JPH06273578A - 溶融塩電解精製法 - Google Patents

溶融塩電解精製法

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JPH06273578A
JPH06273578A JP6500693A JP6500693A JPH06273578A JP H06273578 A JPH06273578 A JP H06273578A JP 6500693 A JP6500693 A JP 6500693A JP 6500693 A JP6500693 A JP 6500693A JP H06273578 A JPH06273578 A JP H06273578A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融塩中の被回収体であるウランの濃度を一
様に保ち、固体陰極表面にほぼ均一に微細なデンドライ
トを析出させることによって電気的短絡を防止し、ウラ
ンの回収効率も向上する溶融塩電解精製法の提供を目的
とする。 【構成】 使用済み核燃料中の少なくともウランを溶解
し含有する溶融カドミウム相2および溶融塩相3のう
ち、溶融塩相3中に浸漬した固体陰極6面にウラン/プ
ルトニウムをデントライト状に電解析出させて再処理す
る溶融塩電解精製法において、前記溶融塩相3中の少な
くともウラン濃度を 0.5〜20 wt%に選択・設定し、かつ
溶融塩相をレイノルズ数で 2.5×102 〜 1×104 に設定
された撹拌動力で撹拌しながら、固体陰極表面に結晶核
をほぼ均一に発生させ、核燃料成分をデンドライトを成
長させることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば金属燃料を用
いた高速増殖炉での使用済み核燃料、つまりウランを再
処理・回収するための溶融塩電解精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高速増殖炉発電プラントで生ずる
使用済み金属燃料を乾式再処理して、使用済み金属燃料
中に含まれるウラン、もしくはウラン−プルトニウム系
の有用な燃料成分を濃縮回収し、かつ不要な核分裂生成
物を分離する手段として、溶融塩電解精製法が試みられ
ている。すなわち、溶融状態のカドミウム相を陽極と
し、この溶融カドミウム相中に溶解・含有した使用済み
金属燃料を、たとえば塩化カリウム(KCl)−塩化リチウ
ム(LiCl)などの溶融塩相を電解質として、溶融塩中に設
置された固体陰極に電解析出させ、使用済み金属燃料に
含まれるウランを陰極析出させ、引き続き混在している
プルトニウムを陰極析出物として回収する手段が注目さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の溶融塩電解精製
法(電解精製手段)によれば、たとえばウランはデンド
ライト状(樹木の枝のように枝分かれして、樹状結晶と
して結晶が成長したもの)の陰極析出物として回収され
る。しかし、前記溶融塩電解精製法においては、固体陰
極と陽極(溶融状態のカドミウム相)との間にある電流
の流れ易い領域、すなわち、固体陰極と陽極との最短距
離を、固体陰極から陽極に向かってデンドライトが急激
に成長する。このため、固体陰極から成長したデンドラ
イトと溶融カドミウム相(陽極)との間が電気的にしば
しば短絡する。この短絡の発生に伴い、電解精製用に流
した電流が電解析出に使われなくなり、電流効率が低下
するとともに、ウランの効率的な(高い回収率での)回
収も望めない。
【0004】前記デントライト成長による短絡防止策と
して、固体陰極の下部面をセラミックスにより絶縁し、
デンドライトが下方へ成長するのを抑制する方法・手段
も提案されている(特開平3-73894 )。しかしながら、
この方法だけではまだ不十分であり、デンドライトを均
一に成長させるためには、たとえば溶融塩相の撹拌や溶
融塩相中ウランなどの濃度、さらに要すれば電解電流密
度など、他の操作条件についても最適化する必要があ
る。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、溶融塩中の被回収体であるウランなどの濃
度を一様に保ち、固体陰極表面にほぼ均一に微細なデン
ドライトを析出させることによって電気的短絡を防止
し、ウランなどの回収効率も向上する溶融塩電解精製法
の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶融塩電解
精製法は、使用済み核燃料中の少なくともウランを溶解
し含有する溶融カドミウム相および溶融塩相のうち、溶
融塩相中に浸漬した固体陰極面に少なくともウランをデ
ントライト状に電解析出させて再処理する溶融塩電解精
製法において、前記溶融塩相中のウランの濃度を 0.5〜
20wt% に設定し、かつ少なくとも溶融塩相をレイノルズ
数で、 2.5×102 〜 1×104 に設定された撹拌動力で撹
拌しながら、溶融相中のウランの濃度分布をほぼ均一に
保持する一方、固体陰極の初期電流密度を所要の範囲に
選択・設定することにより、前記固体電極面への結晶核
の均一な発生を促し、もって微細なデンドライトを均
一、かつ効率よく成長させ、ウランやプルトニウムの回
収効率を向上させることを骨子としている。
【0007】
【作用】溶融塩相中のウラン濃度を所定範囲内に保つ一
方、電解進行中は継続的に少なくとも溶融塩相を所定の
撹拌動力で撹拌し、溶融塩相中のウラン濃度を均一に保
持することで、電解による陰極析出物の不均一な発生お
よび急激な成長が容易、かつ確実に抑制される。また、
初期電流密度を所要の範囲内に選択・設定したことによ
り、所要の電解を容易に起こしながら、一方では、その
電解による陰極析出物の成長がコントロールされるた
め、電流効率も向上する。さらに固体陰極を比較的低速
で回転させることにより、電解初期における固体陰極表
面への結晶核の発生がほぼ均一に制御される傾向が助長
される。つまり、被電解溶融塩相中の被処理体としての
ウラン濃度の制御,撹拌によるウランなど被処理体濃度
の均一化に伴い、固体陰極表面に均一に多数の結晶核が
容易に生成する。そして、電解が進んでも、溶融カドミ
ウム相に溶融・含有するウランおよび混在するプルトニ
ウムなどが、順次移行(供給)するので、溶融塩相中の
少なくともウラン濃度は、常にほぼ均一に保持されるこ
とになり、陰極析出物の局所的な成長が抑制され、固体
陰極表面に均一に析出・成長させることが可能となる。
このような理由に基づき、陰極析出物と陽極との電気的
短絡は起こりにくくなり、ウランおよび混在しているプ
ルトニウムの電解回収の効率が向上されることになる。
ここでの電解回収においては、ウランが優先的に回収さ
れた後、プルトニウム(混在しているとき)が回収され
る。
【0008】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明に係る使
用済核燃料の溶融塩電解精製法の実施例を説明する。
【0009】図1は本発明の実施態様を模式的に示した
もので、次のような構成の溶融塩電解装置を用意して行
われる。すなわち、電解槽1には比重差に対応し、相別
化して溶融カドミウム相2(下側)、および溶融塩相3
(上側)が満たされている。また、前記電解槽1内の溶
融カドミウム相2中には、模擬使用済み核燃料を収容し
たバスケット4、および溶融カドミウム相2撹拌用の撹
拌器5がそれぞれ挿入・配置され、また電解槽1内の溶
融塩相3、たとえば塩化カリウム−塩化リチウム系の溶
融塩3の中には、回転可能なたとえば銀/塩化銀(Ag/
AgCl)系の固体陰極6、および溶融塩相撹拌用の撹拌器
7が挿入・配置されており、さらに電解のための電解電
源8が配置されている。
【0010】そして、前記バスケット4に収容された使
用済核燃料の模擬物質であるたとえば天然ウランは、溶
融カドミウム相2内に溶解される。このとき、溶融カド
ミウム相2中のウラン濃度を 0.5〜2.5wt%(たとえば2w
t%)に設定し、また溶融塩相3中の濃度を 0.5〜 20wt%
(たとえば8wt%)に設定する。さらに、溶融カドミウム
相撹拌用の撹拌器5、および溶融塩相撹拌用の撹拌器7
(ただし直径40mmのインペラの場合)の撹拌速度をそれ
ぞれ10〜300rpm(たとえば70 rpm)に、固体陰極6(た
だし直径50mmの場合)の回転数を 1〜20 rpm(たとえば
10 rpm)にそれぞれ設定し、固体陰極6の初期電流密度
を0.01〜 0.7A/cm2 (たとえば 0.3A/cm2 )に設定して
電解を行う。この溶融塩電解においては、電流密度が高
く、撹拌により溶融塩相3中のウラン濃度は均一に保た
れるため、固体陰極6の表面に均一にウランの結晶核が
成長する。なお、このウラン結晶核の成長は、前記に固
体陰極6の回転により、さらに結晶核成長が均一化さ
れ、電解精製の進行に伴う固体陰極6表面のウラン析出
物9は、微細なデンドライト状に成長する。
【0011】ところで、前記ウランの結晶核の析出・成
長は、溶融塩相3中で進行するため、結晶核の析出・成
長で消費されるウラン分は、溶融カドミウム相2から溶
融塩相3との界面を通って供給される。このとき、溶融
塩相3中の固体陰極6近傍でのウラン濃度と、溶融カド
ミウム相2−溶融塩相3界面のウラン濃度とは一時的に
不均一となるが、溶融塩相3を所要の撹拌動力により撹
拌機7で撹拌することによって、溶融塩相3中のウラン
濃度は容易に均一に保たれる。その結果、固体陰極6へ
のウラン析出物9は均一に成長を続けることになり、固
体陰極6への局部的な成長に起因する固体陰極析出物9
と、陽極として機能する溶融カドミウム相2との電気的
短絡が起こりにくくなるため、電流効率が向上してウラ
ンの回収量を増加することができる。そして、前記ウラ
ンの回収が進行するのに伴い、プルトニウムが混在して
いるときは、引き続き固体陰極6側にプルトニウムが析
出・回収される。
【0012】なお、上記例示の数値は一例であり、各数
値については以下に示す範囲に置き換え、実施すること
が可能であった。
【0013】先ず、溶融塩相3中のウラン(被回収体)
の濃度は、 0.5〜20wt% の範囲に選択・設定する必要が
ある。その理由は濃度が0.5wt%未満の場合、図2に示す
ように固体陰極6の電位を大きくしないと、溶融塩相3
中に電流が流れにくくなるため、電解電位を負の方へ高
くしなければならない。このような状況では、目的とす
るウランやプルトニウム以外の金属イオンである核分裂
生成物(PF)が析出したり、溶融塩が分解するなど電解
反応上で不都合が生じるため、操作条件として避ける必
要がある。また、濃度が20wt% を超えると、ウランなど
が大量に存在することにより、溶融塩相3の粘性が上が
って撹拌効果が低下するので、良好な撹拌効果も期待し
得なくなり、溶融塩相3中のウラン濃度が不均一にな
る。このように、溶融塩相3中のウラン濃度を上記範囲
内に設定し、かつ後述する溶融塩相の撹拌、初期電流密
度の選択・設定などし電解を行うことにより、図3に示
すように約80〜90% の電流効率を得ることができる。
【0014】さらに、少なくとも溶融塩相3を撹拌する
ための撹拌動力は、レイノルズ数で2.5×102 〜 1×10
4 であるが、実質的には回転数で規定することもでき
る。たとえば、直径40mmのインペラで10〜300rpmの範囲
で実施可能である。一般に、撹拌効果は撹拌速度で定義
できないので、レイノルズ数の撹拌動力で定義され、こ
の値の算出は以下に示すごとくなされる。
【0015】レイノルズ数は次式で定義される。
【0016】Nre=ρuDi/μ=ρnDi2 /μ μ:液体の粘度 ρ:液体の密度 u:液の円周方向速度 Di:インペラの直径 n:インペラの回転数 撹拌速度10〜300rpmの場合の計算結果を示すと、2.5×1
02 〜 1×104 の無次元数となる。
【0017】また、前記のように定義されるレイノルズ
数は、蒸気実施例の系において、単位体積当たりの撹拌
動力Pを、撹拌動力P=Np・Pn3 Di5 /gcと定
義することも可能である。
【0018】ここでNpは抵抗係数であり、前記Nre
数の関数として求められる。
【0019】そして、単位体積(V)当たりの撹拌動力
はP/V…[ps/m3 ]…で定義され、回転数を上式に代
入して求めると、3.7×10-7〜 8.9×10-3[ps/m3 ]の
範囲になる。
【0020】以上に示したように、溶融塩相3を撹拌す
る上で充分な撹拌効果を得るためには、撹拌動力または
レイノルズ数で上記の値に選択・設定する必要があり、
実用的に撹拌速度で表現するならば10〜300rpmに選択・
設定される。つまり、10rpm未満では撹拌動力が低すぎ
充分な撹拌効果が得られないし、また、300rpmを超える
撹拌速度では撹拌動力が大き過ぎ、固体陰極への析出物
9が剥離する可能性があるためである。なお、溶融塩相
3を前記範囲の撹拌速度で30〜180min程度撹拌すること
により、図4に示すごとく、溶融塩相3中のウラン濃度
を容易に均一化し得る。すなわち、溶融塩相3の高さ
(深さ)方向の異なったポイントでウラン濃度を調べた
ところ、溶融塩相3中のウラン濃度に関係なく、良好な
撹拌が行われていれば、ほとんど濃度差が生じていない
ことが分かった。また、電解槽1内壁面に、数ヵ所のバ
ッフル(邪魔板)を設けることにより、上下方向の対流
が起こり、さらに撹拌効率を向上することができ、ここ
では、溶融塩相3内のウランの濃度差を 1〜2%以内に収
めることが好ましい。さらに、撹拌方法としては上記例
示の方法以外に、溶融塩相3と溶融カドミウム相2を同
時に、しかも逆方向に撹拌することで、溶融塩相3と溶
融カドミウム相2との界面(撹拌相)を薄くし、溶融カ
ドミウム相2から溶融塩相3へのウランの移行速度を速
めることも可能となり、溶融塩相3でのウラン濃度の不
均一化をより容易に防止できる。
【0021】一方、溶融カドミウム相2中のウラン濃度
は、 0.5〜2.5wt%の範囲に選択・設定することが望まし
い。つまり、前記固体電極6における電解析出で消費さ
れた溶融塩相3中のウラン濃度と同量のウランが、溶融
カドミウム相2から溶融塩相3に移行することでバラン
スが保たれる。しかし、溶融カドミウム相2中のウラン
濃度が0.5wt%未満の場合、溶融塩相3へのウラン移行
(供給)速度が、電解速度に追いつかなくなり、電流が
頭打ちになって、目的とする電解速度を維持することが
困難となるばかりでなく、ウラン濃度0.5wt%未満で反応
を行うとすると、逆に、図2の場合と同様に電解電位を
正の方に高くしなければならない。ここで、電解電位を
正の方に高く設定することは、目的とするウラン以外の
物質、たとえばカドミウムなどがイオン状になって溶出
し固体陰極6に析出し、得られる固体電極析出物9の品
位が低下する。このため、溶融カドミウム相2中のウラ
ン濃度を0.5wt%以上とすることが望ましい。また、2.5w
t%は溶融カドミウム相2でのウランの溶融限界であり
(飽和濃度)、2.5wt%を超えると析出する。
【0022】本発明においては、固体陰極の初期電流密
度が0.01〜 0.7A/cm2 の範囲で選択・設定するのが好ま
しい。すなわち電流密度0.01A/cm2 未満では、電解反応
は非常に遅く実用的でない。また、 0.7A/cm2 を超えた
電流密度で電解を行った場合は、固体陰極6への析出物
の成長が急激に起こり、析出に消費(使用)されたウラ
ンの供給が、固体陰極6近傍で追いつかなくなり、電流
が流れにくくなる。そして、電極間距離の極めて近い部
分を流れようとするため、固体陰極6の下部側のみで結
晶が成長し、ひいては、そこから陽極(溶融カドミウム
相2)に向かってデンドライトが異常に成長する。さら
に、この電流密度 0.7A/cm2 を超えた状態では、溶融塩
相3中のウランの消費量に見合う分のウランの供給が追
いつかなくなり、固体陰極6付近でウランの不均一化が
起こり易い。以上の理由から固体陰極6の電流密度は上
記範囲に設定することが好ましく、この範囲で電解を行
うことで、上記図3に示すように 80%以上の高い電流効
率を得ることができる。
【0023】また、固体陰極6の回転速度は、その周速
を 0.3〜5(cm/sec) 程度に設定することにより、前記の
電解精製効率をさらに上げることが可能となるが、実用
的に回転数で表すと、たとえば直径50mmの固体陰極6で
は 1〜20rpm の範囲に選択・設定される。すなわち、固
体陰極6への析出物9を均一に析出させるためには、常
に固体陰極6を回転していることを要するが、図5に示
すように、回転数が大きくなると、析出した結晶に対す
るせん断力が働き、固体陰極6へ析出・成長した結晶が
剥離して、電流効率の低下を招来する傾向が認められ
る。そして、各種の試験結果から、固体陰極6の前記作
用・機能上、固体電極6の周速を 0.3〜5(cm/sec) に設
定するのが望ましいことも確認された。
【0024】なお、上記実施例では、溶融塩相3として
塩化カリウム−塩化リチウム系を例示したが、たとえば
塩化カリウム−塩化ナトリウム系溶融塩,塩化セシウム
−塩化ナトリウム系溶融塩,塩化カリウム−塩化リチウ
ム−塩化ナトリウム系溶融塩,塩化カルシウム−塩化バ
リウ−塩化リチウム−塩化ナトリウム系溶融塩,塩化カ
ルシウム−塩化バリウ−塩化リチウム−塩化カリウム系
溶融塩なども使用可能であり、さらに使用済み核燃料中
の被処理体(被回収体)は、前記例示のウランに限られ
ず、ウラン−プルトニウム混在系であっても、上記選択
・設定された操作条件を採ることにより、同様に処理・
回収することが可能である。
【0025】
【発明の効果】上記説明から分かるように、本発明に係
る少なくともウランを回収するための溶融塩電解精製法
によれば、陰極析出物の局部的な成長に起因する溶融カ
ドミウム相(陽極)との電気的な短絡が容易かつ確実に
防止される。したがって、高い電流効率をもって所要の
溶融塩電解を達成することができ、電極単位面積当たり
のウランの精製・回収量を大幅に増加・向上させること
が可能となる。つまり、高速増殖炉発電プラントで生じ
る使用済み核燃料中から、ウランなど有用な燃料成分を
精製・回収する手段として、実用上多くの利点をもたら
す溶融塩電解精製法といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るよる使用済み燃料の溶融塩電解精
製法の実施態様を模式的に示す断面図。
【図2】溶融塩中のウラン濃度,陰極電位および陰極電
流密度の関係例を示す曲線図。
【図3】本発明の溶融塩電解精製法において、溶融塩中
のウラン濃度と初期陰極電流密度に対する電流効率との
関係例を示す曲線図。
【図4】本発明の溶融塩電解精製法において、溶融塩相
中のウラン濃度と溶融塩相縦(深さ)方向のウラン濃度
分布例を示す濃度分布図。
【図5】本発明の溶融塩電解精製法において、固体陰極
の回転数と電流効率との関係例を示す曲線図。
【符号の説明】
1…電解槽 2…溶融カドミウム相 3…溶融塩相
4…バスケット 5…溶融カドミウム相撹拌機 6…回転型の固体陰極
7…溶融塩相撹拌機 8…電解電源 9…陰極
析出物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東海林 裕一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 松丸 健一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済み核燃料中の少なくともウランを
    溶解し含有する溶融カドミウム相および溶融塩相のう
    ち、溶融塩相中に浸漬した固体陰極面に少なくともウラ
    ンをデントライト状に電解析出させて再処理する溶融塩
    電解精製法において、 前記溶融塩相中のウランの濃度を 0.5〜20wt% に設定
    し、かつ少なくとも溶融塩相をレイノルズ数で 2.5×10
    2 〜 1×104 に設定された撹拌動力で撹拌しながら、固
    体陰極表面に結晶核をほぼ均一に発生させ、デンドライ
    トを成長させることを特徴とする溶融塩電解精製法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶融塩電解精製におい
    て、固体陰極の初期電流密度を0.01〜 0.7A/cm2 に設定
    することを特徴とする溶融塩電解精製法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の溶融塩電解精製におい
    て、溶融カドミウム相中のウランの濃度を 0.5〜2.5wt%
    に設定することを特徴とする溶融塩電解精製法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の溶融塩電解精製におい
    て、固体陰極を周速0.3〜5cm/sec で回転させることを
    特徴とする溶融塩電解精製法。
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