JPH1114874A - 光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバケーブル

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JPH1114874A
JPH1114874A JP9170003A JP17000397A JPH1114874A JP H1114874 A JPH1114874 A JP H1114874A JP 9170003 A JP9170003 A JP 9170003A JP 17000397 A JP17000397 A JP 17000397A JP H1114874 A JPH1114874 A JP H1114874A
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JP
Japan
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optical fiber
groove
slack
cable
fiber cable
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JP9170003A
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English (en)
Inventor
Hideki Tanigawa
英己 谷川
Masao Sasagawa
柾男 笹川
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的大きな余剰長さが確保できると共に全
長にわたって安定した比率で余剰長さが確保できる光フ
ァイバケーブル11を提供する。 【解決手段】 光ファイバケーブル11は光ファイバ保
護体12とその外周を覆う外部保護被覆13とを備え
る。光ファイバ保護体12の外周面に矩形状の収容溝部
15が形成される。光ファイバ16に弛み用波形を付与
する波形ガイド面を有する対の弛み付与スペーサ17を
備える。対の弛み付与スペーサ17の波形ガイド面によ
り、前記光ファイバ16に弛み用波形が付与された状態
で前記収容溝部15に収容される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバに長さ
の余裕としての弛みが付与された状態で収容された光フ
ァイバケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図14および図15に示される構
造の光ファイバケーブル1があり、該光ファイバケーブ
ル1は内部の光ファイバ保護体2と該光ファイバ保護体
2の外周を覆う外部保護被覆3とを備え、前記光ファイ
バ保護体2の中心部には高抗張力体等からなる補強体4
が長さ方向に沿って埋設された構造とされている。
【0003】また、光ファイバ保護体2の外周面には、
周方向に一定間隔を有して複数の収容溝部5が螺旋状に
形成されおり、各収容溝部5にそれぞれ光ファイバテー
プ、光ファイバ心線、光ファイバコア等からなる光ファ
イバ6が収容された構造とされている。
【0004】そして、各収容溝部5に光ファイバ6を収
容するに際して、収容溝部5の長さ以上に光ファイバ6
を過剰に送り込み、蛇行等の自由な形で収容溝部5内に
配置することによって光ファイバ6の余剰長さ、いわゆ
る弛みを確保していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように収容溝部5に光ファイバ6を過剰に送り込むこと
によって光ファイバ6の余剰長さを確保する方法によれ
ば、0.2%程度の僅かな余剰長さしか確保できなかっ
た。この余剰長さは、光ファイバケーブル1を布設した
り、使用する際に作用する引張張力による伸び歪みや曲
げ歪みの範囲をカバーでき、伸び歪みや曲げ歪み等を緩
和するには充分な長さであるが、光ファイバケーブル1
を布設後、その中間部で分岐や接続をするためには充分
な長さではなかった。
【0006】また、その余剰長さの確保も収容溝部5内
における光ファイバ6の自由な変形によるものであり、
光ファイバケーブル1の長さ方向に対して確保できる余
剰長さの比率が安定しない欠点もあった。
【0007】そこで、本発明の課題は、比較的大きな余
剰長さが確保できると共に全長にわたって安定した比率
で余剰長さが確保できる光ファイバケーブルを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの第1の光ファイバケーブルの技術的手段は、収容溝
部に沿って光ファイバが収容されてなる光ファイバケー
ブルにおいて、前記光ファイバに弛み用波形を付与する
波形ガイド部を有する弛み付与スペーサを備え、該弛み
付与スペーサの波形ガイド部により、前記光ファイバに
弛み用波形が付与された状態で前記収容溝部に収容され
た点にある。
【0009】そして、前記光ファイバは重合状とされた
複数の光ファイバテープよりなり、各光ファイバテープ
の幅方向が前記収容溝部の深さ方向に向くように前記収
容溝部に収容された構造としてもよい。
【0010】また、第2の光ファイバケーブルの技術的
手段は、収容溝部に沿って光ファイバが収容されてなる
光ファイバケーブルにおいて、長さ方向に沿って、一方
向または周期的に反転する螺旋状の光ファイバ装着溝を
有する弛み付与スペーサを備え、該弛み付与スペーサの
光ファイバ装着溝に前記光ファイバが装着された状態で
前記収容溝部に収容された点にある。
【0011】さらに、第3の光ファイバケーブルの技術
的手段は、収容溝部に沿って光ファイバが収容されてな
る光ファイバケーブルにおいて、ひも状の弛み付与スペ
ーサを備え、該弛み付与スペーサの周面に前記光ファイ
バが撚り合わせられた状態で前記収容溝部に収容された
点にある。
【0012】また、前記光ファイバケーブルは、光ファ
イバが収容されるケーブル本体部と、該ケーブル本体部
と並行に配設されると共に支持線が埋設された支持線部
とを備え、前記ケーブル本体部は、光ファイバが収容さ
れる収容溝部を有すると共に、該収容溝部の開放端部を
閉塞する溝蓋部を備え、前記収容溝部内に、前記光ファ
イバが前記弛み付与スペーサにより弛みが付与された状
態で収容された構造としてもよい。
【0013】さらに、前記光ファイバケーブルは、前記
収容溝部が複数、並列配置された平型の外部保護本体部
と、前記各収容溝部の開放端部を閉塞する溝蓋部とを備
え、前記各収容溝部内に、前記光ファイバが前記弛み付
与スペーサにより弛みが付与された状態で収容された構
造としてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の各実施形態
を図面に基づいて説明すると、図1ないし図3におい
て、光ファイバケーブル11は、内部の熱可塑性樹脂等
からなる光ファイバ保護体12と該光ファイバ保護体1
2の外周を覆う熱可塑性樹脂等からなる外部保護被覆1
3とを備え、前記光ファイバ保護体12の中心部には高
抗張力体等からなる補強体14が長さ方向に沿って埋設
された構造とされている。
【0015】また、光ファイバ保護体12の外周面に
は、周方向に一定間隔を有して複数(本実施形態では4
個所)の矩形状の収容溝部15が、それぞれ光ファイバ
ケーブル11の長さ方向に対して所定のピッチで螺旋状
に形成されいる。
【0016】そして、各収容溝部15には、光ファイバ
16および該光ファイバ16をその両側より挟持状に保
持する対の弛み付与スペーサ17とがそれぞれ収容され
た構造とされている。
【0017】前記光ファイバ16は、光ファイバテー
プ、光ファイバ心線あるいは複数本を一体化した光ファ
イバコア等からなり、本実施形態では複数の光ファイバ
素線を並列配置して連結された細長帯状の光ファイバテ
ープを複数、重合状に配置した構造とされている。
【0018】また、前記対の弛み付与スペーサ17は、
軟質な合成樹脂等により形成、あるいはそれに加えて多
孔質スポンジ構造等により形成されており、対の弛み付
与スペーサ17の互いに対向する対向面は、図3に示さ
れる如く、その長さ方向に沿って互いに対応する波形状
に形成された波形ガイド部としての波形ガイド面17a
とされ、反対側の外側面17bはそれぞれ平坦面とされ
ている。
【0019】そして、前記重合状とされた光ファイバ1
6の重合方向両側に、各弛み付与スペーサ17がそれぞ
れ配置され、各弛み付与スペーサ17の波形ガイド面1
7aにより光ファイバ16が両側から挟持状に保持され
た状態で図1および図2に示される如く、各収容溝部1
5に収容されている。
【0020】この際、対の弛み付与スペーサ17の波形
ガイド面17aによる挟持により、各光ファイバ16
は、波形ガイド面17aに沿った波形の蛇行状態で、各
収容溝部15に収容されている。
【0021】なお、各波形ガイド面17aは、波形に曲
げられる光ファイバ16の光損失が支障を生じる程度に
増加しないように、適宜ピッチ、振幅の波形に形成され
ている。
【0022】本実施形態は以上のように構成されてお
り、各光ファイバ16は、対の弛み付与スペーサ17の
波形ガイド面17aにより強制的に所定の波形に曲げら
れた状態で各収容溝部15内に収容されているため、こ
の強制的な波形の曲げにより各光ファイバ16は収容溝
部15の長さ方向に対して確実に多くの弛み長さ、即ち
余剰長さ(例えば、数%程度)を確保でき、光ファイバ
ケーブル11の布設や使用に際しての伸び歪みや曲げ歪
み等を緩和するのに充分な長さであると共に、光ファイ
バケーブル11布設後において、その中間部で分岐作業
や接続作業等を実施する場合にも必要で充分な余剰長さ
を確保できる利点がある。
【0023】また、その余剰長さの確保も弛み付与スペ
ーサ17による強制的な波形の曲げによるものであり、
従来のように、蛇行等の自由な形で収容溝部5内に配置
することによって光ファイバ6の余剰長さを確保する場
合と比較して、光ファイバケーブル11の長さ方向全長
にわたって安定した形状で、かつ安定した比率で余剰長
さ(弛み)が確保できる利点がある。
【0024】さらに、弛み付与スペーサ17として、軟
質な合成樹脂や多孔質スポンジ構造を採用することによ
って、光ファイバ16に対する緩衝機能を発揮し得る利
点もある。
【0025】また、波形ガイド面17aのピッチや振幅
の変更により、光ファイバ16の余剰長さを調整できる
利点もある。
【0026】図4ないし図6は第2の実施形態を示して
おり、第1の実施形態と同様構成部分は同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0027】即ち、上記第1の実施形態においては、光
ファイバテープを複数、重合状に配置してなる光ファイ
バ16の重合方向両側に、各弛み付与スペーサ17がそ
れぞれ配置され、各光ファイバテープの幅方向Pが収容
溝部15の深さ方向に対して直交する向きに配置した状
態で収容された構造を示しているが、本実施形態におい
ては、前記各光ファイバテープの幅方向Pが収容溝部1
5の深さ方向に向くように配置した状態で収容された構
造とされている。
【0028】従って、本実施形態によれば、上記第1の
実施形態と同様の効果を有するだけでなく、光ファイバ
16を構成する各光ファイバテープの一方側の端縁部が
収容溝部15の開放端側に並んでいるため、各光ファイ
バテープのうちから任意の1枚のみを選択して容易に収
容溝部15から取り出すことができ、使い勝手に優れる
利点がある。
【0029】また、各光ファイバテープは、その幅方向
Pが収容溝部15内で光ファイバケーブル11の半径方
向に沿って放射状となるように重合状に積層されている
ため、光ファイバケーブル11の曲げに必要とされる各
光ファイバテープの曲げ外側の伸びは、光ファイバ16
の波形の曲げによって付与された弛みによって補償され
て緩和することができ、このような光ファイバテープの
積層配置された構造であっても光ファイバケーブル11
の曲げ機能を容易に確保できる利点がある。
【0030】図7は第3の実施形態を示しており、弛み
付与スペーサ21は前述と同様の材料等により棒状に形
成されており、その周面に長さ方向に対して所定のピッ
チで螺旋状の光ファイバ装着溝21aが形成された構造
とされている。
【0031】そして、光ファイバ装着溝21a内に光フ
ァイバ22を装着した状態で、前述の収容溝部15内に
収容される構造とされている。
【0032】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様、光ファイバ22は、光ファイバ装着溝21aによ
り強制的に所定の螺旋状に曲げられた状態で収容溝部1
5内に収容されているため、この強制的な螺旋状の曲げ
により光ファイバ22は収容溝部15の長さ方向に対し
て確実に多くの弛み長さ、即ち余剰長さを確保でき、光
ファイバケーブル11の布設や使用に際しての伸び歪み
や曲げ歪み等を緩和するのに充分な長さであると共に、
光ファイバケーブル11布設後において、その中間部で
分岐作業や接続作業等を実施する場合にも必要で充分な
余剰長さを確保できる利点がある。
【0033】また、その余剰長さの確保も弛み付与スペ
ーサ21による強制的な螺旋状の曲げによるものであ
り、光ファイバケーブル11の長さ方向全長にわたって
安定した形状で、かつ安定した比率で余剰長さが確保で
き、さらに光ファイバ22に対する緩衝機能も発揮し得
る利点もある。
【0034】この場合、光ファイバ22の弛み量は、光
ファイバ装着溝21aの螺旋のピッチと巻き付けられる
ように装着されている光ファイバ22の螺旋中心からの
半径による撚り込み長さにより適宜設定できる。
【0035】なお、弛み付与スペーサ21の周面に、長
さ方向に対して所定のピッチで一方向に沿って螺旋状の
光ファイバ装着溝21aが形成された構造を示している
が、一方向の螺旋でなく、所定の周期毎に螺旋方向を反
転するいわゆる交互逆撚螺旋構造の光ファイバ装着溝2
1aとしてもよく、この場合には、弛み付与スペーサ2
1の光ファイバ装着溝21aからの光ファイバ22の分
離が容易に行えるという利点もある。
【0036】図8は第4の実施形態を示しており、弛み
付与スペーサ25は前述と同様の材料等によりひも状に
形成されており、光ファイバ26と弛み付与スペーサ2
5とを撚り合わせた状態で、前述の収容溝部15内に収
容される構造とされている。
【0037】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様、光ファイバ26は、弛み付与スペーサ25との撚
り合わせによって強制的に所定の螺旋状に曲げられた状
態で収容溝部15内に収容されているため、この強制的
な螺旋状の曲げにより光ファイバ26は収容溝部15の
長さ方向に対して確実に多くの弛み長さ、即ち余剰長さ
を確保でき、光ファイバケーブル11の布設や使用に際
しての伸び歪みや曲げ歪み等を緩和するのに充分な長さ
であると共に、光ファイバケーブル11布設後におい
て、その中間部で分岐作業や接続作業等を実施する場合
にも必要で充分な余剰長さを確保できる利点がある。
【0038】また、その余剰長さの確保も弛み付与スペ
ーサ25との撚り合わせによる強制的な螺旋状の曲げに
よるものであり、光ファイバケーブル11の長さ方向全
長にわたって安定した形状で、かつ安定した比率で余剰
長さが確保でき、さらに光ファイバ26に対する緩衝機
能も発揮し得る利点もある。
【0039】この場合、光ファイバ26の弛み量は、撚
りのピッチと光ファイバ26の撚りの中心からの半径に
よって決定され、最大の弛みを与える撚り構成は弛み付
与スペーサ25が直線状で、光ファイバ26がその周面
に巻き付くように撚った場合である。
【0040】図9および図10は第5の実施形態を示し
ており、光ファイバケーブル31は架空布設用の自己支
持型ケーブルとされている。
【0041】即ち、光ファイバケーブル31は、光ファ
イバ32が収容されるケーブル本体部33と、該ケーブ
ル本体部33と並行に配設されると共に鋼、鉄等の高抗
張力耐からなる支持線34が埋設された支持線部35
と、これらケーブル本体部33と支持線部35とを一体
に連結する連結部36とから構成されている。
【0042】そして、ケーブル本体部33、支持線部3
5および連結部36は熱可塑性樹脂等により一体に形成
されており、ケーブル本体部33の周面には、光ファイ
バ32が収容される矩形状の収容溝部38が形成される
と共に、該収容溝部38はケーブル本体部33の長さ方
向に沿ってその中心周りに360度以内の角度範囲で往
復揺動、即ち交互に逆方向に螺旋状を描くいわゆる交互
逆撚螺旋状に形成されている。
【0043】また、収容溝部38の開放端部を閉塞する
細長状の溝蓋部39が備えられており、収容溝部38に
おける開放端部の対向面にはそれぞれV溝形状の係止凹
溝40が形成され、溝蓋部39の両側部には、各係止凹
溝40にそれぞれ嵌合されて密着される対応する断面形
状の係止突条41がその長さ方向に沿って形成されてい
る。
【0044】そして、収容溝部38の開放端部に、溝蓋
部39を嵌合すれば、各係止突条41が各係止凹溝40
に嵌合して抜止状に係止され、この溝蓋部39の嵌合係
止により収容溝部38が閉塞される構造とされている。
【0045】また、収容溝部38内には、図3に示され
る構造と同様に、光ファイバ32が対の弛み付与スペー
サ17により両側から挟持状に保持された状態で収容さ
れている。
【0046】本実施形態によれば、上記第1の実施形態
と同様の効果を有すると共に、溝蓋部39の除去によっ
て容易に内部の光ファイバ32および弛み付与スペーサ
17を取り出すことができ、交互逆撚螺旋状の収容溝部
38に対する撚り込みによる弛みと、弛み付与スペーサ
17による波形の曲げによる弛みとが加算されて余剰長
さが確保できるので、より長い余剰長さが確保でき、光
ファイバケーブル31中間部での接続、分岐、変更等の
作業がより容易に行え、この種の作業を比較的多く行う
可能性の高い、ビル、家屋への引き込み区間の光引き込
みケーブル等に利用すればより効果的である。
【0047】また、第1の実施形態のように光ファイバ
保護体12の外周を覆って外部保護被覆13を設ける構
造と比較して、ケーブル本体部33の収容溝部38にお
ける開放端部を溝蓋部39で閉塞する簡略化された構造
であり、ケーブル本体部33、支持線部35および連結
部36の一体成形と支持線34の挿入と収容溝部38の
形成とを1回の製造工程で行い、次いで光ファイバ32
と弛み付与スペーサ17とを一体化した状態で収容溝部
38内に挿入し、溝蓋部39を装着する製造工程とすれ
ば、製造工程の簡略化も図れ、製造コスト低減が図れる
という利点がある。
【0048】図11および図12は第6の実施形態を示
しており、光ファイバケーブル51は床や壁面に対する
敷設に適した平型の蓋付きケーブルとされている。
【0049】即ち、光ファイバ52を収容する収容溝部
53が複数(本実施形態では2列)、並列状に光ファイ
バケーブル51の長さ方向に沿って形成された平型の外
部保護本体部54と、各収容溝部53を覆って外部保護
本体部54に外嵌状に嵌合装着される平型の溝蓋部55
とを備え、これら外部保護本体部54および溝蓋部55
は熱可塑性樹脂等の合成樹脂により成形されている。
【0050】また、外部保護本体部54の両側外面の上
部には、その長さ方向に沿った係止突条56がそれぞれ
形成されており、溝蓋部55の両側内面の下端部には、
その長さ方向に沿った係止突条57がそれぞれ形成され
ている。さらに、溝蓋部55の下面側には、外部保護本
体部54の各収容溝部53位置に対応して、各収容溝部
53内にそれぞれ嵌入される規制突条58が形成されて
いる。
【0051】そして、外部保護本体部54に溝蓋部55
が外嵌された際、各規制突条58が各収容溝部53内に
嵌入状とされ、各係止突条57が各係止突条56に抜止
状に係止されるように構成されている。なお、各係止突
条56と各係止突条57との係止状態は、着脱可能で、
かつ適宜強度で密着係止するように構成されている。
【0052】また、収容溝部53内には、図3に示され
る構造と同様に、光ファイバ52が対の弛み付与スペー
サ17により両側から挟持状に保持された状態で収容さ
れている。
【0053】本実施形態によれば、上記第1の実施形態
と同様の効果を有すると共に、各収容溝部53に嵌入さ
れる規制突条58を設けているため、各収容溝部53内
に収容された各光ファイバ52等の収容溝部53相互間
での不用意な移動が有効に防止できる。
【0054】図13は第7の実施形態を示しており、上
記第6の実施形態における溝蓋部55に代えて、各収容
溝部53の開放端部にそれぞれ個別に閉塞する溝蓋部6
0が嵌合係止された構造とされている。なお、第6の実
施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省
略する。
【0055】また、各収容溝部53の開放端部と各溝蓋
部60との嵌合係止の構造は、第5の実施形態における
ケーブル本体部33における収容溝部38の開放端部と
溝蓋部39との嵌合係止の構造と同様に構成されてい
る。
【0056】さらに、収容溝部53内には、図3に示さ
れる構造と同様に、光ファイバ52が対の弛み付与スペ
ーサ17により両側から挟持状に保持された状態で収容
されている。
【0057】本実施形態によれば、上記第1の実施形態
と同様の効果を有すると共に、上記第6の実施形態と比
較して、個別に溝蓋部60が設けられているため、各収
容溝部53毎に必要とされる溝蓋部60を離脱させて、
必要とされる光ファイバ52を個別に取り出すことがで
き、各光ファイバ52が同時に露出するような不具合が
有効に防止できる。
【0058】なお、上記第5、6、7の実施形態におい
て、収容溝部38、53内に光ファイバ32、52と弛
み付与スペーサ17とを第1の実施形態と同様の方式で
収容した構造を示しているが、光ファイバ32、52と
弛み付与スペーサ17、21、25とを第2、3、4の
実施形態と同様の方式で収容する構造であってもよい。
【0059】また、各溝蓋部39、55、60に一方の
弛み付与スペーサ17と同様の波形ガイド面を備えた、
いわゆる弛み付与スペーサが一体に備えられた構造とし
てもよい。この場合、光ファイバ32、52を弛み付与
スペーサ17の波形ガイド面17aと溝蓋部39、5
5、60の波形ガイド面とで挟持状に保持する構造とさ
れる。そして光ファイバケーブル31、51の収容溝部
38、53より光ファイバ32、52を取り出した場合
は、波形ガイド面を有していない内面が平坦な溝蓋部3
9、55、60に取り替えて使用すればよい。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明の光ファイバケー
ブルによれば、光ファイバに弛み用波形を付与する波形
ガイド部を有する弛み付与スペーサを備え、該弛み付与
スペーサの波形ガイド部により、光ファイバに弛み用波
形が付与された状態で光ファイバケーブルの収容溝部に
収容されたものであり、弛み付与スペーサの波形ガイド
部により強制的に所定の波形に曲げられた状態で収容溝
部に収容されるため、光ファイバに不当な外力や歪みを
与えることなく、光ファイバ全長にわたり安定した比率
で、必要充分な大きさの弛み、即ち余剰長さを確保でき
るという利点がある。
【0061】また、前記光ファイバが重合状とされた複
数の光ファイバテープよりなり、各光ファイバテープの
幅方向が前記収容溝部の深さ方向に向くように前記収容
溝部に収容された構造とすれば、さらに、光ファイバケ
ーブルの曲げ機能が確保できると共に、各光ファイバテ
ープのうちから任意の1枚のみを選択して容易に取り出
すことができ、使い勝手に優れるという利点もある。
【0062】さらに、長さ方向に沿って、一方向または
周期的に反転する螺旋状の光ファイバ装着溝を有する弛
み付与スペーサを備え、該弛み付与スペーサの光ファイ
バ装着溝に光ファイバが装着された状態で収容溝部に収
容された構造や、ひも状の弛み付与スペーサを備え、該
弛み付与スペーサの周面に前記光ファイバが撚り合わせ
られた状態で収容溝部に収容された構造とすることによ
っても、同様に、光ファイバに不当な外力や歪みを与え
ることなく、光ファイバ全長にわたり安定した比率で、
必要充分な大きさの余剰長さを確保できるという利点が
ある。
【0063】また、前記光ファイバケーブルは、光ファ
イバが収容されるケーブル本体部と、該ケーブル本体部
と並行に配設されると共に支持線が埋設された支持線部
とを備え、前記ケーブル本体部は、光ファイバが収容さ
れる収容溝部を有すると共に、該収容溝部の開放端部を
閉塞する溝蓋部を備え、前記収容溝部内に、前記光ファ
イバが前記弛み付与スペーサにより弛みが付与された状
態で収容された構造とすれば、接続、分岐、変更等の作
業が比較的多く行う可能性の高い、ビル、家屋への引き
込み区間の光引き込みケーブル等に有効に利用できる。
【0064】さらに、前記光ファイバケーブルは、前記
収容溝部が複数、並列配置された平型の外部保護本体部
と、前記各収容溝部の開放端部を閉塞する溝蓋部とを備
え、前記各収容溝部内に、前記光ファイバが前記弛み付
与スペーサにより弛みが付与された状態で収容された構
造とすれば、床や壁面に対する敷設に適した平型のケー
ブル等に有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における光ファイバケ
ーブルの断面図である。
【図2】同斜視図である。
【図3】同光ファイバを弛み付与スペーサで挟持した状
態の斜視図である。
【図4】第2の実施形態における光ファイバケーブルの
断面図である。
【図5】同斜視図である。
【図6】同光ファイバを弛み付与スペーサで挟持した状
態の斜視図である。
【図7】第3の実施形態における弛み付与スペーサと光
ファイバの斜視図である。
【図8】第4の実施形態における弛み付与スペーサと光
ファイバの斜視図である。
【図9】第5の実施形態における光ファイバケーブルの
断面図である。
【図10】同斜視図である。
【図11】第6の実施形態における光ファイバケーブル
の断面図である。
【図12】同斜視図である。
【図13】第7の実施形態における光ファイバケーブル
の断面図である。
【図14】従来例を示す光ファイバケーブルの断面図で
ある。
【図15】同斜視図である。
【符号の説明】
11、31、51 光ファイバケーブル 15、38、53 収容溝部 16、22、26、32、52 光ファイバ 17、21、25 弛み付与スペーサ 33 ケーブル本体部 34 支持線 35 支持線部 39 溝蓋部 54 外部保護本体部 55 溝蓋部 60 溝蓋部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収容溝部に沿って光ファイバが収容され
    てなる光ファイバケーブルにおいて、 前記光ファイバに弛み用波形を付与する波形ガイド部を
    有する弛み付与スペーサを備え、 該弛み付与スペーサの波形ガイド部により、前記光ファ
    イバに弛み用波形が付与された状態で前記収容溝部に収
    容されたことを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバは重合状とされた複数の
    光ファイバテープよりなり、各光ファイバテープの幅方
    向が前記収容溝部の深さ方向に向くように前記収容溝部
    に収容されたことを特徴とする請求項1記載の光ファイ
    バケーブル。
  3. 【請求項3】 収容溝部に沿って光ファイバが収容され
    てなる光ファイバケーブルにおいて、 長さ方向に沿って、一方向または周期的に反転する螺旋
    状の光ファイバ装着溝を有する弛み付与スペーサを備
    え、 該弛み付与スペーサの光ファイバ装着溝に前記光ファイ
    バが装着された状態で前記収容溝部に収容されたことを
    特徴とする光ファイバケーブル。
  4. 【請求項4】 収容溝部に沿って光ファイバが収容され
    てなる光ファイバケーブルにおいて、 ひも状の弛み付与スペーサを備え、 該弛み付与スペーサの周面に前記光ファイバが撚り合わ
    せられた状態で前記収容溝部に収容されたことを特徴と
    する光ファイバケーブル。
  5. 【請求項5】 前記光ファイバケーブルは、光ファイバ
    が収容されるケーブル本体部と、該ケーブル本体部と並
    行に配設されると共に支持線が埋設された支持線部とを
    備え、 前記ケーブル本体部は、光ファイバが収容される収容溝
    部を有すると共に、該収容溝部の開放端部を閉塞する溝
    蓋部を備え、 前記収容溝部内に、前記光ファイバが前記弛み付与スペ
    ーサにより弛みが付与された状態で収容されたことを特
    徴とする請求項1、2、3または4記載の光ファイバケ
    ーブル。
  6. 【請求項6】 前記光ファイバケーブルは、前記収容溝
    部が複数、並列配置された平型の外部保護本体部と、前
    記各収容溝部の開放端部を閉塞する溝蓋部とを備え、 前記各収容溝部内に、前記光ファイバが前記弛み付与ス
    ペーサにより弛みが付与された状態で収容されたことを
    特徴とする請求項1、2、3または4記載の光ファイバ
    ケーブル。
JP9170003A 1997-06-26 1997-06-26 光ファイバケーブル Pending JPH1114874A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016532137A (ja) * 2013-09-24 2016-10-13 コーニング オプティカル コミュニケーションズ リミテッド ライアビリティ カンパニー 延伸適性のある光ファイバケーブル

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