JPH11151288A - 含水性ソフトコンタクトレンズの消毒液 - Google Patents

含水性ソフトコンタクトレンズの消毒液

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JPH11151288A
JPH11151288A JP9336401A JP33640197A JPH11151288A JP H11151288 A JPH11151288 A JP H11151288A JP 9336401 A JP9336401 A JP 9336401A JP 33640197 A JP33640197 A JP 33640197A JP H11151288 A JPH11151288 A JP H11151288A
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塩田亮一
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消毒剤がソフトコンタクトレンズに吸着され
ることなく、有効に機能し、その殺菌・防腐効果が長期
間安定に保たれるようなソフトコンタクトレンズ用消毒
液であって、大腸菌だけでなく、ブドウ球菌や黒こうじ
カビに対する殺菌効果にも優れた、扱い易い製品を提供
する。 【解決手段】 消毒剤とシクロデキストリンと銀系抗菌
剤を、クエン酸、リン酸又はその塩及びホウ酸からなる
群から選ばれる少なくとも一種の緩衝剤と共に含有する
pH5〜8の水性組成物であって、銀含有量が0.1ppm
以上であるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消毒剤とシクロデキス
トリンと銀系抗菌剤を使用した、含水性ソフトコンタク
トレンズに対する消毒液に関する。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズは、ハードコンタクト
レンズとソフトコンタクトレンズに大別される。更に、
ハードコンタクトレンズは、ポリメタクリル酸メチルを
主成分とするものと種々のジメチルシロキサングループ
やフッ素原子を含有する材料を用いた酸素透過性ハード
コンタクトレンズに分類される。一方、ソフトコンタク
トレンズは、ポリヒドロキシエチルメタクリレートやポ
リビニルピロリドンを主成分とする含水性ソフトコンタ
クトレンズとケイ素やフッ素を含有した合成ゴム、アク
リルゴムを用いた非含水性ソフトコンタクトレンズがあ
る。
【0003】コンタクトレンズの中でも含水性の素材か
らなるソフトコンタクトレンズは、約30〜約80%の
水を含むヒドロゲルで、良好な装用感を有している。し
かしながら、レンズ内部に水を含むため微生物が成育す
る温床となる。微生物によるレンズ汚染は、様々な眼障
害につながるため、微生物学的な汚染防止を目的とする
レンズ消毒が義務づけられている。このような日常的な
消毒の義務は、含水性ソフトコンタクトレンズに限定さ
れている。
【0004】この含水性ソフトコンタクトレンズの消毒
には、加熱による煮沸消毒法と化学薬剤による化学消毒
法がある。煮沸消毒法は、一般に電気による加熱手段が
採られている。一方、化学薬剤を使った化学消毒法は、
過酸化水素を利用したものが開発されている。たとえ
ば、特開昭63−286158号には、過酸化水素によ
る消毒と過酸化水素の分解に固定化酵素を利用した方法
が開示されている。特開昭63−199799号には、
過酸化水素発生化合物と還元剤あるいは過酸化水素分解
酵素を含有する錠剤を組み合わせたものが開示されてい
る。特開平4−226666号には、過酸化水素をアル
カリ条件下で用いる消毒工程および還元剤と緩衝液を含
有する液状中和剤を用いた中和工程とからなる方法が開
示されている。
【0005】また、過酸化水素以外の薬剤を利用したも
のも開発されている。たとえば、特開昭61−5942
0号には、消毒剤としてトリメトプリムとベンジルアル
コールを組合せた方法が開示されており、特開昭63−
131124号には、ジアミン類とジハロゲン化合物を
主成分とする縮合体による洗浄、保存または消毒のため
に使用する液剤が開示されており、特開平4−2347
23号には、二酸化塩素前駆物質を含有する電解液に電
流を流して二酸化塩素を発生させて消毒する方法が開示
されている。
【0006】更に、コンタクトレンズの洗浄と消毒を同
時に実施するために幾つかの方法も提案されている。た
とえば、特開平2−289255号には、タンパク質分
解酵素と重合体型抗菌剤および約200〜約600mO
sm/kg水の浸透圧値を有する組成物と方法が開示され
ており、特開平4−231054号には、第4級アンモ
ニウム塩やビグアナイドの重合体型抗菌剤と錯化剤およ
び酵素からなる組成物、並びに同組成物を用いる洗浄・
殺菌方法が開示されている。また、特開平4−2644
22号には、シクロデキストリンを利用したコンタクト
レンズを洗浄するための方法および組成物が開示されて
いる。
【0007】加熱による煮沸消毒は、電源が必要であ
り、加熱により涙液由来タンパク質の変性物がレンズ表
面に蓄積される可能性がある。一方、前述した化学薬剤
を利用した過酸化水素に代表される消毒は、過酸化水素
が眼にとって危険なものであるため、消毒の完了した時
点で過酸化水素を分解して中和する必要があり、この中
和操作は使用者にとって極めて煩わしいものとなる。
【0008】過酸化水素以外の薬剤で、消毒剤としてト
リメトプリムとベンジルアルコールを利用したものがあ
るが、この場合、ベンジルアルコールが含水性ソフトコ
ンタクトレンズに残留することや真菌に対する消毒効果
が低いことが問題となる。また、二酸化塩素前駆物質を
含有した電解液を利用する方法では、二酸化塩素前駆物
質を電気分解して生成した二酸化塩素の酸化作用が強
く、しかも、水に溶けやすいため、含水性ソフトコンタ
クトレンズに残留し易いことが問題となる。
【0009】更に、ジアミン類とジハロゲン化合物を主
成分とする縮合体や重合体型抗菌剤を用いる方法は、含
水性ソフトコンタクトレンズへの取り込みを制御するこ
とができるかもしれないが、高分子化することで消毒効
果は格段に低下し、期待するような消毒作用がない。ま
た、シクロデキストリンを含有させる方法では、シクロ
デキストリンの洗浄活性に悪影響しないことを前提とし
たものであり、抗菌剤とシクロデキストリンが包接され
た組成物は洗浄活性を低下させるものとして除外されて
いる。このため、抗菌剤を併用した場合には、抗菌剤が
含水性ソフトコンタクトレンズ内に取り込まれて残留す
る問題が未解決となっている。
【0010】そこで、本発明者等は、種々研究を重ね、
消毒剤とシクロデキストリンを、特定の緩衝剤と共に使
用することによって、消毒剤を長時間含水性ソフトコン
タクトレンズと接触させても、該ソフトコンタクトレン
ズ内部に取り込まれることなく、安定して消毒効果を発
揮するものとなしうることを見いだした(特願平8−2
71783号明細書参照)。しかし、かかる組成物で
は、大腸菌に対しては顕著な消毒効果を得ることができ
るが、ブドウ球菌や黒こうじカビに対しては、十分な消
毒効果が得られなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、消毒剤がソ
フトコンタクトレンズに吸着されることなく、有効に機
能し、その殺菌・防腐効果が長期間安定に保たれるよう
なソフトコンタクトレンズ用消毒液であって、大腸菌だ
けでなく、ブドウ球菌や黒こうじカビに対する殺菌効果
にも優れた、扱い易い製品を提供することを課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の割合で
銀系抗菌剤を使用することによって、前記課題を解決し
た。即ち、本発明の消毒液は、消毒剤とシクロデキスト
リンと銀系抗菌剤を、クエン酸、リン酸又はその塩及び
ホウ酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の緩衝剤
と共に含有するpH5〜8の水性組成物であって、銀含有
量が0.1ppm以上であることを特徴とする。
【0013】銀系抗菌剤としては、プロテイン銀(丸石
製薬株式会社製)、スルファジアジン銀(丸石製薬株式
会社製)等の有機系銀、又はゼオライトや粘度鉱物を代
表とする無機系イオン交換体に抗菌性を有する銀イオン
を陽イオン交換反応によって担持させたもの、例えば銀
担持リン酸カルシウム(東亜合成株式会社製のノバロ
ン)、銀担持ケイ酸カルシウム(レンゴー株式会社製の
レントーバ)、セラミック銀(有限会社トヒタ製のカタ
クリンミニ)等がいずれも使用できる。なお、無機系銀
は、消毒液中に拡散させ、一定時間、銀を溶出させた
後、濾過して使用してもよい。
【0014】このような銀系抗菌剤は水に溶けた状態で
あっても溶けない状態でも使用できるが、銀系抗菌剤の
消毒液中の銀濃度は0.1ppm〜10ppm(0.000
01重量%〜0.001重量%)であるのが、特に有効で
ある。
【0015】なお、銀系抗菌剤は、緩衝剤と共に含有す
るpH5〜8の水性組成物において、シクロデキストリン
と消毒剤を併用して始めて所望の効果を発揮するもので
あり、消毒剤が存在しないと、顕著な消毒効果が認めら
れない。
【0016】かかる消毒剤としては、医療施設内におけ
る病原性微生物の感染防止等に用いられているものがい
ずれも使用できる。例えば、第四級アンモニウム塩系消
毒剤の塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セ
チルピリジウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモ
ニウムクロライドやグリシン系両性界面活性剤のアルキ
ルポリアミノグリシン、ジアルキルアミノエチルグリシ
ンおよびビグアナイド系消毒剤のポリヘキサメチレンビ
グアニジン塩酸塩、グルコン酸クロルヘキシジンまたは
その塩からなる群から選択できるもので、これらは1種
で使用されても2種以上併用されてもよい。この群にお
いて、特に実用性のある消毒剤は、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、ジアルキルアミノエチルグリ
シン、グルコン酸クロルヘキシジンまたはその塩などで
ある。
【0017】その使用量は、シクロデキストリンの濃度
や緩衝液の種類などによって変化する。通常は、上述の
消毒剤の1種以上を消毒液中、約0.001〜0.5重
量%の割合となるように使用するのがよい。
【0018】次に、この消毒剤中に含まれるシクロデキ
ストリンは、分子内にゲスト分子として各種の有機化合
物を包接できる空洞をもつ単分子的ホスト分子として知
られるものであり、その構造は6個から10個のD−グ
ルコピラノース基がα−(1,4)グルコシド結合によ
り環状に結合したオリゴマーである。これらは、重合度
により、重合度6のものは、α−シクロデキストリン、
重合度7のものは、β−シクロデキストリン、重合度8
のものは、γ−シクロデキストリンとして公知である
が、かかるシクロデキストリンは、数個のグルコースが
環状に結合しているため、分子内部は中空のドーナツ形
となっており、このグルコース分子には3個のアルコー
ル性水酸基があるので、α−1,4結合で環状を形成す
ると、外縁部は水酸基が配列し、親水性を示し、空洞内
部はC−H基で占められ、かなりの疎水性を示すものと
なる。
【0019】前述の如き消毒剤とシクロデキストリン
を、前述の如き緩衝剤溶液中で混合し、30〜60℃に
加温すると、消毒剤がゲスト分子としてシクロデキスト
リンに立体的にフィットし、安定した包接化合物にな
り、優れた消毒効果を示すことが分かっている。
【0020】本発明におけるシクロデキストリンは、商
業的には、澱粉類に特定の微生物が生産するシクロデキ
ストリン生成酵素を作用させて作られる、α−シクロデ
キストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキ
ストリンの他に、これらのシクロデキストリンに適当な
官能基を導入した誘導体として、たとえば、メチル化シ
クロデキストリン、ヒドロキシプロピル化シクロデキス
トリン、エピクロルヒドリンで架橋したシクロデキスト
リンポリマーが利用できる。これらのシクロデキストリ
ンの使用量は、消毒剤の種類と濃度、緩衝液の種類およ
び包接化合物の消毒効果などによって変化するが、本発
明の消毒液では、消毒剤とシクロデキストリンの混合モ
ル比を、約1:0.1〜20、好ましくは1:0.5〜10
の割合として使用するのが適当である。
【0021】また、本発明の消毒液におけるシクロデキ
ストリンの含有量は、0.01〜10重量%であるのが好
ましい。
【0022】更に、本発明では、緩衝剤として、クエン
酸、リン酸またはその塩およびホウ酸から選ばれるもの
を使用するが、これらは単独で使用されても2種以上併
用してもよく、その使用量は、消毒液中、0.01重量
%〜10重量%、特に0.1〜5重量%程度の割合であ
るのが好ましい。
【0023】なお、本発明の消毒液には、必要に応じ
て、金属キレート剤、等張調整剤、界面活性剤、親水性
高分子等のその他の成分を含有することができる。たと
えば、金属キレート剤は、タンパク質の汚れに含まれる
カルシウムイオンなどの作用を弱めるために使用され
る。このような作用を得るには、エチレンジアミン四酢
酸四ナトリウム塩および二ナトリウム塩などを0.01
重量%〜1.0重量%の範囲で使用するのが好ましい。
【0024】かかる本発明の消毒液は、含水性ソフトコ
ンタクトレンズを室温で一定時間浸け置きしておき、装
用する前に該ソフトコンタクトレンズをすすぎ液で洗
い、消毒成分を取り除くだけで、ソフトコンタクトレン
ズの消毒を実施可能とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、実施例に従って本発明をさ
らに詳しく説明する。 〔実施例1〕0.05Mクエン酸(ナカライテスク社
製)と0.2Mホウ酸(ナカライテスク社製)の溶液に
0.1M燐酸三ナトリウム(ナカライテスク社製)を混
合してpH7.0に調整した緩衝液10mlに、ヒドロキ
シプロピル−β−シクロデキストリン(アルドリッチ・
ケミカル社製)200mg、塩化ナトリウム(ナカライテ
スク社製)35mg、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウ
ム(ナカライテスク社製)5mgを順次加え、40℃に加
温して攪拌溶解後、20%グルコン酸クロルヘキシジン
溶液(丸石製薬社製)10mgを徐々に加え、この溶液を
2時間程度攪拌後、プロテイン銀(丸石製薬社製)1mg
を加え、濾過滅菌して消毒液を得た。
【0026】〔実施例2〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、20%グル
コン酸クロルヘキシジン溶液(丸石製薬社製)10mgを
徐々に加え、この溶液を2時間程度攪拌後、スルファジ
アジン銀(丸石製薬社製)0.1mgを加え、濾過滅菌し
て消毒液を得た。
【0027】〔実施例3〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、20%グル
コン酸クロルヘキシジン溶液(丸石製薬社製)10mgを
徐々に加え、この溶液を2時間程度攪拌後、ノバロン
(東亜合成社製の銀担持リン酸カルシウム)10mgを加
え、24時間攪拌後、濾過滅菌して消毒液を得た。
【0028】〔実施例4〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、塩酸クロル
ヘキジン(相互薬工業社製)1.3mgを徐々に加え、この
溶液を2時間程度攪拌後、レントーバ(レンゴー社製の
銀担持ケイ酸カルシウム)1mgを加え、24時間攪拌
後、濾過滅菌して消毒液を得た。
【0029】〔比較例1〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、20%グル
コン酸クロルヘキシジン溶液(丸石製薬社製)10mgを
徐々に加え、この溶液を2時間程度攪拌後、濾過滅菌し
て消毒液を得た。
【0030】〔比較例2〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、20%グル
コン酸クロルヘキシジン溶液(丸石製薬社製)10mgを
徐々に加え、この溶液を2時間程度攪拌後、プロテイン
銀(丸石製薬社製)0.1mgを加え、濾過滅菌して消毒液
を得た。
【0031】〔比較例3〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、塩酸クロル
ヘキシジン(相互薬工社製)1.3mgを徐々に加え、この
溶液を2時間程度攪拌後、レントーバ(レンゴー社製の
銀担持ケイ酸カルシウム)0.1mgを加え、24時間攪拌
後、濾過滅菌して消毒液を得た。
【0032】〔比較例4〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、プロテイン
銀(丸石製薬社製)1mgを加え、濾過滅菌して消毒液を
得た。
【0033】〔比較例5〕実施例1と同様に調整した緩
衝液10mlに、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス
トリン(アルドリッチ・ケミカル社製)200mg、塩化
ナトリウム(ナカライテスク社製)35mg、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム(ナカライテスク社製)5mg
を順次加え、40℃に加温して攪拌溶解後、レントーバ
(レンゴー社製の銀担持ケイ酸カルシウム)3mgを加
え、24時間攪拌後、濾過滅菌して消毒液を得た。
【0034】実施例及び比較例で得た消毒液の組成を表
1に示すが、消毒液中の銀濃度は、2チャンネル原子吸
光・炎光共用分光分析装置を用いて測定した。なお、実
施例及び比較例で得た消毒液の消毒効果を、下記に示す
大腸菌、ブドウ球菌及び黒こうじカビに対する殺菌試験
で試験したので、その結果を表2に示す。
【0035】〔大腸菌・ブドウ球菌に対する殺菌試験〕
試験菌株として大腸菌IFO3972並びにブドウ球菌
IFO13276を普通ブイヨン培地「栄研」に接種
し、37℃で24時間培養する。これを滅菌生理食塩水
で菌数を約107 cells/mlになるように調整し、試験菌
液とした。次に、実施例及び比較例で得た消毒液10ml
に、この試験菌液を100μl接種し、試験液とした。
これを20℃に保存し、保存4時間後に、SCDLP寒
天培地「栄研」を用いた希釈平板培養法(培養温度37
℃、培養期間7日)により試験液中の生菌数を測定し
た。対照として、滅菌生理食塩水を用いて同様に試験し
た。
【0036】〔黒こうじカビに対する殺菌試験〕試験菌
株として黒こうじカビIFO9455をポテトデキスト
ロース寒天培地「日水製薬」に接種し、37℃で7日間
培養する。この胞子部分を0.05%Tween80含有
滅菌生理食塩水に採取して胞子懸濁液を作り、菌数を約
106 cells/mlになるように調整し、試験菌液とした。
次に、実施例及び比較例で得た消毒液10mlに、この試
験菌液を100μl接種し、試験液とした。これを20
℃に保存し、保存4時間後に試験液中の生菌数をポテト
デキストロース寒天培地を用いた希釈平板培養法(培養
温度37℃、培養期間7日)により測定した。対照とし
て、滅菌生理食塩水を用いて同様に試験した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明の消毒液は、レンズに消毒剤を吸
着・蓄積させることなく、含水性ソフトコンタクトレン
ズの消毒に安定して使用できるものであり、少量の消毒
剤の使用で、消毒剤の効力を有効に持続でき、しかも、
その殺菌効果は、大腸菌だけでなく、ブドウ球菌や黒こ
うじカビに対しても顕著である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02C 13/00 G02C 13/00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消毒剤とシクロデキストリンと銀系抗菌
    剤を、クエン酸、リン酸又はその塩及びホウ酸からなる
    群から選ばれる少なくとも一種の緩衝剤と共に含有する
    pH5〜8の水性組成物であって、銀含有量が0.1ppm
    以上であることを特徴とする含水性ソフトコンタクトレ
    ンズの消毒液。
  2. 【請求項2】 上記消毒剤が、塩化ベンザルコニウム、
    塩化ベンゼトニウム、セチルピリジウムクロライド、ジ
    アルキルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルポ
    リアミノグリシン、ジアルキルアミノエチルグリシン、
    ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、グルコン酸ク
    ロルヘキシジン及びその塩からなる群から選ばれる少な
    くとも1種である請求項1の消毒液。
  3. 【請求項3】 上記銀含有量が、0.1〜10ppmであ
    る請求項1又は2の消毒液。
  4. 【請求項4】 上記消毒剤とシクロデキストリンのモル
    比が1:0.1〜20である請求項1〜3いずれか1項の
    消毒液。
  5. 【請求項5】 上記消毒剤の含有量が、0.001〜0.5
    重量%である請求項1〜4いずれか1項の消毒液。
  6. 【請求項6】 上記シクロデキストリンの含有量が、0.
    01〜10重量%である請求項1〜5いずれか1項の消
    毒液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003011350A3 (en) * 2001-07-27 2003-09-25 Bausch & Lomb Composition and method for inhibiting uptake of biguanide disinfectants by poly(ethylene)
JP2003316028A (ja) * 2002-04-22 2003-11-06 Kishimoto Sangyo Co Ltd レジスト残渣除去剤および洗浄剤

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