JPH11149226A - 定着装置 - Google Patents
定着装置Info
- Publication number
- JPH11149226A JPH11149226A JP31720197A JP31720197A JPH11149226A JP H11149226 A JPH11149226 A JP H11149226A JP 31720197 A JP31720197 A JP 31720197A JP 31720197 A JP31720197 A JP 31720197A JP H11149226 A JPH11149226 A JP H11149226A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roller
- ribs
- fixing device
- rib
- strength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低熱容量化と強度アップの両立が一層すすん
だ構造の定着ローラを有する定着装置を提供する。 【解決手段】 少なくともいずれかに加熱手段を付設し
たローラ対の熱/圧力作用によって記録材上に画像情報
を定着するようになった定着装置において、上記ローラ
対の少なくともいずれか一方のローラ内面に、ローラ軸
線に対して傾斜するリブが形成される。
だ構造の定着ローラを有する定着装置を提供する。 【解決手段】 少なくともいずれかに加熱手段を付設し
たローラ対の熱/圧力作用によって記録材上に画像情報
を定着するようになった定着装置において、上記ローラ
対の少なくともいずれか一方のローラ内面に、ローラ軸
線に対して傾斜するリブが形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式複写
機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に
おける、記録材上に転写されたトナー像を定着するため
の定着装置に関するものである。
機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に
おける、記録材上に転写されたトナー像を定着するため
の定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、レーザプリンタ等、OA
機器は、コピーの立ち上がり時間(ウォームアップ時
間)の短縮化並びに省エネが求められている。そして、
これらの機器のエネルギー消費の1/2強は定着機構で
費やされていることから、定着機構での省電力化の要望
が特に強い。その要望に応えるためには、コピー待機時
の消費エネルギーを少なくすることが有効であり、立ち
上がり時間の短い定着装置が好ましい。その対応策の1
つとして、薄肉の定着ローラのような熱容量の小さな定
着ローラが検討される。
機器は、コピーの立ち上がり時間(ウォームアップ時
間)の短縮化並びに省エネが求められている。そして、
これらの機器のエネルギー消費の1/2強は定着機構で
費やされていることから、定着機構での省電力化の要望
が特に強い。その要望に応えるためには、コピー待機時
の消費エネルギーを少なくすることが有効であり、立ち
上がり時間の短い定着装置が好ましい。その対応策の1
つとして、薄肉の定着ローラのような熱容量の小さな定
着ローラが検討される。
【0003】一般的な定着装置における基本構成を図9
に示す。内部にハロゲンランプ等の加熱手段3を有する
定着ローラ1は、バネ4の押圧作用を受けて加圧ローラ
2と圧接している。炭素と樹脂からできたトナーで形成
された画像情報(トナー像)を感光体から転写された記
録紙Pは、定着ローラ1と加圧ローラ2の間に、トナー
像が定着ローラ1に当接するように挿入される。記録紙
Pが定着ローラ1と加圧ローラ2の間を通過する間に、
トナー像を形成するトナーが加熱され、溶融し、記録紙
Pに圧着され、これによりトナー像が記録紙Pに定着す
る。
に示す。内部にハロゲンランプ等の加熱手段3を有する
定着ローラ1は、バネ4の押圧作用を受けて加圧ローラ
2と圧接している。炭素と樹脂からできたトナーで形成
された画像情報(トナー像)を感光体から転写された記
録紙Pは、定着ローラ1と加圧ローラ2の間に、トナー
像が定着ローラ1に当接するように挿入される。記録紙
Pが定着ローラ1と加圧ローラ2の間を通過する間に、
トナー像を形成するトナーが加熱され、溶融し、記録紙
Pに圧着され、これによりトナー像が記録紙Pに定着す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の定着
ローラにおいて、省エネのために薄肉化を進めていく
と、ローラ機能上の剛性を満足できなくなる限界肉厚の
問題に突き当たる。即ち、図10に示されるように、バ
ネ4の作用により経時的に定着ローラ1の径方向につぶ
れが生じたり、軸線方向にたわみを生じて、塑性変形し
てしまうと、回転時に定着ローラ1と加圧ローラ2との
ニップが変化し、定着率が変化したり、周速度が変化し
て画像ブレが生じたりする。
ローラにおいて、省エネのために薄肉化を進めていく
と、ローラ機能上の剛性を満足できなくなる限界肉厚の
問題に突き当たる。即ち、図10に示されるように、バ
ネ4の作用により経時的に定着ローラ1の径方向につぶ
れが生じたり、軸線方向にたわみを生じて、塑性変形し
てしまうと、回転時に定着ローラ1と加圧ローラ2との
ニップが変化し、定着率が変化したり、周速度が変化し
て画像ブレが生じたりする。
【0005】そこで、特開昭59−155875号公報
においては、加圧ローラの圧接による変形を少なくする
と共に軸線方向の温度分布の不均一性を少なくするため
に、定着ローラの内面に、内方に突出する複数個の突条
部を、ローラ軸線方向に沿って延長して形成することが
提案された。
においては、加圧ローラの圧接による変形を少なくする
と共に軸線方向の温度分布の不均一性を少なくするため
に、定着ローラの内面に、内方に突出する複数個の突条
部を、ローラ軸線方向に沿って延長して形成することが
提案された。
【0006】このようにローラ内面にリブを備えること
によって、熱伝導率に優れながら必要な強度を備えた軽
量ローラを得ることができ、低熱容量ローラ故に立ち上
がり時間を短くでき、コピー待機時の消費エネルギーを
少なくすることもできる。
によって、熱伝導率に優れながら必要な強度を備えた軽
量ローラを得ることができ、低熱容量ローラ故に立ち上
がり時間を短くでき、コピー待機時の消費エネルギーを
少なくすることもできる。
【0007】本発明は、このような低熱容量化と強度ア
ップの両立が一層すすんだ構造の定着ローラを有する定
着装置を提供することを課題とする。
ップの両立が一層すすんだ構造の定着ローラを有する定
着装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明にし
たがって、少なくともいずれかに加熱手段を付設したロ
ーラ対の熱/圧力作用によって記録材上に画像情報を定
着するようになった定着装置において、上記ローラ対の
少なくともいずれか一方のローラ内面に、ローラ軸線に
対して傾斜するリブが形成されることによって解決され
る。当該傾斜リブの一つの態様としては、ローラ内面に
スパイラル状に形成されたリブである。
たがって、少なくともいずれかに加熱手段を付設したロ
ーラ対の熱/圧力作用によって記録材上に画像情報を定
着するようになった定着装置において、上記ローラ対の
少なくともいずれか一方のローラ内面に、ローラ軸線に
対して傾斜するリブが形成されることによって解決され
る。当該傾斜リブの一つの態様としては、ローラ内面に
スパイラル状に形成されたリブである。
【0009】上記ローラの外面に抵抗発熱体が配設され
ているのが好ましい。また上記ローラ内面全域を黒色塗
装しても効果的である。
ているのが好ましい。また上記ローラ内面全域を黒色塗
装しても効果的である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示された例
に基づいて説明する。定着装置全体の機構としては、従
来と基本的に同じであり、加熱手段を付設した定着ロー
ラとこれに平行に圧接する加圧ローラからなり、これら
が回転して、そのニップ部を記録紙が通過することによ
って、当該記録紙上のトナー像が熱と圧力で定着される
ようになっているが、説明の簡略化のために、従来と同
様の部分については、上記従来の技術の項での説明に譲
り、ここでは本発明と特に関わりのある部分について述
べる。
に基づいて説明する。定着装置全体の機構としては、従
来と基本的に同じであり、加熱手段を付設した定着ロー
ラとこれに平行に圧接する加圧ローラからなり、これら
が回転して、そのニップ部を記録紙が通過することによ
って、当該記録紙上のトナー像が熱と圧力で定着される
ようになっているが、説明の簡略化のために、従来と同
様の部分については、上記従来の技術の項での説明に譲
り、ここでは本発明と特に関わりのある部分について述
べる。
【0011】図1は本発明の特徴構造を端的に示す定着
ローラの断面図である。ローラ内面には、例示的に16
本のリブが均等に分布して配設されている(16分割内
面リブ)。これらリブは、図2(b)にも示されるよう
に、ローラ軸線に対して傾斜するように捻じれが付けら
れている。その捻じれ具合はローラ強度と低熱容量化の
両面から決められるものであり、内面にリブが何本配設
されるとか材質等によっても異なるが、所望の強度を得
るためには少なくとも15°程度、あるいはローラ全長
にわたって1回転の捻じれ(1リード/全長)を有する
ようになっている。リブの断面形状は、図1に示された
矩形形状状、図2(a)に示された三角形状の他、台形
形状や半円形状などを有している。このような断面形状
は、加工性、熱効率、強度、コスト等、多方面から考慮
されて決定されることとなる。またその材質としては、
アルミニウムや鉄、更にはこれらいずれかの材料と無機
材料(セラミック等)、有機材料(耐熱性ポリマー)と
の複合材料が用いられる。
ローラの断面図である。ローラ内面には、例示的に16
本のリブが均等に分布して配設されている(16分割内
面リブ)。これらリブは、図2(b)にも示されるよう
に、ローラ軸線に対して傾斜するように捻じれが付けら
れている。その捻じれ具合はローラ強度と低熱容量化の
両面から決められるものであり、内面にリブが何本配設
されるとか材質等によっても異なるが、所望の強度を得
るためには少なくとも15°程度、あるいはローラ全長
にわたって1回転の捻じれ(1リード/全長)を有する
ようになっている。リブの断面形状は、図1に示された
矩形形状状、図2(a)に示された三角形状の他、台形
形状や半円形状などを有している。このような断面形状
は、加工性、熱効率、強度、コスト等、多方面から考慮
されて決定されることとなる。またその材質としては、
アルミニウムや鉄、更にはこれらいずれかの材料と無機
材料(セラミック等)、有機材料(耐熱性ポリマー)と
の複合材料が用いられる。
【0012】ローラ加熱方式としては、ローラ内空間に
配置されたハロゲンランプでローラ内面から加熱するや
り方が最も普及しているが、最近では、伝熱効率を高め
て、立ち上がり時間を短縮化するために、ローラ外周に
発熱層を設ける構成が広まりつつあるが、このような加
熱方式においても捻じれリブをローラ内面に形成するこ
とで、所望の強度を確保しながら、軽量化を実現し、し
たがって昇温時間の一層の短縮化を図ることができる。
配置されたハロゲンランプでローラ内面から加熱するや
り方が最も普及しているが、最近では、伝熱効率を高め
て、立ち上がり時間を短縮化するために、ローラ外周に
発熱層を設ける構成が広まりつつあるが、このような加
熱方式においても捻じれリブをローラ内面に形成するこ
とで、所望の強度を確保しながら、軽量化を実現し、し
たがって昇温時間の一層の短縮化を図ることができる。
【0013】ハロゲンランプ等を内蔵する形式では、リ
ブ部分を含めたローラ内面を黒色化することで熱吸収率
を高めるようにすることもできる。上記16分割内面リ
ブを備えた構造の評価を、表1に示すようなリブ無しロ
ーラ(タイプ1)やストレートリブ付きローラ(タイプ
2〜5)との比較の上で行った。
ブ部分を含めたローラ内面を黒色化することで熱吸収率
を高めるようにすることもできる。上記16分割内面リ
ブを備えた構造の評価を、表1に示すようなリブ無しロ
ーラ(タイプ1)やストレートリブ付きローラ(タイプ
2〜5)との比較の上で行った。
【0014】
【表1】
【0015】図3から明らかなように(グラフ中の数字
は表1に示すローラタイプ)、スパイラルリブを備えた
ローラのつぶれ強度は、リブ無しローラより優れている
ことは当然であり、更にリブ幅、リブ厚が少ないにも拘
らず、ストレートリブ付きのものと同じ程度以上の強度
を示した。800wのヒータを用いて定着ローラの中央
領域が室温から185℃に昇温するまでにかかる時間
(ウォームアップ時間)についても、表2及び図4で理
解できるように、従来公知の構造のものに比べて優れた
結果を示した。
は表1に示すローラタイプ)、スパイラルリブを備えた
ローラのつぶれ強度は、リブ無しローラより優れている
ことは当然であり、更にリブ幅、リブ厚が少ないにも拘
らず、ストレートリブ付きのものと同じ程度以上の強度
を示した。800wのヒータを用いて定着ローラの中央
領域が室温から185℃に昇温するまでにかかる時間
(ウォームアップ時間)についても、表2及び図4で理
解できるように、従来公知の構造のものに比べて優れた
結果を示した。
【0016】即ち、スパイラルリブ付きローラは、薄肉
で重量が軽いにも拘らず、つぶれ強度が高く、結果的に
立ち上がり時間が早くなっている。
で重量が軽いにも拘らず、つぶれ強度が高く、結果的に
立ち上がり時間が早くなっている。
【0017】
【表2】
【0018】なお、上記のようなリブの成形は、捻じれ
を有するので、押し出し成形では加工が困難であること
から、捻じれ溝を有するマンドレルを用いて、パイプ材
でのアイオニング加工にて成形を行う。
を有するので、押し出し成形では加工が困難であること
から、捻じれ溝を有するマンドレルを用いて、パイプ材
でのアイオニング加工にて成形を行う。
【0019】(アイオニング)アイオニング加工は、製
品の内径形状をしたマンドレル(パンチ)と、外形形状
の穴をもつダイから構成される金型を用いて、図5に示
されるように、ワークの側壁部にしごき変形を行い、成
形する加工法である。一般にアイオニング加工は、内外
形の寸法精度を高める際や、外形部の面粗度を高める際
などに用いられるが、上記のような内面捻じれリブの成
形では、側壁部のしごき変形により、マンドレルの捻じ
れ溝を充填させ、リブを形成させることを主な目的とし
た。
品の内径形状をしたマンドレル(パンチ)と、外形形状
の穴をもつダイから構成される金型を用いて、図5に示
されるように、ワークの側壁部にしごき変形を行い、成
形する加工法である。一般にアイオニング加工は、内外
形の寸法精度を高める際や、外形部の面粗度を高める際
などに用いられるが、上記のような内面捻じれリブの成
形では、側壁部のしごき変形により、マンドレルの捻じ
れ溝を充填させ、リブを形成させることを主な目的とし
た。
【0020】(ワーク形状)開発するワークの断面形状
及び捻じれ角については、強度シュミレーション及び容
積シュミレーションより決定した。
及び捻じれ角については、強度シュミレーション及び容
積シュミレーションより決定した。
【0021】
【表3】
【0022】単純円管の場合、目標とする肉厚t=0.
6mm(単純円管1)では、剛性が不足し、剛性を満足
させるには単純円管2の肉厚t=1.0mmが必要とな
る。強度シュミレーション結果より、18分割内面リブ
付円管肉厚t=0.6mmの形状,寸法とした。また、
捻じれ角については剛性上は大きい方が有利であるが、
昇温特性の制約より15°とした。
6mm(単純円管1)では、剛性が不足し、剛性を満足
させるには単純円管2の肉厚t=1.0mmが必要とな
る。強度シュミレーション結果より、18分割内面リブ
付円管肉厚t=0.6mmの形状,寸法とした。また、
捻じれ角については剛性上は大きい方が有利であるが、
昇温特性の制約より15°とした。
【0023】(実験条件及び実験方法)始めに、製品の
全長を得るのに必要な容積と、十分なリブ高さを得るた
めに必要なアイオニング加工率(%)を決定するため
に、ショートサンプルによる予備実験を行い、アイオニ
ングのプランク寸法を決定した。プランクは引抜パイプ
材を切断し焼き鈍しを加え材料がダイスを通過する際
に、アイオニングの抵抗に勝る強度を有するカーリング
を先端に施した。更に、潤滑性を高めるためにボンデ処
理を行った。
全長を得るのに必要な容積と、十分なリブ高さを得るた
めに必要なアイオニング加工率(%)を決定するため
に、ショートサンプルによる予備実験を行い、アイオニ
ングのプランク寸法を決定した。プランクは引抜パイプ
材を切断し焼き鈍しを加え材料がダイスを通過する際
に、アイオニングの抵抗に勝る強度を有するカーリング
を先端に施した。更に、潤滑性を高めるためにボンデ処
理を行った。
【0024】
【表4】
【0025】表4に示す実験条件にてアイオニング加工
を行った。製品全長からストロークは800mm以上必
要で、加工速度に不満が残るものの、実験設備として万
能試験機を用いた。しかし、万能試験機でもストローク
不足を生じ、鞍部を一部改造して対応した。潤滑剤はポ
リブデンを粘度の異なる数種類を混合し、内外面に供給
した。捻じれ溝となることから、マンドレルは回転可能
とし、ワークがダイスを通過後、可動式のストリッパー
によりマンドリルからワークを取り外した。
を行った。製品全長からストロークは800mm以上必
要で、加工速度に不満が残るものの、実験設備として万
能試験機を用いた。しかし、万能試験機でもストローク
不足を生じ、鞍部を一部改造して対応した。潤滑剤はポ
リブデンを粘度の異なる数種類を混合し、内外面に供給
した。捻じれ溝となることから、マンドレルは回転可能
とし、ワークがダイスを通過後、可動式のストリッパー
によりマンドリルからワークを取り外した。
【0026】(実験結果及び考察) (i)ワーク精度:表5にアイオニング加工で得られた製
品精度を示す。真円度及び面粗度が一般のアイオニング
より劣るのは内リブ成形に加工力が使われ、加工率が上
がらなかったことによる。また曲がりの発生はストリッ
ピングの際にマンドレルのスパイラル溝にカジリを生じ
たためと考えられる。なお、最終製品はアイオニング後
の機械加工にて確保した。
品精度を示す。真円度及び面粗度が一般のアイオニング
より劣るのは内リブ成形に加工力が使われ、加工率が上
がらなかったことによる。また曲がりの発生はストリッ
ピングの際にマンドレルのスパイラル溝にカジリを生じ
たためと考えられる。なお、最終製品はアイオニング後
の機械加工にて確保した。
【0027】
【表5】
【0028】(ii)剛性:アイオニングによりインターナ
ルリブ成形を行った定着ローラと従来のリブ無し定着ロ
ーラにおける剛性の結果を図7に示す。測定は、実機と
同じ構成のユニットに変形量測定用のレーザマイクロ及
び温度測定用の熱電対をセットした評価機にて行った。
剛性を円周方向の潰れと軸方向の撓みでみると潰れ撓み
共に、リブ付品が優れており、特に潰れについては大幅
な効果が認められた。 (iii)昇温特性:同じくアイオニングによりインターナ
ルリブ成形を行った定着ローラと従来のリブ無し定着ロ
ーラにおける昇温特性の測定結果を図8に示す。これ
は、スパイラル品がストレート品よりも短時間で立ち上
がることを示しているが、これはスパイラルによりロー
ラ内面の表面積が増加し熱源からの輻射熱を受ける面積
が増加したことによる、捻じれをつけた副次的な効果で
ある。
ルリブ成形を行った定着ローラと従来のリブ無し定着ロ
ーラにおける剛性の結果を図7に示す。測定は、実機と
同じ構成のユニットに変形量測定用のレーザマイクロ及
び温度測定用の熱電対をセットした評価機にて行った。
剛性を円周方向の潰れと軸方向の撓みでみると潰れ撓み
共に、リブ付品が優れており、特に潰れについては大幅
な効果が認められた。 (iii)昇温特性:同じくアイオニングによりインターナ
ルリブ成形を行った定着ローラと従来のリブ無し定着ロ
ーラにおける昇温特性の測定結果を図8に示す。これ
は、スパイラル品がストレート品よりも短時間で立ち上
がることを示しているが、これはスパイラルによりロー
ラ内面の表面積が増加し熱源からの輻射熱を受ける面積
が増加したことによる、捻じれをつけた副次的な効果で
ある。
【0029】以上のように、特にスパイラルリブにした
ことで、断面二次モーメントが大幅に改善され、その結
果として、剛性向上に大幅に寄与することとなった。昇
温特性に関しては、断面積の影響が大きい。
ことで、断面二次モーメントが大幅に改善され、その結
果として、剛性向上に大幅に寄与することとなった。昇
温特性に関しては、断面積の影響が大きい。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、ローラ内面に、ローラ
軸線に対して傾斜するリブが形成されるので、軸線方向
に平行なストレートリブが形成される場合に比べても、
3次元(立体)方向の強度アップを図ることができ、し
たがって更に薄肉化(軽量化)しても同一強度を得るこ
とができ、昇温時間の短縮化も可能である。
軸線に対して傾斜するリブが形成されるので、軸線方向
に平行なストレートリブが形成される場合に比べても、
3次元(立体)方向の強度アップを図ることができ、し
たがって更に薄肉化(軽量化)しても同一強度を得るこ
とができ、昇温時間の短縮化も可能である。
【0031】ローラの外面に抵抗発熱体が配設されてい
れば、捻じれリブの形成と相俟って昇温時間(立ち上が
り時間)の一層の短縮化が可能となる。またローラ内面
全域を黒色塗装して、熱吸収効率を高めることも昇温時
間の一層の短縮化を図ることができる。
れば、捻じれリブの形成と相俟って昇温時間(立ち上が
り時間)の一層の短縮化が可能となる。またローラ内面
全域を黒色塗装して、熱吸収効率を高めることも昇温時
間の一層の短縮化を図ることができる。
【図1】本発明に係る定着装置の定着ローラの概略断面
図である。
図である。
【図2】図1とは異なる断面形状を有した定着ローラの
断面図であり、(a)は図1に対応し、(b)はローラ
軸線方向の断面を示す。
断面図であり、(a)は図1に対応し、(b)はローラ
軸線方向の断面を示す。
【図3】ローラの片側から加圧した場合のローラのつぶ
れの程度を比較するグラフである。
れの程度を比較するグラフである。
【図4】ウォームアップ時間の比較を示すグラフであ
る。
る。
【図5】アイオニング加工の様子を示す図である。
【図6】ローラ成形の加工工程を示す概略図である。
【図7】リブ無しローラとの比較におけるスパイラルリ
ブ付きローラの潰れと撓みの程度を示すグラフである。
ブ付きローラの潰れと撓みの程度を示すグラフである。
【図8】ストレートリブ付きローラとの比較におけるス
パイラルリブ付きローラの昇温特性を示すグラフであ
る。
パイラルリブ付きローラの昇温特性を示すグラフであ
る。
【図9】従来公知の定着機構の主要構成図である。
【図10】図9の構成において薄肉化する場合のローラ
のつぶれを説明する図である。
のつぶれを説明する図である。
1 定着ローラ 2 加圧ローラ 3 加熱手段 4 バネ
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくともいずれかに加熱手段を付設し
たローラ対の熱/圧力作用によって記録材上に画像情報
を定着するようになった定着装置において、上記ローラ
対の少なくともいずれか一方のローラ内面に、ローラ軸
線に対して傾斜するリブが形成されていることを特徴と
する定着装置。 - 【請求項2】 上記リブがローラ内面にスパイラル状に
形成されていることを特徴とする請求項1に記載の定着
装置。 - 【請求項3】 上記ローラの外面に抵抗発熱体が配設さ
れたことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装
置。 - 【請求項4】 上記ローラ内面全域を黒色塗装したこと
を特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。 - 【請求項5】 上記リブの断面形状が台形、三角形又は
四角形のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4
のいずれか一項に記載の定着装置。 - 【請求項6】 上記ローラが、アルミニウム、鉄又はこ
れらのいずれかと無機乃至有機材料との複合材料からな
ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載
の定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31720197A JPH11149226A (ja) | 1997-11-18 | 1997-11-18 | 定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31720197A JPH11149226A (ja) | 1997-11-18 | 1997-11-18 | 定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11149226A true JPH11149226A (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=18085601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31720197A Pending JPH11149226A (ja) | 1997-11-18 | 1997-11-18 | 定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11149226A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6490429B2 (en) | 2000-11-14 | 2002-12-03 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Heat fixing member having core metal and release layer, heat and pressure fixing apparatus, and image forming apparatus |
US6516177B2 (en) * | 2000-10-30 | 2003-02-04 | Ricoh Company, Ltd. | Fixing apparatus and image forming apparatus using the fixing apparatus |
US7200355B2 (en) | 2004-01-30 | 2007-04-03 | Canon Kabushiki Kaisha | Image heating apparatus using roller having adiabatic layer of porous ceramics |
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