JPH11156267A - シール剤脱泡装置、シール剤脱泡方法及びディスペンサ装置 - Google Patents

シール剤脱泡装置、シール剤脱泡方法及びディスペンサ装置

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JPH11156267A
JPH11156267A JP32920697A JP32920697A JPH11156267A JP H11156267 A JPH11156267 A JP H11156267A JP 32920697 A JP32920697 A JP 32920697A JP 32920697 A JP32920697 A JP 32920697A JP H11156267 A JPH11156267 A JP H11156267A
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sealant
nozzle
cylinder
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dispenser device
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JP32920697A
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Kenichi Oshiro
健一 大城
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱泡したシール剤に泡が混入することなく塗布
することができるディスペンサ装置を提供すること。 【解決手段】シール剤Sを収容するタンク31と、シー
ル剤Sを吐出するディスペンサ部60と、タンク31か
らディスペンサ部60へシール剤Sを通流させるととも
に、シール剤Sから泡を除去する脱泡部50とを備える
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶セル等の板状
部材同士を接合するために塗布されるシール剤内の泡を
除去するシール剤脱泡装置、シール剤脱泡方法及び適正
にシール剤の塗布を行うことができるディスペンサ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶基板等を接合する際に用いられるシ
ール剤Sは吐出遅れ等を防止するために予め内部の泡を
抜いた状態とすることが必要である。このため、図11
に示すように気密室1内の容器2にシール剤Sを供給
し、気密室1内を真空ポンプ3で減圧するとともに、シ
ール剤Sを攪拌する。シール剤Sは減圧されると内在す
る気泡が膨張し、この気泡は攪拌されることによりシー
ル剤S外部に放出される。気密室1内に放出された気体
は真空ポンプ3で排出される。その後、気密室1内を大
気圧に戻し、容器2から、シール剤をSディスペンサ
(不図示)に供給する。
【0003】一方、上述したようにして脱泡された後、
ディスペンサに供給されたシール剤Sは、例えばエア圧
力によってシリンジ内の圧力を高圧にすることにより吐
出される。
【0004】また、シール剤Sとして異方性導電体をペ
ースト状にしたものが用いられることがある。液晶セル
等の電極同士を接合する場合に、高価な異方性導電膜を
使用することがあったが、接合幅に合わせるために切り
取られた異方性導電膜は無駄となる。一方、異方性導電
体をペースト状にしたものをディスペンサを使用して塗
布すれば任意の接合幅に合わせることができるため無駄
が生じない。
【0005】シール剤Sの塗布幅は吐出口の内径によっ
て決定されるため、例えば塗布幅を小さくするときはノ
ズルを変え、ノズル径より大きな塗布幅が必要な場合に
は、ノズルを往復動させて隣接する箇所を2度以上塗布
するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のシール
剤の脱泡方法では、次のような問題があった。すなわ
ち、脱泡後、容器2からディスペンサに供給する際に気
泡が混入する虞がある。また、上述した従来のディスペ
ンサ装置10では、次のような問題があった。すなわ
ち、シャッタを用いない場合には、シール剤の吐出の開
始・停止を短時間に行えない場合があり、塗布開始位置
においてシール剤が不足したり、塗布終了位置において
液だれが生じる虞があった。
【0007】このため、先端部に図12に示すようなロ
ッド式シャッタを有するディスペンサ10が用いられる
場合がある。すなわち、ディスペンサ10は、シリンジ
11と、このシリンジ11の先端部に取り付けられたノ
ズル12と、シリンジ11内に配置された筒状部材13
と、この筒状部材13の筒部にその先端が嵌合するロッ
ド14と、このロッド14を図12中矢印Z方向に駆動
する駆動部(不図示)とを備えている。
【0008】なお、このようなロッド式シャッタは、シ
ャッタ開閉による吐出開始・停止を行うことともに、シ
ャッタ開度の調節によって塗布量の調整を行うことがで
きる。したがって、シール剤Sの微量塗布を行う場合に
は、シャッタの開度を小さくすればよい。シャッタの開
度はロッド14のストロークKによって決まり、微量塗
布を行うにはロッド14のストロークKを短くする。
【0009】しかしながら、ロッド式シャッタを用いた
場合には、吐出を開始・停止する毎にロッド14のスト
ロークKのばらつきが若干発生する。そのため微量塗布
を行う場合、ロッド14のストロークKのばらつきが全
体のストローク量に対して相対的に大きくなるため、シ
ャッタ開度がばらついて塗布量が不安定になるという問
題があった。
【0010】塗布中に塗布幅を変更する場合には、その
都度ノズルを取り替えたり、ノズルを往復運動させる必
要があるため、塗布能率が低下するという問題があっ
た。そこで本発明は、脱泡したシール剤に泡が混入する
ことなく塗布することができるディスペンサ装置を提供
することを目的としている。また、塗布を安定して行う
ことができるディスペンサ装置を提供することを目的と
している。さらに、塗布幅を容易に変更できるディスペ
ンサ装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載された発明は、シール
剤を収容するタンクと、前記シール剤を吐出するディス
ペンサと、前記タンクから前記ディスペンサへ前記シー
ル剤を通流させるとともに、前記シール剤から泡を除去
する脱泡部とを備え、この脱泡部は、その内部を前記シ
ール剤が通流するとともに、前記シール剤を透過させ
ず、かつ、気体が透過する膜からなるチューブと、この
チューブを気密に収容する収容部と、この収容部内を減
圧する減圧ポンプとを備えるようにした。
【0012】請求項2に記載された発明は、シール剤が
収容されたタンクから前記シール剤を吐出するディスペ
ンサへシール剤を流していく際にシール剤から泡を脱泡
する脱泡方法において、内部をシール剤を通流させると
ともに、シール剤を外部へ通過させず、かつ、気体が外
部へ透過する膜で形成されたチューブを用い、このチュ
ーブ内をシール剤を流すことにより脱泡するようにし
た。
【0013】請求項3に記載された発明は、シール剤を
吐出するためのディスペンサ装置において、前記シール
剤を収容するシリンダと、このシリンダに収容された前
記シール剤を加圧する加圧部と、このシリンダの先端部
に取り付けられたノズルと、前記シリンダ内の前記ノズ
ル側端部に配置され、その伸縮によって前記ノズルの開
口部を開閉する圧電素子とを備えている。
【0014】請求項4に記載された発明は、シール剤を
吐出するためのディスペンサ装置において、前記シール
剤を収容するシリンダと、このシリンダに収容された前
記シール剤を加圧する加圧部と、前記シリンダの先端部
に取り付けられたノズルと、前記シリンダの前記先端部
側を閉塞し、かつ、前記シール剤を前記シリンダ内から
前記ノズル側に通流させるオリフィスを有するバルブ
と、前記オリフィスの前記シリンダ側の開口部を開閉す
る開閉機構とを備えるようにした。
【0015】請求項5に記載された発明は、シール剤を
吐出するためのディスペンサ装置において、前記シール
剤を収容するシリンダと、このシリンダに収容された前
記シール剤を加圧する加圧部と、前記シリンダの先端側
に取り付けられたノズルと、このノズルをその軸心線回
りに回転させる回転機構とを備え、前記ノズルの吐出口
は前記軸心線から所定距離離間している。
【0016】請求項6に記載された発明は、請求項5に
記載された発明において、前記ノズルの回転速度と前記
ノズルの走査速度とを調整することで、所定箇所に前記
シール剤を重複して塗布するようにした。
【0017】上記手段を講じた結果、次のような作用が
生じる。すなわち、請求項1に記載された発明では、シ
ール剤を収容するタンクからシール剤を吐出するディス
ペンサへシール剤を通流させながら脱泡部においてシー
ル剤から泡を除去するようにしたので、連続的に脱泡を
行うことができるとともにシール剤に泡が再混入するこ
とを防止することができる。脱泡部はシール剤を透過さ
せず、かつ、気体が透過する膜からなるチューブ内をシ
ール剤を通流させることで、シール剤内の泡のみをチュ
ーブ外に排出するようにしている。
【0018】請求項2に記載された発明では、内部をシ
ール剤を通流させるとともに、シール剤を外部へ通過さ
せず、かつ、気体が外部へ透過する膜で形成されたチュ
ーブを用い、このチューブ内をシール剤を流すことによ
り脱泡するようにしたので、連続的に脱泡を行うことが
できるとともにシール剤に泡が再混入することを防止す
ることができる。
【0019】請求項3に記載された発明では、ノズルに
圧電素子によるシャッタを設けることで液だれを防止す
ることができる。また、シャッタ自体を微少な動作範囲
を有する圧電素子で構成することにより、微少な開閉量
を容易に制御することができるとともに、高速に反応さ
せることができる。
【0020】請求項4に記載された発明では、シール剤
をシリンダからノズル側に供給する際にオリフィスを通
過させるようにしたので、通流量を容易に制御すること
ができ、均一な塗布を行うことができる。
【0021】請求項5に記載された発明では、回転機構
の軸心線から離間した吐出口からシール剤を吐出するこ
とで、吐出口の径よりも広い幅にシール剤を塗布するこ
とができる。また、シール剤を攪拌することができるの
で、シール剤を均一な品質にすることができる。
【0022】請求項6に記載された発明では、ノズルの
回転速度とノズルの走査速度とを調整することで、所定
箇所にシール剤を重複して塗布することで、必要な部分
にのみ重点的に塗布することができ、シール剤の量を節
約することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
に係るディスペンサ装置30の構成を示す図である。デ
ィスペンサ装置30は、脱泡される前のシール剤Sを貯
溜する貯蓄タンク31と、この貯蓄タンク31と後述す
るディスペンサ部60とに接続された脱泡部40と、シ
ール剤Sを吐出するディスペンサ部60と、このディス
ペンサ部60を走査する走査機構70と、シール剤Sを
加圧する加圧機構71とを備えている。
【0024】脱泡部40は、貯蓄タンク31に接続され
た供給チューブ41と、ディスペンサ装置60に接続さ
れた排出チューブ42とを備え、供給チューブ41と排
出チューブ42との間には脱泡器50が配置されてい
る。また、供給チューブ41には、供給チューブ41内
を減圧することでシール剤Sの圧力を低下させてシール
剤S内の気泡を膨張させるための真空ポンプ43と、排
出チューブ42内を加圧することでシール剤Sの圧力を
大気圧に戻す加圧ポンプ44と、排出チューブ42を開
閉する弁45とを備えている。
【0025】脱泡器50は、密閉容器51と、接続管5
2,53と、微多孔膜から形成されたチューブ54と、
密閉容器51内を減圧する吸引ポンプ55とを備えてい
る。微多孔膜はセルロース系、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、ポリプロピレン等でなるもので、シ
ール剤Sを通さず気泡のみを通すことができる。なお、
セルロース系の物質としては、酢酸セルロースがある。
【0026】ディスペンサ部60は、図2の(a)に示
すようにシール剤Sを収容する円筒状のシリンジ61を
備えている。シリンジ61の下端にはノズル62が取り
付けられている。なお、ノズル62の図2中下端は吐出
口62aが形成されている。また、シリンジ61のノズ
ル62の図2中上側には円柱状のバルブ63が嵌合され
ており、バルブ63の中心部にはオリフィス64が形成
されている。オリフィス64の形状、すなわち長さLb
及び内径Dbは塗布量によって後述するように定められ
ている。
【0027】図2の(a)中65はシリンジ61内に形
成された筒状部材を示しており、この筒状部材65の中
空部65aにはロッド66が嵌合するように構成されて
いる。ロッド66はロッド駆動機構(不図示)により図
2の(a)中矢印Z方向に往復駆動する。
【0028】図3は、バルブ63のオリフィス64を通
過するシール剤S流体の様子を示す模式図である。オリ
フィス64を通過した後の流速Vは次のようになる。な
お、P1はオリフィス通過前のシール剤Sの圧力[P
a]、P2はオリフィス通過後のシール剤Sの圧力[P
a]、Dbはオリフィス64の内径[mm]、Lbはオ
リフィス64の長さ[mm]、Vはオリフィス通過後の
シール剤Sの速度[m/s]、Gはシリンジ61の内径
の断面積[mm2 ]、μはシール剤Sの粘度[Pa・
S]、ρはシール剤Sの密度[kg/mm3 ]を示して
いる。
【0029】V= {2(P1−P2)/ρ}〜(1) ここで、オリフィス64による損失係数をCdとすると
流速Vは次のように計算できる。
【0030】 V=Cd {2(P1−P2)/ρ}〜(2) シール剤Sの流量QはG・Vであるから、(2)式は次
のようになる。 Q=G・V=G・Cd・ {2(P1−P2)/ρ}〜(3) したがって、Cdを変化させることで流量Qを調節する
ことができる。Cdはハーゲン・ポアズイユの法則によ
りkを係数とすると、 Cd=k・μ・Lb/(π・Db4 )Q〜(4) と示される。
【0031】したがって、流量Qと粘度μは定められて
いるので、損失係数Cdを変えるには長さLbと、内径
Dbを調節することになる。実際には、オリフィス64
の長さLb及び内径Dbが異なる幾つかのバルブ63を
用意し、必要な流量Q、すなわち塗布量に合わせて適宜
バルブ63を取り替える。
【0032】このように構成されたディスペンサ装置3
0では、次のようにしてシール剤Sの塗布を行う。すな
わち、脱泡される前のシール剤Sを貯溜する貯蓄タンク
31から供給チューブ41を介して脱泡器50へシール
剤Sを供給する。このとき、真空ポンプ43を作動させ
て供給チューブ41内を通流するシール剤Sを減圧し、
シール剤Sの圧力を低下させてシール剤S内の気泡を膨
張させる。
【0033】脱泡器50内に供給されたシール剤Sは接
続管52を介してチューブ54内に到達する。このと
き、吸引ポンプ55を作動させて密閉容器51内を減圧
する。これによりシール剤S内の気泡はチューブ54の
微多孔膜を透過して密閉容器51内に排出され、吸引ポ
ンプ55によって吸引される。これによりシール剤Sは
脱泡される。
【0034】気泡が排出されたチューブ54内のシール
剤Sは接続管53を介して排出チューブ42に排出され
る。このとき、加圧ポンプ44を作動させてシール剤S
の圧力を大気圧に戻す。そして、弁45を通ってからシ
リンジ61内に供給される。
【0035】したがって、連続的に脱泡を行うことがで
きるとともにシール剤Sに泡が再混入することを防止す
ることができる。一方、加圧機構71によりシリンジ6
1内のシール剤Sの圧力を高める。そして、ロッド66
を中空部65aから抜き出すことにより、シール剤Sを
バルブ63側に流入させる。このときの流入量は上述し
たようにオリフィス64の形状により一定量に定められ
るため、ロッド66の開度を大きくとっても塗布量には
影響しない。すなわち、通流量を容易に制御することが
でき、均一な塗布を行うことができる。このため、シー
ル剤Sを安定して供給することができる。
【0036】図4は本発明の第2の実施の形態に係るデ
ィスペンサ装置30Aの要部を示す図である。なお、デ
ィスペンサ装置30Aと上述したディスペンサ装置30
とは、ディスペンサ部60の代りにディスペンサ部80
を用いた点のみが異なり、その他の構成は同一なので詳
細な説明は省略する。
【0037】ディスペンサ部80は、シール剤Sを収容
する円筒状のシリンジ81を備えている。シリンジ61
の下端にはノズル82が取り付けられている。なお、ノ
ズル82には通流孔82aが形成され、この通流孔82
aの図4の(a)中下端には吐出口82bが形成されて
いる。また、シリンジ81のノズル82の図4中上側に
は圧電素子83が取り付けられている。圧電素子83は
電源供給部(不図示)にリード線84を介して接続され
ており、所定の電圧がかけられると、図4の(b)中矢
印α方向に伸び、図4の(c)に示すようにノズル82
の吐出孔82aを閉じる。電圧が解除されると元に戻る
ように構成されている。また、図4中加圧機構71を構
成するピストン72を示している。
【0038】このように構成されたディスペンサ装置3
0Aでは、上述したディスペンサ装置30と同様にして
シリンジ81内に脱泡されたシール剤Sを供給する。こ
のとき、圧電素子83には所定の電圧をかけて通流孔8
2aを閉じておく。そして、ピストン72によりシール
剤Sを加圧する。そして、所定のタイミングで圧電素子
83への電圧を解除し、通流孔82aを通して吐出口8
2bからシール剤Sを吐出する。シール剤Sの塗布が終
了した時点で再度電圧をかけて圧電素子83を伸ばして
通流孔82aを閉じる。
【0039】ディスペンサ装置30Aによれば、シール
剤Sの塗布直後にノズル82を閉じることができるの
で、吐出後のシール剤Sの液垂れを防ぐことができる。
また、応答性の高い圧電素子83を用いているので、良
好な液切れを実現できる。さらに、圧電素子83をシリ
ンジ81内に配置することができるので、ノズル82と
対象物との間隔を短くできる。また、微少な開閉量を容
易に制御することができるとともに、高速に反応させる
ことができる。
【0040】図5は本第2の実施の形態の変形例を示す
図である。すなわち、通流孔82aの形状は円形のもの
に限られず、圧電素子83の形状に合わせた形状にして
もよい。
【0041】図6は本発明の第3の実施の形態に係るデ
ィスペンサ装置30Bの要部を示す図である。なお、デ
ィスペンサ装置30Bと上述したディスペンサ装置30
とは、ディスペンサ部60の代りにディスペンサ部90
を用いた点のみが異なり、その他の構成は同一なので詳
細な説明は省略する。
【0042】ディスペンサ部90は、シール剤Sを収容
する円筒状のシリンジ91を備えている。なお、図6中
Cはシリンジ91の軸心線を示している。シリンジ91
の下端には軸心線C回りに回転自在にノズル92が取り
付けられ、回転駆動機構(不図示)により図6中矢印R
方向に回転駆動される。
【0043】ノズル92の下端には、クランク状の可変
ノズル93が軸心線Cと平行かつ距離r偏心した回転軸
C1回りに回転自在に取り付けられている。したがっ
て、可変ノズル93の吐出口93aは図6の(b)に示
すように軸心線Cからノズル92の外径まで自在に位置
決めすることができる。
【0044】このように構成されたディスペンサ装置3
0Bでは、予めシール剤Sの塗布幅Dに応じて吐出口9
3aの位置を定める。例えば、塗布幅Dを吐出口93a
の幅τと略同一とする場合には、吐出口93aの位置を
軸心線Cと一致させる。
【0045】そして、上述したディスペンサ装置30と
同様にしてシリンジ91内に脱泡されたシール剤Sを供
給する。そして、シール剤Sを加圧し、ノズル92を回
転させながら吐出口93aからシール剤Sを吐出し、図
7の(b)に示すように直線状に塗布を行う。
【0046】一方、塗布幅Dを大きくしたい場合には、
吐出口93aを図6の(b)中二点鎖線Mで示すように
ノズル92の外径と一致するように位置決めする。そし
て、同様にして吐出口93aからシール剤Sを吐出し、
図8の(b)に示すように幅広に塗布を行う。なお、軸
心線C1と軸心線Cとの距離がrの場合には、2rの幅
で塗布できる。
【0047】なお、塗布幅Dは適宜吐出口93aを位置
決めすることによりτから2rの範囲で所望の幅の塗布
を行うことができる。上述したように本第3の実施の形
態に係るディスペンサ装置30Aでは、ノズルを交換す
ることなく、様々な塗布幅でシール剤Sの塗布を行うこ
とができる。また、塗布幅の調整も容易であるため、調
整のための段取りの手間が減少する。
【0048】図9及び図10の(a),(b)は本第3
の実施の形態をIC等の電子部品を基板等に実装する場
合に適用した例を示している。すなわち、ICを基板に
実装する際に、シール剤Sの代りに異方性導電体をペー
スト状にした異方性導電ペーストPを用い、この異方性
導電ペーストPをICのリードピッチに合わせて設けら
れたパッド100に塗布するものである。すなわち、図
9に示すように、ノズル92を回転させながら塗布を行
うと塗布幅D全体で均一な塗布が行われるわけではな
く、所定の範囲Wにおいてのみ塗布量が多く、その他の
部分で塗布量が少ないという塗布ムラが発生する。
【0049】ここで、塗布軌跡について説明する。塗布
軌跡はノズル回転直径をD、ノズル回転数をn、ディス
ペンサ部90の移動速度をV、時間をtとすると、次式
で示される。なお、Xは塗布方向の位置座標、Yは幅方
向の位置座標である。
【0050】 X=D/2sin(2πnt)+Vt 〜(5) Y=D/2cos(2πnt) 〜(6) ここで、パッド100のピッチをPとすると、パッド1
00毎に塗布ムラを発生させる条件は、次式で示され
る。
【0051】 V=Pn 〜(7) したがって、塗布ムラが生じるときのノズルの軌跡は次
式のようになる。 X=D/2sin(2πnt)+Pnt 〜(8) Y=D/2cos(2πnt) 〜(9) ここで、パッド100の幅をWとし、 D=P/π 〜(10) のような条件のとき、塗布軌跡は図10の(a)のよう
になる。一方、図10の(b)に示すようにノズル回転
中心軸の切片の幅がWになる条件は次式のようになる。
【0052】 D=W+P/2 〜(11) したがって、(7)式より、ノズル回転直径Dを W+P/2≦D≦P/π 〜(12) の範囲にすることでパッド100に重点的に塗布するこ
とができる。
【0053】本変形例によれば、リードに対応するパッ
ド100に異方性導電ペーストPを重点的に塗布するこ
とで、リードの部分に金属粒子の量を多くすることがで
き、リードとパッドとの導電性を向上させることができ
る。また、接合部ではない箇所には少ない量の異方性導
電ペーストPしか塗布されないため、高価な異方性導電
ペーストの使用量を必要最小限にすることができる。
【0054】さらに、異方性導電ペーストP内の金属粒
子が攪拌され、金属粒子の分散性が向上し、品質を向上
させることができる。なお、本発明は実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形実施可能であるのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、安定したシール剤塗布
を行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るディスペンサ
装置の構成を示す図。
【図2】同ディスペンサ装置の要部を示す図。
【図3】同ディスペンサ装置において塗布量を決定する
原理を示す説明図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るディスペンサ
装置の要部を示す図。
【図5】同ディスペンサ装置の変形例を示す図。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るディスペンサ
装置の要部を示す図。
【図7】同ディスペンサ装置による塗布状態の一例を示
す図。
【図8】同ディスペンサ装置による塗布状態の別の例を
示す図。
【図9】同ディスペンサ装置を異方性導電ペーストの塗
布に適用した場合の塗布状態を示す図。
【図10】同塗布状態において塗布ムラの幅を調整する
説明図。
【図11】従来の脱泡装置を示す縦断面図。
【図12】従来のディスペンサ装置の要部を示す縦断面
図。
【符号の説明】
30,30A,30B…ディスペンサ装置 40…脱泡部 50…脱泡器 54…チューブ 60,80,90…ディスペンサ部 63…バルブ 64…オリフィス 83…圧電素子 93…可変ノズル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シール剤を収容するタンクと、 前記シール剤を吐出するディスペンサと、 前記タンクから前記ディスペンサへ前記シール剤を通流
    させるとともに、前記シール剤から泡を除去する脱泡部
    とを備え、 この脱泡部は、その内部を前記シール剤が通流するとと
    もに、前記シール剤を透過させず、かつ、気体が透過す
    る膜からなるチューブと、このチューブを気密に収容す
    る収容部と、この収容部内を減圧する減圧ポンプとを備
    えていることを特徴とする記載のシール剤脱泡装置。
  2. 【請求項2】シール剤が収容されたタンクから前記シー
    ル剤を吐出するディスペンサへシール剤を流していく際
    にシール剤から泡を脱泡する脱泡方法において、 内部をシール剤を通流させるとともに、シール剤を外部
    へ通過させず、かつ、気体が外部へ透過する膜で形成さ
    れたチューブを用い、このチューブ内をシール剤を流す
    ことにより脱泡するシール剤脱泡方法。
  3. 【請求項3】シール剤を吐出するためのディスペンサ装
    置において、 前記シール剤を収容するシリンダと、 このシリンダに収容された前記シール剤を加圧する加圧
    部と、 このシリンダの先端部に取り付けられたノズルと、 前記シリンダ内の前記ノズル側端部に配置され、その伸
    縮によって前記ノズルの開口部を開閉する圧電素子とを
    備えていることを特徴とするディスペンサ装置。
  4. 【請求項4】シール剤を吐出するためのディスペンサ装
    置において、 前記シール剤を収容するシリンダと、 このシリンダに収容された前記シール剤を加圧する加圧
    部と、 前記シリンダの先端部に取り付けられたノズルと、 前記シリンダの前記先端部側を閉塞し、かつ、前記シー
    ル剤を前記シリンダ内から前記ノズル側に通流させるオ
    リフィスを有するバルブと、 前記オリフィスの前記シリンダ側の開口部を開閉する開
    閉機構とを備えていることを特徴とするディスペンサ装
    置。
  5. 【請求項5】シール剤を吐出するためのディスペンサ装
    置において、 前記シール剤を収容するシリンダと、 このシリンダに収容された前記シール剤を加圧する加圧
    部と、 前記シリンダの先端側に取り付けられたノズルと、 このノズルをその軸心線回りに回転させる回転機構とを
    備え、 前記ノズルの吐出口は前記軸心線から所定距離離間して
    いることを特徴とするディスペンサ装置。
  6. 【請求項6】前記ノズルの回転速度と前記ノズルの走査
    速度とを調整することで、所定箇所に前記シール剤を重
    複して塗布することを特徴とする請求項5に記載のディ
    スペンサ装置。
JP32920697A 1997-11-28 1997-11-28 シール剤脱泡装置、シール剤脱泡方法及びディスペンサ装置 Pending JPH11156267A (ja)

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