JPH11157038A - 積層白色ポリエステルフィルム - Google Patents
積層白色ポリエステルフィルムInfo
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- JPH11157038A JPH11157038A JP34218297A JP34218297A JPH11157038A JP H11157038 A JPH11157038 A JP H11157038A JP 34218297 A JP34218297 A JP 34218297A JP 34218297 A JP34218297 A JP 34218297A JP H11157038 A JPH11157038 A JP H11157038A
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Abstract
白色ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 酸化チタン微粒子を含むポリエステル層
(A)の両面に、硫酸バリウム微粒子を含むポリエステ
ル層(B)を積層してなる複合フィルムであって、該ポ
リエステル層(A)、(B)の少なくとも一層が蛍光増
白剤を含有していることを特徴とする積層白色ポリエス
テルフィルム。
Description
テルフィルムに関し、さらに詳しくは、高級感のある白
色性に優れた積層白色ポリエステルフィルムに関する。
バリウム微粒子を多量に添加して白色ポリエステルフィ
ルムを得ることは、公知となっている。また、該粒子に
蛍光増白剤を添加して見かけの白さを向上させることも
知られている。
白色ポリエステルフィルムにおいて、酸化チタン微粒子
を多量に添加して得られるフィルムは、白色性や遮光性
は付与できるが、色調b値が余り下がらず、ビデオプリ
ンターや印画紙等のカラー受像基材に適用した場合、フ
ィルムの青味が不足することからカラー転写画像の色彩
のコントラストや色調に鮮明性を欠き易い。また、酸化
チタン微粒子は活性が強いことから熱履歴、光などで黄
変化し易い。
て得られるフィルムは、青味の強い白色性が得られ色調
b値は下がるが、遮光性が不十分なため、カラー受像基
材に適用した場合、転写画像の色調に鮮明性を欠き易
い。
決し、色調b値が低く、しかも優れた白色性、遮光性、
表面光沢等を有する積層白色ポリエステルフィルムを提
供することにある。
に、本発明の積層白色ポリエステルフィルムは、酸化チ
タン微粒子を含むポリエステル層(A)の両面に、硫酸
バリウム微粒子を含むポリエステル層(B)を積層して
なる複合フィルムであって、該ポリエステル層(A)、
(B)の少なくとも一層が蛍光増白剤を含有しているも
のからなる。
は、ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得ら
れるポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸等で代表されるものであ
り、またジオールとは、エチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール等で代表されものである。具体的に
は例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキ
シレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレート等を使用できる。本
発明の場合、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレートが好ましい。
リエステルであっても、コポリエステルであってもよ
く、共重合成分としては例えば、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコー
ル等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸成
分を用いることができる。
応じて、本発明の効果を損なわない量で適宜な添加剤、
例えば耐熱安定剤、耐酸化安定剤、耐侯安定剤、紫外線
吸収剤、染料、分散剤、カップリング剤等を配合しても
よい。
は、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリ
エチレンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐
薬品性等に優れているものである。
むポリエステル層(A)の両面に、硫酸バリウム微粒子
を含むポリエステル層(B)を設けるのであるが、この
場合、ポリエステル層(A)、(B)は同一のポリエス
テル組成物であっても、異なるポリエステル組成物であ
ってもよい。特に、ポリエステル層(A)、(B)が異
なる組成物、例えばポリエステル層(A)がホモポリエ
ステルでポリエステル層(B)がコポリエステルからな
る場合、易接着性、柔軟性等の特性を容易に発現させる
ことができるのでより好ましい。また、ポリエステル層
(A)がポリエチレンテレフタレートでポリエステル層
(B)がポリエチレンナフタレートの場合、各組成物の
特性が兼備された効果が得られるので好ましい。
加する酸化チタン微粒子については、製法等が種々開示
されており、詳細には、例えば化学大辞典(共立出版
(株))などに説明されているルチル型、アナターゼ型
の微粒子であり、必要に応じて表面処理が施されていて
もよい。本発明では、酸化チタンの中でも特に白色度、
分散性、隠蔽性、耐候性等に優れたものの適用が好まし
い。
5〜5μmの範囲にあることが好ましく、0.1〜3μ
mの範囲にあるものがより好ましい。平均粒子径が上記
範囲外では均一分散化が難しくなったり、フィルム表面
の平潤性が悪化し易い。また、酸化チタン微粒子の添加
量は0.5〜25重量%の範囲にあることが好ましく、
5〜20重量%の範囲にあるものがより好ましい。添加
量が上記範囲未満ではフィルムの光学濃度、白色度等の
特性を向上させることが難しく、逆に上記範囲以上では
延伸時にフィルム破れを生じ易い。
加する硫酸バリウム微粒子についても、製法等が各種開
示されており、詳細には、例えば化学大辞典(共立出版
(株))などに説明されている。硫酸バリウム微粒子
は、必要に応じて表面処理が施されていてもよく、本発
明では、沈降性硫酸バリウムの適用が好ましい。
05〜5μmの範囲にあることが好ましく、0.1〜3
μmの範囲にあるものがより好ましい。平均粒子径が上
記範囲外では均一分散化が難しくなったり、フィルム表
面の平潤性が悪化し易い。また、硫酸バリウム微粒子の
添加量は1〜25重量%の範囲にあることが好ましく、
5〜20重量%の範囲にあるものがより好ましい。添加
量が上記範囲未満ではフィルムの光学濃度、白色度、色
調b値等の特性を向上させることが難しく、逆に上記範
囲以上では延伸時にフィルム破れや、後加工の際に粉発
生等の不都合を生じ易い。
(B)に添加する微粒子以外にも、ポリエステルの重縮
合反応系で触媒残渣とリン化合物との反応により析出し
た微粒子を併用することもできる。析出微粒子として
は、例えばカルシウム、リチウム及びリン化合物から成
るものまたはカルシウム、マグネシウム及びリン化合物
から成るもの等を挙げることができる。これらの粒子の
ポリエステル中での含有量はポリエステル100重量部
に対して0.05〜1重量部の範囲にあることが好まし
い。
ス値(0〜−5)であることが好ましく、これを達成す
るためには、ポリエステル層(A)、(B)の少なくと
も一層に蛍光増白剤を含有せしめることが必要である。
中や人工光中の目に見えない紫外線を吸収し、これを紫
〜青色の可視光線に変え輻射する機能を保持し、その蛍
光作用により高分子物質の明度を低下させることなく白
度を助長させる化合物である。使用する蛍光増白剤とし
ては、例えば、商品名“ユビテック”(チバガイギー
社)、“OB−1”(イーストマン社)、“TBO”
(住友精化(株))、“ケイコール”(日本曹達
(株))、“カヤライト”(日本化薬(株))、“リュ
ーコプア”EGM(クライアントジャパン(株))等が
挙げられる。但し、蛍光増白剤は、特に限定されるもの
ではなく、単独、場合によっては2種以上の併用であっ
てもよいが、本発明では、特に耐熱性に優れ、前述のポ
リエステルとの相溶性がよく均一分散できるとともに、
着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼさないものの選択が
望ましい。
有量は、0.005〜1重量%の範囲にあることが好ま
しく、0.05〜0.5重量%の範囲にあるものがより
好ましい。含有量が上記範囲より低いと充分な増白効果
が得られにくく、上記範囲を越えるものは均一分散性や
白色度が低下し易い。
ムの厚みは、特に限定されないが、通常10〜500μ
m、好ましくは20〜300μm程度の範囲にあるもの
が基材フィルムとしての実用面での取扱性に優れるので
好ましい。また、積層するポリエステル層(B)の厚み
は、上下層とも3〜50μmの範囲にあることが好まし
く、5〜25μmの範囲にあるものが白色度や色調b
値、光学濃度の点からより好ましい。
は、色差計によって求めた色調b値が0〜−5、好まし
くは−0.5〜−3の範囲にあるのが高級なイメージを
与えるのでよい。色調b値が上記範囲外のものは見かけ
の白さが不足し、カラー写真等の受像基材としたとき色
調の鮮明性が低下し易い。
色度は、80%以上、110%以下が好ましい。さらに
好ましくは85%以上、105%以下である。白色度が
上記範囲外では、フィルムが黄味がかったり、印刷の高
級感を損ない易い。
ルムの光学濃度は、0.6以上、1.6以下であること
が好ましい。さらに好ましくは、0.8以上、1.5以
下である。光学濃度が0.6未満であると、フィルムの
隠蔽性が小さいため裏側が透けて見え、好ましくない。
また、光学濃度が1.6を越えるためには、多量の粒子
を含まねばならず、フィルムの強度が弱くなるので好ま
しくない。
面光沢度は、30%以上、90%以下が好ましい。さら
に好ましくは40%以上、80%以下である。光沢度が
上記範囲外では、カラー写真等の受像基材としたとき画
像の鮮明性が低下し易い。
ルムの製造方法について、いくつかの例を説明するが、
かかる例のみに限定されるものではない。ポリエステル
のチップ及び酸化チタン微粒子のマスターチップを十分
に真空乾燥した後に、270〜300℃に加熱された押
出機Aに供給し、また、ポリエステル層(B)を積層す
るため、別の乾燥したポリエステルのチップ及び硫酸バ
リウム微粒子のマスターチップを別の押出機Bに供給
し、T型の3層口金内で押出機Bのポリマーが押出機A
のポリマーの両表層に位置するように積層してシート状
に吐出する。
60℃にコントロールされた冷却ドラム上に、静電気で
密着させ冷却固化して未延伸フィルムを作成し、該未延
伸フィルムを80〜120℃に加熱したロール群に導い
て、長手方向に2〜5倍縦延伸し、20〜30℃のロー
ル群で冷却する。続いて縦延伸したフィルムの両端をク
リップで把持しながらテンターに導き、90〜140℃
に加熱した雰囲気中でフィルム長手方向に垂直な方向に
横延伸する。延伸倍率は縦、横それぞれ2〜5倍の範囲
に設定するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍
率)は6〜20倍の範囲にあることが好ましい。面積倍
率が6倍未満であると得られるフィルムの白さが不良と
なり、逆に20倍を越えると延伸時に破れを生じやすく
なり製膜性が不良となる傾向がある。
性、寸法安定性を付与するために、テンター内で150
〜230℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷
やして巻き取り、本発明のフィルムを得る。
における各特性値は、次の測定、評価方法、基準によ
る。 (1)粒子の平均粒子径 粒子をエタノール中に分散させ、遠心沈降式粒度分布測
定装置((株)堀場製作所製、CAPA4500)を用
いて測定し、体積平均径を算出して平均粒子径とした。
で測定し、得られたb値で判定する。
V−2600用いて波長450nm及び550nmにお
ける反射率をそれぞれB%、G%としたとき、白色度
(%)=4B−3Gで表される。
した。
製)を用い、変光角60゜、入光角60゜での値を求め
た。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 ポリエチレンテレフタレートのチップに、平均粒子径
0.2μmの酸化チタン微粒子15重量%を混合した原
料を180℃で3時間乾燥した後に、押出機Aに供給
し、常法により285℃で溶融してT型3層複合口金の
中央層に導入した。
ートのチップに、平均粒子径0.45μmの硫酸バリウ
ム15重量%、蛍光増白剤“OB−1”(イーストマン
社製)を0.06重量%添加した原料を180℃で3時
間乾燥した後に、押出機Bに供給し、常法により285
℃で溶融してT型3層口金内で上記押出機Aからの中央
層の両表層に積層して、該溶融体シートを表面温度25
℃に保たれた冷却ドラム上に静電荷法で密着冷却固化さ
せた。続いて、該未延伸フィルムを常法に従い長手方向
に98℃に加熱されたロール群を用いて3.2倍縦延伸
し、25℃のロール群で冷却した。さらに該縦延伸フィ
ルムをテンターに導き125℃に加熱された雰囲気中で
フィルム長手方向に垂直な方向に3.4倍横延伸した。
その後テンター内で220℃にて熱固定を行い、均一に
徐冷後巻き取り、厚さ75μmの二軸延伸積層フィルム
を得た。得られたフィルムの厚さは、表層10μmず
つ、中央層55μmの構成であった。
に示す通りであり、色調b値が低く白色度、光学濃度、
光沢度に優れたものであった。
カルボン酸成分としてテレフタル酸85モル%及びイソ
フタル酸15モル%、ジオール成分としてエチレングリ
コール100モル%を用いた固有粘度(IV)0.8の
共重合ポリエステル(実施例2)、固有粘度(IV)
0.7のポリエチレン−2,6−ナフタレンレート(実
施例3)を用いた他は、実施例1と同一の手法でフィル
ムを得た。積層白色ポリエステルフィルムの特性は、表
1に示した如く、色調b値が低く、白色度、光学濃度、
光沢度に優れたものであった。
ン微粒子として平均粒径0.5μmのもの、押出機Bの
原料に添加する硫酸バリウム微粒子として平均粒径0.
65μmのものを用いた他は、実施例1と同一の手法で
フィルムを得た。積層白色ポリエステルフィルムの特性
は、表1の通りであり、色調b値が低く、白色度、光学
濃度、光沢度に優れたものであった。
Aに供給する原料と同一のもの用いた他は、実施例1と
同一の手法でフィルムを得た。表1に得られた積層白色
ポリエステルフィルムの特性を示した。該フィルムは、
色調b値が高く、黄味を呈するものであった。
Bに供給する原料と同一のもの用いた他は、実施例1と
同一の手法でフィルムを得た。表1に得られた積層白色
ポリエステルフィルムの特性を示した。該フィルムは、
光学濃度が低く、遮光性に欠けるものであった。
によれば、積層構成の芯層、両表層にそれぞれ特定の粒
子、特定の化合物を含有せしめたので、次のような優れ
た効果を得ることができた。まず、本発明の積層白色ポ
リエステルフィルムは、白色度が高く、しかも色調b値
も小さなものが得られ、高級なイメージを与える。ま
た、本発明の積層白色ポリエステルフィルムは、優れた
遮光性も兼備している。
は、上記のような優れた特性を有するので、カード、シ
ール、宅配便伝票、ビデオプリンター用受像紙、バーコ
ードプリンター用受像紙、ポスター、地図、無塵紙、表
示板、印画紙、複写紙などに適用できるが、特に表面に
印字または印刷されるための基材、特にカラー印刷基材
に好適に用いられる。
Claims (5)
- 【請求項1】 酸化チタン微粒子を含むポリエステル層
(A)の両面に、硫酸バリウム微粒子を含むポリエステ
ル層(B)を積層してなる複合フィルムであって、該ポ
リエステル層(A)、(B)の少なくとも一層が蛍光増
白剤を含有していることを特徴とする積層白色ポリエス
テルフィルム。 - 【請求項2】 各ポリエステル層(B)の積層厚みが3
〜50μmの範囲にある、請求項1に記載の積層白色ポ
リエステルフィルム。 - 【請求項3】 色差計によって求めた色調b値が0〜−
5の範囲にある、請求項1または2に記載の積層白色ポ
リエステルフィルム。 - 【請求項4】 光学濃度が0.6以上、1.6以下、白
色度が80%以上、110%以下である、請求項1ない
し3のいずれかに記載の積層白色ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項5】 表面光沢度が30%以上、90%以下で
ある、請求項1ないし4のいずれかに記載の積層白色ポ
リエステルフィルム。
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JP34218297A JP3965750B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 積層白色ポリエステルフィルム |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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---|---|---|---|---|
WO2013183910A1 (ko) | 2012-06-04 | 2013-12-12 | 주식회사 엘지화학 | 다층 필름 및 광전지 모듈 |
-
1997
- 1997-11-27 JP JP34218297A patent/JP3965750B2/ja not_active Expired - Lifetime
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