JPH11162007A - 光記録媒体及び光記録再生方法 - Google Patents

光記録媒体及び光記録再生方法

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JPH11162007A
JPH11162007A JP9327421A JP32742197A JPH11162007A JP H11162007 A JPH11162007 A JP H11162007A JP 9327421 A JP9327421 A JP 9327421A JP 32742197 A JP32742197 A JP 32742197A JP H11162007 A JPH11162007 A JP H11162007A
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JP
Japan
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recording
wavelength
light
optical recording
layer
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Application number
JP9327421A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kato
哲也 加藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の波長の光に対して高反射率と優れた信
号出力特性を有し読み出し破壊がない記録再生が可能な
光記録媒体及び光記録再生方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明は、透明基板1上に、少なくと
も、半透明反射層2、記録光を吸収する色素を含有する
記録層3、中間層4、反射層5が順次形成された構成を
有し、記録光の記録波長及び再生光の再生波長における
記録層の複素比誘電率εの実部をε1、虚部をε2とした
とき(ε=ε1-iε2)、以下の(数1)で示されるεの
絶対値rが、r≧10を満足する光記録媒体や、かかる
構成で記録光の記録波長未満の光を基板側から入射した
場合の反射率が20%以上である光記録媒体及びこのよ
うな媒体を用いた光記録再生方法である。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体及び光
記録再生方法に関し、特に半透明反射層と中間層が付加
されたタイプの光記録媒体を用いたものに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザー光により情報を再生する光記録
媒体として、音楽再生用や情報端末用に、再生専用光デ
ィスク(以下CD、CD−ROMと称する)が広く普及
している。
【0003】この光記録媒体は、厚さ1.2mmの透明
基板の片側に凹凸のピット列を設けて情報を記録し、そ
の上からアルミ、金等の反射膜を、スパッタ法や蒸着法
により設け、その上に保護膜をコートした構成を有する
ことが一般的である。
【0004】そして、この光記録媒体は、波長780n
mの半導体レーザー光が、透明基板を介して入射されて
反射膜で反射される際の、予め記録された情報ピットの
凹凸に対応したその反射率の変化を読みとり、予め記録
された情報を再生するものである。
【0005】しかしながら、CD、CD−ROMの場合
には、再生専用メディアであり、編集機能を持たない。
【0006】そこで、記録可能な光記録媒体として、一
度だけ記録可能な追記型光ディスク(以下、CD−Rと
称する)、書き換え可能型光ディスク(以下、相変化型
と称する)等が開発、実用化されており、このような記
録可能な光ディスクは、再生機能において、CD、CD
−ROMとの互換性を有する。
【0007】この再生互換性のためCD−ROM再生装
置を具備する情報端末装置で、記録されたCD−Rの情
報を確実に再生することが可能である。
【0008】そして、CD−ROM装置にCD−Rの記
録機能を付与することでCD−ROMと同一容量である
1枚あたり650Mバイトの情報記録装置とすることが
可能である。
【0009】このため、近年、特に、CD−Rは情報記
録媒体として広く普及することとなった。
【0010】また、CD−ROMの情報内容の編集にあ
たって試験的にCD−ROMを試作する必要がある。
【0011】このような編集業務であるオーサリング業
務においてもCD−ROM再生機能互換のCD−Rは、
CD−ROMの試作用において必要不可欠のキーデバイ
スとなっている。
【0012】ここで、CD−Rでは、記録層にTe等の
カルコゲナイト系化合物、希土類金属化合物、ポルフィ
リン系、シアニン系、ナフタロシアニン系等の有機化合
物を記録層に適用したものが実用化されている。
【0013】近年、特にCD−Rについては、価格、無
公害性、前述のCD−ROMとの再生特性の完全互換性
の観点から、色素等の有機化合物を記録層に使用するも
のが主流となり、この構成においては、相対的に大出力
のレーザー光を情報信号に対応させて入射させ、入射さ
れたレーザー光は、記録層の有機化合物に吸収されて熱
に変換され、記録層の化学的変化や幾何学的形状変化を
引き起こし情報を追記することになる。
【0014】さらに、このようにして記録された情報
を、一定値以下の相対的に低出力のレーザー光を照射し
て、反射率の変化、具体的には反射光量の変化として認
識し、記録情報の再生を行なうことになる。
【0015】このような記録層に用いられる有機化合物
としては、例えば、ポルフィリン化合物については、特
開平1−145188号公報等、特にテトラアザポルフ
ィリン化合物については、特開平3−13382号、特
開平3−13384号、特開平7−276804号公報
等に開示があり、さらに、フタロシアニン化合物につい
ては、特開平2−276676公報等、ナフタロシアニ
ン化合物については、特公平4−20945号公報等に
開示がなされている。
【0016】一方では、次世代の高密度光記録媒体の開
発が活発に進んでいる。この次世代高密度光記録媒体の
大きな特徴は、レーザー光の波長を620〜690nm
に短波長化し、トラックピッチの間隔、長さを短縮化す
ることで記録密度を向上させて、現行CD−ROMの記
録容量650Mバイトに対し、5〜10倍の3〜10G
バイトのデジタルデータの取扱いを可能とするものであ
る。
【0017】しかしながら、現在の規格では、この高密
度光記録媒体も再生専用であり、編集機能を有さない。
【0018】このため、編集機能を有する記録可能な高
密度追記型光ディスクについて、精力的に検討がなされ
ており、特に記録層においては、CD−R同様に有機材
料を使用することが望まれている。
【0019】具体的に開示されたものとしては、シアニ
ン化合物の光吸収特性を短波長に移動させた記録媒体
が、特開平6−199045号公報に開示され、さら
に、インドリンイミン染料を記録層に適用した記録媒体
が、特開平5−305771号公報、特開平4−252
272号公報等に開示されている。
【0020】このような高密度光記録媒体が開発されて
いる一方で、既に大量に普及している従来のシステムと
の互換性から、高密度記録対応のプレーヤーで再生可能
なCD−R(以下、CD−R2と称する)の開発が行わ
れている。
【0021】そして、従来のCD、CD−ROMは、反
射率の波長依存性が小さいたいめ、高密度記録対応のプ
レーヤーで再生することが可能である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、記録層に色素
を有する従来のCD−Rは、色素の光学定数の波長依存
性が大きいため反射率の波長依存性が大きく、従って従
来のCD−R、CD、CD−ROMプレーヤーでの記録
再生と、高密度記録対応プレーヤーでの再生とを両立さ
せることがそれだけ難しい。
【0023】この点を考慮して、例えば、特開平8−2
63872号公報、特開平8−263873号公報、特
開平8−31010号公報では、光吸収層の屈折率、消
衰係数と膜厚とを、異なる波長に合わせて適切な範囲に
設定することにより、波長770〜830nmの近赤外
レーザーでの反射率が65%以上であって、波長620
〜690nmの赤色レーザーでの反射率が15%以上を
満たす光記録媒体CD−R2が提案されているが、記録
再生特性上十分なものとはいえない。
【0024】本発明は、透明な基板上に、少なくとも、
半透明反射層、記録光を吸収する色素を含有する記録
層、中間層、反射層が順次形成された光記録媒体を用い
て、所定の波長の光に対して良好な記録再生、つまり高
い反射率と優れた信号出力特性を有し繰り返し再生によ
る読み出し破壊がない記録再生が可能な光記録媒体及び
光記録再生方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は、透明基板上に、少なくとも、半透明反射層、
記録光を吸収する色素を含有する記録層、中間層、反射
層が順次形成された構成を有し、記録光の記録波長及び
再生光の再生波長における記録層の複素比誘電率εの実
部をε1、虚部をε2としたとき(ε=ε1-iε2)、以下
の(数2)で示されるεの絶対値rが、r≧10を満足
する光記録媒体や、かかる構成で記録光の記録波長未満
の光、例えば再生光を基板側から入射した場合の反射率
が20%以上である光記録媒体及びこのような媒体を用
いた光記録再生方法である。
【0026】
【数2】
【0027】ここで、記録層の複素比誘電率εは、記録
層の屈折率n、消衰係数kから、比透磁率μを1とし
て、ε1=n2-k2、ε2=2nkより求まり、記録層の屈折
率n、消衰係数kは、石英基板上に製膜した記録層に対
する反射率、及び透過率の膜厚依存性から決定される。
【0028】このような構成により、透明な基板上に、
少なくとも、半透明反射層、記録光を吸収する色素を含
有する記録層、中間層、反射層が順次形成された光記録
媒体を用いて、所定の波長の光に対して良好な記録再生
が可能な光記録媒体及び光記録再生方法を提供する。
【0029】
【発明の実施の形態】請求項1記載の本発明は、透明な
基板と、前記基板上に設けられた半透明反射層と、前記
半透明反射層上に設けられ記録光を吸収する色素を含有
する記録層と、前記記録層上に設けられた中間層と、前
記中間層上に設けられた反射層とを有し、前記記録光の
記録波長及び再生光の再生波長における前記記録層の複
素比誘電率εの実部をε1、虚部をε2としたとき(ε=
ε1-iε2)、以下の(数3)で示されるεの絶対値r
が、r≧10を満足する光記録媒体である。
【0030】
【数3】
【0031】このような構成により、半透明反射層と中
間層を設け、多重反射による干渉効果を利用するタイプ
の光記録媒体の半透明反射層、中間層、反射層等の効果
を最大限に引き出し、良好な記録再生が可能となる。
【0032】かかる範囲をはずれると、このような層が
あってもほとんどその効果がみられず、反射率が低下し
たり、再生信号波形が乱れる等の現象を生じてしまう。
【0033】ここで、請求項2記載のように、記録光及
び再生光の波長未満の光を基板側から入射した場合の反
射率が20%以上であることが好ましく、より具体的に
は、請求項3記載のように、記録光の記録波長未満の再
生波長の再生光を基板側から入射した場合の反射率が2
0%以上であることが好ましい。
【0034】反射率が20%以下だと膜の吸収が大きす
ぎて、記録層単独膜の反射率及び/または透過率が小さ
くなって多重反射の干渉効果も小さくなり、やはり、反
射率の低下、再生信号の乱れ等が生じ好ましくない。
【0035】以上の構成で、請求項4記載のように、半
透明反射層が、金属層であることが半透明な反射を確実
に呈する上で好ましい。
【0036】また、請求項5記載のように、反射層が、
金属層であることがその反射機能の良好性故に好まし
い。
【0037】そして、請求項6記載のように、反射層の
外方に保護層を有する構成であってもよい。
【0038】一方、方法に係る本発明は、請求項7記載
のように、請求項1から6のいずれかに記載の光記録媒
体を用いて、波長範囲770〜830nmのレーザ光を
照射して情報を記録する光記録方法であって、かかる波
長範囲内のレーザ光により確実に記録を行う。
【0039】または、請求項8記載のように、請求項1
から6のいずれかに記載の光記録媒体を用いて、波長範
囲620〜690nmのレーザ光を照射して情報を記録
する光記録方法であって、かかる波長範囲内のレーザ光
により確実に記録を行う。
【0040】または、請求項9記載のように、請求項1
から6のいずれかに記載の光記録媒体を用いて、波長範
囲770〜830nmのレーザ光を照射して、記録され
た情報を再生する光再生方法であって、かかる波長範囲
内のレーザ光により確実に再生を行う。
【0041】または、請求項10記載のように、請求項
1から6のいずれかに記載の光記録媒体を用いて、波長
範囲620〜690nmのレーザ光を照射して、記録さ
れた情報を再生する光再生方法であって、かかる波長範
囲内のレーザ光により確実に再生を行う。
【0042】または、請求項11記載のように、請求項
3から6のいずれかに記載の光記録媒体を用いて、波長
範囲770〜830nmまたは620〜690nmのレ
ーザ光を照射して情報を記録し、波長範囲770〜83
0nmまたは620〜690nmのレーザ光であって、
記録光の波長よりも短い波長を照射して、記録された情
報を再生する光記録再生方法であって、かかる波長範囲
内のレーザ光により確実に記録及び再生を行う。
【0043】即ち、本発明者は、透明な基板上に、少な
くとも、半透明反射層、記録光を吸収する色素を含有す
る記録層、中間層、反射層が順次形成された光記録媒体
において、特定範囲の波長の光に対して良好な記録再生
を実現すべく、鋭意検討を重ねた結果、基板と半透明反
射層間、半透明反射層と記録層間、記録層と中間層間、
中間層と反射層間の反射率を制御することが非常に重要
であり、そのためには、光記録媒体の設計指針として、
(1)記録層単独膜の透過率を抑えて記録層の反射率を
有効に利用する、(2)記録層単独膜の反射率を抑えて
記録層以外の反射率を有効に利用する、のいずれかを選
択することが重要なポイントになることを見いだした。
【0044】そして、このポイントをふまえ、記録層の
物性を詳細に調べた結果、記録層の比誘電率が非常に重
要なパラメータであることを見いだしたものである。
【0045】すなわち、ある特定の波長の記録光及びそ
れと等しい波長の再生光に対して、記録層の複素比誘電
率の絶対値rを特定の範囲に設定することによって、良
好な記録及び再生が可能な光記録媒体を、またさらに
は、ある特定の波長の記録光よりも短い波長の再生光に
対して、反射率を特定の範囲に設定することによって、
良好な記録再生が可能な光記録媒体を見出し、本発明に
至ったものである。
【0046】なお、以上において、基板の材質としては
基本的に記録、再生光の波長で透明であればよく、さら
に好ましくは熱伝導率の小さいものがよい。具体的に
は、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、ガラス、非晶質ポリオレフィン等が使用可能
である。
【0047】また、基板形状としては、板状でもフィル
ム状でもカード状でもよいが、使用光源であるレーザー
光の光学系の焦点に対して、適正な厚みと直径で規定さ
れる円盤状が好ましく、この基板の片側には案内溝が設
けられていることがより望ましく、切削加工や射出成形
で形成可能であるものがよい。
【0048】また、半透明反射層は使用光源波長に対し
て反射率の高い材料を薄く用いる。使用する材料は金属
が望ましく、アルミニュウム、銀、金、鉄、ニッケル、
コバルト、錫、亜鉛、銅などが好ましく、これらを単独
または合金として使用することができる。この半透明反
射層は、スパッタ法などにより50nm程度以下の厚さ
に形成する。
【0049】また、記録層は、記録光に対し適切な吸
収、熱変換効率を有し、記録光の相対的に強いエネルギ
ーを与えることにより物理的、化学的な分解、変質、変
形を伴うものであれば特に限定されない。
【0050】具体的には、色素系が好ましいが、フタロ
シアン系色素、ナフタロシアニン系色素、ポルフィリン
系色素、デトラアザポルフィリン系色素、シアニン系色
素、アゾ系色素等があげられる。また、これらに金属が
含まれてもよい。
【0051】また、記録層はスピンコート法や真空蒸着
法、スパッタ法等を用いられ形成し得る。
【0052】スピンコート法では、有機色素を溶剤に溶
解し、透明基板を回転させつつ前記色素溶液を滴下して
記録層を形成する。
【0053】この色素溶液は0.5〜5重量%の色素濃
度に調整されていることが望ましく、色素溶液を作製す
る溶媒は、色素を溶解し透明基板に無害であれば使用可
能である。
【0054】この溶媒としてはメチルアルコール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、テトラフルオロア
ルコール、アセトンメチルエチルケトン、ジエチルエー
テル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン、ヘキサン、シクロヘキサン、塩化メ
チル、ジクロロメタン、クロロフォルム、四塩化炭素、
ジクロロエタン、トリクロロエタン、2−メトキシエタ
ノール、2−エトキシエタノール、2−イソプロポキシ
エタノール、アセトニトリル、トリエチルアミン、ジプ
ロピルアミン、ジメチルフォルムアミドなどがあげら
れ、色素溶解性、作業性、基板への影響、経済性を考慮
して決定される。
【0055】もちろん、有機溶媒に色素を溶解して色素
溶液を作成する際に光安定剤、酸化防止剤が含まれてい
てもよい。この光安定剤としては一重項酸素クエンチャ
ーである金属錯体やジイモニュウム塩、ヒンダードアミ
ン化合物、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール化
合物、ベンゾフェノン化合物、酸化防止剤としては一次
酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤、アミン系酸
化防止剤、2次の酸化防止剤としては有機イオウ系2次
酸化防止剤、リン系2次酸化防止剤等があげられる。こ
れら光安定剤、酸化防止剤を単独もしくは複合して配合
してもよいものである。なお、添加量は色素重量100
部に対して添加剤を0.1〜200部程度が好ましい。
【0056】また、色素溶液に結着剤として樹脂を添加
してもよく、これらの樹脂はニトロセルロース、リン酸
セルロース、硫酸セルロース、酢酸セルロース、プロピ
オン酸セルロース、酪酸セルロース、ミリスチン酸セル
ロース、パルミチン酸セルロース、酢酸・プロピオン酸
セルロース、酢酸・酪酸セルロースなどのセルロースエ
ステル類、メチルセルロース、エチルセルロース、プロ
ピルセルロース、ブチルセルロースなどのセルロースエ
ーテル類、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどのビ
ニル樹脂類、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレ
ン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−ブタジエ
ン−アクリロニトリルコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビ
ニルコポリマーなどの共重合樹脂類、ポリメチルメタク
リレート、ポリメチルアクリレート、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
ニトリルなどのアクリル樹脂類、ポリエチレンテレフタ
レートなどのポリエステル類、ポリ(4,4−イソプロ
ピリデンジフェニレン−コ−1,4−シクロヘキシレン
ジメチレンカーボネート)、ポリ(エチレンジオキシ−
3,3−フェニレンチオカーボネート)、ポリ(4,4
−イソプロピリデンジフェニレンカーボネート−コ−テ
レフタレート)、ポリ(4,4−イソプロピリデンジフ
ェニレンカーボネート)、ポリ(4,4−sec−ブチ
リデンジフェニレンカーボネート)、ポリ(4,4−イ
ソプロピリデンジフェニレンカーボネート−ブロック−
オキシエチレン)などのポリアクリレート樹脂類、ポリ
アミド類、エポキシ樹脂類、フェノール樹脂類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンなどのポ
リオレフィン類などを用いることができる。これら樹脂
類は色素重量100部に対し1〜1000部の範囲にわ
たって添加することができる。
【0057】スピンコート法によって記録層を形成する
には、色素濃度と回転数、回転時間で所望の膜厚に調整
する。
【0058】蒸着などの方法で記録層を形成する場合に
は、10-2Pa以下の真空度で蒸着されることが望まし
い。
【0059】また、蒸着可能な光安定剤、酸化防止剤等
を同時に蒸着して記録層を形成することもできる。この
場合光安定剤、酸化防止剤などは上述の化合物から選択
される。蒸着は、記録層色素と添加剤を所定量混合して
一つの熱源で蒸着することも可能であり、添加剤と色素
を別々の熱源で蒸着してもよい。
【0060】また、中間層は記録層に比べて消衰係数が
小さいものが好ましいが、必ずしも消衰係数が0である
必要はない。
【0061】具体的には、フェノール系樹脂、ビニルア
ルコール系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリイミド系樹
脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂やこれらの共重
合系樹脂などの有機材料、ケイ素、チタン、ジルコニウ
ム等の酸化物、窒化物、MgF2、ZnS等の無機材料
があげられる。
【0062】また、反射層は使用光源波長に対して反射
率の高い材料を用いる。使用する材料は金属が望まし
く、アルミニュウム、銀、金、鉄、ニッケル、コバル
ト、錫、亜鉛、銅などが好ましく、これらを単独または
合金として使用することができる。この反射層は、スパ
ッタ法などにより10〜200nm程度の厚さに形成す
る。
【0063】また、保護層は記録層または反射層に対す
る傷や汚れの保護や保存安定性のために設けられ、無機
材料としてはSiOやSiO2などが使用できる。有機
材料ではポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、
エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ビニ
ル樹脂、セルロース、脂肪族系炭化水素樹脂、芳香族系
炭化水素樹脂系、天然ゴム、ワックス、アルキッド樹
脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融樹脂も用いる
ことができる。この保護層には、必要に応じ、難燃剤、
安定剤、帯電防止剤などを添加することができる。ま
た、接着剤によって樹脂基板をはりあわせてもよい。
【0064】以下、本発明の光記録媒体及びそれを用い
た光記録再生方法を各実施の形態に則し具体的に説明す
る。
【0065】(実施の形態1)図1は、本実施の形態の
光記録媒体の断面の拡大図である。
【0066】図1において、1は透明基板、2は透明基
板1上に形成された半透明反射層、3は半透明反射層2
上に形成された記録層、4は記録層3上に形成された中
間層、5は中間層4上に形成された反射層、及び6は反
射層5上に形成された保護層である。
【0067】ここで基板1は、ポリカーボネート製の円
盤状の透明基板であり、厚さ1.2mm、ピッチ1.6
μm、幅0.5μm、深さ50nmの形状に射出成形し
たものを用いた。
【0068】次に、この基板1上に半透明反射層2とし
て、スパッタにより厚さ20nmの金薄膜を形成した。
【0069】次に、半透明反射尾膜2上に記録層3とし
て、以下の化学式(化1)に示す塩化錫フタロシアニン
を代表的に用い、真空蒸着法により平均膜厚が50nm
になるように製膜し、この上に中間層4として、ポリカ
ーボネートを真空蒸着法により、膜厚40、60、8
0、100、及び120nmに製膜した。
【0070】
【化1】
【0071】ここで、この記録層2の複素比誘電率の実
部、虚部は、波長780nmにおいてε1=17.3
4、ε2=6.71であり、波長760nmにおいてε1
=10.37、ε2=20.74であり、波長750n
mにおいてε1=4.68、ε2=23.32であり、波
長740nmにおいてε1=−1.72、ε2=19.2
1であり、波長725nmにおいてε1=−2.35、
ε2=11.56であり、波長650nmにおいてε1
0.22、ε2=3.04である。
【0072】従って、この記録層2の複素比誘電率の絶
対値rは、波長780nmにおいてr=18.59であ
り、波長760nmにおいてr=23.19であり、波
長750nmにおいてr=23.78であり、波長74
0nmにおいてr=19.29であり、波長725nm
においてr=11.79であり、波長650nmにおい
てr=3.04である。
【0073】また、この中間層4の光学定数は、ここで
用いたすべての波長において屈折率n4=1.59、消
衰係数k4=0である。
【0074】次に、この中間層4上に反射層5として厚
さ100nmの金薄膜をスパッタにより製膜した。
【0075】さらに、反射層5上に紫外線硬化樹脂をス
ピンコート法により塗布し、紫外線を照射して硬化させ
これを保護層6とし光記録媒体を各10個作製した。な
お、以下の測定値は、各10個の平均値とした。
【0076】以上の構成において、この光記録媒体の基
板面入射の780nmでの反射率を中間層3の膜厚に対
応して測定した結果を、図2に示す。
【0077】図2によれば、この光記録媒体は、記録層
2の消衰係数が0.79とかなり大きいにも関わらず、
中間層3の膜厚40〜120nmの広い範囲にわたって
適正な反射率、具体的には約65〜80%の範囲の値を
もつことがわかる。
【0078】さらに、中間層3の膜厚に対して反射率が
緩やかに変化することからその製膜のプロセス管理が比
較的楽であることもわかる。
【0079】そして、これらの光記録媒体に、波長78
0nmの半導体レーザーを用いて、線速1.2m/se
c、記録レーザーパワー8mWでEFM変調信号を記録
し、この記録した信号を780nmの半導体レーザー
0.5mWで再生した。
【0080】いずれの場合も、記録部では反射率が低下
しており、変調度は十分大きく、更にジッターも良好で
記録再生信号の波形には歪みがほとんど観測されなかっ
た。
【0081】これは、波長780nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0082】さらに、同様に記録した信号を波長650
nmの半導体レーザー0.5mWの出力で再生した結
果、反射率は40%以上であり、ジッターも良好であっ
た。
【0083】これは、波長650nmにおいて、反射率
の条件を満足しているためと考えられる。
【0084】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の760nmでの反射率は80〜85%であり、これ
らの光記録媒体に、波長760nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
60nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0085】これも、波長760nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0086】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の750nmでの反射率は80〜85%であり、これ
らの光記録媒体に、波長750nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
50nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0087】これも、波長750nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0088】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の740nmでの反射率は80〜85%であり、これ
らの光記録媒体に、波長740nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
40nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0089】これも、波長740nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0090】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の725nmでの反射率は60〜70%であり、これ
らの光記録媒体に、波長725nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
25nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0091】これも、波長725nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0092】(比較例1)本比較例では、実施の形態1
における光記録媒体に対して、記録光に波長700、6
75、635nmの半導体レーザーを用いた。
【0093】この記録層の複素比誘電率の実部、虚部
は、波長700nmにおいてε1=−0.68、ε2
4.55であり、波長675nmにおいてε1=0.5
7、ε2=4.84であり、波長635nmにおいてε1
=0.17、ε2=1.78であり、従って、記録層の
複素比誘電率の絶対値rは、波長700nmにおいてr
=4.60であり、波長675nmにおいてr=4.8
8であり、波長635nmにおいてr=1.79であっ
た。
【0094】以上の構成においては、記録光と再生光を
同じ波長にして確認したところ、反射率が60%より小
さく、rの条件を満足する場合がないため、実用に供し
得る記録特性すら得られなかった。
【0095】さらに、実施の形態1の光記録媒体を用い
て、波長範囲770〜830nm及び620〜690n
mで記録光と再生光を同じ波長にして検討したところ、
εの絶対値rが、r≧10を満足する場合には、上述の
波長780nmによる記録再生の結果と同様に記録部で
は反射率が低下しており、変調度は十分大きく、更にジ
ッターも良好で記録再生信号の波形には歪みがほとんど
観測されなかった。
【0096】また、波長範囲770〜830nm及び6
20〜690nmで再生光が記録光よりも短い場合につ
いて検討したところ、かかる再生光が基板側から入射し
た場合の反射率が20%以上の条件を満足する場合に
は、上述の波長780nmによる記録及び波長650n
mの再生の場合の結果と同様に記録部では反射率が低下
しており、変調度は十分大きく、更にジッターも良好で
記録再生信号の波形には歪みがほとんど観測されなかっ
た。
【0097】なお、以上において、再生を1000回繰
り返したが再生特性には変化が見られなかった。
【0098】(実施の形態2)本実施の形態では、中間
層として、ポリシロキサン樹脂をスピンコート法によ
り、同様の膜厚に製膜した以外は実施の形態1と同様に
光記録媒体を作製した。
【0099】本実施の形態では、中間層の光学定数は、
ここで検討したすべての波長において屈折率n4=1.
40、消衰係数k4=0である。
【0100】以上の構成の光記録媒体の基板面入射の7
80nmでの反射率は、すべて70〜85%であった。
【0101】そして、これらの光記録媒体に、波長78
0nmの半導体レーザーを用いて、線速1.2m/se
c、記録レーザーパワー8mWでEFM変調信号を記録
し、この記録した信号を780nmの半導体レーザー
0.5mWで再生した。
【0102】その結果、記録部では反射率が低下してお
り、変調度は十分大きく、更にジッターは良好で記録再
生信号の波形には歪みがほとんど観測されなかった。
【0103】これは、波長780nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0104】また、同様に記録した信号を波長650n
mの半導体レーザー0.5mWの出力で再生した結果、
反射率は20%以上であり、ジッターも良好であった。
【0105】これは、波長650nmにおいては、反射
率の条件を満足しているためと考えられる。
【0106】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の760nmでの反射率は65〜85%であり、これ
らの光記録媒体に、波長760nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
60nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0107】これも、波長760nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0108】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の750nmでの反射率は65〜85%であり、これ
らの光記録媒体に、波長750nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
50nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0109】これも、波長750nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0110】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の740nmでの反射率は65〜85%であり、これ
らの光記録媒体に、波長740nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
40nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0111】これも、波長740nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0112】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の725nmでの反射率は60〜70%であり、これ
らの光記録媒体に、波長725nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
25nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0113】これも、波長725nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられ (比較例2)本比較例では、実施の形態2における光記
録媒体に対して、記録光、再生光ともに波長650n
m、635nmの半導体レーザーを用いた。
【0114】いずれの場合も反射率が60%より小さ
く、rの条件を満足する場合がないため、実用に供し得
る記録特性すら得られなかった。
【0115】さらに、実施の形態2の光記録媒体を用い
て、波長範囲770〜830nm及び620〜690n
mで記録光と再生光を同じ波長にして検討したところ、
εの絶対値rが、r≧10を満足する場合には、実施の
形態1と同様に波長780nmによる記録再生の結果と
同様に記録部では反射率が低下しており、変調度は十分
大きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には
歪みがほとんど観測されなかった。
【0116】また、波長範囲770〜830nm及び6
20〜690nmで再生光が記録光よりも短い場合につ
いて検討したところ、かかる再生光が基板側から入射し
た場合の反射率が20%以上の条件を満足する場合に
は、実施の形態1の波長780nmによる記録及び波長
650nmの再生の場合の結果と同様に記録部では反射
率が低下しており、変調度は十分大きく、更にジッター
も良好で記録再生信号の波形には歪みがほとんど観測さ
れなかった。
【0117】なお、以上において、再生を1000回繰
り返したが再生特性には変化が見られなかった。
【0118】(実施の形態3)本実施の形態では、中間
層として、ZrO2を真空蒸着法により、膜厚40、6
0nmに製膜した以外は実施の形態1と同様に光記録媒
体を作製した。
【0119】本実施の形態では、中間層の光学定数は、
ここで検討したすべての波長において屈折率n4=2.
21、消衰係数k4=0であった。
【0120】以上の構成の光記録媒体の基板面入射の7
80nmでの反射率は、70〜80%であった。
【0121】そして、これらの光記録媒体に、波長78
0nmの半導体レーザーを用いて、線速1.2m/se
c、記録レーザーパワー10mWでEFM変調信号を記
録し、この記録した信号を780nmの半導体レーザー
0.5mWで再生した。
【0122】その結果、記録部では反射率が低下してお
り、変調度は十分大きく、更にジッターは良好で記録再
生信号の波形には歪みがほとんど観測されなかった。
【0123】これは、波長780nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0124】また、これらの記録した信号を波長650
nmの半導体レーザー0.5mWの出力で再生した結
果、反射率は40%以上であり、ジッターも良好であっ
た。
【0125】これは、波長650nmにおいては、反射
率の条件を満足しているためと考えられる。
【0126】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の760nmでの反射率は70〜80%であり、これ
らの光記録媒体に、波長760nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
60nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0127】これも、波長760nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0128】また、以上の構成の光記録媒体の基板面入
射の750nmでの反射率は70〜80%であり、これ
らの光記録媒体に、波長750nmの半導体レーザーを
用いて、線速1.2m/sec、記録レーザーパワー8
mWでEFM変調信号を記録し、この記録した信号を7
50nmの半導体レーザー0.5mWで再生したとこ
ろ、記録部では反射率が低下しており、変調度は十分大
きく、更にジッターも良好で記録再生信号の波形には歪
みがほとんど観測されなかった。
【0129】これも、波長750nmにおいては、rの
条件を満足しているためと考えられる。
【0130】さらに、実施の形態1と同様に、波長範囲
770〜830nm及び620〜690nmで記録光と
再生光を同じ波長にした場合、また、波長範囲770〜
830nm及び620〜690nmで再生光が記録光よ
りも短い場合について検討したところ、同様な結果を得
た。
【0131】(比較例3)本比較例では、実施の形態3
における光記録媒体に対して、記録光、再生光ともに波
長700nm、650nmの半導体レーザーを用いた。
【0132】反射率は60%より小さく、rの条件を満
足する場合がないため、実用に供し得る記録特性すら得
られなかった。
【0133】
【発明の効果】以上のように、本発明の構成によれば、
透明な基板上に、少なくとも、半透明反射層、記録光を
吸収する色素を含有する記録層、中間層、反射層が順次
形成された光記録媒体を用いて、所定の波長の光に対し
て良好な記録再生が可能な光記録媒体及び光記録再生方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の追記型光記録媒体の断
面図
【図2】同追記型光記録媒体の中間層の膜厚と反射率と
の関係を示す図
【符号の説明】
1 透明基板 2 半透明反射層 3 記録層 4 中間層 5 反射層 6 保護層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基板と、前記基板上に設けられた
    半透明反射層と、前記半透明反射層上に設けられ記録光
    を吸収する色素を含有する記録層と、前記記録層上に設
    けられた中間層と、前記中間層上に設けられた反射層と
    を有し、前記記録光の記録波長及び再生光の再生波長に
    おける前記記録層の複素比誘電率εの実部をε1、虚部
    をε2としたとき(ε=ε1-iε2)、以下の(数1)で
    示されるεの絶対値rが、r≧10を満足する光記録媒
    体。 【数1】
  2. 【請求項2】 記録光及び再生光の波長未満の光を基板
    側から入射した場合の反射率が20%以上である請求項
    1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 記録光の記録波長未満の再生波長の再生
    光を基板側から入射した場合の反射率が20%以上であ
    る請求項1記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 半透明反射層が、金属層である請求項1
    から3のいずれかに記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 反射層が、金属層である請求項1から4
    のいずれかに記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 反射層の外方に保護層を有する請求項1
    から5のいずれかに記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の光記
    録媒体を用いて、波長範囲770〜830nmのレーザ
    光を照射して情報を記録する光記録方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から6のいずれかに記載の光記
    録媒体を用いて、波長範囲620〜690nmのレーザ
    光を照射して情報を記録する光記録方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から6のいずれかに記載の光記
    録媒体を用いて、波長範囲770〜830nmのレーザ
    光を照射して、記録された情報を再生する光再生方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から6のいずれかに記載の光
    記録媒体を用いて、波長範囲620〜690nmのレー
    ザ光を照射して、記録された情報を再生する光再生方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項3から6のいずれかに記載の光
    記録媒体を用いて、波長範囲770〜830nmまたは
    620〜690nmのレーザ光を照射して情報を記録
    し、波長範囲770〜830nmまたは620〜690
    nmのレーザ光であって、記録光の波長よりも短い波長
    を照射して、記録された情報を再生する光記録再生方
    法。
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