JPH11149179A - 乾式トナーおよびその製法 - Google Patents
乾式トナーおよびその製法Info
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- JPH11149179A JPH11149179A JP33361097A JP33361097A JPH11149179A JP H11149179 A JPH11149179 A JP H11149179A JP 33361097 A JP33361097 A JP 33361097A JP 33361097 A JP33361097 A JP 33361097A JP H11149179 A JPH11149179 A JP H11149179A
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Abstract
ト性に優れ、粉砕等の製造工程が不要な乾式トナーを提
供する。 【解決手段】活性水素基含有プレポリマーを水系媒体中
で、分子内に活性水素基と反応可能な官能基を2個以上
有する化合物により、伸長反応および/または架橋反応
させて形成された粒子からなる乾式トナー。
Description
録、静電印刷などに用いられる乾式トナーおよびその製
法に関する。
どに用いられる乾式トナーとしては、スチレン系樹脂、
ポリエステルなどのトナーバインダーを着色剤などと共
に溶融混練し、微粉砕したものが用いられている。これ
らの乾式トナーは紙などに現像転写された後、熱ロール
を用いて加熱溶融することで定着することが行われてい
る。その際、熱ロール温度が高すぎるとトナーが過剰に
溶融し熱ロールに融着する問題(ホットオフセット)が
発生する。また、熱ロール温度が低すぎるとトナーが充
分に溶融せず定着が不十分になる問題が発生する。省エ
ネルギー化、複写機等の装置の小型化の観点から、より
ホットオフセット発生温度が高く(耐ホットオフセット
性)、かつ定着温度が低い(低温定着性)トナーが求め
られている。また、トナーが保管中および装置内の雰囲
気温度下でブロッキングしない耐熱保存性が必要であ
る。とりわけフルカラー複写機、フルカラープリンター
においては、その画像の光沢性および混色性が必要なこ
とから、トナーはより低溶融粘度であることが必要であ
り、シャープメルト性のポリエステル系のトナーバイン
ダーが用いられている。このようなトナーではホットオ
フセットの発生がおこりやすいことから、従来からフル
カラー用の機器では、熱ロールにシリコーンオイルなど
を塗布することが行われている。しかしながら、熱ロー
ルにシリコーンオイルを塗布する方法は、オイルタン
ク、オイル塗布装置が必要であり装置が複雑、大型とな
る。また、熱ロールの劣化をも引き起こし、一定期間毎
のメンテナンスを必要とする。さらに、コピー用紙、O
HP(オーバーヘッドプロジェクター)用フィルム等に
オイルが付着することが不可避であり、とりわけOHP
においては付着オイルによる色調の悪化の問題がある。
一方、近年、高画質化、解像度の向上のためにトナーの
小粒径化のニーズが強まっている。しかし、従来の混練
粉砕トナーはその形状が不定型であるために、小粒径と
した場合に粉体流動性が不十分となり、トナーの現像装
置への供給が困難になるとともに、転写性が悪化する問
題が生じる。
性、耐ホットオフセット性を両立させるものとして、
多官能のモノマーを用いて部分架橋せしめたポリエステ
ルをトナーバインダーとして用いたもの(特開昭57−
109825号公報)、ウレタン変性したポリエステ
ルをトナーバインダーとして用いたもの(特公平7−1
01318号公報)などが提案されている。また、フル
カラー用に熱ロールへのオイル塗布量を低減するものと
して、ポリエステル微粒子とワックス微粒子を造粒し
たもの(特開平7−56390号公報)が提案されてい
る。
転写性を改善するものとしては、着色剤、極性樹脂お
よび離型剤を含むビニル単量体組成物を水中に分散させ
た後、懸濁重合した重合トナー(特開平9−43909
号公報)、ポリエステル系樹脂からなるトナーを水中
にて溶剤を用いて球形化したトナー(特開平9−341
67号公報)が提案されている。
されているトナーは、いずれも粉体流動性、転写性が不
十分であり、小粒径化して高画質化できるものではな
い。さらに、およびに開示されているトナーは、耐
熱保存性と低温定着性の両立がまだ不十分であるととも
に、フルカラー用には光沢性が発現しないため使用でき
るものではない。また、に開示されているトナーは低
温定着性が不十分であるとともに、オイルレス定着にお
けるホットオフセット性が満足できるものではない。
およびに開示されているトナーは粉体流動性、転写性
の改善効果は見られるものの、に開示されているトナ
ーは、低温定着性が不十分であり、定着に必要なエネル
ギーが多くなる問題点がある。特にフルカラー用のトナ
ーではこの問題が顕著である。に開示されているトナ
ーは、低温定着性ではより優れるものの、耐ホットオ
フセット性が不十分であり、フルカラー用において熱ロ
ールへのオイル塗布を不用にできるものではない。さら
に、製造時に多量の溶剤を必要とし経済的でない。
ナーとした場合の粉体流動性、転写性に優れるととも
に、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性の
いずれにも優れた乾式トナー、とりわけフルカラー複写
機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、かつ熱ロー
ルへのオイル塗布を必要としない乾式トナーおよびその
ような乾式トナーを経済的に得る方法を開発すべく鋭意
検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、活性水素基含有プレポリマー(A)を伸長反応およ
び/または架橋反応させてなるトナーバインダー、およ
び着色剤からなる乾式トナーにおいて、該乾式トナー
が、該プレポリマー(A)と分子内に活性水素基と反応
可能な官能基を2個以上有する化合物(B)との水系媒
体中での伸長反応および/または架橋反応により形成さ
れた粒子からなることを特徴とする乾式トナーおよびそ
の製法である。
性水素基含有プレポリマー(A)からなる分散体を形成
させ、(A)と分子内に活性水素基と反応可能な官能基
を2個以上有する化合物(B)との反応により、(A)
を伸長および/または架橋させて形成させた粒子からな
る。本発明において、活性水素基含有プレポリマー
(A)としては、活性水素基を有する、ポリエステルプ
レポリマー(A1)、エポキシ樹脂プレポリマー(A
2)、ポリウレタンプレポリマー(A3)、ポリアミド
プレポリマーなどが挙げられる。これらのうち好ましい
ものは、(A1)、(A2)および(A3)であり、さ
らに好ましいものは(A1)および(A2)であり、特
に好ましいものは(A1)である。上記プレポリマーの
有する活性水素基としては、アミノ基、水酸基(アルコ
ール性水酸基およびフェノール性水酸基)、メルカプト
基、カルボキシル基およびそれらが脱離可能な化合物で
ブロック化された有機基などが挙げられ、これらのうち
好ましいものはアミノ基、アルコール性水酸基、および
アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基
であり、特に好ましいものは水酸基である。
マー(A1)としては、ポリオール(a)とポリカルボ
ン酸(b)との重縮合物でかつ水酸基を有するポリエス
テル(A1−1)、ポリオール(a)とポリカルボン酸
(b)との重縮合物でかつカルボキシル基を有するポリ
エステル(A1−2)、ポリオール(a)とポリカルボ
ン酸(b)との重縮合物でかつケチミンブロックされた
アミノ基を有するポリエステル(A1−3)、ポリオー
ル(a)とポリカルボン酸(b)との重縮合物でかつメ
ルカプト基を有するポリエステル(A1−4)などが挙
げられる。(A1−1)としては、(a)と(b)とを
重縮合する際に(a)を過剰に用いたものなどが挙げら
れる。(A1−2)としては、(a)と(b)とを重縮
合する際に(b)を過剰に用いたものなどが挙げられ
る。(A1−3)としては、(a)と(b)との重縮合
物をさらにアミノアルコールのケチミン化物(c)で変
性したもの(A1−3c)、(a)と(b)との重縮合
物をさらにアミノ酸のケチミン化物(d)で変性したも
の(A1−3d)などが挙げられる。(A1−4)とし
ては、(a)と(b)との重縮合物をさらにチイラン付
加したものなどが挙げられる。
−1)および3価以上のポリオール(a−2)が挙げら
れ、(a−1)単独、または(a−1)と少量の(a−
2)の混合物が好ましい。ジオール(a−1)として
は、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコールなど);脂
環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素
添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビス
フェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSな
ど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイドなど)付加物(通常1〜10モル付加);上記
ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド
など)付加物(通常2〜10モル付加)などが挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のア
ルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレ
ンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフ
ェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれ
と炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用であ
る。3価以上のポリオール(a−2)としては、3〜6
価およびそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上
のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノ
ボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上
のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物など
が挙げられる。
ン酸(b−1)および3価以上のポリカルボン酸(b−
2)が挙げられ、(b−1)単独、および(b−1)と
少量の(b−2)の混合物が好ましい。ジカルボン酸
(b−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデセニルコハク酸な
ど);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマー
ル酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)な
どが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数
4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜
20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカル
ボン酸(b−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポ
リカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)
などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(b)として
は、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル
(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエス
テルなど)を用いてもよい。
しては、アミノアルコール(アミノエタノール、1−ア
ミノ−2−プロパノールなど)を、ケトン類(アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンな
ど)でケチミン化したものなどが挙げられる。これらの
うち好ましいものは、アミノエタノールのケチミン化物
である。アミノ酸のケチミン化物(d)としては、アミ
ノ酸(アミノ酢酸、アミノプロピオン酸、アミノカプロ
ン酸、アミノ安息香酸など)を、ケトン類(アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)で
ケチミン化したものなどが挙げられる。
の比率は、(A1−1)および(A1−3d)の場合
は、水酸基[OHa]とカルボキシル基[COOHb]の当量
比[OHa]/[COOHb]として、通常2/1〜1/1、
好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.
3/1〜1.02/1である。(A1−2)および(A
1−3c)の場合は、水酸基[OHa]とカルボキシル基
[COOHb]の当量比[OHa]/[COOHb]として、通
常1/2〜1/1、好ましくは1/1.5〜1/1、さ
らに好ましくは1/1.3〜1/1.02である。(A
1−3c)におけるアミノアルコールのケチミン化物
(c)の比率は、(c)の水酸基[OHc]と、(b)の
カルボキシル基[COOHb]と(a)の水酸基[OHa]と
の当量の差との比[OHc]/([COOHb]−[OHa])
として、通常1/3〜3/1、好ましくは1/2〜2/
1、さらに好ましくは1/1.3〜1.3/1である。
(A1−3d)におけるアミノ酸のケチミン化物(d)
の比率は、(d)のカルボキシル基[COOHd]と、
(a)の水酸基[OHa]と(b)のカルボキシル基[CO
OHb]との当量の差との比[OHc]/([OHa]−[CO
OHb])として、通常1/3〜3/1、好ましくは1/
2〜2/1、さらに好ましくは1/1.3〜1.3/1
である。
マー(A2)としては、ビスフェノール類(ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)と
エピクロルヒドリンとの付加縮合物(側鎖に水酸基を含
有);およびエポキシ環を有する前記付加縮合物を、さ
らにアミノアルコールのケチミン化物(c)またはアミ
ノ酸のケチミン化物(d)で変性したものなどが挙げら
れる。(c)および(d)としては前記と同様なものが
挙げられ、好ましいものも同様である。これらのうち好
ましいものは、ビスフェノールAとエピクロルヒドリン
の付加縮合物およびそれを(d)で変性したものであ
る。
マー(A3)としては、水酸基含有ポリウレタンプレポ
リマー(A3−1)および脱離可能な化合物でブロック
化されたアミノ基含有ポリウレタンプレポリマー(A3
−2)などが挙げられる。(A3−1)としては、ポリ
オール(a)とポリイソシアネート(e)の重付加物
で、(e)よりも(a)を過剰に用いたものなどが挙げ
られる。(A3−2)としては、ポリオール(a)とポ
リイソシアネート(e)の重付加物で、(a)よりも
(e)を過剰に用いたものをさらにアミノアルコールの
ケチミン化物(c)で変性したもの、および(a)と
(c)と(e)との重付加物などが挙げられる。(a)
および(c)としては前記と同様なものが挙げられ、好
ましいものも同様である。
族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソ
シアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシ
アネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシ
ルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネ
ート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート
(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシ
アネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシ
アネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタ
ムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併
用が挙げられる。これらのうち好ましいものは、脂肪族
ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香
族ジイソシアネート、および前記ポリイソシアネートを
フェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブ
ロックしたものである。さらにこれらの(e)と、ポリ
オール(a)、ジアミン(ヘキサメチレンジアミン、イ
ソホロンジアミンなど)、水などの活性水素化合物と
を、(e)を過剰に反応させて得られるイソシアネート
基含有プレポリマー(e’)も使用できる。
の1分子当たりに含有する活性水素基は、通常1個以
上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましく
は、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未
満では、(A)の伸長および/または架橋反応物の分子
量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
ホットオフセット発生温度の差の観点から、通常100
0〜50000、好ましくは2000〜40000、さ
らに好ましくは4000〜20000である。(A)の
溶融粘度は、100℃において、通常2000ポイズ以
下、好ましくは1000ポイズ以下である。2000ポ
イズを超えると粒子を形成させるのが困難となるか、ま
たは多量の溶剤が必要となり経済的でない。
有する化合物(B)としては、ポリイソシアネート類
(B1)、ポリエポキサイド類(B2)、ポリカルボン
酸類(B3)、ポリ酸無水物類(B4)、ポリ酸ハライ
ド類(B5)およびそれら1種以上の混合物が挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、(B1)、(B2)
および(B5)であり、さらに好ましいものは(B1)
および(B2)であり、特に好ましいものは(B1)で
ある。ポリイソシアネート類(B1)としては、前記の
ポリイソシアネート(e)、イソシアネート基含有プレ
ポリマー(e’)と同様なものが挙げられ、好ましいも
のも同様である。ポリエポキサイド類(B2)として
は、ポリグリシジルエーテル(エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、グリセリ
ントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテト
ラグリシジルエーテル、フェノールノボラックグリシジ
ルテーテル化物など);ジエンオキサイド(ペンタジエ
ンジオキサイド、ヘキサジエンジオキサイドなど)など
が挙げられる。これらのうち好ましいものは、ポリグリ
シジルエーテルである。ポリカルボン酸類(B3)とし
ては、前記(b−1)、(b−2)と同様なものが挙げ
られ、好ましいものも同様である。ポリカルボン酸無水
物(B4)としては、ピロメリット酸無水物などが挙げ
られる。ポリ酸ハライド類(B5)としては、前記(B
3)の酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド、酸ア
イオダイド)などが挙げられる。
有する化合物(B)の比率は、(B)の有する反応性官
能基[BY]と、活性水素基を有するプレポリマー(A)
の有する活性水素基[AH]の当量比[BY]/[AH]とし
て、通常2/1〜1/2、好ましくは1.5/1〜1/
1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2であ
る。
剤を併用することができる。伸長停止剤としては、モノ
アミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミ
ン、ラウリルアミンなど);モノアミンをブロックした
もの(ケチミン化合物など);モノオール(メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、フェ
ノール;モノメルカプタン(ブチルメルカプタン、ラウ
リルメルカプタンなど);モノイソシアネート(フェニ
ルイソシアネート、ブチルイソシアネートなど)モノエ
ポキサイド(フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリ
シジルエーテルなど)などが挙げられる。
マー(A)を活性水素基と反応可能な官能基を2個以上
有する化合物(B)によって水系媒体中で伸長反応およ
び/または架橋反応させた樹脂(i)がトナーバインダ
ー成分となる。該(i)の重量平均分子量は、通常1万
以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは
3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセッ
ト性が悪化する。
(A)と共に、(A)と(B)との水系媒体中での反応
時に、(A)および(B)と反応しないポリマー[いわ
ゆるデッドポリマー](C)を系内に含有させることも
できる。すなわち、乾式トナーとした時のトナーバイン
ダー成分として、プレポリマー(A)を水系媒体中で伸
長反応および/または架橋反応させた樹脂(i)と共
に、伸長反応または架橋反応させていない樹脂(ii)を
含有させることもできる。(C)すなわち(ii)を併用
することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた
場合の光沢性が向上し、(i)単独使用より好ましい。
(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが
低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従
って、(i)を形成する(A)と、(ii)である(C)
は類似の組成が好ましい。すなわち、(A)がポリエス
テルプレポリマー(A1)の場合には、(C)として
は、ポリオール(a)とポリカルボン酸(b)との重縮
合物が好ましい。(A)の有する活性水素基がアミノ
基、アミノ基がブロック化された有機基、カルボキシル
基の場合は、(a)、(b)として好ましいものも(A
1)の場合と同様である。(A)の有する活性水素基が
水酸基またはメルカプト基の場合は、(C)は水酸基を
実質上含有していないことが好ましく、水酸基価が5以
下が好ましい。従って、(a)、(b)として好ましい
ものとしては、(a)は(A1)の場合と同様である
が、(b)は炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン
酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸の低級ア
ルキルエステルが好ましい。(ii)のピーク分子量は、
耐熱保存性と低温定着性の観点から、通常1000〜1
0000、好ましくは1500〜10000、さらに好
ましくは2000〜8000である。
の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5
/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25
/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。
(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性
が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の
面で不利になる。
でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもでき
る。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノー
ル、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジ
メチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ
類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセト
ン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
性粉を用いることができる。具体的には、カーボンブラ
ック、スーダンブラックSM、ファーストイエロ−G、
ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファ
ーストオレンジ、イルガシンレッド、バラニトアニリン
レッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメント
オレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ロー
ダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロ
シアニンブルー、ピグメントブルー、プリリアントグリ
ーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、
カヤセットYG、オラゾールブラウンB、オイルピンク
OP、マグネタイト、鉄黒などが挙げられる。着色剤の
含有量は通常2〜15重量%、好ましくは3〜10重量
%である。
ワックスを含有させることもできる。ワックスとしては
公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワックス
(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスな
ど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾール
ワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げ
られる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含
有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとして
は、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モン
タンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネー
ト、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエ
リスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリント
リベヘネート、1,18-オクタデカンジオール-ビス-ス
テアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメ
リット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートな
ど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘ
ニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット
酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケト
ン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これ
らカルボニル基含有ワックスのうち、好ましいものはポ
リアルカン酸エステルである。トナー中のワックスの含
有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは2〜30
重量%、特に好ましくは3〜25重量%である。
荷電制御剤および流動化剤を使用することもできる。荷
電制御剤としては、公知のもの、すなわち、ニグロシン
染料、4級アンモニウム塩化合物、4級アンモニウム塩
基含有ポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸金属塩、
スルホン酸基含有ポリマー、含フッソ系ポリマー、ハロ
ゲン置換芳香環含有ポリマーなどが挙げられる。荷電制
御剤の含有量は通常0〜5重量%である。流動化剤とし
ては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉
末、炭酸カルシウム粉末など公知のものを用いることが
できる。
/または架橋反応により形成された粒子の粒径は、現像
性と解像度の観点から、中位径(d50)が通常2〜2
0μm、好ましくは3〜15μm、さらに好ましくは4
〜8μmである。
ナー粒子は、水系媒体中で活性水素基を有するプレポリ
マー(A)からなる分散体を、(B)と反応させて形成
される。水系媒体中で、プレポリマー(A)からなる分
散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中に
プレポリマー(A)からなるトナー原料組成物を加え
て、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
プレポリマー(A)と他のトナー原料(着色剤、離型
剤、荷電制御剤など)は、水系媒体中で分散体を形成さ
せる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混
合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させた
ほうがより好ましい。また、本発明においては、着色
剤、離型剤、荷電制御剤などの他のトナー原料は、必ず
しも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく
必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。
たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知
の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
はないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧
ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分
散体の粒径を2〜30μmにするために高速せん断式が
好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数
は特に限定はないが、通常1000〜30000rp
m、好ましくは5000〜20000rpmである。分
散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常
0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0
〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
高温なほうが、プレポリマー(A)からなる分散体の粘
度が低く、分散が容易な点で好ましい。
媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましく
は100〜1000重量部である。50重量部未満では
(A)の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得
られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分
散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるととも
に分散が安定である点で好ましい。分散剤としては、水
溶性高分子(ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチル
セルロールなど)、無機粉末(炭酸カルシウム粉末、リ
ン酸カルシウム粉末、ハイドロキシアパタイド粉末、シ
リカ微粉末など)および界面活性剤(ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、オレ
イン酸ナトリウムなど)など公知のものが使用できる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面
に残存したままとすることもできるが、伸長および/ま
たは架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面か
ら好ましい。
体の粘度を低くするために、(A)が可溶の溶剤を使用
することもできる。溶剤を用いたほうが粒度分布がシャ
ープになる点で好ましい。該溶剤は沸点が100℃未満
であるか、水と共沸可能であることが除去が容易である
点から好ましい。また、(A)の有する活性水素基が水
酸基の場合は、溶剤の親水性が低いほうが好ましい。該
溶剤としては、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケ
トン、トルエンなどが挙げられる。プレポリマー(A)
100部に対する溶剤の使用量は、通常0〜300部、
好ましくは0〜100部、さらに好ましくは25〜70
部である。溶剤を使用した場合は、伸長および/または
架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
ポリマー(A)の有する活性水素基構造と活性水素基と
反応可能な官能基を2個以上有する化合物(B)の組み
合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜
40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度
は、通常、0〜150℃、好ましくは50〜120℃で
ある。
させて形成されたトナー粒子を遠心分離器、スパクラフ
ィルター、フィルタープレスなどにより固液分離し、得
られた粉末を乾燥することによって本発明の乾式トナー
が得られる。得られた粉末を乾燥する方法としては、流
動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機など公知の設備
を用いて行うことができる。また、必要に応じ、風力分
級器などを用いて分級し、所定の粒度分布とすることも
できる。
ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタイ
ト、および樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂など)
により表面をコーティングしたフェライトなどのキャリ
アー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いら
れる。また、キャリア粒子のかわりに帯電ブレードなど
の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
本発明の乾式トナーは複写機、プリンターなどにより支
持体(紙、ポリエステルフィルムなど)に定着して記録
材料とされる。支持体に定着する方法としては、公知の
熱ロール定着方法、フラッシュ定着方法などが適用でき
る。
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部
は重量部を示す。
入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオ
キサイド2モル付加物360部、イソフタル酸166部
およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で23
0℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧
で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却し
て、重量平均分子量9000の水酸基含有プレポリマー
(1)を得た。 (デッドポリマーの製造例)上記と同様にビスフェノー
ルAエチレンオキサイド2モル付加物654部、テレフ
タル酸ジメチルエステル516部を常圧下、230℃で
6時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5
時間反応して、ピーク分子量2400、水酸基価2のデ
ッドポリマー(1)を得た。 (トナーの製造例)ビーカー内に前記のプレポリマー
(1)15.3部、デッドポリマー(1)63.6部、
トルエン40部および酢酸エチル40部を入れ、攪拌し
溶解した。次いで、ペンタエリスリトールテトラベヘネ
ート20部、シアニンブルーKRO(山陽色素製)4部を
入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rp
mで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、伸長剤
としてジフェニルメタンジイソシアネート1.1部を加
え溶解させた。これをトナー材料溶液(1)とする。ビ
ーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタ
イト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト1
0)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.2部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温
し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しな
がら、上記トナー材料溶液(1)を投入し10分間攪拌
した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコル
ベンに移し、98℃まで昇温して、ウレタン化反応をさ
せながら溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力
分級し、粒径d50が6μmのトナー粒子を得た。つい
で、トナー粒子100部にコロイダルシリカ(アエロジ
ルR972:日本アエロジル製)0.5部をサンプルミ
ルにて混合して、本発明のトナー(1)を得た。トナー
(1)中のトナーバインダー成分の、重量平均分子量は
16000、数平均分子量は2100、ガラス転移点
(Tg)は52℃であった。評価結果を表1に示す。
フェノールAエチレンオキサイド2モル付加物392
部、イソフタル酸166部および無水トリメリット酸1
3部を重縮合させ、重量平均分子量15000のプレポ
リマー(2)を得た。 (トナーの製造例)ビーカー内に前記のプレポリマー
(2)15.4部、デッドポリマー(1)63.7部、
トルエン40部および酢酸エチル40部を入れ、攪拌し
溶解した。次いで、トリメチロールプロパントリベヘネ
ート20部、シアニンブルーKRO(山陽色素製)4部を
入れ、50℃にてTK式ホモミキサーで12000rp
mで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、伸長剤
としてジフェニルメタンジイソシアネートと1,4−ブ
タンジオールの2:1反応物を2.1部加え溶解させ
た。これをトナー材料溶液(2)とする。トナー材料溶
液(2)を用い、分散温度を50℃に変える以外は実施
例1と同様にしてトナー化し、粒径d50が6μmの本
発明のトナー(2)を得た。トナー(2)中のトナーバ
インダー成分の、重量平均分子量は21000、数平均
分子量は2200、ガラス転移点(Tg)は52℃であ
った。評価結果を表1に示す。
オキサイド2モル付加物354部およびイソフタル酸1
66部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮
合し、重量平均分子量8,000の比較トナーバインダ
ー(1)を得た。 (トナーの製造例)ビーカー内に前記の比較トナーバイ
ンダー(1)100部、酢酸エチル200部、シアニン
ブルーKRO(山陽色素製)4部を入れ、50℃にてTK
式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶
解、分散させ、比較トナー材料溶液(1)を得た。次い
で実施例1と同様にトナー化し、粒径d50が6μmの
比較トナー(1)を得た。評価結果を表1に示す。
度を測定した。流動性の良好なトナーほど静かさ密度は
大きい。 耐熱保存性 トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるい
にて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性
とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さ
い。 光沢発現温度(GLOSS) 市販カラー複写機(CLC−1;キヤノン製)の定着装
置からオイル供給装置を取り除き、定着ロール上のオイ
ルを除去した改造機を用いて定着評価した。定着画像の
60゜光沢が10%以上となる定着ロール温度をもって
光沢発現温度とした。 ホットオフセット発生温度(HOT) 上記GLOSSと同様に定着評価し、定着画像へのホッ
トオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセット
が発生した定着ロール温度をもってホットオフセット発
生温度とした。
成(株)製 MA100)8部に変える以外は実施例2と
同様にしてトナー化し、粒径d50が6μmの本発明の
トナー(3)を得た。評価結果を表2に示す。
オキサイド2モル付加物327部、イソフタル酸ジメチ
ルエステル213部を実施例1と同様に重縮合し、ピー
ク分子量4200、水酸基価3のデッドポリマー(2)
を得た。 (トナーの製造例)ビーカー内に前記のプレポリマー
(2)28.8部、デッドポリマー(2)69.5部、
トルエン50部および酢酸エチル50部を入れ、攪拌し
溶解した。次いで、モンタンワックスWE−40(ヘキ
ストジャパン製)5部およびカーボンブラック(三菱化
成(株)製 MA100)8部を入れ、60℃にてTK式
ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶
解、分散させた。最後に、伸長剤としてジフェニルメタ
ンジイソシアネート1.7部を加え溶解させた。これを
トナー材料溶液(3)とする。トナー材料溶液(3)を
用いる以外は実施例1と同様にしてトナー化し、粒径d
50が6μmの本発明のトナー(4)を得た。トナー
(4)中のトナーバインダー成分の、重量平均分子量は
34000、数平均分子量は4400、ガラス転移点
(Tg)は57℃であった。評価結果を表2に示す。
導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレン
オキサイド2モル付加物343部、イソフタル酸166
部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で2
30℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減
圧で5時間反応した後、80℃まで冷却し、トルエン中
にてトルエンジイソシアネート14部を入れ110℃で
5時間反応を行い、次いで脱溶剤し、重量平均分子量9
8000の変性ポリエステルを得た。ビスフェノールA
エチレンオキサイド2モル付加物363部、イソフタル
酸166部を実施例1と同様に重縮合し、ピーク分子量
3800、水酸基価25、酸価7のデッドポリマーを得
た。上記変性ポリエステル350部とデッドポリマー6
50部をトルエンに溶解、混合後、脱溶剤し、比較トナ
ーバインダー(2)を得た。 (トナーの作成)比較トナーバインダー(2)100
部、モンタンワックスWE−40(ヘキストジャパン
製)および5部カーボンブラック(三菱化成(株)製 M
A100)8部を下記の方法でトナー化した。まず、ヘ
ンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製 FM10B)
を用いて予備混合した後、二軸混練機((株)池貝製 P
CM−30)で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機
ラボジェット(日本ニューマチック工業(株)製)を用い
て微粉砕した後、気流分級機(日本ニューマチック工業
(株)製 MDS−I)で分級し、粒径d50が6μmの
トナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロ
イダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル
製)0.5部をサンプルミルにて混合して、比較トナー
(2)を得た。評価結果を表2に示す。
度を測定した。流動性の良好なトナーほど静かさ密度は
大きい。 耐熱保存性 トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるい
にて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性
とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さ
い。 最低定着温度(MFT) 市販白黒複写機(SF8400A;シャープ製)を用い
て定着評価した。定着画像をパットで擦った後の画像濃
度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって
最低定着温度とした。 ホットオフセット発生温度(HOT) 上記MFTと同様に定着評価し、定着画像へのホットオ
フセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発
生した定着ロール温度をもっ定着ロール温度をもってホ
ットオフセット発生温度とした。
下の効果を奏する。 1.粉体流動性に優れ、現像性、転写性に優れる。 2.容易に小粒径のトナーが得られ、鮮鋭性に優れる。 3.耐熱保存性に優れ、かつ、低温定着性と耐ホットオ
フセット性のいずれにも優れる。 4.カラートナーとした場合の光沢性に優れ、かつ耐ホ
ットオフセット性が優れるため、定着ロールにオイル塗
布をする必要がない。 5.カラートナーとした場合の透明性が高く、色調に優
れる。 6.混練・粉砕が不要であり、また、多量の溶剤を必要
としないことから経済的である。
Claims (9)
- 【請求項1】 活性水素基含有プレポリマー(A)を伸
長反応および/または架橋反応させてなるトナーバイン
ダー、および着色剤からなる乾式トナーにおいて、該乾
式トナーが、該プレポリマー(A)と分子内に活性水素
基と反応可能な官能基を2個以上有する化合物(B)と
の水系媒体中での伸長反応および/または架橋反応によ
り形成された粒子からなることを特徴とする乾式トナ
ー。 - 【請求項2】 該プレポリマー(A)が有する活性水素
基が、アミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル
基およびそれらがブロック化された有機基からなる群か
ら選ばれる官能基である請求項1記載の乾式トナー。 - 【請求項3】 該(A)の構成成分が、ポリエステル
(A1)、エポキシ樹脂(A2)またはポリウレタン
(A3)である請求項1または2記載の乾式トナー。 - 【請求項4】 該(A1)が、ビスフェノール類のアル
キレンオキサイド付加物からなるポリオール(a)とポ
リカルボン酸(b)との重縮合物である請求項3記載の
乾式トナー。 - 【請求項5】 該(A)の100℃における溶融粘度が
2000ポイズ以下である請求項1〜4のいずれか記載
の乾式トナー。 - 【請求項6】 該分子内に活性水素基と反応可能な官能
基を2個以上有する化合物(B)が、ポリイソシアネー
ト類(B1)、ポリエポキサイド類(B2)、ポリカル
ボン酸類(B3)、ポリ酸無水物類(B4)およびポリ
酸ハライド類(B5)からなる群から選ばれる1種以上
の化合物である請求項1〜5のいずれか記載の乾式トナ
ー。 - 【請求項7】 該トナーバインダーが、該プレポリマー
(A)を水系媒体中で伸長反応および/または架橋反応
させた樹脂(i)と、伸長反応または架橋反応させてい
ない樹脂(ii)からなり、(i)と(ii)の重量比が5
/95〜80/20である請求項1〜6のいずれか記載
の乾式トナー。 - 【請求項8】 熱定着用乾式トナーとして用いられる請
求項1〜6のいずれか記載の乾式トナー。 - 【請求項9】 水系媒体中に熱可塑性樹脂からなる組成
物を分散させてトナー粒子を形成する乾式トナーの製法
において、水系媒体中に分散させた活性水素基含有プレ
ポリマー(A)を、分子内に活性水素基と反応可能な官
能基を2個以上有する化合物(B)により伸長反応およ
び/または架橋反応させることを特徴とする乾式トナー
の製法。
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