JPH1115063A - カメラのファインダー内表示装置 - Google Patents

カメラのファインダー内表示装置

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JPH1115063A
JPH1115063A JP17006597A JP17006597A JPH1115063A JP H1115063 A JPH1115063 A JP H1115063A JP 17006597 A JP17006597 A JP 17006597A JP 17006597 A JP17006597 A JP 17006597A JP H1115063 A JPH1115063 A JP H1115063A
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display
light
lens
mirror
finder
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JP17006597A
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Yasuo Suda
須田康夫
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温下でも反応スピードが低下せず、しかも、
眼の位置による視認性の変化が少ないカメラ用のスーパ
ーインポーズ表示装置を実現する。 【解決手段】物体像観察用ファインダー光学系の光路中
に光分割器80を配置し、またマイクロミラー素子82
に対して斜入射に可視光を光源84により照射し、マイ
クロミラー素子82からの反射光による表示パターンを
光分割器80を介してファインダー視野内に形成するた
めの表示光学系を有し該表示パターンを前記物体像とと
もに観察可能とし、前記表示光学系を共軸な複数のレン
ズで構成し、該複数のレンズのうちの1つを光源84に
よる照射光路とマイクロミラー素子82からの反射光路
の共通する位置に配設された発散性のパワーを有するレ
ンズ85とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのファイン
ダー内表示装置、特にスーパーインポーズ表示の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、オートフォーカスのフォーカ
スポイント等をファインダー視野内の被写体像に重ねて
表示するいわゆるスーパーインポーズ表示技術が知られ
ている。像と表示を重ねることで、表示の「位置」と表
示の「状態」を使用者に対して極めて直感的に伝えるこ
とが可能である。
【0003】すなわち、着色状態をピントの合ってい
る、または、ピントの合ったフォーカスポイントと対応
付けることにより、ピントの合い具合をファインダー上
の被写体から目を離すことなく容易に確認することがで
きる。
【0004】特に、ピントの合っている、またはピント
の合ったフォーカスポイントを発光型表示とすること
で、 :点灯によって撮影者の注意を引くため、表示の見落
としが少ない :被写体輝度が低いときにも視認性がよい と言った有利な点が多い。
【0005】このようなファインダー内表示装置を実現
するための従来技術としては、一眼レフカメラに適用し
た例として、特開平6−130481号公報に示すもの
が知られている。特開平6−130481号公報に開示
されている技術は、まず、液晶を充填した回折格子をフ
ォーカシングスクリーンに隣接させて配置し、液晶への
電界のオン−オフで光の回折を制御して消灯と減光状態
を切り換え、さらに、減光状態に於いて照明光を斜めか
ら当てて着色表示とするものである。
【0006】この技術によれば被写体像とカメラの撮影
情報表示等を重ねて表示でき、先に示したような利便性
の向上は著しい。
【0007】しかしながら、一つの表示パターンに対し
て一つの光源が必要な光照射系の構成であって、多数の
表示パターンを設けることが難しいといった問題があ
る。
【0008】また、類似技術として一般に高いコントラ
ストを得やすいTN液晶表示器をフォーカシングスクリ
ーンに隣接して配置し、遮光型のスーパーインポーズ表
示を構成するものが知られている。しかし、この構成で
は低温下で液晶の反応スピードが極端に低下し、迅速な
表示が行えない。しかしカメラの合焦表示ではピントの
あった瞬間にそのフォーカスポイントを点灯させる必要
があり、反応スピードの低下は著しくカメラの使用感を
劣化させるものである。
【0009】さらに、本出願人は先に、TN液晶表示器
等で形成した画像を背後から照明し、光学系を介してこ
れをフォーカシングスクリーンと同等の視度に設定する
方式のスーパーインポーズ表示装置を提案している。こ
の表示装置は、表示光の波長を可視域の端部に設定する
ことと、光学系にダイクロイックミラーを用いること
で、発光型であってファインダー像の明るさを低下させ
ないスーパーインポーズ表示を実現した。
【0010】しかしながら、低温下での反応スピードの
問題の他に、TN液晶表示器を構成する偏光板での表示
光量の低下が生じるため光源に供給するエネルギーを多
く必要とするといった問題が残されている。
【0011】一方、近年マイクロミラー素子を表示装置
に用いる試みがなされ、良好な低温特性が実現されてい
る。マイクロミラー素子は、例えば特開平8−3614
1号公報に開示される空間光変調器の一つであって、半
導体関連技術を用いて製作される。
【0012】基本的には各々回転軸を有して基板上に配
列された多数のミラーと、前記ミラーの下にパターン化
された金属層で構成され、特定のアドレスの金属層に印
加された電圧による電気力でその上部のミラーを引き寄
せることにより、任意位置のミラーの角度を相安定的に
変化させる(所定の角度を確実に保持して2点間の位置
を切換可能とする)ものである。このマイクロミラー素
子は、静電容量を利用したマイクロメカニズムであっ
て、液晶のような温度に依存する著しい特性の変化は発
生しない。
【0013】また、勿論偏光板を必要とせず、しかもミ
ラーでの反射率は比較的高くできるため、光源からのエ
ネルギーの利用効率が高いといった特長がある。
【0014】このようなマイクロミラー素子を用いた表
示装置の一例としては、特開平8−190072号公報
があり、これは頭部装着型の表示装置を開示している。
この表示装置では、先に示したマイクロミラー素子の特
性から高効率で低温下でも良好な表示画像の反応が期待
できる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このマイク
ロミラー素子を用いた表示装置をカメラのファインダー
内表示装置に応用する際には、まだ解決しなくてはなら
ない問題がある。これは、頭部装着型の表示装置とカメ
ラとでは機器と観察者との位置関係に大きな差異があ
り、頭部装着型の表示装置ではその位置関係がほぼ固定
されているのに対して、カメラでは様々なファインダー
の覗き方があって、眼の位置は固定されない。この結
果、眼の位置に応じて視認性が大きく変化し、眼を特定
の位置に固定しないと表示が見えないと言った不具合を
生ずる。
【0016】本出願に係る発明の目的は、低温下でも反
応スピードが低下せず、しかも、眼の位置による視認性
の変化が少ないカメラ用のスーパーインポーズ表示装置
を実現することであり、撮影画面内の広い範囲での表示
も保証でき、しかも光源から発した光の利用効率が高い
スーパーインポーズ表示装置を実現しようとするもので
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本出願に係る発明の目的
を実現する構成は、物体像を観察するためのファインダ
ー光学系と、該ファインダー光学系の光路中に配置され
た光分割器と、マイクロミラー素子と、該マイクロミラ
ー素子に対して斜入射に可視光を照射する光源と、前記
マイクロミラー素子からの反射光による表示パターンを
前記光分割器を介してファインダー視野内に形成するた
めの表示光学系とを備え、前記表示パターンを前記物体
像とともに観察し得るように為したカメラのファインダ
ー内表示装置において、前記表示光学系は共軸な複数の
レンズから構成されるとともに、該複数のレンズのうち
の少なくとも1つは前記光源による照射光路と前記マイ
クロミラー素子からの反射光路の共通する位置に配設さ
れた発散性のパワーを有するレンズとすることによっ
て、低温下でも反応スピードが低下せず、しかも、眼の
位置による視認性の変化が少ないスーパーインポーズ表
示装置を実現するものである。
【0018】また同時に、撮影画面内の広い範囲で表示
可能な発光型のスーパーインポーズ表示を実現でき、さ
らには光源から発した光の利用効率が高いスーパーイン
ポーズ表示装置を実現するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態 図1、図2は本発明の第1の実施の形態を示す。
【0020】図1および図2は本発明による表示装置を
搭載したカメラの断面図で、図1は撮像状態、図2は物
体像観察状態をそれぞれ表している。また、本実施の形
態のカメラは、写真フィルムに画像を記録する第1の撮
像系と、CCDエリアセンサーで画像を光電変換しカメ
ラに内蔵したメモリに電気的信号として記録する第2の
撮像系を有し、さらに、これらに共通の撮像対象である
物体像を観察するファインダー系と物体像に重畳させた
情報表示を行うスーパーインポーズ表示系を備えてい
る。このスーパーインポーズ表示系は物体光を減光する
ことによって表示を行う第1のスーパーインポーズ表示
系と、光を発することによって表示を行う第2のスーパ
ーインポーズ表示系を有している。
【0021】図に於いて、1はカメラ本体、2は不図示
の各種対物レンズを取り付けるためのカメラ側マウン
ト、101は対物レンズの光軸、102は第1の撮像系
の撮像面となる写真フィルム、3はフォーカルプレーン
シャッター、21は写真フィルムへの磁気情報の書き込
みと読み出しを行う磁気ヘッドである。第1の撮像系は
一眼レフカメラの技術として知られている。
【0022】以下は全体として焦点検出系を構成する要
素であって、104は対物レンズの光軸1上に斜めに配
置された第一の反射鏡、105は第一の反射鏡104に
よって折り返された撮像面102に共役な近軸的結像
面、106は平面鏡である第二の反射鏡、109は紙面
奥行き方向に並んだ2つの凹面上にアルミニウム等を局
所的に蒸着した反射鏡を有する再結像レンズブロック、
107は赤外線カットフィルター、111は1対の2次
元型受光エリアを有する焦点検出用エリアセンサーであ
る。
【0023】各受光エリアは同一の開口を持った多数の
画素よりなる複数のセンサー列で構成され、センサー列
同士も対を成している。対を成すセンサー列の出力間の
位相を比較して対物レンズの結像状態を面積的に知るこ
とができる。
【0024】ここで、第一の反射鏡104は楕円鏡であ
る。楕円を定義する二つの焦点は、対物レンズの光軸1
01上の光線が主ミラー103で屈折した後の光路を逆
に対物レンズ側に延長した線上と、その光線が第一の反
射鏡104によって反射した後の光路を延長した線上に
それぞれ位置する。再結像レンズブロック109の一対
の反射鏡もまた楕円鏡である。また、第一の反射鏡10
4は焦点検出領域を制限する視野マスクの役割を兼ねる
ため、必要な領域のみが光を反射するようになってい
る。なお、これらの構成要素のうちの光学的に機能する
部分は何れも紙面に対して対称に構成されている。
【0025】次にファインダー系と二つのスーパーイン
ポーズ表示系を構成する要素について説明する。103
は対物レンズの光軸101上に固定配置された半透過性
のフィルムからなる光分割器(ペリクルミラー)で構成
される主ミラー、11は光入射面が平面、光射出面がマ
ット面11aで構成されるフォーカシングスクリーン、
13はファインダー視野内にフォーカスポイントや撮影
範囲等をスーパーインポーズ表示するための液晶表示
器、15は高屈折率のガラスからなるコンデンサーレン
ズ、12はペンタダハミラー、16は反射手段としての
可動ミラー、80は主に670nm以上の赤色光を反射
するダイクロイックミラー、14は接眼レンズである。
接眼レンズ14の射出面側が接眼窓となる。
【0026】84は第2のスーパーインポーズ表示系の
光源となる発光中心波長695nmの赤色LED、83
は集光レンズ83aを有したLEDパッケージ、82は
表示セグメントとなる複数のマイクロミラーを有するマ
イクロミラー素子、81はマイクロミラー素子の表示視
度を第1の液晶表示素子13と揃えるための第1表示レ
ンズ、85はLED84の瞳投影を実現するための第2
表示レンズである。第2表示レンズ85の光軸は第1表
示レンズ81と共通である。マイクロミラー素子82は
セラミック製のパッケージ86に収納され、カバーガラ
ス87で封止されている。
【0027】マイクロミラー素子82で形成する表示パ
ターンは、一つの表示パターンが複数のマイクロミラー
で形成されるようにしても、あるいは表示パターンとマ
イクロミラーを一対一に対応させるようにしても良い。
【0028】また、液晶表示器13とマイクロミラー素
子82はフォーカスポイントの表示パターンを共通に有
し、ファインダー上で同一位置に対応させている。なお
本実施の形態において、液晶表示は減光表示として用い
られる為、液晶表示器13はいわゆるポジ型液晶として
いる。
【0029】さて、ファインダー光路について説明す
る。主ミラー103からの反射光によってフォーカシン
グスクリーン11のマット面11a上には物体像が形成
される。フォーカシングスクリーン11を透過した光束
は液晶表示器13とコンデンサーレンズ15を経てペン
タダハミラー12の内部に入射し、12gを稜線として
紙面手前と奥に設けられたダハ面12b,12cでそれ
ぞれ1回ずつ反射した後、可動ミラー16に達し、ここ
でもう一度反射して接眼レンズ14の方向に向かう。
【0030】可動ミラー16は不図示のミラー駆動機構
によって位置制御されて、図2に示す位置と図1に示す
位置とを選択的に取り得る。可動ミラー16が図2に示
すペンタダハミラー12に当接した位置では、接眼レン
ズ14を通してフォーカシングスクリーン11のマット
面11aを視ると、物体像を正立正像として観察するこ
とが可能である。
【0031】第2の撮像系 第2の撮像系の要素について説明する。第2の撮像系は
上述のファインダー系と光路を一部共有して構成されて
いる。図に於いて、4は円形の開口を有する絞り、5は
凸レンズ、6は反射鏡、7は凹レンズ、8は固体撮像素
子であるCCD等のエリアセンサーである。凸レンズ5
と凹レンズ7は結像光学系を構成している。これらは可
動ミラー16が図1に示すペンタダハミラー12の反射
面に対して傾斜した位置のときに光軸101と共軸にな
る。
【0032】フォーカシングスクリーン11上に形成さ
れた物体像の光束は、マット面11aで拡散作用を受け
てペンタダハミラー12に入る。このうち絞り4の開口
を通過した光束は凸レンズ5によって収斂し、反射鏡6
を介して凹レンズ7に入射する。凹レンズ7は像面の湾
曲を補正するために設けられており、第2の撮像系のエ
リアセンサー8上にはフォーカシングスクリーン11上
の物体像が良好に縮小結像される。コンデンサーレンズ
15に高屈折率のガラスを用いた代わりにフォーカシン
グスクリーン11の光入射面はフレネルレンズを配すこ
となく平面としている。
【0033】このようにフォーカシングスクリーン11
を通過した光束を再結像したことによって、可動ミラー
16が図1に示す位置と図2に示す位置の何れにあって
も、エリアセンサー8の出力として物体像の状態を知る
ことができる。
【0034】可動ミラー16が図2の位置にある物体像
観察状態では、エリアセンサー8の出力は主にフォーカ
シングスクリーン11での拡散成分によるものであって
物体輝度の検出に用いられる。また、可動ミラー16が
図1の位置のときは、エリアセンサー8の出力は主に、
フォーカシングスクリーン11を通過した直進成分と拡
散成分の合成によるものであって、第2の撮像系の画像
の取り込みに最適となる。
【0035】第2の撮像系で撮像された画像はカメラ本
体1の背面側に設けられた表示部9内の液晶表示装置1
0で観察することができる。表示部9は回転軸20の廻
りに回動し、液晶表示装置10での観察を必要としない
ときには9′として示した破線の位置に収納することも
できる。
【0036】図3は表示装置の制御部を示すブロック図
である。図において、201はエリアセンサー8を駆動
制御するエリアセンサー駆動回路、204は液晶表示装
置10を駆動するLCD駆動回路、202は多数のフォ
ーカスポイントを有する焦点検出回路、211は液晶表
示器(LCD)13とマイクロミラー素子82およびL
ED84が接続され、指定されたフォーカスポイントと
撮影画面範囲等をファインダー内に表示するファインダ
ー内表示回路、203は写真フィルムの感度情報を取り
込むためのフィルム感度情報入力回路、208は各ミラ
ーの駆動と写真フィルムの巻き上げを行うモーター駆動
回路、212、213はモーター駆動回路208に接続
されたモーターである。
【0037】209はフォーカルプレーンシャッター3
を駆動するシャッター駆動回路、210は装着された対
物レンズの絞りを制御する絞り駆動回路、207は写真
フィルムへの磁気データの書き込みと再生を行う磁気デ
ータ記録読み出し回路、214はエリアセンサー8の出
力を信号処理する信号処理回路、206は第2の撮像系
の画像データを記録するメモリ、205はこれらの各回
路を統括的に制御するシステムコントローラーである。
システムコントローラー205はCPU、RAM、RO
M、EEPROM等より成っている。また、これらはカ
メラに内蔵された不図示の電源電池で駆動される。
【0038】なお、前述の焦点検出用エリアセンサー1
11は焦点検出回路202の、また磁気ヘッド21は磁
気データ記録読み出し回路207の構成要素である。
【0039】次に、スーパーインポーズ表示の動作につ
いて説明する。まず、第1のスーパーインポーズ表示系
を構成する液晶表示器13はTN液晶やゲストホスト液
晶等の遮光型液晶表示器か、あるいはPDLC等の散乱
型液晶表示器であって、表示セグメントの部分について
対物レンズを透過した光束が以降のファインダー系に導
かれるのを阻止する。ファインダー画像上では表示セグ
メントそのものを表示パターンとして暗く視認させるこ
とができる。液晶表示器13をフォーカシングスクリー
ン11に隣接させて配置することにより、物体像とほぼ
同一視度であって、且つ、撮影画面上の任意の位置に表
示パターンを配置することが可能である。
【0040】第1のスーパーインポーズ表示系は、カメ
ラの機能として選択されているフォーカスポイントを示
すために使用され、表示の切り替わりスピードはさほど
要求されない。したがって、液晶表示器の代わりにエレ
クトロクロミック素子等の減光性表示素子や液晶ホログ
ラム素子等の回折表示素子を用いても差し支えない。次
に、第2のスーパーインポーズ表示系について説明す
る。第2のスーパーインポーズ表示系では、マイクロミ
ラー素子82がLED84によって照明され、これを接
眼レンズ14、ダイクロイックミラー80、第1表示レ
ンズ81、第2表示レンズ85を介して観察する。
【0041】一般的な誘電体多層膜の特性として、ダイ
クロイックミラー80に於ける光の吸収は無く、分光透
過率特性は分光反射率特性を反転したものとなる。した
がって、フォーカシングスクリーン11を透過した被写
体光のうち、概ね670nm以下の成分が後方の接眼レ
ンズ14まで達し、それより長波長側の成分は反射され
る。
【0042】このような特性のダイクロイックミラー8
0を通して、被写体がどのように見えるかは人間の目の
感度特性を考慮しなければならない。一般的に670n
m以上の赤の波長は可視域の端部にあたって、感度はか
なり低い。実際、この波長域をカットして被写体を観察
してもファインダー像の色付きは感じられず、実物とフ
ァインダー像との色の差異はほとんど無いと言える。ま
た逆に、大部分の光量を透過しているために、像の明る
さがダイクロイックミラー80を原因として低下するこ
ともない。
【0043】ただし、人間の目が670nm以上の光に
対して感度がないわけではなく、この波長域であっても
強い光が目に入射すれば、勿論赤く視認できる。第2の
スーパーインポーズ表示系ではこの特性を利用して、6
70nm以上に発光強度を有するLED84を用いてい
る。
【0044】この波長に対するダイクロイックミラー8
0の透過率をほぼ0%つまり反射率がほぼ100%とす
れば、表示光をダイクロイックミラー80で効率良く反
射させファインダー光路へ偏向させることができる。
【0045】なお、ダイクロイックミラー80は接眼レ
ンズ14から射出する全有効光束が透過できるだけの大
きさを持っているため、第2のスーパーインポーズ表示
系での表示パターンの位置自由度もかなり大きい。
【0046】図4はマイクロミラー素子廻りの光路の説
明図である。前述したようにマイクロミラー素子82は
多数のミラーを有したマイクロメカニズムの一種であっ
て、各ミラーは選択的に二つの角度を取り得る。図に示
した82a、82b、82cは、ミラーの作動角を説明
するためにこのうちの3個についてミラー面を延長して
示したものである。マイクロミラー素子82で形成する
表示パターンは、一つの表示パターンが複数の表示セグ
メントすなわち複数のマイクロミラーで形成されるよう
にしても、あるいは表示パターンとマイクロミラーを一
対一に対応させるようにしても良く、前者の場合には一
つの表示パターンのために鋸状のマイクロミラー群が形
成される。
【0047】図に示したミラー82a、82b、82c
の状態は一方の安定状態である表示状態である。このよ
うにミラー面がマイクロミラー素子82の基準構造面8
2dからやや傾いた位置でLEDからの表示光を第1表
示レンズ81の方向へ反射する。もう一つの安定状態は
基準構造面82dに平行な状態であって、このときには
LEDからの表示光を矢印Aの方向へ反射し、表示光は
接眼レンズ14から射出できないために非表示状態とな
る。
【0048】LED84から発した光は、LEDパッケ
ージ83の集光レンズ83aから射出し、第2表示レン
ズ85を介してマイクロミラー素子82に達する。マイ
クロミラー照射光路の構成要素は集光レンズ83a、第
2表示レンズ85、カバーガラス87である。
【0049】マイクロミラー素子82で反射した光は再
びカバーガラス87と第2表示レンズ85を透過して、
今度は第1表示レンズ81に入射する。第1表示レンズ
81では収斂作用を受け、次にダイクロイックミラー8
0で反射され、ここでフォーカシングスクリーン11か
らの物体光と重畳されて接眼レンズ14より射出する。
すなわち、反射光路の構成要素はカバーガラス87、第
2表示レンズ85、第1表示レンズ81、ダイクロイッ
クミラー80、接眼レンズ14である。第2表示レンズ
85はLED84によるマイクロミラー照射光路とマイ
クロミラーからの反射光路の共通する位置にある。
【0050】これら構成要素の役割は大きく次の二つで
ある。第一に、反射光路において、第2表示レンズ85
と第1表示レンズ81の作用は、接眼レンズ14から液
晶表示器13までの距離よりも接眼レンズ14からマイ
クロミラー素子82間での距離を短くしつつも、液晶表
示器13の視度(例えば1m前方)にマイクロミラー素
子82の視度を合致させること。第二に、照射光路と反
射光路の全体において、集光レンズ83a、第2表示レ
ンズ85、第1表示レンズ81、接眼レンズ14の作用
は、LED84の発光部を観察者の眼の代表位置に投影
することである。一般にはこの代表位置はファインダー
系のアイポイントとすればよく、このような設定を可能
とすることによって、様々なファインダーの覗き方に対
しても見やすさの変わらないスーパーインポーズ表示が
実現できる。また、マイクロミラー素子82のサイズの
縮小は、カメラの小型化と低コスト化に大きく寄与す
る。図5はこのような役割についてさらに詳しく説明す
るための図である。図4および図5において、90、9
1、94はLED84の中央を発し、それぞれミラー8
2a、82b、82cを介して接眼レンズ14から射出
する光線、92、93はLED84の端部を発し、ミラ
ー82aを介して接眼レンズ14から射出する光線であ
る。
【0051】反射光路において、光線90、91、94
が点Cで交わっているということは、この位置に眼をお
いてミラー82a、82b、82c(図4参照)で構成
される表示パターンを見たとき、これらは何れもLED
84の中央を発した光線で形成された表示パターンであ
るということを意味する。
【0052】逆に言えば、点Cの近傍から表示パターン
を見ると、LED84の中央近傍を発した光線で形成さ
れた表示パターンを見ていることになる。したがって、
光軸と直交する方向に点Cから離れるほどLEDの周辺
を発した光線で表示パターンを見ることになるわけであ
って、ミラー82aについての視認可能限界が光線9
2、93ということである。
【0053】また、言い換えれば、点Cの位置にはLE
Dの像88が投影されており、像を形成する光線上に眼
が位置していれば表示が見えると言うことになる。
【0054】ただし、以上は眼球が極めて細い光束を捉
えていると仮定したときの極端な例であって、実際には
眼の瞳径はおおよそ2から7mmであるため、眼が点C
から離れるに従って徐々に光量が低下していくことにな
る。
【0055】さて、ここで第2表示レンズ85の作用に
ついて説明する。図6には第2表示レンズ85を省略し
たときの光路説明図である。図において、89は第2表
示レンズ85の省略に伴ってパワーを調節した第1表示
レンズ、97はLED、96はLEDパッケージであ
る。図5と同様に、点CにLED97の中央が投影され
るようにして、LED97、LEDパッケージ96は図
4および図5とは位置を異ならせてある。
【0056】図より明らかなように、LEDの中央を発
してミラー82cを介して接眼レンズ14から射出する
光線100を描いてみると、LEDパッケージ96が干
渉してしまい、現実には光線100は存在し得ないこと
が判る。これは、点CにLED像を投影しようとしたと
きに、第1表示レンズ89の作用でLED97とマイク
ロミラー素子82が接近しすぎるためである。
【0057】このような状態を回避するためには、マイ
クロミラー素子のミラー角度変化を大きくするとか、L
ED像を投影する位置を点Cからずらし、代わりにLE
Dの素子サイズを大きくするといったことが考え得る
が、何れも半導体デバイスの生産歩留まりを著しく低下
させコスト的に極めて不利となる。
【0058】一方、図5に戻って第2表示レンズ85の
作用について考えると、第2表示レンズ85は発散性の
パワーによって、LED84の位置をマイクロミラー素
子82から遠ざけている。そのため光線とLEDパッケ
ージとの干渉が無く、しかも、照射光路においては第2
表示レンズ85は偏心しているために、よりLEDパッ
ケージ83を反射光路から遠ざける方向に作用しており
一層望ましい。
【0059】また、第2表示レンズ85の偏心が及ぼす
影響については次のように考えることが出来る。照明光
路と反射光路とは一部が重なり合っているが、各ミラー
を経由する光路はそれぞれ展開して示すことが可能であ
り、図7はミラー82aに関して展開した例である。
【0060】図において、87′はカバーガラス、8
5′は第2表示レンズ、83′はLEDパッケージ、8
3a′は集光レンズ、84′はLEDの反転像である。
第2表示レンズ85の光軸は第1表示レンズ81と共通
であるため、図から判るように第2表示レンズ85の反
転像85′の光軸はBとなって、照射光路に対しては偏
心系、反射光路に対しては共軸系となる。反射光路は比
較的高いレベルでの収差補正が必要となるが、反射光路
に対しては共軸系であるため第2表示レンズ85が悪影
響することはなく、また、逆に照明光路では多少の収差
の発生は問題ないため、第2表示レンズ85の偏心が悪
影響することはない。
【0061】このように第2表示レンズ85を作用させ
ることによって、LED84の発光部を観察者の眼が位
置する代表位置である点Cに確実に投影することが可能
となり、眼の位置による視認性の変化が少ないカメラ用
のスーパーインポーズ表示装置を実現することができ
る。なお、LEDパッケージ83の集光レンズをフレネ
ルレンズで構成すれば、さらに視認範囲を拡大すること
も可能である。集光レンズはLEDパッケージに一体で
なくても良い。
【0062】また、第2のスーパーインポーズ表示系は
発光型の表示として合焦したフォーカスポイントを瞬時
に示すために使用されるが、マイクロミラー素子を用い
ているために極めて高い表示の切り替わりスピードを実
現できる。
【0063】以上は赤色表示を前提に説明したが、ダイ
クロイックミラーの反射波長域を短波長側の可視域端と
なる450nm程度に設定し、青色LEDを用いて青色
表示を行うようにしても良い。さらには、青色と赤色の
両方の光源を用いて2色表示、あるいは両者を点灯させ
ることを含む青色・赤色・紫色の3色表示を行っても良
い。
【0064】図8はカメラの動作を示すフローチャート
である。なお、以下のフローはシステムコントローラー
205内のROMに格納されている。
【0065】ステップ#401ではレリーズボタンが少
なくとも半押しされて、スイッチSW1がオンしている
かを調べる。もし押されていなければ同一のステップを
繰り返し、押されていれば続くステップに移行する。
【0066】ステップ#402ではフィルム感度情報入
力回路203からカメラに装填されている写真フィルム
のISOを取得する。
【0067】ステップ#403では、第1と第2の撮像
系のシャッタースピードが同程度になるように、写真フ
ィルムのISOに基づいてエリアセンサー8の出力に対
するアンプゲインを設定し、エリアセンサー駆動回路2
01にアンプゲインを指示する。このとき、写真フィル
ムのISOが極端に低かったりあるいは極端に高かった
りして、理想的なアンプゲインが設定できない場合に
は、後述するようにファインダー内表示回路211にて
その旨を表示する。
【0068】ステップ#404ではエリアセンサー8を
駆動して物体像を光電変換し、所定の演算に基づいて被
写体輝度を算出する。図2に示した物体像観察状態で
は、マット面11aを透過する光の直進成分が接眼レン
ズ14に導かれ、代わりに絞り4には拡散成分が導かれ
る。
【0069】ステップ#405では写真フィルムのIS
Oと被写体輝度の情報から、適切な対物レンズの絞り値
と、シャッタースピードを算出する。算出された絞り値
と、シャッタースピードはファインダー内表示回路21
1を介して液晶表示器13に表示され、ファインダー内
にスーパーインポーズ表示として示される。
【0070】図10は液晶表示装置13に表示された表
示内容をファインダー光学系を通して観察した様子を示
す図である。図に於いて、130はファインダー視野、
132は撮影画面をパノラマ画面モードに設定してある
ことを表す減光表示、136は絞り値、133は第1の
撮像系のシャッタースピード、134は第2の撮像系の
シャッタースピード、135は第1の撮像系のシャッタ
ースピード133と第2の撮像系のシャッタースピード
134との間に所定量以上の差異があることを示す警告
マーク、137は現在選択されているフォーカスポイン
トを表す表示パターンで、この場合組み合わせた状態で
菱形に配置された4つのフォーカスポイントのグループ
が撮影者によって選ばれていることを表している。これ
らは何れも第1のスーパーインポーズ表示系による減光
表示である。なお、破線で示したフォーカスポイント1
31は選択可能なフォーカスポイントのうち現在選択さ
れていないものを仮に示しており、実際には視認されな
い。
【0071】ステップ#406Aでは焦点検出回路20
2の焦点検出用エリアセンサー111を駆動し、この出
力に基づいて対物レンズの焦点状態を検出する。この結
果、焦点ズレがある場合には対物レンズの光軸101上
の位置を調節する。
【0072】さらに、フォーカスポイントとピントの合
っている主被写体領域はファインダー内表示回路211
を介してマイクロミラー素子82の対応する表示セグメ
ントを傾斜させ、ファインダー内にスーパーインポーズ
表示として赤く着色表示する。図12に示したフォーカ
スポイント137のうち右と下のフォーカスポイントが
ピントの合っている主被写体領域であって、ハンチング
を掛けた表示パターン140が第2のスーパーインポー
ズ系による着色部である。この表示は極めて視認性が良
いため、ピントがあった際の所定時間だけ高輝度で行
い、例えば60ms後には低輝度の表示に移行する。こ
のような表示形態は電力の節減に有効である。なお、高
輝度表示、低輝度表示の何れの場合も、LED84の発
光輝度はステップ#404で行った被写体輝度の測定結
果に基づいて変調される。
【0073】第2のスーパーインポーズ表示系による表
示は第1のスーパーインポーズ表示系による表示に重ね
られているため、被写体からの光を減光させた部分がL
ED光で光ることになり、被写体色の影響を受けない表
示色が得られる。一般にLEDの発光波長域は狭く、波
長幅は通常数10nmであって、極めて彩度が高い。被
写体色の影響を受けない様にすることで、スーパーイン
ポーズ表示の着色部もLED光と同程度の彩度を保つこ
とができる。
【0074】ステップ#406Bでは、先のステップで
の第2のスーパーインポーズ表示系による合焦表示開始
から所定時間後に、第1スーパーインポーズ表示系によ
る撮影画面内の表示を図11の如く一時消灯する。
【0075】すると、撮影画面内には第2のスーパーイ
ンポーズ系によるフォーカスポイント表示のみが、撮影
画面外にはパノラマモードであることを示す表示パター
ンが残る。これは低温下においてファインダー内表示回
路211の液晶表示器13の反応スピードが遅いことを
考慮し、第2の撮像系による撮像時に先立って第1スー
パーインポーズ表示系を消灯し、撮像時にフォーカスポ
イント表示等が写り込むのを未然に防ぐためである。な
お、消灯までの所定時間は例えば60ms程度とすれば
よい。
【0076】ステップ#407ではシャッターボタンが
完全に押し込まれて、スイッチSW2がオンしているか
どうかを調べる。押し込まれていなければ、ステップ#
401に戻り、押し込まれていれば続くステップ#40
8に移行して撮像動作にはいる。
【0077】ステップ#408では、絞り駆動回路21
0に対し対物レンズの絞りをステップ#405で算出し
た値まで絞り込むように指示を出す。
【0078】ステップ#409ではモーター駆動回路2
08を介してモーター212を制御し、図3に示した発
動レバー312を矢印C方向に移動させる。これに従動
して、焦点検出のための第一の反射鏡104と第二の反
射鏡106の撮影光路外への待避、可動ミラー16の移
動、不図示のアイピースシャッターの接眼部への移動が
行われる。
【0079】ステップ#410では、エリアセンサー8
で取り込む画像に第2のスーパーインポーズ表示の光が
迷光となって写り込むのを防止するためにLED84を
消灯する。ただし、このときすでに不図示のアイピース
シャッターが作動しているので、ファインダーを通して
この状態が見えるわけではない。この状態でスーパーイ
ンポーズ表示は全て消灯状態となる。
【0080】ステップ#411ではシャッター駆動回路
209を駆動して、先のステップ#405で算出したシ
ャッタースピードでフォーカルプレーンシャッター3を
動作させ、第1の撮像系の撮像を行う。
【0081】ステップ#412ではエリアセンサー駆動
回路201を介してCCD8を駆動し、フォーカシング
スクリーン11上に形成された物体像を光電変換し第2
の撮像系での撮像を行う。本ステップ#412と先のス
テップ#411は実質的に同時と見なせるタイミングで
作動し、二つの撮像系の同時撮像が行われる。
【0082】ステップ#413ではエリアセンサー8の
出力を信号処理回路214で信号処理した後メモリ20
6に取り込む。
【0083】ステップ#414ではモーター駆動回路2
08に接続されたモーター212を制御して発動レバー
312の位置を図3に示す位置に戻し、焦点検出用の第
一の反射鏡104、第二の反射鏡106および可動ミラ
ー16、不図示のアイピースシャッターを物体像観察状
態に設定する。
【0084】ステップ#415ではモーター駆動回路2
08に写真フィルムの送りを指示し、モーター駆動回路
208はモーター213を制御して次のコマの撮像に備
える。
【0085】ステップ#416では磁気データ記録読み
出し回路207に磁気記録の指示を行い、フィルム送り
中、写真フィルム上の磁気記録層に撮影データや撮像シ
ーンの識別情報を記録する。撮影データはパノラマ等の
撮影画面情報、絞り値、第1の撮像系のシャッタースピ
ード、第2の撮像系のシャッタースピード等である。識
別情報は第1の撮像系で写真フィルムに記録した画像
を、フィルムスキャナーで読みとってデジタルデータに
変換した際に、第2の撮像系で撮像した画像データとの
対応を取るのに有効である。
【0086】ステップ#417ではLCD駆動回路20
4によりメモリ206に記録した画像情報を表示部9の
液晶表示装置10上に表示する。
【0087】図9は先のステップ#403の処理をより
詳しく説明するフローチャートである。以下のフローも
システムコントローラー205内のROMに格納されて
いる。
【0088】ステップ#501では、第1の撮像系のシ
ャッタースピードと第2の撮像系のシャッタースピード
とを近づけるべく、写真フィルムのISOに応じたアン
プゲインを設定する。高感度の写真フィルムが装填され
ているときにはアンプゲインを大きく、逆に低感度の写
真フィルムが装填されているときにはアンプゲインを小
さくする。この際、アンプゲインの設定可能範囲は写真
フィルムのISOの幅よりも狭いために、理想的なアン
プゲインが設定できるとは限らない。
【0089】ステップ#502では、先のステップで設
定されたアンプゲインと理想的なアンプゲインとの格差
を算出する。
【0090】ステップ#503では、ステップ#502
で算出した値が2段以下であるかを判定する。2段以下
でなければステップ#504に分岐し、2段以下であれ
ばサブルーチンを終了する。
【0091】ステップ#504では、ファインダー内表
示回路211により図10の135として示した警告マ
ークを液晶表示装置13に表示して、サブルーチンを終
了する。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、物体像
を観察するためのファインダー光学系と、該ファインダ
ー光学系の光路中に配置された光分割器と、マイクロミ
ラー素子と、該マイクロミラー素子に対して斜入射に可
視光を照射する光源と、前記マイクロミラー素子からの
反射光による表示パターンを前記光分割器を介してファ
インダー視野内に形成するための表示光学系とを備え、
前記表示パターンを前記物体像とともに観察し得るよう
に為したカメラのファインダー内表示装置において、前
記表示光学系は共軸な複数のレンズから構成されるとと
もに、該複数のレンズのうちの少なくとも1つは前記光
源による照射光路と前記マイクロミラー素子からの反射
光路の共通する位置に配設された発散性のパワーを有す
るレンズとすることによって、次の効果が得られた。
【0093】スーパーインポーズ表示系には液晶表示
器、エレクトロクロミック素子でもないマイクロミラー
素子を使用しているため、低温下でも反応スピードが低
下せず、しかも、アイポイント位置への光源の投影が出
来ることによって、眼の位置による視認性の変化が少な
いカメラ用のスーパーインポーズ表示装置を実現するこ
とができた。
【0094】カメラにあって最も高い反応スピードが必
要とされる合焦表示動作を低温下でも良好に動作させる
ことができる。
【0095】また同時に、撮影画面内の広い範囲で表示
可能な発光型のスーパーインポーズ表示が実現できた。
【0096】さらに、スーパーインポーズ表示系には偏
光板が入っていないため、光源から発した光を無駄無く
表示レンズにまで導くことができ、極めてエネルギーの
利用効率が高いスーパーインポーズ表示装置を実現する
ことができた。したがって、カメラの電源電池をより長
持ちさせることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した複合型カメラの第1の実施の
形態を示す縦断面図。
【図2】本発明を適用した複合型カメラの第1の実施の
形態を示す縦断面図。
【図3】図1のカメラの電気的構成を示すブロック図。
【図4】図1のマイクロミラー素子廻りの光路図。
【図5】図1の第2表示レンズ85の作用を説明する光
路図。
【図6】第2表示レンズ85を除いた場合の光路説明
図。
【図7】第2のスーパーインポーズ表示系の光路をミラ
ー82aに関して展開した図。
【図8】第1の実施の形態のカメラの動作を示すフロー
チャート。
【図9】図8のゲイン設定のサブルーチンを示すフロー
チャート。
【図10】第1の実施の形態のファインダー内の表示を
表す図。
【図11】第1の実施の形態のファインダー内の表示を
表す図。
【図12】第1の実施の形態のファインダー内の表示を
表す図。
【符号の説明】
1 カメラ本体 2 カメラ側マウント 3 フォーカルプレーンシャッター 11 フォーカシングスクリーン 12 ペンタダハミラー 13 液晶表示器 14 接眼レンズ 15 コンデンサーレンズ 16 可動ミラー 21 磁気ヘッド 80 ダイクロイックミラー 81 第1表示レンズ 82 マイクロミラー素子 83 LEDパッケージ 84 赤色LED 85 第2表示レンズ 103 光分割器 104 第一の反射鏡 105 近軸的結像面 106 第二の反射鏡 107 赤外線カットフィルター 111 焦点検出用エリアセンサー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体像を観察するためのファインダー光
    学系と、該ファインダー光学系の光路中に配置された光
    分割器と、マイクロミラー素子と、該マイクロミラー素
    子に対して斜入射に可視光を照射する光源と、前記マイ
    クロミラー素子からの反射光による表示パターンを前記
    光分割器を介してファインダー視野内に形成するための
    表示光学系とを備え、前記表示パターンを前記物体像と
    ともに観察し得るように為したカメラのファインダー内
    表示装置において、 前記表示光学系は共軸な複数のレンズから構成されると
    ともに、該複数のレンズのうちの少なくとも1つは前記
    光源による照射光路と前記マイクロミラー素子からの反
    射光路の共通する位置に配設された発散性のパワーを有
    するレンズであることを特徴とするカメラのファインダ
    ー内表示装置。
JP17006597A 1997-06-26 1997-06-26 カメラのファインダー内表示装置 Pending JPH1115063A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005114318A1 (de) * 2004-05-21 2005-12-01 Arnold & Richter Cine Technik Gmbh & Co. Betriebs Kg Vorrichtung zum einblenden von informationen in den sucherstrahlengang einer laufbildkamera
JP2010169849A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Hoya Corp 光走査によるファインダー表示機能を備えたカメラ
JP2010175677A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Hoya Corp スキャナモジュールを備えたカメラ

Cited By (4)

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WO2005114318A1 (de) * 2004-05-21 2005-12-01 Arnold & Richter Cine Technik Gmbh & Co. Betriebs Kg Vorrichtung zum einblenden von informationen in den sucherstrahlengang einer laufbildkamera
US8467120B2 (en) 2004-05-21 2013-06-18 Arnold & Richter Cine Technik Gmbh & Co. Betriebs Kg Device for inserting information into the finder beam path of a motion picture camera
JP2010169849A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Hoya Corp 光走査によるファインダー表示機能を備えたカメラ
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