JPH11162415A - 安定器内蔵形高圧放電ランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】バラストフィラメント支持体の製造が容易で、
作業性がよく、バラストフィラメントの断線の恐れがな
く、長寿命を実現する。 【解決手段】石英ガラス管の両端に主電極を封着し内部
に水銀を封入してなる発光管と、一端に口金を固定した
外管と、外管内にステムを介して植設した発光管支持柱
と、外管内に保持するバラストフィラメント支持体とよ
りなり、バラストフィラメント支持体は発光管の端部外
周に配設し、アンカー支持体と、複数のアンカーと、バ
ラストフィラメントと、支持線とよりなり、アンカー支
持体の底面には凹部を形成し、上面には支持線の保持部
を形成し、支持体の側面から所定角度範囲にわたってほ
ぼ等間隔で複数のアンカーを突出させ、その先端部によ
りバラストフィラメントを支持し、保持部に固定した支
持線を発光管支持柱の一部に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、外管内に発光管と
バラストフィラメントとを収容した安定器内蔵形高圧放
電ランプに関し、特にバラストフィラメント支持体の改
良に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、放電ランプは負特性のため直接
電源に接続した場合、一旦ランプ電流が流れ始めると急
激に電流が増大して、瞬時に発光管の電極や封着部が破
壊してしまう。そこで、交流電源とランプとの間に安定
器を接続し、ランプ電流を適正に制御する必要がある。
又、安定器は電流制御のほかに、必要とする始動電圧
（２次無負荷電圧）を印加したり、適正なランプ電流波
形を供給して安定した点灯を継続する働きがある。

【０００３】一方、前記安定器を用いることなく、ラン
プ外球内に発光管と直列にタングステンフィラメントコ
イルを接続して、ランプ始動の際、発光管に流れる電流
を制御するためのバラストフィラメントを収納した安定
器内蔵形高圧放電ランプがよく知られている。該放電ラ
ンプは電源を投入すると、まずバラストフィラメントを
通して発光管の一端に封着した主電極と補助電極との間
でグロー放電が開始し、その後両主電極間のアーク放電
に移行することとなる。また、同時にバラストフィラメ
ントが熱せられて白熱光が発せられ、発光管の水銀蒸気
圧の上昇に伴って増大するランプ電流を制御しながら安
定した放電状態となる。

【０００４】なお、前記ランプの動作原理はランプの定
格電圧が２００Ｖ用高圧放電ランプの場合に説明される
が、１００Ｖ用高圧放電ランプの場合、次の動作原理に
よる。一般に、高圧水銀ランプは２００Ｖの電圧が印加
されないと、放電が開始しないので、発光管の一方の主
電極に近接して予熱フィラメントを設け、該予熱フィラ
メントと他方の主電極との直列回路にバイメタルスイッ
チを介して始動補助回路を構成し、該始動補助回路を発
光管と並列に接続している。さらに、ランプ外管内に発
光管と直列にタングステンコイルよりなるバラストフィ
ラメントを接続してなる。そして、電源投入時はバイメ
タルスイッチは閉止しているので、バラストフィラメン
トを通して、発光管内の予熱フィラメントが加熱され、
温度上昇によりバイメタルスイッチが開放し、両主電極
間のアーク放電に移行することとなる。

【０００５】この種の安定器内蔵形高圧放電ランプの発
光管支持構造のうち、バラストフィラメントは発光管の
一方の端部外周を囲うように配置されている。このバラ
ストフィラメント支持体は、ほぼ環状の平板状のセラミ
ックスからなるアンカー支持体とそれに固定された複数
のアンカー線とよりなり、該アンカー線の先端部により
フィラメントコイルの中間部位を保持する構造となって
いる。上記アンカー及びバラストフィラメント支持体と
して、実公昭４３−８３３号公報、実公昭４３−８３４
号公報に開示されているような、環状で平板状のセラミ
ックス製支持体や円板状セラミックス製支持体などが知
られている。

【０００６】しかしながら、前記セラミックス製支持体
はアンカー線の固定作業中に割れたり、ひびが入る欠点
がある。このことは、支持体の製造歩留まりが悪いばか
りでなく、ひびのある支持体を高圧放電ランプの部品と
して組み込んで使用すると、ランプの点灯・消灯による
熱膨張作用によって外管内で破損し、フィラメントが所
定の位置から外れて分光放射特性が悪くなったり、フィ
ラメントが発光管支持柱などと接触して短絡したり、断
線したりするという問題が生じる。また、アンカーは一
般に５，６本取り付けられるが、金属製のアンカーをセ
ラミックスに固定するために数回折り曲げる必要があ
り、製造上作業性が悪いという欠点がある。

【０００７】従来、上記セラミックス製支持体は、発光
管の端部に埋設された支持線などの電極と電気的に絶縁
された支持柱にカシメなどの方法で固定されている。一
方、バラストフィラメント支持体をガラス製とし、一旦
溶融させたガラス体にアンカー線を挿入し埋設するガラ
ス製支持体も知られている。しかし、このような製造方
法によるガラス製支持体は、微細で均一な径の穴等を形
成するための機械的に精度を要求される構造を採用する
ことはできないという問題がある。

【０００８】このため、ガラス製支持体にはアンカー線
とは別に該支持体を発光管支持柱等に固定するための耐
熱金属製の支持線を埋設し、この支持線を支持柱等に固
定する必要がある。このようなガラス製支持体であれ
ば、セラミックス製支持体を使用しない場合の製造の際
の支持体のひび割れなどの恐れがなく、また、アンカー
線を支持体にガラス溶融と同時に複数本挿入して埋設で
きるので、生産性がよくコストが低いという利点があ
る。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、バラストフ
ィラメント支持体にアンカー線を挿入し埋設するために
は、まず片側を封止したガラス管に耐熱性の金属製支持
線を挿入して、ガラス管の下部を加熱、溶融してガラス
球とし、型に押し付けて製作する。これと同時にアンカ
ー線をガラス球に挿入して、すぐに冷却するとバラスト
フィラメント支持体を製作できる。

【００１０】しかし、上記のような方法でガラス製支持
体を製造する場合、ガラス管に挿入した支持線の先端部
がガラス球を型に押しつける際に型の底部まで到達して
しまい、そこにアンカー線を挿入すると、ガラス製支持
体の内部で支持線とアンカー線またはアンカー線同士が
接触することがある。そこで、支持線がアンカー線に接
触しないようにするため、支持線をアンカー線とアンカ
ー線の間に位置するよう厳密な位置出しをする必要があ
るが、アンカー線の取り付け数が多い場合には支持線と
アンカー線とのクリアランスが小さくなり、支持線とア
ンカー線とが接触することがある。このように支持線と
アンカー線またはアンカー線同士が接触しているバラス
トフィラメント支持体を使用して安定器内蔵形高圧放電
ランプを製造すると、ランプ点灯の際、電気的に短絡し
ているため、バラストフィラメントに過電流が流れ、フ
ィラメントの断線を起こすという問題がある。

【００１１】本発明は前記に鑑みてなされたもので、ラ
ンプ製造の際、バラストフィラメント支持体の製造が容
易で、作業性がよく、又、ランプ点灯の際、バラストフ
ィラメントの断線の恐れがなく、長寿命である安定器内
蔵形高圧放電ランプを提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、石英ガラス管
の両端に少なくとも主電極を封着し内部に少なくとも水
銀を封入してなる発光管と、一端に口金を固定した外管
と、外管内にステムを介して植設された発光管支持柱
と、外管内に保持されるバラストフィラメント支持体と
よりなり、前記バラストフィラメント支持体は前記発光
管の少なくとも端部外周に配設され、前記バラストフィ
ラメント支持体は、アンカー支持体と、複数のアンカー
と、バラストフィラメントと、支持線とよりなり、該ア
ンカー支持体の底面には凹部が形成され、また上面には
前記支持線の保持部が形成され、さらに該支持体の側面
から、所定角度範囲にわたってほぼ等間隔で、複数のア
ンカーを突出させ、該アンカーの先端部によりバラスト
フィラメントを支持すると共に前記保持部に固定した支
持線を前記発光管支持柱の一部に固定して、外管内に保
持することを特徴とする。又、前記アンカー支持体は、
円板状のガラス部材よりなり、該部材の側面に所定角度
範囲内でほぼ等間隔に複数のアンカーの一端を埋設し、
その先端部にループ部を形成し、該ループ部により前記
バラストフィラメントを支持し、また前記保持部にＵ字
形支持線の連結部を埋設すると共にその先端部を前記発
光管支持柱の一端部に設けたステイに固定することによ
り、バラストフィラメント支持体を外管内に保持するこ
とを特徴とする。

【００１３】前記構成により、バラストフィラメント支
持体の支持線はアンカーと接触することがないばかり
か、挿入時にもアンカー同士は接触しないので支持体の
支持線やアンカーとの絶縁距離が確保され、絶縁が確実
とになる。また、支持線の方向性は自由となり、発光管
支持柱に取り付けやすい方向に埋設すればよく、外管内
での発光管外周でのバラストフィラメント支持体の取り
付けが確実となる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施例を図
面に基づき説明する。図１は入力電圧１００Ｖ／５００
Ｗの安定器内蔵形高圧水銀ランプを示す一部破断側面図
である。図中１は外管であり、この外管１には頂部に外
方へ突出する突部２が形成され、他端に口金３を固定し
たいわゆるＢＴ形バルブであり、内部には窒素ガスが封
入されている。外管１内には発光管４が保持されてい
る。発光管４は石英ガラス製バルブ５よりなり、両端に
主電極６ａ，６ｂを封着し、一方の主電極６ｂに近接し
て予熱フィラメント７を配置して構成してある。バルブ
５の両端にはピンチシール部８ａ，８ｂが形成され、各
シール部８ａ，８ｂには金属製の封入箔９ａ，９ｂ及び
９ｃが埋設されている。そして、これら各封入箔９ａ，
９ｂ，９ｃには発光管リード線１０ａ，１０ｂ，１０ｃ
が接続されて、各シール部から管外に突出している。
又、発光管内には水銀と共にアルゴンガスが封入されて
いる。

【００１５】このような発光管４は発光管支持柱１１及
び補助支柱１２を介して外管４内に保持されている。上
記発光管シール部８ａ，８ｂは発光管支持板１３ａ，１
３ｂによって挟持されており、これら発光管支持板１３
ａ，１３ｂの端部は発光管支持柱１１に固定されてい
る。発光管支持柱１１は発光管内電極への導電線を兼用
しており、ほぼＪ字形状に曲成されている。発光管支持
柱１１の上端部は外管１の突部２に弾接されており、ま
た基部はステム１４に封止したステム内導入線１５ａに
溶接されている。さらにステム１４には他のステム内導
入線１５ｂが封止されており、このステム内導入線１５
ｂは補助支柱１２を介して一方の主電極６ｂに通ずる発
光管リード線１０ｂと接続されている。そして、ステム
１４のステム内導入線１５ａ，１５ｂはその一方が口金
３に接続され、他方は口金３のアイレット端子３ａに接
続されている。一方、予熱フィラメント７に接続された
発光管リード線１０ｃはバイメタルスイッチ１６を介し
てリード線１７によって他方の主電極６ａに接続されて
いる。

【００１６】そして、外管内の発光管内の一端部（頂部
側）の外周にバラストフィラメント支持体２１が配設さ
れている。図中２２はガラス製アンカー支持体であり、
ほぼ円板状に成形され、その底面には凹部が形成され、
かつ側面より複数のモリブデン線よりなるアンカー２３
が突出している。該アンカー２３はアンカー支持体２２
の円周上の、所定間隔でほぼ等間隔（４５度）に、その
先端部が挿入、埋設されている。また、各アンカー２３
の他端部はループ状に形成され、バラストフィラメント
２４のコイル部に係止し、該フィラメントを支持してい
る。

【００１７】なお、前記アンカーはモリブデン線を用い
ているが、タングステン線を用いてもよい。また、アン
カー支持体を構成するガラスは、本実施例ではモリブデ
ン封着用ガラス（ホウケイ酸ガラスの一種）を使用して
いるが、アンカー線に使用する線材と膨張係数が近似し
ているものであればよい。

【００１８】バラストフィラメント支持体２１に支持さ
れたバラストフィラメント２４の一端は発光管支持柱１
１の側面１１ａに溶接され、他端はリード線１７の側面
１７ａに溶接され、その中間部は各アンカー２３により
係止され、発光管の外周を囲うように配置されている。
上記バラストフィラメント２４はタングステンコイルか
らなり、コイル長が１２０ｍｍ程度の単コイル状に形成
されている。なお、線径は０．２ｍｍ程度であり、全長
７００ｍｍ程度の細線から単コイル状に成形してある。

【００１９】そして、アンカー支持体２２の上面にはバ
ラストフィラメント支持体２１を外管内の発光管の外周
に支持するための保持部２２ａが形成され、該保持部２
２ａに支持体２１を発光管支持柱１１に保持するための
支持線２５が固定されている。この実施例では、前記支
持線２５はＵ字形に形成し、Ｕ字形連結部を保持部２２
ａに埋設すると共に直線部２５ａを発光管支持柱１１に
設けたステイ１８に溶接して固定している。本実施例で
は支持線はＵ字形状とし、ステイ１８に２箇所で溶接さ
れているため、製造の際、バラストフィラメントの位置
決めが容易であるという利点がある。なお、支持線は１
本の線材をＵ字形に形成しているが、逆Ｕ字形やＪ字形
状と形成してもよく、２本以上の直線状の線材を用いて
もよい。さらに、支持線にかえて板状の支持体を用いて
も構成することができる。

【００２０】次に、図２及び図３に基づきバラストフィ
ラメント支持体の具体的な実施例について説明する。図
２は該支持体のバラストフィラメントを保持する前の平
面図であり、図３は同要部断面図である。なお、使用の
際は、各アンカーを下方に折り曲げてその先端ループ部
をバラストフィラメントのコイル部に係止する。フィラ
メント支持体２１はアンカー支持体２２とアンカー２３
とバラストフィラメントとＵ字形支持線２５とから構成
されている。

【００２１】アンカー支持体２２はガラス材よりなり、
円板状を基本としてほぼ八角形の星形に成形されてお
り、その底面には深さ（Ｌ２）２ｍｍ、φ６ｍｍの凹部
２２ｂが形成されている。複数のアンカー２３はアンカ
ー支持体２２の外周から中心に向かって、前記星形の頂
点に、底面から約１ｍｍの距離をおいてその側面にφ
０．３５ｍｍのモリブデン線の先端部を該支持体に挿入
して埋設している。ここで、該支持体側面へのアンカー
先端部の挿入高さ（底面からの高さ）Ｌ１は、１＋０．
３５（ｍｍ）である。また、その他端部はループ状に成
形（ループ部２３ａ）して、不要部分をカットしてい
る。

【００２２】そして、アンカー支持体を円板状を基本と
する星形に成形されているので、製造の際、ガラス製支
持体にアンカーを挿入した後に、該支持体が放熱しやす
くなり、ガラスが急冷してアンカーを固定するため、次
工程でのアンカーの不要部分の切断が容易で、かつ曲げ
加工時のアンカーのぬけを防止することができる。

【００２３】Ｕ字形支持線２５はアンカー埋設前に、事
前にアンカー支持体２２の上面の保持部２２ａに埋設さ
れていて、アンカー支持体を型で成形し、同時にアンカ
ーを挿入し埋設する時点では型に設けられた凹部形成の
ための凸部に突き当たり、アンカーの挿入、埋設位置ま
で下がることはない。また、アンカーの挿入、埋設の場
合も同様に延長方向に、型に設けられた凹部形成のため
の凸部があるため、これに突き当たり挿入のしすぎが抑
止されている。これによってアンカーと支持線との短絡
やアンカー同士の短絡がなくなることになる。しかも、
このアンカーは挿入埋設の際、型に突き当たることによ
り先端がやや曲がる。この状態で冷却されることによ
り、アンカーの抜けあるいはねじれという不具合を防止
することができる。

【００２４】なお、上記実施例ではアンカーを４本使用
した場合について説明したが、アンカーは複数本であれ
ば４本に限られないが、保持強度を考慮すると４〜６本
程度がよい。又、前記実施例では一方の主電極に近接し
て予熱フィラメントを設け、該フィラメントと他方の主
電極との間にバイメタルスイッチを介して始動補助回路
を接続して構成する１００Ｖ級の高圧水銀ランプについ
て説明したが、上記予熱フィラメントの代わりに補助電
極を用いて構成する２００Ｖ級の高圧水銀ランプも前記
と同様に構成することができる。この場合、始動補助回
路に始動抵抗が接続され、始動抵抗を介して他方の主電
極と電気的に等価となるように接続される。

【００２５】本発明に係るアンカー支持体の底面に形成
した凹部２２ｂは、図３に示すように、アンカー支持体
へのアンカー挿入位置Ｌ１と、該支持体の凹部の深さＬ
２とを、Ｌ２＞Ｌ１と規定することにより、より効果的
にアンカーと支持線あるいはアンカー同士の短絡を防止
することができる。また、本発明は高圧水銀ランプにつ
いて説明したが、メタルハライドランプなどにも適用可
能である。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
外管内に発光管と共にバラストフィラメントを保持し、
上記フィラメントの一端は発光管の主電極に接続すると
共に、他端は発光管支持柱に接続し、かつ該フィラメン
トの中間部位はアンカーにより支持され、該アンカーは
アンカー支持体によって固定され、該アンカー支持体は
支持線によって発光管支持柱に固定され、上記アンカー
支持体の底面には凹部を形成することによって、支持線
はアンカーと接触することがなく、かつアンカー同士も
挿入時に接触しないので、支持体の支持線やアンカーと
の絶縁が確実となる。そして、本発明に係る安定器内蔵
形高圧放電ランプは、フィラメント断線の恐れがなく、
長寿命であり、また、バラストフィラメント支持体の製
造および発光管への取り付けが容易であるという製造上
の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例の安定器内蔵形高圧水銀
ランプの一部破断側面図である。

【図２】同じく、バラストフィラメント支持体の平面図
である。

【図３】同じく、バラストフィラメント支持体の要部断
面図である。

【符号の説明】

１ 外管 ２ 外管の突部 ３ 口金 ３ａ アイレット端子 ４ 発光管 ５ 石英ガラス製バルブ ６ａ，６ｂ 主電極 ７ 予熱フィラメント ８ａ，８ｂ ピンチシール部 ９ａ，９ｂ，９ｃ 金属製封入箔 １０ａ，１０ｂ，１０ｃ 発光管リード線 １１ 発光管支持柱 １２ 補助支柱 １３ 発光管支持板 １４ ステム １５ａ，１５ｂ ステム内導入線 １６ バイメタルスイッチ １７ リード線 １８ ステイ ２１ バラストフィラメント支持体 ２２ アンカー支持体 ２２ａ 保持部 ２２
ｂ 凹部 ２３ アンカー ２４ バラストフィラメント ２５ 支持線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 真一 埼玉県行田市壱里山町１−１ 岩崎電気株 式会社埼玉製作所内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 石英ガラス管の両端に少なくとも主電極
   を封着し、内部に少なくとも水銀を封入してなる発光管
   と、一端に口金を固定した外管と、外管内にステムを介
   して植設された発光管支持柱と、外管内に保持されるバ
   ラストフィラメント支持体とよりなり、前記バラストフ
   ィラメント支持体は前記発光管の少なくとも端部外周に
   配設される高圧放電ランプにおいて、 前記バラストフィラメント支持体は、アンカー支持体
   と、複数のアンカーと、バラストフィラメントと、支持
   線とよりなり、該アンカー支持体の底面には凹部が形成
   され、また上面には前記支持線の保持部が形成され、さ
   らに該支持体の側面から、所定角度範囲にわたってほぼ
   等間隔で、複数のアンカーを突出させ、該アンカーの先
   端部によりバラストフィラメントを支持すると共に前記
   保持部に固定した支持線を前記発光管支持柱の一部に固
   定して、外管内に保持してなる安定器内蔵形高圧放電ラ
   ンプ。
2. 【請求項２】 前記アンカー支持体は、円板状のガラス
   部材よりなり、該部材の側面に所定角度範囲内でほぼ等
   間隔に複数のアンカーの一端を埋設し、その先端部にル
   ープ部を形成し、該ループ部により前記バラストフィラ
   メントを支持し、また前記保持部にＵ字形支持線の連結
   部を埋設するとともにその先端部を前記発光管支持柱の
   一端部に設けたステイに固定することにより、バラスト
   フィラメント支持体を外球内に保持してなる請求項１記
   載の安定器内蔵形高圧放電ランプ。
3. 【請求項３】 前記発光管の両端に主電極をかつ少なく
   とも一方の主電極に近接して予熱フィラメントを接続
   し、該予熱フィラメントと他方の主電極との直列回路に
   バイメタルスィッチを前記発光管と並列に接続してな
   り、前記バラストフィラメントの一端を発光管支持柱に
   かつ他端を前記予熱フィラメントと他方の主電極との直
   列回路に接続して、外管内に保持してなる請求項１又は
   ２記載の安定器内蔵形高圧放電ランプ。
4. 【請求項４】 前記発光管の両端に主電極をかつ少なく
   とも一方の主電極に近接して補助電極を接続し、該補助
   電極と他方の主電極との直列回路に始動抵抗を前記発光
   管と並列に接続してなり、前記バラストフィラメントの
   一端を発光管支持柱にかつ他端を前記補助電極と他方の
   主電極との直列回路に接続して、外管内に保持してなる
   請求項１又は２記載の安定器内蔵形高圧放電ランプ。
5. 【請求項５】 前記アンカー支持体側面へのアンカー先
   端部の挿入高さ（底面からの高さ）をＬ１（ｍｍ）、該
   アンカー支持体の底面の凹部の深さをＬ２（ｍｍ）とす
   る場合、Ｌ２＞Ｌ１と規定してなる請求項１乃至４記載
   の安定器内蔵形高圧放電ランプ。