JP2002126824A - 薄肉芯金の加工方法及び電子写真用定着ローラ芯金の加工方法 - Google Patents

薄肉芯金の加工方法及び電子写真用定着ローラ芯金の加工方法

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JP2002126824A JP2000322680A JP2000322680A JP2002126824A JP 2002126824 A JP2002126824 A JP 2002126824A JP 2000322680 A JP2000322680 A JP 2000322680A JP 2000322680 A JP2000322680 A JP 2000322680A JP 2002126824 A JP2002126824 A JP 2002126824A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミ合金材を用いても、従来より薄肉で、
かつ、高剛性を確保した薄肉芯金を得る。 【解決手段】 中空円筒状の素管22′の両端を支持し
ながら素管22′を回転させて、素管22′の表面にス
ピニングローラを押し当てることにより、素管22′の
内面にリブを形成する加工方法に関する。スピニングロ
ーラを素管22′の表面に接離しながら素管22′の軸
方向の複数箇所にリブ26,25a,25bを形成する
際に、両端支持部間の中央付近のリブ25aを除いた他
のリブを形成した後、中央付近のリブ25aを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄肉芯金の加工方
法、電子写真用定着ローラ芯金の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、複写機、プリンタ、
ファクシミリ等の電子写真式の画像形成装置に使用され
る定着ローラ2は、そのローラ内にハロゲンヒータ2c
等の熱発生装置を内装し、加圧ローラ3と圧接してニッ
プ部Nを形成している。そして、このような定着ローラ
2は、ニップ部Nの圧力と、上記熱発生装置からの輻射
熱とにより、上記ニップ部Nに送り込まれた転写紙Pに
トナーを溶融定着させるものである。
【0003】従来から、定着ローラは、その芯金に熱伝
導性及び剛性の確保のためアルミニウム合金が素材とし
て用いられている。このような定着ローラの一般的な構
成は、筒状で薄肉のローラ芯金を基体とし、その外周面
にフッ素皮膜等を粉体塗装し焼成して離型層をコーティ
ングしたものである。
【0004】近年において、上記定着ローラのローラ芯
金は、熱伝導性を向上させるために、さらなる薄肉化が
要求されている。すなわち、ローラ芯金の薄肉化により
定着可能な温度に達するまでの時間(定着ローラの立ち
上がり時間)を短縮して複写機等の省電力化を進めるこ
とが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように定着ローラは、その機能上、高剛性であることが
必要であり、いたずらにローラ芯金の肉厚を落とすこと
はできない。
【0006】即ち、ローラ芯金の薄肉化をした場合に
は、図8(A)に示すように、定着ローラ2が加圧ロー
ラ3からの押圧力によりたわみ変形dしたり、図8
(B)に示すように、加圧ローラ3からの押圧力により
定着ローラ2の外径がH1からH2に縮小するつぶれ変
形するという不具合を生じる虞があった。
【0007】また、ダイヤモンドバイトによって肉厚を
均一に薄くすることのできるプロセス限界点は、従来の
ローラ芯金では0.8mmが限界であり、この肉厚で
は、定着ローラの立ち上がり時間は、ほぼ30秒が限度
となっている。この立ち上がり時間の高速化も望まれて
いた。そこで、高剛性化と薄肉化を同時に達成すること
が要望されていた。
【0008】なお、アルミニウム合金材の代替素材とし
て、鉄や、ステンレス系の素材を用いる試みもなされて
いるが、その防錆対策、加工性の問題等から製造コスト
に見合わず、また、アルミニウム合金材に比べて熱伝導
率が低く、温度分布の均一性も十分に得られていない。
【0009】そこで、本発明の目的は、アルミ合金材を
用いても、従来より薄肉で、かつ、高剛性を確保できる
薄肉芯金の加工方法及び電子写真用定着ローラ芯金の加
工方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、中空円筒状の薄肉芯金の両端を支
持しながら該薄肉芯金を回転させて、該薄肉芯金の表面
に押し部材を押し当てることにより、薄肉芯金の内面に
リブを形成する加工方法において、前記押し部材を前記
薄肉芯金の表面に接離しながら前記薄肉芯金の軸方向の
複数箇所にリブを形成する際に、両端支持部間の中央付
近のリブを除いた他のリブを形成した後、前記中央付近
のリブを形成することを特徴とする薄肉芯金の加工方法
である。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の薄肉芯金の加工方法において、前記中央付近のリブを
除いた他のリブを形成する際に、前記薄肉芯金の一端部
側から他端側へ交互に、順次中央部に向けてリブを形成
することを特徴としている。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
の薄肉芯金の加工方法において、前記押し部材により前
記薄肉芯金を押す際に、該薄肉芯金に作用する押圧力に
対向して前記薄肉芯金を保持するバックアップ部材を、
前記押し部材に対応する位置に配置した後に、リブを形
成することを特徴としている。
【0013】また、請求項4の発明は、請求項1に記載
の薄肉芯金の加工方法において、前記リブ形成時の押込
み深さは、切削厚より小さいことを特徴としている。
【0014】また、請求項5の発明は、請求項1に記載
の薄肉芯金の加工方法において、前記リブを形成する際
に前記薄肉芯金を両端支持するにあたって、予め絞り加
工によって薄肉芯金の両端部を縮管加工することを特徴
としている。
【0015】また、請求項6の発明は、中空円筒状の薄
肉芯金の両端を支持しながら該薄肉芯金を回転させて、
該薄肉芯金の表面に押し部材を押し当てることにより、
薄肉芯金の内面にリブを形成する定着ローラ芯金の加工
方法において、前記押し部材を前記芯金の表面に接離し
ながら前記薄肉芯金の軸方向の複数箇所にリブを形成す
る際に、薄肉芯金の中央付近のリブを除いた他のリブを
形成した後、前記薄肉芯金の中央付近のリブを形成する
ことを特徴としている。
【0016】また、請求項7の発明は、請求項6に記載
の電子写真用定着ローラ芯金の加工方法前記中央付近の
リブを除いた他のリブを形成する際に、前記薄肉芯金の
一端部側から他端部側へ交互に順次、中央部に向けてリ
ブを形成することを特徴としている。
【0017】また、請求項8の発明は、請求項6に記載
の電子写真用定着ローラ芯金の加工方法前記押し部材に
より前記薄肉芯金を押す際に、該薄肉芯金に作用する押
圧力に対向して前記薄肉芯金を保持するバックアップ部
材を、前記押し部材に対応する位置に配置した後に、リ
ブを形成することを特徴としている。
【0018】また、請求項9の発明は、請求項6に記載
の電子写真用定着ローラ芯金の加工方法前記定着ローラ
芯金は通紙範囲部が鼓形状を有し、その鼓形状の端部領
域について、リブ形成時の押込み深さは、切削厚より小
さいことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に
係わる芯金構造体の一例として、複写機、ファクシミ
リ、プリンタ等の電子写真式の画像形成装置に備える定
着ローラのローラ芯金の構成を示す一部断面図である。
【0020】図1に示すように、ローラ芯金20は、通
紙領域Lより広幅の本体部22と、その両端に一体に形
成される本体部22より細径のジャーナル部27,28
とを備えている。このローラ芯金20はアルミニウム合
金から構成されている。
【0021】前記本体部22は鼓形状に形成されてい
る。この本体部22の鼓量は、例えば0.08mm程度
に設定され、製品性能により適宜設定される。なお、鼓
量とは、通紙領域Lの外側の外径D2と中央部の外径D
1との差分D1−D2のことである。
【0022】前記本体部22は、その内部に発熱装置を
挿入可能な空間を有し、断面が円形に構成されている。
さらに、この本体部22の内周面22bには、剛性を高
めるためのリブ群が形成されている。
【0023】このリブ群は、軸方向の中心領域に設けら
れている中央リブ群25と、中央リブ群25の軸方向の
両外側にそれぞれ配置されている周辺リブ26とを備え
ている。
【0024】中央リブ群25は、軸方向中心に位置する
中心リブ25aと、中央リブ群25の軸方向両端部にそ
れぞれ位置する端部リブ25bとを備え、中心リブ25
aと左右一対の端部リブ25bとはそれぞれ等間隔S2
に配置されている。
【0025】前記周辺リブ26は、中央リブ群25の端
部リブ25bの軸方向中心から、中央リブ群25の幅S
1と等距離離間してそれぞれ内周面22bに設けられて
いる。
【0026】図2は、リブ断面の拡大図であり、(A)
は半円形状のリブを示し、(B)は滑らかに連続してい
る半円形状のリブを示し、(C)は二等辺三角形状のリ
ブを示し、(D)はU字形のリブを示し、(E)は台形
状のリブを示している。なお、図2では代表として中心
リブ25aの場合を示したが、他のリブも同様である。
【0027】このようにローラ芯金の内周面にリブを形
成して剛性を高めることにより、ローラ芯金を薄肉化す
ることができる。特に、加圧ローラ等から圧力が加わる
とたわみ変形しやすいローラ芯金の軸方向中央部分にリ
ブの配設密度を高くしたので、少ないリブで高強度を得
ることができる。本実施形態では、ローラ芯金のフラッ
ト面の肉厚が、0.3mmまで薄肉化しても、リブのな
い0.8mmの肉厚のローラ芯金と同程度の剛性を保持
することができた。
【0028】さらに、加圧ローラ等から圧力が加わると
たわみ変形しやすいローラ芯金の軸方向中央部分にリブ
の配設密度を高くしたので、ローラ芯金の体積も小さく
することができ、熱容量を小さくできるので、熱源によ
る昇温を高速化することができ、省電力化を達成するこ
とができる。
【0029】また、さらに、ローラ芯金の中央部分のリ
ブ配設密度を高くしたので、通常中央部分の温度が高く
なる温度分布の均一化を図ることもできる。特に、図2
(B)、(C)、(E)に示すように、リブと内周面2
2bのフラット面とを滑らかに連結することにより、昇
温時の表面の温度ムラ変化を滑らかにすることができ、
定着ムラをより小さくすることができる。
【0030】また、ローラ芯金20の本体部22を鼓形
状としたので、定着ローラの軸線方向に円周差を設ける
ことができ、これにより回転による定着時の送り量(線
速)に差分を設けることができる。このように送り量に
差分を設けることができるので、転写紙の両幅方向に向
けて張力を作用させることでき、これにより転写紙のヨ
リ、シワ等を防止することができる。
【0031】図3はリブ断面のさらなる拡大図である。
図3に示すように、ローラ芯金20の本体部22の外周
面にうねり形状を形成する微少凹部22cを形成するこ
とにより、定着ローラとして用いた場合に転写紙のヨ
リ、シワ等をさらに少なくすることができる。この微少
凹部22cの深さとしては、例えば1〜10μm、好ま
しくは3μm以下に設定されている。
【0032】図4は、図1のローラ芯金を有する定着ロ
ーラを備えた定着装置の縦断面図である。図4に示すよ
うに、定着装置1は、図1に示したローラ芯金の外表面
に表面層21を形成した定着ローラ2と、定着ローラに
転写紙を加圧する加圧ローラ3と、ローラ芯金のジャー
ナル部を軸支する軸受2aと、定着ローラを駆動する駆
動ギアと、定着ローラの内部に装着されるハロゲンヒー
タ2cを有する熱発生装置とを備えて構成されている。
【0033】前記定着ローラは、ローラ芯金の外周面に
フッ素樹脂層からなる離型層をコーティングして表面層
21を形成したものである。この表面層21は、例え
ば、10〜30μmの膜厚に形成されている。
【0034】図5は、本発明の第2実施形態に係わる定
着ローラのローラ芯金を示す一部断面図である。図5に
示すように、このローラ芯金が図1のローラ芯金と異な
る点は、中央リブ群25が、中心リブ25aと端部リブ
25bとの間に中間リブ25cを設けた点と、周辺リブ
26を外側周辺リブ26aと内側周辺リブ26bとから
構成した点である。
【0035】この場合には、中央リブ群25の幅S1
と、端部リブ25bと内側周辺リブ26bとの幅S1
と、内側周辺リブ26bと外側周辺リブ26aとの幅S
1とが等しくなっている。
【0036】このように中央リブ群25は、中心リブ2
5aと、端部リブ25bとを有していれば、中心リブ2
5aと端部リブ25bとの間に単数又は複数の中間リブ
25cを形成するようにしてもよい。
【0037】また、周辺リブ26は複数本から形成する
ようにしてもよい。この場合には、最も内側の周辺リブ
26bとその次に外側の周辺リブ26aとの距離は幅S
1に設定することが好ましい。
【0038】図6は本発明の芯金構造体としてのローラ
芯金を有する定着ローラを備えた画像形成装置の主要構
成を示す説明図である。図6に示すように、この画像形
成装置は、静電潜像が形成される感光体ドラム4aと、
この感光体ドラム4aに接触又は近接して帯電処理を行
う帯電ローラ4bと、感光体ドラム4aの静電潜像にト
ナーを付着させる現像ローラ4eと、帯電ローラ4bに
直流電圧を印加するための電源4hと、感光体ドラム4
a上のトナー像を給紙部から搬送されてきた転写紙Pに
転写処理する転写ローラ4fと、感光体ドラム4a表面
の残留トナーの除去及び回収を行うクリーニング装置4
gと、感光体ドラム4aの表面電位を測定する表面電位
計4dと、定着ローラ2及び加圧ローラ3を有する定着
装置1とを備えている。なお、符号4cはレーザ光又は
原稿の反射光などの露光を示している。
【0039】以上のように構成された画像形成装置にお
ける作像動作について説明する。先ず、この感光体ドラ
ム4aに接触された帯電ローラ4bに対して直流電圧を
電源4hから給電することによって,感光体ドラム4a
の表面を一様に高電位に帯電する。
【0040】その直後、感光体ドラム4a表面に露光4
cされると露光された部分は電位が低下する。この露光
4cでは、画像の濃度に応じた光量の分布を有するた
め、露光4cによって感光体ドラム4a面に記録画像に
対する電位分布、すなわち静電潜像が形成される。
【0041】次に、静電潜像が形成された部分が現像ロ
ーラ4eを通過すると、その電位の高低に応じてトナー
が付着し、静電潜像を可視像化したトナー像が形成され
る。次に、トナー像が形成された部分に所定のタイミン
グで転写紙Pが搬送され、上記トナー像に重なる。この
トナー像が転写ローラ4fによって転写紙Pに転写され
た後、この転写紙Pは感光体ドラム4aから分離され
る。
【0042】次に、分離された転写紙Pは搬送経路を通
って搬送され、定着ローラ2及び加圧ローラ3により熱
加圧定着された後、機外へ排出される。また、上記転写
終了後、感光体ドラム4aの表面はクリーニング装置4
gによりクリーニング処理され、さらに図示しない残留
電荷消去手段により残留電荷が消去され、次の作像処理
に備える。
【0043】このとき、定着ローラとして、薄肉化した
ローラ芯金を有する定着ローラを用いているので、定着
ローラの温度上昇率の向上が図れ、立ち上がり時間を大
幅に短縮することができ、省電力化も達成することがで
きる。即ち、ウォームアップ時間と、ハロゲンヒータの
点灯時間を共に短縮することができる。
【0044】以上のような薄肉芯金であるローラ芯金を
用いた電子写真用定着ローラの製造方法を以下に示す。
図9は電子写真用定着ローラの製造方法を示す図であ
り、(A)は素管の端部(ジャーナル)の絞り加工工程
であり、(B)は端面及び面取り加工工程であり、
(C)はエンドミルによるカット工程であり、(D)は
補強リブ形成工程、(E)は胴部切削工程、(F)はコ
ーティング工程、(G)はテープ研磨工程である。ま
た、図11は、図9(D)の補強リブ形成工程と図9
(E)の胴部切削工程とを示す図である。
【0045】また、図14は図9(E)の胴部切削工程
の要部を拡大して示し、(A)は補強リブ形成前の状態
を示す図、(B)はリブ形成後の状態を示す図、(C)
はリブ形成後の切削状態を示す図である。
【0046】図14中、T1は素管肉厚、Fはフラット
面、hは押し込み深さ、LWはリブ幅、tは芯金肉厚、
Hはリブ高さ、C1は第1粗切削用バイト47aによる
粗切削量、C2は第2粗切削用バイト47bによる粗切
削量、C3は仕上げ切削用バイト48による仕上げ切削
量である。前記第2粗切削用バイト47bによる粗切削
量C2を除去したところで、凹部26′がほぼ平坦化す
る。
【0047】図9(A)に示すように、先ず、素管2
2′をコレットチャックccで保持し、スピニングロー
ラ41を用いて素管22′の端部側から中央側に向けて
絞り加工する。これにより、素管22′の両端部(図で
は片端部のみ示す)を所定径、本実施形態では30φに
形成する。
【0048】このとき、素管22′の端部側から中央側
に向けて絞り加工するので、即ち、外側から内側に向け
て塑性加工するので、端部27を増肉することができ
る。これにより、端部が厚肉化されるので、端部の強度
向上と、後述する小判カット及びDカットとが可能とな
る。端部の厚肉化は、40φの素管22′を30φに前
記絞り加工した場合で、元の肉厚1.2mmに対して
1.5mm弱程度である。
【0049】縮径する加工としては、従来スェージング
加工が知られている。このスェージング加工では、スト
レートパイプの端部を、ダイス(型)に径を縮めて押し
込んで、縮径している。このスェージング加工では、成
型油を使うので後加工で洗浄する必要があり、湿式加工
となる。このスェージング加工では、胴部をクランプし
てダイスに押し込む加工となるので、同軸を出すのが難
しく、縮径部分の同軸度が狂うという問題がある。
【0050】これに対してスピニング加工では、胴部を
チャッキングして回しながらローラを突き当てているの
で、必要な同軸度を出すことができる。さらに、洗浄油
を使わない、即ち洗浄工程が不要の乾式で加工すること
ができる。このため環境対策にもよいという利点があ
る。
【0051】従来、縮径加工としては、スェージング加
工と、スピニング加工とがあるが、スピニング加工で
は、へら絞り加工といって、ランプの傘の加工等の薄く
延ばす加工が主であった。本発明者らはスピニング加工
を増肉させる定着ローラに適用できないかと考えた。定
着ローラの加工としてスピニングローラ加工は、試作的
には行われていたが、加工時間がかかり、コスト的に合
わなかった。今回、他の加工も同時にできるようにした
ので、量産に適用することができた。さらに、上述した
ように環境対策にも優れている。定着ローラの芯金で
は、肉が薄いので、スェージングに比べてあまり多くの
時間がかからなくて済んだ。スェージング加工ではプレ
スという専用機が必要になるが、スピニング加工では、
切削用の機械で可能である(薄肉であるため可能となっ
た)。
【0052】次に、図9(B)に示すように、端面加工
用バイト43により素管22′の端部(ジャーナル)の
端面を加工する(長さを揃える)工程と、内径面取り加
工用バイト42によりワークである素管22′を両端側
から押さえるための内径面取り加工(センタ加工)する
工程とを行う。
【0053】次に、図9(C)に示すように、エンドミ
ル44により素管22′の端部(ジャーナル)の一部を
除去する。即ち、端部の直径上に対向する円弧状部分を
中心軸と平行に除去する、所謂小判カットを行う。ま
た、この小判カットの代わりに片側のみ除去する、所謂
Dカットや、U字形状に切り欠く、所謂Uカットを行っ
ても良い。これらの小判カット、Dカット、U字形状切
欠は駆動ギアの回り止めのために形成されている。
【0054】図11(A)に示すように、素管22′の
端部には図9(A)〜(C)の工程でジャーナル部2
7′,28′が形成されている。なお、この素管22′
のフラット面Fに対応する部分の肉厚を図14(A)に
示すように素管肉厚T1 で示す。次に、素管22′の
内部に図示しない振動吸収用の中子を挿入する。
【0055】次に、図9(D)、図11(B)に示すよ
うに、この補強リブ形成工程では、スピニングローラ4
5を用いたスピニング加工による補強リブを形成する工
程を行う。この工程では、後述するように、中央のリブ
25aを最後に形成する。各リブは、図14(B)に示
すように、押し込み深さh及びリブ幅LWを有してい
る。この押し込み深さhは、切削厚より小さく形成され
ている。また、定着ローラ芯金は通紙範囲部が鼓形状を
有する場合には、その鼓形状の端部領域について、リブ
形成時の押込み深さhは、切削厚より小さく設定されて
いる。
【0056】次に、図9(E)、図11(C)に示すよ
うに、最後に中央のリブ25aが形成された素管22′
の胴部外表面を、先ず粗切削用2本組バイト47で粗切
削し、その後に仕上げ切削用バイト48で仕上げ切削す
る。この切削工程では、2本の粗バイト(粗切削用ダイ
ヤモンドバイト)により胴部の粗切削加工をする工程を
行い、次いで、仕上げバイト(仕上げ切削用ダイヤモン
ドバイト)により、ジャーナル部27,28と胴部とを
仕上げ加工する仕上げ切削工程を行う。この工程では、
後述するように、複数段階、本実施形態では2段階の切
削工程を行う。このリブ形成後の切削状態を図14
(C)に示す。
【0057】図11(D)に示すように、薄肉且つリブ
で補強された高強度のローラ芯金が完成する。次に、図
示しないサンドブラスト装置により、フッ素樹脂塗装範
囲を粗面化するサンドブラスト処理を行う。
【0058】次に、図9(F)に示すように、塗装ノズ
ル49からフッ素樹脂50を塗装後に焼成によるフッ素
樹脂層を成膜化するコーティング工程を行う。次に、図
9(G)に示すように、フッ素樹脂塗装面を研磨テープ
51により研磨するテープ研磨工程を行い定着ローラが
完成する。
【0059】前記図9(D)の補強リブ形成工程につい
て図10,12,13、15,16に基づいて以下に詳
述する。図10は、図9(D)の補強リブ形成工程及び
図9(E)の胴部切削工程で用いるタレット旋盤の要部
を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。な
お、図10では、スピニング加工によるリブを形成して
いる状態を示している。
【0060】図10(A),(B)に示すように、補強
リブ形成及び胴部切削装置はタレット旋盤からなり、中
芯軸回りに回動可能に支持されているタレット刃物台5
2と、タレット刃物台52に放射状に取り付けられてい
る、補強リブ形成用のスピニングローラ45と、内周面
に形成される補強リブを有する薄肉芯金である素管2
2′の外周面を粗切削する粗切削用2本組バイト47
と、粗切削後に仕上げ切削する仕上げ切削用バイト48
とを備えている。
【0061】前記粗切削用2本組バイト47は、後述す
るように、第1粗切削用バイト47aと、第2粗切削用
バイト47bとが一体的にバイトホルダ47dで保持さ
れ、このバイトホルダ47dによりタレット刃物台52
に取り付けられている。タレット刃物台52に取り付け
られた切削用粗バイト47bの近傍にはエアブロー用ノ
ズル47cが配置されている。
【0062】前記仕上げ切削用バイト48は、仕上げ切
削用バイトホルダ48bを介してタレット刃物台52に
取り付けられている。タレット刃物台52に取り付けら
れた仕上げ切削用バイト48の近傍にはエアブロー用ノ
ズル48aが配置されている。
【0063】図12は補強リブ形成工程の参考例を示す
図である。補強リブ形成時にローラ工具から素管22′
に加わる加工力によって、薄肉芯金である素管22′は
たわみ変形を起こすが、図12に示すように、一端部側
から他端部側に向けて順次補強リブを形成していくと、
蛇腹状に変形し易くなり、ふれ変形が増大していくとい
う問題がある。
【0064】図13は図10の補強リブ形成装置で用い
るスピニングローラを示し、(A)は側面図、(B)は
一部断面斜視図である。前記スピニングローラ45は、
図13に示すように、リブ幅に対応する押し込み幅OW
を有し、スピニングローラホルダ45aを介してタレッ
ト刃物台52に取り付けられている。
【0065】図11(B)に示すように、この素管2
2′に端部側のリブ形成位置にスピニングローラ45を
圧接して補強リブ26,25bを順次形成する。このと
き補強リブ26に対応する素管22′の外周面には凹部
であるリング状溝26′が形成され、同様に、補強リブ
25bに対応する素管22′の外周面には凹部であるリ
ング状溝25b′が形成される。この補強リブの形成順
序は、図15に基づいて後述する。
【0066】図15は図9(D)の補強リブ形成工程に
おけるリブの形成順を示す図であり、(A)は加工最
初、(B)は加工途中、(C)は加工最後をそれぞれ示
す。図15に示すように、補強リブ25a,25b,2
6を長手方向に沿って複数形成するが、その加工順番と
してたわみ変形の最大となる中央部のリブ25aを最後
に加工する。これにより、たわみ変形の最大となる中央
部を最後にすることで変形が長手方向に均一となり、変
形が小さくなる。即ち、図12に示すような蛇腹状の変
形が小さくなり、ふれ変形を小さくすることができる。
【0067】また、リブの形成順として、図15(C)
において、先ず、右側の26、次に左側の26、次に右
側の25b、次に左側の25b、最後に中心の25aと
いうように外側から左右交互に順次形成するようにして
もよい。これにより左右のたわみ変形を均等化すること
ができる。
【0068】また、リブの形成順として、図15(C)
において、先ず、右側の26、次に右側の25b、次に
左側の25b、次に左側の26、最後に中心の25aと
いうように順次形成するようにしてもよい。
【0069】上述した補強リブ形成工程では、アルミニ
ウム合金から成る薄肉円筒管としての素管22′を所望
の端面形状に前処理を施した後、加工機に両センター基
準でチャッキングし回転させる。図13に示す成形装置
としてのスピニングローラ45を用い、図11(B)の
ように回転中にスピニングローラ45を素管22′の外
周面に当接しつつ所定の位置まで押し込んでいく。この
スピニング絞り加工では、所定の位置まで押し込んだ
後、スピニングローラ45を戻すことで素管22′の外
周面にスピニングローラ22′の押込み部分の形状が転
写される。また、素管22′の外周面に転写された凹部
(軸線上に断面とした場合の形状を示す)であるリング
状溝26′,25b′,25a′に肉厚方向で相対する
部分の内周面に円周状の凸部である補強リブ26,25
b,25aが形成される。この一連の加工を素管22′
の軸線方向にスピニングローラ45を移動させること
で、素管22′の回転中心軸方向に複数個の凹凸部を形
成していくことができる。
【0070】図16は図9(D)の補強リブ形成工程に
おける変形例を示す図である。図16に示すように図1
5の加工方法において、バックアップ工具としてのバッ
クアップローラ53をスピニングローラ45に対向する
位置に配置する。これにより、リブ加工時の加工力によ
る素管22′のたわみ変形を防止することで、変形を抑
制することができる。このバックアップローラ53は本
実施形態では、2つの連れ回りローラ53a,53bを
備えている。
【0071】前記図9(E)の切削工程について図17
〜19に基づいて以下に詳述する。図17は図9(D)
の補強リブ形成工程及び図9(E)の胴部切削工程で用
いるタレット旋盤を180度回転した状態で示し、
(A)は正面図、(B)は側面図、(C)はバイトの拡
大図である。なお、図17では、焼結ダイヤモンドバイ
トによる胴部切削加工の状態の内、荒切削用2本組バイ
ト47を用いた粗仕上げの状態を示している。また、図
17(C)に示すように、荒切削用2本組バイト47
は、第1粗仕上げバイト47aと、第2粗仕上げバイト
47bとを一体化してなり、第1粗仕上げバイト47a
の先端には焼結ダイヤモンドチップ47eを備え、第2
粗仕上げバイト47bの先端にも焼結ダイヤモンドチッ
プ47eを備えている。
【0072】前記第1粗仕上げバイト47aと第2粗仕
上げバイト47bとは、第2粗仕上げバイト47bの先
端が第1粗仕上げバイト47aの先端より突出して配置
され、例えば、0.1〜0.2mm突出して配置されて
いる。また、第1粗仕上げバイト47aと第2粗仕上げ
バイト47bとの刃先の間隔Wは、補強リブの幅LW
(図14(B)参照)より広く設定されている。これに
より、第1粗仕上げバイト47aの切削による変形が収
束した後に、第2粗仕上げバイト47bの切削を行うこ
とができ、第1粗仕上げバイト47aによる反力の影響
を防止することができる。
【0073】図18は参考例の1回切削を示す図であ
り、(A)は理想状態を示し、(B)は実際の切削状態
を示す。図19(A)は本発明の切削方法に係る胴部切
削装置に備える複数刃の粗切削用バイトの切削状態を示
し、図19(B)は図18(B)の1回切削と図19
(A)の複数回切削とのリブ周辺の切削抵抗を示す図で
ある。
【0074】前記凹凸部(環状溝26′、補強リブ26
等)を形成した後、ダイヤモンドバイト等を用いて素管
22′の外周面を、図19(A)に示すように、複数回
に分けて切削加工する。この加工によって、図14
(C)に示すように外周面の凹部としての環状溝26′
等の環状溝は除去され均一な表面が得られ、且つ内周面
に環状の補強リブ26等の補強リブが残ることになる。
この内周面に残る補強リブによって薄肉円筒管としての
素管22′の剛性が向上することで所望の肉厚にするこ
とが可能となる。よって前述のプロセス上の肉厚限界点
(t=0.8mm)に対して、t=0.3mmまで薄肉
化が可能となり、且つt=0.8mmと同程度の剛性を
保持することが可能となる。
【0075】以上の加工工程によって、所望の定着ロー
ラ2が製造されるが、前述の内外周面に施された凹凸部
に本発明によるところの製造方法を行なうことで、容易
に且つ安価に薄肉化が可能となる。よって薄肉円筒管と
しての素管であるローラ芯金の薄肉化により温度上昇率
の向上が得られることから立上り時間を短縮することが
可能となる。
【0076】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではない。例えば、上記実施形態では中央リブ群を
3本の場合と5本の場合とについて説明したが、奇数本
であれば7本以上であってもよい。また、上記実施形態
では周辺リブを各1本の場合と各2本の場合とについて
説明したが、3本以上であってもよい。また、上記実施
形態では、荒切削用バイトとして2本連結した場合につ
いて説明したが、3本以上連結して、1回の切削厚を小
さくしてもよいのはもちろんである。また、上記実施形
態では、荒切削用バイトを複数本連結することにより1
回のストロークで加工を荒切削加工を可能としている
が、1本づつ複数回のストロークで加工するようにして
もよい。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変
形して実施することができる。
【0077】
【実施例】加工対象である薄肉円筒管である素管22′
は、A3000系からなるAL合金材製であり、その大
きさはφ40×380L×t1.2である。補強リブ2
6,25b,25cの形成においては、加工機はCNC
旋盤を用いて、主要加工条件は主軸回転数を600rp
m、押込み量をφ1.0mmとして行った。素管22′
を加工機であるCNC旋盤の主軸チャックに固定された
センタ部材と他端を芯押し軸に回転センタを介して両セ
ンタでチャックした。
【0078】次に、主軸を前記条件で回転させた後、成
形装置としての図13に示したスピニングローラ45を
素管22′の外周面に当接させて補強リブを形成した。
このときの送り量fは、0.1mm/revとした。こ
のとき使用したスピニングローラ45の主要寸法は外径
φ100、先端部を幅1.0mmとした。
【0079】その結果、形成された凹部26′,25
b′,25c′は、深さ0.6〜0.8mm、幅1.0
〜1.2mmであった。また、内面に形成される補強リ
ブ26,25b,25cもまた深さ0.3〜0.5m
m、幅0.8〜1.8mmで滑らかな稜線を示す断面形
状に形成された。
【0080】次いで、素管22′をチャッキングしたま
ま、主軸回転数を4500rpm、送り量を0.1mm
/revでノーズR0.4のダイヤモンドバイトを使用
して外径切削を行った。この結果、表面粗さRzは3〜
4μm程度であった。
【0081】しかし、前述したように内周面に形成され
た補強リブである凸部近傍に対応する外周面において、
所望の肉厚t=0.4mmまで、図18(A)に示すよ
うに、1本の切削刃147でバイトの軌跡149に沿っ
て1度に切削を行っていくと、図18(B)に示すよう
に、凸部のない部分は薄肉による剛性の低下から切削時
の抵抗によって内側に”逃げ”150が生じるために図
18(B)のように盛り上がり148(逆に凸部近傍が
断面方向で凹んだ)となってしまう。そのため定着ロー
ラとしての仕様である均一な面を得ることができない。
この仕様としては、一般的に、表面粗さRzで2μm以
下、表面うねりWcmで3μm以下が一般的に要求され
る。
【0082】そこで、図19(A)のように切削前の素
管肉厚T1 に対して切削回数を段階的に設けることで
仕上げ切削(所望の肉厚t=0.4)前の肉厚を厚くす
ることで剛性低下を低減して切削時の抵抗に絶え得る状
態にする。本発明においてはその関係を素管22′の内
周面に設けられた凸部によって図19(B)の関係とな
る。実際には仕上げ代を0.05〜0.15mmとする
ことで均一な表面を得られる。なお、図19(B)中、
R1は図19(A)の場合の切削抵抗、R2は図18
(B)の場合の切削抵抗である。
【0083】以上の本発明によるところの加工を施すこ
とによって、容易に高精度な薄肉円筒管を得ることが可
能となり、且つ、定着ローラとして必要な均一な表面を
有する高強度薄肉円筒管の製造が可能となる。
【0084】さらに定着ローラとして後処理をサンドブ
ラスト処理で平均粒径50μm(呼び粒度#180)の
アルミナ材を吐出圧2.5〜4.0kgf/cm2で粗
面化する。その結果、表面粗さRzは9〜12μmとな
り、波形もランダムなものとなる。次いで、フッ素樹脂
等から成るコーティング部材を静電粉体塗装した後、3
80℃で焼成して皮膜の形成を行った。焼成後に形成さ
れた表面層21は膜厚が20〜24μm程度であり、表
面粗さRzが2.5〜3μmとなる。そこで、表面層2
1をテープ研磨することで所望の表面粗さRz≦2μm
が得られる。また、必要によっては再度、焼成を行いフ
ッ素皮膜表面の平滑化を行なう。
【0085】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
アルミ合金材を用いても、従来より薄肉で、かつ、高剛
性を確保できる薄肉芯金の加工方法及び電子写真用定着
ローラ芯金の加工方法を提供することができる。さら
に、この電子写真用定着ローラ芯金の加工方法によれ
ば、定着ローラの立ち上がり時間を大幅に短縮すること
ができ、省電力化も達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる芯金構造体の一
例として、電子写真式の画像形成装置に備える定着ロー
ラのローラ芯金の構成を示す一部断面図である。
【図2】リブ断面の拡大図であり、(A)は半円形状の
リブを示し、(B)は滑らかに連続している半円形状の
リブを示し、(C)は二等辺三角形状のリブを示し、
(D)はU字形のリブを示し、(E)は台形状のリブを
示している。
【図3】リブ断面のさらなる拡大図である。
【図4】図1のローラ芯金を有する定着ローラを備えた
定着装置の縦断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係わる定着ローラのロ
ーラ芯金を示す一部断面図である。
【図6】本発明の芯金構造体としてのローラ芯金を有す
る定着ローラを備えた画像形成装置の主要構成を示す説
明図である。
【図7】電子写真式の画像形成装置に使用される定着ロ
ーラを示す図である。
【図8】薄肉定着ローラの技術的課題を示す図であり、
(A)はたわみ変形の場合であり、(B)はつぶれ変形
の場合である。
【図9】図9は電子写真用定着ローラの製造方法を示す
図であり、(A)は素管の端部(ジャーナル)の絞り加
工工程であり、(B)は端面及び面取り加工工程であ
り、(C)はエンドミルによるカット工程であり、
(D)は補強リブ形成工程、(E)は胴部切削工程、
(F)はコーティング工程、(G)はテープ研磨工程で
ある。
【図10】図9(D)の補強リブ形成工程及び図9
(E)の胴部切削工程で用いるタレット旋盤の要部を示
し、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図11】図11は、図9(D)の補強リブ形成工程と
図9(E)の胴部切削工程とを示す図である。
【図12】補強リブ形成工程の参考例を示す図である。
【図13】図10の補強リブ形成装置で用いるスピニン
グローラを示し、(A)は側面図、(B)は一部断面斜
視図である。
【図14】図9(E)の胴部切削工程の要部を拡大して
示し、(A)は補強リブ形成前の状態を示す図、(B)
はリブ形成後の状態を示す図、(C)はリブ形成後の切
削状態を示す図である。
【図15】図9(D)の補強リブ形成工程におけるリブ
の形成順を示す図であり、(A)は加工最初、(B)は
加工途中、(C)は加工最後をそれぞれ示す。
【図16】図9(D)の補強リブ形成工程における変形
例を示す図である。
【図17】図9(D)の補強リブ形成工程及び図9
(E)の胴部切削工程で用いるタレット旋盤を示し、
(A)は正面図、(B)は側面図、(C)はバイトの拡
大図である。
【図18】参考例の1回切削を示す図であり、(A)は
理想状態を示し、(B)は実際の切削状態を示す。
【図19】(A)は本発明の切削方法に係る胴部切削装
置に備える複数刃の粗切削用バイトの切削状態を示し、
(B)は図18(B)の1回切削と図19(A)の複数
回切削とのリブ周辺の切削抵抗を示す図である。
【符号の説明】
2 定着ローラ 20 ローラ芯金(芯金構造体) 22 本体部 22b 内周面 22c 微少凹部 25 中央リブ群 25a 中心リブ 25b 端部リブ 26 周辺リブ S1 幅(ピッチ) S2 幅(ピッチ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 敏男 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 BB13 BB26 BB30 BB31 3C045 AA10 CA07 CA30 DA06 DA16 DA30 3J103 AA02 AA12 AA24 AA81 EA01 FA12 GA57 GA58 GA60 HA05 HA37

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒状の薄肉芯金の両端を支持しな
    がら該薄肉芯金を回転させて、該薄肉芯金の表面に押し
    部材を押し当てることにより、薄肉芯金の内面にリブを
    形成する加工方法において、 前記押し部材を前記薄肉芯金の表面に接離しながら前記
    薄肉芯金の軸方向の複数箇所にリブを形成する際に、両
    端支持部間の中央付近のリブを除いた他のリブを形成し
    た後、前記中央付近のリブを形成することを特徴とする
    薄肉芯金の加工方法。
  2. 【請求項2】 前記中央付近のリブを除いた他のリブを
    形成する際に、前記薄肉芯金の一端部側から他端側へ交
    互に、順次中央部に向けてリブを形成することを特徴と
    する請求項1に記載の薄肉芯金の加工方法。
  3. 【請求項3】 前記押し部材により前記薄肉芯金を押す
    際に、該薄肉芯金に作用する押圧力に対向して前記薄肉
    芯金を保持するバックアップ部材を、前記押し部材に対
    応する位置に配置した後に、リブを形成することを特徴
    とする請求項1に記載の薄肉芯金の加工方法。
  4. 【請求項4】 前記リブ形成時の押込み深さは、切削厚
    より小さいことを特徴とする請求項1に記載の薄肉芯金
    の加工方法。
  5. 【請求項5】 前記リブを形成する際に前記薄肉芯金を
    両端支持するにあたって、予め絞り加工によって薄肉芯
    金の両端部を縮管加工することを特徴とする請求項1に
    記載の薄肉芯金の加工方法。
  6. 【請求項6】 中空円筒状の薄肉芯金の両端を支持しな
    がら該薄肉芯金を回転させて、該薄肉芯金の表面に押し
    部材を押し当てることにより、薄肉芯金の内面にリブを
    形成する定着ローラ芯金の加工方法において、 前記押し部材を前記芯金の表面に接離しながら前記薄肉
    芯金の軸方向の複数箇所にリブを形成する際に、薄肉芯
    金の中央付近のリブを除いた他のリブを形成した後、前
    記薄肉芯金の中央付近のリブを形成することを特徴とす
    る電子写真用定着ローラ芯金の加工方法。
  7. 【請求項7】 前記中央付近のリブを除いた他のリブを
    形成する際に、前記薄肉芯金の一端部側から他端部側へ
    交互に順次、中央部に向けてリブを形成することを特徴
    とする請求項6に記載の電子写真用定着ローラ芯金の加
    工方法。
  8. 【請求項8】 前記押し部材により前記薄肉芯金を押す
    際に、該薄肉芯金に作用する押圧力に対向して前記薄肉
    芯金を保持するバックアップ部材を、前記押し部材に対
    応する位置に配置した後に、リブを形成することを特徴
    とする請求項6に記載の電子写真用定着ローラ芯金の加
    工方法。
  9. 【請求項9】 前記定着ローラ芯金は通紙範囲部が鼓形
    状を有し、その鼓形状の端部領域について、リブ形成時
    の押込み深さは、切削厚より小さいことを特徴とする請
    求項6に記載の電子写真用定着ローラ芯金の加工方法。
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