている。
【0045】したがって、第1の開閉弁29を開放し、
第2の開閉弁32を閉じて第1の吸引ポンプ31を作動
させれば、上部空間部24を減圧することができ、また
第1の開閉弁29を閉じて第2の開閉弁32を開放すれ
ば、上部空間部24を大気圧にできるようになってい
る。
【0046】上記本体部21aには収納部22に連通す
る第2の口体35が設けられている。この第2の口体3
5には第2の主配管36の一端が継手37を介して接続
されている。この第2の主配管36の他端は第3の開閉
弁38を介して第2の吸引ポンプ39に接続されてい
る。上記継手37と第3の開閉弁38との間には中途部
に第4の開閉弁41が設けられた第2の開放管42が接
続されている。
【0047】したがって、第3の開閉弁38を開き、第
4の開閉弁41を閉じて第2の吸引ポンプ39を作動さ
せれば、下部空間部25を減圧することができ、第3の
開閉弁38を閉じ、第4の開閉弁41を開放すること
で、上記下部空間部25を大気圧に上昇させることがで
きる。
【0048】上記構成の脱泡装置20によってバレル1
に充填されたシ−ル剤Sに含まれた気泡Bを取り除く工
程を図6(a)〜(e)を参照して説明する。通常、デ
ィスペンサ装置Aのバレル1は使い捨てであって、シ−
ル剤Sが充填された新たなバレル1を使用する場合に
は、そのバレル1にノズル体2を接続する。
【0049】ついで、本体部21aから蓋体部21bを
外し、図6(a)に示すように、ディスペンサ装置Aを
本体部21aの収納部22に挿入し、そのバレル1の外
周面中途部をOリング23によって気密に保持したなら
ば、上記蓋体部21bを本体部21aに気密に接合固定
する。
【0050】つぎに、第2の開閉弁32と第4の開閉弁
41とを閉じ、第1の開閉弁29と第3の開閉弁38と
を開き、第1の吸引ポンプ31と第2の吸引ポンプ39
とを作動させることで、上部空間部24と下部空間部2
5とを減圧する。
【0051】各空間部24、25を減圧することで、そ
の圧力がバレル1の上端開口とノズル体2の先端開口か
らバレル1内のシ−ル剤Sに作用する。そのため、シ−
ル剤Sに含まれた気泡Bは図6(a)に示す状態から図
6(b)に示すように膨張するから、その気泡Bの浮力
が増大してシ−ル剤S内を上昇し、上部空間部24に噴
出する。
【0052】それによって、シ−ル剤Sに含まれる気泡
Bのほとんどは取り除かれることになるものの、たとえ
ばバレル1の細径な先端部内に含まれる気泡Bは膨張し
にくいために、取り除かれないことがある。
【0053】そこで、上部空間部24と下部空間部25
とを減圧したのち、第1の開閉弁29を閉じ、第2の開
閉弁32を徐々に開くことで、上部空間部24の圧力を
徐々に上昇させる。それによって、バレル1内のシ−ル
剤Sは加圧され、バレル1からノズル体2へ流れるか
ら、図6(c)に示すようにバレル1の先端部内に残留
する気泡Bがノズル体2から押出され、下部空間部25
へ噴出する。
【0054】シ−ル剤Sをノズル体2へ流しても、図5
(d)に示すようにバレル1の先端面とノズル体2の内
周面との間の段差部にはシ−ル剤Sが流れ込みにくいた
め、その部分に空隙部Cが生じる。しかしながら、この
空隙部Cは減圧されている。そのため、ノズル体2の先
端からシ−ル剤Sを所定量捨て吐出させたのちに、第3
の開閉弁38を閉じ、第4の開閉弁41を開くことで下
部空間部25も大気圧にすれば、図6(e)に示すよう
に減圧された上記空隙部Cにシ−ル剤Sが回り込むか
ら、空隙部Cを消滅させることができる。
【0055】以上のことにより、シ−ル剤Sに含まれる
気泡Bを確実に取り除くことができるばかりか、バレル
1の先端面とノズル体2の内周面との段差部の空隙部C
に気体が残留するということもない。
【0056】そのため、上記脱泡装置20によって気泡
が除かれたディスペンサ装置Dを用いてシ−ル剤Sを塗
布すれば、液晶用基板5にシ−ル剤Sを途切れることな
く、線引き塗布することができる。
【0057】なお、上記第1乃至第4の開閉弁29、3
2、38、41の開閉を予め設定されたプログラムに基
づいて図示しない制御装置で自動制御すれば、シ−ル剤
Sの脱泡作業を自動化することができる。
【0058】図7はこの発明の変形例を示す。通常、ノ
ズル体2から吐出されるシ−ル剤Sの供給と遮断はバレ
ル1を加圧する圧縮空気を供給したり、その供給を停止
して行われるが、この変形例ではバレル1の上端に冠着
された蓋体3の供給口4にニ−ドル軸51を挿通する。
このニ−ドル軸51は上下駆動装置53によって上下駆
動されるとともに、その先端部はニ−ドル弁51aに形
成されていてる。したがって、ニ−ドル軸51が上下駆
動されることで、ノズル体2の上端開口を開閉できるよ
うになっている。
【0059】ニ−ドル軸51のニ−ドル弁51aでノズ
ル体2を開閉してシ−ル剤Sの供給を制御すれば、圧縮
空気を供給を制御してシ−ル剤Sの供給を制御する場合
に比べて制御速度を高速化することが可能となる。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ディスペンサ
装置が保持された脱泡容器内を減圧することで、バレル
に充填された液状体内の気泡が膨張して浮上するから、
その気泡を液状体から除くことができ、さらにバレル内
の液状体をノズル体へ流してからバレル側とノズル体側
を大気圧にすることで、ノズル体内部に空隙部が生じる
のを防止できる。
【0061】したがって、液状体を塗布する際に、気泡
が吐出されて液状体が途切れるのを防止できるから、液
状体の線引き塗布を均一かつ確実に行うことのできるデ
ィスペンサ装置を提供できる。請求項2の発明によれ
ば、ノズル体の先端における内径寸法dと外形寸法Dと
の関係が{D=nd(1.0 ≦n≦1.2 )}で限定される
形状にした。
【0062】そのため、ノズル体先端と板状体との間の
ギャップが変動しても、その変動による液状体の吐出抵
抗の変動を小さくできるから、液状体を上記板状体に均
一に塗布することが可能となる。
【0063】請求項3と請求項4の発明によれば、ノズ
ル体の先端部の外周面あるいは内周面をテ−パ面あるい
は曲面とすることで、その先端面における内径寸法と外
形寸法との差を小さくした。そのため、簡単な構成で確
実にノズル体からの液状体の吐出抵抗の変動をなくすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態のディスペンサ装置を
示す構成図。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ形状の異なるノズル
体の先端部の拡大断面図。
【図3】ノズル体の内径dと外径Dとの比を変化させた
場合のギャップ変動と塗布断面積との関係を測定したグ
ラフ。
【図4】ギャップ変動と塗布断面積との関係を理論値と
実験値によってそれぞれ求めたグラフ。
【図5】同じく脱泡装置の概略的構成図。
【図6】(a)〜(e)は上記脱泡装置によってシ−ル
剤から気泡を取り除く工程を順次示した説明図。
【図7】この発明の他の実施の形態のディスペンサ装置
を示す構成図。
【図8】(a)は従来のディスペンサ装置の構成図、
(b)は同じくノズル体先端部の拡大断面図。
【図9】(a)〜(c)はシ−ル剤に含まれる気泡が吐
出する状態の説明図。
【図10】気泡が吐出することで液晶用基板に線引き塗
布されたシ−ル剤に不塗布部が形成された状態を示す説
明図。
【符号の説明】
1…バレル 2…ノズル体 5…液晶用基板(板状体) 21…脱泡容器 31…第1の吸引ポンプ 39…第2の吸引ポンプ S…シ−ル剤(液状体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状体が充填されたバレルおよびこのバ
    レルの先端に設けられたノズル体とからなり、上記液状
    体に含まれる気体を除去するディスペンサ装置の脱泡方
    法において、 上記ディスペンサ装置を脱泡容器内にバレル側とノズル
    体側とを気密に隔別して保持する第1の工程と、 上記脱泡容器のバレル側の空間部とノズル側の空間部と
    を減圧し上記液状体に含まれた気泡を膨張させて上記液
    状体内を浮上させる第2の工程と、 この脱泡容器のバレル側の空間部の圧力を上昇させて上
    記バレル内の液状体を上記ノズル体へ流す第3の工程
    と、 上記バレル側の空間部とノズル側の空間部とを大気圧に
    して上記ノズル体内の空間部に液状体を充満させる第4
    の工程とを具備したことを特徴とするディスペンサ装置
    の脱気方法。
  2. 【請求項2】 液状体を板状体に塗布するためのディス
    ペンサ装置において、 上記液状体が収容されるバレルと、 このバレルの先端部に設けられバレル内の液状体が先端
    開口から吐出されるとともにその先端における内径寸法
    dと外形寸法Dとの関係が{D=nd(1.0 ≦n≦1.2
    )}で限定されたノズル体とを具備したことを特徴と
    するディスペンサ装置。
  3. 【請求項3】 上記ノズル体の先端部外周面は、径方向
    内方に向かって傾斜したテ−パ面あるいは曲面であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のディスペンサ装置。
  4. 【請求項4】 上記ノズル体の先端部内周面は、径方向
    外方に向かって傾斜したテ−パ面あるいは曲面であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のディスペンサ装置。
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