JPH11157013A - 離型フィルム - Google Patents

離型フィルム

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JPH11157013A
JPH11157013A JP34378897A JP34378897A JPH11157013A JP H11157013 A JPH11157013 A JP H11157013A JP 34378897 A JP34378897 A JP 34378897A JP 34378897 A JP34378897 A JP 34378897A JP H11157013 A JPH11157013 A JP H11157013A
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film
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release film
layer
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Atsushi Hoshio
淳 星尾
Tomoaki Ogino
倫明 荻野
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型フィルム、特にロール状にした後のフィ
ルム引き出し時の剥離帯電が小さく、摩擦帯電が発生し
ない離型フィルムを提供すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂からなる基材フィルムの一
方の表面に硬化型シリコンからなる離型層を設け、他方
の表面に高分子帯電防止剤とポリオレフィン系樹脂とか
らなる帯電防止層を設けてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型フィルム、特
に剥離による帯電が小さく、摩擦による帯電が発生しな
い帯電防止性に優れた離型フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の成型用離型シートとして、
シリコンコーティングされた紙やフィルムの利用が著し
く伸びており、特にセラミックシート等の離型フィルム
として必要不可欠なものとなっている。使用されるシリ
コンとしては、末端にOH基をもつポリジメチルシロキ
サンと末端にH基をもつポリジメチルシロキサン(ヒド
ロキシポリジメチルシロキサン)を有機錫触媒を用いて
縮合反応させ、3次元架橋構造を作るタイプのものや、
末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサンとヒ
ドロキシポリジメチルシロキサンを有機触媒を用い付加
反応したタイプのものが主として用いられる。
【0003】しかし、このようにして形成されたシリコ
ン塗膜は、そのシリコン主鎖結合ならびに立体構造によ
って、電荷の漏洩がなく、帯電しやすいという欠点をも
っている。それ故、上記のシリコン塗膜を塗布したフィ
ルムは、当然帯電性が高く、種々の障害を生ずる。例え
ば、離型フィルムとして各種樹脂の成形用の型として使
用する場合、剥離帯電、摩擦帯電量が多く、ゴミなどの
付着が起こり、繰り返し使用した場合、これらは、付着
異物により成形樹脂表面に欠陥を生ずる。また、成形品
の上にシリコン塗膜をコートする場合、帯電によりはじ
いたり斑が生じたりする。
【0004】さらに、帯電防止性を与えるために、帯電
防止層の上に重ねて離型層を設ける場合と、離型層とは
反対側の面に帯電防止層を設ける場合がある。上記従来
の離型フィルムには、離型フィルムをロール状にした後
のフィルム引き出し時の帯電防止性と、フィルム表面を
摩擦した場合の帯電防止性の両性能を満足するフィルム
はないという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
離型フィルムの有する問題点を解決し、離型フィルムを
ロール状にした後のフィルム引き出し時の剥離帯電が小
さく、摩擦帯電が発生しない離型フィルムを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の離型フィルムは、熱可塑性樹脂からなる基
材フィルムの一方の表面に硬化型シリコンからなる離型
層を設け、他方の表面に高分子帯電防止剤とポリオレフ
ィン系樹脂とからなる帯電防止層を設けてなることを特
徴とする。
【0007】上記の構成からなる本発明の離型フィルム
は、ロール状にした後のフィルム引き出し時の剥離帯電
が小さく、摩擦帯電が発生しない。
【0008】本発明の好適な実施態様においては、高分
子帯電防止剤が、4級化された窒素を有する化合物であ
ることができる。
【0009】また、本発明の好適な実施態様において
は、帯電防止層を構成する高分子帯電防止剤とポリオレ
フィン系樹脂との量が、0.005〜0.5g/m2
あることができる。
【0010】また、本発明の好適な実施態様において
は、帯電防止層を構成する高分子帯電防止剤とポリオレ
フィン系樹脂との重量混合比が、95/5〜30/70
の範囲であることができる。
【0011】また、本発明の好適な実施態様において
は、帯電防止層面の表面固有抵抗が、1013Ω/□以下
であることができる。
【0012】ここで、表面固有抵抗は23℃15%RH
雰囲気下で測定した値である。
【0013】また、本発明の好適な実施態様において
は、離型層面の剥離帯電圧が、5KV以下であることが
できる。
【0014】ここで、剥離帯電圧は20℃40%RH雰
囲気下で測定した値である。
【0015】さらに、本発明の好適な実施態様において
は、離型層面の摩擦帯電が、発生しない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の離型フィルムの実
施の形態を詳しく説明する。
【0017】本発明において用いられる熱可塑性樹脂か
らなる基材フィルムは、透明なフィルム形成能を有する
熱可塑性樹脂からなるフィルムであれば特に制限はない
が、ポリエチレン、ポリプロピレン、シンジオタクティ
ックポリスチレン及びこれらの共重合体などに代表され
るポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びこ
れらの共重合体などに代表されるポリエステル系樹脂、
ポリオキシメチレンに代表されるポリエーテル系樹脂、
ナイロン−6、ナイロン−6・6、ポリメタキシレンア
ジパジドなどに代表されるポリアミド系樹脂、ポリスチ
レン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロ
ニトリル、ポリ酢酸ビニル及びこれらの共重合体に代表
されるビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などなら
びにセロファン、アセテートなどに代表されるセルロー
ス系樹脂、さらにはポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルフォン、
ポリスルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケ
トンケトン、フッ素含有重合体、その他の多くの樹脂の
単独重合体、共重合体及び重合体混合物からなる、未延
伸、一軸又は直交する二軸方向に延伸された配向フィル
ムなどを挙げることができる。
【0018】熱可塑性樹脂からなる基材フィルムとして
は、熱寸法変化及び機械的強度、さらには成形性及び経
済性の面から、二軸延伸されたポリプロピレン、ポリエ
ステル及びポリアミドなどのフィルムが好適である。ま
た、基材フィルムの厚みは特に限定はされないが、通常
は1〜250μmであり、工業材料としては3〜150
μmであるのが特に好ましい。基材フィルムは、単層フ
ィルムであっても複合された多層フィルムであってもよ
く、多層フィルムにおける複合方法及び層の数なども任
意である。
【0019】本発明の離型層を構成する硬化型シリコン
は、例えば縮合反応系のもの、付加反応系のもの、ラジ
カル反応系のもの、紫外線もしくは電子線硬化系のも
の、シリルイソシアネートの加アルコール反応系のもの
などいずれの反応系のものも用いることができる。電子
線は紫外線よりもエネルギーが強く、紫外線硬化の場合
のように開始剤を用いなくてもラジカルによる架橋反応
が起こる。上記縮合反応系のシリコンとしては、例え
ば、末端OH基をもつポリジメチルシロキサンと末端に
−H基をもつポリジメチルシロキサン(ヒドロキシポリ
ジメチルシロキサン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシ
レート触媒)用いて縮合反応させ、3次元架橋構造をつ
くるものが挙げられる。付加反応系のシリコンとして
は、例えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロ
キサンとヒドロキシポリジメチルシロキサンを白金触媒
を用い付加反応させ、3次元架橋構造をつくるものが挙
げられる。紫外線硬化系のシリコンとしては、例えば、
最も基本的なタイプとして通常のシリコンゴム架橋と同
じラジカル反応を利用するもの、アクリル基を導入して
光硬化させるもの、紫外線でオニウム塩を分解して強酸
を発生させこれでエポキシ基を開環させて架橋させるも
の、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応で架橋す
るもの等が挙げられる。加アルコール反応型シリコンと
は、ケイ素官能型シリルイソシアネートとアルコールの
反応を利用するものである。該シリルイソシアネートは
アルコールと速やかに反応するが安定なウレタン化合物
の形成は無くSi−N結合が開裂し、3次元架橋構造を
つくるものが挙げられる。
【0020】硬化型シリコンとしてはその重合度が50
〜50,000程度のものが望ましく、これらの具体例
としては、ダウコーニング社製のDK−Q8−701、
−770、−778、−779:信越化学(株)社製の
KS−774、−778、−841、−837、X−6
2−2087、−2113、X−24−8301、X−
22−343、−160C:東芝シリコン(株)社製の
TPR−6721、−6700、−6720、XS−5
8−707、−619、YSR−3022、TUV50
00:東レシリコン(株)社製のSRX−211、−3
46、SD−7220、−7223、−7229:松本
製薬(株)製のSIC−003、SI−130、−22
0、−310、−400等を挙げることができる。
【0021】本発明で用いる高分子帯電防止剤として
は、4級化された窒素を有する化合物であるのが好まし
く、特にカチオン性ポリマーであるのが好ましい。
【0022】上記カチオン性ポリマーとしては、ポリエ
チレンイミン、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライド、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドア
ンモニウム縮合物、ポリビニルピリジウムハライド、
(メタ)アクリル酸アルキル4級アンモニウム塩、(メ
タ)アクリルアミドアルキル4級アンモニウム塩、ω−
クロロ−ポリ(オキシエチレン−ポリメチレン−アルキ
ル4級アンモニウム塩)、ポリビニルベンジルトリメチ
ルアンモニウム塩等が挙げられる。カチオン性ポリマ
ー、特に4級アンモニウム塩ポリマーとしてはポリスチ
レン系カチオン性ポリマー、アクリル系カチオン性ポリ
マー、ポリビニルピリジン系ポリマー、環状インテグラ
ル型ポリマー、直線状インテグラル型ポリマー、いわゆ
るペンダント型に4級アンモニウムイオン基を2個以上
有する芳香族ビニル単量体の重合体、更には主鎖にピロ
リジウム環を有するポリマー等がある。カチオンの対ア
ニオンとしては、例えばF-、Cl-、Br-及びI-など
のハロゲンイオンやメトキシサルフェート、エトキシサ
ルフェート、ドデシルベンゼンスルフォン酸、ドデシル
スルフォン酸などのアルキルサルフェート類及びジオク
チルリン酸エステル等である。これらのポリマーはホモ
ポリマーであっても共重合体であっても構わない。共重
合可能な単量体は公知のものを使用できる。
【0023】本発明で用いる高分子帯電防止剤の分子量
は、数平均分子量で5000以上であるのが好ましく、
50000以上であるのがさらに好ましい。数平均分子
量が5000未満の場合には、帯電防止剤が裏移りする
ことがある。
【0024】また、本発明の離型フィルムの高分子帯電
防止層面の表面固有抵抗(23℃15%RH雰囲気下)
は1013Ω/□以下、さらには、1012Ω/□以下であ
ることが好ましい。表面固有抵抗が1013Ω/□を越え
る場合には、離型フィルムの帯電防止性が不十分であ
り、特に、離型層面側の帯電防止性が劣り、剥離帯電も
発生しやすくなる傾向にある。
【0025】本発明で帯電防止層を形成するのに用いる
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンのようなオレフィンホモポリマー、エチレン−
アクリル酸共重合体のようなアクリル変性ポリオレフィ
ン、ウレタン変性ポリオレフィン、ナイロン変性ポリオ
レフィンなどが挙げられる。これらは結晶性であっても
非晶性であっても良い。
【0026】また、本発明で帯電防止層を形成するのに
用いるポリオレフィン系樹脂の分子量は特に限定されな
いが、好ましくは数平均分子量で1500〜1000
0、より好ましくは3500〜5000である。このよ
うなポリオレフィン系樹脂を併用することにより、得ら
れる離型フィルムの剥離帯電、摩擦帯電の発生を防止で
きる。
【0027】本発明の離型フィルムの帯電防止層を構成
する高分子帯電防止剤とポリオレフィン系樹脂の重量混
合比(固形分)は、好ましくは95/5〜30/70、
より好ましくは60/40〜40/60である。ポリオ
レフィン系樹脂の含有比が5未満であると、滑り性を付
与するポリオレフィン系樹脂が少ないため、フィルム加
工中の送りロール等に対して摩擦抵抗力が大きくなり、
加工工程中の接触部分を汚したり、離型層を構成してい
るシリコン塗膜との摩擦帯電が発生しやすくなる。ま
た、ロール状の離型フィルムを引き出した際の離型層を
構成するシリコン塗膜面の帯電圧が高くなる傾向にあ
る。逆に、ポリオレフィン系樹脂の含有比が70を越え
る場合、得られる離型フィルムの帯電防止性が劣る傾向
にあり、また、帯電防止層の基材フィルムへの固着性が
劣る傾向にあり、帯電防止層が基材フィルムから脱落し
やすくなることがある。
【0028】本発明の離型フィルムの離型層を構成する
硬化型シリコンからなる膜の厚さは、固形分量として一
般に0.005g/m2以上、好ましくは0.05g/
2以上である。この厚さが0.005g/m2未満の場
合、得られる離型フィルムの離型性が劣る傾向にある。
また、帯電防止層の厚さは、固形分量として0.005
〜0.5g/m2、より好ましくは0.01〜0.1g
/m2である。この厚さが0.5g/m2を越える場合、
帯電防止層にタック性が出現し、帯電防止層が脱落しや
すくなる。逆に0.005g/m2未満の場合、得られ
る離型フィルムの帯電防止性が劣る傾向にある。
【0029】帯電防止層の基材フィルムへの固着性をさ
らに良好にするため、あるいは、帯電防止層の耐溶剤性
を良好にするため、上記高分子帯電防止剤とポリオレフ
ィン系樹脂とからなる塗布用組成物中に公知のメラミン
系樹脂、イソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂等の架
橋剤を配合して、帯電防止層中に含有させてもよい。
【0030】本発明における離型層及び帯電防止層の形
成方法は、特に限定されないが、例えば、帯電防止層を
形成する塗布液を調合し、これを基材フィルムの一方の
表面に塗布、乾燥、熱処理し、しかる後硬化型シリコン
塗布液を調合し、これを基材フィルムの他方の表面に塗
布、乾燥、熱処理する方法が好ましい。
【0031】帯電防止層を形成する塗布液は、帯電防止
剤、ポリオレフィン系樹脂、さらに必要に応じて上記架
橋剤等を溶媒に加え、溶剤または分散液として調合す
る。塗布液を製造するのに用いる溶媒は、水性溶媒であ
ることが好ましく、特に基材フィルム表面に塗布する場
合の塗布性を考慮すると水とアルコールとの混合溶媒で
あるのが好ましい。この容量混合比は、水/アルコール
が3/7〜8/2であるのが好ましい。
【0032】離型層を形成する硬化型シリコンの塗布液
は、シリコン樹脂及び触媒を溶媒に加え塗布液を調合す
る。溶媒は、基材フィルム表面に塗布する場合の塗布性
を考慮すると、限定するものではないが実用上トルエン
/メチルエチルケトンの混合溶媒であるのが好ましい。
この容量混合比は、トルエン/メチルエチルケトン2/
8〜8/2が好ましい。上記の塗布液を基材フィルム上
に塗布する。
【0033】離型層及び帯電防止層を形成するための塗
布方法としては、特に限定はないが、グラビアやリバー
スなどのロールコーティング法、ドクターナイフ法、エ
アナイフ法、ノズルコーティング法など通常の方法を適
宜用いることができる。
【0034】本発明の離型フィルムは、帯電防止性及び
被着フィルムからの離型性が両立されたフィルムである
ので、離型工程紙用途に用いるのに特に有用である。
【0035】
【実施例】次に本発明の実施例及び比較例を示す。ま
た、本明細書中で用いる評価法を以下に示す。
【0036】[帯電性の評価] 1)表面固有抵抗 タケダ理研社製固有抵抗測定器を用い、印加電圧500
V、23℃×15%RHの雰囲気下でフィルムの帯電防
止層面の表面固有抵抗を測定した。表面固有抵抗Ωのl
ogΩ値が13以下の場合を良好とした。
【0037】2)剥離帯電圧 春日電機社製デジタル静電電位測定器KSD−0102
を用い、20℃×40%RHの雰囲気下でロール状のフ
ィルムを2m/minの速度で引き出した時のフィルム
の離型層面の帯電圧を測定した。帯電圧が5KV以下の
場合を良好とした。
【0038】3)摩擦帯電性 20℃×40%RHの雰囲気下で、ロール状のフィルム
を2m/minの速度で引き出した後、フィルムの離型
層面上に、静電気式複写機用トナー(リコーPPCトナ
ー:タイプ3300)を均一にふりかけ、トナーの分散
性を目視で観察した。摩擦帯電した箇所は、トナーが多
く付着し、判断できる。トナー量が均一に付着した状態
を摩擦帯電していないと判断し良好(○)、トナーが多
く付着した場合は不良(×)とした。
【0039】[離型性の評価]アクリル系粘着テープ
(日東31B、25mm幅、日東電工社製)の粘着層上
にフィルムの離型層面を貼り合わせ、その上から5kg
の鉄の円柱体を1往復ころがした後、20℃×65%R
Hの条件下で24時間放置し、次いでテンシロンを用
い、剥離角90度で300mm/minの引っ張り速度
で剥離した時の剥離荷重を測定した。剥離力が25g/
25mm以下の場合を良好とした。
【0040】(実施例1)カチオン型高分子帯電防止剤
(商品名ケミスタット6300H:三洋化成工業社製)
0.2重量部、ポリエチレンワックス(商品名ハイテッ
クE6000:東邦化学工業社製)0.2重量部、メタ
ノール50重量部、水49.6重量部を混合して塗布液
を調製し、これを常法により得られた2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム(厚み50μ)上にワイヤ
ーバーNo8で、乾燥後の厚さが0.03g/m2とな
るように塗布し、150℃30秒間熱風乾燥機中で乾燥
し、帯電防止性フィルムを得た。次いで、シリコン樹脂
(商品名KS772:信越化学工業社製)2重量部、シ
リコン触媒(商品名CAT・PL−4:信越化学工業社
製)0.05重量部、トルエン70重量部、メチルエチ
ルケトン30重量部を混合して塗布液を調製し、上記帯
電防止性フィルムの非塗布面(帯電防止層の反対面)上
に、ワイヤーバーNo8で、乾燥後の厚さが0.2g/
2になるように塗布し、160℃、30秒間熱風乾燥
機に入れて、乾燥させて積層フィルムを得た。
【0041】(実施例2)実施例1において用いた帯電
防止剤の代わりに、カチオン型高分子帯電防止剤(商品
名PQ10:総研化学社製)用い、ポリエチレンワック
スの代わりにポリプロピレンワックス(商品名ハイテッ
クE433N:東邦化学工業社製)を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0042】(比較例1)実施例1において、帯電防止
層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして積層
フィルムを得た。
【0043】(比較例2)実施例1において、帯電防止
層を形成するための塗布液にポリエチレンワックスを無
添加としたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィ
ルムを得た。
【0044】実施例1、2及び比較例1、2で得られた
積層フィルムをそれぞれ評価し表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示すように、実施例1、2で得られ
た積層フィルムは、低湿度雰囲気下においても帯電防止
性に優れ、また、粘着性を有する被着フィルムからの剥
離性も優れていた。特に、積層フィルムをロール状にし
た後のフィルム引き出し時の剥離帯電防止性及び摩擦帯
電防止性に優れていた。これに対し、比較例1、2で得
られた積層フィルムにおいては、積層フィルムをロール
状にした後のフィルム引き出し時の剥離帯電防止性と摩
擦帯電防止性が両立していなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明の帯電防止性を有する離型フィル
ムによれば、帯電防止性及び粘着力を有する被着フィル
ムからの剥離性が優れ、特に、剥離帯電防止性と摩擦帯
電防止性に優れた離型フィルムを提供することができ
る。そして、このような離型フィルムは、離型工程紙用
途に用いるのに特に有用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる基材フィルムの一
    方の表面に硬化型シリコンからなる離型層を設け、他方
    の表面に高分子帯電防止剤とポリオレフィン系樹脂とか
    らなる帯電防止層を設けてなることを特徴とする離型フ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 高分子帯電防止剤が、4級化された窒素
    を有する化合物であることを特徴とする請求項1記載の
    離型フィルム。
  3. 【請求項3】 帯電防止層を構成する高分子帯電防止剤
    とポリオレフィン系樹脂との量が、0.005〜0.5
    g/m2であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    離型フィルム。
  4. 【請求項4】 帯電防止層を構成する高分子帯電防止剤
    とポリオレフィン系樹脂との重量混合比が、95/5〜
    30/70の範囲であることを特徴とする請求項1、2
    又は3記載の離型フィルム。
  5. 【請求項5】 帯電防止層面の表面固有抵抗が、1013
    Ω/□以下であることを特徴とする請求項1、2、3又
    は4記載の離型フィルム。
  6. 【請求項6】 離型層面の剥離帯電圧が、5KV以下で
    あることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載
    の離型フィルム。
  7. 【請求項7】 離型層面の摩擦帯電が、発生しないこと
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の離
    型フィルム。
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