JPH11147997A - 電気絶縁用成形材料 - Google Patents

電気絶縁用成形材料

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JPH11147997A
JPH11147997A JP32969397A JP32969397A JPH11147997A JP H11147997 A JPH11147997 A JP H11147997A JP 32969397 A JP32969397 A JP 32969397A JP 32969397 A JP32969397 A JP 32969397A JP H11147997 A JPH11147997 A JP H11147997A
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JP
Japan
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weight
compound
mixture
glycidyl ether
epoxy resin
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JP32969397A
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English (en)
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Akiyoshi Shimoda
晃義 下田
Mitsuo Konishi
満月男 小西
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、成形粘度が低く、紫外線による耐
アーク性や曲げ強度の経時的低下の少ない、耐候性に優
れる電気絶縁用成形材料を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂及び硬化剤を必須成分とす
る硬化性樹脂組成物からなる電気絶縁用成形材料であっ
て、該エポキシ樹脂が、特定の構造を有する少なくとも
2種類以上の特定組成のシクロヘキサンジオールグリシ
ジルエーテル化合物からなる混合物(A) を10〜100
重量%、その他のエポキシ樹脂(B) 0〜90重量%から
なる混合物であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気絶縁用成形材料
に関する。さらに詳しくは、本発明は、重電機器や電子
部品等に用いられる、エポキシ樹脂及び硬化剤を主成分
とする硬化性樹脂組成物からなる電気絶縁用成形材料の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は電気絶縁性等の電気的性
質、機械的性質、接着性等に優れているため、硬化剤と
組み合わせることにより、重電機器、電気機器さらには
電子部品等の成形材料の成分として広く使用されてお
り、その用途分野及び使用量は拡大の傾向にある。近
年、各種電気・電子部品等の性能が向上するにつれ、用
いられる電気絶縁用成形材料に関する性能の一層の向上
が強く望まれている。
【0003】例えば、碍子等の屋外で用いられるエポキ
シ樹脂を成分とする電気絶縁用成形材料に関しては、紫
外線による耐アーク性や曲げ強度等の各種物性の経時的
な劣化が少ないような耐候性の高い材料が望まれてい
る。更に、石英等の充填剤をエポキシ樹脂に配合して用
いられる用途においては、通常は成形可能な粘度と物性
のバランスから添加される充填剤量が制限されている
が、機械的強度や絶縁性をより向上させるため、さらな
る充填剤の添加が可能な低粘度のエポキシ樹脂が望まれ
ている。
【0004】また、プリント基板、コンデンサー類、更
に半導体封止等の電気・電子部品等に用いられる電気絶
縁用成形材料に関しては、これら部品の小型化に伴い、
成形時に発生する該成形材料内の微小ボイドの低減や、
該部品の微細部分への充分な充填等を目的とした成形性
の向上や、成形材料内の内部応力の低減のために、用い
るエポキシ樹脂の低粘度化が望まれている。
【0005】従来より、電気絶縁用成形材料の成分とし
てとして多くの種類のエポキシ樹脂が提案され、実用化
されている。その中でも、常温で液状や固体状であるビ
スフェノールA型エポキシ樹脂が各種物性的に、更に経
済的にも優れることから最も多く使用されている。一般
に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、液状の場合、
通常25℃における粘度が10,000cP以上であ
り、粘性が高いことから、フィラーの添加量が制限され
る等、上記のような近年望まれている分野への特性が十
分でない。
【0006】また、一般に、ビスフェノール型エポキシ
樹脂やフェノールノボラック型エポキシ樹脂等のフェノ
ール系化合物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂から
得られる硬化物は、紫外線により経時的に曲げ物性強度
等の機械的物性が著しく低下する傾向がある。また、耐
アーク性も十分でなく、さらには紫外線照射により経時
的に耐アーク性も低下する。従って、太陽光に暴露され
るような屋外用途における電気絶縁用成形材料として用
いる場合は、その使用範囲に限界がある。
【0007】ビスフェノールA型エポキシ樹脂の粘性を
低下させる方法として、一般に該樹脂にブチルグリシジ
ルエーテル等の希釈剤を配合する方法が行われている。
しかしながら、このような希釈剤を用いた場合は、粘性
低下効果は優れるものの得られる硬化物は、曲げ強度等
の機械的物性が低下する傾向があり、その添加量に限界
がある。また、近年、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
に対し、粘性及び耐候性の改善されたエポキシ樹脂とし
て、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,
4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートや、水
添ビスフェノールAジグリシジルエーテル等の脂環基を
有したエポキシ化合物を電気絶縁用成形材料として用い
ることが提案され、特に前者は屋外の碍子等に実用化さ
れている。
【0008】しかしながら、これらのエポキシ樹脂は耐
候性には優れるものの、粘性の点で上記に示した近年望
まれている性能として十分でない。実際、25℃におけ
る粘度が3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
は350〜500cPであり、また水添ビスフェノール
Aジグリシジルエーテルは2000〜6000cPであ
るため、硬化剤やフィラー等と配合する際、該フィラー
の添加量が狭い範囲で制限される傾向がある。更に、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂と混合して耐候性や粘性
を改善させるような場合には、粘度低下効果が著しく低
い。
【0009】ところで、従来より、脂環基を有したエポ
キシ化合物の中で、耐アーク性等の電気特性に優れ、耐
候性の高い低粘度な化合物として、シクロヘキサンジオ
ールグリシジルエーテル化合物の利用が提案され、該化
合物と硬化剤とを配合し硬化して成形体の各種電気部品
用途への適用が提案されている。例えば、英国特許第
1,144,638号明細書には、スイッチギアに脂環
式エポキシ樹脂を用いることが提案されており、エポキ
シ当量が132g/当量の1,4−シクロヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテルが例示されている。また、米
国特許第3,425,961号明細書では、1,4−シ
クロヘキサンジオールジグリシジルエーテルと限定され
た硬化剤及び触媒作用を有する硬化剤からなる組成物を
硬化させることにより、耐アーク性及び耐クリープ性に
優れる樹脂硬化体の製造方法が例示されている。これら
の硬化物は成形初期の耐アーク性は優れるものの、紫外
線により経時的に耐アーク性及び曲げ強度等の機械的物
性が低下する傾向にある。また、該劣化を低減させるた
めのシクロヘキサンジオールジグリシジルエーテルの組
成を明記していない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形粘度が
低く、紫外線による耐アーク性や曲げ強度の経時的低下
の少ない、耐候性に優れる電気絶縁用成形材料を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、低粘度であること、硬化剤と配合し硬化
してなる成形体が曲げ強度等の機械的物性が十分である
こと、さらに成形初期の硬化物の耐アーク性が優れる点
で、シクロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物
に着目し、該化合物を用いた電気絶縁用成形材料に関し
鋭意研究を行った。その結果、特定の構造で且つ特定の
組成の2種類以上のシクロヘキサンジオールグリシジル
エーテル化合物からなる混合物を硬化剤とともに硬化さ
せた場合に、紫外線による耐アーク性の低下が少ないこ
とを見出すと共に、更に、該シクロヘキサンジオールグ
リシジルエーテル化合物からなる混合物を他のエポキシ
樹脂と特定の配合比で用いた場合においても、同様の傾
向が得られ、優れた性能を有する電気絶縁用成形材料を
見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明は以下の通りである。 エポキシ樹脂及び硬化剤を必須成分とする硬化性樹
脂組成物からなる電気絶縁用成形材料であって、該エポ
キシ樹脂が(A) シクロヘキサンジオールグリシジルエー
テル化合物の混合物を10〜100重量%、(B) その他
のエポキシ樹脂0〜90重量%からなり、該シクロヘキ
サンジオールグリシジルエーテル化合物の混合物(A) と
して、下式(1)で示されるp=q=0である化合物
(a) が30.00重量%以上、p=0であり且つq=1
である化合物 (b)が50.00重量%以下、p及びqが
同時に1以上である化合物(c) が0〜40重量%、且つ
下式(2)で示される化合物(d) が0〜10重量%から
なる組成の混合物を用いる、電気絶縁用成形材料を提供
する。また、
【化3】 (式中、p、qは0又は1以上の正の整数、Xはハロゲ
ンを表す。) シクロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物
の混合物(A) が、上式(1)においてp=q=0である
化合物(a) が80重量%以上であり、p=0であり且つ
q=1である化合物 (b)が0.01〜15重量%、p及
びqが同時に1以上である化合物(c) が0〜5重量%、
且つ上式(2)で示される化合物(d) が0〜2重量%で
ある混合物を用いる点に特徴を有する。また、 シクロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物
の混合物(A)が、下式(3)で示される化合物の混合物
である点に特徴を有する。また、
【化4】 (式中、p、qは0又は1以上の正の整数、Xはハロゲ
ンを表す。) 該シクロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合
物の混合物(A) のエポキシ当量が115〜300g/当
量である点に特徴を有する。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。 (1) 電気絶縁用成形材料の組成:本発明の電気絶縁用
成形材料は、基本的に、 シクロヘキサンジオールグ
リシジルエーテル化合物の混合物(A) を10〜100重
量%、その他のエポキシ樹脂(B) 0〜90重量%からな
るエポキシ樹脂及び 硬化剤を必須成分とする硬化性
樹脂組成物であって、且つ該シクロヘキサンジオールグ
リシジルエーテル化合物の混合物(A) が、下式(1)で
示されるp=q=0である化合物(a) が30.00重量
%以上、p=0であり且つq=1である化合物 (b)が5
0.00重量%以下、p及びqが同時に1以上である化
合物(c) が0〜40重量%、且つ下式(2)で示される
化合物(d)が0〜10重量%からなる組成の混合物であ
ることを要件とするものである。
【0014】(2) シクロヘキサンジオールグリシジルエ
ーテル化合物の混合物(A) : (i) 混合物(A) の構成: 1)本発明で云うシクロヘキサンジオールグリシジルエ
ーテル化合物の混合物(A) とは、下式(4)〜(6)で
表される化合物を特定組成で特定混合比で含む混合物を
意味する。
【化5】
【化6】
【0015】
【化7】 (式中、p、qは0又は1以上の正数、Xはハロゲンを
表す。) 2)本発明において、上記化合物のシクロヘキサン環に
結合する2つの官能基は1,2−位、1,3−位、1,
4−位又はこれらの混合物であっても良い。さらに該官
能基は立体構造的にシス、トランス、又はこれらの組合
せであっても良い。
【0016】(ii)シクロヘキサンジオールグリシジルエ
ーテル化合物の混合物(A) の製造:上記シクロヘキサン
ジオールグリシジルエーテル化合物の混合物(A) は公知
の方法により得ることができる。例えば、 (イ)シクロヘ
キサンジオールとエピハロヒドリンからルイス酸等の触
媒の存在下で得られるハロヒドリンエーテルを、水酸化
ナトリウム等のアルカリの存在下で脱ハロゲン化水素を
行うことにより閉環させて上記グリシジルエーテル化合
物の混合物を得る方法、または、(ロ)ジヒドロキシベン
ゼンとエピハロヒドリンとを水酸化ナトリウム等のアル
カリの存在下で反応させて得られる化合物に対して、該
ベンゼン環を水添することにより得る方法等がある。
【0017】1)上記シクロヘキサンジオールとエピハ
ロヒドリンを反応させ、ハロヒドリンエーテルを得る方
法は特に制限はなく、公知の方法、例えば、欧州特許出
願第495,339号明細書、英国特許第1,144,
638号明細書、米国特許第3,425,961号明細
書等に記載されている方法が好適に使用できる。具体的
には、例えば、上記触媒は弗化硼素エーテル錯体、四塩
化錫、塩化アルミ等のルイス酸系触媒や;二弗化亜鉛、
二価のハロゲン化亜鉛を助触媒と組み合わせた物等が好
適に使用できる。また、上記シクロヘキサンジオールと
エピハロヒドリンを反応させる場合においては、溶媒を
用いてもよく、また、仕込み方法、溶媒、温度、反応時
間、雰囲気は特に制限はない。通常、溶媒を用いる場合
は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活性溶媒が用
いられる。また、温度は通常、−10〜150℃の範囲
にある。
【0018】2)一方、上記ジヒドロキシベンゼンから
シクロヘキサンジオールのグリシジルエーテル化物を得
る方法では、ジヒドロキシベンゼンはカテコール、レゾ
ルシノール、ハイドロキノン、及びこれらの混合物が使
用できる。これらの化合物とエピハロヒドリンとを苛性
ゾーダ等のアルカリの存在下で反応させ、芳香族グリシ
ジルエーテルを得る方法、及び次いで該グリシジルエー
テルの芳香環を例えばルテニウム系触媒を用いて水添す
る方法には、公知の方法を好適に使用できる。
【0019】3)上記各方法で用いられるエピハロヒド
リンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリ
ン等が挙げられる。エピブロムヒドリンを用いる場合に
は、全塩素濃度が極端に低減できる点で望ましいが、最
も入手し易く且つ経済的である点でエピクロルヒドリン
を用いることが産業上望ましい。 4)これらの方法で得られるシクロヘキサンジオールグ
リシジルエーテル化合物は、通常下記式(4)〜(6)
の混合物で得られる。
【0020】
【化8】
【化9】
【化10】 (式中、p、qは0又は1以上の正数、Xはハロゲンを
表す。)
【0021】これらの混合物の組成は、製造する際の各
反応条件を制御するか、得られる混合物を蒸留法、カラ
ム分離法、溶媒抽出法等の方法により分離精製し、再度
所望の組成に配合することにより、本発明に係る特定の
構造、組成、混合比のシクロヘキサンジオールグリシジ
ルエーテル化合物の混合物(A) とすることができる。そ
して、このようにして製造された本発明に係る混合物
(A) の構造、組成、混合比は常法に従って、例えばゲル
パーミエーションクロマトグラフィーの分析等の手法に
より容易に確認できる。
【0022】(3) 本発明で用いられるエポキシ樹脂の構
成: (i) 本発明で用いられるエポキシ樹脂は、シクロヘキサ
ンジオールグリシジルエーテル化合物の混合物(A) を1
0〜100重量%、その他のエポキシ樹脂(B)を0〜9
0重量%含有することを必須とするものである。これら
の配合組成は、適用させる電気・電子部品に応じて左右
されるが、 1)高い耐アーク性、紫外線照射による耐アーク性の高
い安定性、及び低粘性を要求される場合には、シクロヘ
キサンジオールグリシジルエーテル化合物の混合物(A)
を20〜100重量%、好ましくは50〜100重量%
の範囲で用いることが好ましい。
【0023】2)また、その他のエポキシ樹脂(B) 固有
の特性を保持し、粘性を低下させる場合は、その他のエ
ポキシ樹脂(B) が20〜90重量%、好ましくは50〜
90重量%の範囲、従って該混合物(A)を10〜80重
量%、好ましくは10〜50重量%で用いることが好ま
しい。 3)用いるエポキシ樹脂中のシクロヘキサンジオールグ
リシジルエーテル化合物の混合物(A) が10重量%未満
の場合は、併用して用いるその他のエポキシ樹脂(B) に
対する粘性低下効果が低くなる傾向にあり、更に得られ
る電気絶縁用成形材料の耐アーク性が低くなる傾向にあ
るため好ましくない。
【0024】(4) その他のエポキシ樹脂(B) : (i) その他のエポキシ樹脂(B) の種類:本発明で言うそ
の他のエポキシ樹脂(B) とは、分子中にエポキシ基を平
均1個より多く含有する化合物を意味する。例えば、ア
ルコール類やフェノール類から誘導されるグリシジルエ
ーテル系化合物、アミン類から誘導されるグリシジルア
ミン系化合物、酸や酸無水物から誘導されるグリシジル
エステル系化合物、及び脂環式エポキシ樹脂系化合物等
が挙げられる。 アルコール類 アルコール類としては、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオー
ル、ヘキサンジオール、シクロペンタンジオール、シク
ロヘキサンジメタノール、シクロドデカンジオール、水
添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビス
フェノールAD、グリセリン、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等
が挙げられる。
【0025】 フェノール類 フェノール類としては、例えばヒドロキノン、メチルヒ
ドロキノン、ジメチルヒドロキノン、トリメチルヒドロ
キノン、テトラメチルヒドロキノン、エチルヒドロキノ
ン、ジエチルヒドロキノン、ビニルヒドロキノン、プロ
ピルヒドロキノン、ブチルヒドロキノン、ヘキシルヒド
ロキノン、シクロヘキシルヒドロキノン、オクチルヒド
ロキノン、4−フェニルメチルヒドロキノン、4−メチ
ルペンチルヒドロキノン、ニトロヒドロキノン等のヒド
ロキノン類;レゾルシノール、メトキシレゾルシノー
ル、ジメトキシレゾルシノール、エトキシレゾルシノー
ル、メチルレゾルシノール、ジメチルレゾルシノール、
トリメチルレゾルシノール、エチルレゾルシノール、ジ
エチルレゾルシノール、プロピルレゾルシノール、ブチ
ルレゾルシノール、ペンチルレゾルシノール、ヘキシル
レゾルシノール、フェニルレゾルシノール、ヘプチルレ
ゾルシノール、オクチルレゾルシノール、ノニルレゾル
シノール、エチルメチルレゾルシノール、エチルペンチ
ルレゾルシノール、ニトロレゾルシノール、ジニトロレ
ゾルシノール等のレゾルシノール類:
【0026】カテコール、メチルカテコール、エチルカ
テコール、プロピルカテコール、ブチルカテコール、3
−(1,1−ジメチルエチル)カテコール、ペンチルカ
テコール、4−(1,1−ジメチルプロピル)カテコー
ル、ヘキシルカテコール、シクロヘキシルカテコール、
ノニルカテコール、ジメチルカテコール、ニトロカテコ
ール、ジニトリルカテコール、メトキシカテコール、プ
ロピオキシカテコール、ジメチルカテコール、ジニトロ
カテコール、トリメトキシカテコール等のカテコール
類:ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールAD、ビスフェノールS:4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニル、1,6−ジヒドロキシナフタレン、3,
3’,5,5’−テトラメチルジヒドロキシビフェニ
ル、トリヒドロキシジフェニルジメチルメタン:オキシ
ビスフェノール、チオビスフェノール、4,4’−スル
フィニルビスフェノール、4,4’−イソビチリデンビ
スフェノール等のビスフェノール類:
【0027】メチリデンビスカテコール、ジヒドロキシ
ジフェニル、ピロガロール、フルオログリシン、サリチ
ル酸、アナカルド酸、ノボラック樹脂、クレゾールノボ
ラック樹脂等、およびこれらのハロゲン化物が挙げられ
る。
【0028】 アミン類 アミン類としては、アリルアミン、メチルアミン、ブチ
ルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、2−
エチルヘキシルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキ
シ)プロピルアミン、3,3’−イミノビス(プロピル
アミン)、3−エトキシプロピルアミン、3−メトキシ
プロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、メチ
ルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−メチル−3,
3’−イミノビス(プロピルアミン)、イソシアヌレー
ト、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、
ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、
【0029】1,3,6−トリスアミノメチルヘキサ
ン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレング
リコール・ビスプロピレンジアミン、メンセンジアミ
ン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メ
チルシクロヘキシル)メタン、N−アミノエチルピペラ
ジン、メタキシレンジアミン、メタフェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン、ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビスアミ
ノメチルシクロヘキサン、ビスメチルアミノジフェニル
アミン、ジアミノジフェニルアミン、ジアミノジベンジ
ルアミン、トリアミノトリベンジルアミン、ジアミノキ
シレン、キシリレンジアミン、
【0030】ジアミノメシチレン、テトラヒドロナフチ
レンジアミン、ナフチレンジアミン、メチルベンジジ
ン、ジアミノジベンジル、ジアミノメチルジフェニルメ
タン、ジアミノジメチルジフェニル、ジアミノフルオレ
ン、ジアミノスチルベン、ビスアミノフェニルアセチレ
ン、ジアミノアントラセン、ジアミノジナフチル、テト
ラフェニル−ビスアミノフェニルキシロール、エチレン
グリコール−ビスアミノフェニルエーテル、ジアミノジ
フェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルフィド、ジ
アミノジフェニルジスルフィド、ハイドロキノン−ビス
アミノフェニルエーテル、ジアミノジベンジルスルフィ
ド、ジアミノナフトール、オキシベンジジン、ジアミノ
ジフェニルカルビノール、ジアミノトリフェニルカルビ
ノール、ジアミノカテコール、ジアミノジオキシフェナ
ントレン、ジアミノピロガロール、ジアミノフルオログ
ルシンなどが挙げられる。
【0031】 多塩基酸類、酸無水物:多塩基酸類や
酸無水物とは、酸無水物環を一個以上またはカルボキシ
ル基を2個以上有する化合物である。例えば無水フタル
酸、無水マレイン酸、フタル酸、マレイン酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、メチルテレフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、4,4’−カ
ルボニル二安息香酸、4,4’−オキシ二安息香酸、
4,4’−スルホニル二安息香酸、フェニレン二安息香
酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、シクロプロパン
ジカルボン酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロペン
タンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,
4−(2−ノルボルネン)ジカルボン酸、2,3−ビシ
クロ[2.2.2]オクタンジカルボン酸及びその無水
物、シクロヘキサン二酢酸及びその無水物、1,3−ア
ダマンタンジカルボン酸、アジピン酸等が挙げられる。
【0032】 本発明では、上記アルコール類やフェ
ノール類、アミン類、多塩基酸類、酸無水物の中から選
ばれた単一組成のエポキシ樹脂であっても良いし、2種
以上の共重合体、または混合物であっても良い。 脂環式エポキシ樹脂:また、脂環式エポキシ樹脂も
使用できる。脂環式エポキシ樹脂とは、分子内にエポキ
シシクロヘキシル環を有する環式脂肪族の化合物であ
る。例えば、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)
アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビ
ス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)オキサレ
ート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキ
シルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル)ピメレート、6−メチルー3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
【0033】3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキ
サンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチル
−シクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチ
ルシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキ
センジオキサイド、ジペンテンジオキサイド、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−
3,4−エポキシ)シクロヘキサンメタン等が挙げられ
る。 (ii) その他のエポキシ樹脂(B) のエポキシ当量:本発
明で用いられるその他のエポキシ樹脂(B) のエポキシ当
量は、その分子量にも左右されるが、通常、100〜1
0000g/当量のものが用いられる。また、本発明で
用いられるその他のエポキシ樹脂(B) は室温(25℃)
において、液状であっても固体状であってもよい。
【0034】(4) シクロヘキサングリシジルエーテル
化合物の混合物(A)の組成: (i) 本発明に用いるシクロヘキサングリシジルエーテル
化合物の混合物(A)の組成は、式(5)で示されるシク
ロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物のうち、
p=q=0である化合物(a) が30重量%以上、好まし
くは30〜99.99重量%、p=0でありq=1であ
る化合物(b) が50重量%以下、好ましくは0.01〜
50重量%、p及びqが同時に1以上である化合物(c)
が0〜40重量%、且つ式(4)で示される化合物(d)
が0〜10重量%である組成の混合物であることを必須
とする。なお、化合物(c) において、その式を規定する
p及びqが同時に1以上であるとは、その数値の上限は
一義的に決められず特に制限されないが、一般には、混
合物(A) の粘度が低粘度である必要から15、好ましく
は10程度のものとすることが好ましい。
【0035】好ましくは、式(5)においてp=q=0
である化合物(a) が80重量%以上、より好ましくは8
0〜99.99重量%、p=0であり且つq=1である
化合物(b) が0.01〜15重量%、p及びqが同時に
1以上である化合物(c) が0〜5重量%、且つ式(4)
で示される化合物(d) が0〜2重量%である。この場
合、p=0であり且つq=1である化合物(b) が50重
量%を越える場合、又はp及びqが同時に1を越える化
合物(c) が40重量%を越える場合は、耐アーク性が低
下する傾向にあり好ましくない。また、p=0であり且
つq=1である化合物(b) が0.01重量%未満の場合
は、曲げ強度が低下する傾向にあるため好ましくない。
また、式(4)で示される化合物が該混合物中に10重
量%を越えて含有される場合には、耐アーク性が低下す
る傾向にあり好ましくない。
【0036】(ii)本発明においては、用いられるシクロ
ヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物の混合物
(A)中に、耐アーク性の安定性及び曲げ強度を大きく低
下させない範囲内で、下記式(6)の化合物を含有して
いても良い。
【化11】 (式中、p、qは0又は1以上の正の整数、Xはハロゲ
ンを表す。) 上記式(6)の化合物が含有される場合は硬化速度が向
上する傾向にある。
【0037】本発明においては、該式(6)の化合物の
含有量は、例えば、用いるシクロヘキサンジオールグリ
シジルエーテル化合物の混合物(A) 100重量部中に、
8重量%以下、さらに望ましくは3重量%以下、特に望
ましくは1重量%以下である。これらの化合物が8重量
%を超えて含有される場合は、耐アーク性が低下する傾
向にある。
【0038】(iii) 混合物(A) のエポキシ当量:本発明
で用いられるシクロヘキサンジオールジグリシジルエー
テル化合物の混合物(A) のエポキシ当量は通常115〜
300g/当量の範囲にある。好ましくは115〜20
0g/当量である。該エポキシ当量が300g/当量を
越える場合は、得られる電気絶縁用成形材料の耐アーク
性の紫外線安定性が低下する傾向にある。
【0039】(iv)混合物(A) の粘度:本発明で用いられ
るシクロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物の
混合物(A) の25℃における粘度は、その組成において
も左右されるが、通常10〜80cPの範囲にある。特
に10〜50cPの範囲が成形性に優れており望まし
い。本発明において、シクロヘキサンジオールグリシジ
ルエーテル化合物の混合物(A) の粘度は、25℃におい
てオストワルド粘度管により測定される値を意味する。
本発明においては、25℃における粘度が13.7cP
である標準液が、基準線間を約160秒で流れるオスト
ワルド粘度管を用いた。また、本発明においては、10
0cPを越える粘度のその他のエポキシ樹脂に関して
は、25℃において回転粘度計により測定される値を意
味する。
【0040】(5) 硬化剤: (i) 本発明で用いられる硬化剤は、熱又は光によりエポ
キシ基と反応し、架橋構造を形成することができるもの
であって、エポキシ基に付加する酸性又は塩基性の活性
水素を複数個含む化合物、またはエポキシ基を触媒的に
重合させる酸性又は塩基性化合物を意味する。硬化剤に
は、酸又は酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、多価カ
ルボン酸とポリアルキレンポリアミンとの反応により得
られるポリアミノアミド系硬化剤、イミダゾール類、ポ
リメルカプタン系硬化剤、ルイス酸、ブロンステッド
酸、フェノール系化合物又はこれらの混合物を挙げるこ
とがである。
【0041】 酸又は酸無水物系硬化剤:酸又は酸無
水物系硬化剤としては、例えば、アゼライン酸無水物、
アジピン酸無水物、ドデセニル無水コハク酸、セバシン
酸無水物、フェニルヘキサデカン二酸無水物、エチルオ
クタデカン二酸無水物等の脂肪族カルボン酸無水物とそ
のカルボン酸;メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水
物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メ
チルハイミック酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の脂環式カルボン酸
無水物とそのカルボン酸;無水フタル酸、無水トリメリ
ット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテー
ト、グリセロールトリストリメリテート等の芳香族カル
ボン酸無水物とそのカルボン酸等が挙げられる。
【0042】 アミン系硬化剤;アミン系硬化剤とし
ては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、トリ(メチルアミノ)
ヘキサン、メチルイミノビスプロピルアミン、ジプロピ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチルアミ
ノプロピルアミン等の脂肪族アミン;シクロヘキサンジ
アミン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、ジア
ミノジシクロヘキシルメタン、
【0043】ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキ
シル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサン、N−アミノエチルピペラジン等の脂環族アミン
(環状アミン);2,4−ジアミノトルエン、p−フェ
ニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシリ
レンジアミン、m−キシリレンジアミン等の単環式芳香
族アミン;4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルス
ルホン等のジアミノジフェニルスルホン類;
【0044】4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン等のジアミノジフェニルメタン類:ジメチル
ジフェニルエーテル類;ジアミノジフェニルケトン類;
ジアミノジフェニルプロパン類等の芳香族アミン;また
は3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等のスピ
ロ環系アミン等;及びこれらの混合物が挙げられる。
【0045】 塩基性活性水素を含む化合物:塩基性
活性水素を含む化合物として、例えば、ジシアンジアミ
ド、アジピン酸ジヒドラジド等の有機酸ジヒドラジド化
合物が挙げられる。 イミダゾール類 イミダゾール類としては、2−メチルイミダゾール、2
−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。 フェノール系化合物:フェノール系化合物として
は、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビ
スフェノールAD、ジヒドロキシベンゼン、フェノール
樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラッ
ク樹脂等が挙げられる。
【0046】 本発明においては、上記硬化剤は単独
で用いてもよいし、二種以上を所望の割合で混ぜ合わせ
た混合物として用いても良い。 (ii)硬化剤の選択:本発明においては、上記硬化剤はそ
の用途に応じて選択できる。例えば、1)硬化物に耐熱
性を要求される場合においては、芳香族系硬化剤を用い
ることが望ましい。 2)硬化物に可撓性を要求される場合には脂肪族系硬化
剤を用いることが望ましい。 3)耐熱性を要求される用途においては、フェノールノ
ボラック樹脂や酸無水物系硬化剤が好適に使用できる。
【0047】(iii) 硬化剤の含有量:本発明において
は、硬化剤の含有量は用いたシクロヘキサンジオールの
グリシジルエーテル化合物の混合物(A) とその他のエポ
キシ樹脂(B) のエポキシ基の当量、及び硬化剤の構造や
官能基の数に応じて適当に選択できる。本発明において
は、例えば、該エポキシ基に対する硬化剤の官能基の当
量比が、0.3〜1.8、好ましくは0.5〜1.2の
範囲である。該当量比が0.3より低いかまたは1.8
よりも大きい場合は、得られる硬化物中に未反応物質や
低分子量オリゴマー物質が多く含有される傾向にあり、
機械的物性が低下する傾向にある。
【0048】(6) その他の添加剤:本発明においては、
以上説明したように、シクロヘキサンジオールグリシジ
ルエーテル化合物の混合物(A) 、その他のエポキシ樹脂
(B) 及び硬化剤を主成分としてなるが、必要に応じて反
応促進剤、反応希釈剤、充填剤や強化剤、三酸化アンチ
モン等の難燃助剤、ブロム化合物、水酸化アルミニウム
などの難燃剤、染料や着色剤(顔料)、二酸化チタン、
離型剤や流動調整剤、可塑剤、抗酸化剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤、溶剤などを添加
することができ、その適用量は本発明の効果を損なわな
い範囲で任意に適用することができる。
【0049】(i) 反応促進剤 反応促進剤としては、例えば2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−
2−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類;ジメチ
ルシクロヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、ト
リス(ジアミノメチル)フェノールなどの第3級アミン
類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7などのジアザビシクロアルケン類およびそれらの塩
類;
【0050】オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫やアルミニ
ウムアセチルアセトン錯体などの有機金属化合物;トリ
フェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニルなどの有機
リン系化合物;三フッ化硼素、トリフェニルボレートな
どの硼素系化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫などの金属ハ
ロゲン化物;第4級アンモニウム化合物;2,4−ジヒ
ドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタンのナトリウム
アルコレートなどのアルカリ金属アルコレート類;アナ
カルド酸及びその塩;カルドール、カルダノール、フェ
ノール、ノニルフェノール、クレゾールなどのフェノー
ル類などが挙げられる。
【0051】(ii)反応希釈剤;反応希釈剤としては、ブ
チルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリ
シジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、スチレ
ンオキサイド、p−sec−ブチルフェニルグリシジル
エーテル、グリシジルメタクリレート、3級カルボン酸
グリシジルエステル、ジグリシジルエーテル、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリ
シジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ジグリシジ
ルアニリン、トリメチロールプロパントリグリシジルエ
ーテル、グリセリントリグリシジルエーテルなどが挙げ
られる。
【0052】(iii) 充填剤や強化剤;充填剤や強化剤と
しては、例えばコールタール、瀝青:織布、ガラス繊
維、アスベスト繊維、硼素繊維、炭素繊維、アラミド繊
維等の強化繊維;結晶シリカ、球状シリカ、鉱物シリケ
ート、雲母、石英粉、水酸化アルミニウム、ベントナイ
ト、カオリン、溶融シリカ、珪酸エアロゲル等の充填
粉;アルミニウム粉や鉄粉などの金属粉などが挙げられ
る。これらのうちシリカ系の充填剤を用いる場合には、
シラン系カップリング剤を併用して用いることが望まし
い。
【0053】(iv)離型剤や流動調整剤;離型剤や流動調
整剤としては、例えばシリコーン、エアロジル、コロイ
ド性含水珪酸アルミニウム、ワックス、ステアリン酸
塩、炭酸カルシウム、タルクなどが挙げられる。 (v) 可塑剤;可塑剤としては、例えばパイン油、低粘度
液状高分子、ゴム状物、タール、ポリサルファイド、ウ
レタンプレポリマー、ポリオール、ジエチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、シリコン樹脂、エピクロルヒ
ドリンの重合物、ジオクチルフタレート、ジオクチルア
ジペート、トリクレジルホスフェートなどが挙げられ
る。 (vi)配合法;これらの添加剤を本発明のエポキシ樹脂
に配合する方法としては、特に制限はなく、慣用の配合
方法が適用できる。
【0054】(7) 電気絶縁用成形材料の特性及び用途
等: (i) 電気絶縁用成形材料の成形、硬化法:本発明より得
られる電気絶縁用成形材料は、注型成形、トランスファ
ー成形、含漬法等の慣用の公知方法で成形できる。ま
た、硬化方法は一定温度で加熱硬化する方法、又は段階
的に温度を昇温しする方法等慣用の方法が適用できる。 (ii) 電気絶縁用成形材料の特性:本発明の電気絶縁用
成形材料は、成形粘度が低く、紫外線による耐アーク性
や曲げ強度の経時的低下の少ない、耐候性に優れてい
る。 (iii) 電気絶縁用成形材料の用途:本発明の電気絶縁用
成形材料は、各種電気・電子部品、例えば碍子、ブッシ
ング、遮断器、断路器、スイッチギア、回転機、発光ダ
イオード、計器用変流器、変圧器、積層板、コンデンサ
ー、半導体用封止材、半導体等の電気絶縁部等に好適に
使用できる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、実施例を用いて本発明をさ
らに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を制限し
ない。 エポキシ当量の測定:実施例及び比較例で示したエ
ポキシ当量の測定は、シクロヘキサンジオールグリシジ
ルエーテル化合物0.5000g、n−プロピルアルコ
ールを50ml、ベンジルアルコール3ml、及びヨウ
化カリウム0.2gを蒸留水10gに溶解した溶液を混
合し、加熱することにより還流させ、ついで、指示薬と
してBTB溶液を添加し、0.1Nの塩酸を用いて滴定
を行うことで当量点を求める指示薬滴定法により測定し
た。
【0056】 曲げ強度の測定;曲げ強度の測定は、
STROGRAPH−W2(東洋精機社製)を用い、1
10mm×10mm×3mmに成形した硬化体を試験片
とし、110mm×10mmの面が上下となるように支
点間距離50mmの試料台に乗せ、加重速度5mm/分
で応力を加え、得られる最大応力の値から求めた。 耐アーク性及び体積固有抵抗の測定:耐アーク性及
び体積固有抵抗値の測定は、100mm×100mm×
3mmに成形した硬化物を用い、各々ASTM D 4
95、及びJIS規格K6911に準じて測定した。
【0057】 耐アーク性の紫外線安定性の評価;耐
アーク性の紫外線安定性評価として、ウエザオメーター
XENOTEST1200CPS(Heraeus社
製)を用い、ブラックパネル63℃、60W/m2 にお
いて、曲げ試験時に用いた試験片と同じサイズの硬化
物、及び100mm×100mm×3mmに成形した硬
化物に、500時間キセノンアークを照射させ、曲げ強
度及び耐アーク性を上記方法により測定した。 シクロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物
の混合物(A) の調製:実施例及び比較例1で用いたシク
ロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物の混合物
(A) は、trans−1,2−位であるシクロヘキサン
ジオール3.00モルとエピクロルヒドリン6.36モ
ルとを三フッ化硼素ジエチルエーテル化合物を、アルカ
リの存在下で脱塩素化反応を行うことにより得られるシ
クロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物の混合
物とし、これを蒸留及び溶媒抽出法を用いることによ
り、下記式(5)で示される化合物においてXが塩素で
あり、p=q=0である化合物(a) 、p=0且つq=1
である化合物 (b)、p=q=1以上である化合物(c) 、
下記式(4)で示される化合物においてXが塩素であ
り、p=0である化合物(d) に夫々分離精製したものを
用いた。
【0058】
【化12】
【化13】 (式中、p、qは0又は1以上の正の整数、Xはハロゲ
ンを表す。)
【0059】
【実施例1】trans−1,2−位であるシクロヘキ
サンジオールグリシジルエーテル化合物のうち、上記式
(5)で示される化合物においてXが塩素であり、p=
q=0である化合物91.00重量部、p=0且つq=
1である化合物8.90重量部、p=q=1以上である
化合物0.05重量部、上記式(4)で示される化合物
においてXが塩素であり、p=0である化合物が0.0
5重量部からなる混合物を調製した。該混合物はエポキ
シ当量が120g/当量であり、粘度は15cPであ
り、非常に低粘度であった。該混合物を100重量部、
ヘキサヒドロ無水フタル酸を130重量部、及びN,N
−ジメチルベンジルアミンを1重量部を配合することに
より、硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。
【0060】上記組成物を室温において金型に注ぎ、空
気中で80℃2時間、100℃2時間、150℃4時
間、各温度で保持させることにより、厚さ3mmの板状
の薄黄色透明の硬化物を得た。該硬化物の曲げ強度は1
3.1kg/mm2 であり、耐アーク性は139sec
であった。さらに体積抵抗率は1×1016Ω以上であ
り、十分な電気絶縁性を有していた。また、紫外線照射
後の曲げ強度は13.1kg/mm2 であり、耐アーク
性は135secでり、照射前と殆ど変化しておらず、
紫外線安定性に非常に優れていた。
【0061】
【実施例2】trans−1,2−位であるシクロヘキ
サンジオールグリシジルエーテル化合物のうち、上記式
(5)で示される化合物においてXが塩素であり、p=
q=0である化合物98.00重量部、p=0且つq=
1である化合物1.00重量部、p=q=1以上である
化合物0.80重量部、上記式(4)で示される化合物
においてXが塩素であり、p=0である化合物0.20
重量部からなる混合物を調製した。該混合物はエポキシ
当量が118g/当量であり、粘度は14cPであり、
非常に低粘度であった。該混合物を100重量部、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸を132重量部、及びN,N−ジ
メチルベンジルアミンを1重量部を配合することによ
り、硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。
【0062】上記組成物を室温において金型に注ぎ、空
気中で80℃2時間、100℃2時間、150℃4時
間、各温度で保持させることにより、厚さ3mmの板状
の薄黄色透明の硬化物を得た。該硬化物の曲げ強度は1
3.6kg/mm2 であり、耐アーク性は150sec
であった。また、体積抵抗率は1×1016Ω以上であ
り、十分な電気絶縁性を有していた。また、紫外線照射
後の曲げ強度は13.4kg/mm2 であり、耐アーク
性は144secでり、照射前とほとんど変化しておら
ず、紫外線安定性に非常に優れていた。
【0063】
【実施例3】trans−1,2−位であるシクロヘキ
サンジオールグリシジルエーテル化合物のうち、上記式
(5)で示される化合物においてXが塩素であり、p=
q=0である化合物39.20重量部、p=0且つq=
1である化合物43.00重量部、p=q=1以上であ
る化合物15.80重量部、上記式(4)で示される化
合物においてXが塩素であり、p=0である化合物が
2.00重量部からなる混合物を調製した。該混合物は
エポキシ当量が189g/当量であり、粘度は46cP
であり、非常に低粘度であった。該混合物を100重量
部、ヘキサヒドロ無水フタル酸を82重量部、及びN,
N−ジメチルベンジルアミンを1重量部を配合すること
により、硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。
【0064】上記組成物を室温において金型に注ぎ、空
気中で80℃2時間、100℃2時間、150℃5時
間、各温度で保持させることにより、厚さ3mmの板状
の薄黄色透明の硬化物を得た。該硬化物の曲げ強度は1
2.4kg/mm2 であり、耐アーク性は114sec
であった。また、体積抵抗率は1×1016Ω以上であ
り、十分な電気絶縁性を有していた。また、紫外線照射
後の曲げ強度は11.6kg/mm2 であり、耐アーク
性は100secでり、照射前と大きく変化しておら
ず、紫外線安定性に非常に優れていた。
【0065】
【比較例1】trans−1,2−位であるシクロヘキ
サンジオールグリシジルエーテル化合物のうち、上記式
(5)で示される化合物においてXが塩素であり、p=
q=0である化合物23.00重量部、p=0且つq=
1である化合物50.00重量部、p=q=1以上であ
る化合物26.50重量部、式(4) で示される化合物に
おいて、1,2−構造であり、p=0である化合物が
0.50重量部からなる混合物を調製した。該混合物は
エポキシ当量が302g/当量であり、粘度は75cP
であった。該混合物を100重量部、ヘキサヒドロ無水
フタル酸を52重量部、及びN,N−ジメチルベンジル
アミンを1重量部を配合することにより、硬化性エポキ
シ樹脂組成物を調製した。
【0066】上記組成物を室温において金型に注ぎ、空
気中で80℃2時間、100℃2時間、150℃5時
間、各温度で保持させることにより、厚さ3mmの板状
の薄黄色透明の硬化物を得た。該硬化物の曲げ強度は1
0.1kg/mm2 、耐アーク性は98secでった。
また、体積抵抗率は1×1016Ω以上であり、十分な電
気絶縁性を有していた。また、紫外線照射後の曲げ強度
は7.9kg/mm2 、耐アーク性は71secでり、
照射前と比較して大きく低下した。
【0067】
【比較例2】trans−1,2−シクロヘキサンジオ
ールを原料として用いて、米国特許第3425961号
明細書の実施例に記載された方法によりシクロヘキサン
ジオールグリシジルエーテル化合物を合成した。該化合
物をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分
析したところ、上記式(5)においてXが塩素であり、
p=q=0である化合物25.32重量%、p=0且つ
q=1である化合物28.15重量%、p=q=1以上
である化合物43.47重量%、式(4) で示される化合
物において、1,2−構造でありp=0である化合物
3.06重量%からなる混合物であった。該混合物はエ
ポキシ当量が321g/当量であり、粘度が97cPで
あった。該混合物を100重量部、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸を48重量部、及びN,N−ジメチルベンジルア
ミンを1重量部を配合することにより、硬化性エポキシ
樹脂組成物を調製した。
【0068】上記組成物を室温において金型に注ぎ、空
気中で80℃2時間、100℃2時間、150℃5時
間、各温度で保持させることにより、厚さ3mmの板状
の薄黄色透明の硬化物を得た。該硬化物の曲げ強度は
9.8kg/mm2 であり、耐アーク性は99secで
あった。また、体積抵抗率は1×1016Ω以上であり、
十分な電気絶縁性を有していた。また、紫外線照射後の
曲げ強度は7.4kg/mm2 であり、耐アーク性は6
2secでり、照射前と比較して大きく低下していた。
【0069】
【比較例3】trans−1,2−シクロヘキサンジオ
ールを原料として用いて、英国特許第1144638号
明細書の実施例に記載された方法によりシクロヘキサン
ジオールグリシジルエーテル化合物を合成した。該化合
物をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分
析したところ、式(5) においてXが塩素であり、p=q
=0である化合物85.03重量%、p=0且つq=0
である化合物0重量%、p=q=1以上である化合物
1.79重量%、さらに、上記式(4)において1,2
−構造である化合物であり、且つp=0である化合物が
13.18重量%からなる混合物であった。該混合物は
エポキシ当量が132g/当量であり、粘度が26cP
であった。該混合物を100重量部、ヘキサヒドロ無水
フタル酸を115重量部、及びN,N−ジメチルベンジ
ルアミンを1重量部を配合することにより、硬化性エポ
キシ樹脂組成物を調製した。
【0070】上記組成物を室温において金型に注ぎ、空
気中で80℃2時間、100℃2時間、150℃5時
間、各温度で保持させることにより、厚さ3mmの板状
の薄黄色透明の硬化物を得た。該硬化物の曲げ強度は1
2.98kg/mm2 であり、耐アーク性は122se
cであった。また、体積抵抗率は1×1016Ω以上であ
り、十分な電気絶縁性を有していた。また、紫外線照射
後の曲げ強度は12.52kg/mm2 、耐アーク性は
72secであり、耐アーク性が照射前と比較して大き
く低下していた。
【0071】
【実施例4】実施例2で用いたシクロヘキサンジオール
グリシジルエーテル化合物の混合物30重量部、比較例
2で用いた液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂70重
量部を配合した。この配合品の粘度は約900cPであ
った。該混合物を100重量部、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸を96重量部、及びN,N−ジメチルベンジルアミ
ンを1重量部を配合することにより、硬化性エポキシ樹
脂組成物を調製した。
【0072】上記組成物を室温において金型に注ぎ、空
気中で80℃2時間、100℃2時間、150℃4時
間、各温度で保持させることにより、厚さ3mmの板状
の薄黄色透明の硬化物を得た。該硬化物の曲げ強度は1
3.4kg/mm2 であり、耐アーク性は98secで
あった。また、体積抵抗率は1×1016Ω以上であり、
十分な電気絶縁性を有していた。また、紫外線照射後の
曲げ強度は11.8kg/mm2 であり、耐アーク性は
88secであり、照射前と大きく変化しておらず、紫
外線安定性に優れていた。
【0073】
【比較例4】エポキシ当量185g/当量、粘度が約1
3000cPである液状ビスフェノールA型エポキシ樹
脂100重量部、ヘキサヒドロ無水フタル酸80重量
部、及びN,N−ジメチルベンジルアミンを1重量部を
配合することにより、硬化性エポキシ樹脂組成物を調製
した。上記組成物は非常に粘度が高く、室温において金
型に注ぐことが困難であった。
【0074】そこで、該組成物を60℃に加熱し、さら
に60℃に加熱した金型に注ぎ、空気中で80℃2時
間、100℃2時間、150℃5時間、各温度で保持さ
せることにより、厚さ3mmの板状の薄黄色透明の硬化
物を得た。該硬化物の曲げ強度は13.5kg/m
2 、耐アーク性は68secでった。また、体積抵抗
率は1×1016Ω以上であり、十分な電気絶縁性を有し
ていた。また、紫外線照射後の曲げ強度は6.8kg/
mm2 、耐アーク性は40secでり、照射前と比較し
て大きく低下した。
【0075】
【比較例5】実施例2で用いたシクロヘキサンジオール
グリシジルエーテル化合物の混合物6重量部、比較例2
で用いた液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂94重量
部を配合した。この配合品の粘度は約6000cPであ
った。該混合物を100重量部、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸を87重量部、及びN,N−ジメチルベンジルアミ
ンを1重量部を配合することにより、硬化性エポキシ樹
脂組成物を調整した。上記組成物は非常に粘度が高く、
室温において金型に注ぐことが困難であった。
【0076】そこで、該組成物を60℃に加熱し、さら
に60℃に加熱した金型に注ぎ、空気中で80℃2時
間、100℃2時間、150℃4時間、各温度で保持さ
せることにより、厚さ3mmの板状の薄黄色透明の硬化
物を得た。該硬化物の曲げ強度は13.6kg/mm2
であり、耐アーク性は69secであった。また、体積
抵抗率は1×1016Ω以上であり、十分な電気絶縁性を
有していた。また、紫外線照射後の曲げ強度は7.2k
g/mm2 であり、耐アーク性は44secでり、照射
前と比較して大きく低下した。上記実施例及び比較例の
結果を下記表1〜2にまとめた。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【発明の効果】本発明の電気絶縁用成形材料は、成形粘
度が低く、特に紫外線照射による耐アーク性や曲げ強度
の経時的低下の少ない、優れた耐候性を有しており、電
気・電子部品の電気絶縁部に好適に使用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂及び硬化剤を必須成分とす
    る硬化性樹脂組成物からなる電気絶縁用成形材料であっ
    て、 該エポキシ樹脂が(A) シクロヘキサンジオールグリシジ
    ルエーテル化合物の混合物を10〜100重量%、(B)
    その他のエポキシ樹脂0〜90重量%からなり、 該シクロヘキサンジオールグリシジルエーテル化合物の
    混合物(A) として、下式(1)で示されるp=q=0で
    ある化合物(a) が30.00重量%以上、p=0であり
    且つq=1である化合物 (b)が50.00重量%以下、
    p及びqが同時に1以上である化合物(c) が0〜40重
    量%、且つ下式(2)で示される化合物(d) が0〜10
    重量%からなる組成の混合物を用いることを特徴とす
    る、電気絶縁用成形材料。 【化1】 (式中、p、qは0又は1以上の正の整数、Xはハロゲ
    ンを表す。)
  2. 【請求項2】 シクロヘキサンジオールグリシジルエー
    テル化合物の混合物(A) が、上式(1)においてp=q
    =0である化合物(a) が80重量%以上であり、p=0
    であり且つq=1である化合物 (b)が0.01〜15重
    量%、p及びqが同時に1以上である化合物(c) が0〜
    5重量%、且つ上式(2)で示される化合物(d) が0〜
    2重量%である混合物を用いることを特徴とする、請求
    項1記載の電気絶縁用成形材料。
  3. 【請求項3】 シクロヘキサンジオールグリシジルエー
    テル化合物の混合物(A)が下式(3)で示される化合物
    の混合物であることを特徴とする、請求項1又は2記載
    の電気絶縁用成形材料。 【化2】 (式中、p、qは0又は1以上の正の整数、Xはハロゲ
    ンを表す。)
  4. 【請求項4】 該シクロヘキサンジオールグリシジルエ
    ーテル化合物の混合物(A) のエポキシ当量が115〜3
    00g/当量であることを特徴とする、請求項1〜3の
    いずれかに記載の電子絶縁用成形材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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