JP4358329B2 - 開環複分解重合により硬化可能な歯科用組成物 - Google Patents

開環複分解重合により硬化可能な歯科用組成物 Download PDF

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    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/887Compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開環複分解重合(ROMP,ring-opening metathesis polymerization)によって硬化可能であるか、または部分的に硬化可能である歯科目的用の重合可能な組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレン的に不飽和のモノマー類、好ましくはメタクリレートおよびアクリレートモノマー類は、重合可能な歯科用組成物において今日まで主として使用されてきている。ボーウェンにより開示されている2,2‐ビス〔4,1‐フェニレンオキシ(2‐ヒドロキシ‐3,1‐プロパンジイル)‐メタクリレート〕‐プロピリデン(ビス‐GMA)〔US−A−3066112号〕は、特に頻繁に使用される。このメタクリレートとトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)との混合物は、歯科用プラスチック直接充填材料のための標準的な配合物として今も役立っている。これら組成物の硬化は、ラジカル重合反応に基づくものであり、この反応は、適度に活性化されたラジカル生成開始剤によって開始される。重合の間に生じる害のある重合収縮が問題となる。例えば、充填材料として適用した際、このことは、歯の窩洞のエッジの位置での変色を引き起こしたり、あるいは、二次カリエスに関連した危険性を伴う周縁ギャップの発生を引き起こすことさえある。
【0003】
更に、この文献においては、カチオン的に硬化可能な歯科用組成物に関する参考文献〔R.ボーウェン、J Dent Res(1956年)第35巻、第360〜379頁〕、〔AT−A−204687号〕も挙げられているが、これらはうまく使用することができないものであった。というのは、この硬化時間は非常に長く、しかも硬化した材料が悪い機械的特性を示すからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、部分的に又は完全に素早く硬化可能であり、しかも重合収縮をほとんど示さないが、同時に非常に良好な機械的特性を示すことが可能な材料をもたらす重合成分を基剤とした、保存修復学及び補綴歯科学用の重合可能な組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような課題は、歯科用組成物が以下の条件を満たすことによって達成され、この組成物は、
(a):(a)+(b)+(d)に対して5〜70重量%、好ましくは15〜60重量%の重合可能なモノマー類および/またはポリマー類、
(b):(a)+(b)+(d)に対して0〜95重量%、好ましくは40〜80重量%の充填材、
(c):(a)に対して0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜15重量%、特に好ましくは2.0〜10重量%の少なくとも1種の開始剤または1種の開始剤系、
(d):(a)+(b)+(d)に対して0〜95重量%、好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは5〜30重量%の、顔料、放射線不透過性添加物および/またはチキソトロピー性助剤を含む通常の補助薬
を含有する歯科用組成物であって、
前記成分(a)が、前記歯科用組成物を開環複分解重合(ROMP)によって部分的にまたは完全に硬化することができるような化学構造を有していることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
開環複分解重合は文献から公知であり、何年間に渡って工業的にも使用されてきている〔Comprehensive Polymer Sci.、第4巻、第109〜142頁〕。このような重合方法の幅広い応用は、必要とされる触媒が、酸素及び湿気に対して敏感であることにより、これまで妨げられてきた〔J.フェルドマン、R.R.シュロック、Prog. Inorg. Chem.(1991年)第39巻、第1頁〕。しかしながら、今日では、これらの欠点をほとんど有しないか、あるいは全く有しないROMP用の触媒がいくつか存在している〔WO−9623829号〕。光化学的に活性化された触媒もまた、光硬化ROMPに使用されるようになりつつある〔P.A.ファンデルシャアフ、A.ハフナー、A.ミューレバッハ;Angew. Chem.(1996年)第108巻、第1974〜1977頁〕。
【0007】
今ここに、驚くべきことに、これらの最近の触媒に関連したROMPは、歯科用目的のために使用することが可能な数多くの組成物を製造するのに非常に適していることが見い出された。これは、例えば、重合可能な充填材料、固定セメント、結合混合物、インレー、アンレー、被覆殻(veneer shells) 、仮歯冠およびブリッジ材料、歯科工学材料、原型材料および印象材料にも当てはまる。
【0008】
下記の一般式を有する化合物を、前記成分(a)のモノマー類またはポリマー類として使用することができ、
M−An
上式にて、
Mは、水素または線状の、分枝した、環状のまたは多環状の有機または有機金属残基を示す。可能な有機残基は、N、O、Si、P、Sよりなるグループからの0〜10個のヘテロ原子を有するC1 〜C30のアルキル、C6 〜C20のアリール、C7 〜C30のアルキルアリールまたはC3 〜C30のシクロアルキルであり、nは、Aについての結合点の数である。有機金属残基は、上述の有機残基に加えて、更に無機性である線状の、分枝した、環状のまたは多環状の構造を含む。
【0009】
好ましい残基Mは、以下のものが挙げられる。
【0010】
【化2】
Figure 0004358329
【0011】
但し、Qは、O、S、SO2 または、線状の、分枝した、または環状のC1 〜C20のアルキレン残基であり、この基は、フッ素化されていても良く、mは1〜20の整数であり、Tは、線状の、分枝した、または環状の飽和または不飽和のC1 〜C20の炭化水素残基であり、しかもqは3〜20の整数である。
Aは、下記の一般式
C−D
で表される不飽和環状または多環状の有機残基を示し、上式にて、
Cは、水素または、N、O、Si、P、Sよりなるグループからの1〜10個のヘテロ原子と0〜10個のカルボニル基を有した線状の、分枝した、または環状の飽和または不飽和の有機性C1 〜C20の残基であり、しかも、
Dは、シクロブテニル、シクロペンテニルまたは、環状系における示された位置と、任意に環状系のさらに別の位置にある、下記の一般式を有する不飽和残基であり、
【0012】
【化3】
Figure 0004358329
【0013】
上式にて、
1 、R2 、R3 は、水素またはN、O、Si、P、Sよりなるグループからの1〜10個のヘテロ原子と0〜10個のカルボニル基を有する線状の、分枝した、または環状の飽和または不飽和の有機性C1 〜C20の残基を示し、かつ、
Xは、O、NH、Sまたは、飽和または不飽和のC1 〜C30の炭化水素残基を示す。
【0014】
ROMPによって重合させることが可能な化合物で特に好ましいものは、以下のものである。
I)2,2‐ビス‐{4,1‐フェニレンオキシ‐3,1‐プロパンジイル‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}‐プロピリデン
【0015】
【化4】
Figure 0004358329
【0016】
II)2,2‐ビス‐{4,1‐フェニレンオキシ‐3,1‐プロパンジイル‐7‐オキサ‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}‐プロピリデン
【0017】
【化5】
Figure 0004358329
【0018】
III )ビス‐{メタンジイル‐オキシ‐3,1‐プロパンジイル‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシル}トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕‐デカン
【0019】
【化6】
Figure 0004358329
【0020】
IV)ビス‐{メタンジイル‐オキシ‐3,1‐プロパンジイル‐7‐オキサ‐ビシクロ‐〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシル}トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕‐デカン
【0021】
【化7】
Figure 0004358329
【0022】
V)1,1,1‐トリス{メタンジイル‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}プロパン
【0023】
【化8】
Figure 0004358329
【0024】
VI)1,1,1‐トリス{メタンジイル‐7‐オキサ‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}プロパン
【0025】
【化9】
Figure 0004358329
【0026】
VII )1,1,1‐トリス{メタンジイル‐オキシ‐ビス(エタンジイルオキシ)‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}プロパン
【0027】
【化10】
Figure 0004358329
【0028】
VIII)1,1,1‐トリス{メタンジイル‐オキシ‐ビス(エタンジイルオキシ)‐7‐オキサ‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}プロパン
【0029】
【化11】
Figure 0004358329
【0030】
IX)α,ω‐ビス{ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}ポリテトラヒドロフラン
【0031】
【化12】
Figure 0004358329
【0032】
X)α,ω‐ビス{7‐オキサ‐ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エニル‐6‐カルボキシ}‐ポリテトラヒドロフラン
【0033】
【化13】
Figure 0004358329
【0034】
XI)7‐オキサビシクロ〔2.2.1〕ヘプト‐2‐エン‐5,6‐ジカルボン酸無水物
【0035】
【化14】
Figure 0004358329
【0036】
ここに記載されている化合物は、開示された歯科用組成物中に、単独で使用することも、あるいはコモノマーと組み合わせて使用することもできる。これらのコモノマー類は、少なくとも一部がエチレン的に不飽和である化合物であって良い。使用するのが好ましいエチレン的に不飽和なコモノマー類は、アクリレート類またはメタクリレート類である。特に好ましいエチレン的に不飽和なコモノマー類は、ビス‐GMA、TEGDMA、ビス‐(ヒドロキシメチル)トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕‐デカン‐ジアクリレートおよび2,2‐ビス〔4,1‐フェニレンオキシ(3,1‐プロパンジイル)‐メタクリレート〕‐プロピリデンである。
【0037】
更に、少なくとも一部がエポキシ官能化されたコモノマー類を使用することができる。エポキシ官能化されたコモノマー類で特に好ましいものは、DE−A−19648283号に開示されている3,4‐エポキシシクロヘキシルメチル‐3’,4’‐エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、およびテトラキス‐〔3,4‐エポキシシクロヘキシルエチル〕‐テトラメチルテトラシクロシロキサンである。
【0038】
前記成分(b)として適した充填材は、一般には無機充填材である。具体例としては、石英、粉砕されたガラス、シリカゲルおよび発熱性シリカまたはこれらの粒状物が挙げられる。少なくとも一部に放射線不透過性の充填材を使用することも好ましい。これらは、一方においては放射線不透過性ガラスであって良く、例えばストロンチウム、バリウムまたはランタンを含有するガラス、またはこれらの充填剤の一部が例えばイットリウムトリフルオライド、ストロンチウムヘキサフルオロジルコネート、希土類金属のフッ化物などの放射線不透過性添加物からなっても良い。
【0039】
特に、EP−A−0023013号に記載されているようなガラス類は、粉末−液体系にて使用する充填材として好適である。ポリマーマトリックス中への取り込みを良くするには、上記の無機充填材を疎水性化することが好ましい。一般的な疎水性化剤はシラン類であり、例えばトリメトキシメタクリロイルオキシプロピルシランまたはトリメトキシグリシジルシランである。このような充填材は、20μm未満の平均粒度分布を有していることが好ましく、5μm未満であることが特に好ましく、粒径の上限は150μm、好ましくは70μm、特に25μmが好ましい。0.02〜0.06μmの平均粒径を有する充填材5〜25重量%と、1〜5μmの平均粒径を有する充填材65〜85重量%との混合物が特に好ましい。
【0040】
種々の遷移金属化合物が、ROMPの触媒として知られており、ROMPの特別な応用に従って使用される。本発明の歯科用組成物にあっては、成分(c)として、Rm AlX3-m と共に、下記の一般式
WXn6-n
を有する化合物が好適である。上記式においては、Xは、F、Cl、Brを示し、Lは、N、O、Si、P、Sよりなるグループからのヘテロ原子を5個まで含み、しかもClまたはBrによって5倍まで置換されたC1 〜C20のアルコレートまたはC6 〜C20のフェノレートを示し、Rは、線状のまたは分枝したC1 〜C10のアルキル残基を示し、nは、0〜6を示し、かつ、mは、0〜3を示し、活性化は、必要に応じて、C1 〜C3 のアルキル残基を有するアルキル錫を用いて行うことができる。
【0041】
また、下記の一般式を有する化合物
1 a2 b M=CR12
上式にて、
Mは、Mo、W、TaまたはNbを示し、
1 は、OR3 またはClまたはBrを示し、この際、R3 は、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C10のアルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的にフッ素化されていてもよく、
2 は、PR4 3またはN=Arを示し、この際、R4 は、線状のまたは分枝したC1 〜C20のアルキル残基または芳香族性のC7 〜C20の残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC7 〜C20の残基であり、該基は、線状のまたは分枝したC1 〜C10のアルキル、NH2 基またはOH基によって置換されてもよく、
1 およびR2 は、水素または、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6 〜C15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリールおよび一緒になってC1 〜C15のアルケニルを示し、
しかも、aおよびbはそれぞれ0〜6の値を示すが、但し、a+b≠0
を使用することも可能である。
【0042】
特に好ましい化合物は、R3 が、第三級アルキル残基であるか、もしくはArが、2,6位にアルキル置換基を有した芳香族性残基である化合物である。
【0043】
さらに、成分(b)として、下記の一般式
3 c4 d5 e Ru(=CR56f
を有する化合物も好適であり、上式にて、
3 は、Cl、Br、トシレートまたはR7 を示し、この際、R7 は、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C10のアルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的にフッ素化されていてもよく、
4 は、PR8 3またはN=Arを示し、この際、R8 は、線状のまたは分枝したC1 〜C20のアルキル残基または芳香族性のC7 〜C20の残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC7 〜C20の残基であり、この際、該基は、線状のまたは分枝したC1 〜C10のアルキル、NH2 基またはOH基によって置換されてもよく、
5 は、ベンゼンまたはアルキル置換されたC7 〜C20の芳香族基を示し、
5 およびR6 は、水素または、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6 〜C15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリールおよび一緒になってC1 〜C15のアルキレンを示し、
しかも、c、d、eおよびfはそれぞれ0〜4の値を示すが、但し、c+d+e+f≠0である。
【0044】
特に好ましい化合物は、R3 が、第三級アルキル残基であるか、もしくはArが、2,6位にアルキル置換基を有した芳香族性残基である化合物である。
【0045】
上記の歯科用組成物が少なくとも5重量%の水を含有する場合には、最後に述べた触媒もまた、水を含有した歯科用組成物への使用に適している。
【0046】
このような水含有量を有した歯科用組成物にあっては、さらに下記の一般式を有する化合物もまた、ROMP用の触媒として好適である。
〔L3 c4 d5 e Ru(=CR56f1 gh-
上式にて、
3 は、Cl、Br、トシレートまたはR’を示し、この際、R’は、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C10のアルキル残基であり、該基は、部分的にもしくは全体的にフッ素化されていてもよく、
4 は、PR8 3またはN=Arを示し、この際、R8 は、線状のまたは分枝したC1 〜C20のアルキル残基または芳香族性のC7 〜C30の残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC7 〜C20の残基であり、この際、該基は、線状のまたは分枝したC1 〜C10のアルキル、NH2 基またはOH基によって置換されてもよく、
5 は、ベンゼンまたはアルキル置換されたC7 〜C20の芳香族基を示し、
5 およびR6 は、水素または、線状のまたは分枝したまたは環状のC1 〜C15のアルキルまたはC6 〜C15のアリールまたはC7 〜C15のアルキルアリールおよび一緒になってC1 〜C15のアルキレンを示し、
c、d、eおよびfはそれぞれ0〜4の値を示し、
1 は、L3 を示し、しかも、
gおよびhはそれぞれ0〜3の値を示すが、
但し、c+d+e+f+g+h≠0である。
【0047】
ROMPを開始させる前述の触媒の他に、例えばラジカル生成剤またはカチオン生成剤などの他の触媒を成分(c)として含有させても良い。このような場合は、本発明の歯科用組成物が、ROMPによって部分的にしか硬化せず、第2反応機構に基づいて最終硬化する場合である。ラジカル生成触媒としては、紫外線または可視光線によって活性化可能な物質を使用することができ、例えばベンゾインアルキルエーテル、ベンジルケタール、アシルホスフィンオキシドまたは脂肪族および芳香族1,2‐ジケトン化合物、例えばカンファーキノンであり、この光化学重合は、第三級アミン類や有機亜リン酸塩のような活性化剤を添加することにより、公知の方法にて促進させることができる。
【0048】
レドックス機構によるラジカル重合を開始させるための適した開始剤系は、例えば、パーオキシド/アミン系またはパーオキシド/バルビツル酸誘導体系などである。これらの開始剤系を使用する場合、開始剤(例えば、パーオキシド)および触媒成分(例えば、アミン)を別々に調製することが好ましい。その後、この2つの成分を、使用する直前に一緒にして均質になるよう混合する。
【0049】
カチオン生成剤としては、ルイスまたはブレンステッド酸または、カチオン重合を開始させるこのような酸を放出する化合物のような酸生成体を使用することができ、例えばBF3 またはそのエーテル付加物(BF3 + THF、BF3 + Et2 Oなど)、AlCl3 、FeCl3 、HPF6 、HAsF6 、HSbF6 、HBF4 または、紫外線または可視光線による照射後に、または熱および/または圧力によって重合を開始させる物質、例えば(イータ‐6‐クメン)(イータ‐5‐シクロペンタ‐ジエニル)鉄‐ヘキサフルオロホスフェート、(イータ‐6‐クメン)(イータ‐5‐シクロペンタ‐ジエニル)鉄‐テトラフルオロボレート、(イータ‐6‐クメン)(イータ‐5‐シクロペンタジエニル)‐鉄‐ヘキサフルオロアンチモネート、置換されたジアリール‐ヨードニウム塩およびトリアリールスルホニウム塩である。促進剤としては、パーエステル類、ジアシルパーオキシド類、パーオキシジカルボン酸エステル類およびヒドロパーオキシド類などのパーオキシ化合物を使用することが可能である。ヒドロパーオキシド類を使用することが好ましい。クメン中に約70〜90%溶液であるクメンヒドロパーオキシドは、特に好ましい促進剤として使用することができる。光開始剤のクメンヒドロパーオキシドに対する比率は1:0.001〜1:10の広範囲にわたって種々変化させることができるが、1:0.1〜1:6の比率を使用することが好ましく、1:0.5〜1:4の範囲が特に好ましい。又、錯体形成剤、例えばシュウ酸、8‐ヒドロキシキノリン、エチレンジアミン‐テトラ四酢酸および芳香族ポリヒドロキシ化合物などを使用することも可能である。塩基、典型的には第三級アミン類を遅延剤として添加することができる。
【0050】
成分(d)の適した補助剤は、例えば歯科医術において通常使用される安定化剤、顔料または希釈剤である。
【0051】
本発明の歯科用組成物は、使用者が利用し易いように、単一成分系と多成分系のどちらにもすることができる。単一成分の歯科用組成物の場合、そこに含まれる触媒は、歯科用組成物の素早い最終硬化を生じさせる光によって活性化されるものが好ましい。この場合には、歯科用組成物はペーストの形態であることが好ましい。多成分系の場合には、これら化合物は、空間的に分離した容器の中に保存され、使用する直前までは、手または適当な混合装置を用いて一緒に混合されない。混合により硬化工程が開始され、部分的なまたは最終的な全体の硬化が生じる。ペースト‐ペースト系または粉末‐液体系のいずれかを使用することができる。混合工程の結果として部分的な硬化しか起こらないような触媒を選択した場合には、組成物が、光化学的に活性化可能で、第2段階において組成物を光に曝すことによって歯科用組成物の最終的な硬化を生じさせる他の開始剤を含有することが好ましい。このようにして、使用者は、部分的に硬化した状態の歯科用組成物を調製することができ、その後、これを例えば患者の口の中での適用して完全に硬化した塊状物となるまで変化させる。
【0052】
本発明の歯科用組成物は、素早い重合過程で、ほとんど体積収縮がなく、耐磨耗性が良く、しかも良好な機械的特性を示す、部分的に又は完全に硬化した材料をもたらすという特徴を示す。
【0053】
以下の実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
【0054】
実施例
実施例1:光誘導されたROMPによって硬化する単一成分充填材料
2.0gの〔W(=NPh)(CH2 SiMe3 )2 {OCMe(CF3 )2 }2 〕を、20gの化合物IIに添加し、透明な溶液が得られるまで攪拌した。この溶液を、0.5gの高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)と77.5gの細かく粉砕された石英粉末と混練して、均質なペーストを得る。機械的特性を測定するための試験片を製造するために、上記ペーストを適当な試験片成形型内に入れ、ISO規格4049に従って光を用いて硬化させる。
【0055】
実施例2:ROMPによって硬化する二成分充填材料
4.0gの化合物VIを、0.05gの高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)と5.95gの細かく粉砕された石英粉末と混練して、均質なペーストA2を得る。
【0056】
アリールルテニウム酸塩(CGI452、チバスペシャルティケミカルズ社製)を基剤としたROMP触媒0.4gを、0.05gの高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)と3.0gのジオクチルフタレートと6.55gの細かく粉砕された石英粉末と混練して、均質なペーストB2を得る。機械的特性を測定するための試験片を製造するために、上記ペーストA2及びB2のそれぞれ1gずつを一緒に均質になるまで混合し、(ISO規格4049に従って)適当な試験片成形型内に入れ、硬化後に(約5分間)型から取り出す。
【0057】
実施例3:第2硬化段階においてラジカル重合する、二成分の仮歯冠およびブリッジ材料
4.6gのビス‐(ヒドロキシメチル)トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕‐デカン‐ジアクリレートを、アリール‐ルテニウム酸塩(CGI452、チバスペシャルティケミカルズ社製)を基剤としたROMP‐触媒0.4g、高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)0.05g及び、細かく粉砕された石英粉末4.95gと混練して、均質なペーストA3を得る。
【0058】
5.0gの化合物III を、0.02gのカンファーキノン、0.05gの高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)と4.93gの細かく粉砕された石英粉末と混練して、均質なペーストB3を得る。
【0059】
一時的材料を製造するには、ペーストA3とB3のそれぞれの等量を一緒に均質になるまで混合し、適当な受け容器内に入れる。約2〜3分後には、この材料は中間硬化物となり、この硬化物は長時間待ってもこれ以上変化しない。この予め硬化した材料は、可視光線に40秒間曝すことで最終硬化が達成される。
【0060】
実施例4:第2硬化段階においてカチオン的に重合する、二成分の仮歯冠およびブリッジ材料
4.8gのテトラキス‐〔3,4‐エポキシシクロヘキシルエチル〕‐テトラメチルテトラシクロ‐シロキサン、アリールルテニウム酸塩(CGI452、チバスペシャルティケミカルズ社製)を基剤としたROMP‐触媒0.4g、高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)0.05g及び、細かく粉砕された石英粉末4.75gを混練して、均質なペーストA4を得る。
【0061】
5.0gの化合物III を、0.02gのフェロセニウム‐ヘキサフルオロアンチモネート、0.02gのクメンヒドロパーオキシド、0.05gの高分散二酸化珪素(アエロジル OX50、デグサ社製)と4.91gの細かく粉砕された石英粉末と混練して、均質なペーストB4を得る。
【0062】
一時的材料を製造するには、ペーストA4とB4のそれぞれの等量を一緒に均質になるまで混合し、適当な受け容器内に入れる。約2〜3分後には、この材料は中間硬化物となり、この硬化物は長時間待ってもこれ以上変化しない。この予め硬化した材料は、可視光線に40秒間曝すことで最終硬化が達成される。
【0063】
実施例5:歯科用充填材料としての粉末‐液体系
1.0gの化合物XIを、1.0gのガラス粉末(CHELON−FIL粉末、ESPE社製、ジーフェルト)と混合する。スパチュラを用いてこの粉末混合物を、K2 RuCl5 *xH2 Oの水溶液(c=140mg/ml)0.6gと攪拌する。機械的特性を測定するための試験片を製造するために、この充填組成物を混合した直後に、ISO規格4049またはISO規格9917に従って適当な試験片成形型内に入れ、組成物を硬化させる。
【0064】
上記実施例1、2および5記載の本発明の歯科用組成物を硬化させることにより得られた材料の機械的物性(圧縮強度、曲げ強度、体積収縮、磨耗性)測定結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
Figure 0004358329
【0066】
上記実施例1〜5の実験結果から、本発明の歯科用組成物は、素早い重合過程により部分的に又は完全に硬化した材料をもたらし、この硬化材料は、体積収縮をほとんど示さず、耐磨耗性が良く、非常に良好な機械的特性を有していることが示され、本発明の歯科用組成物は、保存修復学や補綴歯科学用の重合性組成物として好適である。

Claims (7)

  1. (a):(a)+(b)+(d)に対して5〜70重量%の重合可能なモノマー類および/またはポリマー類、
    (b):(a)+(b)+(d)に対して0〜95重量%の充填材、
    (c):(a)に対して0.01〜15重量%の少なくとも1種の開始剤または1種の開始剤系、
    (d):(a)+(b)+(d)に対して0〜95重量%の、顔料、放射線不透過性添加物および/またはチキソトロピー性助剤を含む通常の補助薬
    を含有する歯科用組成物であって、
    前記成分(a)が、開環複分解重合によって前記歯科用組成物の部分的なまたは最終的な硬化が行われるような化学構造を有し、しかも、下記の一般式を有するモノマー類
    M−A
    〔上式にて、
    Mは、水素または線状の、分枝した、環状のまたは多環状の有機または有機金属残基を示し、しかも前記有機残基は、N、O、Si、P、Sよりなるグループからの0〜10個のヘテロ原子を有するC 〜C 30 のアルキル、C 〜C 20 のアリール、C 〜C 30 のアルキルアリールおよびC 〜C 30 のシクロアルキルから選ぶことができ、nの数はAに対する結合点であり、しかも、前記有機金属残基がさらに、前記有機残基と同様に、無機性である線状の、分枝した、環状のまたは多環状の構造を含み、Aは、下記の一般式C−Dで表される不飽和環状または多環状の有機残基を示し、上式にて、Cは、N、O、Si、P、Sよりなるグループからの0〜10個のヘテロ原子と0〜10個のカルボニル基を有した線状の、分枝した、または環状の飽和または不飽和の有機性C 〜C 20 の残基であり、しかも、Dは、シクロブテニル、シクロペンテニルまたは、環状系における示された位置と、任意にさらに別の位置にある、下記の一般式の不飽和残基であり、
    Figure 0004358329
    上式にて、R 、R 、R は、水素またはN、O、Si、P、Sよりなるグループからの0〜10個のヘテロ原子と0〜10個のカルボニル基を有する線状の、分枝した、または環状の飽和または不飽和の有機性C 〜C 20 の残基を示し、かつ、Xは、O、NH、Sまたは、飽和または不飽和のC 〜C 30 の炭化水素残基を示す〕
    を含むこと、及び
    前記成分(c)が、下記のi)〜iii)の化合物:
    i)一般式R AlX 3−m の化合物と共に、一般式WX 6−n を有する化合物
    〔上式にて、Xは、F、Cl、Brを示し、
    Lは、N、O、Si、P、Sよりなるグループからのヘテロ原子を5個まで含み、しかもClまたはBrによって5倍まで置換されたC 〜C 20 のアルコレートまたはC 〜C 20 のフェノレートを示し、
    Rは、線状のまたは分枝したC 〜C 10 のアルキル残基を示し、
    nは、0〜6を示し、かつ、mは、0〜3を示す〕、
    ii)一般式L M=CR を有する化合物
    〔上式にて、
    Mは、Mo、W、TaまたはNbを示し、
    は、OR またはClまたはBrを示し、この際、R は、線状のまたは分枝したまたは環状のC 〜C 10 のアルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的にフッ素化されていてもよく、
    は、PR またはN=Arを示し、この際、R は、線状のまたは分枝したC 〜C 20 のアルキル残基または芳香族性のC 〜C 20 の残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC 〜C 20 の残基であり、該基は、線状のまたは分枝したC 〜C 10 のアルキル、NH 基またはOH基によって置換されてもよく、R およびR は、水素または、線状のまたは分枝したまたは環状のC 〜C 15 のアルキルまたはC 〜C 15 のアリールまたはC 〜C 15 のアルキルアリールおよび一緒になってC 〜C 15 のアルキレンを示し、しかも、aおよびbはそれぞれ0〜6の値を示すが、但し、a+b≠0〕、及び
    iii)一般式L Ru(=CR を有する化合物
    〔上式にて、
    は、Cl、Br、トシレートまたはR を示し、この際、R は、線状のまたは分枝したまたは環状のC 〜C 10 のアルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的にフッ素化されていてもよく、
    は、PR またはN=Arを示し、この際、R は、線状のまたは分枝したC 〜C 20 のアルキル残基または芳香族性のC 〜C 20 の残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC 〜C 20 の残基であり、この際、該基は、線状のまたは分枝したC 〜C 10 のアルキル、NH 基またはOH基によって置換されてもよく、
    は、ベンゼンまたはアルキル置換されたC 〜C 20 の芳香族基を示し、
    およびR は、水素または、線状のまたは分枝したまたは環状のC 〜C 15 のアルキルまたはC 〜C 15 のアリールまたはC 〜C 15 のアルキルアリールおよび一緒になってC 〜C 15 のアルキレンを示し、しかも、c、d、eおよびfはそれぞれ0〜4の値を示すが、但し、c+d+e+f≠0〕
    から選ばれることを特徴とする歯科用組成物。
  2. 前記歯科用組成物が前記成分(a)〜(d)を下記の比率:
    (a)が、(a)+(b)+(d)に対して15〜60重量%、
    (b)が、(a)+(b)+(d)に対して40〜80重量%、
    (c)が、(a)に対して2.0〜10重量%、および、
    (d)が、(a)+(b)+(d)に対して0〜30重量%
    にて含有することを特徴とする請求項1記載の歯科用組成物。
  3. 前記歯科用組成物がさらに、少なくとも5重量%の水を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用組成物。
  4. 前記成分(c)が、下記の一般式を有する化合物
    〔L Ru(=CR h−
    〔上式にて、
    は、Cl、Br、トシレートまたはR を示し、この際、R は、線状のまたは分枝したまたは環状のC 〜C 10 のアルキル残基であり、該基は、部分的にまたは全体的にフッ素化されていてもよく、
    は、PR またはN=Arを示し、この際、R は、線状のまたは分枝したC 〜C 20 のアルキル残基または芳香族性のC 〜C 20 の残基であり、しかも、Arは、芳香族性のC 〜C 20 の残基であり、この際、該基は、線状のまたは分枝したC 〜C 10 のアルキル、NH 基またはOH基によって置換されてもよく、
    は、ベンゼンまたはアルキル置換されたC 〜C 20 の芳香族基を示し、
    およびR は、水素または、線状のまたは分枝したまたは環状のC 〜C 15 のアルキルまたはC 〜C 15 のアリールまたはC 〜C 15 のアルキルアリールおよび一緒になってC 〜C 15 のアルキレンを示し、
    c、d、eおよびfはそれぞれ0〜4の値を示し、
    は、L を示し、しかも、
    gおよびhはそれぞれ0〜3の値を示すが、
    但し、c+d+e+f+g+h≠0〕であり、かつ、前記歯科用組成物が、成分(c)に対して5重量%の水を含有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用組成物。
  5. 前記歯科用組成物がさらに、ラジカル重合による第2段階における最終硬化のための開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
  6. 前記歯科用組成物がさらに、カチオン重合による第2段階における最終硬化のための開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科用組成物。
  7. 重合可能な充填材料、固定セメント、結合混合物、インレー、アンレー、被覆殻、仮歯冠およびブリッジ材料、歯科学材料、原型材料および印象材料の製造のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の歯科用組成物の使用。
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