JPH11150982A - ブラシレスdcモータ制御方法およびその装置 - Google Patents

ブラシレスdcモータ制御方法およびその装置

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JPH11150982A
JPH11150982A JP9315688A JP31568897A JPH11150982A JP H11150982 A JPH11150982 A JP H11150982A JP 9315688 A JP9315688 A JP 9315688A JP 31568897 A JP31568897 A JP 31568897A JP H11150982 A JPH11150982 A JP H11150982A
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brushless
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pole position
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Hiroyuki Yamai
広之 山井
Nobuki Kitano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別にセンサを用いることなく回転子の磁極
位置を検出し、かつトルク変動が大きい負荷を駆動する
場合であっても、何ら不都合なく負荷を駆動する。 【解決手段】 負荷の駆動期間を、所定の閾値を基準と
する負荷トルクの大小に基づいて区分し、負荷トルクが
大きい区分においては、ブラシレスDCモータの端子電
圧に基づいて回転子の磁極位置を検出し、磁極位置検出
信号に基づいてブラシレスDCモータに印加すべき出力
電圧波形または出力電流波形を設定すべくインバータを
制御し、負荷トルクが小さい区分においては、前記磁極
位置検出信号の周期に基づいて擬似磁極位置信号を発生
し、擬似磁極位置信号に基づいてブラシレスDCモータ
に印加すべき出力電圧波形または出力電流波形を設定す
べくインバータを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はブラシレスDCモ
ータ制御方法およびその装置に関し、さらに詳細にいえ
ば、インバータの各相の出力電圧をブラシレスDCモー
タの各相の固定子巻線に印加してブラシレスDCモータ
を制御し、1回転中に出力軸にかかる負荷が周期性を有
して変動する負荷を駆動するための方法およびその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ACモータに比べて高効率なモータとし
て、回転子巻線に代えて回転子に永久磁石を装着するこ
とにより、回転子巻線に電流が流れることに起因する二
次銅損を皆無にしたブラシレスDCモータが知られてい
る。このブラシレスDCモータは、数十kW以下の中小
容量範囲でACモータに比べ、特に効率改善効果が大き
いことが知られている。
【0003】そして、この利点に着目して、ブラシレス
DCモータにより各種の負荷を駆動することが提案さ
れ、あるいは実用化されている。これらのうち、負荷と
して圧縮機を採用する場合には、トルク制御技術を適用
して、圧縮機の速度変動を抑制し、速度変動に起因する
振動を低減することができる。なお、ここで、トルク制
御は、従来公知のように、ブラシレスDCモータの回転
子の磁極位置の検出を行い、磁極位置検出信号に基づい
てインバータを制御し、インバータの各相の出力電圧を
ブラシレスDCモータの各相の固定子巻線に印加するこ
とにより、所望の発生トルクを得る制御である。また、
回転子の磁極位置の検出は、モータの端子電圧、中性点
電圧などに基づいて行うことができるほか、ホール素子
などのセンサを用いて行うことができる。しかし、コス
トを重視する、例えば家電製品などへの応用において
は、磁極位置検出のために特別にセンサを設ける必要が
ないモータの端子電圧、中性点電圧などに基づいて行う
構成を採用することが好ましい。
【0004】したがって、前記の構成を採用すること
で、安価なシステム構成により、速度変動を抑制し、速
度変動に起因する振動を低減した状態で圧縮機を駆動す
ることができると思われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、トルク制御技術を適用して、圧縮機の速度変動を抑
制し、速度変動に起因する振動を低減する構成を採用
し、しかも、ブラシレスDCモータの回転子の磁極位置
の検出をモータの端子電圧、中性点電圧などに基づいて
行う構成を採用し、しかも、圧縮過程における不要なガ
ス漏れによる損失が少ない1シリンダ圧縮機を採用した
場合には、圧縮機の1回転中における負荷トルクの大き
な期間(モータ電流が大きくなる期間)で回転子の磁極
位置の検出を行うことができなくなり、最悪の場合に
は、圧縮機の駆動を行うことができなくなってしまうと
いう不都合がある。
【0006】この不都合は、一般にブラシレスDCモー
タの設計定数を適切に選ぶことで回避できるのである
が、このような場合には、ブラシレスDCモータを構成
する鉄心、銅線、磁石などの使用量の増加を招き(例え
ば、ブラシレスDCモータが大型化し、またはインダク
タンスが小さくなり)、ブラシレスDCモータのコスト
アップを招いてしまうという新たな不都合がある。
【0007】なお、この不都合は、負荷として1シリン
ダ圧縮機を採用する場合だけでなく、同様にトルク変動
が大きい負荷を採用する場合にも発生する。図14はブ
ラシレスDCモータを位置センサなしで駆動するシステ
ム構成を示している。この構成では、ブラシレスDCモ
ータに接続したインバータ回路の各相トランジスタの通
電期間を120°とし、開放状態になる残り60°期間
に端子電圧に現れるブラシレスDCモータの速度起電圧
を検出し、ゼロクロスコンパレータにより位置信号を得
ている。
【0008】ただし、トランジスタをオフにしてもモー
タ巻線のインダクタンスにより電流が直ちには切れず、
トランジスタに並列に接続されたダイオードを通してモ
ータ電流は流れ続ける(図15の波形図参照)。この時
間toffは、トランジスタをオフにした時の初期電流
をI0、ブラシレスDCモータの速度起電圧をE0、イ
ンバータの直流電圧をVdc、各相巻線インダクタンス
をLとすれば、 toff=I0・2・L/(Vdc+E0) に近似できる。すなわち、トランジスタオフ時の初期電
流I0に比例し、ダイオード電流が切れ、モータ端子が
開放状態になるまでの時間が長くなることが分かる。
【0009】図16は1シリンダ圧縮機をブラシレスD
Cモータによりトルク制御駆動した時の各部波形を示し
ている。この図から分かるように、図14のブラシレス
DCモータ駆動システムにより負荷トルク変動に合わせ
てモータトルク(モータ電流)を制御するトルク制御を
行う場合、負荷トルクのピーク近傍でモータ電流が大き
くなり、上式の初期電流I0が所定値以上になるとto
ffが長くなり、モータの運転許容範囲内(モータトル
クは十分)であるにも拘らず、電流が切れなくなるため
速度起電圧の検出が不能になり、ブラシレスDCモータ
を運転できないという不都合が生じる。
【0010】図17はブラシレスDCモータを位置セン
サなしで駆動する他のシステム構成を示している。この
構成では、モータの中性点の電位と、インバータ出力端
子にY接続した抵抗の中性点の電位との差電圧を、積分
器を通し、さらにゼロクロスコンパレータにより2値化
して位置検出信号を得ているため、モータ電流が連続し
ても(切れなくても)位置検出を行うことができる(再
公表7−827328号公報参照)。このため、図14
のシステム構成のように、モータ電流が切れなくなり、
位置検出ができなくなるという不都合の発生を未然に防
止できるが、実験を行った結果、図18に示すように、
負荷の上昇に伴ってモータ電流が大きくなると、積分信
号にビート現象が生じ(”P.M.Brushless
Motor Drives: A Self−Com
mutating System without R
otor−Position Sensors”,
P. Ferraris他, Ninth Annua
l Symposium−Incremental M
otion Control System and
Devices, pp.305−312, 1980
参照、これは実機においては必ずしもブラシレスDCモ
ータの各相インピーダンスが一致していないことが原因
であると思われる。)、位置検出の誤動作(ゼロクロス
検出ミス)を招き、ブラシレスDCモータを失速させる
という不都合を生じることが分かった。
【0011】以上のようにモータ端子電圧を用いた簡便
な位置検出回路を用いたブラシレスDCモータによりト
ルク制御を行う場合には、位置検出の制約で、本来ブラ
シレスDCモータが許容できるトルク出力範囲よりも運
転範囲が狭くなってしまうという不都合が生じる。
【0012】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、特別にセンサを用いることなく回転子の
磁極位置を検出し、かつトルク変動が大きい負荷を駆動
する場合であっても、何ら不都合なく負荷を駆動するこ
とができるブラシレスDCモータ制御方法およびその装
置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1のブラシレスD
Cモータ制御方法は、インバータの各相の出力端子をブ
ラシレスDCモータの各相の固定子巻線に接続してブラ
シレスDCモータを制御し、1回転中に出力軸にかかる
負荷が周期性を有して変動する負荷を駆動するに当っ
て、負荷の駆動期間を、所定の閾値を基準とする負荷ト
ルクの大小に基づいて区分し、負荷トルクが小さい区分
においては、ブラシレスDCモータの端子電圧に基づい
て回転子の磁極位置を検出し、磁極位置検出信号に基づ
いてブラシレスDCモータに印加すべき出力電圧波形ま
たは出力電流波形を設定すべくインバータを制御し、負
荷トルクが大きい区分においては、前記磁極位置検出信
号の周期に基づいて擬似磁極位置信号を発生し、擬似磁
極位置信号に基づいてブラシレスDCモータに印加すべ
き出力電圧波形または出力電流波形を設定すべくインバ
ータを制御する方法である。
【0014】請求項2のブラシレスDCモータ制御方法
は、回転子の磁極位置の検出をブラシレスDCモータの
相電圧を用いて行う方法である。請求項3のブラシレス
DCモータ制御方法は、回転子の磁極位置の検出を、ブ
ラシレスDCモータの固定子巻線の中性点電圧と、ブラ
シレスDCモータの各相の出力端子に一方の端子が接続
され、かつ他方の端子が互いに接続された抵抗により得
られる中性点電圧との差電圧を用いて行う方法である。
【0015】請求項4のブラシレスDCモータ制御装置
は、インバータの各相の出力端子をブラシレスDCモー
タの各相の固定子巻線に接続してブラシレスDCモータ
を制御し、1回転中に出力軸にかかる負荷が周期性を有
して変動する負荷を駆動するものであって、負荷の駆動
期間を、所定の閾値を基準とする負荷トルクの大小に基
づいて区分する区分手段と、負荷トルクが小さい区分に
おいては、ブラシレスDCモータの端子電圧に基づいて
回転子の磁極位置を検出し、磁極位置検出信号に基づい
てブラシレスDCモータに印加すべき出力電圧波形また
は出力電流波形を設定すべくインバータを制御する第1
制御手段と、負荷トルクが大きい区分においては、前記
磁極位置検出信号の周期に基づいて擬似磁極位置信号を
発生し、擬似磁極位置信号に基づいてブラシレスDCモ
ータに印加すべき出力電圧波形または出力電流波形を設
定すべくインバータを制御する第2制御手段とを含むも
のである。
【0016】請求項5のブラシレスDCモータ制御装置
は、第1制御手段として、回転子の磁極位置の検出をブ
ラシレスDCモータの相電圧を用いて行うものを採用す
るものである。請求項6のブラシレスDCモータ制御装
置は、第1制御手段として、回転子の磁極位置の検出
を、ブラシレスDCモータの固定子巻線の中性点電圧
と、ブラシレスDCモータの各相の出力端子に一方の端
子が接続され、かつ他方の端子が互いに接続された抵抗
により得られる中性点電圧との差電圧を用いて行うもの
を採用するものである。
【0017】
【作用】請求項1のブラシレスDCモータ制御方法であ
れば、インバータの各相の出力端子をブラシレスDCモ
ータの各相の固定子巻線に接続してブラシレスDCモー
タを制御し、1回転中に出力軸にかかる負荷が周期性を
有して変動する負荷を駆動するに当って、負荷の駆動期
間を、所定の閾値を基準とする負荷トルクの大小に基づ
いて区分し、負荷トルクが小さい区分においては、ブラ
シレスDCモータの端子電圧に基づいて回転子の磁極位
置を検出し、磁極位置検出信号に基づいてブラシレスD
Cモータに印加すべき出力電圧波形または出力電流波形
を設定すべくインバータを制御し、負荷トルクが大きい
区分においては、前記磁極位置検出信号の周期に基づい
て擬似磁極位置信号を発生し、擬似磁極位置信号に基づ
いてブラシレスDCモータに印加すべき出力電圧波形ま
たは出力電流波形を設定すべくインバータを制御するの
であるから、トルク変動に起因して磁極位置検出信号が
確実に検出できないような場合であっても、擬似磁極位
置信号を発生させてインバータの出力電圧波形または出
力電流波形を制御することができ、ひいては1回転中に
出力軸にかかる負荷が同一パターンで変動する負荷を確
実に駆動することができる。
【0018】請求項2のブラシレスDCモータ制御方法
であれば、回転子の磁極位置の検出をブラシレスDCモ
ータの相電圧を用いて行うのであるから、請求項1と同
様の作用に加え、回転子の磁極位置の検出を簡単に達成
することができる。請求項3のブラシレスDCモータ制
御方法であれば、回転子の磁極位置の検出を、ブラシレ
スDCモータの固定子巻線の中性点電圧と、ブラシレス
DCモータの各相の出力端子に一方の端子が接続され、
かつ他方の端子が互いに接続された抵抗により得られる
中性点電圧との差電圧を用いて行うのであるから、請求
項1と同様の作用に加え、モータ電流が連続している状
態でも回転子の磁極位置の検出を達成することができ
る。
【0019】請求項4のブラシレスDCモータ制御装置
であれば、インバータの各相の出力端子をブラシレスD
Cモータの各相の固定子巻線に接続してブラシレスDC
モータを制御し、1回転中に出力軸にかかる負荷が周期
性を有して変動する負荷を駆動するに当って、区分手段
によって、負荷の駆動期間を、所定の閾値を基準とする
負荷トルクの大小に基づいて区分し、負荷トルクが小さ
い区分においては、第1制御手段によって、ブラシレス
DCモータの端子電圧に基づいて回転子の磁極位置を検
出し、磁極位置検出信号に基づいてブラシレスDCモー
タに印加すべき出力電圧波形または出力電流波形を設定
すべくインバータを制御し、負荷トルクが大きい区分に
おいては、第2制御手段によって、前記磁極位置検出信
号の周期に基づいて擬似磁極位置信号を発生し、擬似磁
極位置信号に基づいてブラシレスDCモータに印加すべ
き出力電圧波形または出力電流波形を設定すべくインバ
ータを制御する。
【0020】したがって、トルク変動に起因して磁極位
置検出信号が確実に検出できないような場合であって
も、擬似磁極位置信号を発生させてインバータの出力電
圧波形または出力電流波形を制御することができ、ひい
ては1回転中に出力軸にかかる負荷が同一パターンで変
動する負荷を確実に駆動することができる。請求項5の
ブラシレスDCモータ制御装置であれば、第1制御手段
として、回転子の磁極位置の検出をブラシレスDCモー
タの相電圧を用いて行うものを採用しているのであるか
ら、請求項4と同様の作用に加え、回転子の磁極位置の
検出を簡単な構成で達成することができる。
【0021】請求項6のブラシレスDCモータ制御装置
であれば、第1制御手段として、回転子の磁極位置の検
出を、ブラシレスDCモータの固定子巻線の中性点電圧
と、ブラシレスDCモータの各相の出力端子に一方の端
子が接続され、かつ他方の端子が互いに接続された抵抗
により得られる中性点電圧との差電圧を用いて行うもの
を採用しているのであるから、請求項4と同様の作用に
加え、モータ電流が連続している状態でも回転子の磁極
位置の検出を達成することができる。
【0022】さらに説明する。図16、図18に示すよ
うに、脈動負荷をトルク制御モータにより運転する場合
に、(1)1回転中の所定期間については、負荷トルク
ならびにモータ電流が小さく、この期間では、図14、
図17の何れのシステムにおいても位置検出を確実に行
うことができること、および(2)さらに、トルク制御
を行えば、回転速度変動を小さくした運転(一定速度運
転)になるため、モータ速度から容易に回転子の回転位
置を予測できること、に着目し、ブラシレスDCモータ
の1回転を所定のしきい値により負荷トルクの大小に区
分し、負荷トルクが小さい期間で位置信号の検出を行
い、この位置信号に基づき速度演算を行い、負荷トルク
が大きい期間の回転子の回転位置を予測してブラシレス
DCモータの制御を行うようにしてこの発明を完成した
のである。
【0023】
【発明の実施の態様】以下、添付図面を参照して、この
発明の実施の態様を詳細に説明する。図1はこの発明の
ブラシレスDCモータ駆動装置の一実施例を示す概略図
であり、インバータ2の出力電圧を、1回転中に出力軸
にかかる負荷が周期性を有して変動する負荷としての圧
縮機6を駆動するブラシレスDCモータ3に印加してい
る。そして、ブラシレスDCモータ3の各相の固定子巻
線をY結線することにより得られる第2中性点電圧とイ
ンバータ2の各相の出力端子間に抵抗をY結線すること
により得られる第1中性点電圧との差電圧を入力とする
モータ位置検出回路4からの出力信号を制御回路5に供
給し、制御回路5により、電気的な通電幅を、例えば、
120°を越え、180°以下の所定幅とすべく制御指
令を生成してインバータ2に供給している。また、「周
期性を有する」とは、例えば、前記第2中性点電圧、差
電圧などの波形自体や振幅が負荷などによって変化する
にも拘らず、基本的な波形が変化しないことを意味す
る。
【0024】したがって、中性点電圧同士の差電圧に基
づいてモータ位置検出回路4によりモータ回転子の磁極
位置検出信号を得、磁極位置検出信号に基づいて制御回
路5において制御指令を生成し、インバータ2のスイッ
チ(図示せず)を、例えば、120°を越え、180°
以下の所定の通電幅となるように制御する。図2は表面
磁石構造のブラシレスDCモータの構成を概略的に示す
図であり、回転子3aの表面所定位置に永久磁石3bが
装着されてある。また、固定子3cは、図示しない固定
子巻線が巻回された多数のスロット3dを有している。
また、図中矢印で示されたd軸は、永久磁石3bが発生
する磁束の方向を示す軸であり、q軸はd軸と電気的に
90°ずれた軸である。
【0025】図3は埋込磁石構造のブラシレスDCモー
タの構成を概略的に示す図であり、回転子3eの表面に
露呈しない状態で永久磁石3fが装着されてある。但
し、隣合う永久磁石3f同士の間には非磁性体3gが装
着されてあり、隣合う永久磁石3f同士の間で磁束短絡
が生じることを防止している。尚、固定子3cの構成は
図2のブラシレスDCモータと同様であるから、説明を
省略する。
【0026】図4はブラシレスDCモータ駆動装置の構
成を概略的に示す図、図5は図4のマイクロプロセッサ
18の内部構成を示す図であり、直流電源11の端子間
に3対のスイッチングトランジスタ12u1,12u
2,12v1,12v2,12w1,12w2をそれぞ
れ直列接続してインバータ12を構成し、各対のスイッ
チングトランジスタ同士の接続点電圧を圧縮機6を駆動
するブラシレスDCモータ13の、Y接続された各相の
固定子巻線13u,13v,13wにそれぞれ印加して
いる。そして、各対のスイッチングトランジスタ同士の
接続点電圧をY接続された抵抗14u,14v,14w
にもそれぞれ印加している。尚、スイッチングトランジ
スタ12u1,12u2,12v1,12v2,12w
1,12w2のコレクタ−エミッタ端子間にそれぞれ保
護用のダイオード12u1d,12u2d,12v1
d,12v2d,12w1d,12w2dが接続されて
いる。また、13eがブラシレスDCモータ13の回転
子を示している。さらに、添え字u,v,wは、それぞ
れブラシレスDCモータ13のu相、v相、w相に対応
させている。
【0027】上記Y接続された固定子巻線13u,13
v,13wの中性点13dの電圧が抵抗15aを介して
増幅器15の反転入力端子に供給され、Y接続された抵
抗14u,14v,14wの中性点14dの電圧がその
まま増幅器15の非反転入力端子に供給されている。そ
して、増幅器15の出力端子と反転入力端子との間に抵
抗15bを接続することにより、差動増幅器として動作
させるようにしている。
【0028】増幅器15の出力端子から出力される出力
信号は、抵抗16aとコンデンサ16bとを直列接続し
てなる積分器16に供給されている。積分器16からの
出力信号(抵抗16aとコンデンサ16bとの接続点電
圧)は、反転入力端子に中性点13dの電圧が供給され
たゼロクロスコンパレータ17の非反転入力端子に供給
されている。
【0029】したがって、ゼロクロスコンパレータ17
の出力端子から磁極位置検出信号が出力される。換言す
れば、上記差動増幅器、積分器16およびゼロクロスコ
ンパレータ17で、ブラシレスDCモータ13の回転子
13eの磁極位置を検出する磁極位置検出器が構成され
る。また、マイクロプロセッサ18から出力される3相
分の電圧指令はベース駆動回路20に供給され、スイッ
チ指令を発生してインバータ12に供給する。
【0030】前記磁極位置検出器から出力される磁極位
置検出信号はマイクロプロセッサ18の外部割込端子に
供給される。マイクロプロセッサ18においては、外部
割込端子に供給された磁極位置検出信号により位相補正
タイマ18a、周期測定タイマ18b、補償電圧振幅モ
ード選択部19gに対する割込処理(図5中、割込処理
1を参照)を行なう。ここで、位相補正タイマ18a
は、後述するタイマ値演算部19aによりタイマ値が設
定される。周期測定タイマ18bは、磁極位置検出信号
の周期を測定してタイマ値を得、このタイマ値をCPU
19に含まれる位置信号周期演算部19bに供給する。
この位置信号周期演算部19bは、周期測定タイマ18
bからのタイマ値を受けて、固定子巻線13u,13
v,13wの電圧パターンの周期を演算して、周期を表
す位置信号周期信号を出力する。位相補正タイマ18a
は、カウントオーバー信号をCPU19に含まれるイン
バータモード選択部19cに供給し、割込処理(図5
中、割込処理2を参照)を行なう。また、位相補正タイ
マ18aは、カウントオーバー信号を通電幅制御タイマ
18fに供給して通電幅制御タイマ18fのタイマ動作
をスタートさせる。この通電幅制御タイマ18fは、後
述するタイマ値演算部19aによりタイマ値が設定され
る。また、通電幅制御タイマ18fは、カウントオーバ
ー信号をCPU19に含まれるインバータモード選択部
19cに供給し、割込処理(図5中、割込処理3を参
照)を行なう。インバータモード選択部19cは、メモ
リ18cから該当する電圧パターンを読み出して出力す
る。CPU19においては、位置信号周期演算部19b
によりタイマ値に基づく演算を行なって位置信号周期信
号を出力して、タイマ値演算部19a、速度演算部19
eおよび周期格納テーブル19kに供給する。タイマ値
演算部19aには位相量指令も供給されており、位相量
指令および位置信号周期演算部19bからの位置信号周
期信号に基づいて、位相補正タイマ18aに設定すべき
タイマ値を算出する。速度演算部19eは位置信号周期
演算部19bからの位置信号周期信号に基づいて現在の
速度を算出し、速度制御部19fおよび係数発生部19
iに供給する。係数発生部19iは、速度演算部19e
からの現在速度に基づいて予め定められている係数(0
〜1の値)を出力する。速度制御部19fには、速度指
令も供給されており、速度指令および速度演算部19e
からの現在速度に基づいて平均電圧振幅を出力する。こ
の平均電圧振幅と、係数発生部19iから出力される係
数と、補償電圧振幅モード選択部19gから出力される
パターンとが乗算器19jに供給され、補償電圧振幅パ
ターンを出力する。そして、速度制御部19fから出力
される平均電圧振幅と乗算器19jから出力される補償
電圧振幅パターンとが加算器19hに供給され、両者の
和を電圧指令として出力する。そして、上記インバータ
モード選択部19cから出力される電圧パターンと加算
器19hから出力される電圧指令がPWM(パルス幅変
調)部18dに供給され、3相分の電圧指令を出力す
る。この電圧指令はベース駆動回路20に供給され、ベ
ース駆動回路20が、上記スイッチングトランジスタ1
2u1,12u2,12v1,12v2,12w1,1
2w2のそれぞれのベース端子に供給すべき制御信号を
出力する。
【0031】また、前記周期格納テーブル19kに保持
されている前回速度は次回位置演算部19mに供給さ
れ、次回位置(次回の磁極位置に対応するタイマ値)を
演算して出力する。演算されたタイマ値は擬似位置信号
発生タイマ19nに供給され、カウントオーバーに対応
して擬似位置信号を発生して切り替え判定部19pに供
給する。切り替え判定部19pには外部割込端子に供給
された磁極位置検出信号も供給されており、擬似位置信
号または磁極位置検出信号を選択して位相補正タイマ1
8a、周期測定タイマ18bに供給する。この切り替え
判定部19pは、位置信号周期演算部19bからの位置
信号周期信号を周期格納テーブル19kに供給する毎に
インデックスiPOSをインクリメントし、インデック
スiPOSの値に対応させて擬似位置信号を選択する
か、または磁極位置検出信号を選択するかを制御する。
【0032】尚、以上の説明において、CPU19に含
まれる各構成部は、該当する機能を達成するための機能
部分を構成部として示しているだけであり、CPU19
の内部にこれらの構成部が明確に認識できる状態で存在
しているわけではない。図6から図9はマイクロプロセ
ッサ18の処理を説明するフローチャートである。な
お、図6および図7が割込み処理1を、図8が割込み処
理2を、図9が割込み処理3をそれぞれ説明している。
【0033】図6および図7は割込み処理1の処理内容
を説明するフローチャートであり、切り替え判定部19
pから割込み信号が出力される毎に行われる。ステップ
SP1において、周期測定タイマ18bをストップさ
せ、ステップSP2において、周期測定タイマ18bの
タイマ値を読み込み、ステップSP3において、次回の
周期測定のために、周期測定タイマ18bは直ちにリセ
ットされ、スタートされる。
【0034】ステップSP4において、読み込んだタイ
マ値に基づいて位置信号の周期の演算(例えば、電気角
1°当たりのカウント数の算出)を行い、ステップSP
5において、切り替え判定部19pから出力される信号
iPOSをインデックスとして位置信号周期を周期格納
テーブルに格納し、ステップSP6において、例えば0
〜11のリングカウンタに保持されるインデックスiP
OSをインクリメントし、ステップSP7において、イ
ンデックスiPOSが定数n1と等しいか否かを判定す
る。そして、インデックスiPOSが定数n1と等しい
場合には、ステップSP8において、擬似位置信号を使
用すべきことを示すフラグ(擬似位置信号使用フラグ)
を”1”にセットし、ステップSP9において、周期格
納テーブルn1〜n2の値から擬似位置信号発生のため
のタイマ値(擬似位置信号発生タイマ値)を演算する。
【0035】ステップSP7においてインデックスiP
OSが定数n1と等しくないと判定された場合、または
ステップSP9の処理が行われた場合には、ステップS
P10において、インデックスiPOSが定数n2と等
しいか否かを判定する。そして、インデックスiPOS
が定数n2と等しい場合には、ステップSP11におい
て、擬似位置信号使用フラグを”0”にセットする。
【0036】ステップSP10においてインデックスi
POSが定数n2と等しくないと判定された場合、また
はステップSP11の処理が行われた場合には、ステッ
プSP12において、擬似位置信号使用フラグが”1”
か否かを判定する。そして、擬似位置信号使用フラグ
が”1”である場合には、ステップSP13において、
外部割込みを禁止すべく切り替え判定部19pを制御
し、ステップSP14において、擬似位置信号発生タイ
マ19nにタイマ値をセットし、ステップSP15にお
いて、擬似位置信号発生タイマ19nによる割込みを許
可し、ステップSP16において、擬似位置信号発生タ
イマ19nをスタートさせる。
【0037】逆に、ステップSP12において擬似位置
信号使用フラグが”1”でないと判定された場合には、
ステップSP17において、擬似位置信号発生タイマ1
9nをストップさせ、ステップSP18において、擬似
位置信号発生タイマ19nによる割込みを禁止し、ステ
ップSP19において、外部割込みを許可する。ステッ
プSP16の処理、またはステップSP19の処理が行
われた場合には、ステップSP20において、外部から
の位相量(位相補正角)指令および位置信号周期演算部
19bにより得られた位置信号周期信号に基づいて位相
補正タイマ18aにセットすべき補正タイマ値を演算
し、ステップSP21において、位相補正タイマ18a
に補正タイマ値をセットし、ステップSP22におい
て、位相補正タイマ18aをスタートさせる。
【0038】具体的には、例えば、周期測定タイマ18
bによる実測の結果、磁極位置検出信号の間隔に対応す
るカウント値が360であれば、インバータ出力電圧1
周期のカウント値は、位置検出信号の立上り、立下りの
数が6であるから、360×6=2160になる。そし
て、この値2160が360°に相当するのであるか
ら、1°分のカウント値が2160/360=6にな
る。ここで、位相量指令が30°であれば、位相量指令
に対応するカウント値(タイマ値)は6×(60−3
0)=180になる。したがって、この値180を補正
タイマ値として位相補正タイマ18aにセットし、位相
補正タイマ18aをスタートさせる。
【0039】そして、ステップSP23において、位置
信号周期演算結果からブラシレスDCモータの現在の回
転速度を演算し、ステップSP24において、補償電圧
振幅モードに基づいてパターンを読み込み、ステップS
P25において、補償電圧振幅パターンモードを1ステ
ップ進め、ステップSP26において、速度指令に基づ
いて速度制御を行い、平均電圧振幅指令を算出し、ステ
ップSP27において、現在速度に基づいて係数を読み
込み、ステップSP28において、平均電圧振幅の係数
倍をパターンに乗算して補償電圧を算出し、ステップS
P29において、平均電圧振幅に補償電圧を加算して出
力し、そのまま元の処理に戻る。
【0040】したがって、例えば、図10に示すタイム
チャートを例にとれば、定数n1が3、定数n2が11
である場合には、図10中(D)に示すインデックスi
POSが3以上かつ11未満の範囲において擬似位置信
号発生タイマ19nのタイマ値が図10中(B)に示す
ように変化し、この期間において擬似位置信号発生タイ
マ19nのカウントオーバー毎に擬似位置信号に基づく
割込みが発生する。逆に、インデックスiPOSが上記
の範囲以外であれば、図10中(A)に示すように磁極
位置検出信号が選択され、各磁極位置検出信号の立ち上
がりおよび立ち下がりで割込みが発生する。なお、前記
両割込みは図10中(C)に示すとおりである。また、
定数n1、n2は、ブラシレスDCモータ13を実際に
組み込んだ状態においてどのインデックスiPOSで両
割込みの切り替えを行うべきかが定まるのであるから、
このようにして定まったインデックスiPOSを切り替
え判定部19pにセットしておくことにより、磁極位置
検出信号に基づく割込処理、擬似位置信号に基づく割込
処理を選択し、ブラシレスDCモータ13を何ら不都合
なく動作させることができる。もちろん、擬似位置信号
を採用する代わりにこれらの期間においても磁極位置を
検出する場合に必要になる構成の複雑化など(電流の急
峻な部分で検出する3次調波にノイズが混入するので、
このノイズを除去して3次調波を正確に検出するための
構成の複雑化など)を解消することができ、全体として
トルク制御のための構成を簡単化することができる。
【0041】図8は上記割込処理2の処理内容を詳細に
説明するフローチャートであり、割込処理1でスタート
した位相補正タイマ18aがカウントオーバーすること
により割込処理2が受け付けられる。ステップSP1に
おいて予めメモリ18cに設定されているインバータモ
ードを1ステップ進め、ステップSP2において、進め
られたインバータモードに対応する電圧パターンを出力
し、ステップSP3において位置信号周期(通電幅指
令)から通電幅制御タイマ18fのタイマ値を演算し、
ステップSP4において通電幅制御タイマ18fに演算
により得られたタイマ値をセットし、ステップSP5に
おいて通電幅制御タイマ18fをスタートさせ、そのま
ま元の処理に戻る。
【0042】図9は上記割込処理3の処理内容を詳細に
説明するフローチャートであり、割込処理2でスタート
した通電幅制御タイマ18fがカウントオーバーするこ
とにより割込処理3が受け付けられる。ステップSP1
において予めメモリ18cに設定されているインバータ
モードを1ステップ進め、ステップSP2において、進
められたインバータモードに対応する電圧パターンを出
力し、そのまま元の処理に戻る。
【0043】したがって、割込処理2によってインバー
タモードが例えば“4”“6”“8”・・・“10”
“0”“2”“4”・・・の順に選択され、割込処理3
によってインバータモードが例えば“3”“5”“7”
・・・“11”“1”“3”・・・の順に選択される。
そして、割込処理2および割込処理3は交互に発生する
ので、インバータモードが“3”“4”“5”・・・
“11”“0”“1”“2”“3”・・・の順に選択さ
れる。この結果、ブラシレスDCモータ13のトルク制
御運転を行い、圧縮機6を駆動することができる。
【0044】図11は磁極位置検出信号および擬似位置
信号を用いてブラシレスDCモータ13の制御を行った
場合におけるu相電流{図11中(A)}、擬似位置信
号使用フラグ{図11中(B)}、積分信号{図11中
(C)}を示す図、図12は磁極位置検出信号のみを用
いてブラシレスDCモータ13の制御を行った場合にお
けるu相電流{図12中(A)}、擬似位置信号使用フ
ラグ{図12中(B)}、積分信号{図12中(C)}
を示す図である。
【0045】図11を参照すれば、u相電流が少ない場
合にのみ磁極位置検出信号を用い、u相電流が多い場合
に擬似位置信号を用いるので、u相電流が多い場合に磁
極位置検出信号を正確に検出できない可能性があるにも
拘らず、ブラシレスDCモータ13を安定に制御できて
いることが分かる。これに対して、図12を参照すれ
ば、u相電流が多い場合に磁極位置検出信号を正確に検
出できないことに起因してu相電流の乱れが大きく、ブ
ラシレスDCモータ13が止まる寸前の状態であること
が分かる。
【0046】したがって、前記の実施態様を採用するこ
とにより、磁極位置検出信号を正確に検出できるか否か
に拘らずブラシレスDCモータ13を安定に制御でき
る。上記の実施態様においては、固定子巻線13u,1
3v,13wの中性点13dの電圧とY接続された抵抗
14u,14v,14wの中性点14dの電圧とに基づ
いて磁極位置検出を行うようにしているが、図13に示
すように、ブラシレスDCモータの各相の端子にそれぞ
れ積分回路16’を接続し、積分回路16’からの出力
電圧をゼロクロスコンパレータ17’に供給して、ゼロ
クロス毎にレベルが反転する磁極位置検出信号を得るよ
うにしてもよい。この構成を採用した場合には、電流の
オフ期間でモータ誘起電圧を検出するのであるから、モ
ータ電流が大きくなり、電流がきれなくなった期間に擬
似位置信号を用いることにより、ブラシレスDCモータ
13を安定に制御できる。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明は、トルク変動に起因し
て磁極位置検出信号が確実に検出できないような場合で
あっても、擬似磁極位置信号を発生させてインバータの
出力電圧波形または出力電流波形を制御することがで
き、ひいては1回転中に出力軸にかかる負荷が同一パタ
ーンで変動する負荷を確実に駆動することができるとい
う特有の効果を奏する。
【0048】請求項2の発明は、請求項1と同様の効果
に加え、回転子の磁極位置の検出を簡単に達成すること
ができるという特有の効果を奏する。請求項3の発明
は、請求項1と同様の効果に加え、モータ電流が連続し
ている状態でも回転子の磁極位置の検出を達成すること
ができるという特有の効果を奏する。
【0049】請求項4の発明は、トルク変動に起因して
磁極位置検出信号が確実に検出できないような場合であ
っても、擬似磁極位置信号を発生させてインバータの出
力電圧波形または出力電流波形を制御することができ、
ひいては1回転中に出力軸にかかる負荷が同一パターン
で変動する負荷を確実に駆動することができるという特
有の効果を奏する。
【0050】請求項5の発明は、請求項4と同様の効果
に加え、回転子の磁極位置の検出を簡単な構成で達成す
ることができるという特有の効果を奏する。請求項6の
発明は、請求項4と同様の効果に加え、モータ電流が連
続している状態でも回転子の磁極位置の検出を達成する
ことができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のブラシレスDCモータ駆動装置の一
実施例を示す概略図である。
【図2】表面磁石構造のブラシレスDCモータの構成を
概略的に示す図である。
【図3】埋込磁石構造のブラシレスDCモータの構成を
概略的に示す図である。
【図4】ブラシレスDCモータ駆動装置の構成の一例を
概略的に示す図である。
【図5】図4のマイクロプロセッサの内部構成を示す図
である。
【図6】割込み処理1の一部を説明するフローチャート
である。
【図7】割込み処理1の残部を説明するフローチャート
である。
【図8】割込み処理2を説明するフローチャートであ
る。
【図9】割込み処理3を説明するフローチャートであ
る。
【図10】割込み処理1を説明するタイムチャートであ
る。
【図11】磁極位置検出信号および擬似位置信号を用い
てブラシレスDCモータの制御を行った場合におけるu
相電流、擬似位置信号使用フラグ、積分信号を示す図で
ある。
【図12】磁極位置検出信号のみを用いてブラシレスD
Cモータの制御を行った場合におけるu相電流、積分信
号を示す図である。
【図13】ブラシレスDCモータ駆動装置の構成の他の
例を概略的に示す図である。
【図14】従来のブラシレスDCモータ駆動装置の一例
を示す電気回路図である。
【図15】図14のブラシレスDCモータ駆動装置にお
けるモータ電流、検出電圧、積分器出力、位置検出信号
を示す波形図である。
【図16】1回転中の負荷トルク、モータ電流の変動を
示す図である。
【図17】従来のブラシレスDCモータ駆動装置の他の
例を示す電気回路図である。
【図18】トルク制御運転時におけるモータ電流、積分
器出力を示す波形図である。
【符号の説明】
6 圧縮機 12 インバータ 13 ブラシレスDCモータ 13e 回転子 13u,13v,13w 固定子巻線 14u,14
v,14w 抵抗 15 差動増幅器 16,16’ 積分器 17,17’ ゼロクロスコンパレータ 18 マイ
クロプロセッサ 19p 切り替え判定部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータ(12)の各相の出力端子を
    ブラシレスDCモータ(13)の各相の固定子巻線(1
    3u)(13v)(13w)に接続してブラシレスDC
    モータ(13)を制御し、1回転中に出力軸にかかる負
    荷が周期性を有して変動する負荷(6)を駆動する方法
    であって、 負荷の駆動期間を、所定の閾値を基準とする負荷トルク
    の大小に基づいて区分し、 負荷トルクが小さい区分においては、ブラシレスDCモ
    ータ(13)の端子電圧に基づいて回転子(13e)の
    磁極位置を検出し、磁極位置検出信号に基づいてブラシ
    レスDCモータ(13)に印加すべき出力電圧波形また
    は出力電流波形を設定すべくインバータ(12)を制御
    し、 負荷トルクが大きい区分においては、前記磁極位置検出
    信号の周期に基づいて擬似磁極位置信号を発生し、擬似
    磁極位置信号に基づいてブラシレスDCモータ(13)
    に印加すべき出力電圧波形または出力電流波形を設定す
    べくインバータ(12)を制御することを特徴とするブ
    ラシレスDCモータ制御方法。
  2. 【請求項2】 回転子(13e)の磁極位置の検出をブ
    ラシレスDCモータ(13)の相電圧を用いて行う請求
    項1に記載のブラシレスDCモータ制御方法。
  3. 【請求項3】 回転子(13e)の磁極位置の検出をブ
    ラシレスDCモータ(13)の固定子巻線(13u)
    (13v)(13w)の中性点電圧と、ブラシレスDC
    モータ(13)の各相の出力端子に一方の端子が接続さ
    れ、かつ他方の端子が互いに接続された抵抗(14u)
    (14v)(14w)により得られる中性点電圧との差
    電圧を用いて行う請求項1に記載のブラシレスDCモー
    タ制御方法。
  4. 【請求項4】 インバータ(12)の各相の出力端子を
    ブラシレスDCモータ(13)の各相の固定子巻線(1
    3u)(13v)(13w)に接続してブラシレスDC
    モータ(13)を制御し、1回転中に出力軸にかかる負
    荷が周期性を有して変動する負荷(6)を駆動する装置
    であって、 負荷の駆動期間を、所定の閾値を基準とする負荷トルク
    の大小に基づいて区分する区分手段(19p)と、 負荷トルクが小さい区分においては、ブラシレスDCモ
    ータ(13)の端子電圧に基づいて回転子(13e)の
    磁極位置を検出し、磁極位置検出信号に基づいてブラシ
    レスDCモータ(13)に印加すべき出力電圧波形また
    は出力電流波形を設定すべくインバータ(12)を制御
    する第1制御手段(15)(16)(16’)(17)
    (17’)(18)と、 負荷トルクが大きい区分においては、前記磁極位置検出
    信号の周期に基づいて擬似磁極位置信号を発生し、擬似
    磁極位置信号に基づいてブラシレスDCモータ(13)
    に印加すべき出力電圧波形または出力電流波形を設定す
    べくインバータ(12)を制御する第2制御手段(1
    8)とを含むことを特徴とするブラシレスDCモータ制
    御装置。
  5. 【請求項5】 第1制御手段(16’)(17’)(1
    8)は、回転子(13e)の磁極位置の検出をブラシレ
    スDCモータ(13)の相電圧を用いて行うものである
    請求項4に記載のブラシレスDCモータ制御装置。
  6. 【請求項6】 第1制御手段(15)(16)(17)
    (18)は、回転子(13e)の磁極位置の検出を、ブ
    ラシレスDCモータ(13)の固定子巻線(13u)
    (13v)(13w)の中性点電圧と、ブラシレスDC
    モータ(13)の各相の出力端子に一方の端子が接続さ
    れ、かつ他方の端子が互いに接続された抵抗(14u)
    (14v)(14w)により得られる中性点電圧との差
    電圧を用いて行うものである請求項4に記載のブラシレ
    スDCモータ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100327383B1 (ko) * 2000-01-20 2002-03-13 구자홍 비엘디씨 모터의 회전자 위치 검출장치
JP2007110897A (ja) * 2007-01-10 2007-04-26 Mitsubishi Electric Corp モータ制御装置
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