JPH11162267A - フラット型ケーブルおよびその製造方法 - Google Patents

フラット型ケーブルおよびその製造方法

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JPH11162267A
JPH11162267A JP32425197A JP32425197A JPH11162267A JP H11162267 A JPH11162267 A JP H11162267A JP 32425197 A JP32425197 A JP 32425197A JP 32425197 A JP32425197 A JP 32425197A JP H11162267 A JPH11162267 A JP H11162267A
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layer
flat cable
liquid crystal
insulator layer
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Nobushi Suzuki
悦四 鈴木
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  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡略な工程で製造でき、かつ信頼性の高いシ
ールド性を備えたフラット型ケーブル、およびその製造
方法の提供。 【解決手段】 液晶ポリマーから成る絶縁体層7に内層
・配置された複数の信号配線6と、前記各信号配線6を
厚さ方向に挟み絶縁体層7に配置されたシールド8,9
層対と、前記各信号配線1の側面側絶縁体層に内層・配
置されたシールドパターン 10a, 10bと、前記シールド
パターン 10a, 10bおよびシールド層8,9間をそれぞ
れ多点的に電気的に接続するビア型接続部11とを有する
フラット型ケーブルであって、前記シールドパターン 1
0a, 10bおよびシールド層8,9間を電気的に接続する
ビア型接続部11は、絶縁体層7を圧入・通過した導電性
バンプによって成されていることを特徴とするフラット
型ケーブルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は信号線のノイズ対策
を効果的に行った高周波用回路の構成に適するフラット
型ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器類の小型化などに伴って、たと
えば高周波発振装置などの小型化が要求されている。こ
のような要求に対応して、高周波発振装置においては、
信号配線(ストリップ線路)を形成した誘電体層を積層
化したフラット型ケーブルが開発されている。ところ
で、複数の信号配線を積層誘電体層内に形成した(内層
させた)場合、信号輻射が発生して他の信号配線に悪影
響を与える恐れがある。また、外部の電磁ノイズが影響
して、信号配線を含む配線回路の誤動作を招来すること
もある。
【0003】こうした問題に対して、図7に要部構成を
断面的に示すごとく、信号配線1を中心線とし、同心円
的に絶縁層2およびシールド層3を積層して成るシール
ド線4を並列的に配置して、これらを絶縁体5で被覆・
一体化した構成が提案されている。ここで、信号配線
(中心導体)1は、たとえば直径 120μm 程度の錫めっ
き軟銅線もしくは銀めっき合金銅線であり、また、シー
ルド層3は、直径 260μm 程度の錫めっき軟銅線メッシ
ュで、直径 260μm 程度のシールド線4として形成され
ている。さらに、前記シールド線4の並列的な配置は、
約1.27mmピッチで、絶縁体5(たとえばポリ塩化ビニル
樹脂)による被覆・一体化で厚さ1.27mm程度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記フ
ラット型ケーブルの場合は、信号配線に起因する影響を
低減できるとはいえ、なお、次のような問題が提起され
る。すなわち、回路のコンパクト化や高機能化の要求に
対して、この種のフラット型ケーブルにおいては、高密
度化ないし微細な信号配線パターン化などが求められて
いる。しかし、前記コンパクト化ないし高密度化に当た
っては、繁雑な加工操作、微細で精度の高い加工が要求
され、製造コストの大幅なアップや信頼性などが懸念さ
れている。
【0005】換言すると、前記図7に図示したような構
造では、コンパクト化やコスト軽減が非常に困難であ
る。すなわち、小径なシールド線4の製作・形成、さら
には、シールド線4の並列的な配置および絶縁層5によ
る被覆・一体化に当たっての寸法安定性や高密度化が大
幅に制限される。さらに、前記図7に図示した構造で
は、ケーブル終端にコネクターを接続する場合、各信号
配線を1本1本コネクター端子に半田付けなどによっ
て、接続する作業が必要で、コストアップの原因となる
し、さらにはフレキシブリティにも限界がある。
【0006】一方、絶縁体層に内層・配置した信号配線
の安定化を図る手段として、信号配線を上下方向から一
対のシールド層で挟むとともに、これらシールド層を周
辺部で、複数の垂直シールド導体(ビア接続部)で、電
気的に接続する構成が提案されている(特開平 8-78912
号公報)。すなわち、上下方向から挟む一対のシールド
層により信号配線の上下方向の不要な輻射を遮断し、ま
た、垂直シールド導体により信号配線の両側面の不要な
輻射を遮断する構成である。
【0007】しかし、信号配線を上下・左右方向からシ
ールドする構成では、シールド層の周辺部で、ビア接続
部導体にて垂直接続するに当たって、対応する位置に予
めドリル加工により所要の孔を穿設し、スルホールメッ
キで、この孔内に導体膜などを形成することが前提とな
る。そして、フレキシブリティの要求から、絶縁体層
は、ポリイミド樹脂がベースとなるが、膜厚の薄いシー
ト類に小径のドリル加工が難しく、さらには、スルホー
ルメッキにおいては、穿設孔内壁面の品質・性状が重要
であるため、慎重な穿孔加工が望まれる。上記慎重な穿
孔加工は、必然的にコストアップを招来することにな
る。加えて、穿孔ピッチを小さくできないので、コンパ
クト化にも限界がある。
【0008】なお、ドリル加工による穿孔の代りに、絶
縁基材にレーザ加工法を用いて小径を穿孔し、その後、
蒸着法やメッキ法によりシールド層形成することも考え
られるが、レーザ加工法の併用によって大幅なコストア
ップを招来する。また、絶縁体層がポリイミド樹脂ベー
スの場合は、その吸湿性から誘電率が変化し易く、した
がって安定した周波数特性が得られないという問題もあ
る。
【0009】本発明は、上記事情に対処してなされたも
ので、簡略な工程で製造でき、かつ信頼性の高いシール
ド性を備えたフラット型ケーブルの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、液晶
ポリマーから成る絶縁体層内に配置された複数の信号配
線と、前記各信号配線を厚さ方向に挟み絶縁体層に配置
されたシールド層対と、前記各信号配線の側面側絶縁体
層内に多点的に配置され、かつシールド層対間を電気的
に接続するビア型接続部とを有するフラット型ケーブル
であって、前記シールド層対間を電気的に接続するビア
型接続部は、絶縁体層を圧入・通過した導電性バンプに
よって成されていることを特徴とするフラット型ケーブ
ルである。
【0011】請求項2の発明は、液晶ポリマーから成る
絶縁体層に内層・配置された複数の信号配線と、前記各
信号配線を厚さ方向に挟み絶縁体層に配置されたシール
ド層対と、前記各信号配線の側面側絶縁体層内に内層・
配置されたシールドパターンと、前記シールドパターン
およびシールド層間をそれぞれ電気的に接続する多点的
なビア型接続部とを有するフラット型ケーブルであっ
て、前記シールドパターンおよびシールド層間を電気的
に接続するビア型接続部は、絶縁体層を圧入・通過した
導電性バンプによって成されていることを特徴とするフ
ラット型ケーブルである。
【0012】請求項3の発明は、請求項1もしくは請求
項2記載のフラット型ケーブルにおいて、絶縁体層が融
点の異なる液晶ポリマーシートの融着もしくは張合わせ
によって形成されていることを特徴とする。
【0013】上記発明において、信号配線およびシール
ド層は、たとえば銅、アルミニウムなどの導電性金属で
形成され、一般的に、厚さ 5〜35μm 程度の箔ないし薄
層で形成される。
【0014】上記発明において、フラット型ケーブルの
信号配線などを内層・配置する絶縁体層は、いわゆる液
晶ポリマーであり、たとえばベクトランAタイプ(融点
285℃)、ベクトランCタイプ(融点 325℃)…いずれ
も(株クラレ製)、BIACフイルム(融点 335℃)…
ジャパンゴアテックス(株)製などとして市販されてい
る。なお、液晶ポリマーは吸湿性がほとんどなく、誘電
率が約 3.0(1MHz)で安定した熱可塑性材料で、後述する
ように熱プレスにより、導電性バンプの圧入・通過が容
易でありシールド層(たとえば銅箔)と導電性バンプと
を容易に電気的に接続することができる。
【0015】また、絶縁体層を複数層の積層で構成する
場合、同種の液晶ポリマーの組み合わせでも、あるいは
異種の液晶ポリマー組み合わせでもよく、特に、加熱工
程などを要する場合は、比較的融点の高い液晶ポリマー
に対し、比較的融点の低い液晶ポリマーを後から組み合
わせることが好ましい。
【0016】上記発明において、加圧によって液晶ポリ
マー系絶縁体層を貫挿し、対向するシールド層同士、あ
るいはシールド層とシールトパターンとを電気的に接続
する導電性バンプは、導電性組成物系であり、次のよう
な手段で形成する。たとえば、導電性金属箔のシールド
層形成の周辺部、もしくはシールドパターンの所定位置
に、比較的厚いメタルマスクを用いた印刷法により、ア
スペクト比の高い突起(柱状体)を形成する。そして、
その突起ないし柱状体の高さ、径、および分布は、形成
する貫挿型の導体部の構成に応じて適宜設定される。
【0017】具体的には、最終的に構成する液晶ポリマ
ー系絶縁体層を貫挿する導電性バンプの配置・構造など
を考慮して決められ、両面側から圧入する形態のとき
は、液晶ポリマー系絶縁体層層厚の 120〜 200%程度、
片面側から圧入する形態のときは、液晶ポリマー系絶縁
体層層厚の 180〜 400%程度の高さが好ましい。なお、
前記突起(柱状体)の配置は、たとえば厚さ 5mm程度の
ステンレス板の所定位置に、 0.3mmの孔を明けて成るマ
スクを筐体の全面に配置し、この筐体内に収容した導電
性組成物(ペースト)を加圧して、マスクの孔から押し
出す構成のスタンプ方式などで形成される。
【0018】ここで、導電性樹脂ペーストとしては、た
とえば銀,金,銅,半田粉などの導電性粉末、これらの
合金粉末もしくは複合(混合)金属粉末と、樹脂バイン
ダー成分とを混合して調製されたペースト類が挙げられ
る。なお、樹脂バインダー成分としては、たとえばポリ
カーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエステル樹
脂、フェノキシ樹脂などの熱可過塑性樹脂、フェノール
樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂などが一般的に挙げられる。その他、メチルメタアク
リレート、ジエチルメチルメタアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ジエチレングリコー
ルジエチルアクリレート、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレ
ート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトール
のアクリレートなどのアクリル酸エステル、メタアクリ
ル酸エステルなどの紫外線硬化型樹脂もしくは電子線照
射硬化型樹脂などが挙げられる。
【0019】請求項1の発明では、液晶ポリマー層に内
層・配置された信号配線に対するシールド層の電気的な
接続が、複数箇所で液晶ポリマー層を圧入・通過した導
電性バンプによって成されている。つまり、微細な導電
性バンプの圧入・通過により、かつ液晶ポリマー層で補
強された形態を採って対向するシールド層間を接続して
いるため、微細なシールドを可能にするとともに、信頼
性の高いシールド性を付与されたフラット型ケーブルと
して機能する。
【0020】請求項2の発明では、液晶ポリマー層に内
層・配置された信号配線に対するシールド層の電気的な
接続が、シールドパターンを介して複数箇所で、液晶ポ
リマー層を圧入・通過した導電性バンプによって成され
ている。つまり、微細な導電性バンプの圧入・通過によ
り、かつ液晶ポリマー層で補強された形態を採って対向
するシールド層間を接続しているため、微細なシールド
を可能にするとともに、信頼性の高いシールド性を付与
されたフラット型ケーブルとして機能する。
【0021】請求項3の発明では、比較的融点の高い液
晶ポリマーと比較的融点の低い液晶ポリマーとの組み合
わせにより、製造が容易になるだけでなく、より微細な
信号配線を有するフラット型ケーブルとして機能する。
【0022】
【発明の実施の形態】図1〜図6を参照して実施例を説
明する。
【0023】図1,図2および図3は第1の実施例に係
るフラット型ケーブルの要部構成を示すもので、図1は
横断面図、図2は図1の A-A線に沿った断面図、図3は
上面図である。図1,図2および図3において、6は液
晶ポリマーから成る絶縁体層7に内層・配置された複数
の信号配線、8,9は前記各信号配線6を厚さ方向に挟
み絶縁体層7に配置されたシールド層、 10a, 10bは前
記各信号配線6の側面側絶縁体層7に内層・配置された
シールドパターンである。ここで、信号配線6およびシ
ールドパターン 10a, 10bは、シート状の液晶ポリマー
7a面に一体的に配置した厚さ18μm の銅箔をパターニン
グして形成したもので、信号配線6幅 100μm 、シール
ドパターン 10a, 10b幅 500μm 、信号配線6ピッチ 6
00μm で、厚みは約 130μm である。
【0024】また、11は前記シールドパターン 10a, 1
0bおよびシールド8,9層間をそれぞれ電気的に接続す
るビア型接続部である。ここで、ビア型接続部11は、た
とえば銀粉末を導電性成分とし、エポキシ樹脂をバイン
ダー成分とし導電性ペーストを素材として略円錐状に間
欠的に形成・配置されており、複数箇所で絶縁体層7を
圧入・通過して、対向するシールド層8,9にそれぞれ
電気的に接続(接合)している。
【0025】この構成例においては、シールドパターン
10a, 10bが層間絶縁体層7を圧入・通過した導電性バ
ンプ11を介して、信号配線6の上下に位置するシールド
層8,9に電気的に接続した構成を採っている。すなわ
ち、各信号配線6はフラット型のシールドケーブルの場
合と同様に、断面上、周囲 360°が3次元的にシールド
導体で囲繞した構造と成っている。
【0026】次に、上記構成のフラット型ケーブルの製
造方法例を説明する。
【0027】先ず、第1のシールド層(たとえば厚さ18
μm の銅箔)8の一主面、すなわちシールド予定位置
に、互いに離隔して(間欠的に)複数個の導電性バンプ
9を設ける。たとえば、銅箔8の一主面に 0.3mm径の孔
を穿設して成る厚さ 300μm のステンレス綱製のメタル
マスクを位置決め、配置し、銀粉末−エポキシ樹脂系の
導電性ペーストを印刷する。印刷した導電性ペーストを
乾燥処理した後、同一マスクを用い同一位置に印刷、乾
燥処理を3回繰り返してから加熱硬化処理を施し、高さ
0.3mm程度の第1の導電性バンプ群を形成する。
【0028】次いで、前記第1の導電性バンプ群形成面
に、第1のシート状液晶ポリマー7aを介して第1の導電
性金属箔(たとえば厚さ18μm の銅箔)を積層・配置
し、この積層体を加圧一体化する。この加圧一体化操作
によって、前記第1の導電性バンプ先端部を第1のシー
ト状液晶ポリマー7a貫挿によって、対向する厚さ18μm
の銅箔に電気的に接続させて、両面銅張り板を作製す
る。
【0029】次に、前記一体化させた第1の導電性金属
箔(銅箔)面をエッチングレジストパターンニングし、
たとえば塩化二鉄の水溶液をエッチング液として、不要
部分の銅箔をエッチング除去する。その後、エッチンク
レジストを除去することにより、信号配線6および信号
配線シールド用のシールドパターン 10a, 10bを形成す
る。前記形成したシールドパターン 10a, 10b面に、互
いに離隔して(間欠的に)第2の導電性バンプ群を形成
する。なお、この第2の導電性バンプ群の形成は、前記
第1の導電性バンプ群形成に準じた工程で行う。
【0030】上記第2の導電性バンプ群を形成した後、
第2の導電性バンプ群形成面に第2のシート状液晶ポリ
マー7bを介して第2の導電性金属箔(たとえば厚さ18μ
m の銅箔)を積層・配置する。次いで、上記積層体を加
圧一体化し、前記第2の導電性バンプ先端部を第2のシ
ート状液晶ポリマー7b貫挿によって、対向する第2の導
電性金属箔に電気的に接続させてから、この第2の導電
性金属箔をパターニングし、第2のシールド層9を形成
することことにより、前記図1〜図3に図示する構成の
フラット型ケーブルが得られる。
【0031】上記構成のフラット型ケーブルの場合は、
特に、絶縁体層7を誘電率の低い液晶ポリマーで形成し
たことに伴って、高周波特性の安定化が図られるだけで
なく、低吸湿性および良好な柔軟性によって、軽薄・コ
ンパクトで信頼性の高い機能を呈するものであった。
【0032】なお、上記製造例において、信号配線6お
よび信号配線シールド用のシールドパターン 10a, 10b
を形成した段階で、その信号配線6など形成した面を熱
プレスし、信号配線6などを第1のシート状液晶ポリマ
ー7aに埋め込み・固定すると、信号配線6やシールドパ
ターン 10a, 10bの位置ずれ、変形などを容易に防止す
ることができる。
【0033】また、図4は、第2の実施例に係るフラッ
ト型ケーブルの要部構成を示す断面図である。この第2
の実施例に係るフラット型ケーブルは、信号配線6のシ
ールドを一部共通化した以外、基本的に、第1の実施例
1の場合と同様の構成と成っている。すなわち、各信号
配線6は、断面上、周囲 360°が3次元的にシールド導
体で囲繞した構造と成っているが、隣接する信号配線6
間のシールドパターン10a、導電性バンプ11を共用化し
て、構造の簡略化を図ったものである。
【0034】なお、上記図1〜図4に図示した構成で
は、シールドパターン 10aが配置された構成を例示した
が、この場合は、絶縁体層7のほぼ中間で電位を共通化
する役目を持つ利点がある。すなわち、信号配線6の長
手方向にある一連のビア型接続部がその中間位置で導電
位となることにより、より安定な周波数特性が得られ
る。 さらに、図5は、第3の実施例に係るフラット型
ケーブルの要部構成を示す断面図である。この第3の実
施例に係るフラット型ケーブルは、各信号配線6ごとの
シールドパターンを省略し、導電性バンプ11のみでシー
ルド層8,9間を電気的に接続して、各信号配線6ごと
に、断面上、周囲 360°が3次元的にシールド導体で囲
繞した構造としている他は、基本的に、第1の実施例1
の場合と同様の構成と成っている。すなわち、第1実施
例1の場合の構成において、導電性バンプ11を一方のシ
ールド層8もしくは9面に設けておき、その先端部の液
晶ポリマー層7a,7b貫通により、対向するシールド層9
もしくは8面と接続させ、結果的に、断面上、周囲 360
°が3次元的にシールド導体で囲繞した構造を採らせて
いる。
【0035】なお、上記各構成例においては、互いに隣
接するシールド層9がほぼ直線的に、相互が離隔して配
置されているが、図6に上面図として示すように、隣接
するシールド層9相互の離隔を蛇行型としてもよい。
【0036】上記図4〜図6に図示した構成のフラット
型ケーブルの場合も、特に、絶縁体層7を誘電率の低い
液晶ポリマーで形成したことに伴って、高周波特性の安
定化が図られるだけでなく、低吸湿性および良好な柔軟
性によって、軽薄・コンパクトで信頼性の高い機能を呈
するものであった。
【0037】上記製造方法例に示すごとく、信号配線を
有する第1のシート状液晶ポリマー7aに、第2のシート
状液晶ポリマー7bを熱融着させて、一体化することにな
る。ここで、液晶ポリマー7a,7bは熱可塑性であるた
め、熱圧着の際に、第1のシート状液晶ポリマー7aも軟
化ないし溶融状態になると、信号配線6の変形や曲りを
生じる恐れがある。したがって、信号配線6幅を余り小
さくできず、熱プレス条件も微妙となる。そこで、配線
幅の小さい信号配線6を設ける第1のシート状液晶ポリ
マー7aを比較的高融点のものに選ぶことが望ましい。す
なわち、第2のシート状液晶ポリマー7bが溶融状態にな
るときにも、第1のシート状液晶ポリマー7aとしては、
軟化・流動しないものを選ぶとよい。
【0038】本発明は上記例示に限定されるものでな
く、発明の主旨を逸脱しない範囲でいろいろの変化を採
ることができる。たとえばフラット型ケーブルの構成・
寸法、信号配線、シールド層、シールドパターンの材
質、導電性バンプ形成用素材などは、用途などに応じて
適宜選択して用いることができる。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、絶縁体層を構
成する液晶ポリマーが、低誘電率で高周波特性が良好で
あること、また、ほとんど吸湿性がなく安定した機能を
呈すること、さらには、柔軟性で微小ないし微細な導電
性バンプの高精度な貫挿が可能なことなどに伴って、容
易に、信頼性の高いフラット型ケーブルが提供される。
つまり、低コストで、軽薄・高密度配線のフラット型ケ
ーブルの提供により、高周波信号回路などの高性能化を
図ることが可能となる。
【0040】請求項2の発明によれば、絶縁体層を構成
する液晶ポリマーが、低誘電率で高周波特性が良好であ
ること、また、ほとんど吸湿性がなく安定した機能を呈
すること、柔軟性で微小ないし微細な導電性バンプの高
精度な貫挿が可能なこと、さらには、シールドパターン
の介挿・配置などに伴って、より容易に、信頼性の高い
フラット型ケーブルが提供される。つまり、低コスト
で、軽薄・高密度配線のフラット型ケーブルの提供によ
り、高周波信号回路などの高性能化を、より容易に図る
ことが可能となる。
【0041】請求項3の発明によれば、比較的融点の高
い液晶ポリマーと比較的融点の低い液晶ポリマーとの組
み合わせにより、製造が容易になるだけでなく、より微
細な信号配線を有するフラット型ケーブルが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係るフラット型ケーブルの要部
構成を示す断面図。
【図2】図1の A-A線に沿った断面図。
【図3】図1に図示したフラット型ケーブルの要部上面
図。
【図4】第2の実施例に係るフラット型ケーブルの要部
構成を示す断面図。
【図5】第3の実施例に係るフラット型ケーブルの要部
構成を示す断面図。
【図6】他の実施例に係るフラット型ケーブルの要部構
成を示す上面図。
【図7】従来のフラット型ケーブルの要部構造を示す断
面図。
【符号の説明】
6……信号配線 7,7a,7b……絶縁体層(液晶ポリマー層) 8,9……シールド層 10a ,10b ……シールドパターン 11……ビア接続部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶ポリマーから成る絶縁体層に内層・
    配置された複数の信号配線と、 前記各信号配線を厚さ方向に挟み絶縁体層に配置された
    シールド層対と、 前記各信号配線の側面側絶縁体層内に多点的に配置さ
    れ、かつシールド層対間を電気的に接続するビア型接続
    部とを有するフラット型ケーブルであって、 前記シールド層対間を電気的に接続するビア型接続部
    は、絶縁体層を圧入・通過した導電性バンプによって成
    されていることを特徴とするフラット型ケーブル。
  2. 【請求項2】 液晶ポリマーから成る絶縁体層に内層・
    配置された複数の信号配線と、 前記各信号配線を厚さ方向に挟み絶縁体層に配置された
    シールド層対と、 前記各信号配線の側面側絶縁体層内に配置されたシール
    ドパターンと、 前記シールドパターンおよびシールド層間をそれぞれ電
    気的に接続する多点的なビア型接続部とを有するフラッ
    ト型ケーブルであって、 前記シールドパターンおよびシールド層間を電気的に接
    続するビア型接続部は、絶縁体層を圧入・通過した導電
    性バンプによって成されていることを特徴とするフラッ
    ト型ケーブル。
  3. 【請求項3】 絶縁体層が融点の異なる液晶ポリマーシ
    ートの融着もしくは張合わせによって形成されているこ
    とを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載のフラッ
    ト型ケーブル。
JP32425197A 1997-11-26 1997-11-26 フラット型ケーブルおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3522513B2 (ja)

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