JPH11156810A - 電動工具の集塵具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーンルーム内での穴あけ作業時に発生す
る切削屑・粉の周辺への飛散を防止するための電動工具
の集塵具を提供する。 【解決手段】 切削物８が当接する上端部周囲に空気の
流通ができるよう無数の微細な孔を形成した土手ゴム５
を周設し透明の材質によって形成された逆円錐状の集塵
カバー１と、集塵カバー１下部に接続又は一体形成され
た伸縮自在のジャバラ３と、ジャバラ３下部に接続され
他端を電動工具６に固定される固定部４と、集塵カバー
１に接続され透明な材質によって形成された真空掃除機
９の吸引ホース２からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、クリーンルーム等
の塵を嫌う場所で、電気ドリル等の工具を用いて作業を
行う場合、発生する切削屑・粉を周辺に飛散させること
なく集塵することができる電動工具用集塵具に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、クリーンルーム等の塵を嫌う場所
において、例えば、電気ドリルで天井に孔を明ける場
合、天井の切削屑が周辺に飛散し、著しくクリーンルー
ム内のクリーン度を低下させてしまうので、クリーンル
ーム内で切削屑が飛散する恐れのある箇所に、予めビニ
ールシート等で養生を行った後作業を実施していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、床に落ちた切削屑については有効である
が、クリーンルーム室内の空気中に飛散した切削粉につ
いては、切削粉が浮遊する為飛散を防止することができ
ない。前記理由により、電気ドリル等の工具を用いて作
業を行う場合、発生する切削屑・粉等の飛散を防止する
ことが非常に困難で、クリーンルームのクリーン度を著
しく低下させてしまう課題がある。本発明は、上記課題
に鑑みてなされたものであり、作業時に発生する切削屑
・粉の周辺への飛散を防止する電動工具の集塵具を提供
することを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、切削物が当接
する上端部周囲に空気の流通ができるよう無数の微細な
孔を形成した土手ゴムを周設し透明の材質によって形成
された逆円錐状の集塵カバーと、集塵カバー下部に接続
又は一体形成された伸縮自在のジャバラと、ジャバラ下
部に接続され他端を電動工具に固定される固定部と、集
塵カバーに接続され透明な材質によって形成された真空
掃除機の吸引ホースとからなることを特徴とする電動工
具の集塵具である。

【０００５】

【発明の実施の形態】上記目的を達成するための本発明
の構成を実施例に対応する図１ないし図３に基づいて以
下説明すると、本発明は、切削物８が当接する上端部周
囲に空気の流通ができるよう無数の微細な孔を形成した
土手ゴム５を周設し透明の材質によって形成された逆円
錐状の集塵カバー１と、集塵カバー１下部に接続又は一
体形成された伸縮自在のジャバラ３と、ジャバラ３下部
に接続され他端を電動工具６に固定される固定部４と、
集塵カバー１に接続され透明な材質によって形成された
真空掃除機９の吸引ホース２からなる電動工具の集塵具
である。

【０００６】集塵カバー１は孔あけする位置が目視でき
るよう透明の材質を使用することが望ましい。また、吸
引ホース２においても切削屑１０の吸引状況を目視でき
るよう透明の材質を使用することが望ましい。さらに、
集塵カバー１の土手ゴム５は、空気の供給ができるよう
に微細の孔が無数に開いたスポンジ状の材質のものを使
用することが望ましい。そして、ジャバラ３の伸縮スト
ロークは、貫通する被切削物８の厚みを考慮してその最
大厚みに製作するとよい。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の電動工具の集塵具について実
施例により具体的に説明する。

【０００８】図１は本発明の集塵具を天井の孔あけ部に
密着させた状態を示す側面図、図２は集塵具内を吸引し
ながらドリルで孔明けを行っている状態を示す側面図、
図３はドリル孔明けが終了した状態を示す側面図であ
る。

【０００９】実施例 図１ないし図３は本発明の集塵具を取り付けた電気ドリ
ルの概略構造と、天井に孔あけする場合の集塵具の動き
を示したものである。６の電動工具は、一端に電気コー
ドに接続され上部にドリル１２を備えた電気ドリルであ
る。１３は、天井８が当接する上端部周囲に空気の流通
ができるよう無数の微細な孔を設けた土手ゴム５を周設
し透明の合成ゴム、プラスチック等によって逆円錐状に
形成された集塵カバー１と、集塵カバー１下部に合成ゴ
ム等によって接続又は一体形成された伸縮自在のジャバ
ラ３と、ジャバラ３下部に接続され電気ドリル６に固定
される固定部４と、集塵カバー１の側面に接続された真
空掃除機９の透明な吸引ホース２とからなる集塵具であ
る。

【００１０】次に、天井に孔あけする場合の作業手順を
説明する。先ず、集塵カバー１の土手ゴム５をクリーン
ルームの天井８に押圧密着させ、、真空掃除機のスイッ
チを入れ吸引を開始する。そして、電気ドリル６のスィ
ッチを入れドリル１２を回転させた後、ドリル１２を押
し上げて天井８に孔をあける。この時、電気ドリル６の
押し上げストローク分だけジャバラ３が縮むことによっ
て、集塵カバー１の土手ゴム５と天井８との密着性が良
好な状態になる。即ち土手ゴム５をクリーンルームの天
井８に押圧密着さることにより、土手ゴム５の微細な孔
が閉塞され密着性が良好になってドリル孔あけが行われ
る。

【００１１】図２に示すように、ドリル１２が天井８を
貫通する時に発生する切削屑・粉１０は、集塵カバー１
に取り付けられた吸引ホース２を通って真空掃除機９に
集塵される。この時、集塵カバー１内が真空状態になる
と、天井８貫通中に発生する切削屑・粉１０の集塵効率
が低下するため、天井８に対する押圧を緩和して土手ゴ
ム５のスポンジ状の無数の微細な孔から空気を供給し、
図２に示すような空気の流れを作る。これにより、ドリ
ル１２の切削によって貫通中に発生する切削屑・粉１０
を効率良く集塵することができる。また、図３に示すよ
うに孔あけ終了後、電気ドリル６を元の位置（天井８と
集塵カバー１とが密着した状態）に戻し数秒保持するこ
とで、貫通孔１１から空気が流入し貫通孔１１の内壁面
に付着した切削粉を集塵することができる。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、切削物
が当接する上端部周囲に空気の流通ができるよう無数の
微細な孔を形成した土手ゴムを周設し透明の材質によっ
て形成された逆円錐状の集塵カバーと、集塵カバー下部
に接続又は一体形成された伸縮自在のジャバラと、ジャ
バラ下部に接続され他端を電動工具に固定される固定部
と、集塵カバーに接続され透明な材質によって形成され
た真空掃除機の吸引ホースとからなることを特徴とする
ものであるから、ドリル加工の孔あけ時に発生する切削
屑・粉を周囲に飛散させることなく効率良く集塵するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の電動工具の集塵具を天井の孔あけ部
に密着させた状態を示す側面図である。

【図２】 本発明の電動工具の集塵具内を吸引しながら
ドリルで孔あけを行っている状態を示す側面図である。

【図３】 本発明のドリル孔あけが終了した状態を示す
側面図である。

【符号の説明】

１．集塵カバー ２．吸引ホース ３．ジャバラ ４．固定部 ５．土手ゴム ６．電動工具
（電気ドリル） ７．電気コード ８．切削物（天
井） ９．真空掃除機 １０．切削屑・粉 １１．貫通孔 １２．ドリル １３．集塵具

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 切削物が当接する上端部周囲に空気の流
   通ができるよう無数の微細な孔を形成した土手ゴムを周
   設し透明の材質によって形成された逆円錐状の集塵カバ
   ーと、集塵カバー下部に接続又は一体形成された伸縮自
   在のジャバラと、ジャバラ下部に接続され他端を電動工
   具に固定される固定部と、集塵カバーに接続され透明な
   材質によって形成された真空掃除機の吸引ホースとから
   なることを特徴とする電動工具の集塵具。