JPH11163114A - 精密基板容器 - Google Patents
精密基板容器Info
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- JPH11163114A JPH11163114A JP32442897A JP32442897A JPH11163114A JP H11163114 A JPH11163114 A JP H11163114A JP 32442897 A JP32442897 A JP 32442897A JP 32442897 A JP32442897 A JP 32442897A JP H11163114 A JPH11163114 A JP H11163114A
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- Japan
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- cassette
- holding
- wafers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 精密基板の傾斜を規制し、隣接する精密基板
同士が接触して損傷するのを有効に防止できる精密基板
容器を提供する。 【解決手段】 容器本体1と、容器本体1に収納される
筒形のカセット5とを備え、カセット5の内部両側に複
数のウェーハWを整列保持する収納溝6をそれぞれ複数
並べて成形する。容器本体1の内部底面には一対の係止
片3を間隔をおいて対向状態に突出成形する。また、カ
セット5の開口下部に嵌合する傾斜規制アダプタ8を備
え、傾斜規制アダプタ8を、複数の係止片3に着脱自在
に保持されるベース9と、ベース9上に間隔をおいた対
向状態に設けられカセット5から露出したウェーハWの
下部両側に保持溝11を圧接する一対の挟持片10とか
ら構成する。保持溝11がウェーハWを垂直に位置決め
保持し、ウェーハWの保持を補助するので、隣接するウ
ェーハW同士が傾斜して接触損傷するのを防止できる。
同士が接触して損傷するのを有効に防止できる精密基板
容器を提供する。 【解決手段】 容器本体1と、容器本体1に収納される
筒形のカセット5とを備え、カセット5の内部両側に複
数のウェーハWを整列保持する収納溝6をそれぞれ複数
並べて成形する。容器本体1の内部底面には一対の係止
片3を間隔をおいて対向状態に突出成形する。また、カ
セット5の開口下部に嵌合する傾斜規制アダプタ8を備
え、傾斜規制アダプタ8を、複数の係止片3に着脱自在
に保持されるベース9と、ベース9上に間隔をおいた対
向状態に設けられカセット5から露出したウェーハWの
下部両側に保持溝11を圧接する一対の挟持片10とか
ら構成する。保持溝11がウェーハWを垂直に位置決め
保持し、ウェーハWの保持を補助するので、隣接するウ
ェーハW同士が傾斜して接触損傷するのを防止できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトマスク、ペ
リクルフレームに張設されたペリクル、又は半導体ウェ
ーハ(例えば、シリコンウェーハ)等を収納、搬送、輸
送、又は保管する精密基板容器に関するものである。
リクルフレームに張設されたペリクル、又は半導体ウェ
ーハ(例えば、シリコンウェーハ)等を収納、搬送、輸
送、又は保管する精密基板容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の精密基板容器は、図7ないし図1
0に示すように、有底筒形の容器本体1と、この容器本
体1に収納される精密基板、例えば半導体ウェーハ(以
下、ウェーハと略称する)W用のカセット5と、容器本
体1の開口上部を被覆する蓋体7とを備えている。
0に示すように、有底筒形の容器本体1と、この容器本
体1に収納される精密基板、例えば半導体ウェーハ(以
下、ウェーハと略称する)W用のカセット5と、容器本
体1の開口上部を被覆する蓋体7とを備えている。
【0003】カセット5は、間隔をおいて相対向する前
後壁を備え、これら前後壁の下部両側間には隙間をおい
て相対向する左右底板がそれぞれ成形されて一体化して
おり、これら左右底板の内面には複数のウェーハWを所
定の間隔で縦に整列保持する収納溝6がそれぞれ複数並
べて成形されている。また、前後壁の両側間にも左右両
側壁がそれぞれ成形されて一体化し、これら左右両側壁
の内面にも複数のウェーハWを所定の間隔で縦に整列保
持する収納溝6がそれぞれ複数並べて成形されている。
各収納溝6、6は、図9や図10に示すように、ウェー
ハWの挿入の容易化を図るため、大きなクリアランス
(ガタツキ)で成形され、この結果、ウェーハWが傾斜
状態に保持される。
後壁を備え、これら前後壁の下部両側間には隙間をおい
て相対向する左右底板がそれぞれ成形されて一体化して
おり、これら左右底板の内面には複数のウェーハWを所
定の間隔で縦に整列保持する収納溝6がそれぞれ複数並
べて成形されている。また、前後壁の両側間にも左右両
側壁がそれぞれ成形されて一体化し、これら左右両側壁
の内面にも複数のウェーハWを所定の間隔で縦に整列保
持する収納溝6がそれぞれ複数並べて成形されている。
各収納溝6、6は、図9や図10に示すように、ウェー
ハWの挿入の容易化を図るため、大きなクリアランス
(ガタツキ)で成形され、この結果、ウェーハWが傾斜
状態に保持される。
【0004】したがって、カセット5に複数のウェーハ
Wを整列収納し、このカセット5を容器本体1に収納載
置し、その後、容器本体1の開口上部に蓋体7をパッキ
ン12を介し被せれば、複数のウェーハWを密封状態で
収納したり、あるいはこの密封状態で半導体メーカ等か
らICメーカ等に輸送等することができる。なお、この
種の精密基板容器に関する先行技術文献として、実開昭
63−82788号、実開昭63−166948号、及
び特開平9−107025号公報等があげられる。
Wを整列収納し、このカセット5を容器本体1に収納載
置し、その後、容器本体1の開口上部に蓋体7をパッキ
ン12を介し被せれば、複数のウェーハWを密封状態で
収納したり、あるいはこの密封状態で半導体メーカ等か
らICメーカ等に輸送等することができる。なお、この
種の精密基板容器に関する先行技術文献として、実開昭
63−82788号、実開昭63−166948号、及
び特開平9−107025号公報等があげられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の精密基板容器
は、以上のように各収納溝6が大きなクリアランスで成
形されているので、ウェーハWが傾斜状態に保持され得
る。この傾きは隣接するウェーハW同士が接触損傷しな
い程度に設計可能であれば良いが、ウェーハWのサイズ
等により大きなクリアランスが要求される場合、隣接す
るウェーハW同士が接触する傾きに設計せざるを得ない
ことがある。このような場合、従来においては、カセッ
ト5を強制的に傾斜させ、収納溝6の内部でウェーハW
を片寄らせて収納位置を一定にし、隣接するウェーハW
同士の接触を防止するようにしている。しかしながら、
容器本体1にカセット5を収納する前工程等において
は、カセット5を常時傾斜させて取り扱うことが非常に
困難な場合が多く、この場合には隣接するウェーハW同
士が接触して損傷しやすい。
は、以上のように各収納溝6が大きなクリアランスで成
形されているので、ウェーハWが傾斜状態に保持され得
る。この傾きは隣接するウェーハW同士が接触損傷しな
い程度に設計可能であれば良いが、ウェーハWのサイズ
等により大きなクリアランスが要求される場合、隣接す
るウェーハW同士が接触する傾きに設計せざるを得ない
ことがある。このような場合、従来においては、カセッ
ト5を強制的に傾斜させ、収納溝6の内部でウェーハW
を片寄らせて収納位置を一定にし、隣接するウェーハW
同士の接触を防止するようにしている。しかしながら、
容器本体1にカセット5を収納する前工程等において
は、カセット5を常時傾斜させて取り扱うことが非常に
困難な場合が多く、この場合には隣接するウェーハW同
士が接触して損傷しやすい。
【0006】本発明は、上記従来の問題に鑑みなされた
もので、精密基板の傾斜を規制して、隣接する精密基板
同士が接触して損傷するのを有効に防止することのでき
る精密基板容器を提供することを目的としている。
もので、精密基板の傾斜を規制して、隣接する精密基板
同士が接触して損傷するのを有効に防止することのでき
る精密基板容器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、容器本体と、この容
器本体に収納されるカセットとを含み、このカセットの
内部両側に複数の精密基板を所定の間隔で整列保持する
収納溝をそれぞれ複数設けたものであって、上記容器本
体の内部底面に複数の係止部材を間隔をおいて設け、上
記カセットに嵌合する上記精密基板用の傾斜規制アダプ
タを備え、この傾斜規制アダプタは、上記複数の係止部
材に着脱自在に保持されるベースと、このベース上に間
隔をおいて対向状態に設けられ上記カセットから露出し
た上記精密基板の下部両側に保持溝を接触させる複数の
挟持部材とを含んでなることを特徴としている。
いては、上記課題を達成するため、容器本体と、この容
器本体に収納されるカセットとを含み、このカセットの
内部両側に複数の精密基板を所定の間隔で整列保持する
収納溝をそれぞれ複数設けたものであって、上記容器本
体の内部底面に複数の係止部材を間隔をおいて設け、上
記カセットに嵌合する上記精密基板用の傾斜規制アダプ
タを備え、この傾斜規制アダプタは、上記複数の係止部
材に着脱自在に保持されるベースと、このベース上に間
隔をおいて対向状態に設けられ上記カセットから露出し
た上記精密基板の下部両側に保持溝を接触させる複数の
挟持部材とを含んでなることを特徴としている。
【0008】なお、上記容器本体の内部底面と上記複数
の係止部材とを一体成形してこの複数の係止部材を相対
向させ、各係止部材の上部にベース用の係止突部を成形
することが好ましい。また、上記ベースと上記複数の挟
持部材とを一体成形して各挟持部材の対向面には複数の
保持溝を並べて成形し、各保持溝を断面ほぼV字形に成
形することが望ましい。
の係止部材とを一体成形してこの複数の係止部材を相対
向させ、各係止部材の上部にベース用の係止突部を成形
することが好ましい。また、上記ベースと上記複数の挟
持部材とを一体成形して各挟持部材の対向面には複数の
保持溝を並べて成形し、各保持溝を断面ほぼV字形に成
形することが望ましい。
【0009】ここで、特許請求の範囲における「精密基
板」には、少なくとも電気、電子、又は半導体の製造分
野で使用される液晶セル、石英ガラス、半導体ウェー
ハ、フォトマスクガラス、又はマスク基板等が含まれ
る。また、カセットの内部両側に収納溝を設ける方法と
しては、壁部材に複数の収納溝を並べ設け、カセットの
内部両側に壁部材をそれぞれ間接的に取り付けたり、あ
るいは、カセットの内部両側に収納溝をそれぞれ直接成
形する方法等があげられる。また、「係止部材」は、各
種形状の板形や棒形等とすることができる。この係止部
材は、直線形でも良いが、その一部が屈曲したり、ある
いは湾曲したものでも良い。また、「係止突部」は、L
字形、J字形、鉤形、又は茸形等を呈し、係止部材の上
部に単数複数成形される。さらに、「断面ほぼV字形」
は、厳密な意味の断面V字形と、おおよそ実質的に断面
V字形と認められる類似形状を含む。
板」には、少なくとも電気、電子、又は半導体の製造分
野で使用される液晶セル、石英ガラス、半導体ウェー
ハ、フォトマスクガラス、又はマスク基板等が含まれ
る。また、カセットの内部両側に収納溝を設ける方法と
しては、壁部材に複数の収納溝を並べ設け、カセットの
内部両側に壁部材をそれぞれ間接的に取り付けたり、あ
るいは、カセットの内部両側に収納溝をそれぞれ直接成
形する方法等があげられる。また、「係止部材」は、各
種形状の板形や棒形等とすることができる。この係止部
材は、直線形でも良いが、その一部が屈曲したり、ある
いは湾曲したものでも良い。また、「係止突部」は、L
字形、J字形、鉤形、又は茸形等を呈し、係止部材の上
部に単数複数成形される。さらに、「断面ほぼV字形」
は、厳密な意味の断面V字形と、おおよそ実質的に断面
V字形と認められる類似形状を含む。
【0010】請求項1記載の発明によれば、カセットに
精密基板を収納する場合には、カセットに精密基板を収
納溝を介して収納し、カセットに傾斜規制アダプタをセ
ットして精密基板の下部両側に向かい合う挟持部材の保
持溝をそれぞれ嵌めて接触させる。保持溝が精密基板の
姿勢を好適に保持し、精密基板の保持を補助するので、
容器本体に対するカセット収納の時期や収納溝の大きさ
等にかかわらず、精密基板同士が傾斜に伴い接触して損
傷するのを防止できる。また、カセットの収納時、複数
の係止部材にベースが規制され、容器本体の内部底面に
傾斜規制アダプタが固定される。また、容器本体からカ
セットを取り外す場合、容器本体からカセットを持ち上
げると、複数の係止部材にベースが既に取り外し不能に
規制されているので、カセットと傾斜規制アダプタとの
結合が解除され、カセットから傾斜規制アダプタが外れ
る。
精密基板を収納する場合には、カセットに精密基板を収
納溝を介して収納し、カセットに傾斜規制アダプタをセ
ットして精密基板の下部両側に向かい合う挟持部材の保
持溝をそれぞれ嵌めて接触させる。保持溝が精密基板の
姿勢を好適に保持し、精密基板の保持を補助するので、
容器本体に対するカセット収納の時期や収納溝の大きさ
等にかかわらず、精密基板同士が傾斜に伴い接触して損
傷するのを防止できる。また、カセットの収納時、複数
の係止部材にベースが規制され、容器本体の内部底面に
傾斜規制アダプタが固定される。また、容器本体からカ
セットを取り外す場合、容器本体からカセットを持ち上
げると、複数の係止部材にベースが既に取り外し不能に
規制されているので、カセットと傾斜規制アダプタとの
結合が解除され、カセットから傾斜規制アダプタが外れ
る。
【0011】また、請求項2記載の発明によれば、複数
の係止部材間に傾斜規制アダプタのベースをセットする
と、複数の係止部材の係止突部にベースの外周部等が引
っ掛かり、傾斜規制アダプタが持ち上げ不能に規制され
る。さらに、請求項3記載の発明によれば、カセットに
傾斜規制アダプタを嵌めると、精密基板の下部両側の外
周縁に保持溝の鋭角の凹部が嵌められて接触し、精密基
板がほぼ直立状態に位置決めされる。この際、精密基板
の外周縁と保持溝の斜面とが接触しても、斜面が案内作
用を有しているので、斜面に精密基板が相対的に案内さ
れてスライドし、凹部に精密基板の外周縁が位置決めさ
れる。
の係止部材間に傾斜規制アダプタのベースをセットする
と、複数の係止部材の係止突部にベースの外周部等が引
っ掛かり、傾斜規制アダプタが持ち上げ不能に規制され
る。さらに、請求項3記載の発明によれば、カセットに
傾斜規制アダプタを嵌めると、精密基板の下部両側の外
周縁に保持溝の鋭角の凹部が嵌められて接触し、精密基
板がほぼ直立状態に位置決めされる。この際、精密基板
の外周縁と保持溝の斜面とが接触しても、斜面が案内作
用を有しているので、斜面に精密基板が相対的に案内さ
れてスライドし、凹部に精密基板の外周縁が位置決めさ
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態をウェーハを例にして説明する。本実施形態にお
ける精密基板容器は、図1ないし図6に示すように、容
器本体1、ウェーハW用のカセット5、蓋体7、及び傾
斜規制アダプタ8を備えている。
施形態をウェーハを例にして説明する。本実施形態にお
ける精密基板容器は、図1ないし図6に示すように、容
器本体1、ウェーハW用のカセット5、蓋体7、及び傾
斜規制アダプタ8を備えている。
【0013】容器本体1は、軽量性や成形性に優れ、し
かも、帯電防止処理されたポリカーボネート樹脂等を用
いてトップオープンタイプで透明の有底筒形の箱構造に
射出成形されている。この容器本体1の開口上部の外周
面からは図1ないし図3に示すように、蓋体7用の搭載
フランジ2が水平外方向に張り出し成形されている。ま
た、容器本体1の内部底面には屈曲可能な一対の係止片
3が上方に向けそれぞれ一体的に突出成形されている。
この一対の係止片3は、容器本体1の内部底面の左右両
側に間隔をおいて成形されるとともに、相互に対向して
おり、各係止片3の上端部には傾斜規制アダプタ8用の
鉤4が対向方向に向け傾斜して折曲成形されている。
かも、帯電防止処理されたポリカーボネート樹脂等を用
いてトップオープンタイプで透明の有底筒形の箱構造に
射出成形されている。この容器本体1の開口上部の外周
面からは図1ないし図3に示すように、蓋体7用の搭載
フランジ2が水平外方向に張り出し成形されている。ま
た、容器本体1の内部底面には屈曲可能な一対の係止片
3が上方に向けそれぞれ一体的に突出成形されている。
この一対の係止片3は、容器本体1の内部底面の左右両
側に間隔をおいて成形されるとともに、相互に対向して
おり、各係止片3の上端部には傾斜規制アダプタ8用の
鉤4が対向方向に向け傾斜して折曲成形されている。
【0014】カセット5は、帯電防止処理されたポリカ
ーボネート樹脂等を用いて上面の全面と下面の狭い中央
部とがそれぞれ開口したほぼ筒形に射出成形されてい
る。このカセット5は、間隔をおいて相互に対向するほ
ぼ円形の前後壁を備え、これら前後壁の下部両側間には
隙間をおいて相互に対向する左右底板がそれぞれ架設成
形されて一体化しており、これら左右底板の内面には複
数(例えば25枚)のウェーハWを所定の間隔で縦に整
列保持する収納溝6がそれぞれ複数並べて成形されてい
る。また、前後壁の両側間にも相互に対向する左右両側
壁がそれぞれ架設成形されて一体化し、これら左右両側
壁の内面にも複数のウェーハWを所定の間隔で縦に整列
保持する収納溝6がそれぞれ複数並べて成形されてい
る。
ーボネート樹脂等を用いて上面の全面と下面の狭い中央
部とがそれぞれ開口したほぼ筒形に射出成形されてい
る。このカセット5は、間隔をおいて相互に対向するほ
ぼ円形の前後壁を備え、これら前後壁の下部両側間には
隙間をおいて相互に対向する左右底板がそれぞれ架設成
形されて一体化しており、これら左右底板の内面には複
数(例えば25枚)のウェーハWを所定の間隔で縦に整
列保持する収納溝6がそれぞれ複数並べて成形されてい
る。また、前後壁の両側間にも相互に対向する左右両側
壁がそれぞれ架設成形されて一体化し、これら左右両側
壁の内面にも複数のウェーハWを所定の間隔で縦に整列
保持する収納溝6がそれぞれ複数並べて成形されてい
る。
【0015】各収納溝6は、図6に示すように、ウェー
ハWの挿入の容易化を図るため、大きなクリアランス
(ガタツキ)で凹み成形されている。このように構成さ
れたカセット5は、複数のウェーハWを縦に整列収納す
るとともに、この複数のウェーハWの上部と下部両側を
それぞれ露出させる。また、蓋体7は、帯電防止処理さ
れたポリカーボネート樹脂等を用いて内容物の確認が容
易となるよう透明に射出成形されている。
ハWの挿入の容易化を図るため、大きなクリアランス
(ガタツキ)で凹み成形されている。このように構成さ
れたカセット5は、複数のウェーハWを縦に整列収納す
るとともに、この複数のウェーハWの上部と下部両側を
それぞれ露出させる。また、蓋体7は、帯電防止処理さ
れたポリカーボネート樹脂等を用いて内容物の確認が容
易となるよう透明に射出成形されている。
【0016】さらに、傾斜規制アダプタ8は、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、又
はポリカーボネート樹脂、EPDM等の熱可塑性エラス
トマー等、好ましくは熱可塑性エラストマーを用いて射
出成形されている。この傾斜規制アダプタ8は、図1な
いし図6に示すように、平坦な方形板形のベース9と、
このベース9上に屈曲可能に対設された左右一対の挟持
片10とを一体的に備え、容器本体1とカセット5との
間に嵌脱自在に介在配置される。一対の挟持片10は、
ベース9表面の左右両側から上方に向け突出成形される
とともに、相互に対向している。各挟持片10は、断面
ほぼく字形の板状に成形され、その上部対向面には複数
の保持溝11が並べて成形されている。各保持溝11
は、断面V字形に成形され、その両斜面がガイド機能を
発揮するようになっている。
テルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、又
はポリカーボネート樹脂、EPDM等の熱可塑性エラス
トマー等、好ましくは熱可塑性エラストマーを用いて射
出成形されている。この傾斜規制アダプタ8は、図1な
いし図6に示すように、平坦な方形板形のベース9と、
このベース9上に屈曲可能に対設された左右一対の挟持
片10とを一体的に備え、容器本体1とカセット5との
間に嵌脱自在に介在配置される。一対の挟持片10は、
ベース9表面の左右両側から上方に向け突出成形される
とともに、相互に対向している。各挟持片10は、断面
ほぼく字形の板状に成形され、その上部対向面には複数
の保持溝11が並べて成形されている。各保持溝11
は、断面V字形に成形され、その両斜面がガイド機能を
発揮するようになっている。
【0017】次に、作業方法について説明する。先ず、
直立させたカセット5に複数のウェーハWを収納溝6を
介して整列収納し、側方に位置するカセット5の下部に
傾斜規制アダプタ8を着脱自在に嵌合して側方に位置す
る各ウェーハWの下部両側の外周縁に保持溝11を嵌入
圧接する。次いで、容器本体1に横にしたカセット5を
収納してフレキシブルな一対の係止片3にベース9を嵌
入挟持させ、その後、容器本体1の開口上部に蓋体7を
枠形のパッキンを介し嵌合被覆して図示しない複数のフ
ック部材で止めれば、複数のウェーハWを密封状態で収
納したり、あるいはこの密封状態で半導体メーカからI
Cメーカに輸送することができる。
直立させたカセット5に複数のウェーハWを収納溝6を
介して整列収納し、側方に位置するカセット5の下部に
傾斜規制アダプタ8を着脱自在に嵌合して側方に位置す
る各ウェーハWの下部両側の外周縁に保持溝11を嵌入
圧接する。次いで、容器本体1に横にしたカセット5を
収納してフレキシブルな一対の係止片3にベース9を嵌
入挟持させ、その後、容器本体1の開口上部に蓋体7を
枠形のパッキンを介し嵌合被覆して図示しない複数のフ
ック部材で止めれば、複数のウェーハWを密封状態で収
納したり、あるいはこの密封状態で半導体メーカからI
Cメーカに輸送することができる。
【0018】これに対し、容器本体1からカセット5を
取り外す場合には、容器本体1からフック部材、蓋体
7、及びパッキンを順次取り外して密封状態を解除し、
カセット5を持ち上げれば良い。すると、一対の係止片
3の鉤4にベース9の左右両側端がそれぞれ位置決め係
止されているので、カセット5と傾斜規制アダプタ8と
の嵌合が解除され、カセット5の下部から傾斜規制アダ
プタ8が外れ、容器本体1内に傾斜規制アダプタ8が残
存する。この状態でカセット5は図示しない移載装置等
の自動機にそのままセットされ、ウェーハWが取り出さ
れる。
取り外す場合には、容器本体1からフック部材、蓋体
7、及びパッキンを順次取り外して密封状態を解除し、
カセット5を持ち上げれば良い。すると、一対の係止片
3の鉤4にベース9の左右両側端がそれぞれ位置決め係
止されているので、カセット5と傾斜規制アダプタ8と
の嵌合が解除され、カセット5の下部から傾斜規制アダ
プタ8が外れ、容器本体1内に傾斜規制アダプタ8が残
存する。この状態でカセット5は図示しない移載装置等
の自動機にそのままセットされ、ウェーハWが取り出さ
れる。
【0019】上記構成によれば、各保持溝11がウェー
ハWをがたつかないよう垂直に位置決め保持し、ウェー
ハWの姿勢保持を補助するので、クリアランスの大きさ
や製造工程にかかわらず、隣接するウェーハW同士が傾
斜して接触し、損傷するのを確実に防止することができ
る。また、これを通じてカセット5に関する作業性や取
扱性を大幅に向上させることができる。この点に関し、
精密基板メーカの製造工程においては、カセット5を立
てて取り扱う作業が多いので、上記効果は非常に重要で
ある。
ハWをがたつかないよう垂直に位置決め保持し、ウェー
ハWの姿勢保持を補助するので、クリアランスの大きさ
や製造工程にかかわらず、隣接するウェーハW同士が傾
斜して接触し、損傷するのを確実に防止することができ
る。また、これを通じてカセット5に関する作業性や取
扱性を大幅に向上させることができる。この点に関し、
精密基板メーカの製造工程においては、カセット5を立
てて取り扱う作業が多いので、上記効果は非常に重要で
ある。
【0020】さらに、カセット5の取り出しの際、容器
本体1と傾斜規制アダプタ8とが一体化するので、ウェ
ーハWを傷つけないようカセット5から邪魔な傾斜規制
アダプタ8を慎重に取り外す必要が全くなく、自動機に
対するセット時等に実に便利となる。この点に関し、精
密基板ユーザの製造工程は、容器本体1からカセット5
を取り出す工程から始まるので、上記効果はきわめて重
要となる。
本体1と傾斜規制アダプタ8とが一体化するので、ウェ
ーハWを傷つけないようカセット5から邪魔な傾斜規制
アダプタ8を慎重に取り外す必要が全くなく、自動機に
対するセット時等に実に便利となる。この点に関し、精
密基板ユーザの製造工程は、容器本体1からカセット5
を取り出す工程から始まるので、上記効果はきわめて重
要となる。
【0021】なお、上記実施形態では箱構造の容器本体
1を示したが、容器本体1を有底円筒形でほほドーム形
等とし、蓋体7を対応する形とすることも可能である。
また、容器本体1の内部底面に一対の係止片3を一体成
形したものを示したが、容器本体1の内部底面に別部材
である一対の係止片3をそれぞれ揺動可能に取り付けて
も良い。また、上記実施形態では一対の係止片3を示し
たが、なんらこれに限定されるものではなく、容器本体
1の内部底面の左右両側及び又は前後に係止片3をそれ
ぞれ3個以上設ける等しても良い。
1を示したが、容器本体1を有底円筒形でほほドーム形
等とし、蓋体7を対応する形とすることも可能である。
また、容器本体1の内部底面に一対の係止片3を一体成
形したものを示したが、容器本体1の内部底面に別部材
である一対の係止片3をそれぞれ揺動可能に取り付けて
も良い。また、上記実施形態では一対の係止片3を示し
たが、なんらこれに限定されるものではなく、容器本体
1の内部底面の左右両側及び又は前後に係止片3をそれ
ぞれ3個以上設ける等しても良い。
【0022】また、ウェーハWの大きさは、特に限定す
るものではなく、8インチでも良いし、12インチ以上
でも良い。また、蓋体7の内部にウェーハW用の上部周
縁に圧接する押さえ部材を着脱自在に取り付けることも
できる。さらに、傾斜規制アダプタ8のベース9の一部
を屈曲させたり、ベース9の形を小判形や多角形等に適
宜変更することもできる。さらにまた、ベース9に別部
材である一対の挟持片10をそれぞれ揺動可能に取り付
けることも可能である。
るものではなく、8インチでも良いし、12インチ以上
でも良い。また、蓋体7の内部にウェーハW用の上部周
縁に圧接する押さえ部材を着脱自在に取り付けることも
できる。さらに、傾斜規制アダプタ8のベース9の一部
を屈曲させたり、ベース9の形を小判形や多角形等に適
宜変更することもできる。さらにまた、ベース9に別部
材である一対の挟持片10をそれぞれ揺動可能に取り付
けることも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、精密基板の傾斜を規制し、隣接する精密基板同士が
接触して損傷するのを有効に防止することができるとい
う効果がある。また、請求項2又は3記載の発明によれ
ば、一体成形により製造するので、作業の迅速化、生産
性、品質安定性、及び応用性の向上、並びにコスト削減
等を図ることができる。また、形状が複雑な精密基板容
器を容易に製造することができ、しかも、工程数の低減
も期待できる。さらに、適当な成形材料を選択してパー
ティクルや有機汚染の発生等を抑制することも可能であ
る。
ば、精密基板の傾斜を規制し、隣接する精密基板同士が
接触して損傷するのを有効に防止することができるとい
う効果がある。また、請求項2又は3記載の発明によれ
ば、一体成形により製造するので、作業の迅速化、生産
性、品質安定性、及び応用性の向上、並びにコスト削減
等を図ることができる。また、形状が複雑な精密基板容
器を容易に製造することができ、しかも、工程数の低減
も期待できる。さらに、適当な成形材料を選択してパー
ティクルや有機汚染の発生等を抑制することも可能であ
る。
【図1】本発明に係る精密基板容器の実施形態における
カセット収納作業の作業状態を示す断面説明図である。
カセット収納作業の作業状態を示す断面説明図である。
【図2】本発明に係る精密基板容器の実施形態における
カセット収納作業の作業終了状態を示す断面説明図であ
る。
カセット収納作業の作業終了状態を示す断面説明図であ
る。
【図3】本発明に係る精密基板容器の実施形態における
カセット取り出し作業状態を示す断面説明図である。
カセット取り出し作業状態を示す断面説明図である。
【図4】本発明に係る精密基板容器の実施形態を示す断
面説明図である。
面説明図である。
【図5】本発明に係る精密基板容器の実施形態を示す要
部側面図である。
部側面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】従来の精密基板容器を示す分解斜視図である。
【図8】従来の精密基板容器を示す断面説明図である。
【図9】従来の精密基板容器を示す側面図である。
【図10】図9の平面図である。
1 容器本体 3 係止片(係止部材) 4 鉤(係止突部) 5 カセット 6 収納溝 7 蓋体 8 傾斜規制アダプタ 9 ベース 10 挟持片(挟持部材) 11 保持溝 W ウェーハ(精密基板)
Claims (3)
- 【請求項1】 容器本体と、この容器本体に収納される
カセットとを含み、このカセットの内部両側に複数の精
密基板を所定の間隔で整列保持する収納溝をそれぞれ複
数設けた精密基板容器であって、 上記容器本体の内部底面に複数の係止部材を間隔をおい
て設け、 上記カセットに嵌合する上記精密基板用の傾斜規制アダ
プタを備え、この傾斜規制アダプタは、上記複数の係止
部材に着脱自在に保持されるベースと、このベース上に
間隔をおいて対向状態に設けられ上記カセットから露出
した上記精密基板の下部両側に保持溝を接触させる複数
の挟持部材とを含んでなることを特徴とする精密基板容
器。 - 【請求項2】 上記容器本体の内部底面と上記複数の係
止部材とを一体成形してこの複数の係止部材を相対向さ
せ、各係止部材の上部にベース用の係止突部を成形した
請求項1記載の精密基板容器。 - 【請求項3】 上記ベースと上記複数の挟持部材とを一
体成形して各挟持部材の対向面には複数の保持溝を並べ
て成形し、各保持溝を断面ほぼV字形に成形した請求項
1又は2記載の精密基板容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32442897A JPH11163114A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 精密基板容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32442897A JPH11163114A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 精密基板容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11163114A true JPH11163114A (ja) | 1999-06-18 |
Family
ID=18165698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32442897A Pending JPH11163114A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 精密基板容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11163114A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1148536A2 (en) * | 2000-04-17 | 2001-10-24 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Support device for a wafer shipping container |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32442897A patent/JPH11163114A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1148536A2 (en) * | 2000-04-17 | 2001-10-24 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Support device for a wafer shipping container |
EP1148536A3 (en) * | 2000-04-17 | 2007-05-30 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Support device for a wafer shipping container |
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