JPH11147265A - 樹脂製中空製品の製造方法 - Google Patents
樹脂製中空製品の製造方法Info
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- JPH11147265A JPH11147265A JP9318586A JP31858697A JPH11147265A JP H11147265 A JPH11147265 A JP H11147265A JP 9318586 A JP9318586 A JP 9318586A JP 31858697 A JP31858697 A JP 31858697A JP H11147265 A JPH11147265 A JP H11147265A
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Abstract
一体に接合する樹脂製中空製品の製造方法において、2
次成形樹脂注入用の空室部を形成する内周側突出部が樹
脂成形圧の影響で空間部側へ変形することをより確実に
防止する。 【解決手段】 1次成形時に、2つの分割体240、2
41のうち、一方の分割体240に、接合部の空室部2
43の内周側に位置する内周側突出部249を成形する
とともに、他方の分割体241には、内周側突出部24
9よりさらに内周側に位置して、内周側突出部249を
支持する支持突出部245を成形し、2次成形時に、内
周側突出部249を有する一方の分割体240よりも、
支持突出部245を有する他方の分割体241の温度を
低くする。
Description
た2つの分割体を2次成形で一体に接合することによ
り、樹脂製中空製品を製造する製造方法に関するもの
で、具体的には、内燃機関の吸気マニホルドパイプのよ
うな中空管状体を含む中空製品の製造方法として好適な
ものである。
空管状体を含む中空製品を樹脂成形により製造する製造
方法として、中空管状体の軸方向に沿った面で分割した
2つの分割体を1次成形した後に、この2つの分割体の
接合部を突き合わせ、この突き合わせ部の空室部に樹脂
材料を注入して2次成形することにより、2つの分割体
を一体に接合する方法が特開平5−286054号公
報、特開平7−205299号公報等に記載されてい
る。
割体の接合部に中空管状体の径方向の外方へ拡がるフラ
ンジ部を形成して、このフランジ部同志を突き合わせて
2次成形を行うことにより、2つの分割体を接合するこ
とが記載されている。
に、2つの分割体は、中空管状体を構成するように突き
合わせられるので、中空管状体の外周側は成形型により
支持されるが、中空管状体の内周側は空間部となり、成
形型で支持することができない。従って、2次成形時の
樹脂成形圧が2つの分割体に加わった際、2つの分割体
の接合部において空室部を形成する内周側の突出部が樹
脂成形圧の影響で空間部側へ変形しやすい(倒れやす
い)という問題が生じる。この内周側突出部の変形は2
次成形樹脂の外部への洩れ等の不具合を引き起こし、接
合性を悪化する。
の分割体の接合部に噛み合わせ部を形成して、上記突出
部の空間部側への変形(倒れ込み)を防止することが提
案されているが、本発明者らがこの種の製造方法を実際
に試作検討してみたところ、上記のごとき接合部におけ
る噛み合わせ部の形成のみだけでは、上記突出部の空間
部側への変形(倒れ込み)を十分防止することができな
いことが分かった。
1次成形した後に2次成形で一体に接合する樹脂製中空
製品の製造方法において、2次成形樹脂注入用の空室部
を形成する内周側突出部が樹脂成形圧の影響で空間部側
へ変形することをより確実に防止できるようにすること
を目的とする。
め、本発明者らは2次成形の工程条件について、試行錯
誤的に種々変更して試作検討したところ、2つの分割体
の2次成形時温度を異ならせることにより、空室部形成
用の突出部の空間部側への変形を確実に防止できること
を見出した。
1次成形時に、2つの分割体(240、241)のう
ち、一方の分割体(240)に、空室部(243)の内
周側に位置する内周側突出部(249)を成形するとと
もに、他方の分割体(241)には、内周側突出部(2
49)よりさらに内周側に位置して、内周側突出部(2
49)を支持する支持突出部(245)を成形し、2次
成形時に、内周側突出部(249)を有する一方の分割
体(240)よりも、支持突出部(245)を有する他
方の分割体(241)の温度を低くすることを特徴とし
ている。
おいては、温度上昇による支持突出部(245)の剛性
低下を押さえて、内周側突出部(249)の変形抑制効
果を確保できる。これと同時に、一方の分割体(24
0)においては、他方の分割体(241)よりも高めの
温度設定により接合部が2次成形樹脂(244)によっ
て溶けやすくなるとともに、他方の分割体(241)は
一方の分割体(240)から吸熱して接合部表面の熱を
補うことができるので、2次成形樹脂(244)と接合
しやすくなる。
突出部(249)の変形抑制効果と両分割体(240、
241)の接合性の確保とを良好に両立できる。また、
上記した温度設定は、具体的には、請求項3に記載のよ
うに、2次成形時に、一方の分割体(240)に接する
成形型(246)の温度よりも他方の分割体(241)
に接する成形型(247)の温度を低くすることにより
達成できる。
空管状体(24)を連結した構成を有し、中空管状体
(24)を前記2つの分割体(240、241)の接合
より構成する樹脂製中空製品の製造方法において、一方
の分割体(240)に複数の中空管状体(24)を連結
する連結部(251)を成形し、前記他方の分割体(2
41)のみに、その外周面より外周側に突出するフラン
ジ部(242)を成形し、このフランジ部(242)に
より前記空室部(243)の外周側を形成することを特
徴としている。
方の分割体(241)のみにフランジ部(242)を形
成して、両分割体(240、241)の接合を行うか
ら、図4に例示するように、連結部(251)のある分
割体(240)側にアンダーカット形状部が発生しな
い。そのため、アンダーカット形状部の成形のための型
の複雑化、あるいはアンダーカット形状部を埋めるため
の樹脂材料の厚肉化といった不具合が発生せず、成形型
の簡素化、中空管状体の軽量化を達成できる。
割体(240)に、空室部(243)の外周側に位置す
る外周側突出部(250)を成形することを特徴として
いる。これによると、一方の分割体(240)におい
て、2次成形樹脂(244)の成形圧力が外周側突出部
(250)と内周側突出部(249)とで逆方向に作用
して、相殺できるので、2次成形樹脂(244)の成形
圧力による、一方の分割体(241)の接合部の変形を
より一層良好に抑制できる。
の工程を成形型(246、247)内にて行った後に、
この成形型(246、247)のスライドにより、2次
成形の工程を同一の成形型(246、247)内にて行
うことを特徴としている。これによれば、同一の成形型
内における1次成形と2次成形により両分割体(24
0、241)の成形および接合を行うことができ、樹脂
製中空製品を効率よく高い生産性で成形できる。
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
づいて説明する。 (第1実施形態)図1〜図4は本発明方法を適用して製
造される車両走行用内燃機関の吸気装置を示しており、
最初に、この吸気装置の概要を説明すると、内燃機関1
0(図3)は本例では3気筒タイプであり、その気筒列
方向は図3の紙面垂直方向(図1、2の左右方向)であ
る。10aはこの内燃機関10のシリンダヘッドで、1
0bは吸気ポートである。
本発明による吸気装置11が配設されている。この吸気
装置11は、後述する種々な吸気系部品をコンパクトに
集積化した1ユニットの組立体から構成されている。こ
の吸気装置11のうち、内燃機関10寄りの部位の上方
側にエアクリーナケース12が配置され、このエアクリ
ーナケース12の上面には開口部(図示せず)が設けら
れ、この開口部を閉塞するキャップ部材13がエアクリ
ーナケース12に対して脱着可能に装着されている。キ
ャップ部材13にはエアクリーナケース12内に突出す
る略矩形状のエアクリーナ14(図1)が保持されてい
る。なお、エアクリーナケース12およびキャップ部1
3はいずれも樹脂製であり、ナイロンのようなある程度
の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂材料の成形品であ
る。以下説明する他の樹脂製の構成部品も、エアクリー
ナケース12およびキャップ部材13と同様の樹脂にて
成形される。
関10側の側面)には水平方向に突出する空気入口15
が一体成形されており、この空気入口15は車両エンジ
ンルーム内の空気(外気)をケース12内に導入するた
めのものである。そして、空気入口15からの導入空気
がケース12内のエアクリーナ14を通過することによ
り、空気中の塵埃等が除去されて、空気が清浄化され
る。
の空気下流側に形成されるクリーンサイドの空間は、図
2、3に示す機関気筒列方向の一端側の下方寄りに位置
する連通室18に連通している。この連通室18には、
樹脂製の出口ダクト19の一端部(下端部)が気密に嵌
合接続されている。この出口ダクト19はU状に湾曲し
た形状からなり、出口ダクト19の他端部(上端部)は
樹脂製のスロットルボディ20の上流端に嵌合接合され
ている。このスロットルボディ20の内部にはスロット
ルバルブ(図示せず)がシャフト22を中心として回動
可能に配置されている。このスロットルバルブは、周知
のごとく車両のアクセル機構により操作されて内燃機関
10に吸入される吸気量を調整するものである。スロッ
トルボディ20の下流側には吸気脈動を緩和するよう
に、スロットルボディ20の下流側空間の容積を拡大す
る樹脂製サージタンク23が配置されている。
に内燃機関10と反対側の部位において上方側に位置し
ており、かつ、サージタンク23は図1に示すように内
燃機関10の気筒列方向(図1の左右方向)に延び、図
1の幅Wの全長にわたって形成されている。そして、サ
ージタンク23内の空間に対して、樹脂製吸気マニホル
ドパイプ24の入口部(上端部)が開口している。ここ
で、本例の内燃機関10は3気筒タイプとなっているの
で、吸気マニホルドパイプ24が3本となっている。
タンク23の配置部位からエアクリーナケース12の下
側に沿って内燃機関10の吸気ポート10b側へ湾曲状
に延びるものである。この吸気マニホルドパイプ24の
出口部(下端部)には取付フランジ部(取付部)25が
樹脂にて一体成形されている。この取付フランジ部25
は、内燃機関10の取付面10c(図3)に沿った平板
形状になっており、複数、本例では6個の取付穴26を
有している。この取付穴26に挿通されるねじ手段(図
示せず)にて取付フランジ部25は内燃機関10の取付
面10cに締結される。これにより、吸気装置11全体
を内燃機関10に固定するようになっている。
側(換言すると、内燃機関10の吸気ポート10bの上
流側)の部位に、それぞれ燃料(ガソリン)を噴射する
燃料噴射弁27(図2)がフランジ部25に配置されて
いる。すなわち、フランジ部25には、3本の吸気マニ
ホルドパイプ24毎に対応して燃料噴射弁27の装着穴
28が開けられており、この装着穴28に燃料噴射弁2
7が挿入され、脱着可能に固定されている。
ス12内のエアクリーナ14上流側のダスト側空間内に
配置されている。なお、燃料噴射弁27は周知のごとく
燃料噴射制御装置により開弁時間が自動制御される電磁
式の燃料噴射手段である。次に、上記構成において吸気
装置の作用の概要を説明する。内燃機関10が運転され
ると、エアクリーナケース12の空気入口15から外気
が吸入され、この吸気はケース12内に流入した後、エ
アクリーナ14を通過して、空気中の塵埃等が除去され
て、吸気が清浄化される。次に、この清浄化された吸気
は、連通室18、出口ダクト19を経て、スロットルボ
ディ20に至り、ここで、流量調整される。次いで、吸
気はサージタンク23を通過して脈動が吸収され、しか
る後、吸気は3本の吸気マニホルドパイプ24に分配さ
れる。
にて圧送され、各燃料噴射弁27に分配される。そし
て、各燃料噴射弁27を電子制御により適時開弁するこ
とにより、燃料が各吸気マニホルドパイプ24の出口側
の部位に噴射される。従って、燃料と空気が混合気とな
って、内燃機関10の吸気ポート10bから各気筒内に
吸入される。
配置される吸気装置11において、エアクリーナケース
12、連通室18、出口ダクト19、スロットルボディ
20、サージタンク23、吸気マニホルドパイプ24、
フランジ部25等はすべて樹脂成形されたもので、これ
らの各部は一体成形、あるいは溶着等の接合手段により
一体に連結されており、そして、これらの吸気系部品は
1ユニットの組立体として組立られている。
として組立られる吸気装置11において、吸気マニホル
ドパイプ24部分を含む樹脂製中空製品の製造方法に特
徴を有しており、以下、このことについて具体的に説明
する。図4に示すように、中空管状体を構成する吸気マ
ニホルドパイプ24部分は、その軸方向に沿った面で分
割した2つの分割体240と241から構成されてい
る。
体241との接合部の形状は図5(a)に示す通りであ
り、下側の分割体241のみに、中空管状体の外周側に
突出するフランジ部242を形成している。このフラン
ジ部242は、下側の分割体241の端部から上側の分
割体240側へ延びて、上側の分割体240の端部を覆
うように形成されている。
部)のうち、内周側には下側の分割体241に向かって
突出する内周側突出部249を形成し、この内周側突出
部249の外側とフランジ部242の内側との間の空間
により、空室部243を形成している。そして、この空
室部243内に樹脂244を注入して成形することによ
り、両分割体240、241の接合を行うようになって
いる。ここで、下側の分割体241の内周部には、上側
分割体240の内周側突出部249の内周側を支持する
支持突出部245を形成してある。
241、および空室部243内に注入される樹脂244
の具体的材質は、前述のナイロン系の樹脂で、より具体
的には、6ナイロン35%ガラス繊維入りである。次
に、上記2つの分割体240、241からなる中空管状
体を構成する吸気マニホルドパイプ24部分の製造方法
を説明すると、上記の両分割体240、241を一体に
接合する方法としては、この両分割体240、241を
それぞれ別の成形型にて独立に射出成形した後に、別工
程としての溶着工程(超音波溶着、振動溶着、熱板溶着
等)を設定して、両分割体240、241を接合するこ
とが考えられるが、本実施形態では、このような別工程
としての溶着工程を採用せずに、次に述べる中空品射出
成形法(DIE SLIDE INJECTION 法)を採用している。
ドパイプ24部分の製造方法を図6〜図9により説明す
ると、図6は、成形型246、247の間に形成される
型空間に成形装置の図示しない射出ゲート部から溶融樹
脂材料を射出して、上記の両分割体240、241をそ
れぞれ射出成形する1次成形の工程を示している。な
お、両分割体240、241の接合部形状は、図5
(a)の形状である。
た状態を示している。次に、図8は2つの成形型24
6、247のうち、一方の分割体240を保持している
成形型246を矢印X方向にスライドさせて、一方の分
割体240を他方の分割体241に対向する位置まで移
動させた状態を示している。次に、図9は、上記図8の
状態から、2つの成形型246、247の型締めを行っ
た状態を示している。この型締めにより2つの分割体2
40、241の接合部には空室部243が形成されるの
で、成形装置の図示しない射出ゲート部から空室部24
3内部へ溶融樹脂を射出(注入)して、2次成形を行
う。この2次成形により2つの分割体240、241の
接合部の表面部が溶融樹脂の高熱により溶融して、2つ
の分割体240、241が確実に一体に接合される。
品を取り出せば、2つの分割体240、241の一体接
合構造からなる中空管状体が得られる。これによれば、
2つの分割体240、241をそれぞれ成形する1次成
形の工程と、両分割体240、241を接合する2次成
形の工程とをすべて同一の成形型246、247内にお
いて行うことができ、中空管状体の成形工程の生産性を
大幅に向上できる。
成形時における2つの分割体240、241の温度を次
のごとく設定している。すなわち、内周側突出部249
を有する上側の分割体240よりも、支持突出部245
を有する下側の分割体241の温度を低くしている。こ
のような温度設定は、上側の分割体240に接する成形
型246の温度よりも下側の分割体241に接する成形
型247の温度を低くすることにより実現できる。
調整の具体的手段としては、例えば、図9に示すよう
に、成形型246、247内にオイル等の熱源流体の循
環通路246a、247aを形成するとともに、成形型
246、247の外部に熱源流体の温度調整装置246
b、247bを配置し、この温度調整装置246b、2
47bで所定温度に調整された熱源流体を循環通路24
6a、247aを通して2つの分割体240、241の
近傍に循環することにより、成形型246、247の温
度調整を行うことができる。
成形時には、図9に示すように、2つの分割体240、
241の外周側は成形型246、247により支持され
るが、内周側は空間部248となるので、成形型24
6、247により支持することができない。そのため、
2次成形時の樹脂成形圧(射出圧)が空室部243に加
わると、上側の分割体240において内周側の突出部2
49が2次成形時の樹脂成形圧の影響で空間部248側
(図5(a)の矢印Y側)へ変形(倒れ)しようとす
る。
は、上側の分割体240の内周側突出部249の内周側
を支持する支持突出部245を形成しているため、2次
成形時に内周側突出部249が空間部248側(内周
側)へ変形しようとするのを支持突出部245により抑
制できる。すなわち、下側の分割体241では、フラン
ジ部242に成形型(金型)側への樹脂成形圧が加わる
ため、このフランジ部242への樹脂成形圧と、支持突
出部245への樹脂成形圧の方向が逆方向となり、フラ
ンジ部242への樹脂成形圧と、突出部245への樹脂
成形圧を相殺できる。その結果、下側の分割体241の
支持突出部245によって内周側突出部249を支持し
て内周側突出部249の空間部248側への変形を抑制
できる。
脂材料の剛性は、温度が高くなるに従って低下するの
で、2次成形時に支持突出部245部分の剛性低下によ
り内周側突出部249の支持作用が不十分となる場合が
ある。そこで、内周側突出部249を有する上側の分割
体240よりも、支持突出部245を有する下側の分割
体241の温度を低く設定することにより、2次成形時
の成形圧による支持突出部245の変形を効果的に抑え
て、上記の内周側突出部249の変形をより確実に抑制
できるようにしている。
体241の2次成形時における温度設定の考え方を述べ
ると、2次成形時の成形圧(射出圧)による1次成形品
(両分割体240、241)の変形量は1次成形品温度
が低くなる程少ないが、その反面、2次成形樹脂244
による1次成形品の接合は、1次成形品温度の高い程1
次成形品の接合部が2次成形樹脂244によって溶けや
すく、接合性が良好となる。従って、2次成形時におけ
る1次成形品温度は、変形の抑制効果と、接合性の両面
で相反する関係にある。
考慮して、内周側突出部249を有する上側の分割体2
40よりも、支持突出部245を有する下側の分割体2
41の温度を低く設定しているのである。これによれ
ば、下側の分割体241においては、温度上昇による支
持突出部245の剛性低下を押さえて、内周側突出部2
49の変形抑制効果を確保できる。これと同時に、上側
の分割体240においては、高めの温度設定により接合
部が2次成形樹脂244によって溶けやすくなるととも
に、下側の分割体241は上側の分割体240から吸熱
して接合部表面の熱を補うことができるので、2次成形
樹脂244と接合しやすくなる。
周側突出部249の変形抑制効果と分割体240、24
1の接合性の確保とを良好に両立できる。次に、上記し
た2つの分割体240、241と吸気装置11全体との
関連を説明すると、図1、3、4に示すように、上側の
分割体240には、吸気マニホルドパイプ24部分の上
半分だけでなく、取付フランジ部25、エアクリーナケ
ース12の底部側部分、連通室18のエンジン側部分
(図3の左側部分)、サージタンク23のエンジン側部
分(図3の左側部分)、およびスロットルボディ20が
一体に成形される。
ホルドパイプ24部分の下半分の他に、連通室18の反
エンジン側部分(図3の右側部分)およびサージタンク
23の反エンジン側部分(図3の右側部分)が一体に成
形される。そして、上側の分割体240には、図4に示
すように複数の吸気マニホルドパイプ24相互の間を連
結する連結部251が一体に成形されており、この連結
部251はエアクリーナケース12の底部を構成するも
のであって、ケース12内への流入空気中の水を排出す
る水抜き穴252が開けられている。
態による接合部の形状を示し、第1実施形態に対して空
室部243の形状を変更しているものであり、2次成形
時の成形圧力が上側の分割体240の内周側と外周側と
で相殺されるような形状に、空室部243を形成してい
る。すなわち、上側の分割体240には、空室部243
の内周側と外周側に位置する内周側突出部249と外周
側突出部250を形成して、この両突出部249、25
0の間に凹部を形成して、空室部243を形成してる。
必要容積を確保するために、下側の分割体241にも凹
部を形成して、空室部243が上側の分割体240から
下側の分割体241の両方にわたって十字状の形状をな
すように形成されている。第2実施形態の接合部形状に
よると、上側の分割体240において、2次成形時の樹
脂成形圧が内周側の突出部249と外周側の突出部25
0の両方に対して逆方向に加わって、相殺し合うので、
内周側の突出部249の空間部248側(内周側)への
変形をより一層良好に抑制できる。また、下側の分割体
241においても、2次成形時の樹脂成形圧が内周側の
支持突出部245と外周側のフランジ部242で相殺し
合うようになっている。
施形態による接合部の形状を示し、第1、第2実施形態
に対して、外周側のフランジ部242を下側の分割体2
41だけでなく、上側の分割体240にも、外周側のフ
ランジ部242′を設けたものである。上側の分割体2
40の内周側突出部249を下側の分割体241の支持
突出部245で支持する点は第1、第2実施形態と同じ
であるので、2次成形時における1次成形品の温度設定
を前述のごとく行うことにより、第1、第2実施形態と
同様の作用効果を発揮できる。
と、図10に示すごとく、上側の分割体240の連結部
251とフランジ部242′との間にアンダーカット形
状部253が発生して、樹脂成形型の複雑化を招くこと
になるが、前述の第1、第2実施形態では、連結部25
1を有する上側の分割体240にはフランジ部242′
を形成せず、連結部251を有しない下側の分割体24
1のみにフランジ部242を形成しているから、図4に
示すごとく上側の分割体240にアンダーカット形状部
253が発生しない。
1、第2実施形態では、アンダーカット形状部253の
成形のための型の複雑化、あるいはアンダーカット形状
部253を埋めるための樹脂材料の厚肉化といった手法
を必要とせず、成形型の簡素化、中空管状体の軽量化を
達成できる利点がある。 (他の実施形態)なお、上記の実施形態では、本発明を
車両走行用内燃機関の吸気装置に適用した場合について
説明したが、本発明は種々な用途における樹脂製中空製
品一般に広く適用できる。
の平面図である。
の第1実施形態による接合部形状を示す。(b)は本発
明の第2実施形態による接合部形状を示すB部拡大断面
図である。
型の断面図である。
示す断面図である。
を示す断面図である。
態を示す断面図である。
を示す断面図であり、図3のA−A断面図に相当する。
ケース、24…吸気マニホルドパイプ(中空管状体)、
240…一方の(第1)分割体、241…他方の(第
2)分割体、242…フランジ部、243…空室部、2
45、249、250…突出部、246、247…成形
型。
Claims (6)
- 【請求項1】 2つの分割体(240、241)を1次
成形した後に、この2つの分割体(240、241)の
接合部を突き合わせるとともに、この突き合わせ部に空
室部(243)を形成し、この空室部(243)に樹脂
(244)を注入して2次成形することにより、前記2
つの分割体(240、241)を一体に接合する樹脂製
中空製品の製造方法において、 前記1次成形時に、前記2つの分割体(240、24
1)のうち、一方の分割体(240)に、前記空室部
(243)の内周側に位置する内周側突出部(249)
を成形するとともに、他方の分割体(241)には、前
記内周側突出部(249)よりさらに内周側に位置し
て、前記内周側突出部(249)を支持する支持突出部
(245)を成形し、 前記2次成形時に、前記一方の分割体(240)よりも
前記他方の分割体(241)の温度を低くすることを特
徴とする樹脂製中空製品の製造方法。 - 【請求項2】 樹脂製中空製品の2つの分割体(24
0、241)の接合部を突き合わせて、この突き合わせ
部に空室部(243)を形成し、この空室部(243)
に樹脂(244)を注入して成形することにより、前記
2つの分割体(240、241)を一体に接合する樹脂
製中空製品の製造方法において、 前記2つの分割体(240、241)を1次成形するに
際して、前記2つの分割体(240、241)のうち、
一方の分割体(240)に、前記空室部(243)の内
周側に位置する内周側突出部(249)を成形するとと
もに、他方の分割体(241)には、前記内周側突出部
(249)よりさらに内周側に位置する支持突出部(2
45)を成形する1次成形の工程と、 前記2つの分割体(240、241)の接合部を突き合
わせて、この突き合わせ部に前記空室部(243)を形
成するとともに、前記内周側突出部(249)の内周側
に前記支持突出部(245)を位置させて、前記内周側
突出部(249)の内周側を前記支持突出部(245)
により支持した状態にて、前記空室部(243)に樹脂
(244)を注入して2次成形することにより、前記2
つの分割体(240、241)を一体に接合する2次成
形の工程とを備え、 前記2次成形時に、前記一方の分割体(240)よりも
前記他方の分割体(241)の温度を低くすることを特
徴とする樹脂製中空製品の製造方法。 - 【請求項3】 前記2次成形時に、前記一方の分割体
(240)に接する成形型(246)の温度よりも前記
他方の分割体(241)に接する成形型(247)の温
度を低くすることを特徴とする請求項1または2に記載
の樹脂製中空製品の製造方法。 - 【請求項4】 複数の中空管状体(24)を連結した構
成を有し、前記中空管状体(24)を前記2つの分割体
(240、241)の接合により構成する樹脂製中空製
品の製造方法であって、 前記一方の分割体(240)に前記複数の中空管状体
(24)を連結する連結部(251)を成形し、 前記他方の分割体(241)のみに、その外周面より外
周側に突出するフランジ部(242)を成形し、このフ
ランジ部(242)により前記空室部(243)の外周
側を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいず
れか1つに記載の樹脂製中空製品の製造方法。 - 【請求項5】 前記一方の分割体(240)に、前記空
室部(243)の外周側に位置する外周側突出部(25
0)を成形することを特徴とする請求項1ないし4のい
ずれか1つに記載の樹脂製中空製品の製造方法。 - 【請求項6】 前記1次成形の工程を成形型(246、
247)内にて行った後に、この成形型(246、24
7)のスライドにより、前記2次成形の工程を同一の成
形型(246、247)内にて行うことを特徴とする請
求項1ないし5のいずれか1つに記載の樹脂製中空製品
の製造方法。
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JP31858697A JP3760605B2 (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 樹脂製中空製品の製造方法 |
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JPH11147265A true JPH11147265A (ja) | 1999-06-02 |
JP3760605B2 JP3760605B2 (ja) | 2006-03-29 |
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- 1997-11-19 JP JP31858697A patent/JP3760605B2/ja not_active Expired - Fee Related
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