JP2001072504A - 殺菌液 - Google Patents
殺菌液Info
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Abstract
提供すること。 【解決手段】 式(I): 【化8】 (式中、p、q、r、t、uは1〜4の整数、sは0〜
3の整数、XはH、OHまたは 【化9】 (式中、R1、R2はHまたは炭素数1〜3のアルキル
基)、Y、ZはHまたはOHで、Y、Zの少なくとも1
つはOH)で表わされるアルキルアミン誘導体および殺
菌剤を含有してなる殺菌液。
Description
らに詳しくは、本発明はアルキルアミン誘導体(以下、
HAAという)緩衝剤と殺菌剤を含有する殺菌液に関す
る。
どによる院内感染、大腸菌O−157やサルモネラ菌な
どによる食中毒死が目立ちはじめ、抗菌や殺菌に対する
関心が高まっている。個人レベルの日常生活において
は、手指の消毒、うがいにはじまり、抗菌処理済雑貨や
消毒用携帯雑貨(消毒スプレー、消毒用ティッシュ、便
座ティッシュなど)を用いることにより微生物の感染を
予防するケースが増えており、産業レベルでは、医療器
具、食器、調理室、病室、食品工場、公衆施設(電話、
トイレ、バスタブなど)などあらゆるものに対して徹底
した殺菌処理が行なわれるようになってきている。
く、手指の消毒は医療現場において重要度が高い。手指
の消毒には、通常消毒剤や殺菌ランプ、酸性水などが用
いられ、消毒剤としては、たとえばウエルパス(登録商
標)やヒビスクラブ(登録商標)がよく使用される。
必要とされるものとしてコンタクトレンズがあげられ
る。コンタクトレンズの消毒法には、主に、煮沸消毒器
を用いた熱消毒法と、過酸化水素や化学消毒剤による化
学消毒法とがある。
には、コンタクトレンズの消毒剤として酸素含有イオネ
ンポリマーからなる眼科的に許容し得る第四級アンモニ
ウムポリマーを含有する組成物が開示されている。前記
組成物は眼の刺激や過敏性を実質的に起こすことがない
が、消毒効果が低いという欠点があった。
4237号)公報には、抗菌有効量のビグアニドまたは
その塩を、緩衝剤と組合せて含んでなる消毒保存用溶液
が開示されている。前記消毒保存用溶液中の緩衝剤とし
てはホウ酸緩衝剤やリン酸緩衝剤などがあげられてお
り、これらを用いる消毒保存用溶液はハード型およびソ
フト型の両方のレンズに適合性を有し、実質的にすべて
の通常公知の消毒技術に使用することが可能である。し
かしながら、かかる消毒保存用溶液にもやはり、消毒効
果が低いという欠点があった。
術に鑑みてなされたものであり、従来の殺菌剤の効果を
より向上させた殺菌剤を提供することを目的とする。
れ独立して1〜4の整数、sは0または1〜3の整数、
XはH、OHまたは
Hまたは炭素数1〜3のアルキル基を示す)、Yおよび
Zはそれぞれ独立してHまたはOHであり、YおよびZ
の少なくとも1つはOHである)で表わされるアルキル
アミン誘導体および殺菌剤を含有してなる殺菌液に関す
る。
れ独立して1〜4の整数、sは0または1〜3の整数、
XはH、OHまたは
Hまたは炭素数1〜3のアルキル基を示す)、Yおよび
Zはそれぞれ独立してHまたはOHであり、YおよびZ
の少なくとも1つはOHである)で表わされるHAA誘
導体および殺菌剤を含有したものである。
HAA誘導体は、Bis−Tris(商品名、(株)同
仁化学研究所製、ビス(2−ヒドロキシメチル)イミノ
トリス(ヒドロキシメチル)メタン)である場合を除
き、新規化合物である。本発明においては、前記HAA
誘導体を含有させる点に1つの大きな特徴がある。前記
HAA誘導体は緩衝剤として機能するばかりではなく、
優れた殺菌効果を有し、殺菌剤に含有させると、驚くべ
きことに殺菌剤の殺菌効果と前記誘導体の殺菌効果とを
合わせた以上の殺菌効果が得られる。
r、tおよびuはそれぞれ独立して1〜4の整数であ
り、sは0または1〜3の整数であるが、かかるp、
q、r、t、uおよびsが前記範囲より大きい整数であ
る場合には、殺菌効果が低下する。このことから、優れ
た殺菌効果および緩衝効果を有するためには、かかる
p、qおよびrがそれぞれ独立して1または2、tおよ
びuが2または3、sが0または1であることが好まし
く、p、qおよびrが1、tおよびuが2、sが0であ
ることがより好ましい。
は
Hまたは炭素数1〜3のアルキル基を示す)であるが、
殺菌効果および緩衝効果の向上のためには、XはOHで
あることが好ましい。YおよびZはそれぞれ独立してH
またはOHであり、YおよびZの少なくとも1つはOH
であるが、殺菌効果および緩衝効果の向上のためには、
YおよびZがいずれもOHであることが好ましい。これ
らのことから、X、YおよびZはいずれもOHであるこ
とが好ましい。さらには、殺菌効果および緩衝効果の向
上のためには、p、qおよびrが1、tおよびuが2、
sが0、X、YおよびZがOHであることが最も好まし
い。
代表例としては、たとえばBis−Trisなどがあげ
られる。
量は、あまりにも少ない場合には、充分な殺菌効果およ
び緩衝効果が得られにくくなるので、0.001w/v
%以上、好ましくは0.001〜10w/v%、さらに
好ましくは0.05〜2w/v%であることが望まし
い。
などに応じて通常用いられている殺菌剤を適宜選べばよ
く、とくに限定されないが、たとえば本発明の殺菌液を
コンタクトレンズ用殺菌液として用いる場合、低濃度で
殺菌効果が高いことから有機チッ素系殺菌剤が好まし
く、なかでも安全性が高いことからビグアニド化合物ま
たはその誘導体(重合物や塩)がより好ましく、とりわ
けレンズへの吸収、吸着がないことからポリヘキサメチ
レンビグアニド(PHMB)がきわめて好ましい。
は、たとえば(1)4級アンモニウム化合物またはその
重合物である塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウ
ム、ダイマー136など、(2)ビグアニド化合物また
はその重合物またはその塩であるグルコン酸クロルヘキ
シジン、ポリヘキサメチレンビグアニドなど、(3)前
記(1)および(2)の重合物などがあげられる。
とくに限定されるものではないが、たとえば前記有機チ
ッ素系殺菌剤を用いる場合には、0.00001〜10
w/v%程度、好ましくは0.001〜1w/v%程度
であることが望ましい。
工場、トイレ、バスタブなどの消毒に用いる。
A誘導体および殺菌剤以外の成分を含有させて殺菌液と
して使用するほか、コンタクトレンズ用殺菌洗浄液とし
て使用してもよい。
ためには、ほかの緩衝剤を含有させてもよい。
ン酸、ホウ酸、オキシカルボン酸またはグッドの緩衝液
用試薬(たとえばタウリン、その誘導体など)などがあ
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。かかる緩衝剤の殺菌液中における含有
量は、0.001〜10w/v%、好ましくは0.05
〜2w/v%であることが望ましい。
は、pH調整剤を含有させてもよい。
pH調整剤でよく、たとえばNaOH、HClなどがあ
げられ、殺菌液のpHが5.3〜8.5になるように用
いられる。
には、等張化剤を含有させてもよい。
び殺菌剤の殺菌効果が充分に発現されるものであればよ
く、たとえば糖類、糖アルコール、多価アルコール、そ
れらのエーテルおよびそれらのエステルからなる群より
選ばれたものが好ましく用いられ、たとえばコンタクト
レンズを殺菌処理したのちに眼に装着した際、眼に刺激
が生じないようにするには、殺菌液の浸透圧が200〜
400mOsm/kgになるように用いられる。かかる
等張化剤のなかでも、安全性の観点から炭素数2〜8の
アルキル主鎖を有する2〜8価の多価アルコールが好ま
しく、また殺菌効果の向上の観点からはプロピレングリ
コールがとくに好ましい。
タクトレンズに吸着するのを防ぐためには、たとえばエ
チレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート化剤
を含有させてもよい。かかるキレート化剤の殺菌液中に
おける含有量は、カルシウムがコンタクトレンズに吸着
することを防止する効果を充分に発現させ、HAA誘導
体および殺菌剤の殺菌効果を低下させないようにするに
は、0.001〜10w/v%、好ましくは0.01〜
1w/v%であることが望ましい。
には、界面活性剤を含有させてもよい。
よび殺菌剤の殺菌効果が充分に発現され、コンタクトレ
ンズ用殺菌液とする場合であっても、殺菌処理したのち
に眼に装着した際、眼に刺激が生じないものであればよ
く、たとえばポロクサマー、チロキサポール、ポリエチ
レングリコール誘導体などの非イオン性界面活性剤、両
性界面活性剤などがあげられ、なかでも安全性の観点か
らポリエチレングリコール誘導体が好ましい。
は、増粘剤を含有させてもよい。
殺菌剤の殺菌効果が充分に発現され、コンタクトレンズ
用殺菌液とする場合であっても、殺菌処理したのちに眼
に装着した際、眼に刺激が生じないものであればよく、
たとえば、非イオン性増粘剤やカチオン性増粘剤が好ま
しい。
とえば接触、浸漬などの方法があげられる。すなわち、
被殺菌物を該殺菌液に一定時間接触あるいは浸漬させる
ことによって達成され得る。場合によっては、熱や紫外
線などを併用してもよい。
トレンズを殺菌処理するには、コンタクトレンズが充分
に浸漬する量の殺菌液中に、室温程度にてコンタクトレ
ンズを浸漬させればよい。前記コンタクトレンズが充分
に浸漬する量の殺菌液とは、通常1〜15ml程度であ
る。
間は、コンタクトレンズが充分に殺菌される時間であれ
ばよく、とくに限定がないが、通常1分間〜24時間、
好ましくは5分間〜8時間であることが望ましい。
分が組み合わされて含有されたものであるので、各成分
が同時に含有されていることによる殺菌の相乗効果が得
られる。
さらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに
限定されるものではない。
の殺菌液を調製した。なお、式中パーセントはw/v%
を意味する。
ns)およびスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylo
coccus aureus)を用いてつぎのように調製し、殺菌効
果確認試験を行なった。
ー・ブドウ糖寒天培地(日本製薬(株)製)に接種し、
32℃、18時間培養した。菌数が107〜108cfu
/mLとなるように懸濁液を調製し、実施例および比較
例の水溶液各10mLに100μLずつ添加した。これ
らを室温で6時間保温したのち、残存生菌数(cfu)
を混釈平板培養法により測定した。混釈平板培養法では
培地としてサブロー・ブドウ糖寒天培地を用い、32℃
で3日間培養した。
6)をSCD寒天培地(商品名、日本製薬(株)製)に
接種し、32℃、18時間培養した。菌数が10 7〜1
08cfu/mLとなるように懸濁液を調製し、実施例
および比較例の水溶液各10mLに100μLずつ添加
した。これらを室温で20分間保温したのち、残存生菌
数(cfu)を混釈平板培養法により測定した。混釈平
板培養法では培地としてSCD寒天培地を用い、32℃
で3日間培養した。
数減数率を以下の式にしたがって算出した。その結果を
各残存生菌数とともに表2に示す。 対数減数率=log(接種菌数)−log(残存生菌
数)
ビカンスの菌数の減数率については、Bis−Tris
以外の緩衝剤と殺菌剤(PHMB)とを組み合わせて用
いた場合(比較例1および2)およびBis−Tris
のみの殺菌液を用いた場合(比較例3)よりもBis−
TrisとPHMBとを組み合わせて用いた場合(実施
例1)の方がより大きく、前記実施例1の場合よりもB
is−Tris、PHMBおよびプロピレングリコール
(等張化剤)を組み合わせて用いた場合(実施例2)の
方がさらに大きくなることがわかった。
減数率については、Bis−Tris以外の緩衝剤とP
HMBとを組み合わせて用いた場合(比較例1および
2)およびBis−Trisのみの殺菌液を用いた場合
(比較例3)よりもBis−TrisとPHMBとを組
み合わせて用いた場合(実施例1)の方がより大きく、
前記実施例1の場合よりもBis−Tris、PHMB
およびプロピレングリコールを組み合わせて用いた場合
(実施例2)の方がさらに大きくなることがわかった。
場合よりも供試菌の残存数は少なく、プロピレングリコ
ールを併用した実施例2の場合は供試菌の残存数がより
少なくなることが示された。
とを併用することにより、Bis−TrisおよびPH
MBをそれぞれ単独で用いる場合の殺菌効果を合わせた
以上の殺菌効果が得られ、さらにプロピレングリコール
を加えることにより、その相乗効果がよりいっそう大き
くなることがわかる。
せたものであるので、本発明の殺菌液によれば、各成分
が単独で用いられる場合の殺菌効果を合わせた以上の殺
菌効果を得ることができる。
Claims (20)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、p、q、r、tおよびuはそれぞれ独立して1
〜4の整数、sは0または1〜3の整数、XはH、OH
または 【化2】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立してHまたは炭素
数1〜3のアルキル基を示す)、YおよびZはそれぞれ
独立してHまたはOHであり、YおよびZの少なくとも
1つはOHである)で表わされるアルキルアミン誘導体
および殺菌剤を含有してなる殺菌液。 - 【請求項2】 式(I)においてsが0または1、p、
qおよびrがそれぞれ独立して1または2、tおよびu
がそれぞれ独立して2または3である請求項1記載の殺
菌液。 - 【請求項3】 式(I)においてsが0、p、qおよび
rが1、tおよびuが2である請求項1記載の殺菌液。 - 【請求項4】 式(I)においてX、YおよびZがいず
れもOHである請求項1記載の殺菌液。 - 【請求項5】 アルキルアミン誘導体の含有量が0.0
01〜10w/v%である請求項1記載の殺菌液。 - 【請求項6】 アルキルアミン誘導体の含有量が0.0
5〜2w/v%である請求項1記載の殺菌液。 - 【請求項7】 殺菌剤が有機チッ素系殺菌剤である請求
項1記載の殺菌液。 - 【請求項8】 有機チッ素系殺菌剤が、(1)4級アン
モニウム化合物またはその重合物、(2)ビグアニド化
合物またはその重合物またはその塩、ならびに(3)前
記(1)および(2)の重合物から選ばれた少なくとも
1つである請求項7記載の殺菌液。 - 【請求項9】 pHが5.3〜8.5である請求項1記
載の殺菌液。 - 【請求項10】 等張化剤を含有してなり、浸透圧が2
00〜400mOsm/kgである請求項1記載の殺菌
液。 - 【請求項11】 等張化剤が糖類、糖アルコール、多価
アルコール、それらのエーテルおよびそれらのエステル
からなる群より選ばれた少なくとも1つである請求項1
0記載の殺菌液。 - 【請求項12】 多価アルコールが炭素数2〜8のアル
キル主鎖を有する2〜8価の多価アルコールである請求
項11記載の殺菌液。 - 【請求項13】 多価アルコールがプロピレングリコー
ルである請求項12記載の殺菌液。 - 【請求項14】 キレート化剤を含有してなる請求項1
記載の殺菌液。 - 【請求項15】 界面活性剤を含有してなる請求項1記
載の殺菌液。 - 【請求項16】 界面活性剤が非イオン性界面活性剤ま
たは両性界面活性剤である請求項15記載の殺菌液。 - 【請求項17】 界面活性剤がポリエチレングリコール
誘導体である請求項15記載の殺菌液。 - 【請求項18】 増粘剤を含有してなる請求項1記載の
殺菌液。 - 【請求項19】 増粘剤が非イオン性増粘剤またはカチ
オン性増粘剤である請求項18記載の殺菌液。 - 【請求項20】 コンタクトレンズ用殺菌液である請求
項1記載の殺菌液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24860099A JP2001072504A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 殺菌液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24860099A JP2001072504A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 殺菌液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001072504A true JP2001072504A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=17180541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24860099A Pending JP2001072504A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 殺菌液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001072504A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010132611A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Johnson Diversey Co Ltd | 手指用殺菌剤組成物 |
JP2010132612A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Johnson Diversey Co Ltd | 手指用殺菌洗浄剤組成物 |
-
1999
- 1999-09-02 JP JP24860099A patent/JP2001072504A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010132611A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Johnson Diversey Co Ltd | 手指用殺菌剤組成物 |
JP2010132612A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Johnson Diversey Co Ltd | 手指用殺菌洗浄剤組成物 |
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