JPH11147215A - 軽量気泡コンクリートの製造方法 - Google Patents

軽量気泡コンクリートの製造方法

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JPH11147215A
JPH11147215A JP31728097A JP31728097A JPH11147215A JP H11147215 A JPH11147215 A JP H11147215A JP 31728097 A JP31728097 A JP 31728097A JP 31728097 A JP31728097 A JP 31728097A JP H11147215 A JPH11147215 A JP H11147215A
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mold
semi
air introduction
cured mortar
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JP31728097A
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Fujito Yamaguchi
布士人 山口
Shinya Okazaki
慎也 岡崎
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸模様に関する制限が少なく、表面に深く
て明瞭な凹凸模様がある軽量気泡コンクリートを、脱型
時の不良がなく、生産性高く製造できる方法を提供す
る。 【解決手段】 気泡を有する半硬化状モルタルブロック
5に模様形成面2を有する型を押圧して表面に凹凸模様
を有する軽量気泡コンクリートを製造する方法におい
て、模様の形成に実質的に影響を与えない大きさの空気
導入孔3が模様形成面2に1個以上開口している型を使
用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に凹凸模様を
形成した軽量気泡コンクリートパネルを製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、表面に凹凸模様を形成した意匠性
に優れる軽量気泡コンクリートの需要が増大している。
軽量気泡コンクリート表面に凹凸模様を形成する方法と
して、軽量気泡コンクリートを製造する中間段階の気泡
を有する半硬化状モルタルブロックに、凹凸模様の模様
形成面を有する型を押圧する方法が提案されている(特
公平5−34121号公報、特公平3−27368号公
報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし提案された上記
の方法では、半硬化状モルタルブロックに型の模様形成
面を押圧して凹凸模様を形成させた後、該ブロックを模
様形成面から引き離す際に、形成された模様面に亀裂が
発生しやすく、せっかく形成した凹凸模様が損なわれる
という問題があった。特に幅600mm、長さ1800
mmを越える大型のパネルに模様形成したり、圧縮硬度
の低い半硬化状モルタルブロックに模様形成して場合な
どにおいてその傾向は顕著になる。この原因は、型の模
様形成面から半硬化状モルタルブロックを離型する際、
模様形成面と半硬化状モルタルブロックの凹凸模様の間
が負圧となって、非常に軟らかく脆い半硬化状モルタル
ブロックの表面が模様形成面に吸着するためと考えられ
る。
【0004】このような問題を回避するために、凹凸
模様の深さを浅くする、凹凸模様の傾斜角度をなだら
かにする、型を傾斜させながら脱型する、半硬化状
モルタルブロックの硬度を上げる、等の方法が考えられ
るが、またはの方法では凹凸模様が制限されるため
に不明確で単調な模様になりやすく、本来の目的である
意匠性が大きく損なわれ、の方法では、装置が複雑で
煩雑になるため生産性が低くなり、の方法では、半硬
化状モルタルが脱型時に亀裂が生じない硬度になるま
で、時間を要し生産性が低下するなど、それぞれ別の問
題を生じるおそれがある。そこで本発明は、凹凸模様に
関する制限が少なく、深くて明瞭な凹凸模様を形成する
ことができ、且つ、脱型に際しての不良発生を生じるこ
となく高い生産性で軽量気泡コンクリートを製造できる
方法を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
の請求項1に記載の発明は、気泡を有する半硬化状モル
タルブロックに模様形成面を有する型を押圧して、表面
に凹凸模様を有する軽量気泡コンクリートを製造する方
法において、模様の形成に実質的に影響を与えない大き
さの空気導入孔が模様形成面に1個以上開口している型
を使用することを特徴とするものである。
【0006】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の発明の好ましい実施の形態であって、半硬化状モ
ルタルブロックの圧縮強度が0.6kg/cm2 〜5k
g/cm2 で、かつ、模様表面の空気導入孔の最大幅が
0.5〜5mmの範囲にあることを特徴とするものであ
る。さらに請求項3に記載の発明は、請求項1または請
求項2に記載の発明の好ましい実施の形態であって、型
が底板と側板を備えた型枠と、該型枠の底板上に配置さ
れた模様形成面を有する模様型板により、構成されるこ
とを特徴とするものである。さらに請求項4に記載の発
明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明
の好ましい実施の形態であって、空気導入孔が模様型板
の裏側に配設した気体通路に連通されていることを特徴
とするものである。
【0007】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を軽
量気泡コンクリートパネルを例として詳細に説明する。
本発明に用いる気泡を有する半硬化状モルタルブロック
は、通常の軽量気泡コンクリートと同様な方法で製造す
ることができる。以下、軽量気泡コンクリートパネルと
してALCパネルを例にその製造例を説明する。
【0008】先ず、気泡を有するモルタルは、一般に軽
量気泡コンクリートとして用いられるものであれば特に
制限はない。例えば、珪石、セメント、生石灰、水を主
原料とし、石膏、ALCの解砕クズ等を必要に応じて添
加し、それにアルミニュウム粉などの気泡発生剤を混入
させてスラリー状とする。こうして得られたモルタルス
ラリーを補強筋を配置した型枠内に注入し、切断するの
に適した半硬化状態になるまで養生した後、例えば緊張
配設したピアノ線等の線材で所定のパネル形状に切断す
ることにより、気泡を有する半硬化状モルタルブロック
を得ることができる。
【0009】本発明において、型で模様形成する際の半
硬化状モルタルブロックの硬度は、JISA5416に
記載された圧縮強度の測定法で測定した場合、0.6k
g/cm2 〜5kg/cm2 の範囲の圧縮強度が好まし
い。なおこの範囲は貫入抵抗硬度計(直径20mm、長
さ35mmの土壌硬度計)で測定した場合は、1.2k
g/cm2 〜10kg/cm2 の値に相当する。
【0010】この範囲の圧縮強度を有する半硬化状モル
タルブロックは、流動性がほとんどなく脆性体であるの
で、後述するような空気導入孔を有する型を使用して押
圧により模様を形成しても、その空気導入孔の跡が模様
形成面に残らず、パネル表面の意匠性を損なうことはな
い。なお、圧縮強度が0.6kf/cm2 を下回ると型
の模様形成面に開口する空気導入孔の跡が残りやすくな
る傾向にあり、5kg/cm2 を上回ると押圧による模
様形成面のモルタル硬化の増加程度が少なくなる傾向が
出てくると共に、押圧時の応力歪みがパネル内部に残り
やすくなって、得られる軽量気泡コンクリートパネルに
経時的に亀裂を生じやすくなる。この圧縮強度は0.7
kf/cm2 〜4kg/cm2 であることがより好まし
く、0.8〜3kg/cm2 の範囲がさらに好ましい。
【0011】気泡を有する半硬化状モルタルブロックに
凹凸模様を付与するための型は、例えば(1)底板と側
板を備えた型枠の底板に模様形成面を設けたもの、
(2)底板と側板を備えた型枠と、その底板上に配置さ
れた模様形成面を有する模様型板により構成したもの、
(3)底板と側板を備えた通常の型枠と、上方からの押
圧手段に模様形成面を設けたもの、などを使用すること
ができる。しかし多種類の模様を要求される場合は、簡
便性や経済性などから(2)の模様型板を使用する方法
が好ましい。そして模様形成面には模様の形成に実質的
に影響を与えない大きさの空気導入孔が1個以上開口し
ている。
【0012】クに模様を形成できる強度を有するもので
あれば特に限定されないが、例えば硬質ウレタンゴム、
硬質プラスチック、発砲スチロール、鉄鋼、ステンレ
ス、アルミニュウム、チタン等を用いることができる。
模様の精度、耐久性、さらに、模様形成面(特にその凹
部)に設けた空気導入孔が、押圧時の圧力で変形するこ
とを防止するために、硬質ウレタンゴム、硬質プラスチ
ック、金属がより好ましい。また化粧型の凹凸模様とし
ては、例えば石調、レンガ調、タイル調等がある。
【0013】上記のように、型の模様形成面には模様の
形成に実質的に影響を与えない大きさの空気導入孔が1
個以上開口している。そのため模様を形成された半硬化
状モルタルブロックを型から脱型するときに、空気導入
孔から微量の空気が流れ込んで型の模様形成面と半硬化
状モルタルブロックの間に入るため、その間に負圧を発
生することを防止できる。そのため半硬化状モルタルブ
ロックの良好な脱型を実現できる。
【0014】空気導入孔は、模様の形成に実質的に影響
を与えない大きさを必要とするが、通常最大幅が0.5
mm〜5mm以内であればよく、好ましくは1mm〜
4.5mm以内さらに好ましくは1mm〜4mm以内が
良い。半硬化状モルタルは流動性がほとんど無い脆性体
であり、押圧による模様の付与は、専ら気泡がつぶれ重
質化することにより起きる。このような性質があるた
め、最大幅が0.5mm〜5mm以内であれば、押圧し
ても半硬化状モルタルブロックの模様形成面には空気導
入孔の跡が残らず、化粧型による模様形成に実質的に影
響を与えない。なお、空気導入孔の最大幅が0.5mm
を下回る場合は、空気導入孔から流入できる空気量が少
なくなるため、脱型するときに半硬化状モルタルブロッ
クが型の模様形成面に吸着しやすくなる。また、空気導
入孔の最大幅が5.mmを越えると、半硬化状モルタル
ブロックの模様形成面に空気導入孔の跡が残りやすくな
る。
【0015】空気導入孔は、模様形成面の中心部に一つ
開口すれば充分な場合もあるが、空気導入孔の数が増え
ればその効果が高まるので、多数の空気導入孔を模様形
成面全体に均一に開口させることが好ましい。化粧型表
面に不均一に空気導入孔を開口させると、型から半硬化
状モルタルブロックを脱型するときに空気導入孔からの
空気の流入が全体に不均一になりやすい。なお空気導入
孔の断面形状は特に限定されるものではなく、円形、方
形、長方形、直線状もしくは曲線状のスリット等があ
る。
【0016】型の模様形成面に開口する空気導入孔へ、
外部から空気を流入させる必要がある。例えば、型が底
板と側板を備えた型枠と、底板上に配置された模様形成
面を有する模様型板により構成される場合、押圧時に化
粧型の裏面にプレス機のラム等の平滑な金属面等がある
場合などにおいて、空気導入孔への空気の流入が妨げら
れることになる。そこで、空気導入孔を例えば模様型板
の裏側に配設した気体通路に連通することにより、該部
分に良好な空気流入達成することができる。なお、複数
の空気導入孔を有する場合は、それぞれに気体通路を連
通させる必要があるが、その総断面積は空気導入孔への
空気の流入が妨げられず、良好な脱型が達成されれば特
に制限されるものではない。
【0017】気体通路を形成するためには、例えば模様
型板の裏側に空気導入孔と連通する溝部を形成し、その
溝部と大気を連通させる方法、または模様型板の裏側の
空気導入孔と重ならない位置に複数の突部を形成し、そ
れによって裏側に形成される空間を気体通路とする方法
などがある。なお裏面に設ける突部は模様型板と一体化
する必要はなく、材質も同質である必要もない。そのた
め模様型板の任意の位置に後から取り付けることもでき
るので自由度が大きい。また後から取り付ける場合は模
様型板の裏側に加工を施す必要がないので模様型板に無
用な歪みを与えるおそれもない。さらに模様型板の裏側
に突部を設ける代わりに模様型板の裏側を支持する型枠
の底板などに突部を設けてもよい。
【0018】なお、突部の材質は特に制限されるもので
はないが、押圧時に圧力がかかるため、模様型板と同程
度以上の硬度が好ましく、例えば、硬質ゴム、硬質プラ
スチック、鉄鋼、ステンレス、アルミ、チタン等を使用
することができる。また、突部の高さは、突出部によっ
て設けられる化粧型裏面の隙間の断面積が、空気導入孔
への空気の流入が妨げられず、良好な脱型が達成されれ
ば特に制限されるものではない。なお、型から模様形成
された半硬化モルタルブロックを脱型しやすいように、
模様形成面などに予め離型剤を塗布するなどの離型処理
を施しておいてもよい。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明の軽量気泡コンク
リートの製造方法を説明する。図1は、本発明の軽量気
泡コンクリートの製造方法に使用する模様型板の1例で
ある。模様型板1の上側には、平行な複数の突条を有す
る模様形成面2が形成され、その模様形成面2の凹部に
複数の空気導入孔3が開口されている。そして各空気導
入孔3は模様型板を貫通し、裏側に配設した気体通路4
に連通されている。
【0020】図2は、図示しない型枠内に配置した模様
型枠1に半硬化モルタルブロック5を上から押圧し、下
側に模様5aを形成した状態である。図3は、底板7と
側板8を備えた型枠6の底板7上に模様型板1を配置
し、半硬化モルタルブロック5を上から押圧し、次いで
半硬化モルタルブロック5を図示しない吸着装置で僅か
に持ち上げた状態であり、持ち上げに際して、半硬化モ
ルタルブロック5と模様形成面2の間に形成される空隙
は、型枠6の底板7に設けた気体通路4から空気導入孔
3を通して導入される外部空気により負圧になることを
防止され、そのため模様を形成した硬化モルタルブロッ
ク5は容易に模様形成面2から離反させることができ
る。したがって、模様5aが離反に際して損傷を受ける
こともない。なお模様型板2を型枠5内に配置せず、図
示しない押圧装置に取り付け、または硬化モルタルブロ
ック5の上面に載せ、硬化モルタルブロック5の上面か
ら押圧して模様を形成するようにしてもよい。
【0021】
【実施例1】最大模様深さ10mm、最小型厚10mm
の石割タイル(60×200)調で610×2000m
mの硬質ウレタンゴム製の模様型板を用意し、模様の凹
部である各タイル毎に一つづつに直径5mmの空気導入
孔を設けた。珪石53重量部、生石灰7.5重量部、セ
メント37重量部、乾燥石膏2.5重量部、これら固形
分100に対し水68重量部、アルミ粉末0.06重量
部を含有する軽量気泡コンクリート用のモルタルスラリ
ーを型枠に注入し、養生後、気泡を有する半硬化状モル
タルブロックを得た。この半硬化状モルタルブロックか
ら50×610×2000mmの試験体を得た。この試
験体を60×610×2000mmの鋼製型枠内に設置
し、上方から離型剤を塗布した先の模様型板を載せ、2
kg/cm2 の圧力で10mmプレスした。モルタル硬
度はJISA5416に準拠した方法で測定し、0.6
kg/cm2 であった。プレス後、模様型板を外して得
られた半硬化状モルタルパネルは、使用した模様型板の
模様を鮮明に写し、模様表面に亀裂等は認められなかっ
た。また、模様型板に設けた空気導入孔の跡も認められ
なかった。
【0022】
【実施例2】最大模様深さ8mm、最小型厚10mmの
砂岩タイル(300×300)調で610×2000m
mの硬質ウレタンゴム製の模様型板を用意し、各タイル
毎に一つづつ任意の位置に幅2mm、長さ100mmの
スリットを設けた。実施例1と同じ方法で得られた50
×610×2000mmの半硬化状モルタルパネルを6
0×610×2000mmの鋼製型枠内に設置し、上方
から離型剤を塗布した先の模様型板を載せ、4kg/c
2 の圧力で10mmプレスした。モルタル硬度はJI
SA5416に準拠した方法で測定し、1.8kg/c
2であった。プレス後、模様型板を外して得られた半
硬化状モルタルパネルには、模様表面に亀裂等は認めら
れず、模様型板に設けた空気導入孔の跡も認められなか
った。
【0023】
【実施例3】最大模様深さ8mm、最小型厚10mmの
はつり石タイル(50×200)調で610×2000
mmのアルミ含有エポキシ樹脂製の模様型板を用意し、
模様型板の模様面の裏面に、長辺方向に100mmピッ
チの深さ5mm、幅5mmの線状溝を刻んだ。その後、
各タイル毎に一つづつ2×4mmの長方形の空気導入孔
を裏面の溝に貫通するように設けた。
【0024】上記の模様型板を5×800×2400m
mの鋼製板に載せ、実施例1と同様にして得られた50
×610×2000mmの半硬化状モルタルパネルを模
様型板の上に置いた。その後、半硬化状モルタルブロッ
クの短辺2辺を10×60×610mmの鋼板で200
kg、長辺2辺を10×60×2000のmm鋼板で6
00kgの圧力で拘束した後、上面を4kg/cm2
圧力で10mmプレスした。モルタル硬度はJISA5
416に準拠した方法で測定し、1.6kg/cm2
あった。押圧後脱型した半硬化状モルタルパネルの表面
には亀裂、欠け等は認められなかった。
【0025】
【実施例4】最大模様深さ9mm、最小型厚50mmの
レンガタイル(50×200)調で610×2000m
mのアルミ含有エポキシ樹脂製の模様型板を用意し、各
タイル毎に一つづつ2×4mmの長方形の空気導入孔を
裏面の溝に貫通するように設けた。その後、5×5×6
10mmの鋼棒を模様型板の裏面に約100mm間隔毎
に空気導入孔が位置しない部分に21本取り付けた。
【0026】上記の化粧型を5×800×2400mm
の鋼製板に載せ、実施例1と同様にして得られた50×
610×2000mmの半硬化状モルタルパネルを模様
型板の上に置いた。その後、半硬化状モルタルブロック
の短辺2辺を10×65×610mmの鋼板で200k
g、長辺2辺を10×65×2000のmm鋼板で60
0kgの圧力で拘束した後、上面を4kg/cm2 の圧
力で10mmプレスした。モルタル硬度はJISA54
16に準拠した方法で測定し、1.0kg/cm2 であ
った。押圧後脱型した半硬化状モルタルパネルの表面に
は亀裂、欠け等は認められなかった。
【0027】
【比較例1】実施例1と同様な軽量気泡モルタルを型枠
に注入し、養生後、気泡を有する半硬化状モルタルブロ
ックを得た。このモルタルブロックをピアノ線で切断
し、50×610×2000mmの半硬化状モルタルパ
ネルの試験体を得た。この試験体を60×610×20
00mmの鋼製型枠内に設置し、上方から離型剤を塗布
した模様型板を載せ、4kg/cm2 の圧力で10mm
プレスした。モルタル硬度はJISA5416に準拠し
た方法で測定し、0.6kg/cm2 であった。模様型
板は最大模様深さ10mm、最小型厚10mmの石割タ
イル(60×200)調で610×2000mmの硬質
ウレタンゴム製の型を使用した。プレス後、模様型板を
外して得られた半硬化状モルタルパネルには、タイル模
様の周辺部に沿って細かな亀裂が発生し、とくにパネル
中央部で顕著であった。
【0028】
【比較例2】最大模様深さ10mm、最小型厚10mm
の石割タイル(60×200)調で610×2000m
mの硬質ウレタンゴム製の模様型板を用意し、模様の凹
部である各タイル毎に一つづつに直径10mmの空気導
入孔を設けた。比較例1と同じ方法で50×610×2
000mmの半硬化状モルタルパネルの試験体を得、こ
の試験体を60×610×2000mmの鋼製型枠内に
設置し、上方から離型剤を塗布した上記の模様型板を載
せ、4kg/cm2 の圧力で10mmプレスした。モル
タル硬度はJISA5416に準拠した方法で測定し、
1.8kg/cm2 であった。押圧後脱型した半硬化状
モルタルパネルの表面には亀裂、欠け等は認められなか
ったが、空気導入孔の跡がパネル表面に残り、美観上著
しく劣ったパネルが得られた。
【0029】
【発明の効果】本発明の軽量気泡コンクリートの製造方
法によると、凹凸模様に関する制限が少なく、表面に深
くて明瞭な凹凸模様がある軽量気泡コンクリートを、脱
型時の不良がなく、生産性高く製造することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される模様型板の例を示す斜視図
である。
【図2】図1の模様型板を使用して半硬化状モルタルブ
ロックに模様を形成する状態を示す断面図である。
【図3】図1の模様型板を型枠内に配置して半硬化状モ
ルタルブロックに模様を形成した後、それを模様面形成
面から離反させた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 模様型板 2 模様形成面 3 空気導入孔 4 空気通路 5 半硬化状モルタルブロック 5a 模様 6 型枠 7 底板 8 側板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気泡を有する半硬化状モルタルブロック
    に模様形成面を有する型を押圧して表面に凹凸模様を有
    する軽量気泡コンクリートを製造する方法において、模
    様の形成に実質的に影響を与えない大きさの空気導入孔
    が模様形成面に1個以上開口している型を使用すること
    を特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法.
  2. 【請求項2】 半硬化状モルタルブロックの圧縮強度が
    0.6kg/cm2 〜5kg/cm2 で、かつ、模様表
    面の空気導入孔の最大幅が0.5〜5mmの範囲にある
    請求項1に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
  3. 【請求項3】 型が底板と側板を備えた型枠と、該型枠
    の底板上に配置された模様形成面を有する模様型板によ
    り構成される請求項1または請求項2に記載の軽量気泡
    コンクリートの製造方法。
  4. 【請求項4】 空気導入孔が模様型板の裏側に配設した
    気体通路に連通されている請求項2または請求項3に記
    載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019008626A1 (ja) * 2017-07-03 2019-01-10 サイアミーズ エコライト カンパニー リミテッド 軽量コンクリートパネルの押出成形装置及びこの押出成形装置により製造された軽量コンクリートパネル
WO2023208857A1 (de) * 2022-04-25 2023-11-02 Kobra Formen Gmbh Vorrichtung zur herstellung von betonformsteinen und verfahren zur herstellung von betonformsteinen

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