JPH1116152A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH1116152A
JPH1116152A JP9170442A JP17044297A JPH1116152A JP H1116152 A JPH1116152 A JP H1116152A JP 9170442 A JP9170442 A JP 9170442A JP 17044297 A JP17044297 A JP 17044297A JP H1116152 A JPH1116152 A JP H1116152A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学的に透明性を有し、画像形成手段を反対
面に付加することのできる磁気記録媒体及びその製造方
法の提供。 【解決手段】 透明磁性層の乾燥膜厚が0.5〜3.
0μmであり、該透明磁性層上に、乾燥膜厚が3〜20
0nmの潤滑層を形成することを特徴とする磁気記録媒
体。連続的に走行する非磁性支持体上の一方の側に、
透明磁性層が形成され、該透明磁性層上に潤滑層をエク
ストルージョン型の塗布ヘッドを用いて形成し、該潤滑
層の塗料に含有される有機溶剤塗布量が0.8〜30g
/m2であることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明磁性層を有する
磁気記録媒体およびこの製造方法に関し、詳しくは光学
的に透明性を有し、画像形成手段を反対面に付加するこ
とのできる磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体の塗布技術は、磁気記録の
高密度化と、これにともなう多層化、薄膜化の進行とと
もに進歩してきているが、磁気記録媒体に光学的な記録
層を形成する技術もまた、進展している。
【0003】磁気記録層付の写真フィルムの上梓もその
例で、ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に感光材料
とも言う)に於いては、例えば感光材料の種類、製造番
号、メーカー名、乳剤No.等に関する各種情報、又、
撮影日時、絞り、露出時間、照明条件、使用フィルタ
ー、天候、撮影サイズ、撮影機種、アナモルフィックレ
ンズの使用等のカメラ撮影時の各種情報、更に、プリン
ト枚数、フィルターの選択、顧客の色の好み、トリミン
グ枠の大きさ等のプリント作成時に必要な各種情報、並
びに、プリント枚数、フィルターの選択、顧客の色の好
み、トリミング枠の大きさ等のプリント時に得られた各
種の情報、その他顧客情報等を入力して置くことは、管
理の上からも、又、プリント品質の向上、プリント作業
の効率化の上からも必要である。
【0004】従来の感光材料では、これら全ての情報を
入力することは不可能であって、撮影時に撮影日時、絞
り、露出時間等の情報を光学的に入力していたに過ぎな
かった。しかも、プリント時に上記情報を感光材料へ入
力することは、その手段がなく不可能であった。
【0005】磁気記録方式は記録/再生が容易であると
ころから、感光材料へ上記の各種情報を入力するために
該方式を使用することが研究され、各種技術が提案され
ている。
【0006】例えば、画像部の横の乳剤面又はバック面
に、強磁性体の微粒子を分散したストライプ状の磁気記
録層を設け、音声や撮影時の条件等の情報を記録するこ
とが、特開昭50−62627号、同49−4503
号、米国特許3,243,376号、同3,220,8
43号等に記載され、又、写真感光材料のバック面に、
磁性粒子の量、サイズ等を選択して必要な透明性を得た
透明磁気記録層を設けることが、米国特許3,782,
947号、同4,279,945号、同4,302,5
23号等に記載されている。又、米国特許4,947,
196号、WO90/04254号には、写真フィルム
の裏面に磁気記録を可能とする磁性体を含有した磁気記
録層を有するロール状フィルムと共に磁気ヘッドを有す
る撮影用カメラが記載されている。
【0007】これらの磁気記録層を設けることによっ
て、従来困難であった上記の各種情報を感光材料中に記
録することが可能となり、更に、音声や画像信号をも記
録できるという将来性を有している。
【0008】しかしながら、感光材料の磁気記録層に要
求される塗布技術およびバインダーの物性は、耐水性、
耐摩耗性、磁性粉の分散性、透明性、薄膜塗布適性、断
裁や穿孔時の発塵性など、非常に高度かつ達成困難な水
準が求められる。その中でも、特に感光材料を塗工する
前の原反段階での磁気記録層と保護層の形成磁気記録媒
体と類似の技術であるが、従来のオーディオ、ビデオな
どのテープ類とことなり、支持体自身の剛性や塗料組成
が全く、異なるため、塗布の均一性と塗膜物性の両方を
向上させ、なおかつ生産性のよい製法、素材の組合せの
探求はいまだ不十分である。従来の考え方は特開平5-
329433号に見られるような上下層の液粘度に着目
したものなどがある。写真感光材料は主に水系のニュー
トン流体、であり、高密度磁性材料は顔料濃度の高い有
機溶剤系の非ニュートン流体である。
【0009】透明性を必要とする用途の磁気記録媒体は
低顔料濃度であり、さらに薄膜化を追求すれば、低固形
分の塗料を薄膜塗布する技術が必須となるが、この分野
については意外となされていない。さらにいえば、塗布
液の性状はニュートン流体であっても、凝集力の高い難
溶性のバインダーへ応用する際には、溶剤の粘度、乾燥
速度、塗布直後の流動性、すでに乾燥させた下塗層への
拡散性など、検討すべき技術課題が多様であり、単に塗
布ヘッドの形状、塗布液の物性だけでは、全体の性能を
向上させることができない。
【0010】特に多層塗布の場合、下層の素材の性質、
すなわち粘着性、耐溶剤性などにより逐次重層が困難な
場合がある。また、上層を極めて、薄く均一に塗布した
い場合に塗布ヘッドの機械的条件が下層塗布済みの支持
体のわずかな工程変動で大きく変化し、生産スケールで
の長尺安定塗布が事実上、不可能である。
【0011】加えて、使用できるバインダー、潤滑剤、
溶剤は限定され、又、実用化するためには可成り高度な
製造技術、処方技術等が必要であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、光学特性において卓越した透明磁性層を有する磁気
記録媒体の原反を提供することにある。特に低顔料濃
度、低粘度の塗料系を選択して光学特性の均一、且つ、
生産性の良好な磁気記録媒体の製造方法を提供すること
にある。
【0013】本発明の第2の目的は、透明磁性層と保護
層の塗布方式を適切に選択することにより、塗布均一
性、耐ブロッキング性の優れた透明磁性層と保護層を有
する磁気記録媒体及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0014】本発明の第3の目的は、塗膜強度の良好な
素材により、磁気信号の入出力時の磁気ヘッドの汚れと
出力低下が極めて少ない透明磁性層を有する磁気記録媒
体を提供することにある。
【0015】本発明の第4の目的は、耐水性に優れ、支
持体との接着性が強靭な透明磁性層を有し、且つ、その
物性変動の少ないハロゲン化銀写真感光材料用の磁気記
録媒体を提供することにある。
【0016】本発明の第5の目的は、透明磁性層の保護
層として潤滑層を非常に薄くすることにより、磁気入出
力の安定化された磁気記録媒体およびその製造方法を提
供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の構成により達成される。
【0018】透明磁性層の乾燥膜厚が0.5〜3.0
μmであり、該透明磁性層上に、乾燥膜厚が3〜200
nmの潤滑層を形成することを特徴とする磁気記録媒
体。
【0019】連続的に走行する非磁性支持体上の一方
の側に、透明磁性層が形成され、該透明磁性層上に潤滑
層をエクストルージョン型の塗布ヘッドを用いて形成
し、該潤滑層の塗料に含有される有機溶剤塗布量が0.
8〜30g/m2であることを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法。
【0020】透明磁性層の乾燥膜厚が0.5〜3.0
μmであり、該透明磁性層上に、乾燥膜厚が3〜200
nmの潤滑層を形成することを特徴とする項記載の磁
気記録媒体の製造方法。
【0021】透明磁性層と潤滑層が同時重層塗布によ
り形成され、該透明磁性層を形成する塗布液の粘度が1
0〜1500cpsであって、該潤滑層を形成する塗布
液の粘度が1〜300cpsであることを特徴とする
又は項記載の磁気記録媒体の製造方法。
【0022】透明磁性層中のバインダーのうちの60
重量%以上がセルロースの脂肪酸エステルであることを
特徴とする項記載の磁気記録媒体。
【0023】透明磁性層中のバインダーのうちの2〜
35重量%がポリイソシアネート系架橋剤であり、且
つ、潤滑層が下記一般式(1)又は(2)で表される化
合物を含有することを特徴とする項記載の磁気記録媒
体。
【0024】一般式(1) R1−X1−R2 一般式(2) R3−X2−R4−X3−R5 (式中、R1、R2は、それぞれ同じか又は異なってもよ
い脂肪族炭化水素基を表し、R1、R2の少なくとも一つ
は極性置換基を有する。R1、R2の総炭素数は25〜1
20であり、X1は二価の連結基を表す。R3、R5は、
それぞれ同じか又は異なってもよい脂肪族炭化水素基を
表し、R4は二価の脂肪族炭化水素基を表す。R3
4、R5のうちの少なくとも一つは極性置換基を有し、
3、R4、R5の総炭素数は30〜150であり、X2
3は二価の連結基を表す。) 潤滑層の塗布液の全固形分のうち、セルロースの脂肪
酸エステルの比率が10〜90重量%であることを特徴
とする項記載の磁気記録媒体。
【0025】非磁性支持体の塗布面にあらかじめ、バ
インダーと金属酸化物を含む層が形成されており、透明
磁性層が粒径0.1〜1μmのα−アルミナ粒子を3〜
200mg/m2含有し、且つ、潤滑層がカルナウバワ
ックスとセルロースの脂肪酸エステルを含有することを
特徴とする〜項のいずれか1項に記載の磁気記録媒
体の製造方法。
【0026】以下、本発明を詳細に説明する。
【0027】本発明に於いて透明磁性層(以下、磁気記
録層とも言う)の“透明”とは、光学濃度が1.5以下
であることを言う。光学濃度の測定法は、濃度計PDA
−65〔コニカ(株)製〕を用い、ブルー光を透過する
フィルターを介して436nmの波長の光を塗膜に垂直
に入射させ、該塗膜による光の吸収を算出する方法によ
る光学濃度が0.2以下、好ましくは0.1以下のこと
を言う。
【0028】本発明に於ける単位面積当たりの磁化量と
は、写真感光材料1m2当たりの磁化の強さ、即ち、透
明磁性層1m2当たりの磁化の強さのことである。磁化
の強さは磁化とも呼ばれ詳細な説明及び計測法は「磁気
工学の基礎I」(太田恵造著,共立全書)に記載されて
いる。
【0029】本発明に於いては、東英工業製試料振動型
磁束計(VSM−3)を用いて、一定体積の塗膜の塗布
方向に外部磁界1000エルステッド(Oe)で一度飽
和させた後、外部磁界を減少させて0にした時の磁束密
度(残留磁束密度)を計測して、これを感光材料1m2
当たりに含まれる透明磁性層の体積に換算して求める方
法によった。
【0030】透明磁性層の単位面積当たりの磁化量が3
×10-2emuより小さいと磁気記録の入出力に支障を
来す。
【0031】本発明の透明磁性層の乾燥膜厚は、0.5
〜3.0μmであり、好ましくは0.6〜2.5μm、
更に好ましくは0.6〜2.0μmである。
【0032】磁気記録層を形成する塗布液には、該記録
層に潤滑性の付与、帯電防止、接着防止、摩擦・磨粍耐
性向上等の機能を持たせるために、潤滑剤、帯電防止剤
等種々の添加剤を添加することができる。又、磁気記録
層に柔軟性を与えるために可塑剤を添加したり、塗布液
中での磁性体の分散を助けるために分散剤、或いは磁気
ヘッドの目詰りを防止するために研磨剤を添加すること
ができる。
【0033】上記潤滑性の付与、帯電防止、接着防止、
摩擦・磨粍耐性向上、磁気ヘッドの目詰り防止等の機能
は、磁気記録層とは別にこれらの機能性層を設けて付与
させてもよい。例えば帯電防止層の上に本発明の磁気記
録層を設ける場合、その良好な被膜形成性と塗布回数を
減らして、より均一な薄膜にできるので、従来の透明磁
性層を帯電防止層上に形成する場合よりも、良好な帯電
防止性を得ることができる。又、磁気記録層をストライ
プ状に設ける場合、この上に磁性体を含有しない透明な
ポリマー層を設けて磁気記録層による段差をなくしても
よい。この場合、この透明なポリマー層に上記の各種機
能を持たせてもよい。
【0034】本発明の磁気記録体の製造方法は、下層へ
の溶剤浸透と膨潤を抑え、且つ、乾燥後の塗膜強度が優
れるために、磁性粉のみならず上記の各種添加剤をも併
用して分散でき、感光材料の構成層を減らすことも可能
で、製造上有利である。
【0035】磁気記録層を設けた後に、この層の上をカ
レンダリング処理して平滑性を向上させ、磁気出力のS
/N比を向上することも可能である。この場合、カレン
ダリング処理を施した後に、ハロゲン化銀感光性層を塗
布することが好ましい。
【0036】透明磁性体層に用いられる強磁性微粉末と
しては、強磁性酸化鉄微粉末、Coドープの強磁性酸化
鉄微粉末、強磁性二酸化クロム微粉末、強磁性金属粉
末、強磁性合金粉末、バリウムフェライト等が挙げられ
る。
【0037】強磁性粉末は公知の方法に従って製造する
ことができる。その形状としては、針状、米粒状、球
状、立方体状、板状等の何れでもよいが、針状、板状が
電磁変換特性上好ましい。結晶子サイズ、非表面積も特
に制限はないが、結晶子サイズで400Å以下、SBE
Tで20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特
に好ましい。
【0038】強磁性粉末のpH、表面処理は特に制限な
く用いることができ、好ましいpHの範囲は5〜10で
ある。強磁性酸化鉄微粉末の場合、2価の鉄/3価の鉄
の比は特に制限されることなく用いることができる。こ
れらの磁気記録層については、特開昭47−32812
号、同53−109604号に記載されている。
【0039】磁性粉の好ましい使用量は感光材料1m2
当たり4×10-4g以上が良い。これ以下であると磁気
記録の入出力に支障をきたす。又、上限は436nm波
長光の光学濃度が1.5以下であれば幾らでもよいが、
1m2当たり4g程度が限界であり、これ以上多いと、
感光材料として実用上の問題が発生する。
【0040】光学的に透明な磁気記録層を形成するに
は、バインダーは磁性体粉末1重量部に対して1〜20
0重量部用いるのが好ましい。更に好ましくは、磁性体
粉末1重量部に対して2〜50重量部である。又、溶剤
は塗布が容易に行える量で用いられる。
【0041】支持体上に磁気記録層を設ける方法として
は、エクストルージョンコート、エアードクターコー
ト、ブレードコート、エアーナイフコート、スクイズコ
ート、含浸コート、リバースロールコート、トランスフ
ァーロールコート、グラビアコート、キスコート、キャ
ストコート、スプレイコート等が利用できる。多条のス
トライプ塗布を行うには、これら塗布ヘッドを多連にす
ればよく、ストライプ塗布の具体的方法としては、例え
ば特開昭48−25503号、同48−25504号、
同48−98803号、同50−138037号、同5
2−15533号、同51−3208号、同51−62
39号、同51−65606号、同51−140703
号、特公昭29−4221号、米国特許3,062,1
81号、同3,227,165号等の記載を参考にする
ことができる。
【0042】しかし本特許でもっとも有効な塗布方式
は、特開平5−192627号の図3に示した2スリッ
ト型の重層塗布ヘッドである。このヘッドのスリット間
隙とフロント、センター、バックの各エッジの接触長を
調整することにより、支持体の厚さ、剛性の異なる磁気
記録媒体にも対応できる。
【0043】磁気記録層を支持体上に強固に接着させる
ために、支持体に下塗層を設けてもよく、又、支持体を
薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫
外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ
処理、レーザー処理、濃酸処理、オゾン酸化処理等の表
面活性化処理をしてもよい。更に、これら表面活性化処
理をした後に下塗層を設けてもよい。下塗層は水系ラテ
ックス系のものが好ましい。
【0044】磁気記録層に採用できるバインダーや下引
層に用いるバインダーとしては、熱可塑性樹脂、放射線
硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂があ
り、有機溶媒や水に溶解又は分散したものを単独又は混
合して使用することができる。
【0045】熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢
酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、部分加水分解し
た塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニトリル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、塩素化
ポリ塩化ビニル、エチレン・塩化ビニル共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体又は共重
合体、ニトロセルロース、セルロースジアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート樹脂等のセルロース誘導体、マレイン酸
及び/又はアクリル酸の共重合体、アクリル酸エステル
共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、塩素
化ポリエチレン、アクリロニトリル・塩素化ポリエチレ
ン・スチレン共重合体、メチルメタクリレート・ブタジ
エン・スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルア
セタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステ
ルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、
ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、
スチレン・ブタジエン樹脂、ブタジエン・アクリロニト
リル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、弗素系樹
脂等を挙げることができる。特にセルロース誘導体、中
でもセルロースジアセテートが好ましい。
【0046】上記熱可塑性樹脂は、Tgが−40〜18
0℃、好ましくは−30〜150℃であり、重量平均分
子量は5,000〜300,000であるものが好まし
く、更に好ましくは重量平均分子量が10,000〜2
00,000のものである。
【0047】本発明における透明磁性層は、Tgが50
℃以上のものと、30℃以下のものを併用する。Tgに
ついては新実験化学講座19.「高分子化学II」,(丸
善発行)に詳しく記載されている。これらは水系エマル
ジョン又は水系コロイド溶液として使用することもでき
る。これら合成樹脂系エマルジョンの粒径は5〜2μm
のものを使うことが出来る。
【0048】放射線硬化性樹脂とは、電子線、紫外線等
の放射線によって硬化させる樹脂であり、無水マレイン
酸型、ウレタンアクリル型、エーテルアクリル型、エポ
キシアクリル型のものが挙げられる。
【0049】又、熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂と
しては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
系硬化型樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、シリコン系
硬化型樹脂等が挙げられる。
【0050】上記列挙の結合剤は、その分子中に極性基
を有していてもよい。極性基としてはエポキシ基、−C
OOM、−OH、−NR2、−NR3X、−SO3M、−
OSO3M、−PO32、−OPO3M(Mは各々、水素
原子、アルカリ金属又はアンモニウムを、Xはアミン塩
を形成する酸を、R2、R3は各々、水素原子、アルキル
基を表す)等が挙げられる。
【0051】この他に本発明に使用できる親水性バイン
ダーとしては、例えばリサーチ・ディスクロージャー
(RD)No.17643,26頁、及び同No.18
716,651頁に記載されている水溶性ポリマー、セ
ルロースエーテル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエ
ステルを挙げることができる。
【0052】水溶性ポリマーとしては、前述の他にゼラ
チン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ナ
トリウム、澱粉、ポリビニールアルコール、アクリル酸
系共重合体、無水マレイン酸共重合体等が挙げられ、セ
ルロースエーテルとしては、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
【0053】水溶性ポリマーを使用する場合は硬膜剤を
使用するのが好ましい。使用できる硬膜剤としては、ア
ルデヒド系化合物類、ケトン化合物類、反応性ハロゲン
を有する化合物類、反応性オレフィンを持つ化合物類、
N−メチロール化合物、イソシアナート類、アジリジン
化合物類、酸誘導体類、エポキシ化合物類、ムコハロ酸
類、クロム明礬、硫酸ジルコニウム、カルボキシル基活
性型硬膜剤等を挙げることができる。硬膜剤は、通常、
樹脂固形分に対して0.01〜60重量%用いられ、好
ましくは0.05〜50重量%である。
【0054】透明磁性層に使用できる潤滑剤としては、
ポリシロキサン等のシリコンオイル、ポリエチレン、ポ
リテトラフルオロエチレン等のプラスチック微粉末、高
級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、パラフィンワックス、
フルオロカーボン類が挙げられる。これらは、単独又は
混合して用いることができる。これらの添加量は、乾燥
塗膜100重量部に対し0.5〜20重量部の範囲で用
いることができる。水に溶けるか拡散させることができ
るものが好ましい。
【0055】次に本発明で用いられる一般式(1)、
(2)で表される滑り剤化合物について説明する。
【0056】一般式(1)において、R1、R2は、脂肪
族炭化水素基であり、R1又はR2の少なくとも一方に、
少なくとも1つの極性置換基を持つ。この化合物の
1、R2の合計の総炭素数は25以上120以下であ
る。これは十分な滑り性を有するために総炭素数25以
上必要であり、また総炭素数が多くなると有機溶剤への
溶解性が悪くなり有機溶剤中での分散がしにくくなるた
めである。
【0057】総炭素数としてより好ましくは30以上1
00以下であり、更に好ましくは40以上80以下であ
る。また、R1、R2のそれぞれは、十分な耐傷性、及び
種々の使用条件での滑り性の悪化を抑えるため、それぞ
れ炭素数10以上70以下の脂肪族炭化水素基であるこ
とが好ましい。炭素数が10以下の場合は、耐傷性が悪
化し、種々の使用条件で滑り剤の転写により滑り性の悪
化が起こる。また、炭素数70以上の片末端官能基化さ
れた脂肪族化合物は、一般に知られていない。
【0058】この脂肪族炭化水素基は、直鎖構造でもよ
いし、不飽和結合を含んでいてもよく、また一部置換基
を持っていてもよいし、分岐構造を持っていてもよい。
このうち、耐傷性の観点で特に好ましいのは直鎖構造で
ある。R1、R2の炭素数として、更に好ましいのは、1
5以上50以下である。
【0059】一般式(2)において、R3、R4、R5
脂肪族炭化水素基である。この化合物の総炭素数は30
以上150以下が必要である。総炭素数は十分な滑り性
を得るためには、30以上が必要となる。また、総炭素
数が150より多くなると有機溶剤に対する溶解性が悪
く、分散や塗布による付与が困難となる。また、総炭素
数としてより好ましくは40以上130以下、更に好ま
しくは50以上120以下である。また、十分な耐傷
性、及び種々の使用条件で滑り性の悪化を抑えるため、
3、R5は、それぞれ炭素数10以上70以下の脂肪族
炭化水素基R4は、炭素数10以上50以下の脂肪族炭
化水素基であることが好ましい。R3、R5については、
炭素数が10以下の場合は、耐傷性が悪化し、種々の使
用条件で滑り剤が転写により滑り性の悪化が起こる。ま
た、炭素数70以上の片末端官能基化された脂肪族化合
物は、一般的に知られていない。
【0060】この脂肪族炭化水素基は、直鎖構造でも良
いし、不飽和結合を含んでいても良いし、一部置換基を
持っていても良いし、分岐構造を持っていても良い。こ
のうち、耐傷性の観点で特に好ましいのは直鎖構造であ
る。R3、R5の炭素数として、特に好ましいのは、15
以上50以下である。また、R4については炭素数が1
0以下の場合は、耐傷性が悪化し、種々の使用条件で滑
り剤の転写より滑り性の悪化が起こる。また、炭素数5
0以上の両末端官能基化された脂肪族化合物は、一般的
に知られていない。この脂肪族炭化水素基についても、
直鎖構造でも良いし、不飽和結合を含んでいてもよい
し、一部置換基を持っていてもよいし、分岐構造を持っ
ていてもよい。このうち、耐傷性の観点で特に好ましい
のは直鎖構造である。R4の炭素数として、好ましいの
は、10以上30以下である。特に好ましいのは、12
以上25以下である。
【0061】また、一般式(1)、(2)において、X
1、X2、X3は二価の連結基である。
【0062】具体的には、−C(O)O−、−C(O)
NR−、−SO3−、−OSO3−、−SO2NR−、−
O−、−S−、−NR−、−OC(O)NR−等が示さ
れる(Rは、H又は炭素数8以下のアルキル基を示
す)。
【0063】以上のような本発明に使用されるポリエー
テル含有化合物は、例えば、相当する高級アルコールに
通常の方法によりエチレンオキシドを逐次付加反応させ
るか、または相当するジカルボン酸にこの高級アルコー
ルポリエーテル付加物を脱水縮合させるか、又はこの高
級アルコールポリエーテル付加物に高級カルボン酸を縮
合させて容易に合成できる。
【0064】また、一般式(1)、(2)中のR1、R2
の少なくとも一方に、またはR3、R4、R5の少なくと
も一方に、極性の置換基を持つ化合物である。極性基は
化合物の疎水性を低減し現像処理時の処理液の付着ムラ
を防止することが可能であり、また有機溶剤中への分散
安定性も良化させることが可能である。
【0065】ここでいう極性置換基としては、水素結合
をしうる基、若しくはイオン性解離性のことを示す。極
性置換基としては、−OH、−COOH、−COOM、
−NH3、−NR4 +-、−CONH2が好ましい。ここ
で、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、4級アンモ
ニウム塩等のカチオン、RはHまたは炭素数8以下の炭
化水素基、A-はハロゲン原子特にアニオンである。ま
た、これらの基のうち−OHは特に好ましい。この極性
の置換基は1分子中にいくつあっても良い。
【0066】本発明の一般式(1)、(2)で表される
滑り剤の使用量は特に限定されないが、その含有量は十
分な滑り、耐傷性を発現するためには0.001〜0.
1g/m2が好ましく、より好ましくは0.005〜
0.05g/m2である。以下に本発明の一般式
(1)、(2)で表される化合物の具体例を挙げるが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0067】
【化1】
【0068】
【化2】
【0069】前述の滑り剤は、これを適当な水又は有機
溶剤に溶解、又は分散した塗布液を、支持体、又はバッ
ク面にその他の層を付与した支持体上又は、乳剤塗布時
に塗布し、乾燥することにより形成できる。
【0070】有機溶剤中に溶解する場合、一般式
(1)、(2)で示される化合物が非常に疎水的なた
め、極性の低い炭化水素系有機溶剤にしか溶けないもの
が多く、製造工程中での溶剤取り扱いが難しくなってし
まうため、水又は一般の有機溶剤中に分散することが好
ましいが、平均分散粒子サイズが大きいと塗布した後の
面状が悪化するため平均分散粒子サイズは0.1μm以
下であることが好ましい。滑り剤を分散する方法として
は、一般的に知られている乳化、分散法を利用すること
が出来る。具体的には、有機溶剤に溶解しておいて水中
で乳化する方法、滑り剤を高温で溶融して水中で乳化す
る方法、ボールミル、サンドグラインダーによる固体分
散法である。このような乳化分散法については、刈米、
小石、日高編集「乳化・分散技術応用ハンドブック」
(サイエンスフォーラム版)等の成書に記載されてい
る。
【0071】有機溶剤中に分散する方法としては、一般
的に知られている方法を用いることができる。好ましい
方法としては、具体的には滑り剤を有機溶剤中で、ボー
ルミル、サンドグラインダー等により、固体分散する方
法、滑り剤を有機溶剤中で加温溶解しておき、撹拌しな
がら冷却析出させて分散する方法、また、滑り剤を有機
溶剤中で加温溶解しておき、これを常温又は冷却した有
機溶剤中に添加して冷却析出させて分散する方法、ま
た、相互に相溶しない有機溶剤同志により乳化する方法
等である。このうち好ましい方法は滑り剤を有機溶剤中
で加温溶解しておき、これを、常温又は冷却した有機溶
剤中に添加して冷却析出させて分散する方法と滑り剤を
有機溶剤中で、ボールミル、サンドグラインダー等によ
り、固体分散する方法である。この分散に用いられる有
機溶剤としては分散性が悪化しなければ特に制限はな
い。冷却析出させる方法において滑り剤溶解液を添加す
る冷却媒としては、極性の高い溶剤が好ましい。特に好
ましい方法は滑り剤を60〜150℃に加熱溶解し冷却
倍として滑り剤の常温での溶解度が1%以下の溶媒中に
分散する方法である。滑り剤の常温での溶解度が1%以
下の溶媒の中でも特にケトン類、アルコール類が分散性
が良く好ましい。また、この分散で用いられる分散機と
しては、通常の撹拌機が使用できるが、特に好ましいの
は、超音波分散機、ホモジナイザーである。
【0072】塗布に使用される希釈溶剤としては、滑り
分散の分散安定性、又は溶解性を悪化させないものであ
れば良く例えば、水、各種界面活性剤を含有した水、ア
ルコール類、(メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、ブタノールなど)、ケトン類(アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エステル類
(酢酸、蟻酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸などの
メチル、エチル、プロピル、ブチルエステルなど)、炭
化水素系(ヘキサン、シクロヘキサンなど)ハロゲン化
炭化水素系(メチレンクロライド、クロロホルム、四塩
化炭素など)、芳香族炭化水素系(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ベンジルアルコール、安息香酸、アンソ
ールなど)、アミド系(ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、n−メチルピロリドンなど)、エーテ
ル系(ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロ
フランなど)、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルなどのエーテルアルコール類、グリセリン、ジエチレ
ングリコール、ジメチルスルホキシド等がある。この中
でも取り扱い上、水、各種界面活性剤を含有した、水、
アルコール類、ケトン類、エステル類が好ましい。
【0073】また、塗布された一般式(1)、(2)で
示される化合物を均一に表面に存在させるために、塗布
後の乾燥ゾーン又は熱処理ゾーン又は両ゾーンとも、実
質的な温度を一般式(1)、(2)で示される化合物の
融点以上とすることが必要である。融点以上の熱処理に
より塗布された一般式(1)、(2)の化合物が、フィ
ルム上で溶解し、均一に塗れ広がり易くなり、また熱処
理ゾーンのローラーと塗布面がタッチしたときに該化合
物が押し広がるため、フィルム表面に均一に存在するよ
うになる。乾燥、熱処理温度は該化合物の融点以上であ
ればよいが、高すぎるとフィルム自体の変形等が起こり
易くなるため、フィルム種類にもよるがその上限は20
0℃が好ましい。
【0074】後述するガラス転移温度以下で処理したポ
リエチレンナフタレートを50重量%以上含む支持体を
用いた場合は、支持体の巻き癖改良特性を悪化させない
ために一般式(1)、(2)の化合物を塗布した後の乾
燥、熱処理温度は、一般式(1)、(2)の化合物の融
点以下で、かつ該熱処理した支持体のガラス転移温度以
下で行うことが好ましい。
【0075】透明磁性層に使用できる研磨剤としては、
モース硬度が5以上、好ましくは6以上の非磁性無機粉
末が挙げられ、具体的には、酸化物アルミニウム(α−
アルミナ、γ−アルミナ、コランダム等)、酸化クロム
(Cr23)、酸化鉄(α−Fe23)、二酸化珪素、
二酸化チタン等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭
化物、ダイアモンド等の微粉末を挙げることができる。
これらの平均粒径は0.01〜2.0μmが好ましく、
磁性体粉末100重量部に対して0.5〜300重量部
の範囲で添加することができる。
【0076】透明磁性層に含有される帯電防止剤として
は金属酸化物の微粒子が好ましい。具体例としてはNb
25 +xのような酸素過剰な酸化物、RhO2 -x,Ir2
3 -x等の酸素欠損酸化物、あるいはNi(OH)xの
ような不定比水素化物、HfO2,ThO2,ZrO2
CeO2,ZnO,TiO2,SnO2,Al23,In2
3,SiO2,MgO,BaO,MoO2,V25等或
いはこれらの複合酸化物が好ましく、特にZnO,Ti
2及びSnO2が好ましい。異種原子を含む例として
は、例えばZnOに対してAl,In等の添加、TiO
2に対してはNb,Ta等の添加、又、SnO2に対して
はSb,Nb,ハロゲン元素等の添加が効果的である。
これら異種原子の添加量は0.01〜25モル%の範囲
が好ましいが、0.1〜15モル%の範囲が特に好まし
い。
【0077】又、これらの導電性を有する金属酸化物粉
体の体積抵抗率は107Ωcm、特に105Ωcm以下で
あることが好ましい。又、前記金属酸化物の微粒子が水
溶液中に混合されたゾルを用いてもよい。
【0078】この他に、カーボンブラック、カーボンブ
ラックグラフトポリマー等の導電性微粉末、アルキレン
オキサイド系、グリセリン系及びグリシドール系等のノ
ニオン系界面活性剤;高級アルキルアミン類、第4級ア
ンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環化合物の塩
類、ホスホニウム又はスルホニウム類等のカチオン系界
面活性剤;カルボキシル基、燐酸基、硫酸エステル基、
燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン系界面活性
剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコー
ルの硫酸又は燐酸エステル類等の両性界面活性剤等を挙
げることができる。
【0079】本発明のバインダー系はこれらの帯電防止
剤の分散性にも優れるので、透明磁性層に良好な導電性
を付与することができる。尚、界面活性剤は、ポリマー
の置換基として含まれていてもよい。
【0080】本発明の分散、混練、塗布の際に使用する
溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチルエチルケ
トン、メチル−i−ブチルケトン、シクロヘキサノン、
イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、i−ブ
チルアルコール、i−プロピルアルコール、メチルシク
ロヘキサノール等のアルコール系;酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、酢酸−i−ブチル、酢酸−i−プロ
ピル、乳酸エチル、酢酸グリコール、モノエチルエーテ
ル等のエステル系;エーテル、グリコールジメチルエー
テル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサンなど
のグリコールエーテル系;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クレゾール、クロルベンゼン、スチレンなどのター
ル系(芳香族炭化水素);メチレンクロライド、エチレ
ンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンク
ロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素;
N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサン、水など
が使用できる。
【0081】本発明において、支持体としては各種のも
のが使用できる。具体的にはポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等
のポリエステルフィルム、セルローストリアセテート
(TAC)フィルム、セルロースジアセテート(DA
C)フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレ
ンフィルム、ポリオレフィンフィルム等を挙げることが
できる。
【0082】ポリエステル支持体としては特に限定され
ないが、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸とエチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール等のアルキレングリコール類との縮合ポリマ
ー、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2,6−ジナフタレート、ポリプロピレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等、あるいはこれら
の共重合体が挙げられる。特に、現像処理後の巻癖回復
性の点で特開平1−244446号、同1−29124
8号、同1−298350号、同2−89045号、同
2−93641号、同2−181749号、同2−21
4852号及び特開平2−291135号等に示される
ような、含水率の高いポリエステルを用いることが好ま
しい。これらのポリエステルは、極性基、その他の置換
基を有していてもよい。
【0083】本発明の支持体としては、PET又はPE
Nが好ましい。これらポリエステルは、フィルム支持体
の機械的強度、寸法安定性などを満足させるために面積
比で4〜16倍の範囲で延伸を行うことが好ましい。
【0084】支持体には、マット剤、帯電防止剤、滑
剤、界面活性剤、安定剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収
剤、導電性物質、粘着性付与剤、軟化剤、流動性付与
剤、増粘剤、酸化防止剤等を添加することができる。
【0085】支持体は、最小濃度部の色味のニュートラ
ル化、写真乳剤層を塗設したフィルムに光がエッジから
入射した時に起こるライトパイピング現象(縁カブリ)
の防止、ハレーション防止等の目的で染料を含有させる
ことができる。
【0086】この染料の種類は特に限定されないが、支
持体としてポリエステルフィルムを用いる場合、製膜工
程上、耐熱性に優れたものが好ましく、例えばアンスラ
キノン系化学染料等が挙げられる。又、色調としては、
ライトパイピング防止を目的とする場合、一般の感光材
料に見られるようにグレー染色が好ましい。染料は1種
類又は2種類以上の染料を混合して用いてもよい。市販
品として、三菱化成(株)製:Diaresin、Ba
yer社製:MACROLEX等の染料を、単独又は適
宜混合して用いることで目標を達成することが可能であ
る。
【0087】本発明の磁気記録層を有する感光材料は、
黒白用感光材料、カラーネガ用感光材料、カラーペーパ
ー用感光材料、カラーリバーサル用感光材料、映画用感
光材料、X線用感光材料、印刷用感光材料、マイクロ写
真用感光材料等、何れの感光材料であってもよい。
【0088】
【実施例】以下、本発明を実施例により述べるが、本発
明の実施の態様はこれらに限定されるものではない。
【0089】実施例1 (下引処理ベースの作成)ポリエチレン−2,6−ナフ
タレートベース(厚さ85μm)の両面に8W/m2
minのコロナ放電処理を施し、片面に下記組成の下引
塗布液U−1、U−2を調製し、ベース側より順次0.
8μm、0.1μmの乾燥膜厚となるように塗布した。
また他方の面に、下記組成の下引塗布液U−3、S−1
を調製し、ベース側より順次0.1μm、0.3μmの
乾燥膜厚となるように塗布して帯電防止機能を持つ下引
層形成済み支持体を作成した。尚、以下の実施例におい
て、特に断りない限り、各素材の「部」は「重量部」を
示す。
【0090】 下引層塗布液(U−1) ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/ 270部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体ラテックス液 (重量構成比=30:20:25:25,固形分30%) 界面活性剤(A−1) 0.5部 硬膜剤(H−1) 1部 純水 730部 下引層塗布液(U−2) スチレン/マレイン酸共重合体ラテックス液(固形分5%) 100部 界面活性剤(A−1) 0.5部 硬膜剤(H−2) 0.1部 マット剤(平均粒径3μmのシリカ粒子) 0.5部 純水 900部 下引層塗布液(U−3) ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/ 270部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体ラテックス液 (重量構成比,固形分共U−1と同じ) 界面活性剤(A−1) 0.5部 硬膜剤(H−1) 1部 純水 730部 下引層塗布液(S−1) 酸化錫微粉末(平均粒径0.1μm) 〔石原産業(株)製:SN100P〕 60部 スルホ基含有ポリエステルラテックス(固形分30%) 120部 ヒドロキシル基含有アクリル酸エステルラテックス (固形分30%) 12部 界面活性剤(A−1) 1部 純水 1200部 使用した化合物の構造は下記の通り。
【0091】
【化3】
【0092】(磁気記録層と潤滑層の塗設)前記下引処
理ベースの下引層S−1(導電層に当たる)が塗布され
た面に、下記組成と手順で磁性層塗布液(M−1)と潤
滑層塗布液(W−1)を調製し、特開平5−19262
7号の第3図記載のエクストルージョンコーターを用
い、下層の磁性層の乾燥膜厚1.2μm、上層の潤滑層
は15nmとなるように吐出流量を制御して塗布した。
その際、スパン500mmのサポートロール間の中間の
位置にコーターを設置し、搬送張力は6kg/10cm
幅とした。塗膜が未乾燥のうちに配向磁場中で塗布方向
へ磁性体を配向させ、磁気記録再生時の高出力化を図っ
た。引続き、乾燥ゾーンで完全に乾燥させ、100℃の
熱処理ゾーンに5分間通した後、冷却してから、巻取っ
た。塗布後の元巻を50℃のオーブンに5日間放置し
て、架橋剤の反応を十分におこなって磁気記録媒体とし
た。
【0093】磁性層塗布液(M−1) 下記組成P−1を撹拌混合したのち、サンドミルで分散
する。
【0094】 <P−1> コバルト含有γ−酸化鉄(平均長軸長0.12μm 短軸長0.015μm,Fe2+/Fe3+=0.2 比表面積40m2/g,Hc=750 Oe) 7部 α−アルミナ(平均粒径0.2μm) 5部 ポリウレタン(分子量3万,1分子中スルホン酸基2個含有) 1部 メチルエチルケトン 10部 シクロヘキサノン 3部 上記P−1を下記の希釈用樹脂溶液LD−1で希釈し撹
拌・混合する。
【0095】 <LD−1> セルロースジアセテート 89部 シクロヘキサノン 600部 アセトン 600部 この塗布液をサンドミルで更に分散した後、コロネート
3041(固形分50%)を20部添加して撹拌後、フ
ィルターで濾過して磁性層塗布液M−1とした。
【0096】M−1の粘度は200cpsであった。
【0097】 潤滑層塗布液(W−1) カルナバワックス 1部 シクロヘキサノン 3部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 3部 上記を攪拌、混合後、サンドミルで分散して原液1と
し、これをシクロヘキサノン/アセトンの重量比1/1
の溶媒、1000重量部で稀釈し、濾過後、ワックス液
W−1とした。この液の粘度は1cpsであった。
【0098】(磁気記録媒体の評価)このようにして得
られた実施例1の試料について塗布性と失透度、支持体
との接着性を評価した。また、磁気入出力と変動を計測
し、塗布の均一性と磁性体の凝集状態を評価した。
【0099】≪塗布性≫塗布直後のベースが乾燥ゾーン
にはいる前の状態を目視で観察し、以下のように評価分
類した。
【0100】 ○:良好な塗布状態 △:上下層のまだらムラ、スジムラなどの塗布故障が発
生して塗布可能範囲が極めてせまいもの ×:実用不可能のレベル ≪濁度(ヘーズ値)≫濁度計SEP−PT−501D型
〔三菱化成(株)製〕を用いて測定した。値が小さい方
が濁度が少なく優れることを表す。
【0101】≪接着性≫試料にセロハンテープを一定面
積、貼付け、ゴムローラーで一定荷重を書けた後、剥が
して裏面(磁気記録層)の剥離面積を調べ、最初にテー
プを貼った部分に対する面積比で算出した。
【0102】全く剥がれないものを0%、磁気記録層が
セロハンテープ側にすべて転写したものを100%とし
た。
【0103】≪電磁変換特性≫オーディオテープレコー
ダー用の磁気ヘッドにより、試料の塗布方向の出力変動
と最適記録電流での2kHzの矩形波の入出力信号から
S/N比を計測した。 (感光材料の作成)得られた試料の磁気記録層を有する
面と逆の面、即ち、前記下引層U−2の上に25W/m
2・minのコロナ放電を施した後、特開平8−334
858号記載の実施例1の試料乳剤層構成より成る多層
カラー感光材料を作成した。該試料の銀塗布量は6.2
5g/m2、乾燥膜厚は18μmであり、特定写真感度
はISO420であった。
【0104】〈現像処理〉作成した感光材料を、以下に
示す処理工程に従って現像処理した。
【0105】 処理工程 処理時間 カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りである。
【0106】 カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル)アミノ 4.5g −2−メチルアニリン硫酸塩 水を加えて1リットルとし、pH10.0に調整する。
【0107】 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて1リットルとし、pH6.0に調整する。
【0108】 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム(70%) 175.0g 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて1リットルとし、pH6.6に調整する。
【0109】 安定液 ホルマリン(40%) 2.0mg ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル 0.3g (平均重合度10) 水を加えて1リットルとした。
【0110】実施例2〜7 実施例1の塗布液M−1のうちLD−1の溶剤量を変化
させた塗料とW−1の稀釈液の組成を変化させた塗料
を、表1のように組合わせたほかはまったく同様にして
試料を作成し、磁気記録媒体としての評価を行った。
【0111】実施例1〜7の試料内訳と得られた結果を
下記表1、2に示す。
【0112】
【表1】
【0113】
【表2】
【0114】表2から明らかなように本発明の試料は光
学特性(濁度)を維持しつつ、接着性、塗布性を改良
し、出力低下の少ない磁気記録媒体を得ることができ
た。
【0115】実施例8〜11及び比較例1〜5 実施例1の塗布液W−1の組成をW−2またはW−3の
ように変更し、磁性層と潤滑層の乾燥後の膜厚を表2の
ように変化させたほかはまったく同じように実施例8〜
11を作成し、磁気記録媒体としての評価を行った。
【0116】 潤滑層塗布液(W−2) 化合物(例示1−1) 1部 化合物(例示2−1) 1部 キシレン 10部 上記を加温溶解して原液2とし、シクロヘキサノン/ア
セトンの重量比1/1の溶媒、2000重量部で分散稀
釈し、濾過後、ワックス液W−2とした。この液の粘度
は1cpsであった。
【0117】潤滑層塗布液(W−3) 前記の原液2を上記を、シクロヘキサノン/アセトンの
重量比1/1の溶媒、200重量部で稀釈し、濾過後、
ワックス液W−3とした。この液の粘度は1cpsであ
った。
【0118】実施例11[逐次重層塗布] 実施例1のM−1を特開平3−162号の第2図記載の
コーターを使用して塗布を行い、その下流側でW−1を
特開平3−153号の第3図記載のコーターを用いて塗
布を行い、第2層目のW−2を特開平3−153号の第
3図記載のコーターを用いて塗布し、配向磁場を除去し
たほかは第1層のM−1の塗布と同じになるように処理
して試料を作成し、磁気記録媒体としての評価を行っ
た。
【0119】比較例5[第1層(磁気記録層)乾燥後の
第2層(潤滑層)塗布] 実施例1のM−1を特開平3−162号の第2図記載の
コーターを使用して塗布を行い、乾燥させ、実施例1と
同様の処理をして巻取った。第2層目のW−2を特開平
3−153号の第3図記載のコーターを用いて塗布し、
配向磁場を除去したほかは第1層のM−1の塗布と同じ
ように処理して試料を試作し、磁気記録媒体としての評
価を行った。
【0120】実施例8〜10、11及び比較例1〜5の
試料内訳と得られた結果を下記表3、4に示す。
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】
【0123】表4から明らかなように、本発明の試料は
磁性層厚みと潤滑層厚みを請求項の範囲にすることによ
り、従来困難であった生産性の向上と接着性、光学特
性、出力変動を改善することができた。
【0124】実施例12〜16 実施例1の塗布液M−1の組成とW−1の組成を表5の
ように変更したほかは実施例1とまったく同様にして、
実施例12〜16の試料を作成し、磁気記録媒体および
写真感光材料としての評価を行った。
【0125】(感光材料の評価)上記のように作成した
感光材料の各試料について以下のように評価した。
【0126】≪耐久性テスト≫15cmの距離を水平に
往復走行する荷台の上に、試料の測定面を上にして固定
し、上方よりステンレス綱球(5mmφ)で50gの荷
重を掛けた。荷台を10cm/secの速度で摺動さ
せ、1000往復繰り返した。試験終了後の傷付きの程
度を以下に示すランクにより測定した。測定面は現像後
の乳剤層を有さない面であり、測定環境は常温(25℃
・55%RH)で行った。
【0127】 A:傷付きなし B:摺動跡はあるものの、磁気記録再生装置での出力低
下なし C:傷付きあり、磁気記録再生装置での出力が50%低
下 D:膜剥がれを生じる ≪耐溶剤試験≫5cmの距離を水平に往復走行する平板
の上に、各試料の測定面を上にして固定し、上方よりエ
タノールを染み込ませたフェルト(5mm角)を10g
の荷重で押し当てた。試料を載せた平板を10cm/s
ecの速度で走行させ、30回の往復を繰り返した。耐
溶剤性の程度を以下に示すランクで測定した。
【0128】 A:全く変化のないもの B:僅かに磁気層が削られるもの C:10回以上で磁気層が削られて消失するもの D:数回で磁気層が溶出するもの ≪汚れ付着性試験≫前記定着液と安定液とをそれぞれ3
0倍に濃縮(水の稀釈量を1/30に減じる)した液を
混合し、通常の現像処理をおこなった後のサンプルを1
0分間、浸潤したのち、引上げ、23℃、50%環境下
に塗布面を垂直方向にして自然乾燥させた。このサンプ
ルの汚れを下記基準によって評価した。
【0129】 ○:見た目に変化なく、写真用のフィルムとして使用可
能なもの △:周辺部に水垢状の汚れが見えるが、実用状許容でき
るもの ×:付着固形分が固まりになって、明らかに透明性が劣
化するもの 実施例12〜16の試料内訳と得られた結果を下記表
5、6に示す。
【0130】
【表5】
【0131】
【表6】
【0132】表6から明らかなように本発明の試料は、
塗布性、濁度及び接着性において優れていた。さらに感
光材料に適用した場合の耐久性、耐溶剤性及び処理液に
よる汚れに関しても問題がなかった。
【0133】
【発明の効果】実施例にて実証した如く、本発明によれ
ば、濁度が少なく、かつ塗膜の接着性(強度)が優れた
磁気記録媒体を得られた。さらに本発明によれば塗布性
の向上により電磁変換特性が良好で、かつ透明性の良好
な磁気記録媒体とその製造方法を得ることができた。さ
らに本発明の磁気記録媒体を、ハロゲン化銀写真感光材
料に適用した場合、耐久性、耐溶剤性の劣化がなく、か
つ処理液による汚れの少ない感光材料を得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 5/84 G11B 5/84 B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明磁性層の乾燥膜厚が0.5〜3.0
    μmであり、該透明磁性層上に、乾燥膜厚が3〜200
    nmの潤滑層を形成することを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 連続的に走行する非磁性支持体上の一方
    の側に、透明磁性層が形成され、該透明磁性層上に潤滑
    層をエクストルージョン型の塗布ヘッドを用いて形成
    し、該潤滑層の塗料に含有される有機溶剤塗布量が0.
    8〜30g/m2であることを特徴とする磁気記録媒体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 透明磁性層の乾燥膜厚が0.5〜3.0
    μmであり、該透明磁性層上に、乾燥膜厚が3〜200
    nmの潤滑層を形成することを特徴とする請求項2記載
    の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 透明磁性層と潤滑層が同時重層塗布によ
    り形成され、該透明磁性層を形成する塗布液の粘度が1
    0〜1500cpsであって、該潤滑層を形成する塗布
    液の粘度が1〜300cpsであることを特徴とする請
    求項2又は3記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 透明磁性層中のバインダーのうちの60
    重量%以上がセルロースの脂肪酸エステルであることを
    特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 透明磁性層中のバインダーのうちの2〜
    35重量%がポリイソシアネート系架橋剤であり、且
    つ、潤滑層が下記一般式(1)又は(2)で表される化
    合物を含有することを特徴とする請求項5記載の磁気記
    録媒体。 一般式(1) R1−X1−R2 一般式(2) R3−X2−R4−X3−R5 (式中、R1、R2は、それぞれ同じか又は異なってもよ
    い脂肪族炭化水素基を表し、R1、R2の少なくとも一つ
    は極性置換基を有する。R1、R2の総炭素数は25〜1
    20であり、X1は二価の連結基を表す。R3、R5は、
    それぞれ同じか又は異なってもよい脂肪族炭化水素基を
    表し、R4は二価の脂肪族炭化水素基を表す。R3
    4、R5のうちの少なくとも一つは極性置換基を有し、
    3、R4、R5の総炭素数は30〜150であり、X2
    3は二価の連結基を表す。)
  7. 【請求項7】 潤滑層の塗布液の全固形分のうち、セル
    ロースの脂肪酸エステルの比率が10〜90重量%であ
    ることを特徴とする請求項6記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 非磁性支持体の塗布面にあらかじめ、バ
    インダーと金属酸化物を含む層が形成されており、透明
    磁性層が粒径0.1〜1μmのα−アルミナ粒子を3〜
    200mg/m2含有し、且つ、潤滑層がカルナウバワ
    ックスとセルロースの脂肪酸エステルを含有することを
    特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の磁気記
    録媒体の製造方法。
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