JPH11147972A - ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びその成型体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びその成型体

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JPH11147972A
JPH11147972A JP33244897A JP33244897A JPH11147972A JP H11147972 A JPH11147972 A JP H11147972A JP 33244897 A JP33244897 A JP 33244897A JP 33244897 A JP33244897 A JP 33244897A JP H11147972 A JPH11147972 A JP H11147972A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性に優れた発泡粒子成型体を得るために
使用される発泡粒子を製造するとともに、発泡粒子製造
時の発泡粒子相互のブロッキングを防止する。 【解決手段】 本発明方法は、融解熱量80J/g以下
のポリプロピレン系樹脂粒子を発泡させて、真の密度が
0.1g/cm3 以下の発泡粒子を得る方法において、
基材樹脂100重量部当たり、NH型のヒンダードアミ
ン系化合物を0.02〜2重量部含有させることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリプロピレン系樹
脂発泡粒子の製造方法、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子
及びその成型体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリプ
ロピレン系樹脂発泡粒子を金型内に充填してスチーム等
によって加熱して成型する型内成型法は、任意の形状の
成型体を容易に得ることができるため、容器、緩衝材等
の各種形状の成型体の製造方法として広く利用されてい
る。このようなポリプロピレン系樹脂発泡粒子は、従
来、例えばポリプロピレン系樹脂粒子と発泡剤とを容器
内で水等の分散媒に分散させ、樹脂粒子の軟化温度以上
の温度に加熱して樹脂粒子に発泡剤を含浸させた後、樹
脂粒子と分散媒とを容器内より低圧下に放出して樹脂粒
子を発泡させる方法等によって製造されていた。
【0003】ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を緩衝材等
の成型用に用いる場合、高発泡倍率(低密度)の発泡粒
子を製造する必要があるが、上記したような方法によ
り、特に高発泡倍率のポリプロピレン系樹脂発泡粒子を
製造する場合、発泡直後の発泡粒子相互の融着(ブロッ
キング)が生じ易い。このようなブロッキングを防止す
る目的で、従来は例えば特開昭58−101127号公
報、特開昭58−168631号公報等の実施例に記載
されているように、酸化アルミニウム微粉末等の分散剤
を分散媒中に添加して発泡を行っていた。
【0004】ところで、近年ポリプロピレン系樹脂発泡
粒子成型体は、精密機器等の緩衝材としての需要が増大
してきているが、上記特開昭58−101127号公
報、特開昭58−168631号公報等に記載されてい
るような、従来から発泡粒子製造用原料として用いられ
ていたポリプロピレン系樹脂は樹脂の剛性が高く、この
結果、低密度(高発泡倍率)の発泡粒子であっても、精
密機器等の緩衝材等に要求される柔軟性の高い成型体を
得るための原料としては不充分であった。しかも低密度
で柔軟性が不充分な従来の発泡粒子から得られる発泡粒
子成型体は、機器等を梱包した際に成型体が裂けたりし
易いという課題や、成型体に抜き加工等を施す際の加工
性(二次加工性)が不充分という課題があった。
【0005】上記課題に鑑み、本発明者らは結晶成分の
割合の少ない(融解熱量が80J/g以下と従来のもの
に比して小さい)ポリプロピレン系樹脂を用いることに
より、発泡粒子の柔軟性を改善することを検討した。し
かしながら、融解熱量が80J/g以下のポリプロピレ
ン系樹脂を用いた場合、高発泡倍率の発泡粒子を得よう
とすると、ブロッキング防止のために基材樹脂中に多量
の滑剤の添加が必要となり、滑剤の多量添加によって得
られる発泡粒子は気泡が連続気泡化し易く、発泡粒子の
成型性も低下するという問題があった。一方、ブロッキ
ング防止のために多量の分散剤を分散媒中に添加する方
法も考えられるが、得られる発泡粒子表面に分散剤が多
く付着しているため、発泡粒子成型時における粒子相互
の融着性が低下するという問題あった。また分散剤を多
量に使用すると、分散剤を含む排水の処理に多大のコス
トが必要となるという問題もあった。
【0006】更に、上記特開昭58−101127号公
報、特開昭58−168631号公報等に記載されてい
る方法のように、ジクロロジフロロメタン等のハロゲン
化炭化水素を発泡剤として用いた場合には、発泡剤を含
浸させた樹脂粒子を密閉容器内から低圧下に放出して発
泡させる方法(一段発泡)により、高発泡倍率の発泡粒
子を容易に得ることができる。しかしながら、ハロゲン
化炭化水素に比べて環境負荷の小さい窒素、酸素、水
素、空気、二酸化炭素等の無機ガス系発泡剤を用い、高
発泡倍率の発泡粒子を得ることを目的とした場合、一段
発泡によって得た発泡粒子に内圧を付与した後、スチー
ム等で加熱して再発泡(二段発泡)させる方法が必要な
場合が多く、この二段発泡の過程においてもブロッキン
グが生じ易いという問題があった。このため、特に無機
ガス系発泡剤を用いて優れた性状の高発泡倍率の発泡粒
子を低コストで得るには、分散剤を多量に添加すること
なく発泡粒子相互の融着を防止できる対策が必要であっ
た。
【0007】本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研
究した結果、ポリプロピレン系樹脂粒子中に、NH型の
ヒンダードアミン系化合物を特定量含有させておくこと
により、融解熱量が80J/g以下のポリプロピレン系
樹脂を基材樹脂とする樹脂粒子から、真の密度が0.1
g/cm3 以下の高発泡倍率のポリプロピレン系樹脂発
泡粒子を得る際に、基材樹脂中に滑剤を多量に添加しな
くとも、また分散媒中に分散剤を多量に添加しなくと
も、一段発泡や二段発泡の際のブロッキングを効果的に
防止でき、その結果、滑剤や分散剤の多量添加による上
記した従来の問題を解決できることを見出した。
【0008】尚、本発明において用いるヒンダードアミ
ン系化合物は、上記した特開昭58−101127号公
報、特開昭58−168631号公報に記載されている
ブロッキングが発生し難い発泡技術において光安定剤と
して使用されている。しかしながら、ヒンダードアミン
系化合物は、耐光性等を要求される特定の用途において
添加されていたに過ぎず、本願発明が対象としているよ
うな、柔軟性に優れた発泡粒子が得られるが、ブロッキ
ングが発生し易い傾向にある、融解熱量が80J/g以
下のポリプロピレン系樹脂粒子を用いて発泡粒子を得る
際のブロッキングを防止することを目的としては使用さ
れていない。従って、従来は発泡粒子のブロッキング防
止を図るためには、上記したように、高価で平均粒径
0.1μm未満の酸化アルミニウム微粉末等の分散剤の
添加に頼らざるを得ず、分散剤の多量添加が種々の問題
を生じることは知られてはいても、ブロッキングが問題
となるような状況において特定のヒンダードアミン系化
合物と分散剤とを組合わせて用いるという技術は知られ
ておらず、ブロッキング防止のために多量の分散剤であ
っても添加せざるを得なかったというのが現状である。
【0009】本発明はこのような観点に鑑みてなされた
もので、従来、ブロッキング防止を目的とした使用は全
く顧みられていなかったヒンダードアミン系化合物を樹
脂に含有させることで、少ない分散剤の使用量によって
ブロッキングのない高発泡倍率で柔軟性に優れた発泡粒
子を得ることができる方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のポリプロピ
レン系樹脂発泡粒子の製造方法は、発泡剤を含有するポ
リプロピレン系樹脂粒子を、容器内において、無機物が
添加された分散媒に分散して加熱軟化している状態か
ら、容器内よりも低圧下に放出して発泡させ、真の密度
が0.1g/cm3 以下の発泡粒子を得るポリプロピレ
ン系樹脂発泡粒子の製造方法において、樹脂粒子の基材
樹脂が融解熱量80J/g以下のポリプロピレン系樹脂
であり、且つ基材樹脂100重量部当たり、NH型のヒ
ンダードアミン系化合物を0.01〜2重量部含有する
ことを特徴とする。
【0011】また本発明のポリプロピレン系樹脂発泡粒
子は、真の密度が0.1g/cm3以下で、表面に無機
物が付着しており、且つ基材樹脂100重量部当たり、
NH型のヒンダードアミン系化合物を0.01〜2重量
部含有しているとともに、基材樹脂が融解熱量80J/
g以下のポリプロピレン系樹脂であることを特徴とす
る。本発明のポリプロピレン系樹脂発泡粒子は、表面に
付着している無機物が、マイカ、カオリン、タルクから
選択された1種又は2種以上の無機物であることが好ま
しい。また本発明のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成型
体は、上記ポリプロピレン系樹脂発泡粒子よりなる成型
体であり、食品包装用として好ましい発泡粒子成型体で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において基材樹脂として
は、例えばプロピレン単独重合体や、プロピレン−エチ
レンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム
共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロ
ピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体等のプロピ
レン系共重合体の一種又は2種以上の混合物(これらを
総称してポリプロピレン系樹脂と呼ぶ。)を用いること
ができる。プロピレン系共重合体の場合、プロピレン成
分含有量が70重量%以上のものが好ましい。基材樹脂
としては、上記ポリプロピレン系樹脂に、更に他の樹脂
を混合して用いることもできるが、その場合、ポリプロ
ピレン系樹脂の含有量が70重量%以上となるように配
合することが必要である。
【0013】ポリプロピレン系樹脂に混合し得る他の樹
脂としては、直鎖状超低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、分岐低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹
脂、エチレン−プロピレンラバー、エチレン−ブテンラ
バー、エチレン−オクテンラバー、プロピレン−ブテン
ラバー等のポリオレフィン系エラストマー、ポリブテン
等が挙げられ、これらは基材樹脂中の配合量が30重量
%以下となるように、1種又は2種以上を混合して用い
ることができる。
【0014】本発明において基材樹脂は融解熱量が80
J/g以下であることが必要であるが、40〜75J/
gであることが特に好ましい。基材樹脂が上記したポリ
プロピレン系樹脂と、他の樹脂との混合物の場合、融解
熱量は混合物としての値である。基材樹脂の融解熱量が
80J/gを超える場合、結晶成分の割合が多くなるた
め、得られる発泡粒子の柔軟性が低下し、真の密度が
0.1g/cm3 以下という高発泡倍率(低密度)の発
泡粒子であっても、それから得られる発泡粒子成型体は
柔軟性に欠けたものとなり、成型体が脆くなったり二次
加工性の低下をきたす。
【0015】本発明のポリプロピレン系樹脂発泡粒子
は、示差走査熱量測定によって得られるDSC曲線に2
つの吸熱ピークが現れるような熱履歴を受けたものが好
ましく、且つ高温側ピークの融解熱量が大きいほど、樹
脂粒子発泡時のブロッキングが生じておらず、また二段
発泡時においてもブロッキングが生じ難いため好まし
い。高温側ピークの融解熱量の好ましい値は、ポリプロ
ピレン系樹脂発泡粒子の基材樹脂の種類の違いによって
異なり、例えば基材樹脂がプロピレン−エチレン共重合
体の場合、高温側ピークの融解熱量は10J/g以上、
特に10〜20J/gが好ましく、基材樹脂がプロピレ
ン−ブテン共重合体の場合、高温ピークの融解熱量は5
J/g以上、特に5〜20J/gが好ましい。
【0016】上記基材樹脂の融解熱量は、基材樹脂をヒ
ートプレス(プレス温度200℃)してシートを作成
し、これから5mgの試料を切取り、示差走査熱量計で
10℃/分で200℃まで昇温後、10℃/分で40℃
まで降温した後、再び10℃/分で200℃まで再昇温
した時の、再昇温の際に得られたDSC曲線から求め
る。基材樹脂の融解熱量は上記DSC曲線とベースライ
ンで囲まれる部分の面積に相当する。尚、ベースライン
はDSC曲線上の80℃及び融解終了温度、それぞれに
対応する点を直線で結んだ線分とする。また上記発泡粒
子の高温側ピークの融解熱量は、発泡粒子約2mgを示
差走査熱量計によって10℃/分で200℃まで昇温し
た時に得られたDSC曲線から求める。樹脂粒子の高温
側ピークの融解熱量は上記DSC曲線において、前述し
たと同様にして求めたベースラインと、高温側ピークの
DSC曲線と、高温側ピークと低温側ピークとの谷部を
通り、温度を示すグラフ上の横軸に対して直交するよう
にベースラインへ下ろした直線とによって囲まれた部分
の面積に相当する。高温側ピークの融解熱量は、発泡粒
子を得る際の熱履歴に大きく影響を受ける。高温側ピー
クの融解熱量を大きくするためには、例えば発泡操作に
おいてポリプロピレン系樹脂粒子を容器内において分散
媒に分散させて発泡温度まで昇温する際に、(発泡温度
−10℃)〜発泡温度の温度範囲で、数十分間容器内温
度を一定に保てば良い。
【0017】本発明において使用する融解熱量が80J
/g以下の樹脂を製造するには、例えばメルトインデッ
クス(MI)が1〜2g/10分、エチレン成分含有量
が3重量%以上のエチレン−プロピレンランダム共重合
体を有機過酸化物により分解し、MIを5〜12g/1
0分、分子量を15万〜20万の間に調整する等の方法
が挙げられる。尚、本発明は特に上記方法により得られ
た樹脂を用いことに限定されるものではなく、基材樹脂
であるポリプロピレン系樹脂の融解熱量が80J/g以
下であれば良い。
【0018】本発明方法において用いるポリプロピレン
系樹脂粒子の形状は任意であるが、通常、上記基材樹脂
を押出機内で溶融した後、押出機からストランド状に押
出した線状樹脂を、カッター等で切断する方法により粒
子状としたものを用いることができる。ポリプロピレン
系樹脂粒子は0.4〜6mgのものが好ましい。基材樹
脂を押出機内で溶融する際に、必要に応じて酸化防止
剤、補強材、顔料、滑剤等を添加して樹脂粒子中に含有
させることができる。
【0019】本発明において、上記ポリプロピレン系樹
脂粒子中には、樹脂100重量部当たり、NH型のヒン
ダードアミン系化合物が0.01〜2重量部含有され
る。ヒンダードアミン系化合物の含有量が0.01重量
部未満であると、発泡粒子のブロッキングを防止するこ
とが困難となり、2重量部を超える量を添加してもブロ
ッキング防止効果の上での差異が生じなくなり、経済的
に不利益となる。ヒンダードアミン系化合物の添加量
は、好ましくは樹脂100重量部当たり、0.02〜
0.5重量部である。
【0020】上記NH型のヒンダードアミン系化合物と
しては、例えばコハク酸ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)エステル、テトラキス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,
2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕等が挙げら
れ、これらは2種以上を混合して用いることができる。
特に、高分子量のポリ〔{6−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕
や、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケートが食品包装用の成型体製造に使用する
場合好ましい。
【0021】本発明において、ヒンダードアミン系化合
物は上記したNH型のものであることが必要であり、N
H型ではないヒンダードアミン系化合物、例えば、コハ
ク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒ
ドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重
縮合物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピリペジル)−1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボキシラート等を用いた場合には、充分なブロッキ
ング防止効果は得られない。
【0022】本発明方法で得られる発泡粒子や発泡粒子
成型体の耐光性を高めるために、紫外線吸収剤等を添加
することができるが、上記ヒンダードアミン系化合物は
樹脂の光安定剤としての作用も有するため、敢えて紫外
線吸収剤等を添加しなくとも耐光性に優れている。
【0023】本発明方法において、発泡剤としては、n
−ブタン、i−ブタン、n−ブタンとi−ブタンとの混
合物、ペンタン等の揮発性発泡剤、二酸化炭素、窒素、
空気等や、これらと揮発性発泡剤との混合物等の無機ガ
ス系発泡剤が用いられる。二酸化炭素、窒素、空気等と
揮発性発泡剤との混合物を用いる場合、二酸化炭素、窒
素、空気等の割合は30重量%以上であることが好まし
い。これらのうち、発泡倍率の安定性、環境への負荷の
少なさから、無機ガス系発泡剤の使用、特に二酸化炭素
又は空気からなる無機ガス系発泡剤の使用が好ましい。
【0024】上記発泡剤は、例えば密閉容器内で樹脂粒
子と発泡剤とを分散媒に分散させ、攪拌しながら加熱す
ることにより樹脂粒子中に含浸させることができる。樹
脂粒子と発泡剤とを分散させる分散媒としては、通常は
水が用いられる。発泡剤を含浸させた樹脂粒子は、所定
の温度(発泡温度)において容器内より低圧下に放出す
ることにより発泡せしめられるが、得られる発泡粒子の
真の密度が0.1g/cm3 以下、更に好ましくは0.
095g/cm3 以下となるように、樹脂粒子中に含浸
させる発泡剤量等を調節する。発泡粒子の真の密度が
0.1g/cm3を超える場合、その発泡粒子から得ら
れる発泡粒子成型体は柔軟性に欠けたものとなる。
【0025】上記発泡粒子の真の密度は、予め重量を精
量した発泡粒子(数g程度を使用)を、既知容積の水を
入れたメスシリンダー内の水中に沈め、容積の増加量か
ら発泡粒子の体積を求め、予め求めておいて発泡粒子重
量を、この発泡粒子体積で割って求めることができる。
【0026】本発明において、得られる発泡粒子の発泡
倍率を向上させる目的で、発泡助剤を併用することがで
きる。発泡助剤は押出機により樹脂粒子を得る際に基材
樹脂に添加して樹脂粒子中に含有させることができる。
発泡助剤としては、発泡倍率向上効果が高く、得られる
発泡粒子の気泡径のバラツキや気泡の微細化を生じる虞
のない、水溶性無機物、例えば、硼酸亜鉛、硼砂、塩化
ナトリウム等を用いることが好ましい。しかしながら、
発泡粒子を食品包装用の成型体製造に用いる場合には、
発泡助剤としては塩化ナトリウム、リン酸カルシウム、
ゼオライト、タルク、水酸化アルミニウム等の食品包装
の用途に使用可能なものから選択して用いる。上記した
発泡助剤の中でも塩化ナトリウムは、得られた発泡粒子
の食品包装用途への利用を可能とするとともに、発泡倍
率向上効果が高く、発泡粒子の気泡径のバラツキや気泡
の微細化を生じる虞のない水溶性無機物であることから
好適な発泡助剤であると言える。発泡助剤の添加量は、
ポリプロピレン系樹脂100重量部当たり0.005〜
0.5重量部が好ましい。
【0027】本発明において発泡粒子のブロッキングを
防止するために、上記分散媒中に分散剤として無機物を
添加する。本発明において使用できる無機物としては、
マイカ、タルク、カオリン、リン酸三カルシウム、炭酸
マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化アルミニウム等、従来か
ら分散剤として用いられている物質を使用することがで
きる。特に、層状鉱物であるマイカ、タルク、カオリン
等を用いると、無機物の添加量が特に少なくて済むため
好ましい。尚、発泡工程において分散媒に溶解してしま
う無機物は添加の目的を達成できないため使用し得ない
ことは言うまでもない。本発明方法において、樹脂粒子
中に特定のヒンダードアミン系化合物を含有しない場合
に比べて無機物の添加量が少なくて済む理由は定かでは
ないが、特定のヒンダードアミン系化合物は無機物に吸
着され易い性質を有し、樹脂粒子中に特定のヒンダード
アミン系化合物が含有されていると、分散剤として添加
した無機物が、樹脂粒子表面付近のヒンダードアミン系
化合物を吸着して樹脂粒子表面に確実に付着するため、
少ない分散剤の添加で効果的にブロッキングが防止でき
るのではないかと考えられる。また特に、無機物の中で
も層状鉱物はその作用が大きいと考えられる。樹脂粒子
及びそれから得られる発泡粒子表面の無機物の付着は電
子顕微鏡にて直接に確認でき、蛍光X線法により定量す
ることもできる。粒子表面への無機物の付着量はブロッ
キング防止、成型時の融着不良防止の点から0.05〜
0.3重量%であることが好ましい。尚、分散媒中には
この種の発泡法において、必要に応じて使用されている
分散助剤、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム等の界面活性剤等を添加することができる。
【0028】本発明方法において使用する基材樹脂は、
融解熱量が80J/g以下であり、結晶成分の割合が少
ないことと、真の密度が0.1g/cm3 以下という高
発泡倍率の発泡粒子を得ることとにより、発泡粒子にブ
ロッキングが生じ易い傾向にあるが、NH型のヒンダー
ドアミン系化合物を樹脂粒子中に特定量含有することに
より、ヒンダードアミン系化合物を含有しない樹脂粒子
を用いる場合に比べ、分散剤の添加量が極めて少なくて
も効果的にブロッキングが防止される。例えば本発明で
用いると同様のポリプロピレン系樹脂粒子から、無機ガ
ス系発泡剤を用いて真の密度が0.1g/cm3 以下の
発泡粒子を得る場合、樹脂粒子中に上記特定のヒンダー
ドアミン系化合物が含有されていない場合には、分散剤
をポリプロピレン系樹脂100重量部に対して2重量部
以上添加しなければブロッキングを防止できないが、本
発明方法では分散剤(無機物)の添加量が0.2〜1重
量部であっても、効果的にブロッキングを防止すること
ができる。
【0029】本発明方法において容器内に添加する発泡
剤量は、真の密度が0.1g/cm3 以下で、且つ目的
とする発泡倍率(密度)の発泡粒子が得られるに必要な
量の発泡剤が樹脂粒子中に含浸される量である。発泡剤
の添加量は、樹脂の種類、発泡剤の種類、得ようとする
発泡粒子の発泡倍率等によっても異なるが、通常、樹脂
粒子100重量部当たり、発泡剤2〜10重量部であ
る。無機ガス系発泡剤、特に二酸化炭素や空気を発泡剤
として用いた場合には、容器中に多量の発泡剤を添加し
ても、一段発泡によって得られる発泡粒子(一段発泡粒
子と呼ぶ。)の発泡倍率は、せいぜい真の密度で0.0
35g/cm3 程度が限度である。それ以上の発泡倍率
の発泡粒子を得るには、一段発泡粒子を無機ガス系発泡
剤を使用して加圧することにより発泡粒子の内部圧力を
高め、発泡能を付与した後、スチーム等で加熱して二段
発泡させることが必要である。この場合にもブロッキン
グが生じる虞れがあるが、本発明方法では二段発泡の際
のブロッキングも効果的に防止される。
【0030】本発明の食品包装用発泡粒子成型体は、ポ
リプロピレン系樹脂発泡粒子を、金型内に充填してスチ
ーム等で加熱して発泡粒子を発泡させるとともに、発泡
粒子相互を融着せしめる方法で成型して得ることができ
る。本発明の発泡粒子成型体の製造に用いる発泡粒子と
しては、上記方法で得られる真の密度が0.1g/cm
3 以下のポリプロピレン系樹脂発泡粒子を用いるが、上
記したNH型ヒンダードアミン系化合物のうち、ポリ
〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミ
ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}
ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ}〕及び/又はビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを
含有する樹脂粒子から得られたものを用いることが好ま
しい。これら2種類のヒンダードアミン系化合物を含有
する樹脂粒子は、発泡粒子製造時のブロッキング防止能
が特に優れているとともに、得られた発泡粒子を成型し
て得た発泡粒子成型体は食品包装用として食品規格に合
致する安全性を有する。食品包装用発泡粒子成型体の用
途としては、例えば食品類用の通い箱や包装容器、果物
等の梱包材、食品と接する緩衝材等が挙げられる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。尚、以下の実施例、比較例において用いたヒン
ダードアミン系化合物は以下の通りである。
【0032】ヒンダードアミン系化合物:A ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)
アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イ
ミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)イミノ}〕
【0033】ヒンダードアミン系化合物:B ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート
【0034】ヒンダードアミン系化合物:C 例えばコハク酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)エステル
【0035】ヒンダードアミン系化合物:D テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラ
ート
【0036】ヒンダードアミン系化合物:E コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン縮合物
【0037】実施例1〜4 酸化防止剤0.13重量%、ステアリン酸カルシウム
0.075重量%を含有するプロピレン−エチレンラン
ダム共重合体(エチレン成分含有量4.0重量%、融点
135℃、MI=5g/10分)100重量部に対し、
発泡助剤として硼酸亜鉛0.05重量部、滑剤としてエ
ルカ酸アミド0.085重量部及び、表1に示すヒンダ
ードアミン系化合物を同表に示す割合となるように押出
機内で溶融混練し(マスターバッチ法による)、次いで
押出機からストランド状に押出た後、切断して平均重量
2mgの樹脂粒子を得た。尚、樹脂粒子の融解熱量を表
1にあわせて示す。
【0038】
【表1】
【0039】上記のようにして得た樹脂粒子100重量
部当たり、水300重量部、界面活性剤(ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム)0.008重量部、及び表
1に示す分散剤(カオリン)及び発泡剤(二酸化炭素)
を、400リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌し
ながら表1に示す発泡温度より5℃低い温度で15分間
保持し、次いで発泡温度まで昇温して15分間保持した
後、オートクレーブ内に二酸化炭素を導入してオートク
レーブ内の平衡蒸気圧を保持しながらオートクレーブの
一端を開放して内容物を大気圧下に放出し、樹脂粒子を
発泡させて発泡粒子(一段発泡粒子と呼ぶ。)を得た。
得られた一段発泡粒子の真の密度、ブロッキングの有
無、発泡粒子の示差走査熱量測定によって得たDSC曲
線から求めた高温側ピークの融解熱量を表1に示す。
【0040】上記一段発泡粒子を大気圧下に24時間放
置して養生した後、空気によって加圧して4.0kg/
cm2 Gの内圧を付与した。内圧を付与した発泡粒子
を、密閉容器内で0.5kg/cm2 Gのスチームによ
って加熱して再度発泡(二段発泡)させ、発泡倍率が約
50倍の発泡粒子(二段発泡粒子と呼ぶ。)を得た。二
段発泡粒子の真の密度、高温側ピークの融解熱量、平均
気泡径、二段発泡時のブロッキングの有無を表1にあわ
せて示す。尚、実施例1〜4で得られた発泡粒子及び二
段発泡粒子表面にカオリンが付着していることが、電子
顕微鏡にて確認できた。
【0041】上記一段発泡粒子、二段発泡粒子のブロッ
キングの有無は、 ○・・・ブロッキングが殆ど認められない。 △・・・ブロッキングは生じるが、発泡粒子を解砕機に
て分離できる。 ×・・・融着した発泡粒子を解砕機にて分離できない。 として評価した。
【0042】上記二段発泡粒子を300mm×300m
m×50mmの金型に充填し、2.6kg/cm
2 (G)のスチームで加熱して成型した。得られた発泡
粒子成型体の脆性を、成型品の伸びによって以下の基準
で評価した。結果を表1にあわせて示す。
【0043】発泡粒子成型体の脆性の評価 ○・・・JIS K6767引っ張り試験による伸びが
40%を超える。 △・・・JIS K6767引っ張り試験による伸びが
35〜40%。 ×・・・JIS K6767引っ張り試験による伸びが
35%未満。
【0044】比較例1〜4、6 ヒンダードアミン系化合物を含有しない樹脂粒子(比較
例2〜4)、ヒンダードアミン系化合物の代わりに紫外
線吸収剤(2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート)を樹脂
100重量部当たり0.1重量部含有する樹脂粒子(比
較例1)、NH型ではないヒンダードアミン系化合物
(ヒンダードアミン系化合物:E)を表1に示す割合で
含有する樹脂粒子(比較例6)を用いた点を除き、実施
例1〜4と同様の操作を行った。分散剤添加量、二酸化
炭素添加量及び、得られた一段発泡粒子、二段発泡粒子
の性状を表1にあわせて示す。また二段発泡粒子を用い
て実施例と同様にして成型して得た発泡粒子成型体の脆
性の評価を表1にあわせて示す。尚、比較例1、2及び
6については一段発泡粒子に分離不能なブロッキングが
生じたため、二段発泡及び発泡粒子成型体の製造は行わ
なかった。また比較例3については二段発泡の際に発泡
粒子に分離不能なブロッキングが生じたため、発泡粒子
成型体の製造は行わなかった。
【0045】比較例5 酸化防止剤0.12重量%、ステアリン酸カルシウム
0.15重量%を含有するプロピレン−エチレンランダ
ム共重合体(融解熱量83J/g、エチレン成分含有量
2.3重量%、融点146℃、MI=12g/10分)
100重量部に対し、発泡助剤として硼酸亜鉛0.05
重量部、滑剤としてエルカ酸アミド0.085重量部を
押出機内で溶融混練し(マスターバッチ法による)、次
いで押出機からストランド状に押出た後、切断して平均
重量2mgの樹脂粒子を得た。
【0046】このようにして得た樹脂粒子100重量
部、水300重量部、界面活性剤(ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム)0.008重量部、表1に示す分
散剤(カオリン)及び発泡剤(二酸化炭素)を、400
リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌しながら表1
に示す発泡温度より5℃低い温度で15分間保持し、次
いで同表に示す発泡温度まで昇温して15分間保持した
後、オートクレーブ内に二酸化炭素を導入してオートク
レーブ内の平衡蒸気圧を保持しながらオートクレーブの
一端を開放して内容物を大気圧下に放出し、樹脂粒子を
発泡させて発泡粒子(一段発泡粒子と呼ぶ。)を得た。
得られた一段発泡粒子の真の密度、ブロッキングの有
無、発泡粒子の示差走査熱量測定によって得たDSC曲
線から求めた高温側ピークの融解熱量を表1に示す。
【0047】上記一段発泡粒子を大気圧下に24時間放
置して養生した後、空気によって加圧して4.0kg/
cm2 (G)の内圧を付与した。内圧を付与した発泡粒
子を、密閉容器内で0.7kg/cm2 (G)のスチー
ムによって加熱して再度発泡(二段発泡)させ、発泡倍
率が約50倍の発泡粒子(二段発泡粒子と呼ぶ。)を得
た。二段発泡粒子の真の密度、高温側ピークの融解熱
量、平均気泡径、二段発泡時のブロッキングの有無を表
1にあわせて示す。
【0048】上記二段発泡粒子を300mm×300m
m×50mmの金型に充填し、3.4kg/cm
2 (G)のスチームで加熱して成型した。得られた発泡
粒子成型体の脆性を実施例と同様にして評価した結果
を、表1にあわせて示す。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法は、融解
熱量が80J/g以下であるポリプロピレン系樹脂粒子
から真の密度が0.1g/cm3 以下という低密度の発
泡粒子を得るという、ブロッキングが生じやすい条件で
発泡粒子を製造する方法でありながら、樹脂粒子中にN
H型のヒンダードアミン系化合物を特定量含有させたこ
とにより、分散剤を多量に添加しなくとも一段発泡や二
段発泡の際のブロッキングを効果的に防止できる。その
結果、本発明の発泡粒子は、多量の滑剤や分散剤を用い
て得た発泡粒子のように、発泡粒子の気泡が連続気泡化
して成型時の二次発泡力が不足等の問題や、成型時の発
泡粒子相互の融着不良発生等の成型性不良を防止できる
とともに、分散剤を含む排水の処理コストの低減化に貢
献できる。また融解熱量が80J/g以下のポリプロピ
レン系樹脂からなる真の密度が0.1g/cm3 以下の
発泡粒子を成型して得られる発泡粒子成型体は低密度で
柔軟性に優れるため、精密機器等の緩衝用等として好適
であるとともに、成型体が裂けたりする虞れが少なく、
打ち抜き加工等の二次加工性にも優れている。更に、特
定のヒンダードアミン系化合物を含有する樹脂粒子から
得た発泡粒子を成型して得られる本発明の発泡粒子成型
体は、成型性不良等の不具合が防止されたものであると
ともに、食品包装用としての安全性にも優れるため、食
品包装容器等として好適に利用できる等の効果を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平 晃暢 栃木県宇都宮市駒生町1078−4 カーサア イ202号室

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡剤を含有するポリプロピレン系樹脂
    粒子を、容器内において、無機物が添加された分散媒に
    分散して加熱軟化している状態から、容器内よりも低圧
    下に放出して発泡させ、真の密度が0.1g/cm3
    下の発泡粒子を得るポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製
    造方法において、樹脂粒子の基材樹脂が融解熱量80J
    /g以下のポリプロピレン系樹脂であり、且つ基材樹脂
    100重量部当たり、NH型のヒンダードアミン系化合
    物を0.01〜2重量部含有することを特徴とするポリ
    プロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 真の密度が0.1g/cm3 以下で、表
    面に無機物が付着しており、且つ基材樹脂100重量部
    当たり、NH型のヒンダードアミン系化合物を0.01
    〜2重量部含有しているとともに、基材樹脂が融解熱量
    80J/g以下のポリプロピレン系樹脂であることを特
    徴とするポリプロピレン系樹脂発泡粒子。
  3. 【請求項3】 発泡粒子表面に付着している無機物が、
    マイカ、カオリン、タルクから選択された1種又は2種
    以上の無機物である請求項2記載のポリプロピレン系樹
    脂発泡粒子。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載のポリプロピレン
    系樹脂発泡粒子よりなるポリプロピレン系樹脂発泡粒子
    成型体。
  5. 【請求項5】 発泡粒子成型体が食品包装用である請求
    項4記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成型体。
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