JPH1115067A - 写真フイルムの磁気記録再生装置 - Google Patents

写真フイルムの磁気記録再生装置

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JPH1115067A
JPH1115067A JP9169067A JP16906797A JPH1115067A JP H1115067 A JPH1115067 A JP H1115067A JP 9169067 A JP9169067 A JP 9169067A JP 16906797 A JP16906797 A JP 16906797A JP H1115067 A JPH1115067 A JP H1115067A
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head
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photographic film
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JP9169067A
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English (en)
Inventor
Katsuya Inena
克哉 稲名
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気ヘッドの汚れによる目詰まりや偏磨耗を防
止することができる写真フイルムの磁気記録再生装置を
提供する。 【解決手段】再生ヘッド46と記録ヘッド48とを保持
した保持部材54を図示しない駆動機構によって軸56
を中心に回動させ、記録ヘッド48をフイルムに作用さ
せる記録状態、再生ヘッド46をフイルムに作用させる
再生状態、記録ヘッド48及び再生ヘッド46を共にフ
イルムの磁気記録層から退避させる退避状態の3状態を
切り換える。また、再生ヘッド46及び記録ヘッド48
が作用するフイルムの縁部と反対側の縁部に対して作用
する一対のダミーヘッドを設け、フイルムカールを規制
する。更に、退避時にヘッドの端部でフイルム軌道を規
制してフイルムとパーフォレーション検出センサとの距
離変動を抑制するとともに、距離変動の少ない位置にセ
ンサを配置してセンサ検出を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真フイルムの磁気
記録再生装置に係り、特に磁気ヘッドを備えたカメラや
フイルムスキャナ等に適用される磁気記録層を有する写
真フイルムの磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録層を有する写真フイルムの磁気
記録再生装置は、フイルム搬送路に磁気ヘッド(再生ヘ
ッド及び記録ヘッド)を有し、これら磁気ヘッドのフイ
ルムを挟んだ対向位置にパッド又はローラが配設されて
成る。そして、記録時及び再生時には、磁気ヘッドとパ
ッド(又はローラ)とでフイルムを挟み込み、フイルム
を磁気ヘッドに向けて圧接するようになっている(特開
平8−136997号公報等)。また、磁気ヘッドをフ
イルムに対して圧着/退避させる機構を備え、記録再生
時以外には、磁気ヘッドをフイルムから離間(退避)さ
せる装置も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パッド
やローラがフイルムを常に押圧し、磁気ヘッドとフイル
ムとが常時接触しながらフイルムが搬送されると、磁気
ヘッドが汚れたり、偏磨耗を起こしやすいという欠点が
ある。また、再生ヘッドと記録ヘッドと独立に圧着/退
避させると機構が複雑になるという問題があり、記録用
ヘッドと再生用ヘッドとの2ヘッドを同時に圧着/退避
させると、実際には使用していない側のヘッド(非使用
ヘッド)の汚れ、磨耗も進行してしまうという欠点があ
る。更に、2ヘッド同時圧着/退避の機構では、フイル
ムと磁気ヘッドどが点接触になりやすく、ヘッドの偏磨
耗を起こしやすいという問題もある。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、磁気ヘッドの汚れによる目詰まりや偏磨耗を防
止することができる写真フイルムの磁気記録再生装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
る為に、長尺状の写真フイルムをガイド部材に沿って長
手方向に搬送し、該写真フイルムに形成された磁気記録
層を、磁気ヘッドに摺接させて磁気情報の書き込み又は
読み出しを行う写真フイルムの磁気記録再生装置におい
て、前記ガイド部材に沿って搬送される写真フイルムの
磁気記録層に当接して磁気情報の書き込みを行う記録ヘ
ッドと、前記ガイド部材に沿って搬送される写真フイル
ムの磁気記録層に当接して磁気情報の読み込みを行う再
生ヘッドと、前記記録ヘッドと対向して設けられ、記録
時に前記記録ヘッドとともに写真フイルムを挟持する第
1の押当部材と、前記再生ヘッドと対向して設けられ、
再生時に前記再生ヘッドとともに写真フイルムを挟持す
る第2の押当部材と、一つの駆動源から伝達される駆動
力によって前記記録ヘッド及び再生ヘッド又は第1及び
第2の押当部材を駆動し、前記記録ヘッド及び再生ヘッ
ドを片方づつ前記写真フイルムの磁気記録層に当接させ
る駆動手段であって、記録ヘッドの書込部を前記磁気記
録層に作用させる記録状態、再生ヘッドの読取部を前記
磁気記録層に作用させる再生状態、及び記録ヘッドの書
込部と再生ヘッドの読取部とを共に前記磁気記録層から
退避させる退避状態の3状態を切り換える駆動手段と、
から成ることを特徴としている。
【0006】本発明によれば、記録時は磁気ヘッドの書
込部のみ写真フイルムに接触し、再生時は再生ヘッドの
読取部のみ写真フイルムに接触するようにしたので、非
使用ヘッドの汚れ、磨耗を防止できる。本発明の態様と
して、記録ヘッドと再生ヘッドとを保持部材に保持し、
この保持部材を駆動手段の駆動力によって揺動させるこ
とで記録状態、再生状態及び退避状態の3状態を切り換
えることができる。かかる構成によれば、使用する磁気
ヘッドのフイルム巻き付け角を確保できるとともに、磁
気ヘッドの偏磨耗を防止できる。
【0007】更に、この場合、保持部材にフイルム端面
を規制するエッジ規制部を形成し、駆動手段の駆動力に
よってフイルムの幅方向に進退移動して、記録再生時に
エッジ規制部によってフイルム端面を規制するととも
に、記録再生以外の場合にはエッジ規制部をフイルム端
面から退避させる。これにより、記録再生時には、再生
ヘッド及び記録ヘッドを磁気記録層に正確に作用させる
ことができるとともに、記録再生時以外は、エッジ規制
部がフイルム端面から離間するのでフイルムエッジの破
損を防止することができる。
【0008】また、本発明の他の態様によれば、記録ヘ
ッド及び再生ヘッドを写真フイルムの一方の縁部に圧着
/退避可能に設けるとともに、反対側の縁部に第1及び
第2のカール規制部材を設け、記録ヘッドと再生ヘッド
の圧着/退避に連動して第1又は第2のカール規制部材
を圧着/退避させるようにしたので、記録再生時にフイ
ルムカールを規制することができる。尚、第1及び第2
のカール規制部材としてはダミーヘッドでもよいし、ラ
ボ用磁気記録領域に作用する第2の再生ヘッド及び第2
の記録ヘッドでもよい。
【0009】更に、本発明の他の態様によれば、退避状
態で再生ヘッド及び記録ヘッドの両者をフイルムから完
全に離間させるのではなく、一方のヘッドの端部をフイ
ルムと接触させてフイルムの搬送軌道を規制し、退避状
態でのフイルム搬送軌道の変動を抑制している。そし
て、再生、記録、退避の3状態の切り換え動作によって
フイルム軌道が変動しても、フイルム面とパーフォレー
ション検出手段との距離の変動が該パーフォレーション
検出手段の検出可能範囲内に留まるようにパーフォレー
ション検出手段を配置している。これにより、再生、記
録、退避の何れの状態下にあってもパーフォレーション
検出が可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る写真フイルムの磁気記録再生装置の好ましい実施の形
態について詳説する。図1には、磁気情報を記録する為
の磁気記録層を有する写真フイルムの一例が示されてい
る。この写真フイルム1は、フイルムの片側縁部(図中
上側の縁部)に各コマ2の位置に対応したパーフォレー
ション4が穿設されており、単一のスプール5を有する
フイルムカートリッジ6内に全て巻き取ることができる
ようになっている。また、写真フイルム1の全面には薄
い(透明な)磁気記録層がコーティングされており、写
真フイルム1の両縁部に各コマ2に対応した磁気情報を
記録する磁気記録領域8が定められている。尚、同図中
フイルムの下側(パーフォレーション4の反対側)の縁
部に設けられた磁気記録領域8を第1磁気トラック(カ
メラトラック)8aといい、同図中フイルムの上側(パ
ーフォレーション4側)の縁部に設けられた磁気記録領
域8を第2磁気トラック(ラボトラック)8bという。
【0011】図2には、本発明に係る写真フイルムの磁
気記録再生装置をフイルムスキャナーに適用した例が示
されている。このフイルムスキャナー10は主として、
フイルムカートリッジ6が装填されるフイルム供給部1
4、巻取リール16を含むフイルム巻取部18、前記フ
イルム供給部14及びフイルム巻取部18間において写
真フイルム(図2中不図示)を案内するフイルムガイド
部20、照明用ランプ22、撮像光学系24、及び磁気
記録再生部26等から構成される。
【0012】巻取リール16内には、正逆転可能なモー
タ(不図示)が配設されており、このモータ(給送モー
タ)からギア列、動力切替え手段を介してそれぞれ巻取
リール16、キャプスタン28及びフイルムカートリッ
ジ6のスプール5と嵌合するリール台(不図示)に駆動
力が伝達できるようになっている。前記キャプスタン2
8に対向してピンチローラ30が設けられ、該ピンチロ
ーラ30はレバー部材32の先端部に支持されている。
レバー部材32は軸34を中心に揺動可能であり、バネ
36によって前記ピンチローラ30がキャプスタン28
に当接する方向に付勢されている。また、レバー部材3
2の他方の先端部にはカムフォロワ38が設けられ、こ
のカムフォロワ38は図示しないモードモータの駆動力
によって駆動されるカムに係合している。
【0013】かかる機構により、モードモータの駆動力
がカムに伝達され、このカムに従動するカムフォロワ3
8によってレバー部材32が揺動する。このレバー部材
32の揺動によって、ピンチローラ30の圧着/退避が
行われる。フイルム搬送時には、ピンチローラ30をキ
ャプスタン28に圧着させて、写真フイルム1を搬送駆
動し、また、フイルムカートリッジ6を排出して主電源
をオフする際には、ピンチローラ30の圧着を解除し
て、キャプスタン28の変形を防止する。
【0014】照明用ランプ22は、その長手方向がフイ
ルムの搬送方向と直交するように配設され、写真フイル
ム1の全幅にわたって照明できるようになっている。撮
影光学系は、ミラー40、レンズ42及びCCDライン
センサ44から成り、フイルムを透過した透過光は、レ
ンズ42を介してCCDラインセンサ44の受光面に結
像される。
【0015】このCCDラインセンサ44の受光面に結
像された画像光は、R,G,Bフィルタが設けられた各
センサで電荷蓄積され、光の強さに応じた量のR,G,
Bの信号電荷に変換される。その後、公知の信号処理手
段を経て、例えば、NTSC方式の複合映像信号によっ
て変換されて図示しないテレビモニタに出力される。こ
れにより、フイルムに写されたコマ画像をテレビモニタ
によって見ることができる。
【0016】磁気記録再生部26は、再生ヘッド46と
記録ヘッド48を有し、前記各ヘッドと対向する位置に
は押当部材に相当するローラ50、52が配設されてい
る。再生ヘッド46と記録ヘッド48とはともに保持部
材54に支持されており、両者は互いに近接し、ヘッド
面が広がるようにV字型に配置されている。この保持部
材54は軸56を中心に回動自在に支持されており、後
述する駆動機構によって回動し、記録ヘッド48の書込
部48aを写真フイルム1の第1磁気トラック8aに作
用させる記録状態、再生ヘッド46の読込部46aを前
記第1磁気トラック8aに作用させる再生状態、記録ヘ
ッド48の書込部48a及び再生ヘッド46の読取部4
6aを共に写真フイルム1の磁気記録層から退避させる
退避状態の3状態を取り得る。
【0017】前記保持部材54には写真フイルム1の端
面(エッジ)と摺接するエッジ規制部材55が形成さ
れ、磁気情報の記録再生時には前記エッジ規制部材55
でフイルムエッジの位置を規制する。また、詳しくは後
述するが、保持部材54はフイルムの幅方向(紙面垂直
方向)に移動可能であり、磁気情報の記録再生を行わな
い場合には、エッジ規制部材55をフイルムエッジから
退避させてエッジ規制を解除するようになっている。
【0018】再生ヘッド46と記録ヘッド48とにそれ
ぞれ対向して配置されたローラ50、52は、フイルム
の搬送方向に直交して(フイルムの幅方向に平行に)設
けられ、各ローラ50、52は共通の支持枠58に回動
自在に支持されている。ローラ50、52を保持した支
持枠58の両脇には円柱状のボス58a、58aが形成
され、これらボス58a、58aが図示しない軸受けに
支持される。これにより、記録ヘッド48及び再生ヘッ
ド46の圧着力によって各ローラ50、52の接触面が
ヘッド面に習うようになっている。尚、ローラ50、5
2に代えて、パッドを用いてもよい。
【0019】また、図2には示されていないが、フイル
ム搬送路中、記録ヘッド48と再生ヘッド46との間の
区間には、パーフォレーション4穴を検出する反射型フ
ォトセンサ84(図2中不図示)が設けられ、該反射型
フォトセンサ84によってパーフォレーション4穴位置
の検出して磁気情報の記録及び再生のタイミングを制御
している。尚、パーフォレーション4を検出する手段に
ついては後述する(図14)。
【0020】次に、磁気記録再生部の駆動機構について
説明する。図3は、図2に示した磁気記録再生部の上部
平面断面図であり、図4は、図3中矢印A方向から見た
正面透視図である。磁気記録再生部26の駆動機構は、
主として、モードモータ(不図示)からの駆動力を伝達
するカム部材60と、該カム部材60に従動ピン62を
介して連結され、回動可能な駆動プレート64と、前記
駆動プレート64の回動位置に応じて保持部材54の再
生ヘッド46及び記録ヘッド48に圧着力を与えるコイ
ルバネ66、68等から構成される。
【0021】カム部材60は円盤形状に形成され(図5
参照)、表面には従動ピン62の位置を規制するカム溝
60aを有している。カム部材60の周面には部分的に
ギヤ部63が形成されており、該ギヤ部63は図示しな
いギヤ列を介してモードモータと連結される。図4に示
したように、駆動プレート64は軸70を中心に回動自
在に設けられ、該駆動プレート64に設けられた従動ピ
ン62が前記カム部材60のカム溝60aに係合してい
る。また、この駆動プレート64は、90度折り曲げ形
成された腕部64aを有し、該腕部64aの先端部はコ
イルバネ66の一端と係合している。コイルバネ66の
他方の端部は保持部材54に固着されている。
【0022】また、図4中駆動プレート64の左下隅部
はコイルバネ68の一端と連結され、該コイルバネ68
の他方の一端はケーシング等に固着される。このコイル
バネ68によって、駆動プレート64は図4中時計回り
方向に付勢され、従動ピン62はカム溝60aの片側面
(図中下側の面)に押し付けられるようになっている。
【0023】かかる構成により、モードモータの駆動力
がカム部材60に伝達されてカム部材60が回動し、カ
ム溝60aに沿って従動ピン62が従動する。従動ピン
62はカム溝60aに規制され、図4に示すようにカム
溝60に対して相対的に3つのポジション(f,g,
h)に移動し得る。同図に示す3ポジションのうち、図
中符号fで示す左のポジションが再生ヘッド46及び記
録ヘッド48が共に退避状態となる退避位置に相当し、
符号gで示す中央のポジションが再生位置、符号hで示
す右のポジションが記録位置にそれぞれ相当している。
【0024】カム部材60が駆動されて従動ピン62が
上記3ポジションの何れかの位置に移動することによ
り、駆動プレート64が軸70を中心に揺動する。この
駆動プレート64の揺動力がコイルバネ66を介して保
持部材54に伝達され、再生ヘッド46及び記録ヘッド
48に圧着力を与える。図5は図3中矢印B方向から見
た一部断面を含む右側面図である。同図に示すように、
再生ヘッド46を支持した保持部材54の軸部54aは
軸受74に支持され、該軸部54aの下端は板バネ76
によって図5中上方向に付勢されている。
【0025】写真フイルム1の磁気記録領域8は、フイ
ルムの縁端面を基準にその位置が定められていることか
ら、再生ヘッド46及び記録ヘッド48を磁気記録領域
8に正確に接触させる必要がある。そこで、図6に示す
ように、エッジ規制部材55の上端面を基準にして再生
ヘッド46の読取部46a及び記録ヘッド48の書込部
48aの位置dが設定されており、磁気記録再生時には
エッジ規制部材55によってフイルム端面の位置を規制
して、各ヘッドの磁気記録領域8への接触を保証してい
る。
【0026】次に、エッジフォロー機構について説明す
る。図7はエッジフォロー機構の構成を示す要部断面図
である。再生ヘッド46及び記録ヘッド48を保持した
保持部材54の軸部54aを支持する軸受板74には、
前記軸部54aが挿通される孔の両脇に突起78、78
が形成されている。この突起78は、図8に示すように
断面が台形形状に形成され、その斜面78aに沿って前
記軸部54aのフランジ部の爪54b、54bが乗り上
げ可能になっている。尚、図7は、前記軸部54aの爪
54b、54bが突起78に乗り上げた状態を示してお
り、図9(a)乃至(c)は前記軸部54aをフランジ
側から見た図である。
【0027】再生ヘッド46及び記録ヘッド48が共に
退避状態にあるとき、図9(a)に示すように軸部54
aの爪54b、54bは、板バネ76バネの力に抗して
突起78の上面78aに乗り上げ、保持部材54全体が
突起78の高さ分だけ軸方向(図7中下方)に移動す
る。これにより、エッジ規制部材55が写真フイルム1
の端面から離れ、エッジフォローが解除される。このよ
うに、退避時にエッジ規制を解除することで、フイルム
端面の損傷を防止できる。
【0028】図9(b)は再生ヘッド46が圧着状態に
あるとき(再生時)の様子が示されれている。再生時に
は、保持部材54は退避状態(図9(a))から反時計
回り方向に回動し、軸部54aの爪54bは突起78か
ら逃げる。これにより、板バネ76の付勢力によって保
持部材54が全体として図7中上方向に押し上げられ、
エッジ規制部材55が写真フイルム1の端面と当接す
る。こうして、再生時には、エッジ規制部材55によっ
て写真フイルム1の端面位置が規制される。
【0029】図9(c)は記録ヘッド48が圧着状態に
あるとき(記録時)の様子が示されている。記録時に
は、保持部材54は退避状態(図9(a))から反時計
回転方向に回動し、軸部54aの爪54bは突起78か
ら逃げる。これにより、板バネ76の付勢力によって保
持部材54が全体として図7中上方向に押し上げられ、
エッジ規制部材55によって写真フイルム1の端面位置
が規制される。
【0030】次に、上記の如く構成されたフイルムスキ
ャナーの作用を説明する。このフイルムスキャナー10
では、フイルムローディング時に全コマ分のフイルムを
順方向に搬送し、再生ヘッド46を介して写真フイルム
1の磁気記録領域8から磁気情報を読み取りを行い、ま
た、磁気情報の変更がある場合には、フイルムカートリ
ッジ6のイジェクト時に、全コマ分のフイルムを逆方向
に搬送し、記録ヘッド48を介して磁気情報を前記磁気
記録領域8に上書き記録する。
【0031】尚、磁気情報としては、撮影日/時刻、ハ
イビジョン画像、パノラマ画像及び通常画像のいずれか
を示すプリントフォーマット等が考えられるが、その
他、カメラ等によって多種類の情報が磁気情報として記
録される。また、このフイルムスキャナーによってプリ
ント注文情報(焼増しコマ、プリント枚数、トリミング
情報等)や、フイルム自動再生情報が磁気情報として記
録される。
【0032】フイルム供給部14にフイルムカートリッ
ジ6を装填すると、フイルムローディング処理がスター
トする。即ち、巻取リール16に内蔵した給送モータを
駆動して、フイルムカートリッジ6のスプール5及びキ
ャプスタン28を図2上で反時計回り方向に回転させ
る。フイルムカートリッジ6のスプール5が反時計回り
に回転させられると、フイルムカートリッジ6内におい
て巻き緩みの現象が生じてフイルムカートリッジ6から
写真フイルム1が送り出されてくる。
【0033】写真フイルム1がフイルムガイド部20に
案内されてキャプスタン28の位置に達すると、その後
はフイルム搬送の主体はキャプスタン28及びピンチロ
ーラ30に移行する。そして、フイルムカートリッジ6
のスプール5に伝達されていた駆動力を切り離し、巻取
リール16を図2上で反時計回り方向に回転させる。巻
取リール16は、キャプスタン28から送られてくる写
真フイルム1を摩擦力によって巻き取る。このようにし
て写真フイルム1をフイルムカートリッジ6から巻取リ
ール16に向かって(順方向に)搬送することができ
る。
【0034】尚、フイルム巻戻し時には、フイルムカー
トリッジ6のスプール5及びキャプスタン28を図2上
で時計回り方向に回転させることにより、写真フイルム
1を巻取リール16からフイルムカートリッジ6に向か
って(逆方向に)搬送することができる。また、上述し
たフイルムローディング時(順方向搬送時)にモードモ
ータを駆動し、該モードモータの駆動力によって再生ヘ
ッド46を圧着させ、写真フイルム1の磁気記録領域8
に記録された磁気情報を読み取る。即ち、モードモータ
の駆動力を図4に示したカム部材60に伝達し、該カム
部材60を退避位置から図4中時計回り方向に回動させ
る。このカム部材60の回動によって駆動プレート64
の従動ピン62は再生位置(h)に移動し、該従動ピン
62の動きに伴って駆動プレート64が軸70を中心に
図4中時計回り方向に回動する。
【0035】図10には、再生時の磁気記録再生部の様
子が示されている。駆動プレート64が軸70を中心に
図10中時計回り方向に回動すると、該駆動プレート6
4の腕部64aに係合したコイルバネ66の右端部が下
方に押し下げられる。該コイルバネ66の左端部は保持
部材54に固着されているので、コイルバネ66の右端
部が押し下げられることで、コイルバネ66のバネ力に
よって保持部材54に図9中時計回り方向の偶力が加わ
り、保持部材54が軸54aを中心に時計回り方向に回
動する。こうして、記録ヘッド48は写真フイルム1か
ら離れ、再生ヘッド46の読取部46aが写真フイルム
1に押し当てられる。
【0036】また、このとき、図9(b)で説明したよ
うに、軸部54aの爪54b、54bは、軸受74の突
起78、78から逃げる。そして、軸部54aの端面を
軸方向に付勢する板バネ76のバネ力によって、保持部
材54に形成したエッジ規制部材55の端面がフイルム
端面の規制位置に進出する。こうして、フイルム端面の
位置が規制されるとともに、再生ヘッド46の読取部4
6aが写真フイルム1の磁気記録領域8(第1磁気トラ
ック8a)に作用して磁気情報の読み込みが行われる。
【0037】全コマ分の搬送が終了し、磁気情報の読み
込みが終了すると、図示せぬモードモータを駆動して、
図4に示したカム部材60を退避位置に回動させる。こ
のカム部材60の回動によって、従動ピン62は図4に
示した退避位置(g)に移動する。かかる従動ピン62
の動きに伴い、駆動プレート64は軸70を中心に図4
中時計回り方向に回動することになる。
【0038】図11には、退避時の磁気記録再生部の様
子が示されている。図10で説明した再生状態から駆動
プレート64が軸70を中心に図10中反時計回り方向
に回動することによって、図11に示すように、駆動プ
レート64の腕部64aに係合したコイルバネ66の右
端部が図中上方に押し上げられる。コイルバネ66の右
端部が押し上げられると、コイルバネ66のバネ力によ
って保持部材54に図11中反時計回り方向の偶力が加
わり、保持部材54は軸54aを中心に反時計回り方向
に回動する。
【0039】この回動動作によって、記録ヘッド48は
写真フイルム1に近づく方向に移動するが、写真フイル
ム1から離れた位置で停止する。一方、再生ヘッド46
は、保持部材54の回動方向に僅かに傾倒し、再生ヘッ
ド46の読取部46aが磁気記録領域8から退避する。
こうして、記録ヘッド48及び再生ヘッド46が共に退
避状態となる。このとき、再生ヘッド46の左下隅部は
フイルム面に接触しているが、写真フイルム1はローラ
50、52から離れており圧着状態ではなく、再生ヘッ
ド46の読取部46aは写真フイルム1と接触していな
いので、目詰まりや偏磨耗は実用上問題とならない。
【0040】また、図11に示した退避状態において
は、図7及び図9(a)で説明したように保持部材54
の軸部54aの爪54bが突起78に乗り上げ、エッジ
規制部材55はフイルム端面の規制位置から後退する。
これにより、一コマ再生時や自動再生時のような磁気情
報の記録再生を実行しないフイルム搬送時におけるエッ
ジの損傷を防止している。
【0041】また、このフイルムスキャナー10では、
ユーザが磁気情報の変更する入力等を行った場合には、
フイルム排出指令時にフイルム上の磁気情報を更新(書
き換え)を実行するか否かをユーザに確認するようにな
っている。そして、磁気情報の更新を行う場合は、一
旦、全てのコマを巻取リール16に巻き上げた後、改め
てフイルムカートリッジ6側に巻き戻し、この巻戻し動
作の際に記録ヘッド48を圧着して、磁気情報の書き込
みを行う。
【0042】即ち、全てのコマを巻取リール16に巻き
上げた後、巻き戻し動作に入る前にモードモータの駆動
力を図4に示したカム部材60に伝達し、該カム部材6
0を退避位置から図4中反時計回り方向に回動させる。
このカム部材60の回動によって駆動プレート64の従
動ピン62は記録位置(f)に移動し、該従動ピン62
の動きに伴って駆動プレート64が軸70を中心に図4
中反時計回り方向に回動する。
【0043】図12には、記録時の磁気記録再生部の様
子が示されている。駆動プレート64が軸70を中心に
図11中反時計回り方向に回動すると、該駆動プレート
64の腕部64aに係合したコイルバネ66の右端部が
図12に示すように、図12中上方に押し上げられる。
コイルバネ66の右端部が押し上げられると、コイルバ
ネ66のバネ力によって保持部材54に図12中反時計
回り方向の偶力が加わり、保持部材54が軸54aを中
心に反時計回り方向に回動する。こうして、再生ヘッド
46は写真フイルム1から離れ、代わりに、記録ヘッド
48の書込部48aが写真フイルム1に押し当てられ
る。
【0044】また、このとき、図9(c)で説明したよ
うに、保持部材54の軸部54aの爪54b、54b
は、軸受74の突起78、78から逃げる。そして、軸
部54aの端面を軸方向に付勢する板バネ76のバネ力
によって、保持部材54に形成したエッジ規制部材55
がフイルム端面の規制位置に進出する。こうして、フイ
ルム端面の位置が規制されるとともに、記録ヘッド48
の書込部48aが写真フイルム1の磁気記録領域8に作
用して磁気情報の書き込みが行われる。
【0045】全コマ分の搬送が終了し、磁気情報の書き
込みが終了すると、図示せぬモードモータを駆動して、
図11に示した退避状態へと戻す。このように、再生時
には記録ヘッド48を写真フイルム1から退避させて再
生ヘッド46の読取部46aのみを写真フイルム1に接
触させ、記録時には再生ヘッド46を写真フイルム1か
ら退避させて記録ヘッド48の書込部48aのみをフイ
ルム72に接触させる機構にしたので、非使用ヘッドを
保護するごとができ、非使用ヘッドの汚れ、磨耗を防止
できる。また、記録ヘッド48の書込部48aと再生ヘ
ッド46の読取部46aとを同時に接触/退避させる従
来の機構に比べて、各ヘッドへのフイルムの巻き付け角
が大きくなり、安定したヘッドタッチが得られるという
利点がある。
【0046】更に、再生ヘッド使用時に記録ヘッドがフ
イルムに接触しない状態で、再生ヘッドの近傍に存在し
ているため、再生ヘッドから得られる再生信号に重畳す
るノイズ成分を、記録ヘッドから得られたノイズ信号を
利用して減算することができ、再生時のノイズ低減を図
ることが可能になるという利点がある。また、記録ヘッ
ドと再生ヘッドを同時に圧着していた従来の装置では、
フイルムの搬送力に対する負荷が大きかったが、上述の
ように非使用ヘッドの圧着を解除したことにより、搬送
負荷が従来の半分になり、フイルム搬送の為の消費電流
を低減することができるという利点もある。
【0047】上記実施の形態では、フイルムスキャナー
を例に説明したが、本発明は磁気情報の記録及び再生を
行う機能を備えたカメラや、ラボ用機器にも適用するこ
とができる。図13には、本発明の他の実施の形態が示
されている。同図に示すように、再生ヘッド46及び記
録ヘッド48を保持した保持部材54に、前記再生ヘッ
ド46及び記録ヘッド48が摺接する写真フイルム1の
縁部と反対側の縁部に摺接する一対のダミーヘッド8
0、82を設けてもよい。これらダミーヘッド80、8
2は、前記再生ヘッド46及び記録ヘッド48と同様に
ヘッド面が広がるようにV字型に配置され、ダミーヘッ
ド80、82の対向する位置には、図2で説明したロー
ラ50、52と同等のローラ(図13中不図示)が設け
られる。
【0048】そして、これらダミーヘッド80、82
は、上述した磁気記録再生部の駆動機構によって、再生
ヘッド46及び記録ヘッド48の圧着/退避動作と同等
の圧着/退避動作を写真フイルム1のパーフォレーショ
ン4が形成されている側の縁部において行う。かかる構
成により、再生時及び記録時にダミーヘッド80又は8
2が写真フイルム1の縁部(パーフォレーション4側の
縁部)に圧着され、写真フイルム1のカールを規制する
ことができる。これにより、再生時及び記録時に一層安
定したヘッドタッチが得られる。
【0049】また、図1で説明したように写真フイルム
1のパーフォレーション4が形成されている側の縁部に
は、ラボ用の磁気情報を記録する磁気記録領域(ラボト
ラック8b)が定められていることから、かかるラボト
ラック8bの磁気情報を利用する場合には、上述のダミ
ーヘッド80、82に代えて、ラボトラック8bへの磁
気情報の書き込みを行う第2の記録ヘッド及びラボトラ
ック8bからの磁気情報の読取を行う第2の再生ヘッド
を取り付けるという態様も可能である。
【0050】図14には、パーフォレーション4穴を検
出する反射型フォトセンサが示されている。反射型フォ
トセンサ84は投光器84aと受光器84bから成り、
投光器84aから出射されたプローブ光が写真フイルム
1の裏面で反射して受光器84bに受光されるように構
成されている。プローブ光の照射位置にパーフォレーシ
ョン4が到達していない場合には、プローブ光は写真フ
イルム1の裏面で反射して受光器74bに受光される。
他方、プローブ光の照射位置にパーフォレーション4が
到達するとプローブ光はパーフォレーション4の穴を通
過し、受光器84bの受光量は減少する。
【0051】従って、受光器84bの受光信号に基づい
てパーフォレーション4の位置を検出することができ
る。この反射型フォトセンサ84の検知結果は磁気情報
の記録再生タイミングの制御に利用される。通常、この
ような反射型フォトセンサ84は、検出対象である写真
フイルム1までの距離Lが所定の範囲内に無い場合に判
別エラーを起こすことが知られている。そこで、図13
で説明したダミーヘッド80、82(又はラボトラック
用の第2の記録ヘッド及び第2の再生ヘッド)を利用し
て、図15に示すように、反射型フォトセンサ84を2
つのダミーヘッド80、82(又は第2の記録ヘッド及
び第2の再生ヘッド)の中間に配置するとともに、再生
時のフイルム搬送軌道(フイルム軌跡)と記録時のフ
イルム搬送軌道との交点に投光器84aからのプロー
ブ光が照射されるように配置している。
【0052】そして、退避時には、ダミーヘッド80、
82をフイルム面から完全に退避させることなく、図1
1で説明した場合と同様に、片方のダミーヘッド80の
端でフイルム軌道を規制する。仮に、退避時にダミーヘ
ッド80、82をフイルム面から完全に退避させてしま
うと、図15中符号で示すように退避時のフイルム軌
道が上昇し、反射型フォトセンサ84からの距離が遠く
なり、センサ検出が不可能になる。
【0053】従って、退避時においても、片方のダミー
ヘッド80の端でフイルム軌道を押し下げ、退避時のフ
イルム軌道を反射型フォトセンサ84の検出可能範囲内
に留めておくようにしている。これにより、再生時には
ダミーヘッド80がフイルム面を押し下げ、フイルム軌
道は図中で示す軌道となる。また、記録時にはダミー
ヘッド80はフイルム面から離れ、代わりに図中一点鎖
線で示すダミーヘッド82がフイルム面を押し下げる。
従って、記録時のフイルム軌道は図中に示す軌道とな
る。
【0054】再生時のフイルム軌道と記録時のフイル
ム軌道の交点に反射型フォトセンサ84のプローブ光
が照射されているので、フイルム軌道が変わっても反射
型フォトセンサ84との距離は一定に保たれ、何れの場
合も良好な検出を行うことができる。また、退避時に
は、片方のダミーヘッド80の端をフイルム面に接触さ
せており、再生時のフイルム軌道に近似したフイルム
軌道となるので、退避時にも反射型フォトセンサ84と
の距離は検出可能範囲内に維持され、センサ検出が可能
になっている。
【0055】なお、ダミーヘッドの代わりに第2の記録
ヘッド及び第2の再生ヘッドを用いた場合も同様であ
り、かかる態様においては、退避状態でヘッドの端部と
フイルムとが摺接することになるが、圧着状態ではな
く、第2の再生ヘッドの読取部はフイルムに接触してい
ないので、目詰まりや偏磨耗は実用上問題とならない。
また、ダミーヘッドや第2の記録ヘッド及び第2の再生
ヘッドを具備しない場合にも、再生ヘッド46及び記録
ヘッド48によってフイルム軌道を規制することは可能
であり、図15に示した反射型フォトセンサ84の配置
を採用してもよい。
【0056】図16には、記録ヘッド及び再生ヘッドの
駆動機構の他の構成例が示され、図17は図16に示し
た駆動機構の側面図である。尚、図16及び図17中、
図3に示した駆動機構の構成と同一又は類似の部材には
同一の符号を付し、その説明は省略する。記録ヘッド4
8と再生ヘッド46とは、略U字形状の板バネ86の裏
面に固着され、板バネ86の基端部はビス88によって
本体ケーシング90等に固定される。
【0057】そして、板バネ86の先端にはレバー9
2、94が形成され、該レバー92、94が円盤状のカ
ム部材96の外周面に係合している。図18(a)に示
すようにカム部材96の外周は、レバー92、94を上
下に昇降させるカム形状(切欠部97)が形成されてお
り、カム部材96が回動することによって、板バネ86
のレバー92、94が上下に移動し、再生ヘッド46及
び記録ヘッド48を圧着/退避させる。尚、カム部材9
6はモードモータの駆動力が伝達されることにより駆動
される。
【0058】図18(a)に示すように、板バネ86の
レバー92、94がともにカム部材96の円周面に接し
ている場合には、図18の実線で示したたように、板バ
ネ86が図中上方に押し上げられ、再生ヘッド46及び
記録ヘッド48が写真フイルム1から退避する。カム部
材96が図18(a)中反時計回り方向に回動し、図1
8(b)に示すように、カム部材96に形成した切欠部
97がレバー92の位置に到達すると、レバー92は板
バネ86の付勢力によって該切欠部97に落ち込む。こ
れにより、再生ヘッド46が同図中下方に降下し、写真
フイルム1に当接する。
【0059】更に、カム部材96が図18(b)中反時
計回り方向に回動すると、図18(c)に示すように、
右のレバー92は切欠部97から脱してカム部材96の
円周面に乗り上げ、左のレバー94が切欠部97に落ち
込む。これにより、再生ヘッド46は退避し、記録ヘッ
ド48が写真フイルム1に当接する。このように、カム
部材96の駆動によって、上述の図18(a)〜(c)
の3ポジションを切り換えることにより、再生、記録、
退避の3態様を実現できる。
【0060】また、図16に示した駆動機構をダミーヘ
ッドの駆動機構に採用することも可能である。図19に
は、図16に示した駆動機構を図13で説明したダミー
ヘッドの駆動機構に適用した例が示されている。図19
に示すように再生ヘッド46及び記録ヘッド48を支持
する板バネ86を略H形状に形成し、この板バネ86に
図16で説明した再生ヘッド46及び記録ヘッド48と
同様に、写真フイルム1のパーフォレーション4側の縁
部に作用する一対のダミーヘッド80、82を設けても
よい。
【0061】そして、これらダミーヘッド80、82を
支持する板バネ86の腕部にレバー96、98を形成
し、各レバー96、98を図18で説明したカム部材9
7と同等のカム部材によって昇降可能に構成する。かか
る構成によっても、ダミーヘッド80、82(又はラボ
トラック用の第2の記録ヘッド及び第2の再生ヘッド)
について再生ヘッド46及び記録ヘッド48の圧着/退
避動作と同等の圧着/退避動作を行うことができる。
【0062】上記実施の形態では、再生ヘッド46及び
記録ヘッド48側を駆動機構によって駆動することによ
って、ヘッドの圧着/退避を行う場合を例に説明した
が、ヘッドに対向するローラ50、52(又はパッド)
側を駆動機構によって駆動することによって、ヘッドの
圧着/退避を行うようにしてもよい。例えば、図20
(a)乃至(c)に示すように、ローラ50、52を保
持した支持枠58の中心58bを回動自在に支持し、モ
ードモータの駆動力を該支持枠58に伝達することによ
って、ローラ50、52と各ヘッド46、48との接触
/退避を行ってもよい。
【0063】図20(a)に示すように、支持枠58が
水平状態になると、ローラ50、52がともに再生ヘッ
ド46、記録ヘッド48から離れ、退避状態となる。支
持枠58が図20(a)中時計回り方向に回動される
と、図20(b)に示すように、ローラ52が記録ヘッ
ド48に押し当てられ、記録ヘッド48が圧着される。
【0064】また、支持枠58が図20(a)中反時計
回り方向に回動されると、図20(c)に示すように、
ローラ50が再生ヘッド46に押し当てられ、再生ヘッ
ド46が圧着される。かかる構成によっても、ヘッドの
圧着/退避を行うことができ、非使用ヘッドの汚れ、磨
耗を防止できる。図21(a)乃至(c)には、ローラ
又はパッド側を駆動して、ヘッドの圧着/退避を行う他
の構成例が示されている。図21(a)乃至(c)に示
す態様は、上述したローラ50、52を一つのローラ5
3で兼用したものである。
【0065】ローラ53はアーム100の先端に設けら
れ、該アーム100の基端部は軸102を中心に揺動可
能に支持される。そして、モードモータの駆動力を該ア
ーム100に伝達することによって、アーム100を振
り子状に揺動させ、ローラ53と各ヘッド46、48と
の接触/退避を行う。図21(a)に示すように、アー
ム100が鉛直状態になると、ローラ53は再生ヘッド
46と記録ヘッド48の中間位置で両ヘッド46、48
から離れた位置に位置し、退避状態となる。
【0066】図21(a)中、アーム100が時計回り
方向に揺動すると、図21(b)に示すように、ローラ
53が記録ヘッド48に押し当てられ、記録ヘッド48
が圧着される。また、図21(a)中、アーム100が
反時計回り方向に揺動すると、図21(c)に示すよう
に、ローラ53が再生ヘッド46に押し当てられ、再生
ヘッド46が圧着される。従って、図21に示した構成
によっても、ヘッドの圧着/退避を行うことができ、非
使用ヘッドの汚れや磨耗を防止できる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る写真フ
イルムの磁気記録再生装置によれば、記録時には磁気ヘ
ッドの書込部のみがフイルムに接触し、再生時には再生
ヘッドの読取部のみがフイルムに接触するようにしたの
で、非使用ヘッドの汚れ、磨耗を防止できる。
【0068】また、記録ヘッドと再生ヘッドとを保持部
材に保持し、この保持部材を駆動手段の駆動力によって
揺動させて記録状態、再生状態及び退避状態の3状態を
切り換えるようにしたので、使用する磁気ヘッドのフイ
ルムの巻き付け角を確保できるとともに、磁気ヘッドの
偏磨耗を防止できる。写真フイルムの片側の縁部に記録
ヘッド及び再生ヘッドを圧着/退避させるとともに、こ
れと反対側の縁部にダミーヘッド又は別の一対の記録ヘ
ッド及び再生ヘッドを設け、記録ヘッド及び再生ヘッド
の圧着/退避と連動して、ダミーヘッド又は別の一対の
ヘッドを圧着/退避するようにしたので、記録再生時に
フイルムカールを規制することができる。これにより、
一層安定したヘッドタッチが得られる。
【0069】更に、退避状態で再生ヘッド又は記録ヘッ
ドによってフイルムの搬送軌道を規制し、再生、記録、
退避の3状態の切り換え動作によってフイルム軌道が変
動しても、フイルム面とパーフォレーション検出手段と
の距離の変動が該パーフォレーション検出手段の検出可
能範囲内に留まる位置にパーフォレーション検出手段を
配置したので、再生、記録、退避の何れの状態下にあっ
てもパーフォレーション検出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録層を有する写真フイルムの一例を示す
【図2】本発明に係る写真フイルムの磁気記録再生装置
が適用されたフイルムスキャナを示す構成図
【図3】図2に示した磁気記録再生部の上部平面断面図
【図4】図3に示した磁気記録再生部の矢印A方向から
見た正面透視図
【図5】図3に示した磁気記録再生部の矢印B方向から
見た一部断面を含む右側面図
【図6】図3に示した磁気記録再生部の保持部材の底面
【図7】エッジフォロー機構の構成を示す要部断面図
【図8】図7に示した突起の断面拡大図
【図9】図7に示したエッジフォロー機構の作用を説明
するために用いた図であり、(a)は退避状態、(b)
は再生状態、(c)は記録状態を示す図
【図10】図3に示した磁気記録再生部の再生時の様子
を示す要部側面図
【図11】図3に示した磁気記録再生部の退避時の様子
を示す要部側面図
【図12】図3に示した磁気記録再生部の記録時の様子
を示す要部側面図
【図13】磁気記録再生部の他の構成例を示す斜視図
【図14】パーフォレーション穴を検出する反射型フォ
トセンサの構成を示す側面図
【図15】反射型フォトセンサの配置位置を示す側面図
【図16】記録ヘッド及び再生ヘッドの駆動機構の他の
構成例を示す斜視図
【図17】図16に示した駆動機構の側面図
【図18】図16に示した駆動機構の作用を示す正面図
であり、(a)は退避状態、(b)は再生状態、(c)
は記録状態を示す図
【図19】図16に示した駆動機構を応用した磁気記録
再生部の他の構成例を示す斜視図
【図20】ローラ側駆動方式の圧着/退避機構の構成例
を示す図であり、(a)は退避状態、(b)は記録状
態、(c)は再生状態を示す図
【図21】ローラ側駆動方式の圧着/退避機構の他の構
成を示す図であり、(a)は退避状態、(b)は記録状
態、(c)は再生状態を示す図
【符号の説明】
1…写真フイルム 4…パーフォレーション 6…フイルムカートリッジ 8…磁気記録領域 10…フイルムスキャナー 20…フイルムガイド部 26…磁気記録再生部 46…再生ヘッド 46a…読取部 48…記録ヘッド 48a…書込部 50…ローラ(第1の押当部材に相当) 52…ローラ(第2の押当部材に相当) 54…保持部材 54a…軸部 55…エッジ規制部材 60…カム部材 62…従動ピン 64…駆動プレート 66、68…コイルバネ 80…ダミーヘッド(第1のカール規制部材に相当) 82…ダミーヘッド(第2のカール規制部材に相当) 84…反射型フォトセンサ(パーフォレーション検出手
段に相当)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状の写真フイルムをガイド部材に沿
    って長手方向に搬送し、該写真フイルムに形成された磁
    気記録層を、磁気ヘッドに摺接させて磁気情報の書き込
    み又は読み出しを行う写真フイルムの磁気記録再生装置
    において、 前記ガイド部材に沿って搬送される写真フイルムの磁気
    記録層に当接して磁気情報の書き込みを行う記録ヘッド
    と、 前記ガイド部材に沿って搬送される写真フイルムの磁気
    記録層に当接して磁気情報の読み込みを行う再生ヘッド
    と、 前記記録ヘッドと対向して設けられ、記録時に前記記録
    ヘッドとともに写真フイルムを挟持する第1の押当部材
    と、 前記再生ヘッドと対向して設けられ、再生時に前記再生
    ヘッドとともに写真フイルムを挟持する第2の押当部材
    と、 一つの駆動源から伝達される駆動力によって前記記録ヘ
    ッド及び再生ヘッド又は第1及び第2の押当部材を駆動
    し、前記記録ヘッド及び再生ヘッドを片方づつ前記写真
    フイルムの磁気記録層に当接させる駆動手段であって、
    記録ヘッドの書込部を前記磁気記録層に作用させる記録
    状態、再生ヘッドの読取部を前記磁気記録層に作用させ
    る再生状態、及び記録ヘッドの書込部と再生ヘッドの読
    取部とを共に前記磁気記録層から退避させる退避状態の
    3状態を切り換える駆動手段と、 から成ることを特徴とする写真フイルムの磁気記録再生
    装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドと再生ヘッドとを保持す
    る保持部材が揺動自在に設けられ、該保持部材を前記駆
    動手段によって揺動させて、記録状態、再生状態及び退
    避状態の3状態を切り換えるようにしたことを特徴とす
    る請求項1の写真フイルムの磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記保持部材には、フイルム端面を規制
    するエッジ規制部が形成されるとともに、該保持部材は
    前記駆動手段の駆動力によって写真フイルムの幅方向に
    進退可能に設けられ、 記録状態及び再生状態では前記エッジ規制部によってフ
    イルム端面を規制し、退避状態では前記エッジ規制部を
    フイルム端面から退避させてエッジ規制を解除すること
    を特徴とする請求項2の写真フイルムの磁気記録再生装
    置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッド及び再生ヘッドは写真フ
    イルムの片側の縁部に対して圧着/退避可能に設けら
    れ、 前記写真フイルムの他方の縁部に当接可能な第1及び第
    2のカール規制部材と、 前記第1のカール規制部材と対向して設けられ、記録時
    に前記第1のカール規制部材とともに写真フイルムを挟
    持する第3の押当部材と、 前記第2のカール規制部材と対向して設けられ、再生時
    に前記第2のカール規制部材とともに写真フイルムを挟
    持する第4の押当部材と、 前記駆動源からの駆動力によって前記第1及び、第2の
    カール規制部材又は第3及び第4の押当部材を駆動し、
    前記第1及び第2のカール規制部材を片方づつ前記写真
    フイルムに当接させる第2の駆動手段であって、前記記
    録状態の時に第1のカール規制部材の規制面を前記写真
    フイルムに当接させる第1の規制状態、前記再生状態の
    時に第2のカール規制部材の規制面を前記写真フイルム
    に当接させる第2の規制状態、前記退避状態の時に前記
    第1及び第2のカール規制部材の両規制面を共に写真フ
    イルムから退避させる規制解除状態の3状態を切り換え
    る第2の駆動手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1の写真フイルムの磁
    気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のカール規制部材は、
    それぞれダミーヘッドで構成されることを特徴とする請
    求項3の写真フイルムの磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のカール規制部材は第2の記録
    ヘッドで構成され、前記第2のカール規制部材は第2の
    再生ヘッドで構成されることを特徴とする請求項4の写
    真フイルムの磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドと再生ヘッドとを保持す
    る保持部材が揺動自在に設けられ、該保持部材を前記駆
    動手段によって揺動させることで、記録状態、再生状態
    及び退避状態の3状態が切り換えられるとともに、前記
    第1及び第2のカール規制部材が前記保持部材に固設さ
    れ、前記第1駆動手段が前記第2駆動手段として兼用さ
    れることを特徴とする請求項4の写真フイルムの磁気記
    録再生装置。
  8. 【請求項8】 写真フイルムの搬送路のうち、記録ヘッ
    ドと再生ヘッドとの間の区間には、写真フイルムに形成
    されたパーフォレーションの位置を非接触で検出するパ
    ーフォレーション検出手段が設けられ、 前記退避状態の下で再生ヘッド又は記録ヘッドのうちの
    少なくとも一方のヘッドの端部で写真フイルムの搬送軌
    道を規制して、退避時のフイルム軌道の変動を抑制する
    とともに、 再生ヘッド及び記録ヘッドの各ヘッドの圧着/退避の動
    作によって変動するフイルム軌道に対して、写真フイル
    ムとパーフォレーション検出手段との距離の変動が該パ
    ーフォレーション検出手段の検出可能範囲内に留まる位
    置に前記パーフォレーション検出手段を配置したことを
    特徴とする請求項1の写真フイルムの磁気記録再生装
    置。
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