JPH11148995A - 溶融塩電解精製装置 - Google Patents

溶融塩電解精製装置

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JPH11148995A
JPH11148995A JP9316687A JP31668797A JPH11148995A JP H11148995 A JPH11148995 A JP H11148995A JP 9316687 A JP9316687 A JP 9316687A JP 31668797 A JP31668797 A JP 31668797A JP H11148995 A JPH11148995 A JP H11148995A
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JP
Japan
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molten salt
blade
upper blade
cadmium cathode
rotate
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JP9316687A
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Makoto Sato
真 佐藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C3/00Electrolytic production, recovery or refining of metals by electrolysis of melts
    • C25C3/34Electrolytic production, recovery or refining of metals by electrolysis of melts of metals not provided for in groups C25C3/02 - C25C3/32
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C7/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells
    • C25C7/06Operating or servicing
    • C25C7/08Separating of deposited metals from the cathode

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  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用済燃料からウラン,プルトニウムを回収す
る溶融塩電解精製装置において、カドミウム陰極と溶融
塩との界面に発生するウランデンドライト結晶を破砕,
せん断してカドミウム陰極中に沈降させて、プルトニウ
ムの析出を容易化する。 【解決手段】使用済燃料を陽極とし、溶融塩電解質中に
配置された絶縁容器7内のカドミウム陰極6にウランと
プルトニウムを電解析出させる溶融塩電解精製装置にお
いて、絶縁容器7と溶融塩とカドミウム陰極6の表面に
析出し、溶融塩中に成長するウランデンドライト状結晶
を上下一対の回転羽根により破砕,せん断してカドミウ
ム陰極6中に沈降させる。上下一対の回転羽根は上側羽
根14と下側羽根15からなりモータ19,22の駆動により回
転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済金属燃料か
らウラン,プルトニウムを回収するための溶融塩電解精
製装置に係り、特に、原子力発電所で発生する使用済金
属燃料を再処理して、使用済金属燃料に含まれている有
用なウラン,プルトニウムを精製し回収する一方、不要
な核分裂生成物を分離するのに好適した溶融塩電解精製
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原子力発電所で発生する使用済金
属燃料を再処理して、使用済金属燃料中に含まれる有用
な金属成分、例えばウランやプルトニウムなどの燃料成
分を濃縮回収し、かつ不要な核分裂生成物を分離する装
置として、図9に断面的に示すようなプルトニウム原子
力燃料再処理用電解槽が知られている。
【0003】すなわち、図9における電解槽1は金属容
器2と、この金属容器2内に収納された下部溶融金属プ
ール領域として使用済燃料を溶解し含有した溶融状態の
溶融金属相3と、この溶融金属相3上に形成される浮遊
溶融塩電解質の溶融塩相4と、前記金属容器2内の溶融
金属相3へ挿脱自在に配置された使用済燃料13を収納す
る保持バスケットを兼ねる陽極バスケット5と、前記金
属容器2内の中間領域へ挿脱自在に配置されたカドミウ
ム陰極6と、陰極カドミウム6を収納する絶縁容器7
と、前記陽極バスケット5およびカドミウム陰極6に取
り付けた陽極棒8,陰極棒9をそれぞれ所定の電解電力
を供給する電圧供給手段12としての電源を具備してい
る。
【0004】そして、前記構成のプルトニウム原子力燃
料再処理用電解槽1によれば、使用済燃料13は、次のよ
うに再処理・精製回収される。すなわち、電解槽1の下
部溶融金属プール領域の溶融金属相3に溶融金属プール
として例えば溶融カドミウムを、浮遊溶融電解質の溶融
塩相4に溶融塩電解質として例えば塩化カリウム−塩化
リチウムなどの溶融塩をそれぞれ収容する。
【0005】一方、陽極バスケット5に有用な原子燃料
成分および不要な核分裂電解質を含む使用済燃料13を収
納し保持させ、その陽極バスケット5を溶融金属相3中
に挿入,配置し、使用済燃料13を溶融金属相3中に溶解
し含有させる。
【0006】この使用済燃料13の溶融金属相3中への溶
解,含有において、溶融金属相3にカドミウムを使用す
ると使用済燃料13に付随的に混在している被覆管の材料
成分や不要な核分裂生成物のうち、溶融金属相3に対し
て溶解度の低い成分、例えば鉄,クロム,モリブデンな
どは溶解せずに残渣として残る。
【0007】そして、溶融金属相3に溶解した有用な原
子燃料成分および不要な核分裂生成物のうち、塩化物生
成自由エネルギーの絶対値が比較的大きい物質(換言す
ると塩化物に比較的なり易い物質)、例えばバリウム,
カリウム,ナトリウム,ネオジウム,キュリウム,プル
トニウム,ウラン,ジルコニウムなどは酸化されて、溶
融金属相3から溶け出し、溶融塩相4中に移行して塩化
物化する。
【0008】逆に、前記溶融金属相3に溶解した有用な
原子燃料成分および不要な核分裂生成物のうち、塩化物
生成自由エネルギーの絶対値が小さい物質(換言すると
塩化物になり難い物質)、例えばロジウム,パラジウム
などは酸化されず、溶融金属(陽極)相3に残留する。
【0009】一方、このような状態で所要の電解電力を
供給すると、溶融金属相3から溶け出し、溶融塩相4中
に移行して塩化物となっている有用な原子燃料成分およ
び不要な核分裂生成物のうち、例えばキュリウム,プル
トニウム,ウラン,ジルコニウムなどは還元されてカド
ミウム陰極6の表面に析出するが、例えばバリウム,カ
リウム,ナトリウム,セリウム,ネオジウムの塩化物は
還元されず、そのまま溶融塩相4中に塩化物として残留
する。
【0010】つまり、塩化物生成自由エネルギーに対応
した電位を印加することによって、溶融塩相4中のカド
ミウム陰極6の表面に析出する物質(成分)の種類を選
択,制御し得ることになる。
【0011】このような現象に基づいて、有用な原子燃
料成分および不要な核分裂生成物が混合状態で含まれる
使用済金属燃料から、プルトニウム,ウラン,ジルコニ
ウムなどの有用な原子燃料成分が選択的に濃縮,回収さ
れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような溶融塩電解
精製装置において、カドミウム陰極6への電解析出を効
率よく行うためには、溶融塩電解質つまり、溶融塩相4
中のウラン,プルトニウムの陽イオンを還元して十分に
カドミウム陰極6中に拡散させ溶解させる必要がある。
【0013】しかしながら、カドミウム陰極6の表面に
蓄積したウランは表面で成長し、カドミウム陰極6の表
面を覆ったり樹枝状に発達した結晶、つまりデンドライ
ト結晶状に成長して陽極バスケット5と短絡するため、
プルトニウムのカドミウム陰極6中への析出が妨げられ
てしまうなどの課題がある。
【0014】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、カドミウム
陰極と溶融塩との界面に析出するウランデンドライト結
晶を押し倒し、せん断してカドミウム陰極中に沈降させ
て、プルトニウムのカドミウム陰極への電解析出を効率
よく行うことができるウランとプルトニウムの回収装置
としての溶融塩電解精製装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、金属
容器と、この金属容器内に収納された溶融金属相および
溶融塩相と、この溶融塩相および前記溶融金属相中に没
入して設けられた使用済燃料を収納する陽極バスケット
と、前記溶融塩相中に没入しカドミウム陰極が収納され
た絶縁容器と、前記陽極バスケットおよびカドミウム陰
極に電圧を印加する電源とを具備した溶融塩電解精製装
置において、前記絶縁容器内に前記カドミウム陰極中を
相互に接触しながらそれぞれ任意の速度,方向に回転自
在の上下一対の上側羽根および下側羽根を設けたことを
特徴とする。
【0016】請求項1の発明によれば、絶縁容器と溶融
塩とカドミウム陰極の表面が接する部分に析出し溶融塩
中に成長するウランデンドライト状結晶を、カドミウム
陰極と溶融塩の界面近傍に設置された互いに接触しなが
ら任意の速度,方向に回転する上下2枚の羽根により押
し倒し、せん断してカドミウム陰極中に沈降させること
ができる。
【0017】請求項2の発明は、前記上側羽根は下向き
の流れを発生するような角度を付けて設置され、前記上
側羽根および下側羽根は互いに逆方向に回転し、接触面
はカドミウム陰極表面から上方に位置することを特徴と
する。
【0018】請求項2の発明によれば、上下一対の上側
羽根と下側羽根は互いに逆方向に回転することによりせ
ん断されたウランデンドライトを速やかにカドミウム陰
極中に沈降させることができる。
【0019】請求項3の発明は、前記上側羽根は下向き
の流れを発生するような角度を付けて設置され、前記上
側羽根および下側羽根は同方向に回転し、かつ上側羽根
が下側羽根に比べ速く回転するか、または前記下側羽根
は上向きの流れを発生するような角度を付けて設置され
ており、前記上側羽根および下側羽根は互いに逆方向に
回転し、かつ上側羽根が下側羽根に比べ速く回転するこ
とを特徴とする。
【0020】請求項3の発明によれば、上下一対の上側
羽根と下側羽根は同方向に回転し、かつ上側羽根の方が
速く回転することによりせん断されたウランデンドライ
トのカドミウム陰極中への沈降を促進することができ
る。
【0021】また、上側羽根は下向きの流れを発生する
ような角度を付け、かつ下側羽根は上向きの流れを発生
するような角度を付けて設置すると、上下2枚の羽根は
互いに逆方向に回転し、かつ上側羽根の方が速く回転す
ることによりせん断部位により多くのウランデンドライ
トを含む流体を導くことが可能であり、せん断されたウ
ランデンドライトのカドミウム陰極中への沈降を促進す
ることができる。
【0022】請求項4の発明は、前記下側羽根は回転方
向に対して開いた櫛状に形成されており、前記上側羽根
および下側羽根は互いに逆方向に回転するか、または同
方向に回転しかつ前記下側羽根が前記上側羽根に比較し
て速く回転することを特徴とする。
【0023】請求項4の発明によれば、羽根は互いに逆
方向に回転することにより、せん断部位においてウラン
デンドライトが滑って外側に逃げようとするのを防止す
ることができる。
【0024】また、下側羽根は回転方向に対して開いた
櫛状に形成されており、上側羽根および下側羽根は同方
向に回転しかつ下側羽根の方が速く回転することによ
り、せん断部位においてウランデンドライトが滑って外
側に逃げようとするのを防止することができる。
【0025】請求項5の発明は、前記上側羽根は下向き
の流れを発生するような角度を付けて設置され、前記下
側羽根は回転方向に対して開いた櫛状に形成されてお
り、前記上側羽根および下側羽根は互いに逆方向に回転
することを特徴とする。
【0026】請求項5の発明によれば、上側羽根と下側
羽根は互いに逆方向に回転することにより、せん断部位
においてウランデンドライトが滑って外側に逃げようと
するのを防止するとともにせん断されたウランデンドラ
イトのカドミウム陰極中への沈降を促進することができ
る。
【0027】請求項6の発明は、前記下側羽根は回転方
向に対して前記カドミウム陰極の液体が前進するような
形状を有する前進翼に形成されており、前記上側羽根お
よび前記前進翼は互いに逆方向に回転するか、または同
方向に回転し、かつ前記前進翼は前記上側羽根に比較し
て速く回転することを特徴とする。
【0028】請求項6の発明によれば、上側羽根と前進
翼の回転による遠心力,せん断部位による滑りによって
ウランデンドライトが外側に逃げようとするのを防止す
ることができる。
【0029】また、上側羽根と前進翼は同方向に回転し
かつ前進翼の方が速く回転することにより、上側羽根と
前進翼の回転による遠心力,せん断部位による滑りによ
ってウランデンドライトが外側に逃げようとするのを防
止することができる。
【0030】請求項7の発明は、前記上側羽根は下向き
の流れを作るよう角度を付けて設置され、前記下側羽根
は回転方向に対して前進翼に形成されており、前記上側
羽根および前進翼は互いに逆回転することを特徴とす
る。
【0031】請求項7の発明によれば、上側羽根と前進
翼は互いに逆回転することにより、上側羽根と前進翼の
回転による遠心力,せん断部位による滑りによってウラ
ンデンドライトが外側に逃げようとするのを防止すると
ともにせん断されたウランデンドライトのカドミウム陰
極中への沈降を促進することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1により本発明に係る使用済燃
料からウラン,プルトニウムを回収するための溶融塩電
解精製装置の第1の実施の形態を説明する。図1におい
て、電解槽1は金属容器2と、この金属容器2内に収納
された下部溶融金属プール領域として使用済金属を溶解
し含有した溶融状態の溶融金属相3と、この溶融金属相
3上に形成される浮遊溶融塩電解質の溶融塩相4と、前
記金属容器2内の溶融金属相3へ挿脱自在に配置された
使用済燃料13を収納する保持バスケットを兼ねる陽極バ
スケット5と、前記金属容器2内の中間領域へ挿脱自在
に配置されたカドミウム陰極6と、このカドミウム陰極
6を収納する絶縁容器7と、前記陽極バスケット5およ
びカドミウム陰極を取り付けた陽極棒8および陰極棒9
をそれぞれ所定の領域の溶融金属相3,溶融塩相4に挿
脱させる挿脱手段を備えた電極装着部10,11と、前記陽
極バスケット5およびカドミウム陰極6にそれぞれ所定
の電解電力を供給する電圧供給手段12としての電源を具
備している。
【0033】ここで、本実施の形態では、とくに絶縁容
器7内のカドミウム陰極6の液面より上方に上側羽根14
と、液面より下方に下側羽根15からなる上下一対の回転
羽根が設けられている。上側羽根14の上面には大径円筒
状シャフト16が接続し、下側羽根15の上面には大径円筒
状シャフト16内に挿入される小径円筒状シャフト17が接
続している。小径円筒状シャフト17内には陰極棒9が挿
入される。
【0034】大径円筒状シャフト16の外周面には歯車状
にラック(図示せず)が形成されており、このラックに
噛み合う歯車18が第1のモータ19のシャフト20に取り付
けられている。一方、小径円筒状シャフト17の外周面に
も歯車状にラック(図示せず)が形成されており、この
ラックに噛み合う歯車21が第2のモータ22のシャフト23
に取り付けられている。
【0035】第1および第2のモータ19,22を正または
逆回転駆動することにより歯車18,21およびシャフト1
6,17を介して上側羽根14および下側羽根15は回動す
る。ここで、電解槽1内での電気分解工程において、前
記第1および第2のモータ19,22から上下一対の上側羽
根14,下側羽根15までの構成によって絶縁容器7内の溶
融塩中に析出するウランデンドライト結晶を圧縮,粉砕
してカドミウム陰極6中に沈めて除去し、プルトニウム
の析出を容易化するウランデンドライト除去装置を構成
する。
【0036】すなわち、カドミウム陰極7の表面および
絶縁容器7内の溶融塩中に成長するウランデンドライト
結晶をせん断しカドミウム陰極6中に沈降させる。ウラ
ンデンドライト除去装置は第1のモータ19により回転駆
動される上側羽根14と第2のモータ22により回転駆動さ
れる下側羽根15とを主体とし、小径円筒状シャフト17内
に陰極棒9を取り付けて構成されている。
【0037】カドミウム陰極6の表面および絶縁容器7
内溶融塩中に成長するウランデンドライトは上側羽根14
および下側羽根15により押し倒されるか、せん断され、
カドミウム陰極6の表面から効率的に除去され絶縁容器
7内のカドミウム陰極6中に沈降し、均一に拡散して溶
解する。したがって、カドミウム陰極6相の表面でのウ
ランの蓄積やそれを核とする異常なウランデンドライト
結晶の偏析成長を抑制でき、カドミウム陰極6への電解
析出を効率よく行うことができる。
【0038】つぎに図2により本発明の第2の実施の形
態を説明する。本実施の形態は第1の実施の形態におけ
る上側羽根14と下側羽根15が回転した際にカドミウム陰
極6の液体に下向きの流れ24を発生させるように軸心に
対して傾斜させてそれぞれの円筒状シャフト16,17に傾
斜状上側羽根14aと傾斜状下側羽根15aを取り付けたこ
とにある。その他の部分は第1の実施の形態と同様なた
め、その要部のみを示している。
【0039】すなわち、本実施の形態は下向きの流れ24
を発生させるような角度を有する傾斜状上側羽根14aと
傾斜状下側羽根15aを設けることにより、析出したウラ
ンデンドライト結晶を押し倒しまたはせん断して下側羽
根15aからカドミウム陰極6中に速やかに沈降させるこ
とができる。この結果、圧縮,粉砕されたウランデドラ
イト結晶の傾斜状上下側羽根14a,15a間に残る量を抑
えることができる。また、傾斜状上側羽根14aと傾斜状
下側羽根15aを相互に逆回転させることにより上記と同
様の効果が得られる。
【0040】つぎに図3により本発明の第3の実施の形
態を説明する。本実施の形態は第2の実施の形態におけ
る傾斜状上側羽根14aと傾斜状下側羽根15aにおいて傾
斜状上側羽根14aには下向きの流れ24を発生するような
角度を付けて設置し、傾斜状下側羽根15aには上向きの
流れ25を発生するような角度を付けて設置したことにあ
る。その他の部分は第2の実施の形態と同様なため、そ
の要部のみ示している。
【0041】本実施の形態によれば、2枚の傾斜状上側
羽根14aと下側羽根15aとを相互に逆回転させ、かつ傾
斜状上側羽根14aが下側羽根15aに比較して速く回転さ
せることにより、せん断部位により多くウランデンドラ
イトを含む流体を導くことができ、せん断されたウラン
デンドライトのカドミウム陰極6中への沈降を促進する
ことができる。
【0042】つぎに図4により本発明の第4の実施の形
態を説明する。本実施の形態は第1の実施の形態におけ
る下側羽根15の代りに回転方向26に対して開いた櫛歯を
有する櫛状羽根27を設置したことにある。
【0043】本実施の形態によれば、櫛状羽根27を上側
羽根14と逆回転させることにより、せん断部においてウ
ランデンドライトが上側羽根14と櫛状羽根27に挟まれて
外側に逃げようとするのを防止することができ、効率的
にウランデンドライトをせん断することができる。
【0044】また、上側羽根14と櫛状羽根27を同方向に
回転させ、かつ上側羽根14を櫛状羽根27に比較して速く
回転させることにより、せん断部位においてウランデン
ドライトが上側羽根14と櫛状羽根27に挟まれ、滑って外
側へ逃げようとするのを防止することができ、効率的に
ウランデンドライトをせん断することができる。
【0045】つぎに図5により本発明の第5の実施の形
態を説明する。本実施の形態は第4の実施の形態におけ
る上側羽根14の代りに傾斜状上側羽根14aに置き換えた
ことにある。
【0046】本実施の形態によれば、傾斜状上側羽根14
aを下向きの流れ24を発生させるような角度とし、櫛状
羽根27を回転方向26に対して開いた櫛歯とし、これら2
枚の羽根14a,27を相互に逆方向に回転させることによ
り、せん断部位においてウランデンドライトが2枚の羽
根14a,27に挟まれ、滑って外側に逃げようとするのを
防止することができる。また、せん断されたウランを速
やかにカドミウム陰極6内に沈降することができる。
【0047】つぎに図6および図7により本発明の第6
の実施の形態を説明する。本実施の形態は第1の実施の
形態における下側羽根15の代りに前進翼28を回転方向26
に対し設けたことにある。図7は図6の上面図である。
前進翼28は回転方向26に対してカドミウム陰極6の液体
が前進するように途中から折れ曲った段部が形成された
ものである。
【0048】本実施の形態において、前進翼28と上側羽
根14を相互に逆回転させることによりせん断部位におい
てウランデンドライトが2枚の羽根14,28に挟まれ滑っ
て外側へ逃げようとすることを防止でき、さらに羽根1
4,28が回転することにより羽根前縁によるウランデン
ドライトが遠心力で外側へ逃げていくことを防止でき、
ウランデンドライトを効率的にせん断することができ
る。
【0049】また、本実施の形態において、上側羽根14
と前進翼28を同方向に回転させ、かつ上側羽根を前進翼
28に比較して速く回転させることにより、せん断部位に
おいてウランデンドライトが上側羽根14と前進翼28に挟
まれ滑って外側へ逃げようとすることを防止でき、さら
に上側羽根14と前進翼28の前縁にあるウランデンドライ
トが遠心力で外側へ逃げていくことを防止でき、ウラン
デンドライトを効率的にせん断することができる。
【0050】つぎに図8により本発明の第7の実施の形
態を説明する。本実施の形態は第6の実施の形態におい
て、上側羽根14の代りに傾斜状上側羽根14aを設けたこ
とにある。本実施の形態によれば、図8に示すように傾
斜状上側羽根14aを下向きの流れ24を発生させるような
角度形状とし、前進翼28を下側羽根の代りに設ける。
【0051】本実施の形態によれば、傾斜状上側羽根14
aと前進翼28を互いに逆方向に回転させることにより、
せん断部位においてウランデンドライトが傾斜状上側羽
根14aと前進翼28に挟まれ滑って外側に逃げようとする
ことを防止できる。
【0052】また、傾斜状上側羽根14aと前進翼28が回
転することにより傾斜状上側羽根14aと前進翼28の前縁
にあるウランデンドライトが遠心力で外側に逃げていく
ことを防止して、ウランデンドライトを効率的にせん断
することができ、さらに、せん断されたウランを速やか
にカドミウム内部に沈降させることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、カドミウム陰極の表面
および溶融塩中に析出してきたウラン,プルトニウムな
どの析出金属デンドライトが、カドミウム陰極の表面ま
たは絶縁容器内上部を回転する上下一対の回転羽根によ
り破砕せん断され微粒子化して絶縁容器のカドミウム陰
極中に沈降し、均一に拡散して溶解するので、カドミウ
ム陰極へのウラン,プルトニウムの電解析出を効率よく
行うことができる。
【0054】したがって、ウランおよびプルトニウムの
回収効率を高めることができ、経済的に採算のとれる処
理能力を持つウランとプルトニウムを回収するための溶
融塩電解精製装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶融塩電解精製装置の第1の実施
の形態を一部ブロックで示す縦断面図。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態の要部を示す斜
視図。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態の要部を示す斜
視図。
【図4】本発明に係る第4の実施の形態の要部を示す斜
視図。
【図5】本発明に係る第5の実施の形態の要部を示す斜
視図。
【図6】本発明に係る第6の実施の形態の要部を示す斜
視図。
【図7】図6の上面図。
【図8】本発明に係る第7の実施の形態の要部を示す斜
視図。
【図9】従来の溶融塩電解装置を一部電気回路で示す縦
断面図。
【符号の説明】
1…電解槽、2…金属容器、3…溶融金属相、4…金属
容器、5…陽極バスケット、6…カドミウム陰極、7…
絶縁容器、8…陽極棒、9…陰極棒、10…陽極装着部、
11…陰極装着部、12…電圧供給手段、13…使用済燃料、
14…上側羽根、14a…傾斜状上側羽根、15…下側羽根、
15a…傾斜状下側羽根、16…大径円筒状シャフト、17…
小径円筒状シャフト、18,21…歯車、19…第1のモー
タ、20,23…モータのシャフト、22…第2のモータ、24
…下向きの流れ、25…上向きの流れ、26…回転方向、27
…櫛状羽根、28…前進翼。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属容器と、この金属容器内に収納され
    た溶融金属相および溶融塩相と、この溶融塩相および前
    記溶融金属相中に没入して設けられた使用済燃料を収納
    する陽極バスケットと、前記溶融塩相中に没入しカドミ
    ウム陰極が収納された絶縁容器と、前記陽極バスケット
    およびカドミウム陰極に電圧を印加する電源とを具備し
    た溶融塩電解精製装置において、前記絶縁容器内に前記
    カドミウム陰極中を相互に接触しながらそれぞれ任意の
    速度,方向に回転自在の上下一対の上側羽根および下側
    羽根を設けたことを特徴とする溶融塩電解精製装置。
  2. 【請求項2】 前記上側羽根は下向きの流れを発生する
    ような角度を付けて設置され、前記上側羽根および下側
    羽根は互いに逆方向に回転し、接触面はカドミウム陰極
    表面から上方に位置することを特徴とする請求項1記載
    の溶融塩電解精製装置。
  3. 【請求項3】 前記上側羽根は下向きの流れを発生する
    ような角度を付けて設置され、前記上側羽根および下側
    羽根は同方向に回転し、かつ上側羽根が下側羽根に比べ
    速く回転するか、または前記下側羽根は上向きの流れを
    発生するような角度を付けて設置されており、前記上側
    羽根および下側羽根は互いに逆方向に回転し、かつ上側
    羽根が下側羽根に比べ速く回転することを特徴とする請
    求項1記載の溶融塩電解精製装置。
  4. 【請求項4】 前記下側羽根は回転方向に対して開いた
    櫛状に形成されており、前記上側羽根および下側羽根は
    互いに逆方向に回転するか、または同方向に回転しかつ
    前記下側羽根が前記上側羽根に比較して速く回転するこ
    とを特徴とする請求項1記載の溶融塩電解精製装置。
  5. 【請求項5】 前記上側羽根は下向きの流れを発生する
    ような角度を付けて設置され、前記下側羽根は回転方向
    に対して開いた櫛状に形成されており、前記上側羽根お
    よび下側羽根は互いに逆方向に回転することを特徴とす
    る請求項1記載の溶融塩電解精製装置。
  6. 【請求項6】 前記下側羽根は回転方向に対して前記カ
    ドミウム陰極の液体が前進するような形状を有する前進
    翼に形成されており、前記上側羽根および前記前進翼は
    互いに逆方向に回転するか、または同方向に回転し、か
    つ前記前進翼は前記上側羽根に比較して速く回転するこ
    とを特徴とする請求項1記載の溶融塩電解精製装置。
  7. 【請求項7】 前記上側羽根は下向きの流れを作るよう
    角度を付けて設置され、前記下側羽根は回転方向に対し
    て前進翼に形成されており、前記上側羽根および前記前
    進翼は互いに逆回転することを特徴とする請求項1記載
    の溶融塩電解精製装置。
JP9316687A 1997-11-18 1997-11-18 溶融塩電解精製装置 Pending JPH11148995A (ja)

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