JPH1080180A - 同期電動機の制御方法及び装置 - Google Patents

同期電動機の制御方法及び装置

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JPH1080180A
JPH1080180A JP8235015A JP23501596A JPH1080180A JP H1080180 A JPH1080180 A JP H1080180A JP 8235015 A JP8235015 A JP 8235015A JP 23501596 A JP23501596 A JP 23501596A JP H1080180 A JPH1080180 A JP H1080180A
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armature
current
synchronous motor
phase
induced voltage
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JP8235015A
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Yukio Shiozaki
幸夫 塩崎
Masashi Sakata
昌司 坂田
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FUJII SEIMITSU KAITENKI SEISAK
FUJII SEIMITSU KAITENKI SEISAKUSHO KK
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FUJII SEIMITSU KAITENKI SEISAK
FUJII SEIMITSU KAITENKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同期電動機のロータの回転角度位置を検出する
ための回転検出器を用いることなく、同期電動機を制御
して運転することのできる制御方法及び装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】インバータ11により駆動される同期電動
機MRを制御するための制御方法であって、同期電動機
MRの電機子捲線CFの誘起電圧である電機子誘起電圧
Vsを検出し、同期電動機MRの電機子誘起電圧Vsと
同相の電機子捲線CFに流れる電機子電流Iaを検出
し、検出された電機子電流Iaからそのリアクタンス成
分Ia*Xを求め、リアクタンス成分Ia*Xと電機子
誘起電圧Vsとをベクトル合成して誘導起電力Eaを求
め、電機子誘起電圧Eaと電機子電流Iaとの位相差が
零又は所定の値となるようにインバータ11を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石又は電磁
石からなるロータを有した比較的小型の同期電動機の制
御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、同期電動機をインバータで駆動す
るには、ロータの回転始動を円滑に行うために、また脱
調を防止するために、その回転角度位置を検出する位置
検出器が用いられる。位置検出器として、ロータに設け
られた永久磁石の磁界を検出するホール素子が一般によ
く用いられる。このように運転制御される同期電動機又
は運転制御方法は「ホールモータ」「DCブラシレスモ
ータ」「DCブラシレスモータシステム」などと呼称さ
れる。
【0003】図6は従来の制御方法による制御装置80
を示すブロック図である。図6において、制御装置80
は、インバータ81、電流制御部82、速度制御部8
3、位置信号合成部84、速度信号合成部85、直流電
源86、及び電流検出器SECなどからなる。
【0004】同期電動機MRjには回転検出器SERが
設けられている。回転検出器SERとして例えばロータ
リエンコーダが用いられ、ロータの所定の回転角度毎に
2相のパルス信号Sa,Sbを出力し、1回転毎に原点
信号Szを出力する。
【0005】インバータ81は、電圧形電流制御方式の
3相PWMインバータであり、直流電源86から供給さ
れる直流電力を電流制御部82からの制御信号に基づい
てPWM制御し、同期電動機MRjのU相,V相,W相
の各電機子捲線に流れる電機子電流(負荷電流)IL
制御する。電流検出器SECは、同期電動機MRjの電
機子電流IL を検出する。検出された電機子電流IL
電流フィードバック信号として電流制御部82に入力さ
れる。
【0006】速度信号合成部85は、回転検出器SER
からの出力信号Sa,Sb,Szに基づいて速度フィー
ドバックのための信号VVBを生成し、速度制御部83に
出力する。位置信号合成部84は、回転検出器SERか
らの出力信号Sa,Sb,Szに基づいて位置信号VPB
を生成し、電流制御部82に出力する。
【0007】速度制御部83では、速度指令信号VCS
信号VVBとに基づいて、速度指令信号IS を出力する。
電流制御部82は、速度指令信号IS 、位置信号VPB
及び電機子電流IL の各信号に基づいて、インバータ8
1を制御するための制御信号を生成する。
【0008】制御装置80においては、電機子電流IL
の大きさ及び位相を制御し、電機子電流IL と誘導起電
力Eaとのベクトルの角度を零にすることによって、力
率角とトルク角とを常に一致させた状態で運転すること
が可能である。また、必要に応じて進み位相又は遅れ位
相で運転することも可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同期電動機M
Rjを力率角とトルク角とを一致させて運転するには、
電機子電流IL と誘導起電力Eaとの角度(位相差)を
零にするために位置信号VPBを高精度で生成する必要が
ある。そのためには、精度の高い回転検出器SERを用
いて信号Sa,Sb,Szを高精度で検出する必要があ
る。回転検出器SERの精度がよくなければ、制御の精
度が低下して位相差が大きくなり、全体の効率及びトル
クが低下する。
【0010】したがって、従来の制御方法では、効率及
びトルクを良好に維持するために回転検出器SERのコ
ストが高くなり、同期電動機MRjを含めた制御装置8
0が高価になるという問題があった。
【0011】また、制御装置80と回転検出器SERと
の接続のための線数が多くなること、回転検出器SER
の容積の分だけ同期電動機MRjが大型化し、特に小型
の同期電動機MRjにおいては回転検出器SERの占有
率が大幅に増大して小型化が図れないこと、回転検出器
SERのホール素子の信頼性の確保が容易でないことな
ど、回転検出器SERを設けることにともなう種々の問
題があった。
【0012】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、同期電動機のロータの回転角度位置を検出するた
めの回転検出器を用いることなく、同期電動機を制御し
て運転することのできる制御方法及び装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る方
法は、インバータにより駆動される同期電動機を制御す
るための制御方法であって、前記同期電動機の電機子捲
線の誘起電圧である電機子誘起電圧Vsを検出し、前記
同期電動機の前記電機子誘起電圧Vsと同相の電機子捲
線に流れる電機子電流Iaを検出し、検出された電機子
電流Iaからそのリアクタンス成分Ia*Xを求め、前
記リアクタンス成分Ia*Xと前記電機子誘起電圧Vs
とをベクトル合成して誘導起電力Eaを求め、前記誘導
起電力Eaと前記電機子電流Iaとの位相差が零又は所
定の値となるように前記インバータを制御する。
【0014】請求項2の発明に係る装置は、電圧形のイ
ンバータにより駆動される同期電動機を制御するための
制御装置であって、前記同期電動機の電機子捲線の誘起
電圧である電機子誘起電圧Vsを検出するための電機子
誘起電圧検出手段と、前記同期電動機の前記電機子誘起
電圧Vsと同相の電機子捲線に流れる電機子電流Iaを
検出する電機子電流検出手段と、検出された電機子電流
Iaからそのリアクタンス成分Ia*Xを求めるための
微分手段と、前記リアクタンス成分Ia*Xと前記電機
子誘起電圧Vsとをベクトル合成して誘導起電力Eaを
求める合成手段と、前記誘導起電力Eaと前記電機子電
流Iaとを位相比較してこれらの位相のずれに応じた位
相差信号SPDを求める位相比較手段と、前記位相差信
号SPDに基づいて、前記誘導起電力Eaと前記電機子
電流Iaとの位相差が零又は所定の値となるように前記
インバータに電流制御指令を出力する電流制御指令手段
と、を有して構成される。
【0015】請求項3の発明に係る装置では、前記電機
子誘起電圧検出手段は、前記電機子捲線と並列に捲かれ
た補助捲線である。本発明の制御方法について、同期電
動機MRのベクトル図である図3に基づいて、他の図も
参照しながら説明する。
【0016】図3において、補助捲線CSによって検出
される電機子誘起電圧Vsは、電機子捲線CFU の端子
電圧Vaから抵抗(相抵抗)による電圧降下分を差し引
いたものであるので、電機子誘起電圧Vsと電機子電流
Iaのリアクタンス成分Ia*Xとをベクトル合成する
ことによって、誘導起電力Eaが求められる。
【0017】求められた誘導起電力Eaに基づいて、こ
れを電機子電流Iaと位相比較し、これらの間の位相差
が零又は所定の値となるように、つまり力率角φとトル
ク角δとの角度差が零又は所定の値となるように制御さ
れる。
【0018】一般に、同期電動機MRをインバータ11
で駆動する際に、低い周波数での同期運転が容易である
ため低い周波数で始動し、同期条件を満たしながら周波
数を上げればよいことになる。同期条件は、図3(A)
に示すように力率角φとトルク角δとが一致する状態が
最適であり、負荷が増大すると、図3(C)に示すよう
にトルク角δが増大して電機子電流Iaの方が誘導起電
力Eaよりも進んだ進み位相となり、負荷が少なくなる
と図3(B)のように遅れ位相となる。
【0019】本発明においては、従来の回転検出器を用
いないので、電機子捲線CFに供給される電圧の入力角
を直接計測することができない。そこで、その代用値と
して、補助捲線CSにより検出される電機子誘起電圧V
sを用いて誘導起電力Eaを算出し、力率角φとトルク
角δとが一致するように制御する。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る制御方法によ
る制御装置3を含むDCブラシレスモータシステム1の
ブロック図、図2は位相比較部13の出力特性の例を示
す図、図3は同期電動機MRの運転時のベクトル図、図
4は同期電動機MRの拘束時のベクトル図である。
【0021】図1において、制御装置3は、インバータ
11、電流制御部12、位相比較部13、加算部14、
フィルタ15、微分部16、整流部17、電流検出器1
8,19、及び回転数設定部20などからなっている。
【0022】同期電動機MRには、3相星型の電機子捲
線CFU,CFV,CFW が設けられているが、そのうちの
U相の電機子捲線CFU には補助捲線CSが並列に捲か
れている。補助捲線CSは、本発明における電機子誘起
電圧検出手段であり、同期電動機MRのU相の電機子捲
線CFU の誘起電圧である電機子誘起電圧Vsを検出す
る。補助捲線CSは、例えば電機子捲線CFU のスロッ
トに並行して捲かれる。補助捲線CSの捲数は電機子捲
線CFU の1/10程度であり、例えば、電機子捲線C
U が100回捲きであれば補助捲線CSは約10回捲
きである。補助捲線CSは電機子捲線CFU と比較して
細い線、例えば電機子捲線CFU の1/3程度の太さの
線でよいので、補助捲線CSを設けたことによる容積の
増加は僅かである。
【0023】インバータ11は、電圧形電流制御方式の
3相PWMインバータであり、電源から供給される3相
交流電力を、電流制御部12からの制御信号に基づいて
且つ回転数設定部20からの回転数指令信号SSに基づ
いてPWM制御し、同期電動機MRの各電機子捲線CF
U,CFV,CFW に流れる電機子電流Ia(IaU,Ia V,
IaW )を制御する。
【0024】電流検出器18,19は、それぞれ、電機
子捲線CFU,CFV に流れる電機子電流Ia(IaU,
V )を検出する。電流検出器18,19として、例え
ばホール素子を用いた直流変流器(DCCT)が用いら
れる。
【0025】整流部17は、電流検出器18,19によ
って検出された2相の電機子電流IaU,IaV から他の
1相の電機子電流IaW をベクトル合成し、それら3相
の電機子電流IaU,IaV,IaW をそれぞれ整流し、そ
の平均値である平均電機子電流Iaaを算出する。算出
された平均電機子電流Iaaは、電流フィードバック信
号として電流制御部12に入力され、これによって電機
子電流Iaの最大値などが制御される。
【0026】整流部17においては、例えば、2相の電
機子電流IaU,IaV を加算して位相反転することによ
り電機子電流IaW を算出し、それらの電機子電流Ia
U,IaV,IaW をそれぞれ両波整流して平均電機子電流
Iaa(IaaU,IaaV,IaaW )を得る。又は、電
機子電流IaU,IaV,IaW をそれぞれ両波整流して加
算し全体の平均電機子電流Iaaを得るようにしてもよ
い。
【0027】フィルタ15は、補助捲線CSによって検
出された電機子誘起電圧Vsに含まれる雑音を除去す
る。主な雑音として、PWMのキャリヤー周波数成分が
ある。したがって、フィルタ15として、キャリヤー周
波数よりも充分低い遮断周波数(例えば500Hz)と
適当な減衰特性(例えば12db/oct)とを有する
ローパスフィタが用いられる。
【0028】微分部16は、補助捲線CSにより検出さ
れる電機子誘起電圧Vsと同じ相の電機子電流Ia(I
U )のリアクタンス成分Ia*Xを求めるものであ
る。すなわち、微分部16では、U相の電機子電流Ia
に対して、次の(1)式のように微分を行って適当な係
数を掛け、リアクタンス成分Ia*Xを求める。
【0029】 Ia*X=L(dIa/dt) ……(1) 加算部14は、微分部16から出力されるリアクタンス
成分Ia*Xと、フィルタ15から出力される電機子誘
起電圧Vsとを加算することによって、それらをベクト
ル合成し、誘導起電力Eaを求める。ここで求められる
誘導起電力Eaは、実際の電機子誘起電圧と等化と見る
ことができる。
【0030】位相比較部13は、加算部14から出力さ
れる誘導起電力Eaと、電流検出器18で検出されたU
相の電機子電流Iaとを位相比較し、これらの位相のず
れに応じた位相差信号SPDを求める。位相差信号SP
Dは、例えば図2に示すように、電機子電流Iaの位相
が誘導起電力Eaの位相よりも進んでいるときには正の
値であり、電機子電流Iaの位相が誘導起電力Eaの位
相よりも遅れているときには負の値であり、一致したと
きには零である。
【0031】位相差信号SPDは、位相フィードバック
信号として電流制御部12に入力される。これによって
同期化制御ループが形成され、いかなる周波でも同期運
転が行えるように制御がなされる。
【0032】電流制御部12は、位相比較部13から出
力される位相差信号SPDに基づいて、誘導起電力Ea
と前記電機子電流Iaとの位相差が零又は所定の値とな
るようにインバータ11に電流制御指令信号SCを出力
する。電流制御部12のそれ自体の構成及び動作は公知
のものである。
【0033】次に、制御装置3による制御方法につい
て、図3及び図4に示す同期電動機MRのベクトル図を
参照して説明する。これらの図において、φは力率角、
δはトルク角をそれぞれ示す。
【0034】図3(A)は力率角φとトルク角δとが一
致した最適位相の場合、図3(B)は遅れ位相の場合、
図3(C)は進み位相の場合をそれぞれ示している。図
3において、補助捲線CSによって検出される電機子誘
起電圧Vsは、電機子捲線CFU の端子電圧Vaから抵
抗(相抵抗)による電圧降下分を差し引いたものである
ので、電機子誘起電圧Vsと電機子電流Iaのリアクタ
ンス成分Ia*Xとをベクトル合成することによって、
誘導起電力Eaが求められる。つまり、誘導起電力Ea
が、補助捲線CSによる電機子誘起電圧Vsと電機子電
流Iaとから求められるのである。
【0035】求められた誘導起電力Eaに基づいて、こ
れを電機子電流Iaと位相比較し、最適位相となるよう
に電流制御部12によって制御されるのである。しかし
実際は、力率角φを常に最適位相にすることには無理が
あるので、力率角φとトルク角δとの位相差が所定の範
囲内に入るように制御が行われる。
【0036】同期速度で回転中の同期電動機MRは、電
機子電流Ia、端子電圧Va、トルクに応じて運転モー
ドが異なり、図3(A)(B)(C)に示すように、最
適位相、遅れ位相、又は進み位相となる。脱調時にはロ
ータが停止するため誘導起電力Eaが零となり、ベクト
ル図は図4に示すようになる。
【0037】一般に、同期電動機MRをインバータ11
で駆動する際に、低い周波数での同期運転が容易である
ため低い周波数で始動し、同期条件を満たしながら周波
数を上げればよいことになる。同期条件は、図3(A)
に示す状態が最適であり、負荷が増大すると図3(C)
のようになり、負荷が少なくなると図3(B)のように
なる。負荷の限度を越えると脱調現象を起こし、ロータ
の回転が停止すると図4のようになる。
【0038】脱調を起こさないようにするためには、図
3(A)に示すように、いかなるときも力率角φとトル
ク角δとが一致するように端子電圧Vaを制御してやれ
ばよい。しかし、従来のような回転検出器を用いないの
で、入力角を直接計測することができない。そこで、そ
の代用値として、補助捲線CSにより検出される電機子
誘起電圧Vsを用いて誘導起電力Eaを算出し、トルク
角δが最適になるように制御するのである。
【0039】上述した制御装置3は、オペアンプ、トラ
ンジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサ、IC回路素
子、CPU、その周辺素子など、種々の部品を用い、適
当なプログラムをインストールすることによって実現す
ることができる。次に、制御装置の回路構成の例を説明
する。
【0040】図5は本発明に係る制御方法による他の制
御装置3Aを含むDCブラシレスモータシステム1Aの
ブロック図である。図5において、制御装置3Aは、イ
ンバータ回路11A、CPU12A、位相比較回路13
A、加算回路14A、フィルタ回路15A、微分回路1
6A、平均電流検出回路17A、電流検出器18A,1
9A、回転数設定回路20Aなどからなっている。これ
らの各回路は、上述の制御装置3の各要素の機能と対応
しており、対応する要素の符号に「A」を付加した符号
が付されている。したがって、各回路の機能は上の説明
で明らかであるので、ここでは各回路に若干の説明を加
えるに止める。
【0041】フィルタ回路15Aは、オペアンプを使用
したCR形のアクティブフィルタである。微分回路16
Aは、オペアンプ、抵抗、コンデンサを使用したアクテ
ィブ回路である。加算回路14A、位相比較回路13A
にもオペアンプが用いられている。平均電流検出回路1
7Aは、オペアンプを使用した加算反転回路171、及
び3つの整流回路172〜4から構成されている。これ
らそれぞれの回路それ自体は公知のものを用いることが
できる。CPU12Aは、入力される位相差信号SP
D、各平均電機子電流Iaaに基づいて、電流制御指令
信号SCを演算してインバータ回路11Aに出力する。
【0042】制御装置3Aを調整する際には、例えば、
インバータ回路11Aの出力によって電機子捲線CFに
適当な電機子電流Iaを流し、同期電動機MRのロータ
が回転しないようにロックした状態で、加算回路14A
の出力が零になるように、各回路の回路定数を調整し設
定する。
【0043】上述の実施形態によると、同期電動機MR
の電機子捲線CFU に並列に設けた補助捲線CSによっ
て電機子誘起電圧Vsを検出し、これと同相の電機子電
流Iaから電機子電流Iaのリアクタンス成分Ia*X
を求め、これらをベクトル合成して誘導起電力Eaを求
めたので、従来のような回転検出器を用いることなく、
同期電動機MRを制御して所定の力率角及びトルク角で
運転することができる。
【0044】したがって、従来のような回転検出器が不
要な分だけ小型化及び低コスト化を図ることができ、特
に小型の同期電動機において大きな利点がある。上述の
実施形態においては、電機子捲線CFが星形のものとし
たが、デルタ形のものでも適用可能である。補助捲線C
SをU相の電機子捲線CFU と並列に捲いたが、V相又
はW相の電機子捲線CFと並列に捲いてもよい。その捲
き方、捲数は適宜変更できる。補助捲線CS以外の方法
によって電機子誘起電圧Vsを検出してもよい。交流電
源で動作するインバータ11について説明したが、直流
電源で動作するインバータであってもよい。その他、同
期電動機MRの構造、形状、材質、DCブラシレスモー
タシステム1,1A、又は制御装置3,3Aの構成、制
御内容などは、本発明の主旨に沿って適宜変更すること
ができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1乃至請求項3の発明によると、
同期電動機のロータの回転角度位置を検出するための回
転検出器を用いることなく、同期電動機を制御して運転
することができる。したがって、従来のような回転検出
器が不要な分だけ小型化及び低コスト化を図ることがで
き、特に小型の同期電動機において大きな利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御方法による制御装置を含むD
Cブラシレスモータシステムのブロック図である。
【図2】位相比較部の出力特性の例を示す図である。
【図3】同期電動機のベクトル図である。
【図4】同期電動機のベクトル図である。
【図5】本発明に係る制御方法による他の制御装置を含
むDCブラシレスモータシステムのブロック図である。
【図6】従来の制御方法による制御装置を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1,1A DCブラシレスモータシステム 3,3A 制御装置 11 インバータ 12 電流制御部(電流制御手段) 13 位相比較部(位相比較手段) 14 加算部(合成手段) 16 微分部(微分手段) 18 電流検出器(電機子電流検出手段) 11A インバータ回路(インバータ) 12A CPU(電流制御手段) 13A 位相比較部回路(位相比較手段) 14A 加算回路(合成手段) 16A 微分回路(微分手段) 18A 電流検出器(電機子電流検出手段) MR 同期電動機 CS 補助捲線(電機子誘起電圧検出手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インバータにより駆動される同期電動機を
    制御するための制御方法であって、 前記同期電動機の電機子捲線の誘起電圧である電機子誘
    起電圧Vsを検出し、 前記同期電動機の前記電機子誘起電圧Vsと同相の電機
    子捲線に流れる電機子電流Iaを検出し、 検出された電機子電流Iaからそのリアクタンス成分I
    a*Xを求め、 前記リアクタンス成分Ia*Xと前記電機子誘起電圧V
    sとをベクトル合成して誘導起電力Eaを求め、 前記誘導起電力Eaと前記電機子電流Iaとの位相差が
    零又は所定の値となるように前記インバータを制御す
    る、 ことを特徴とする同期電動機の制御方法。
  2. 【請求項2】電圧形のインバータにより駆動される同期
    電動機を制御するための制御装置であって、 前記同期電動機の電機子捲線の誘起電圧である電機子誘
    起電圧Vsを検出するための電機子誘起電圧検出手段
    と、 前記同期電動機の前記電機子誘起電圧Vsと同相の電機
    子捲線に流れる電機子電流Iaを検出する電機子電流検
    出手段と、 検出された電機子電流Iaからそのリアクタンス成分I
    a*Xを求めるための微分手段と、 前記リアクタンス成分Ia*Xと前記電機子誘起電圧V
    sとをベクトル合成して誘導起電力Eaを求める合成手
    段と、 前記誘導起電力Eaと前記電機子電流Iaとを位相比較
    してこれらの位相のずれに応じた位相差信号SPDを求
    める位相比較手段と、 前記位相差信号SPDに基づいて、前記誘導起電力Ea
    と前記電機子電流Iaとの位相差が零又は所定の値とな
    るように前記インバータに電流制御指令を出力する電流
    制御指令手段と、 を有してなることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】前記電機子誘起電圧検出手段は、前記電機
    子捲線と並列に捲かれた補助捲線である、 請求項3記載の同期電動機の制御装置。
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