JPH11157276A - サイドノック式筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓孔の内側と押圧駒の外側によって形成され
る隙間から、軸筒内にゴミや汗などによる水分が侵入し
てしまう危険性があった。ちなみに、ゴミが軸筒内に侵
入してしまうと、芯繰り出し機構がスム−ズに摺動しな
くなってしまったり、また、水分が侵入してしまうと金
属部品、例えば、芯の把持・解放を行うチャック体やス
プリングなどを錆びさせてしまうものであり、動作不良
を起こす原因になってしまうものであった。 【解決手段】 軸筒の側面から突出している押圧駒を径
方向に押圧することによって、前記軸筒内の筆記物を出
没せしめるサイドノック式筆記具であって、前記軸筒と
共に押圧駒も被覆する筒状部材を配置した特徴とするサ
イドノック式筆記具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、軸筒の側面から突
出している押圧駒を径方向に押圧することによって、前
記軸筒内の筆記物を出没せしめるサイドノック式筆記具
に関する。

【０００２】

【従来の技術】１例として、実開平８−１８３２９５号
公報がある。サイドノック式シャ−プペンシルが１例と
して記載されている。詳述すると、軸筒の内側には、芯
繰り出し機構が摺動自在に配置されており、その芯繰り
出し機構を作動させるための押圧駒が、前記軸筒の側面
に形成された窓孔から突出した状態で配置されている。
そして、その押圧駒を径方向へ押圧せしめることによっ
て前記芯繰り出し機構が作動し、芯が繰り出されるよう
になっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
にあっては、窓孔の内側と押圧駒の外側によって形成さ
れる隙間から、軸筒内にゴミや汗などによる水分が侵入
してしまう危険性があった。ちなみに、ゴミが軸筒内に
侵入してしまうと、芯繰り出し機構がスム−ズに摺動し
なくなってしまったり、また、水分が侵入してしまうと
金属部品、例えば、芯の把持・解放を行うチャック体や
スプリングなどを錆びさせてしまうものであり、動作不
良を起こす原因になってしまうものであった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みてなされたものであり、軸筒の側面から突出してい
る押圧駒を径方向に押圧することによって、前記軸筒内
の筆記物を出没せしめるサイドノック式筆記具であっ
て、前記軸筒と共に押圧駒も被覆する筒状部材を配置し
たことを要旨とする。

【０００５】

【実施例】本発明における１例を図１〜図５に示し説明
する。サイドノック式シャ−プペンシルに適用した例で
ある。軸筒１の内部前方には、芯繰り出し機構２が摺動
可能に配置されている。その芯繰り出し機構２は、芯
（筆記物）Ｌを１本ごと分離する芯受け部材３と後端に
傾斜面４が形成されたスライダ−５、並びに、そのスラ
イダ−５の前端に圧入され芯の把持・解放を行うチャッ
ク体６、そのチャック体６の閉鎖・拡開を行うチャック
リング７などから構成されている。符号８は、前記芯受
け部材３とスライダ−５とを連結せしめる芯挿通管であ
り、符号９は、前記芯繰り出し機構２を後方に付勢する
コイルスプリングなどの弾撥部材である。

【０００６】また、軸筒１の前端には、継ぎ手部材１０
を介して先部材１１が螺合などにより着脱自在に固定さ
れている。その先部材１１の内側には、ゴム状の芯戻り
止め部材１２が内設されている。一方、軸筒１の後端に
は、消しゴム１３並びに、その消しゴムを覆うようにキ
ャップ１４が着脱自在に取り付けられており、側面には
クリップ部材１５が取り付けられている。尚、軸筒１の
中間部、前記芯受け部材３より後方は、芯タンク部１６
となっている。

【０００７】前記軸筒１の芯繰り出し機構２に相当する
位置の側面には、窓孔１７が形成されており、その窓孔
１７には、前端を前記スライダ−５の傾斜面４に当接さ
せた押圧駒１８が突出した状態で配置されている。この
押圧駒１８は、後端を支点とし、軸筒１の径方向に対し
押圧回転可能となっている。

【０００８】また、軸筒１の把持する部分、具体的に
は、前記押圧駒１８が配置されている部分には、筒状の
グリップ部材１９が被覆されている。そのグリップ部材
１９は、均一な厚さで形成されているのではなく、前記
押圧駒１８の部分においては薄く形成（薄肉部２０）さ
れている。また、押圧駒１８と薄肉部２０との間には、
隙間２１が形成されており、グリップ部材１９を軸筒１
へ組み付ける際の容易性を図っていると共に、寸法のば
らつきによる不用な押圧駒１８の押圧作用を防止してい
る（図２、図３参照）。更に、押圧駒１８の後方におい
ても、軸筒１とグリップ部材１９との間には、隙間２２
が形成されている。この隙間２２も組み立ての容易性を
図ってのことであり、組み付ける際、グリップ部材１９
の内面と軸筒１から突出している押圧駒１８の表面との
接触・摩擦抵抗を極力少なくしようとしている。

【０００９】前記軸筒１の押圧駒１８の近傍には、縦方
向に突部２３が形成されており、その突部２３に係合す
るように前記グリップ部材１９の内側にも凹部２４が形
成されている。グリップ部材１９の軸筒１に対する回転
防止を考慮してのことであるが、その回転防止作用は、
前記押圧部材１８が軸筒１から突出している構成からも
なされている。図５は、芯の繰り出し操作を行ったとき
の参考図であり、指の操作によりグリップ部材１９の薄
肉部２０が径方向に変形し、次いで、押圧駒１８が径方
向に押圧せしめられることによって芯繰り出し機構２が
作動し、芯が繰り出される。この様に、押圧操作をする
際、指は柔軟な薄肉部２０（グリップ部材１９）を押圧
するので、その感触が良く、また、滑ることもないから
良好に押圧操作をすることができる。尚、グリップ部材
１８の材質としては、種々あるが、１例として、シリコ
−ンゴムやニトリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、
天然ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ネオプレン
ゴム、ＳＢＲ、ＮＢＲ、エラストマ−、軟質ポリエチレ
ンなどが挙げられる。また、以上の例においては、シャ
−プペンシルを挙げて説明したが、ボ−ルペン体（筆記
物）などを軸筒内に摺動自在に収納したサイドノック式
筆記具であっても良い。

【００１０】

【発明の効果】本発明は、軸筒の側面から突出している
押圧駒を径方向に押圧することによって、前記軸筒内の
筆記物を出没せしめるサイドノック式筆記具であって、
前記軸筒と共に押圧駒も被覆する筒状部材を配置したの
で、軸筒内、特に作動部部分にゴミや水分などが侵入せ
ず、長期に渡り良好な筆記具として使用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１例を示す縦断面図。

【図２】図１の要部拡大図。

【図３】図１のＡ−Ａ線拡大断面図。

【図４】図１のＢ−Ｂ線拡大断面図。

【図５】動作を示す断面図。

【符号の説明】

１ 軸筒 ２ 芯繰り出し機構 ３ 芯受け部材 ４ 傾斜面 ５ スライダ− ６ チャック体 ７ チャックリング ８ 芯挿通管 ９ 弾撥部材 １０ 継ぎ手部材 １１ 先部材 １２ 芯戻り止め部材 １３ 消しゴム １４ キャップ １５ クリップ部材 １６ 芯タンク部 １７ 窓孔 １８ 押圧駒 １９ グリップ部材 ２０ 薄肉部 ２１ 隙間 ２２ 隙間 ２３ 突部 ２４ 凹部 Ｌ 芯（筆記物）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸筒の側面から突出している押圧駒を径
   方向に押圧することによって、前記軸筒内の筆記物を出
   没せしめるサイドノック式筆記具であって、前記軸筒と
   共に押圧駒も被覆する筒状部材を配置したことを特徴と
   するサイドノック式筆記具。