JPH11147195A - 溶接用ワイヤ - Google Patents

溶接用ワイヤ

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JPH11147195A
JPH11147195A JP30902397A JP30902397A JPH11147195A JP H11147195 A JPH11147195 A JP H11147195A JP 30902397 A JP30902397 A JP 30902397A JP 30902397 A JP30902397 A JP 30902397A JP H11147195 A JPH11147195 A JP H11147195A
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lubricating
lubricating oil
cyclic
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Hiroyuki Shimizu
弘之 清水
Miyoshi Nishida
美佳 西田
Kaoru Masuda
薫 増田
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
Kuniaki Miyazaki
邦彰 宮▲崎▼
Norio Seike
規生 政家
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤ表面と送給用潤滑油及び潤滑性粒子と
を化学的に結合させ、長時間の溶接においても潤滑物質
の剥離によりスプリングライナー等の内部に詰まり等の
不具合が発生せずに、ワイヤの送給性を向上させること
ができ、ワイヤの送給性を安定化させることができる溶
接用ワイヤを提供する。 【解決手段】 ワイヤ表面に環状脂肪酸又は環状脂肪酸
塩がワイヤ10kg当たり0.001乃至2g存在し、
この環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩により、ワイヤ表面と
潤滑油及び潤滑性粒子が化学的に結合されている。この
環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩と潤滑油又は潤滑性粒子か
らなる付着物の合計重量はワイヤ10kg当たり0.1
乃至5gである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素鋼用又はステ
ンレス鋼用の自動溶接又は半自動溶接に使用される溶接
用ワイヤに関し、特に、ワイヤの送給性を向上させるこ
とができる溶接用ワイヤに関する。なお、本発明はメッ
キ処理したメッキワイヤ及びメッキ処理していない無メ
ッキワイヤの双方に適用できる。
【0002】
【従来の技術】溶接用ワイヤを使用して自動又は半自動
で溶接する場合に、溶接用ワイヤを、スプール又はワイ
ヤ収納用パックからアーク溶接箇所まで安定して送給す
る必要がある。この溶接用ワイヤは、コンジットケーブ
ル等のスプリングライナー内部を通ってアーク溶接箇所
に運ばれる。溶接用ワイヤがスプリングライナー内を通
るときの通り易さを溶接用ワイヤの送給性と定義すれ
ば、送給性が良好な溶接用ワイヤは長いコンジットケー
ブルを小さな力で通過することができるものである。造
船工場のように長いコンジットケーブルを使用すること
が多い溶接現場では、溶接ワイヤの送給性が良好である
ことが必要不可欠である。
【0003】溶接用ワイヤの送給系が過酷な溶接現場に
おいては、長時間に亘って溶接すると、メッキ屑等が送
給ローラ及びスプリングライナー内部に堆積して詰まり
が発生し、ワイヤの送給不良を誘発する。このため、従
来では、溶接用ワイヤの送給性を向上させるために、ワ
イヤ表面に滑り性を有する種々の潤滑油を塗布してい
た。このように、ワイヤ表面の滑り性を向上させた技術
として、例えば、植物油(パーム油)及び動物油(ラー
ド)等の潤滑油と、グラファイト及び二硫化モリブデン
等の潤滑物質粒子を溶接用ワイヤの表面に塗布すること
によってワイヤの送給性を向上させた溶接用ワイヤが提
案されている(特開平6−285678号公報)。これ
らの潤滑油及び潤滑物質粒子がワイヤ表面に適正量塗布
されていると、ワイヤ表面とスプリングライナーの内壁
部との間の摩擦係数を低減させることができ、優れた潤
滑性を発揮してワイヤの送給性を向上させることができ
る。
【0004】また、炭素数が多い直鎖又は側鎖構造を有
するステアリン酸、オレイン酸、リノール酸又はリノレ
ン酸等の高級脂肪酸のナトリウム塩又はカリウム塩をワ
イヤ表面に付着させ、仕上げ伸線後、その上から潤滑油
を塗布することによってワイヤの送給性を向上させる方
法(特開平1−166898号公報)及びカルボン酸ナ
トリウム塩又はカルボン酸カリウム塩を含有した油性潤
滑剤をワイヤ表面に保持付着させることによりワイヤの
送給性を向上させる方法(特開平2−284792号公
報)が公知である。これらの方法は、ワイヤ表面に適正
量の高級脂肪酸のアルカリ金属塩及び潤滑油を付着させ
ることによって、ワイヤの送給性を向上させるものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術は以下に示す欠点を有する。先ず、潤滑油、
二硫化モリブデン及びグラファイトからなる潤滑物質を
ワイヤ表面に塗布することによってワイヤの送給性を向
上させた溶接用ワイヤ(特開平6−285678号公
報)の場合においては、この溶接用ワイヤを使用して長
時間に亘って溶接作業を行うと、スプリングライナーの
内壁部に前記潤滑物質が堆積して詰まりが発生するた
め、ワイヤの送給性が阻害されてしまうという難点があ
る。これは、潤滑物質がワイヤ表面と何ら結合性を有し
ないために、潤滑物質がワイヤ表面から容易に剥離して
しまうことに起因する。
【0006】一方、高級脂肪酸のナトリウム塩又はカリ
ウム塩をワイヤ表面に付着させ、伸線後、その上から潤
滑油を塗布する方法(特開平1−166898号公報)
及びカルボン酸ナトリウム塩又はカルボン酸カリウム塩
を含有した油性潤滑剤をワイヤ表面に付着させる方法
(特開平2−284792号公報)においては、同様に
長時間に亘って溶接作業を実施するとスプリングライナ
ーの内部に高級脂肪酸のアルカリ金属塩及び潤滑油がワ
イヤ表面から剥離して堆積するため、スプリングライナ
ーの内部に詰まりが発生し、その結果ワイヤの送給性が
低下する。これは、カルボン酸塩の炭化水素の鎖の長さ
が長すぎるため、ワイヤ表面と潤滑油との結合力が弱い
ことに起因する。このため、潤滑物質がワイヤ表面から
容易に剥離し、スプリングライナー内部にこの堆積物に
よる詰まりが発生する。また、高級脂肪酸金属塩は、ス
テアリン酸ナトリウム塩に代表されるように、優れた伸
線用潤滑剤であり、このような分子量が大きい高級脂肪
酸金属塩はワイヤ表面に強固な厚い皮膜を形成しやすい
ため、ワイヤの滑り性は向上するが、送給ローラにおい
てワイヤのスリップが発生する虞れがあり、これにより
送給不良が誘発される。特にメッキが施されたワイヤの
場合には、スリップによりメッキの剥離が発生する。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ワイヤ表面と送給用潤滑油とを化学的に結
合させ、長時間の溶接においても潤滑物質の剥離により
スプリングライナー等の内部に詰まり等の不具合が発生
せずに、ワイヤの送給性を向上させることができ、ワイ
ヤの送給性を安定化させることができる溶接用ワイヤを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶接用ワイ
ヤは、炭素鋼用又はステンレス鋼用のメッキ又は無メッ
キのソリッドワイヤ又はフラックス入りワイヤにおい
て、ワイヤ表面に環状構造を有する炭化水素化合物が存
在することを特徴とする。
【0009】この炭化水素化合物はカルボン酸又はカル
ボン酸金属塩であることが好ましく、このような炭化水
素化合物としては五員環又は六員環構造の環構造を有す
るナフテン酸又はナフテン酸金属塩であることが好まし
い。
【0010】また、ナフテン酸金属塩としては、Li、
Na、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Sn、Cs、Pb
及びCeからなる群から選択された金属を含む1種又は
2種以上のものがある。
【0011】更に、炭化水素化合物としては、ナフテン
酸及びLi、Na、Mg、Al、K、Ca、Ti、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、S
n、Cs、Pb及びCeからなる群から選択された金属
を含むナフテン酸金属塩であってもよい。
【0012】更にまた、ワイヤ表面に動植物油、鉱物油
及び合成油からなる群から選択された少なくとも1種の
潤滑油が存在していることが好ましく、ワイヤ表面に滑
り性を有する粒子である二流化モリブデン、二流化タン
グステン及び四弗化エチレンからなる群から選択された
少なくとも1種の潤滑性粒子が存在していてもよい。こ
の場合、前記炭化水素化合物及び潤滑油、又は前記炭化
水素化合物及び潤滑性粒子が総量で、ワイヤ表面に、ワ
イヤ10kg当たり0.1乃至5g付着していることが
好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】ワイヤ表面とスプリングライナー
又はテフロンチューブ等のコンジットケーブル内のワイ
ヤガイド内表面との動摩擦係数を低減させるためには、
ワイヤの使用条件に適した融点(軟化点)及び粘度を有
する潤滑油(動植物油、鉱物油、合成油及びこれらの混
合油等)と滑り性を有する潤滑性粒子(二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン及び四弗化エチレン等)とをワ
イヤ表面に存在させる必要がある(以下、潤滑油と潤滑
性粒子とを総称して潤滑物質という)。これらの潤滑物
質がワイヤ表面の見かけ上の単位面積当たり又はワイヤ
の単重量当たり適正量で均一に付着していれば、溶接開
始直後のワイヤの送給性は向上する。しかしながら、潤
滑物質が、単に、物理的に塗布されているだけである
と、即ち、潤滑油の濡れ性のみに支配されて潤滑物質が
ワイヤ表面に付着している状態であると、長時間に亘っ
て溶接することにより、潤滑物質がワイヤ表面から容易
に剥離してしまい、コンジットケーブル内に詰まりが容
易に発生する。ワイヤの送給性を向上させるためにワイ
ヤ表面に添加した潤滑物質によって逆に送給性が損なわ
れてしまう。潤滑物質がワイヤ表面から剥離して堆積す
ることを防止するためには、ワイヤ表面と潤滑油とを化
学的に結合させればよい。
【0014】そこで、本願発明者等が前記課題を解決す
るために鋭意実験研究を重ねた結果、ワイヤ表面と潤滑
油及び潤滑性粒子との間に環状構造を有する炭化水素化
合物が存在していると、ワイヤの送給性が高められ、コ
ンジットケーブル内の詰まりが抑制されることを見い出
した。この環状構造を有する炭化水素化合物は金属表面
で特定方向に配向しやすい。即ち、環状構造を有する炭
化水素化合物は環平面が金属表面と平行に配向しやす
い。また、環状構造を有する炭化水素化合物がカルボン
酸(以下、環状脂肪酸という)又はカルボン酸金属塩
(以下、環状脂肪酸塩という)であると、ワイヤ表面と
潤滑油とを化学的に結合させる作用を有する。また環状
構造を有する炭化水素化合物自体が若干のすべり性を有
するので、潤滑油が不足する箇所においては、この炭化
水素化合物がワイヤの送給性を向上させる作用を有す
る。種々の物質をワイヤ表面に塗布し、ワイヤの送給性
を鋭意検討したところ、塗料のドライヤーとして工業的
に広く利用されており安価である環状構造を有するナフ
テン酸又はナフテン酸金属塩等自体もすべり性を有する
とともに、これらは潤滑油をワイヤ表面に固定させる糊
の作用を有する。これらの環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩
は潤滑油をワイヤ表面に固定することから、潤滑油に濡
れてワイヤ表面に存在する滑り性を有する潤滑性粒子
(二硫化モリブデン、二硫化タングステン及び四弗化エ
チレン等)もワイヤ表面に固定する効果がある。
【0015】このような環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩に
よる化学的結合の機構は以下のように考えられる。即
ち、環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩は金属表面において特
定方向に配向する特性を有する。一般に、極性を有する
カルボキシル基が金属表面と結合する場合、炭化水素鎖
は金属表面の法線方向に向う。更に、この炭化水素鎖が
環状に連なっている場合には、この環構造の環平面は金
属表面に平行に配向する傾向が極めて強い。従って、直
鎖型カルボン酸又は直鎖型カルボン酸塩が単に金属表面
に配向するよりも、環状構造を有するカルボン酸(環状
脂肪酸)又は環状構造を有するカルボン酸金属塩(環状
脂肪酸塩)のように環状構造とすることによって、その
金属表面への結合力は更に強固なものとなる。これによ
り、金属表面は環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩の分子によ
って極めて強固に、且つ、均一に覆われる。また環状構
造に連なる炭化水素鎖自体もすべり性を確保する作用を
有する。
【0016】図1は、環状炭化水素化合物が潤滑油及び
潤滑性粒子をワイヤ表面に固定する機構を示す模式図で
ある。図1(a)は無メッキの溶接用ワイヤの場合、図
1(b)はメッキが施されている溶接用ワイヤの場合で
ある。図1(a)に示すように、無メッキ溶接ワイヤの
表面1aに環状炭化水素化合物の環状炭化水素3aがそ
の原子の環状構造の一部をワイヤ表面に対して平行に配
向している。そして、環状炭化水素3aに連なる直鎖状
の炭化水素鎖であるカルボキシル基がワイヤ表面1aに
対して法線方向に外側に向かって配向している。この均
一な環状炭化水素3aの上を潤滑油4aが均一に覆って
いる。そして、環状炭化水素3aと潤滑油4aとが化学
的に結合し、この環状炭化水素3aと潤滑油4aとの間
に二硫化モリブデン等の潤滑性粒子5aが取り込まれて
安定化している。
【0017】また、図1(b)に示すように、ワイヤに
メッキが施されている場合にも同様に、メッキ層2の表
面に環状炭化水素3bが環構造の一部をワイヤ表面に対
して平行に配向し、前述と同様にして、環状炭化水素3
bと潤滑油4bとが化学的に結合し、その間に取り込ま
れるように潤滑性粒子5bが安定化している。
【0018】また図2は、環状炭化水素化合物のみがワ
イヤ表面に存在している状態を示す模式図である。な
お、図2(a)は無メッキの溶接用ワイヤの場合、図2
(b)はメッキが施されている溶接用ワイヤの場合であ
る。図2(a)及び2(b)に示すように、ワイヤ表面
に環状炭化水素化合物のみが存在しても、若干のすべり
性を得ることができる。これは、環状炭化水素3c又は
3dに連なる直鎮状の炭化水素鎖がすべり性を確保する
作用を有するからである。
【0019】以上のように、環状炭化水素自身及び環状
炭化水素に連なる直鎖状の炭化水素鎖は親油性であるた
め、潤滑油と親和しやすい。このため、先ず、ワイヤ表
面に環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩の薄くて均一な皮膜が
形成され、その上を潤滑油が被覆する。更に、二硫化モ
リブデン等の潤滑性粒子は潤滑油の皮膜に取り込まれて
安定化する。このようにして、潤滑油及び/又は潤滑性
粒子からなる潤滑物質が環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩の
分子を介してワイヤ表面と化学的に結合するため、ワイ
ヤ表面とスプリングライナーの内壁部との動摩擦係数を
低減することができ、ワイヤ表面の潤滑物質の剥離を防
止することができる。
【0020】環状構造を構成する炭化水素化合物として
は、炭素−炭素の単一結合に限らず、ベンゼン環構造又
は二重結合等の不飽和結合を有した構造のものであって
も同様な配向作用がある。ベンゼン環構造又は二重結合
等の不飽和結合を有した構造の炭化水素化合物として
は、例えば、フタル酸誘導体であるフタル酸ジエチルC
64(C25OOC)2、フタル酸ジブチルC64(C4
9OOC)2、フタル酸ジオクチルC64(C817
OC)2がある。また、環状構造を構成する原子として
は、炭素の他に、例えば、酸素、窒素、硫黄又はリン等
があり、これらの原子も同様な配向作用がある。これら
の原子を有する環状構造を構成する炭化水素化合物とし
ては、例えば、フラン及びその化合物、誘導体がある。
更に、環状構造を有していれば環平面がワイヤ表面に平
行に配向する。この環を構成する炭素数は3個以上であ
れば本発明の効果を期待できる。
【0021】而して、ナフテン酸は石油のナフテン蒸留
成分より得られる化合物であり、炭化水素鎖が直鎖のも
のも利用される頻度が高いが、本発明では五員環又は六
員環構造等の環構造を有するナフテン酸又はナフテン酸
塩を糊剤として顕著な効果を見出した。不可避的に混入
する直鎖状ナフテン酸又はナフテン酸塩を環状ナフテン
酸又は環状ナフテン酸塩と同時に使用しても、環状ナフ
テン酸又は塩の糊剤としての効果に悪影響はなかった。
【0022】炭素数が多い直鎖又は側鎖構造を有する高
級脂肪酸又は高級脂肪酸塩、例えば、ステアリン酸又は
ステアリン酸金属塩についても種々実験を試みたが顕著
な効果は得られなかった。これは、このような高級脂肪
酸又は高級脂肪酸塩は、炭素数が必要以上に長いため、
ワイヤ表面に配向し難いためであると考えられる。一
方、環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩は炭素数が多くても環
状の構造をしているため、炭素鎖は見かけ上短くなり、
ワイヤ表面に配向しやすくなる。
【0023】また、ステアリン酸の金属塩等をワイヤ表
面に塗布すると、ワイヤを駆動させる送給ローラで滑り
が発生したが、これは、ステアリン酸金属塩のように分
子量の大きな脂肪酸金属塩が伸線用潤滑剤として使用さ
れることからも明らかであるように、分子量の大きな脂
肪酸金属塩をワイヤ表面に塗布するとワイヤ表面に強固
な厚い皮膜が形成されやすいからである。そして、この
ような高級脂肪酸金属塩の皮膜は自動溶接時又は半自動
溶接時に送給ローラで溶接用ワイヤのスリップを誘発さ
せる。
【0024】以上のように、環状脂肪酸又は環状脂肪酸
塩は、それ自身がすべり性を有しワイヤの送給性を向上
させると共に、潤滑物質をワイヤ表面に固定する糊剤と
して極めて有効であり、ワイヤの送給性を向上させ、長
時間に亘る溶接においてもスプリングライナー内部等に
詰まりが発生せず、ワイヤの送給が安定して且つ低い送
給抵抗で溶接することができる。
【0025】このような環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩は
糊剤として使用するのであるから、理想的には、伸線後
のワイヤ表面を洗浄し、環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩を
塗布した後に、送給用潤滑油及び潤滑性粒子を塗布すべ
きではあるが、伸線の最終部で伸線潤滑剤として環状脂
肪酸又は環状脂肪酸塩を使用することによりこれを塗布
してもよい。また、表面処理工程を簡略化するために、
環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩、潤滑油及び潤滑性粒子を
混合して同時に塗布することもできる。更にまた、二硫
化モリブデン等の粒子は、一般的に、優れた極圧潤滑剤
となるので、二硫化モリブデン等を使用して伸線加工
し、その上に環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩と潤滑物質と
の混合物を塗布しても良い。
【0026】塗布方法はバフ等を使用して接触式でワイ
ヤ表面に塗布してもよいし、ワイヤを液中に浸漬した後
にスキンパスをかけて均一化してもよく、また、静電的
に非接触で塗布してもよい。環状脂肪酸又は環状脂肪酸
塩、潤滑油及び潤滑性粒子が均一に溶解又は分散液とな
る場合には、一度に塗布してもよい。均一な溶解分散が
できなければ、別々に塗布してもよい。また、環状脂肪
酸又は環状脂肪酸塩、潤滑油及び潤滑性粒子からなる液
の安定性及び塗布作業の安定性を向上させるため、前記
塗布液にグリコール類又はエステル類等の界面活性剤を
添加してもよい。
【0027】なお、ワイヤ表面に環状脂肪酸又は環状脂
肪酸塩がワイヤ10kg当たり0.001乃至2g存在
し、ワイヤ表面の環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩と潤滑油
又は潤滑性粒子との付着物の合計重量がワイヤ10kg
当たり0.1乃至5gであれば、ワイヤの送給性が良好
であり、コンジットチューブ等の内部の詰まり量は長時
間の溶接を行っても問題ないレベルとなる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る溶接用ワイヤを
製造し、その特性を比較例と比較た結果について説明す
る。
【0029】先ず、下記表1に示す組成を有する記号M
1及びM2の金属外皮(フープ)に、下記表2に示す組
成を有する記号F1及びF2の炭素鋼用フラックスを組
み合わせて充填して原線とした。そして、これを伸線加
工することにより、ワイヤ径が1.2、1.4及び1.
6mmである炭素鋼用フラックス入りワイヤを作製し
た。但し、下記表2に示すように、フラックスは、Fe
粉末の重量%を増減させており、ワイヤ全重量あたりの
フラックス重量(フラックス率)が12及び14重量%
となるように、フープ内部に充填した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】また、下記表3に示す組成を有する記号B
1及びB2の原線を伸線加工することにより、ワイヤ径
が0.8乃至1.6mmである炭素鋼用ソリッドワイヤ
を作製した。
【0033】
【表3】
【0034】更に、下記表4に示す組成を有する記号M
3及びM4のフープに、下記表5に示す組成を有する記
号F3及びF4のステンレス鋼用フラックスを、組み合
わせて充填して原線とした。そして、これを伸線加工す
ることにより、ワイヤ径が1.2乃至1.6mmである
ステンレス鋼用フラックス入りワイヤを作製した。但
し、フラックスは、ワイヤ全重量あたりのフラックス重
量(フラックス率)が15乃至25重量%となるよう
に、フープ内部に充填した。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】更にまた、下記表6に示す組成を有する記
号B3乃至B5の原線を伸線加工することにより、ワイ
ヤ径が0.8乃至1.6mmであるステンレス鋼用ソリ
ッドワイヤを作製した。
【0038】
【表6】
【0039】次に、得られた炭素鋼用フラックス入りワ
イヤ、炭素鋼用ソリッドワイヤ、ステンレス鋼用フラッ
クス入りワイヤ及びステンレス鋼用ソリッドワイヤのう
ち、複数本のワイヤを選択し、環状脂肪酸としては安価
であり、工業的に最も利用しやすいナフテン酸を選択
し、環状脂肪酸塩としてはK、Mn、Fe、Co、C
u、Sn、Cs及びPbからなる群から選択された金属
を含むナフテン酸金属塩を選択し、ナフテン酸以外の環
状構造を有する炭化水素化合物としてフタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル及びフラン
系化合物からなる群から少なくとも1種を選択して、こ
れらのナフテン酸又はナフテン酸金属塩等に送給用潤滑
油と潤滑性粒子とを混合し、この混合液をワイヤ表面に
塗布した。これらの環状脂肪酸に直鎖状の脂肪酸又は塩
が少量混入しても、環状脂肪酸又は塩の糊剤としての効
果は変わらない。送給用潤滑油としては、動物油、植物
油、鉱物油及び合成油からなる群から選択された潤滑油
又は混合油を使用し、潤滑性粒子としては二硫化モリブ
デン、二硫化タングステン及び四弗化エチレンからなる
群から選択された潤滑物質又はその混合物を使用した。
比較例としては、直鎖構造を有する高級脂肪酸であるス
テアリン酸K及びステアリン酸Naを使用してワイヤ表
面に塗布した。
【0040】なお、ワイヤ表面の環状脂肪酸又は環状脂
肪酸塩の存在の有無は、ワイヤを揮発性有機溶媒で洗浄
し、この洗浄後の前記溶媒液を核磁気共鳴分析及び質量
分析装置等で分析することにより、潤滑油及び潤滑性粒
子と環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩とを分離することによ
り、確認した。なお、ナフテン酸及びナフテン酸塩は特
有の芳香が有り、ワイヤに微量でも付着しているか否か
は臭いによって定性的に判断することができる。このた
め、ナフテン酸及びナフテン酸塩は製造現場で他の脂肪
酸と容易に識別することができ、過って塗布することが
防止されるので好ましい。
【0041】本実施例においては、ナフテン酸又はナフ
テン酸金属塩は潤滑油及び潤滑性粒子との混合液又は潤
滑油との混合液で塗布した。
【0042】その後、自動溶接機にて30分間の連続溶
接を実施し、ワイヤ表面の付着物によるワイヤの送給性
に対する影響について調査した。ワイヤの送給性は、送
給抵抗、送給抵抗の安定性及びワイヤ表面の付着物等の
剥離により生じるスプリングライナー内部の堆積物の詰
まり量を調査することにより評価した。
【0043】図3は本実施例に使用した自動溶接機を示
す模式図である。図3に示すように、溶接用ワイヤが巻
回されたスプール10がその軸を水平にして配置されて
おり、ワイヤを送給する1対の送給ローラ8がスプール
10に隣接して設置されている。この送給ローラ8はワ
イヤ供給モータ7により回転駆動される。送給ローラ8
から繰り出された溶接用ワイヤの水平延長上にコンジッ
トケーブル9が配置されており、このコンジットケーブ
ル9の途中にはターン12が2つ設けられており、その
先端にトーチ11が設置されている。
【0044】この自動溶接機により、スプール10から
供給された溶接用ワイヤは送給ローラ8によって水平に
送出され、コンジットケーブル9を介し、2個のターン
5を経て、トーチ11に到達して溶接に供される。
【0045】送給抵抗及びコンジットチューブのスプリ
ングライナー内の詰まり量は、コンジットケーブル9の
長さを6mとし、2個のターン12の直径を400mm
として溶接することにより測定した。送給抵抗は溶接時
の送給ローラ8がワイヤから受ける送給方向とは逆向き
の力(矢印6)で評価し、連続溶接時における送給抵抗
の経時的安定性を評価し、スプリングライナー内部の潤
滑物質の詰まり量は、30分間の連続溶接を実施した後
のスプリングライナーの重量増加で評価した。
【0046】ワイヤの作製条件及びワイヤ表面の付着物
等を下記表7に示し、ワイヤの送給性の評価結果を下記
表8に示す。なお、下記表8に示す送給抵抗は、抵抗の
平均値で、◎は5kgf以下、○は5kgfを超え8k
gf以下、△は8kgfを超えるもの、×は送給不能の
ものである。また、送給抵抗安定性は、抵抗のばらつき
で、◎は1kgf以下、○は1kgfを超え2kgf以
下、△は2kgfを超え5kgf以下、×は5kgfを
超えるものである。また、詰まり量は、◎が0.002
g以下、○は0.002gを超え0.005g以下、△
は0.005gを超え0.01g以下、×は0.01g
以上である。
【0047】
【表7】
【0048】
【表8】
【0049】上記表8に示すように、本実施例において
は、ワイヤ表面に環状脂肪酸又は環状脂肪酸塩が付着
し、潤滑油又は潤滑油及び潤滑性粒子がワイヤ表面に保
持付着されているので、ワイヤの送給性が向上すると共
に、ワイヤの送給性が安定化し、スプリングライナー内
部における潤滑物質の詰まり量を抑制することができ
た。特に、実施例No.1〜21は、ワイヤ表面に環状
脂肪酸又は環状脂肪酸塩が0.001乃至2g存在し、
潤滑油及び潤滑性粒子からなる付着物の合計重量がワイ
ヤ10kg当たり0.1乃至5gであるので、ワイヤの
送給性が極めて安定した。
【0050】これに対して、比較例No.22はステア
リン酸Naがワイヤ表面と潤滑油とを化学的に結合させ
ることができず、ワイヤの送給が安定せず、スプリング
ライナー内部に潤滑物質が堆積して詰まりが発生した。
比較例No.23は潤滑性粒子が潤滑油の濡れ性のみに
支配されてワイヤ表面に付着しているので、スプリング
ライナー内部に潤滑物質が堆積して詰まりが発生した。
また、比較例No.24、25及び27はステアリン
酸Kがワイヤ表面と潤滑油とを化学的に結合させること
ができず、潤滑性粒子が潤滑油の濡れ性のみに支配され
てワイヤ表面に付着しているので、スプリングライナー
内部に潤滑物質が堆積して詰まりが発生した。またNo
28はステアリン酸Caがワイヤ表面と潤滑油とを化学
的に結合させることができず、潤滑性粒子が潤滑油の濡
れ性のみに支配されてワイヤ表面に付着しているので、
スプリングライナー内部に潤滑物質が堆積して詰まりが
発生した。
【0051】更に、比較例No.26は潤滑油がワイヤ
表面に塗布されただけであるので、ワイヤの送給が安定
せず、ワイヤの送給抵抗及びスプリングライナー内部の
詰まり量の抑制が不十分であった。比較例No.29は
ステアリン酸Naがワイヤ表面と潤滑油とを化学的に結
合させることができず、潤滑性粒子が潤滑油の濡れ性の
みに支配されてワイヤ表面に付着しているので、ワイヤ
の送給の安定性が不十分であり、スプリングライナー内
部に潤滑物質が堆積して詰まりが発生した。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
環状構造を有する炭化水素化合物をワイヤ表面に存在さ
せることにより、潤滑油及び/又は潤滑性粒子からなる
潤滑物質をワイヤ表面に化学的に結合させることがで
き、ワイヤ表面の潤滑物質の剥離を抑制することがで
き、ワイヤの送給性を向上させ、長時間の溶接において
も潤滑物質の詰まりによる不具合が発生せずにワイヤの
送給性を安定化させることができる。このようにして、
潤滑物質がワイヤ表面に存在することにより、ワイヤの
送給安定性が極めて優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤ表面に配向した環状脂肪酸又は環状脂肪
酸塩の潤滑油及び潤滑性粒子を固定する機構を示す模式
図であり、(a)は無メッキの溶接用ワイヤの場合、
(b)はメッキが施されている溶接用ワイヤの場合であ
る。
【図2】環状炭化水素化合物のみがワイヤ表面に存在し
ている状態を示す模式図であり、(a)は無メッキの溶
接用ワイヤの場合、(b)はメッキが施されている溶接
用ワイヤの場合である。
【図3】本発明の実施例に使用した溶接装置の模式図で
ある。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d;ワイヤ表面 2;メッキ層 3a、3b、3c、3d;環状炭化水素 4a、4b;潤滑油 5a、5b;潤滑性粒子 6;送給抵抗方向 7;ワイヤ送給モータ 8;ローラ 9;コンジットケーブル 10;スプール 11;トーチ 12;ターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 和彦 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 (72)発明者 宮▲崎▼ 邦彰 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 (72)発明者 政家 規生 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素鋼用又はステンレス鋼用のメッキ又
    は無メッキのソリッドワイヤ又はフラックス入りワイヤ
    において、ワイヤ表面に環状構造を有する炭化水素化合
    物が存在することを特徴とする溶接用ワイヤ。
  2. 【請求項2】 前記環状構造を有する炭化水素化合物
    は、カルボン酸又はカルボン酸金属塩であることを特徴
    とする請求項1に記載の溶接用ワイヤ。
  3. 【請求項3】 前記炭化水素化合物は、五員環又は六員
    環構造の環構造を有するナフテン酸であることを特徴と
    する請求項2に記載の溶接用ワイヤ。
  4. 【請求項4】 前記炭化水素化合物は、Li、Na、M
    g、Al、K、Ca、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、
    Ni、Cu、Zn、Zr、Sn、Cs、Pb及びCeか
    らなる群から選択された金属を含むナフテン酸金属塩の
    1種又は2種以上を有することを特徴とする請求項2に
    記載の溶接用ワイヤ。
  5. 【請求項5】 前記炭化水素化合物は、ナフテン酸及び
    Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、M
    n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Sn、C
    s、Pb及びCeからなる群から選択された金属を含む
    ナフテン酸金属塩であることを特徴とする請求項2に記
    載の溶接用ワイヤ。
  6. 【請求項6】 前記ワイヤ表面に動植物油、鉱物油及び
    合成油からなる群から選択された少なくとも1種の潤滑
    油が存在することを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か1項に記載の溶接用ワイヤ。
  7. 【請求項7】 前記環状構造を有する炭化水素化合物及
    び潤滑油が総量で、ワイヤ表面に、ワイヤ10kg当た
    り0.1乃至5g付着していることを特徴とする請求項
    6に記載の溶接用ワイヤ。
  8. 【請求項8】 前記ワイヤ表面に二硫化モリブデン、二
    硫化タングステン及び四弗化エチレンからなる群から選
    択された少なくとも1種の潤滑性粒子が存在することを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の溶接
    用ワイヤ。
  9. 【請求項9】 前記環状構造を有する炭化水素化合物及
    び潤滑性粒子が総量で、ワイヤ表面に、ワイヤ10kg
    当たり0.1乃至5g付着していることを特徴とする請
    求項8に記載の溶接用ワイヤ。
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