JPH11158023A - 開環複分解重合により硬化可能な歯科用組成物 - Google Patents

開環複分解重合により硬化可能な歯科用組成物

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JPH11158023A
JPH11158023A JP10275628A JP27562898A JPH11158023A JP H11158023 A JPH11158023 A JP H11158023A JP 10275628 A JP10275628 A JP 10275628A JP 27562898 A JP27562898 A JP 27562898A JP H11158023 A JPH11158023 A JP H11158023A
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    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急速な重合工程によって、体積収縮をほとん
ど示さず、耐磨耗性が良く、しかも良好な機械的物性を
示す、部分的にまたは完全に硬化した材料を生ずる歯科
用組成物を提供する。 【解決手段】 (a) : (a)+(b) +(d) に対して5〜7
0重量%の重合可能なモノマー類および/またはポリマ
ー類、(b) :(a) +(b) +(d) に対して0〜95重量%
の充填材、(c) :(a) に対して0.01〜15重量%の
少なくとも1種の開始剤または1種の開始剤系、(d) :
(a) +(b) +(d) に対して0〜95重量%の、顔料、放
射線不透過性添加物および/またはチキソトロピー性助
剤を含む通常の補助薬、を含有する歯科用組成物であっ
て、前記成分(a) は、開環複分解重合により前記歯科用
組成物の部分的なまたは最終的な硬化が行われるような
化学構造を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開環複分解重合
(ROMP,ring-opening metathesis polymerizatio
n)によって硬化可能であるか、または部分的に硬化可
能である歯科目的用の重合可能な組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】エチレン的に不飽和のモノマー類、好ま
しくはメタクリレートおよびアクリレートモノマー類
は、重合可能な歯科用組成物において今日まで主として
使用されてきている。ボーウェンにより開示されている
2,2‐ビス〔4,1‐フェニレンオキシ(2‐ヒドロ
キシ‐3,1‐プロパンジイル)‐メタクリレート〕‐
プロピリデン(ビス‐GMA)〔US−A−30661
12号〕は、特に頻繁に使用される。このメタクリレー
トとトリエチレングリコールジメタクリレート(TEG
DMA)との混合物は、歯科用プラスチック直接充填材
料のための標準的な配合物として今も役立っている。こ
れら組成物の硬化は、ラジカル重合反応に基づくもので
あり、この反応は、適度に活性化されたラジカル生成開
始剤によって開始される。重合の間に生じる害のある重
合収縮が問題となる。例えば、充填材料として適用した
際、このことは、歯の窩洞のエッジの位置での変色を引
き起こしたり、あるいは、二次カリエスに関連した危険
性を伴う周縁ギャップの発生を引き起こすことさえあ
る。
【0003】更に、この文献においては、カチオン的に
硬化可能な歯科用組成物に関する参考文献〔R.ボーウ
ェン、J Dent Res(1956年)第35巻、第360〜
379頁〕、〔AT−A−204687号〕も挙げられ
ているが、これらはうまく使用することができないもの
であった。というのは、この硬化時間は非常に長く、し
かも硬化した材料が悪い機械的特性を示すからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、部分
的に又は完全に素早く硬化可能であり、しかも重合収縮
をほとんど示さないが、同時に非常に良好な機械的特性
を示すことが可能な材料をもたらす重合成分を基剤とし
た、保存修復学及び補綴歯科学用の重合可能な組成物を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題は、歯科
用組成物が以下の条件を満たすことによって達成され、
この組成物は、(a):(a)+(b)+(d)に対し
て5〜70重量%、好ましくは15〜60重量%の重合
可能なモノマー類および/またはポリマー類、(b):
(a)+(b)+(d)に対して0〜95重量%、好ま
しくは40〜80重量%の充填材、(c):(a)に対
して0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜15重
量%、特に好ましくは2.0〜10重量%の少なくとも
1種の開始剤または1種の開始剤系、(d):(a)+
(b)+(d)に対して0〜95重量%、好ましくは0
〜30重量%、特に好ましくは5〜30重量%の、顔
料、放射線不透過性添加物および/またはチキソトロピ
ー性助剤を含む通常の補助薬を含有する歯科用組成物で
あって、前記成分(a)が、前記歯科用組成物を開環複
分解重合(ROMP)によって部分的にまたは完全に硬
化することができるような化学構造を有していることを
特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】開環複分解重合は文献から公知で
あり、何年間に渡って工業的にも使用されてきている
〔Comprehensive Polymer Sci.、第4巻、第109〜1
42頁〕。このような重合方法の幅広い応用は、必要と
される触媒が、酸素及び湿気に対して敏感であることに
より、これまで妨げられてきた〔J.フェルドマン、
R.R.シュロック、Prog. Inorg. Chem.(1991
年)第39巻、第1頁〕。しかしながら、今日では、こ
れらの欠点をほとんど有しないか、あるいは全く有しな
いROMP用の触媒がいくつか存在している〔WO−9
623829号〕。光化学的に活性化された触媒もま
た、光硬化ROMPに使用されるようになりつつある
〔P.A.ファンデルシャアフ、A.ハフナー、A.ミ
ューレバッハ;Angew. Chem.(1996年)第108
巻、第1974〜1977頁〕。
【0007】今ここに、驚くべきことに、これらの最近
の触媒に関連したROMPは、歯科用目的のために使用
することが可能な数多くの組成物を製造するのに非常に
適していることが見い出された。これは、例えば、重合
可能な充填材料、固定セメント、結合混合物、インレ
ー、アンレー、被覆殻(veneer shells) 、仮歯冠および
ブリッジ材料、歯科工学材料、原型材料および印象材料
にも当てはまる。
【0008】下記の一般式を有する化合物を、前記成分
(a)のモノマー類またはポリマー類として使用するこ
とができ、 M−An 上式にて、Mは、水素または線状の、分枝した、環状の
または多環状の有機または有機金属残基を示す。可能な
有機残基は、N、O、Si、P、Sよりなるグループか
らの0〜10個のヘテロ原子を有するC1 〜C30のアル
キル、C6 〜C20のアリール、C7 〜C30のアルキルア
リールまたはC3 〜C30のシクロアルキルであり、n
は、Aについての結合点の数である。有機金属残基は、
上述の有機残基に加えて、更に無機性である線状の、分
枝した、環状のまたは多環状の構造を含む。
【0009】好ましい残基Mは、以下のものが挙げられ
る。
【0010】
【化2】
【0011】但し、Qは、O、S、SO2 または、線状
の、分枝した、または環状のC1 〜C 20のアルキレン残
基であり、この基は、フッ素化されていても良く、mは
1〜20の整数であり、Tは、線状の、分枝した、また
は環状の飽和または不飽和のC 1 〜C20の炭化水素残基
であり、しかもqは3〜20の整数である。Aは、下記
の一般式 C−D で表される不飽和環状または多環状の有機残基を示し、
上式にて、Cは、水素または、N、O、Si、P、Sよ
りなるグループからの1〜10個のヘテロ原子と0〜1
0個のカルボニル基を有した線状の、分枝した、または
環状の飽和または不飽和の有機性C1 〜C20の残基であ
り、しかも、Dは、シクロブテニル、シクロペンテニル
または、環状系における示された位置と、任意に環状系
のさらに別の位置にある、下記の一般式を有する不飽和
残基であり、
【0012】
【化3】
【0013】上式にて、R1 、R2 、R3 は、水素また
はN、O、Si、P、Sよりなるグループからの1〜1
0個のヘテロ原子と0〜10個のカルボニル基を有する
線状の、分枝した、または環状の飽和または不飽和の有
機性C1 〜C20の残基を示し、かつ、Xは、O、NH、
Sまたは、飽和または不飽和のC1 〜C30の炭化水素残
基を示す。
【0014】ROMPによって重合させることが可能な
化合物で特に好ましいものは、以下のものである。 I)2,2‐ビス‐{4,1‐フェニレンオキシ‐3,
1‐プロパンジイル‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐
2‐エニル‐6‐カルボキシ}‐プロピリデン
【0015】
【化4】
【0016】II)2,2‐ビス‐{4,1‐フェニレン
オキシ‐3,1‐プロパンジイル‐7‐オキサ‐ビシク
ロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキ
シ}‐プロピリデン
【0017】
【化5】
【0018】III )ビス‐{メタンジイル‐オキシ‐
3,1‐プロパンジイル‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプ
ト‐2‐エニル‐6‐カルボキシル}トリシクロ〔5.
2.1.02,6 〕‐デカン
【0019】
【化6】
【0020】IV)ビス‐{メタンジイル‐オキシ‐3,
1‐プロパンジイル‐7‐オキサ‐ビシクロ‐〔2.
2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシル}トリ
シクロ〔5.2.1.02,6 〕‐デカン
【0021】
【化7】
【0022】V)1,1,1‐トリス{メタンジイル‐
ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カル
ボキシ}プロパン
【0023】
【化8】
【0024】VI)1,1,1‐トリス{メタンジイル‐
7‐オキサ‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニ
ル‐6‐カルボキシ}プロパン
【0025】
【化9】
【0026】VII )1,1,1‐トリス{メタンジイル
‐オキシ‐ビス(エタンジイルオキシ)‐ビシクロ
〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}
プロパン
【0027】
【化10】
【0028】VIII)1,1,1‐トリス{メタンジイル
‐オキシ‐ビス(エタンジイルオキシ)‐7‐オキサ‐
ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カル
ボキシ}プロパン
【0029】
【化11】
【0030】IX)α,ω‐ビス{ビシクロ〔2.2.
1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}ポリテトラ
ヒドロフラン
【0031】
【化12】
【0032】X)α,ω‐ビス{7‐オキサ‐ビシクロ
〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}
‐ポリテトラヒドロフラン
【0033】
【化13】
【0034】XI)7‐オキサビシクロ〔2.2.1〕ヘ
プト‐2‐エン‐5,6‐ジカルボン酸無水物
【0035】
【化14】
【0036】ここに記載されている化合物は、開示され
た歯科用組成物中に、単独で使用することも、あるいは
コモノマーと組み合わせて使用することもできる。これ
らのコモノマー類は、少なくとも一部がエチレン的に不
飽和である化合物であって良い。使用するのが好ましい
エチレン的に不飽和なコモノマー類は、アクリレート類
またはメタクリレート類である。特に好ましいエチレン
的に不飽和なコモノマー類は、ビス‐GMA、TEGD
MA、ビス‐(ヒドロキシメチル)トリシクロ〔5.
2.1.02,6 〕‐デカン‐ジアクリレートおよび2,
2‐ビス〔4,1‐フェニレンオキシ(3,1‐プロパ
ンジイル)‐メタクリレート〕‐プロピリデンである。
【0037】更に、少なくとも一部がエポキシ官能化さ
れたコモノマー類を使用することができる。エポキシ官
能化されたコモノマー類で特に好ましいものは、DE−
A−19648283号に開示されている3,4‐エポ
キシシクロヘキシルメチル‐3’,4’‐エポキシシク
ロヘキシルカルボキシレート、およびテトラキス‐
〔3,4‐エポキシシクロヘキシルエチル〕‐テトラメ
チルテトラシクロシロキサンである。
【0038】前記成分(b)として適した充填材は、一
般には無機充填材である。具体例としては、石英、粉砕
されたガラス、シリカゲルおよび発熱性シリカまたはこ
れらの粒状物が挙げられる。少なくとも一部に放射線不
透過性の充填材を使用することも好ましい。これらは、
一方においては放射線不透過性ガラスであって良く、例
えばストロンチウム、バリウムまたはランタンを含有す
るガラス、またはこれらの充填剤の一部が例えばイット
リウムトリフルオライド、ストロンチウムヘキサフルオ
ロジルコネート、希土類金属のフッ化物などの放射線不
透過性添加物からなっても良い。
【0039】特に、EP−A−0023013号に記載
されているようなガラス類は、粉末−液体系にて使用す
る充填材として好適である。ポリマーマトリックス中へ
の取り込みを良くするには、上記の無機充填材を疎水性
化することが好ましい。一般的な疎水性化剤はシラン類
であり、例えばトリメトキシメタクリロイルオキシプロ
ピルシランまたはトリメトキシグリシジルシランであ
る。このような充填材は、20μm未満の平均粒度分布
を有していることが好ましく、5μm未満であることが
特に好ましく、粒径の上限は150μm、好ましくは7
0μm、特に25μmが好ましい。0.02〜0.06
μmの平均粒径を有する充填材5〜25重量%と、1〜
5μmの平均粒径を有する充填材65〜85重量%との
混合物が特に好ましい。
【0040】種々の遷移金属化合物が、ROMPの触媒
として知られており、ROMPの特別な応用に従って使
用される。本発明の歯科用組成物にあっては、成分
(c)として、Rm AlX3-m と共に、下記の一般式 WXn6-n を有する化合物が好適である。上記式においては、X
は、F、Cl、Brを示し、Lは、N、O、Si、P、
Sよりなるグループからのヘテロ原子を5個まで含み、
しかもClまたはBrによって5倍まで置換されたC1
〜C20のアルコレートまたはC6 〜C20のフェノレート
を示し、Rは、線状のまたは分枝したC1 〜C10のアル
キル残基を示し、nは、0〜6を示し、かつ、mは、0
〜3を示し、活性化は、必要に応じて、C1 〜C3 のア
ルキル残基を有するアルキル錫を用いて行うことができ
る。
【0041】また、下記の一般式を有する化合物 L1 a2 b M=CR12 上式にて、Mは、Mo、W、TaまたはNbを示し、L
1 は、OR3 またはClまたはBrを示し、この際、R
3 は、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C10
アルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的に
フッ素化されていてもよく、L2 は、PR4 3またはN=
Arを示し、この際、R4 は、線状のまたは分枝したC
1 〜C20のアルキル残基または芳香族性のC7 〜C20
残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC7 〜C20
残基であり、該基は、線状のまたは分枝したC 1 〜C10
のアルキル、NH2 基またはOH基によって置換されて
もよく、R1 およびR2 は、水素または、線状のまたは
分枝したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6
〜C15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリール
および一緒になってC1 〜C15のアルケニルを示し、し
かも、aおよびbはそれぞれ0〜6の値を示すが、但
し、a+b≠0を使用することも可能である。
【0042】特に好ましい化合物は、R3 が、第三級ア
ルキル残基であるか、もしくはArが、2,6位にアル
キル置換基を有した芳香族性残基である化合物である。
【0043】さらに、成分(b)として、下記の一般式 L3 c4 d5 e Ru(=CR56f を有する化合物も好適であり、上式にて、L3 は、C
l、Br、トシレートまたはR7 を示し、この際、R7
は、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C10のア
ルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的にフ
ッ素化されていてもよく、L4 は、PR8 3またはN=A
rを示し、この際、R8 は、線状のまたは分枝したC1
〜C20のアルキル残基または芳香族性のC7 〜C20の残
基であり、しかも、Arは、芳香族性のC7 〜C20の残
基であり、この際、該基は、線状のまたは分枝したC1
〜C10のアルキル、NH2 基またはOH基によって置換
されてもよく、L5 は、ベンゼンまたはアルキル置換さ
れたC7 〜C20の芳香族基を示し、R5 およびR6 は、
水素または、線状のまたは分枝したまたは環状のC1
15のアルキルまたはC6 〜C15のアリールまたはC7
〜C15のアルキルアリールおよび一緒になってC1 〜C
15のアルキレンを示し、しかも、c、d、eおよびfは
それぞれ0〜4の値を示すが、但し、c+d+e+f≠
0である。
【0044】特に好ましい化合物は、R3 が、第三級ア
ルキル残基であるか、もしくはArが、2,6位にアル
キル置換基を有した芳香族性残基である化合物である。
【0045】上記の歯科用組成物が少なくとも5重量%
の水を含有する場合には、最後に述べた触媒もまた、水
を含有した歯科用組成物への使用に適している。
【0046】このような水含有量を有した歯科用組成物
にあっては、さらに下記の一般式を有する化合物もま
た、ROMP用の触媒として好適である。 〔L3 c4 d5 e Ru(=CR56f1 g
h- 上式にて、L3 は、Cl、Br、トシレートまたはR’
を示し、この際、R’は、線状のまたは分枝したまたは
環状のC1 〜C10のアルキル残基であり、該基は、部分
的にもしくは全体的にフッ素化されていてもよく、L4
は、PR8 3またはN=Arを示し、この際、R8 は、線
状のまたは分枝したC1 〜C20のアルキル残基または芳
香族性のC7 〜C30の残基であり、しかも、Arは、芳
香族性のC7 〜C20の残基であり、この際、該基は、線
状のまたは分枝したC1 〜C10のアルキル、NH2 基ま
たはOH基によって置換されてもよく、L5 は、ベンゼ
ンまたはアルキル置換されたC7 〜C20の芳香族基を示
し、R5 およびR6 は、水素または、線状のまたは分枝
したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6 〜C
15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリールおよ
び一緒になってC1 〜C15のアルキレンを示し、c、
d、eおよびfはそれぞれ0〜4の値を示し、X1 は、
3 を示し、しかも、gおよびhはそれぞれ0〜3の値
を示すが、但し、c+d+e+f+g+h≠0である。
【0047】ROMPを開始させる前述の触媒の他に、
例えばラジカル生成剤またはカチオン生成剤などの他の
触媒を成分(c)として含有させても良い。このような
場合は、本発明の歯科用組成物が、ROMPによって部
分的にしか硬化せず、第2反応機構に基づいて最終硬化
する場合である。ラジカル生成触媒としては、紫外線ま
たは可視光線によって活性化可能な物質を使用すること
ができ、例えばベンゾインアルキルエーテル、ベンジル
ケタール、アシルホスフィンオキシドまたは脂肪族およ
び芳香族1,2‐ジケトン化合物、例えばカンファーキ
ノンであり、この光化学重合は、第三級アミン類や有機
亜リン酸塩のような活性化剤を添加することにより、公
知の方法にて促進させることができる。
【0048】レドックス機構によるラジカル重合を開始
させるための適した開始剤系は、例えば、パーオキシド
/アミン系またはパーオキシド/バルビツル酸誘導体系
などである。これらの開始剤系を使用する場合、開始剤
(例えば、パーオキシド)および触媒成分(例えば、ア
ミン)を別々に調製することが好ましい。その後、この
2つの成分を、使用する直前に一緒にして均質になるよ
う混合する。
【0049】カチオン生成剤としては、ルイスまたはブ
レンステッド酸または、カチオン重合を開始させるこの
ような酸を放出する化合物のような酸生成体を使用する
ことができ、例えばBF3 またはそのエーテル付加物
(BF3 + THF、BF3 + Et 2 Oなど)、AlCl
3 、FeCl3 、HPF6 、HAsF6 、HSbF6
HBF4 または、紫外線または可視光線による照射後
に、または熱および/または圧力によって重合を開始さ
せる物質、例えば(イータ‐6‐クメン)(イータ‐5
‐シクロペンタ‐ジエニル)鉄‐ヘキサフルオロホスフ
ェート、(イータ‐6‐クメン)(イータ‐5‐シクロ
ペンタ‐ジエニル)鉄‐テトラフルオロボレート、(イ
ータ‐6‐クメン)(イータ‐5‐シクロペンタジエニ
ル)‐鉄‐ヘキサフルオロアンチモネート、置換された
ジアリール‐ヨードニウム塩およびトリアリールスルホ
ニウム塩である。促進剤としては、パーエステル類、ジ
アシルパーオキシド類、パーオキシジカルボン酸エステ
ル類およびヒドロパーオキシド類などのパーオキシ化合
物を使用することが可能である。ヒドロパーオキシド類
を使用することが好ましい。クメン中に約70〜90%
溶液であるクメンヒドロパーオキシドは、特に好ましい
促進剤として使用することができる。光開始剤のクメン
ヒドロパーオキシドに対する比率は1:0.001〜
1:10の広範囲にわたって種々変化させることができ
るが、1:0.1〜1:6の比率を使用することが好ま
しく、1:0.5〜1:4の範囲が特に好ましい。又、
錯体形成剤、例えばシュウ酸、8‐ヒドロキシキノリ
ン、エチレンジアミン‐テトラ四酢酸および芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物などを使用することも可能である。塩
基、典型的には第三級アミン類を遅延剤として添加する
ことができる。
【0050】成分(d)の適した補助剤は、例えば歯科
医術において通常使用される安定化剤、顔料または希釈
剤である。
【0051】本発明の歯科用組成物は、使用者が利用し
易いように、単一成分系と多成分系のどちらにもするこ
とができる。単一成分の歯科用組成物の場合、そこに含
まれる触媒は、歯科用組成物の素早い最終硬化を生じさ
せる光によって活性化されるものが好ましい。この場合
には、歯科用組成物はペーストの形態であることが好ま
しい。多成分系の場合には、これら化合物は、空間的に
分離した容器の中に保存され、使用する直前までは、手
または適当な混合装置を用いて一緒に混合されない。混
合により硬化工程が開始され、部分的なまたは最終的な
全体の硬化が生じる。ペースト‐ペースト系または粉末
‐液体系のいずれかを使用することができる。混合工程
の結果として部分的な硬化しか起こらないような触媒を
選択した場合には、組成物が、光化学的に活性化可能
で、第2段階において組成物を光に曝すことによって歯
科用組成物の最終的な硬化を生じさせる他の開始剤を含
有することが好ましい。このようにして、使用者は、部
分的に硬化した状態の歯科用組成物を調製することがで
き、その後、これを例えば患者の口の中での適用して完
全に硬化した塊状物となるまで変化させる。
【0052】本発明の歯科用組成物は、素早い重合過程
で、ほとんど体積収縮がなく、耐磨耗性が良く、しかも
良好な機械的特性を示す、部分的に又は完全に硬化した
材料をもたらすという特徴を示す。
【0053】以下の実施例により、本発明をさらに詳細
に説明する。
【0054】実施例 実施例1 :光誘導されたROMPによって硬化する単一
成分充填材料 2.0gの〔W(=NPh)(CH2 SiMe3 )2
{OCMe(CF3 )2 }2 〕を、20gの化合物IIに
添加し、透明な溶液が得られるまで攪拌した。この溶液
を、0.5gの高分散二酸化珪素(アエロジル OX5
0、デグサ社製)と77.5gの細かく粉砕された石英
粉末と混練して、均質なペーストを得る。機械的特性を
測定するための試験片を製造するために、上記ペースト
を適当な試験片成形型内に入れ、ISO規格4049に
従って光を用いて硬化させる。
【0055】実施例2:ROMPによって硬化する二成
分充填材料 4.0gの化合物VIを、0.05gの高分散二酸化珪素
(アエロジル OX50、デグサ社製)と5.95gの
細かく粉砕された石英粉末と混練して、均質なペースト
A2を得る。
【0056】アリールルテニウム酸塩(CGI452、
チバスペシャルティケミカルズ社製)を基剤としたRO
MP触媒0.4gを、0.05gの高分散二酸化珪素
(アエロジル OX50、デグサ社製)と3.0gのジ
オクチルフタレートと6.55gの細かく粉砕された石
英粉末と混練して、均質なペーストB2を得る。機械的
特性を測定するための試験片を製造するために、上記ペ
ーストA2及びB2のそれぞれ1gずつを一緒に均質に
なるまで混合し、(ISO規格4049に従って)適当
な試験片成形型内に入れ、硬化後に(約5分間)型から
取り出す。
【0057】実施例3:第2硬化段階においてラジカル
重合する、二成分の仮歯冠およびブリッジ材料 4.6gのビス‐(ヒドロキシメチル)トリシクロ
〔5.2.1.02,6 〕‐デカン‐ジアクリレートを、
アリール‐ルテニウム酸塩(CGI452、チバスペシ
ャルティケミカルズ社製)を基剤としたROMP‐触媒
0.4g、高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、
デグサ社製)0.05g及び、細かく粉砕された石英粉
末4.95gと混練して、均質なペーストA3を得る。
【0058】5.0gの化合物III を、0.02gのカ
ンファーキノン、0.05gの高分散二酸化珪素(アエ
ロジル OX50、デグサ社製)と4.93gの細かく
粉砕された石英粉末と混練して、均質なペーストB3を
得る。
【0059】一時的材料を製造するには、ペーストA3
とB3のそれぞれの等量を一緒に均質になるまで混合
し、適当な受け容器内に入れる。約2〜3分後には、こ
の材料は中間硬化物となり、この硬化物は長時間待って
もこれ以上変化しない。この予め硬化した材料は、可視
光線に40秒間曝すことで最終硬化が達成される。
【0060】実施例4:第2硬化段階においてカチオン
的に重合する、二成分の仮歯冠およびブリッジ材料 4.8gのテトラキス‐〔3,4‐エポキシシクロヘキ
シルエチル〕‐テトラメチルテトラシクロ‐シロキサ
ン、アリールルテニウム酸塩(CGI452、チバスペ
シャルティケミカルズ社製)を基剤としたROMP‐触
媒0.4g、高分散二酸化珪素(アエロジル OX5
0、デグサ社製)0.05g及び、細かく粉砕された石
英粉末4.75gを混練して、均質なペーストA4を得
る。
【0061】5.0gの化合物III を、0.02gのフ
ェロセニウム‐ヘキサフルオロアンチモネート、0.0
2gのクメンヒドロパーオキシド、0.05gの高分散
二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)と
4.91gの細かく粉砕された石英粉末と混練して、均
質なペーストB4を得る。
【0062】一時的材料を製造するには、ペーストA4
とB4のそれぞれの等量を一緒に均質になるまで混合
し、適当な受け容器内に入れる。約2〜3分後には、こ
の材料は中間硬化物となり、この硬化物は長時間待って
もこれ以上変化しない。この予め硬化した材料は、可視
光線に40秒間曝すことで最終硬化が達成される。
【0063】実施例5:歯科用充填材料としての粉末‐
液体系 1.0gの化合物XIを、1.0gのガラス粉末(CHE
LON−FIL粉末、ESPE社製、ジーフェルト)と
混合する。スパチュラを用いてこの粉末混合物を、K2
RuCl5 *xH2 Oの水溶液(c=140mg/m
l)0.6gと攪拌する。機械的特性を測定するための
試験片を製造するために、この充填組成物を混合した直
後に、ISO規格4049またはISO規格9917に
従って適当な試験片成形型内に入れ、組成物を硬化させ
る。
【0064】上記実施例1、2および5記載の本発明の
歯科用組成物を硬化させることにより得られた材料の機
械的物性(圧縮強度、曲げ強度、体積収縮、磨耗性)測
定結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】上記実施例1〜5の実験結果から、本発明
の歯科用組成物は、素早い重合過程により部分的に又は
完全に硬化した材料をもたらし、この硬化材料は、体積
収縮をほとんど示さず、耐磨耗性が良く、非常に良好な
機械的特性を有していることが示され、本発明の歯科用
組成物は、保存修復学や補綴歯科学用の重合性組成物と
して好適である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a):(a)+(b)+(d)に対し
    て5〜70重量%の重合可能なモノマー類および/また
    はポリマー類、(b):(a)+(b)+(d)に対し
    て0〜95重量%の充填材、(c):(a)に対して
    0.01〜15重量%の少なくとも1種の開始剤または
    1種の開始剤系、(d):(a)+(b)+(d)に対
    して0〜95重量%の、顔料、放射線不透過性添加物お
    よび/またはチキソトロピー性助剤を含む通常の補助薬
    を含有する歯科用組成物であって、前記成分(a)が、
    開環複分解重合によって前記歯科用組成物の部分的なま
    たは最終的な硬化が行われるような化学構造を有してい
    ることを特徴とする歯科用組成物。
  2. 【請求項2】 前記歯科用組成物が前記成分(a)〜
    (d)を下記の比率:(a)が、(a)+(b)+
    (d)に対して15〜60重量%、(b)が、(a)+
    (b)+(d)に対して40〜80重量%、(c)が、
    (a)に対して2.0〜10重量%、および、(d)
    が、(a)+(b)+(d)に対して0〜30重量%に
    て含有することを特徴とする請求項1記載の歯科用組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記成分(a)が下記の一般式を有する
    モノマー類 M−An 上式にて、Mは、水素または線状の、分枝した、環状の
    または多環状の有機または有機金属残基を示し、しかも
    前記有機残基は、N、O、Si、P、Sよりなるグルー
    プからの0〜10個のヘテロ原子を有するC1 〜C30
    アルキル、C6 〜C20のアリール、C7 〜C30のアルキ
    ルアリールおよびC3 〜C30のシクロアルキルから選ぶ
    ことができ、nの数はAに対する結合点であり、しか
    も、前記有機金属残基がさらに、前記有機残基と同様
    に、無機性である線状の、分枝した、環状のまたは多環
    状の構造を含み、Aは、下記の一般式 C−D で表される不飽和環状または多環状の有機残基を示し、
    上式にて、Cは、N、O、Si、P、Sよりなるグルー
    プからの0〜10個のヘテロ原子と0〜10個のカルボ
    ニル基を有した線状の、分枝した、または環状の飽和ま
    たは不飽和の有機性C1 〜C20の残基であり、しかも、
    Dは、シクロブテニル、シクロペンテニルまたは、環状
    系における示された位置と、任意にさらに別の位置にあ
    る、下記の一般式の不飽和残基であり、 【化1】 上式にて、R1 、R2 、R3 は、水素またはN、O、S
    i、P、Sよりなるグループからの0〜10個のヘテロ
    原子と0〜10個のカルボニル基を有する線状の、分枝
    した、または環状の飽和または不飽和の有機性C1 〜C
    20の残基を示し、かつ、Xは、O、NH、Sまたは、飽
    和または不飽和のC1 〜C30の炭化水素残基を示すを含
    むことを特徴とする請求項1および2記載の歯科用組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記成分(c)が、Rm AlX3-m と共
    に、下記の一般式を有する化合物 WXn6-n 上式にて、Xは、F、Cl、Brを示し、Lは、N、
    O、Si、P、Sよりなるグループからのヘテロ原子を
    5個まで含み、しかもClまたはBrによって5倍まで
    置換されたC1 〜C20のアルコレートまたはC6 〜C20
    のフェノレートを示し、Rは、線状のまたは分枝したC
    1 〜C10のアルキル残基を示し、nは、0〜6を示し、
    かつ、mは、0〜3を示すを含み、しかも、前記歯科用
    組成物がさらに活性化剤としてC1 〜C5 のアルキル残
    基を有するアルキル錫を含有することが可能であること
    を特徴とする請求項1〜3記載の歯科用組成物。
  5. 【請求項5】 前記成分(c)が、下記の一般式を有す
    る化合物 L1 a2 b M=CR12 上式にて、Mは、Mo、W、TaまたはNbを示し、L
    1 は、OR3 またはClまたはBrを示し、この際、R
    3 は、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C10
    アルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的に
    フッ素化されていてもよく、L2 は、PR4 3またはN=
    Arを示し、この際、R4 は、線状のまたは分枝したC
    1 〜C20のアルキル残基または芳香族性のC7 〜C20
    残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC7 〜C20
    残基であり、該基は、線状のまたは分枝したC 1 〜C10
    のアルキル、NH2 基またはOH基によって置換されて
    もよく、R1 およびR2 は、水素または、線状のまたは
    分枝したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6
    〜C15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリール
    および一緒になってC1 〜C15のアルキレンを示し、し
    かも、aおよびbはそれぞれ0〜6の値を示すが、但
    し、a+b≠0を含むことを特徴とする請求項1〜3記
    載の歯科用組成物。
  6. 【請求項6】 前記成分(c)が、下記の一般式を有す
    る化合物 L3 c4 d5 e Ru(=CR56f 上式にて、L3 は、Cl、Br、トシレートまたはR7
    を示し、この際、R7 は、線状のまたは分枝したまたは
    環状のC1 〜C10のアルキル残基であり、該基は、部分
    的にまたは全体的にフッ素化されていてもよく、L4
    は、PR8 3またはN=Arを示し、この際、R8 は、線
    状のまたは分枝したC1 〜C20のアルキル残基または芳
    香族性のC7 〜C20の残基であり、しかも、Arは、芳
    香族性のC7 〜C20の残基であり、この際、該基は、線
    状のまたは分枝したC1 〜C10のアルキル、NH2 基ま
    たはOH基によって置換されてもよく、L5 は、ベンゼ
    ンまたはアルキル置換されたC7 〜C20の芳香族基を示
    し、R5 およびR6 は、水素または、線状のまたは分枝
    したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6 〜C
    15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリールおよ
    び一緒になってC1 〜C15のアルキレンを示し、しか
    も、c、d、eおよびfはそれぞれ0〜4の値を示す
    が、但し、c+d+e+f≠0を含むことを特徴とする
    請求項1〜3記載の歯科用組成物。
  7. 【請求項7】 前記歯科用組成物がさらに、少なくとも
    5重量%の水を含有することを特徴とする請求項6記載
    の歯科用組成物。
  8. 【請求項8】 前記成分(c)が、下記の一般式を有す
    る化合物 〔L3 c4 d5 e Ru(=CR56f1 g
    h- 上式にて、L3 は、Cl、Br、トシレートまたはR7
    を示し、この際、R7 は、線状のまたは分枝したまたは
    環状のC1 〜C10のアルキル残基であり、該基は、部分
    的にまたは全体的にフッ素化されていてもよく、L4
    は、PR8 3またはN=Arを示し、この際、R8 は、線
    状のまたは分枝したC1 〜C20のアルキル残基または芳
    香族性のC7 〜C20の残基であり、しかも、Arは、芳
    香族性のC7 〜C20の残基であり、この際、該基は、線
    状のまたは分枝したC1 〜C10のアルキル、NH2 基ま
    たはOH基によって置換されてもよく、L5 は、ベンゼ
    ンまたはアルキル置換されたC1 〜C20の芳香族基を示
    し、R5 およびR6 は、水素または、線状のまたは分枝
    したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6 〜C
    15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリールおよ
    び一緒になってC1 〜C15のアルキレンを示し、c、
    d、eおよびfはそれぞれ0〜4の値を示し、X1 は、
    3 を示し、しかも、gおよびhはそれぞれ0〜3の値
    を示すが、但し、c+d+e+f+g+h≠0であり、
    かつ、前記歯科用組成物が、成分(c)に対して5重量
    %の水を含有するを含むことを特徴とする請求項1〜3
    記載の歯科用組成物。
  9. 【請求項9】 前記歯科用組成物がさらに、ラジカル重
    合による第2段階における最終硬化のための開始剤を含
    有することを特徴とする請求項1〜8記載の歯科用組成
    物。
  10. 【請求項10】 前記歯科用組成物がさらに、カチオン
    重合による第2段階における最終硬化のための開始剤を
    含有することを特徴とする請求項1〜8記載の歯科用組
    成物。
  11. 【請求項11】 重合可能な充填材料、固定セメント、
    結合混合物、インレー、アンレー、被覆殻、仮歯冠およ
    びブリッジ材料、歯科学材料、原型材料および印象材料
    の製造のための、請求項1〜10記載の歯科用組成物の
    使用。
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