JPH11153590A - カールフィッシャー試薬 - Google Patents

カールフィッシャー試薬

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JPH11153590A
JPH11153590A JP10263070A JP26307098A JPH11153590A JP H11153590 A JPH11153590 A JP H11153590A JP 10263070 A JP10263070 A JP 10263070A JP 26307098 A JP26307098 A JP 26307098A JP H11153590 A JPH11153590 A JP H11153590A
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N31/00Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods
    • G01N31/16Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods using titration
    • G01N31/168Determining water content by using Karl Fischer reagent

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分析結果を誤らせる副反応が抑制され、毒性
および可燃性が低く、生分解が容易な、新規なカールフ
ィッシャー試薬を提供する。 【解決手段】 室温および大気圧において液体であっ
て、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(Chem
G) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffveror
dnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する
必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテル
またはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物を含んで
いる、水の定量のためのカールフィッシャー試薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室温および大気圧
において液体であって、かつ危険物質に対する保護のた
めのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの
Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危
険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノ
アルキルエーテルをアルコール成分として含んでいる、
カールフィッシャー(KF)法による水の定量のための
試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】上記カールフィッシャー滴定において、
その水は、以下の反応式にかかる酸化還元滴定によって
定量される。 H2O + I2 + (RNH)SO3-R' + 2RN → (RNH)SO4 + 2(RNH)
I RNは塩基、R'は(置換されたまたは未置換の)アルキル
である。
【0003】上記試薬において、アルコールと二酸化硫
黄とから亜硫酸のアルキルエステルが形成される。この
亜硫酸エステルはヨウ素によって酸化され、理論量の水
の消費と共に、対応する硫酸アルキルエステルを形成す
る。実際には、メタノールまたは2-メトキシエタノール
(メチルグリコール)がアルコール成分として使用され
る(E. Scholz, "Karl-Fischer-Titration", Springer V
erlag, 1984)。
【0004】使用されるアルコールは、溶媒としてはた
らくだけではなく、上記反応に参加し、それを用いて調
製された試薬の滴定挙動に影響を及ぼす。
【0005】カールフィッシャー滴定には4種の基本
型、すなわち一成分試薬を使用する容量滴定、二成分試
薬を使用する容量滴定および隔膜を用いるかまたは用い
ない電量滴定がある。これら4種の変型は異なる試薬を
必要とする。
【0006】上記一成分滴定は、水と反応するすべての
物質を1つの溶液中に含んでいる試薬を必要とする。二
酸化硫黄、ヨウ素および上記塩基がアルコール中に溶解
される。この溶液中では、その溶液が調製された際に、
その二酸化硫黄とアルコールとが反応して、亜硫酸アル
キルエステルを形成する。その塩基は、遊離されたプロ
トンを吸収する。元々のカールフィッシャー試薬におい
ては、メタノールがアルコールとして使用された。メチ
ルグリコールを使用して、より安定な試薬が後に得られ
た。すべての一成分試薬において、滴定量、すなわち活
性なヨウ素の濃度は時間と共に低下する。その滴定容器
中の試料のために使用される溶媒は、通常はメタノール
またはメタノールと他の溶媒との混合物である。
【0007】上記二成分滴定の場合には、その名前が示
唆するように、2種類の試薬が必要とされる。使用され
る滴定剤はヨウ素のメタノール溶液であり、その溶媒は
二酸化硫黄と塩基とのメタノール溶液である。ちょうど
上記一成分試薬のように、この溶媒中で亜硫酸アルキル
エステルが形成される。この場合、メタノールが溶媒と
して常に使用されるため、亜硫酸メチルが形成される。
その溶媒成分がその滴定容器に入れられ、その滴定成分
を使用して滴定が行われる。その滴定剤成分において
は、滴定量の低下は起こらない。
【0008】カールフィッシャー法による水の電量定量
のための試薬は、容量分析用試薬とは異なる構成成分を
有する。ヨウ素の代りに可溶性のヨウ化物が使用され
る。その滴定の間に、陽極酸化によって、このヨウ化物
からヨウ素が形成され、上記に示されている反応式に従
って反応する。その試薬のその他の構成成分は、容量分
析用試薬と同じもの、すなわち二酸化硫黄、塩基および
アルコールであり、やはり上記に説明されているように
反応して、そのヨウ素および水と反応する亜硫酸アルキ
ルエステルを形成する。電量滴定の場合にもまた、メタ
ノール、場合によっては他の溶媒、例えばクロロホルム
との混合物を使用することが好ましいとされる。隔膜電
解槽においては、その陰極空間と陽極空間とは隔膜によ
って隔てられている。これによって、その陰極において
形成される被酸化性物質による障害が回避される。両空
間とも、個々に試薬で満たされなければならない。その
陰極空間には、特殊な陰極試薬が使用されるのが一般的
である。
【0009】隔膜を用いない電量滴定においては、特別
な陰極形状が被酸化性物質の形成を防止するので、陰極
空間と陽極空間との分離は必要ではない。この点で、た
だ1つの容器を満たすだけでよい。
【0010】上記カールフィッシャー試薬において用い
られるアルコールは、上記試料および溶液中で形成され
る反応生成物を保つというさらなる役割を有する。高級
アルコールは、極性物質に対する溶媒能力が非常に乏し
く、ゆえに多くの試料マトリックスにとって好適ではな
い。その極性もまた、その電量分析用試薬の調製に影響
を有し、この場合、比較的長鎖の化合物を使用しては生
ずることができない最小電導度値が必要とされる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】これまで使用されてい
るアルコールは、実験室での実施において問題が無かっ
たわけではない。メタノールは有毒で可燃性であり、メ
チルグリコールは催奇性および胎児毒性がある。メチル
グリコールは一成分試薬にのみ使用され、一般的なカー
ルフィッシャー滴定装置では、作動媒体としてのメチル
グリコール中では滴定が遅すぎるので、その滴定槽中の
作動媒体としては主にメタノールが用いられる。滴定を
可能にする他の溶媒もまた、健康危険がつきものであ
る。テトラヒドロフルフリルアルコールは、健康に対し
て危険であると分類され、N-メチルホルムアミドは胎児
毒性がある。
【0012】上記カールフィッシャー滴定における上記
に説明されているアルコールのさらなる短所は、特定の
試料の場合に副反応が起きるということであり、これら
の副反応は、その滴定結果を誤らせることがある。メタ
ノールはケトンおよびアルデヒドと反応して、それぞれ
ケタールおよびアセタールを形成する。この反応におい
て水が形成される。さらに、アルデヒドは、メタノール
およびメチルグリコールの存在下で、二酸化硫黄による
亜硫酸水素塩付加を受ける。これは水を消費し、同様
に、その分析を誤らせる。この副反応は、その滴定容器
中での溶媒として2-クロロエタノールを使用することに
より回避することができる。しかしながら、この物質は
毒性が強く、多くのハロゲン化化合物と同様に、容易に
は生分解されない。
【0013】現在一般的なカールフィッシャー試薬にお
けるかなりの改良を達成するためには、極性物質に対す
る溶媒能力、電量分析用試薬のための電導度発生および
反応速度が、上記に説明されているものとできる限り同
様であるけれども、副反応を非常に大幅に抑制するアル
コールを見出さなければならない。しかしながら、その
もっとも重要な基準は、その試薬がその使用者および環
境に対して呈する危険潜在性である。有毒で可燃性の試
薬は安全のために日常の実験室から追放すべきである。
容易に生分解されない試薬は、何年にもわたって、その
環境を汚染する。
【0014】
【課題を解決するための手段】室温および大気圧におい
て液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのド
イツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefah
rstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号
を貼付する必要が無く、本発明に準じて使用されるプロ
ピレングリコールモノアルキルエーテルに基づく試薬
は、述べられているすべての短所を回避し、メチルグリ
コールを含んでいる試薬と非常に似通った挙動をする。
これらの液体プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルは、メチルグリコールとは対照的に、危険物質に対す
る保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしく
はドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項
に従って危険符号を貼付する必要が無い。
【0015】
【発明の実施の形態】従って、本発明は、室温および大
気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護
のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイ
ツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従っ
て危険符号を貼付する必要が無いまたはそれらの2種も
しくはそれ以上の混合物を含んでいる、水の定量のため
のカールフィッシャー試薬を提供する。
【0016】室温および大気圧において液体であって、
かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第
3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung
§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が
無く、本発明に準じて使用されるプロピレングリコール
モノアルキルエーテルは、説明されている4種の変型の
すべてにおいて使用することができる。このように、本
発明は、一成分試薬の形となっており、上述の、室温お
よび大気圧において液体であって、かつ危険物質に対す
る保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしく
はドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項
に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリ
コールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしく
はそれ以上の混合物に加えて、二酸化硫黄、塩基および
ヨウ素を含んでいることを特徴とするカールフィッシャ
ー試薬をも提供する。
【0017】それは、溶媒成分および滴定剤成分を含ん
でおり、好ましくは、その溶媒成分および滴定剤成分の
両方が、これらの構成成分として一般的な、下記に規定
されている構成成分とは別に、室温および大気圧におい
て液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのド
イツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefah
rstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号
を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキ
ルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合
物を各々含んでいる二成分試薬の形となっていることを
特徴とするカールフィッシャー試薬をも提供する。
【0018】そのうえ、本発明は、結果的に、室温およ
び大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する
保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくは
ドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に
従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコ
ールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくは
それ以上の混合物および二酸化硫黄および塩基を含んで
いることを特徴とする溶媒成分を提供し、並びに室温お
よび大気圧において液体であって、かつ危険物質に対す
る保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしく
はドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項
に従って危険符号を貼付する必要が無く、本発明に準じ
て使用されるプロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物に加え
て、ヨウ素を含んでいることを特徴とする滴定剤成分も
また提供する。
【0019】本発明は、室温および大気圧において液体
であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法
(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoff
verordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付
する必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエー
テルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物に加
えて、二酸化硫黄、塩基およびヨウ化物を含んでいるこ
とを特徴とする、水の電量定量のためのカールフィッシ
ャー試薬をも提供する。
【0020】本発明に関連して使用されている「室温お
よび大気圧において液体であって、かつ危険物質に対す
る保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしく
はドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項
に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリ
コールモノアルキルエーテル」という用語(以降「プロ
ピレングリコールモノアルキルエーテル」と呼ばれるこ
とも多い)は、室温および大気圧において液体であっ
て、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(Chem
G) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffveror
dnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する
必要が無いすべてのプロピレングリコールモノアルキル
エーテル、すなわちこれらの性質を有するモノプロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルおよびポリプロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルを包含している。
【0021】前記プロピレンモノアルキルエーテルの具
体例は、1-アルコキシ -2-ヒドロキシプロパノール、例
えば1-メトキシ -2-プロパノール、1-プロポキシ -2-プ
ロパノール、1-n-ブトキシ -2-プロパノールもしくは1-
t-ブトキシ -2-プロパノール、ジプロピレングリコール
モノアルキルエーテル、例えばジプロピレングリコール
1-モノメチルエーテル、ジプロピレングリコール2-モノ
モチルエーテル、ジプロピレングリコール1-モノプロピ
ルおよび1-モノ -n-ブチルエーテルもしくはジプロピレ
ングリコール2-モノプロピルおよび2-モノ -n-ブチルエ
ーテル、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテ
ル、例えばトリプロピレングリコール1-モノメチルエー
テルもしくはトリプロピレングリコール2-モノメチルエ
ーテル、またはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物
である。
【0022】もちろん、これらのプロピレングリコール
モノアルキルエーテルの2種またはそれ以上の混合物も
また、本発明に準じて使用することができる。本発明の
目的のためには、本明細書中で規定されているプロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルは、唯一の溶媒また
はアルコール成分として使用されるのが好ましい。しか
しながら、本発明に準じて使用されるプロピレングリコ
ールモノアルキルエーテルは、もちろん、カールフィッ
シャー滴定に好適であり、先行技術から知られている他
の溶媒、例えばメタノール、テトラヒドロフルフリルア
ルコール、N-メチルホルムアミドまたは2-クロロエタノ
ールとの混合物として使用することもできる。
【0023】上記プロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物と
は別に、KF試薬の一般的な構成成分、特にヨウ素また
はヨウ化物、塩基、例えばピリジン、イミダゾール、ジ
エタノールアミンまたはカルボン酸塩および二酸化硫黄
もまた存在している。
【0024】上述の構成成分は、カールフィッシャー試
薬について一般的な両だけ存在している。
【0025】一成分試薬については、上記の一般的な量
とは、例えば、 0.2〜3 mol/Lの二酸化硫黄、 0.2〜6
mol/Lの塩基および0.05〜1 mol/Lのヨウ素である。
【0026】二成分試薬については、その滴定剤成分
は、例えば、0.03〜1 mol/Lのヨウ素を含んでおり、そ
の溶媒成分は、例えば、 0.2〜3 mol/Lの塩基および
0.2〜3mol/Lの二酸化硫黄を含んでいる。
【0027】隔膜を用いるかまたは用いないカールフィ
ッシャー法による水の電量定量については、例えば、
0.2〜3 mol/Lの二酸化硫黄、 0.2〜5 mol/Lの塩基お
よび0.01〜 0.5 mol/Lのヨウ化物を含んでいる試薬が使
用される。
【0028】これらの構成成分に加えて、本発明のカー
ルフィッシャー試薬は、一般的な助剤をさらに含んでい
てもよい。これらの助剤は、例えば、特殊な試料の溶解
性を改良するために、または電量分析用試薬における満
足な電導度を達成するために使用される。
【0029】上記プロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物
を、容量カールフィッシャー滴定のための作動媒体とし
て、その滴定容器中で使用することもできる。この方法
においては、メタノールは完全に排除される。メタノー
ルを包含するすべての副反応は、これらに試薬において
は起こらない。他の副反応も認められてはいない。液体
プロピレングリコールモノアルキルエーテルにおいて、
亜硫酸水素塩の添加も同様に抑制される。ケタールおよ
びアセタールの形成は、非常に反応性の高い芳香族アル
デヒド中でさえ、水の定量を行うことができるような程
度にまで抑えられる。メタノール系作動媒体はもはや必
要とされないので、健康に対して危険であると分類され
る溶媒の使用を完全に回避することができるため、一成
分試薬または二成分試薬のいずれも使用することができ
る。
【0030】電量カールフィッシャー滴定についても、
プロピレングリコールモノアルキルエーテルをアルコー
ル成分として含んでいる試薬を使用することが同様に可
能である。一般的な構成成分である塩基、二酸化硫黄お
よびヨウ化物とは別に、助剤もまた存在していてもよ
い。一般的な助剤とは、その電導度を増大させる塩、例
えば臭化物もしくは第四級アンモニウム塩、または特定
の試料に対する溶媒能力を高める可溶化剤、例えばホル
ムアミドもしくはクロロホルムである。
【0031】隔膜を用いない電量分析の場合は、本発明
の試薬は、陽極および陰極の組み合わされた空間に入れ
られ、隔膜を用いる電量分析の場合は、もう1つの市販
の陰極液、例えばHydranal(商標)Coulomat CG をその
陰極空間に使用することができる。
【0032】そのうえ、本発明は、カールフィッシャー
法による水の定量方法をも提供し、この方法では、水を
含有している化合物または組成物が、各々の場合におい
て、上記に規定されている試薬または成分と接触させら
れる。
【0033】本発明を、いくつかの実施例および用途例
によって以下に説明する。
【0034】
【実施例】実施例1 700mLの1-メトキシ -2-プロパノールに 170gのイミダ
ゾール( 2.5 mol)を溶解することによって、一成分試
薬を調製した。次に、 100gの二酸化硫黄(1.56 mol)
および 100gのヨウ素(0.79 mol)を添加した。その混
合物を、1-メトキシ -2-プロパノールで1リットルとし
た。
【0035】実施例2 実施例1と同様の方法によって一成分試薬を調製したけ
れども、上記イミダゾールは 316gのピリジン(4 mo
l)で置き換えた。
【0036】実施例3 1-メトキシ -2-プロパノールに 100gのイミダゾール
(1.47 mol)および50gの二酸化硫黄(0.78 mol)を溶
解して全容量を1リットルとすることによって、二成分
試薬のための溶媒成分を調製した。
【0037】実施例4 1-メトキシ -2-プロパノールに 105gのジエタノールア
ミン(1 mol)および64gの二酸化硫黄(1 mol)を溶
解して全容量を1リットルとすることによって、二成分
試薬のための溶媒成分を調製した。
【0038】実施例5 1-メトキシ -2-プロパノールに70gのヨウ素(0.35 mo
l)を溶解して全容量を1リットルとすることによっ
て、二成分試薬のための滴定剤成分を調製した。
【0039】実施例6 適当な量の1-メトキシ -2-プロパノールに68gのイミダ
ゾール(1 mol)、40gの二酸化硫黄(0.62 mol)およ
び60gの臭化水素酸イミダゾール( 0.4 mol)を溶解す
ることによって、1リットルの、電量定量のための陽極
液を調製した。次に、0.39gのヨウ素(0.15 mol)を添
加し、少量の水を添加することによってヨウ化物に還元
した。
【0040】実施例7 400gの1-メトキシ -2-プロパノールと 400gのエタノ
ールとの混合物に50gのイミダゾール(0.73 mol)、40
gの二酸化硫黄(0.62 mol)、90gの臭化水素酸イミダ
ゾール( 0.6 mol)および60gのヨウ化水素酸イミダゾ
ール( 0.3 mol)を溶解した。次に、その溶液を1-メト
キシ -2-プロパノールで1リットルとし、ヨウ素の添加
によって、それらの粗原料中に存在する水を除去した。
【0041】用途例1 メタノールを市販のKF滴定装置の容量滴定槽に入れ
た。それに分析すべき試料を溶解し、実施例1または実
施例2において説明されている滴定剤を使用して、その
含水率を滴定した。
【0042】用途例2 1-メトキシ -2-プロパノールを容量滴定槽に入れ、実施
例1または実施例2において説明されている滴定剤を使
用して、水がなくなるまで滴定した。次に、その試料を
1-メトキシ -2-プロパノールに添加し、溶解した。次
に、同じ滴定剤を使用して、その含水率を滴定した。
【0043】用途例3 1-メトキシ -2-プロパノールを容量滴定槽に入れた。次
に、分析すべき試料を添加し、ドイツ薬局法10(the Ger
man Pharmacopoeia 10) において説明されている一般的
な一成分試薬を使用して、その含水率を滴定した。
【0044】用途例4 実施例3において説明されている溶媒成分を容量滴定槽
に入れた。その水を含有している試料を添加し、実施例
5において説明されている滴定剤成分を使用して滴定し
た。
【0045】用途例5 実施例4において説明されている溶媒成分を容量滴定槽
に入れた。その水を含有している試料を添加し、市販の
滴定剤成分、すなわち、1リットルのメタノール中に65
gのヨウ素が存在する溶液を使用して滴定した。
【0046】用途例6 市販の溶媒成分、例えば 120gのピリジンおよび60gの
二酸化硫黄のメタノール溶液を容量滴定槽に入れた。分
析すべき試料を添加し、実施例5において説明されてい
る滴定剤成分を使用して、その含水率を滴定した。
【0047】用途例7 市販のKF電量計、例えばKyoto Electronics のMKC-21
0 の陽極空間および陰極空間を、実施例6において説明
されている試薬で満たした。この試薬を使用して、その
計器のために規定されている手法で、試料の含水率を定
量した。
【0048】用途例8 実施例7において説明されている試薬を、隔膜を用いな
い槽を有する市販のカールフィッシャー電量計に入れ、
通常の手法で、試料の含水率を定量した。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室温および大気圧において液体であっ
    て、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(the G
    erman Law for Protection against HazardousSubstanc
    es)(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrst
    offverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を
    貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキル
    エーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物
    を含んでいることを特徴とする、水の定量のためのカー
    ルフィッシャー試薬。
  2. 【請求項2】 前記プロピレングリコールモノアルキル
    エーテルが、1-メトキシ -2-プロパノール、1-プロポキ
    シ -2-プロパノール、1-n-ブトキシ -2-プロパノール、
    1-t-ブトキシ -2-プロパノール、ジプロピレングリコー
    ル1-モノメチルエーテル、ジプロピレングリコール2-モ
    ノメチルエーテル、ジプロピレングリコール1-モノプロ
    ピルエーテル、ジプロピレングリコール2-モノプロピル
    エーテル、ジプロピレングリコール1-モノ -n-ブチルエ
    ーテル、ジプロピレングリコール2-モノ -n-ブチルエー
    テル、トリプロピレングリコール1-モノメチルエーテ
    ル、トリプロピレングリコール2-モノメチルエーテルお
    よびそれらの2種またはそれ以上の混合物からなる群よ
    り選ばれることを特徴とする、請求項1に記載のカール
    フィッシャー試薬。
  3. 【請求項3】 一成分試薬の形となっており、二酸化硫
    黄、塩基およびヨウ素をさらに含んでいることを特徴と
    する、請求項1または2のいずれか1項に記載のカール
    フィッシャー試薬。
  4. 【請求項4】 溶媒成分および滴定剤成分を含んでいる
    二成分試薬の形となっていることを特徴とする、請求項
    1または2のいずれか1項に記載のカールフィッシャー
    試薬。
  5. 【請求項5】 請求項1または2のいずれか1項におい
    て規定されている、室温および大気圧において液体であ
    って、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(Che
    mG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffvero
    rdnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する
    必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテル
    またはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物、二酸化
    硫黄および塩基を含んでいることを特徴とする溶媒成
    分。
  6. 【請求項6】 請求項1または2のいずれか1項におい
    て規定されている、室温および大気圧において液体であ
    って、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(Che
    mG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffvero
    rdnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する
    必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテル
    またはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物、および
    ヨウ素を含んでいることを特徴とする滴定剤成分。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の溶媒成分および請求項
    6に記載の滴定剤成分を含んでいることを特徴とする、
    請求項4に記載のカールフィッシャー試薬。
  8. 【請求項8】 二酸化硫黄、塩基およびヨウ化物をさら
    に含んでいることを特徴とする、水の電量定量のため
    の、請求項1または2のいずれか1項に記載のカールフ
    ィッシャー試薬。
  9. 【請求項9】 水を含有している化合物または組成物を
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の試薬または成分と
    接触させることを特徴とする、カールフィッシャー法に
    よる水の定量方法。
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