JPH11159563A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JPH11159563A
JPH11159563A JP25327198A JP25327198A JPH11159563A JP H11159563 A JPH11159563 A JP H11159563A JP 25327198 A JP25327198 A JP 25327198A JP 25327198 A JP25327198 A JP 25327198A JP H11159563 A JPH11159563 A JP H11159563A
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oil
oil liquid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器において、油液への溶接スパッタ
の混入を防止し、かつ、油液漏れを確実に防止する。 【解決手段】 リザーバ4内のシリンダ2の外周に筒状
部材35を設けて、これらの間に環状油路14,15を形成す
る。外筒3の側壁をプレス加工して平坦面40a を有する
取付座40を形成し、取付座40に減衰力発生機構18を取り
付ける。シール部材45,46を固着した接続管43,44を筒
状部材35の接続口38,39に嵌合させ、フランジ部43a ,
44a を平坦面40a に当接させて、環状油路14,15を減衰
力発生機構18に接続する。取付座40をプレス加工によっ
て成形しているので、溶接スパッタが油液中に混入する
ことがない。また、シール部材45,46は、接続管43,44
に固着したので、接続管43,44を組付けることにより確
実に所定位置に装着することができ、油液漏れを確実に
防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
懸架装置等に装着される油圧緩衝器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の懸架装置に装着される従来の油
圧緩衝器の一例について図7を参照して説明する。図7
に示すように、油圧緩衝器1は、シリンダ2の外側に外
筒3が設けられた二重筒構造になっており、シリンダ2
と外筒3との間にリザーバ4が形成されている。シリン
ダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されており、
このピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2a
とシリンダ下室2bとの2室に画成されている。ピストン
5には、ピストンロッド6の一端がナット7によって連
結されており、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ
上室2aを通り、シリンダ2および外筒3の上端部に装着
されたロッドガイド6Aおよびシール部材6Bに挿通されて
シリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2の下端
部には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを区画するベー
スバルブ8が設けられている。そして、シリンダ2内に
は油液が封入されており、リザーバ4内には油液および
ガスが封入されている。
【0003】ピストン5には、シリンダ上下室2a,2b間
を連通させる油路9およびこの油路9のシリンダ下室2b
側からシリンダ上室2a側への油液の流通を許容する逆止
弁10が設けられている。また、ベースバルブ8には、シ
リンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油路11および
この油路11のリザーバ4側からシリンダ下室2b側への油
液の流通を許容する逆止弁12が設けられている。
【0004】シリンダ2の外周部には、Oリング13a ,
13b ,13c がそれぞれ嵌合された3つのシール部13A ,
13B ,13C が溶接された上側および下側の筒状部材13D
,13E が取付けられており、シリンダ2と各筒状部材1
3D ,13E との間に環状油路14,15が形成されている。
環状油路14,15は、それぞれシリンダ2の側壁に設けら
れた油路16,17によってシリンダ上下室2a,2bに連通さ
れている。また、外筒3の側壁には、減衰力発生機構18
(後述)を取付けるための平坦な取付面を有する取付プ
レート19が溶接されている。そして、シール部13B およ
び接続プレート19に接続管20,21を挿通させて、環状油
路14,15と接続プレート19に接続される減衰力発生機構
18とを連通させている。減衰力発生機構18と接続管20,
21と接続プレート19の取付面との間は、Oリング22,23
によってシールされている。また、接続プレート19に
は、リザーバ4と減衰力発生機構18とを連通させる油路
24が設けられている。
【0005】減衰力発生機構18のケース18A の側壁に
は、接続管20,21および油路24にそれぞれ連通する油路
25,26,27が設けられている。ケース18A 内に油路25,
26間の油液の流動を制御して減衰力を発生させる伸び側
減衰弁28および油路26,27間の油液の流動を制御して減
衰力を発生させる縮み側減衰弁29が設けられている。
【0006】伸び側減衰弁28は、パイロット型圧力制御
弁であるメインバルブ30および可変流量制御弁であるス
プール弁31(パイロット弁)とから構成されている。そ
して、比例ソレノイドアクチュエータ32(以下、アクチ
ュエータ32という)によってスプール弁31を操作して油
路25,26間の流路面積を変化させてオリフィス特性(減
衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)を直接調整
すると同時に、これによってパイロット圧を変化させて
メインバルブ30の開弁圧力を変化させることにより、バ
ルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)を調
整できるようになっている。
【0007】縮み側減衰弁29は、パイロット型圧力制御
弁であるメインバルブ33および伸び側減衰弁28と共用の
スプール弁31とから構成されている。そして、伸び側減
衰弁28と同様、アクチュエータ32によってスプール弁31
を操作して油路26,27間の流路面積を変化させてオリフ
ィス特性を直接調整すると同時に、これによってパイロ
ット圧を変化させてメインバルブ33の開弁圧力を変化さ
せることにより、バルブ特性を調整できるようになって
いる。
【0008】以上のように構成した油圧緩衝器1の作用
について次に説明する。
【0009】ピストンロッド6の伸び行程時には、ピス
トン5の移動にともないピストン5の逆止弁10が閉じて
シリンダ上室2a側の油液が加圧され、油路16、環状油路
14、、接続管20、減衰力発生機構18の油路25、伸び側減
衰弁28、油路26、接続管21、環状油路15および油路17を
通ってシリンダ下室2bへ流れる。また、ピストンロッド
6がシリンダ2内から退出した分の油液がリザーバ4か
らベースバルブ8の逆止弁12を開いてシリンダ下室2bへ
流れる。
【0010】よって、伸び行程時には、ピストン速度の
低速域では、スプール弁31の伸び側ポートの流路面積に
応じてオリフィス特性の減衰力が発生し、ピストン速度
の高速域ではメインバルブ30が開いてバルブ特性の減衰
力が発生する。そして、アクチュエータ32によってスプ
ール弁31の伸び側ポートの流路面積を調整することによ
って、オリフィス特性を直接調整するとともに、メイン
バルブ30のパイロット圧を変化させてバルブ特性を調整
することができる。
【0011】また、縮み行程時には、ピストン5の移動
にともない、ピストン5の逆止弁10が開いてシリンダ下
室2bの油液が油路9を通ってシリンダ上室2aに直接流入
することによってシリンダ上下室2a,2bがほぼ同圧力と
なるので、減衰力発生機構18の油路25,26間では油液の
流れが生じない。一方、ピストンロッド6のシリンダ2
内への侵入にともなってベースバルブ8の逆止弁12が閉
じ、ピストンロッド6が侵入した分、シリンダ2内の油
液が加圧されて、シリンダ下室2bから油路17、環状油路
15、接続管21、減衰力発生機構18の油路26、縮み側減衰
弁29、油路27および油路24を通ってリザーバ4へ流れ
る。
【0012】よって、縮み行程時には、ピストン速度の
低速域では、スプール弁31の縮み側ポートの流路面積に
応じてオリフィス特性の減衰力が発生し、ピストン速度
の高速域では、メインバルブ33が開いてバルブ特性の減
衰力が発生する。そして、アクチュエータ32によってス
プール弁31の縮み側ポートの流路面積を調整することに
よって、オリフィス特性を直接調整するとともに、メイ
ンバルブ33のパイロット圧を変化させてバルブ特性を調
整することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧緩衝器1では、次のような問題がある。取付プ
レート19は、外筒3の側壁に内側から外側へ打抜いた開
口部に溶接されているため、溶接部およびその付近に付
着した溶接スパッタがリザーバ4内の油液に混入され、
減衰力発生機構18の作動不良の原因となる虞があるの
で、溶接スパッタを充分に除去する必要があり、製造工
程が煩雑となる。さらに、溶接部の液密性を確保するた
め、高価なシーム溶接等を用いる必要があり、製造コス
トが高くなる。
【0014】また、接続管20,21を挿通させた接続プレ
ート19の取付面上にOリング22,23を載せて保持した状
態で、減衰力発生機構18を接続プレート19に結合させる
ことによって、Oリング22,23を所定位置に装着してい
るため、組立作業が煩雑である。なお、Oリング22,23
が正しい位置に装着されない場合、油液漏れが生じる虞
がある。
【0015】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、油液中への溶接スパッタの混入による作動不良
を防止し、また、シール部材を所定位置に確実に装着す
ることができる油圧緩衝器を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、油液が封入されたシリンダ
と、該シリンダ内に摺動可能に嵌挿されて前記シリンダ
内を2つのシリンダ室に画成するピストンと、一端が前
記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出
されたピストンロッドと、前記シリンダの外周に設けら
れ前記シリンダとの間にリザーバを形成する外筒と、前
記シリンダ室に接続され前記ピストンロッドのストロー
クによって油液を流通させる油液通路と、該油液通路内
の油液の流動を制御して減衰力を発生させる減衰力発生
機構とを備えた油圧緩衝器であって、前記シリンダと前
記外筒との間に筒状部材を設けて、該筒状部材と前記シ
リンダとの間に前記油液通路の一部を構成する環状油路
を形成し、前記外筒の側壁をプレス加工によって外側へ
膨出させて平坦面を有する取付座を形成し、該取付座の
平坦面に前記減衰力発生機構を取り付け、前記筒状部材
および前記平坦面を貫通する接続管によって前記環状通
路と前記減衰力発生機構とを接続したことを特徴とす
る。
【0017】このように構成したことにより、ピストン
ロッドのストロークによって油液通路内に油液の流れが
生じ、この油液の流れを減衰力発生機構によって制御し
て、ピストンロッドのストロークに対して減衰力を発生
させる。減衰力発生機構は、外筒の側壁に一体に形成さ
れた取付座に取付けられて、接続管および環状油路を介
してシリンダ室に接続される。
【0018】請求項2の発明は、上記請求項1の構成に
加えて、前記筒状部材には前記接続管の一端部を挿入さ
せる接続口が設けられ、前記接続管の一端部外周には前
記接続口との間をシールする第1シールが固着され、前
記接続管の他端部には前記取付座の平坦面の外側に当接
するフランジ部が形成され、該フランジ部の一端側には
前記平坦面との間をシールする第2シールが固着され他
端側には前記減衰力発生機構との間をシールする第3シ
ールが固着されていることを特徴とする。
【0019】このように構成したことにより、第1、第
2および第3シールは、接続管に固着されているので、
接続管を組付けることによって所定の位置に確実に装着
される。
【0020】また、請求項3の発明は、上記請求項2の
構成に加えて、前記接続管の前記第1シール側の受圧面
積を前記第3シール側の受圧面積よりも大きくして、前
記接続管がその内部を流れる油液の圧力を受けて、前記
第1シール側と前記第2シール側との受圧面積差によっ
て、前記減衰力発生機構側へ付勢されるようにしたこと
を特徴とする。
【0021】このように構成したことにより、接続管
は、その内部を流れる油液の圧力を受けたとき、その第
1シール側と第3シール側との受圧面積差によって、減
衰力発生機構側へ付勢されるので、その付勢力によって
第3シールが減衰力発生機構へ押圧される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態の油圧緩衝
器は、図7に示す従来の油圧緩衝器に対して、シリンダ
上下室に連通する環状油路と減衰力発生機構との接続部
の構造が異なる以外は、概して同様の構成であるから、
図7に示すものと同様の部分には同一の符号を付して異
なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0023】本発明の第1実施形態について、図1ない
し図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施
形態にかかる油圧緩衝器34では、シリンダ上下室2a,2b
を減衰力発生機構18に接続する環状油路14,15を形成す
るために、シリンダ2の外周に、上記従来例の上側およ
び下側の筒状部材13D ,13E の代わりに、単一の筒状部
材35が3つの環状のパッキン36およびバックアップリン
グ37を介して取付けられている。
【0024】筒状部材35の側壁には、図2に示すよう
に、環状油路14,15にそれぞれ連通し、径方向外方へ突
出する接続口38,39が一体に形成されている。また、図
3に示すように、外筒3の側壁には、筒状部材35の接続
口38,39に対向する部位がプレス加工によって外側に膨
出されて平坦面40a を有する取付座40が一体に形成され
ている。取付座40の平坦面40a には、筒状部材35の接続
口38,39のそれぞれの先端部に臨んで開口部41,42が設
けられている。
【0025】そして、上記従来例の接続管20,21の代わ
りに、開口部41,42に、一端部にフランジ部43a ,44a
が形成された接続管43,44をそれぞれ挿通させ、それら
の一端部を接続口38,39に挿入させ、フランジ部43a ,
44a を平坦面40a に当接させて、接続口38,39に接続管
43,44を連通させている。なお、接続口38,39の先端部
には、それぞれ接続管43,44の挿入を容易にするための
面取り部38a ,39b が形成されている(図1参照)。
【0026】図1に示すように、接続管43,44には、そ
れぞれ一端部に形成された小径部43b ,44b の外周に環
状のゴムまたは合成樹脂等のシール部材45(第1シー
ル)が固着されており、このシール部材45によって接続
口38,39と接続管43,44との接続部をそれぞれシールし
ている。また、フランジ部43a ,44a を覆うようにゴム
または合成樹脂等のシール部材46が固着されており、フ
ランジ部43a ,44a は、その一端側のシール部46a (第
2シール)によって平坦部40a との間をシールし、他端
側のシール部46b (第3シール)によって減衰力発生機
構18のケース18aとの間をシールしている(接続管43側
のみ拡大して示す)。なお、シール部材45,46の接続管
43,44への固着方法としては、例えば加硫による接着、
接着剤による接着または焼付を利用することができる。
【0027】減衰力発生機構18のケース18A には、油路
25,26の開口部の周囲に接続管43,44のシール部材46で
被覆されたフランジ部43a ,44a を嵌合させる拡径部25
a ,26a が形成されている。そして、減衰力発生機構18
を取付座40の平坦面40a に接合させ、シール部材46で被
覆されたフランジ部43a ,44a を油路25,26の拡径部25
a ,26a に嵌合させて、減衰力発生機構18をボルト47
(図3参照)によって外筒3に結合させて接続管43,44
を油路25,26に連通させる。なお、減衰力発生機構18の
油路27は、取付座40に平坦面40a に開口された油路48を
介してリザーバ4に接続される。
【0028】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。
【0029】本実施形態の油圧緩衝器29は、上記従来の
油圧緩衝器と同様、ピストンロッド6のストロークによ
って環状油路14,15を含む油液通路に生じる油液の流動
を減衰力発生機構18によって制御することにより減衰力
を発生させ、ソレノイド32への通電電流に応じてスプー
ル弁31の伸び側および縮み側ポートの流路面積を調整す
ることにより、オリフィス特性を直接調整するとともに
メインバルブ30,33のパイロット圧力を変化させてバル
ブ特性を調整することができる。
【0030】また、減衰力発生機構18を取付けるための
取付座40は、溶接を必要とすることなくプレス加工(塑
性加工)によって形成されているため、溶接部の液密性
を確保するために高価なシーム溶接等を用いる必要がな
いので、製造コストを低減することができる。そして、
溶接スパッタによる異物が油液中に混入することがない
ので、溶接スパッタの除去作業が不要となり、製造工程
を簡略化することができる。
【0031】さらに、シリンダ上下室2a,2bに連通する
環状油路14,15と減衰力発生機構18の油路25,26とをそ
れぞれ接続する接続管43,44に、シール部材45,46を固
着したので、接続管43,44を組付けることにより、シー
ル部材45,46を確実に所定位置に装着することができ、
油液漏れを確実に防止することができる。
【0032】なお、上記実施形態では、接続管43,44の
フランジ部43a ,44a の両端部に固着されるシール部46
a ,46b を一体のシール部材46としているが、本発明は
これに限らず、これらを別体としてフランジ部43a ,44
a の両端部に固着させるようにすることもできる。
【0033】次に、本発明の第2実施形態について図5
および図6を参照して説明する。なお、第2実施形態
は、上記第1実施形態に対して、接続管およびそのシー
ルが異なる以外は概して同様の構造であるから、伸び側
の油液通路を構成する接続管に関する部分のみを図示
し、図1ないし図4に示すものと同様の部分には同一の
符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0034】図5に示すように、第2実施形態では、接
続管49は、一端部にフランジ部50aを有する円筒状のイ
ンサート部材50の表面をフランジ部50a の一端部側の一
部を除いてシール材51で被覆した構造となっている。接
続管49の円筒側の先端部付近の外周部には、シール材51
をやや大径として、接続孔38内に圧入されて接続孔38と
の間をシールするシール部52が形成されている。接続管
49のフランジ部50a の円筒側の端面の外周部付近のシー
ル材50には、外筒3の平坦面40a に押圧されて平坦面40
a との間をシールする環状の外側リップ部53が突出する
ように形成されている。また、フランジ部50a の接続管
49の他側の端面の内周部付近のシール材50には、減衰力
発生機構18のケース18A に形成された拡径部25a の底部
に押圧されて、それとの間をシールする環状の内側リッ
プ部54が突出するように形成されている。
【0035】そして、図6に示すように、接続管49が筒
状部材35の接続孔38とケース18A の拡径部25a との間に
装着されたとき、シール部52によるシール部分の直径D1
が内側リップ部54によるシール部分の直径D2より大きく
なるようにして、接続管49を流れる油液の圧力を受ける
接続管49のシール部52側の受圧面積が内側リップ部54側
の受圧面積よりも大きくなるようになっている。
【0036】このように構成したことにより、接続管49
は、その内部を流れる油液の圧力を受けたとき、シール
部52側の受圧面積と内側リップ部54側の受圧面積との差
によって、減衰力発生機構18のケース18A 側へ付勢され
る。そして、内側リップ部54は、この接続管49の受圧面
積差によって生じる付勢力によって、常時、ケース18A
の拡径部25a の底部へ押圧されることになる。この受圧
面差による付勢力は、油液の圧力に比例して大きくなる
ので、油圧の上昇にともなって内側リップ部54のシール
性を効果的に高めることができ、油液の漏れを確実に防
止することができる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明の
油圧緩衝器によれば、減衰力発生機構を外筒の側壁にプ
レス加工によって一体に形成された取付座に取付けるよ
うにしたので、溶接部の液密性を確保するために高価な
シーム溶接等を用いる必要がないので、製造コストを低
減することができる。そして、溶接スパッタによる異物
が油液中に混入することがないので、溶接スパッタの除
去作業が不要となり、製造工程を簡略化することができ
る。
【0038】請求項2の発明の油圧緩衝器によれば、筒
状部材に接続口を設け、フランジ部を有する接続管に第
1、第2および第3シールを固着したので、接続管を組
付けることによって第1、第2および第3シールを所定
の位置に確実に装着することができ、油液漏れを確実に
防止することができる。
【0039】また、請求項3の発明の油圧緩衝器によれ
ば、接続管の第1シール側の受圧面積を第3シール側の
受圧面積よりも大きくしたので、接続管は、その内部を
流れる油液の圧力を受けたとき、その第1シール側と第
3シール側との受圧面積差によって、減衰力発生機構側
へ付勢され、その付勢力によって第3シールが減衰力発
生機構へ押圧される。この受圧面差による付勢力は、油
液の圧力に比例して大きくなるので、油圧の上昇にとも
なって第3シール部のシール性を効果的に高めることが
でき、油液の漏れを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の油圧緩衝器の要部の概
略構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の油圧緩衝器の筒状部材
の縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の油圧緩衝器の外筒の取
付座を含む横断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の油圧緩衝器の縦断面図
である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る油圧緩衝器の接続
管を拡大して示す縦断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る油圧緩衝器の接続
管装着部を拡大して示す縦断面図である。
【図7】従来の油圧緩衝器の縦断面図である。
【符号の説明】
2 シリンダ 5 ピストン 6 ピストンロッド 14,15 環状油路 18 減衰力発生機構 34 油圧緩衝器 35 筒状部材 38,39 接続口 40 取付座 40a 平坦面 43,44,49接続管 43a,44a,50a フランジ部 45 シール部材(第1シール) 46a シール部(第2シール) 46b シール部(第3シール) 52 シール部(第1シール) 53 外側リップ部(第2シール) 54 内側リップ部(第3シール)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に摺動可能に嵌挿されて前記シリンダ内を2つのシ
    リンダ室に画成するピストンと、一端が前記ピストンに
    連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピスト
    ンロッドと、前記シリンダの外周に設けられ前記シリン
    ダとの間にリザーバを形成する外筒と、前記シリンダ室
    に接続され前記ピストンロッドのストロークによって油
    液を流通させる油液通路と、該油液通路内の油液の流動
    を制御して減衰力を発生させる減衰力発生機構とを備え
    た油圧緩衝器であって、 前記シリンダと前記外筒との間に筒状部材を設けて、該
    筒状部材と前記シリンダとの間に前記油液通路の一部を
    構成する環状油路を形成し、前記外筒の側壁をプレス加
    工によって外側へ膨出させて平坦面を有する取付座を形
    成し、該取付座の平坦面に前記減衰力発生機構を取り付
    け、前記筒状部材および前記平坦面を貫通する接続管に
    よって前記環状通路と前記減衰力発生機構とを接続した
    ことを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 前記筒状部材には前記接続管の一端部を
    挿入させる接続口が設けられ、前記接続管の一端部外周
    には前記接続口との間をシールする第1シールが固着さ
    れ、前記接続管の他端部には前記取付座の平坦面の外側
    に当接するフランジ部が形成され、該フランジ部の一端
    側には前記平坦面との間をシールする第2シールが固着
    され他端側には前記減衰力発生機構との間をシールする
    第3シールが固着されていることを特徴とする請求項1
    に記載の油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 前記接続管の前記第1シール側の受圧面
    積を前記第3シール側の受圧面積よりも大きくして、前
    記接続管がその内部を流れる油液の圧力を受けて、前記
    第1シール側と前記第2シール側との受圧面積差によっ
    て、前記減衰力発生機構側へ付勢されるようにしたこと
    を特徴とする請求項2に記載の油圧緩衝器。
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