JP4327274B2 - カールフィッシャー試薬 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテルをアルコール成分として含んでいる、カールフィッシャー(KF)法による水の定量のための試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記カールフィッシャー滴定において、その水は、以下の反応式にかかる酸化還元滴定によって定量される。
H2O + I2 + (RNH)SO3-R' + 2RN → (RNH)SO4 + 2(RNH)I
RNは塩基、R'は(置換されたまたは未置換の)アルキルである。
【0003】
上記試薬において、アルコールと二酸化硫黄とから亜硫酸のアルキルエステルが形成される。この亜硫酸エステルはヨウ素によって酸化され、理論量の水の消費と共に、対応する硫酸アルキルエステルを形成する。実際には、メタノールまたは2-メトキシエタノール(メチルグリコール)がアルコール成分として使用される(E. Scholz, "Karl-Fischer-Titration", Springer Verlag, 1984)。
【0004】
使用されるアルコールは、溶媒としてはたらくだけではなく、上記反応に参加し、それを用いて調製された試薬の滴定挙動に影響を及ぼす。
【0005】
カールフィッシャー滴定には4種の基本型、すなわち一成分試薬を使用する容量滴定、二成分試薬を使用する容量滴定および隔膜を用いるかまたは用いない電量滴定がある。これら4種の変型は異なる試薬を必要とする。
【0006】
上記一成分滴定は、水と反応するすべての物質を1つの溶液中に含んでいる試薬を必要とする。二酸化硫黄、ヨウ素および上記塩基がアルコール中に溶解される。この溶液中では、その溶液が調製された際に、その二酸化硫黄とアルコールとが反応して、亜硫酸アルキルエステルを形成する。その塩基は、遊離されたプロトンを吸収する。元々のカールフィッシャー試薬においては、メタノールがアルコールとして使用された。メチルグリコールを使用して、より安定な試薬が後に得られた。すべての一成分試薬において、滴定量、すなわち活性なヨウ素の濃度は時間と共に低下する。その滴定容器中の試料のために使用される溶媒は、通常はメタノールまたはメタノールと他の溶媒との混合物である。
【0007】
上記二成分滴定の場合には、その名前が示唆するように、2種類の試薬が必要とされる。使用される滴定剤はヨウ素のメタノール溶液であり、その溶媒は二酸化硫黄と塩基とのメタノール溶液である。ちょうど上記一成分試薬のように、この溶媒中で亜硫酸アルキルエステルが形成される。この場合、メタノールが溶媒として常に使用されるため、亜硫酸メチルが形成される。その溶媒成分がその滴定容器に入れられ、その滴定成分を使用して滴定が行われる。その滴定剤成分においては、滴定量の低下は起こらない。
【0008】
カールフィッシャー法による水の電量定量のための試薬は、容量分析用試薬とは異なる構成成分を有する。ヨウ素の代りに可溶性のヨウ化物が使用される。その滴定の間に、陽極酸化によって、このヨウ化物からヨウ素が形成され、上記に示されている反応式に従って反応する。その試薬のその他の構成成分は、容量分析用試薬と同じもの、すなわち二酸化硫黄、塩基およびアルコールであり、やはり上記に説明されているように反応して、そのヨウ素および水と反応する亜硫酸アルキルエステルを形成する。電量滴定の場合にもまた、メタノール、場合によっては他の溶媒、例えばクロロホルムとの混合物を使用することが好ましいとされる。隔膜電解槽においては、その陰極空間と陽極空間とは隔膜によって隔てられている。これによって、その陰極において形成される被酸化性物質による障害が回避される。両空間とも、個々に試薬で満たされなければならない。その陰極空間には、特殊な陰極試薬が使用されるのが一般的である。
【0009】
隔膜を用いない電量滴定においては、特別な陰極形状が被酸化性物質の形成を防止するので、陰極空間と陽極空間との分離は必要ではない。この点で、ただ1つの容器を満たすだけでよい。
【0010】
上記カールフィッシャー試薬において用いられるアルコールは、上記試料および溶液中で形成される反応生成物を保つというさらなる役割を有する。高級アルコールは、極性物質に対する溶媒能力が非常に乏しく、ゆえに多くの試料マトリックスにとって好適ではない。その極性もまた、その電量分析用試薬の調製に影響を有し、この場合、比較的長鎖の化合物を使用しては生ずることができない最小電導度値が必要とされる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
これまで使用されているアルコールは、実験室での実施において問題が無かったわけではない。メタノールは有毒で可燃性であり、メチルグリコールは催奇性および胎児毒性がある。メチルグリコールは一成分試薬にのみ使用され、一般的なカールフィッシャー滴定装置では、作動媒体としてのメチルグリコール中では滴定が遅すぎるので、その滴定槽中の作動媒体としては主にメタノールが用いられる。滴定を可能にする他の溶媒もまた、健康危険がつきものである。テトラヒドロフルフリルアルコールは、健康に対して危険であると分類され、N-メチルホルムアミドは胎児毒性がある。
【0012】
上記カールフィッシャー滴定における上記に説明されているアルコールのさらなる短所は、特定の試料の場合に副反応が起きるということであり、これらの副反応は、その滴定結果を誤らせることがある。メタノールはケトンおよびアルデヒドと反応して、それぞれケタールおよびアセタールを形成する。この反応において水が形成される。さらに、アルデヒドは、メタノールおよびメチルグリコールの存在下で、二酸化硫黄による亜硫酸水素塩付加を受ける。これは水を消費し、同様に、その分析を誤らせる。この副反応は、その滴定容器中での溶媒として2-クロロエタノールを使用することにより回避することができる。しかしながら、この物質は毒性が強く、多くのハロゲン化化合物と同様に、容易には生分解されない。
【0013】
現在一般的なカールフィッシャー試薬におけるかなりの改良を達成するためには、極性物質に対する溶媒能力、電量分析用試薬のための電導度発生および反応速度が、上記に説明されているものとできる限り同様であるけれども、副反応を非常に大幅に抑制するアルコールを見出さなければならない。しかしながら、そのもっとも重要な基準は、その試薬がその使用者および環境に対して呈する危険潜在性である。有毒で可燃性の試薬は安全のために日常の実験室から追放すべきである。容易に生分解されない試薬は、何年にもわたって、その環境を汚染する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無く、本発明に準じて使用されるプロピレングリコールモノアルキルエーテルに基づく試薬は、述べられているすべての短所を回避し、メチルグリコールを含んでいる試薬と非常に似通った挙動をする。これらの液体プロピレングリコールモノアルキルエーテルは、メチルグリコールとは対照的に、危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無い。
【0015】
【発明の実施の形態】
従って、本発明は、室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物を含んでいる、水の定量のためのカールフィッシャー試薬を提供する。
【0016】
室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無く、本発明に準じて使用されるプロピレングリコールモノアルキルエーテルは、説明されている4種の変型のすべてにおいて使用することができる。このように、本発明は、一成分試薬の形となっており、上述の、室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物に加えて、二酸化硫黄、塩基およびヨウ素を含んでいることを特徴とするカールフィッシャー試薬をも提供する。
【0017】
それは、溶媒成分および滴定剤成分を含んでおり、好ましくは、その溶媒成分および滴定剤成分の両方が、これらの構成成分として一般的な、下記に規定されている構成成分とは別に、室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物を各々含んでいる二成分試薬の形となっていることを特徴とするカールフィッシャー試薬をも提供する。
【0018】
そのうえ、本発明は、結果的に、室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物および二酸化硫黄および塩基を含んでいることを特徴とする溶媒成分を提供し、並びに室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無く、本発明に準じて使用されるプロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物に加えて、ヨウ素を含んでいることを特徴とする滴定剤成分もまた提供する。
【0019】
本発明は、室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物に加えて、二酸化硫黄、塩基およびヨウ化物を含んでいることを特徴とする、水の電量定量のためのカールフィッシャー試薬をも提供する。
【0020】
本発明に関連して使用されている「室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いプロピレングリコールモノアルキルエーテル」という用語(以降「プロピレングリコールモノアルキルエーテル」と呼ばれることも多い)は、室温および大気圧において液体であって、かつ危険物質に対する保護のためのドイツ法(ChemG) 第3a条第1項もしくはドイツの Gefahrstoffverordnung§§4;6,第1項に従って危険符号を貼付する必要が無いすべてのプロピレングリコールモノアルキルエーテル、すなわちこれらの性質を有するモノプロピレングリコールモノアルキルエーテルおよびポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルを包含している。
【0021】
前記プロピレンモノアルキルエーテルの具体例は、1-アルコキシ -2-ヒドロキシプロパノール、例えば1-メトキシ -2-プロパノール、1-プロポキシ -2-プロパノール、1-n-ブトキシ -2-プロパノールもしくは1-t-ブトキシ -2-プロパノール、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、例えばジプロピレングリコール1-モノメチルエーテル、ジプロピレングリコール2-モノモチルエーテル、ジプロピレングリコール1-モノプロピルおよび1-モノ -n-ブチルエーテルもしくはジプロピレングリコール2-モノプロピルおよび2-モノ -n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、例えばトリプロピレングリコール1-モノメチルエーテルもしくはトリプロピレングリコール2-モノメチルエーテル、またはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物である。
【0022】
もちろん、これらのプロピレングリコールモノアルキルエーテルの2種またはそれ以上の混合物もまた、本発明に準じて使用することができる。本発明の目的のためには、本明細書中で規定されているプロピレングリコールモノアルキルエーテルは、唯一の溶媒またはアルコール成分として使用されるのが好ましい。しかしながら、本発明に準じて使用されるプロピレングリコールモノアルキルエーテルは、もちろん、カールフィッシャー滴定に好適であり、先行技術から知られている他の溶媒、例えばメタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、N-メチルホルムアミドまたは2-クロロエタノールとの混合物として使用することもできる。
【0023】
上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物とは別に、KF試薬の一般的な構成成分、特にヨウ素またはヨウ化物、塩基、例えばピリジン、イミダゾール、ジエタノールアミンまたはカルボン酸塩および二酸化硫黄もまた存在している。
【0024】
上述の構成成分は、カールフィッシャー試薬について一般的な両だけ存在している。
【0025】
一成分試薬については、上記の一般的な量とは、例えば、 0.2〜3 mol/Lの二酸化硫黄、 0.2〜6 mol/Lの塩基および0.05〜1 mol/Lのヨウ素である。
【0026】
二成分試薬については、その滴定剤成分は、例えば、0.03〜1 mol/Lのヨウ素を含んでおり、その溶媒成分は、例えば、 0.2〜3 mol/Lの塩基および 0.2〜3 mol/Lの二酸化硫黄を含んでいる。
【0027】
隔膜を用いるかまたは用いないカールフィッシャー法による水の電量定量については、例えば、 0.2〜3 mol/Lの二酸化硫黄、 0.2〜5 mol/Lの塩基および0.01〜 0.5 mol/Lのヨウ化物を含んでいる試薬が使用される。
【0028】
これらの構成成分に加えて、本発明のカールフィッシャー試薬は、一般的な助剤をさらに含んでいてもよい。これらの助剤は、例えば、特殊な試料の溶解性を改良するために、または電量分析用試薬における満足な電導度を達成するために使用される。
【0029】
上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはそれらの2種もしくはそれ以上の混合物を、容量カールフィッシャー滴定のための作動媒体として、その滴定容器中で使用することもできる。この方法においては、メタノールは完全に排除される。メタノールを包含するすべての副反応は、これらに試薬においては起こらない。他の副反応も認められてはいない。液体プロピレングリコールモノアルキルエーテルにおいて、亜硫酸水素塩の添加も同様に抑制される。ケタールおよびアセタールの形成は、非常に反応性の高い芳香族アルデヒド中でさえ、水の定量を行うことができるような程度にまで抑えられる。メタノール系作動媒体はもはや必要とされないので、健康に対して危険であると分類される溶媒の使用を完全に回避することができるため、一成分試薬または二成分試薬のいずれも使用することができる。
【0030】
電量カールフィッシャー滴定についても、プロピレングリコールモノアルキルエーテルをアルコール成分として含んでいる試薬を使用することが同様に可能である。一般的な構成成分である塩基、二酸化硫黄およびヨウ化物とは別に、助剤もまた存在していてもよい。一般的な助剤とは、その電導度を増大させる塩、例えば臭化物もしくは第四級アンモニウム塩、または特定の試料に対する溶媒能力を高める可溶化剤、例えばホルムアミドもしくはクロロホルムである。
【0031】
隔膜を用いない電量分析の場合は、本発明の試薬は、陽極および陰極の組み合わされた空間に入れられ、隔膜を用いる電量分析の場合は、もう1つの市販の陰極液、例えばHydranal(商標)Coulomat CG をその陰極空間に使用することができる。
【0032】
そのうえ、本発明は、カールフィッシャー法による水の定量方法をも提供し、この方法では、水を含有している化合物または組成物が、各々の場合において、上記に規定されている試薬または成分と接触させられる。
【0033】
本発明を、いくつかの実施例および用途例によって以下に説明する。
【0034】
【実施例】
実施例1
700mLの1-メトキシ -2-プロパノールに 170gのイミダゾール( 2.5 mol)を溶解することによって、一成分試薬を調製した。次に、 100gの二酸化硫黄(1.56 mol)および 100gのヨウ素(0.79 mol)を添加した。その混合物を、1-メトキシ -2-プロパノールで1リットルとした。
【0035】
実施例2
実施例1と同様の方法によって一成分試薬を調製したけれども、上記イミダゾールは 316gのピリジン(4 mol)で置き換えた。
【0036】
実施例3
1-メトキシ -2-プロパノールに 100gのイミダゾール(1.47 mol)および50gの二酸化硫黄(0.78 mol)を溶解して全容量を1リットルとすることによって、二成分試薬のための溶媒成分を調製した。
【0037】
実施例4
1-メトキシ -2-プロパノールに 105gのジエタノールアミン(1 mol)および64gの二酸化硫黄(1 mol)を溶解して全容量を1リットルとすることによって、二成分試薬のための溶媒成分を調製した。
【0038】
実施例5
1-メトキシ -2-プロパノールに70gのヨウ素(0.35 mol)を溶解して全容量を1リットルとすることによって、二成分試薬のための滴定剤成分を調製した。
【0039】
実施例6
適当な量の1-メトキシ -2-プロパノールに68gのイミダゾール(1 mol)、40gの二酸化硫黄(0.62 mol)および60gの臭化水素酸イミダゾール( 0.4 mol)を溶解することによって、1リットルの、電量定量のための陽極液を調製した。次に、0.39gのヨウ素(0.15 mol)を添加し、少量の水を添加することによってヨウ化物に還元した。
【0040】
実施例7
400gの1-メトキシ -2-プロパノールと 400gのエタノールとの混合物に50gのイミダゾール(0.73 mol)、40gの二酸化硫黄(0.62 mol)、90gの臭化水素酸イミダゾール( 0.6 mol)および60gのヨウ化水素酸イミダゾール( 0.3 mol)を溶解した。次に、その溶液を1-メトキシ -2-プロパノールで1リットルとし、ヨウ素の添加によって、それらの粗原料中に存在する水を除去した。
【0041】
用途例1
メタノールを市販のKF滴定装置の容量滴定槽に入れた。それに分析すべき試料を溶解し、実施例1または実施例2において説明されている滴定剤を使用して、その含水率を滴定した。
【0042】
用途例2
1-メトキシ -2-プロパノールを容量滴定槽に入れ、実施例1または実施例2において説明されている滴定剤を使用して、水がなくなるまで滴定した。次に、その試料を1-メトキシ -2-プロパノールに添加し、溶解した。次に、同じ滴定剤を使用して、その含水率を滴定した。
【0043】
用途例3
1-メトキシ -2-プロパノールを容量滴定槽に入れた。次に、分析すべき試料を添加し、ドイツ薬局法10(the German Pharmacopoeia 10) において説明されている一般的な一成分試薬を使用して、その含水率を滴定した。
【0044】
用途例4
実施例3において説明されている溶媒成分を容量滴定槽に入れた。その水を含有している試料を添加し、実施例5において説明されている滴定剤成分を使用して滴定した。
【0045】
用途例5
実施例4において説明されている溶媒成分を容量滴定槽に入れた。その水を含有している試料を添加し、市販の滴定剤成分、すなわち、1リットルのメタノール中に65gのヨウ素が存在する溶液を使用して滴定した。
【0046】
用途例6
市販の溶媒成分、例えば 120gのピリジンおよび60gの二酸化硫黄のメタノール溶液を容量滴定槽に入れた。分析すべき試料を添加し、実施例5において説明されている滴定剤成分を使用して、その含水率を滴定した。
【0047】
用途例7
市販のKF電量計、例えばKyoto Electronics のMKC-210 の陽極空間および陰極空間を、実施例6において説明されている試薬で満たした。この試薬を使用して、その計器のために規定されている手法で、試料の含水率を定量した。
【0048】
用途例8
実施例7において説明されている試薬を、隔膜を用いない槽を有する市販のカールフィッシャー電量計に入れ、通常の手法で、試料の含水率を定量した。

Claims (4)

  1. 1−メトキシ−2−プロパノールを、容量カールフィッシャー滴定のために作動媒体として滴定容器中で使用する方法。
  2. 前記作動媒体が、1−メトキシ−2−プロパノール以外の1種以上のプロピレングリコールモノアルキルエーテルをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. さらにホルムアミドまたはクロロホルムを可溶化剤として用いる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記作動媒体が、1−メトキシ−2−プロパノール以外の1種以上のプロピレングリコールモノアルキルエーテルをさらに含み、1−メトキシ−2−プロパノール以外の該プロピレングリコールモノアルキルエーテルが、1−プロポキシ−2−プロパノール、1−n−ブトキシ−2−プロパノール、1−t−ブトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール1−モノメチルエーテル、ジプロピレングリコール2−モノメチルエーテル、ジプロピレングリコール1−モノプロピルエーテル、ジプロピレングリコール2−モノプロピルエーテル、ジプロピレングリコール1−モノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール2−モノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール1−モノメチルエーテル、トリプロピレングリコール2−モノメチルエーテルおよびそれらの2種以上の混合物から選ばれる、請求項2または3に記載の方法。
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