JPH11146875A - X線診断装置 - Google Patents

X線診断装置

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JPH11146875A
JPH11146875A JP9317022A JP31702297A JPH11146875A JP H11146875 A JPH11146875 A JP H11146875A JP 9317022 A JP9317022 A JP 9317022A JP 31702297 A JP31702297 A JP 31702297A JP H11146875 A JPH11146875 A JP H11146875A
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JP
Japan
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ray
imaging
shaped
image
sensor
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Application number
JP9317022A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kawamoto
靖 川本
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CT撮影と関心部位全体の透視撮影の両方が
出来るのに加え、透視撮影の際に撮影方向の選択ができ
るようにする。 【解決手段】この発明のX線診断装置は、ファン状・コ
ーン状の両X線ビームの選択設定用のコリメータ4付き
のX線管2とパネル型X線センサ3が被検体Mを挟んで
対抗配置したまま回転可能となっており、CT撮影では
ファン状X線ビームFBが照射されると共にX線センサ
3からの検出データに基づき画像再構成処理が行われて
CT画像が得られ、透視撮影ではコーン状X線ビームC
Bが照射されると共にX線センサ3からの検出データに
基づき画像データ処理が行われてX線透視画像が得ら
れ、又、透視撮影の場合、X線管2を回転移動させると
ビーム照射方向が変わり、撮影方向が変化するので、撮
影方向の選択ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被検体(患者)
のX線撮影を行うX線診断装置に係り、特にX線断層撮
影(CT撮影)と、被検体の関心部位全体の透視撮影の
両方を行うことができるようにするための技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、病院等でのCT撮影に使われてい
るX線CT装置は、図14に示すように、X線ビームを
扇形状(ファン状)に整形するコリメータ(図示省略)
を装備したX線ビーム照射用のX線管51と、扇形状に
整形されたX線ビーム(ファン状X線ビーム)FBの広
がりに合わせて多数のX線検出素子52a,…,52a
がライン状に配列されている多チャンネル型のCT用X
線検出器52を、天板53に載置された被検体Mを挟ん
で対向配置したかたちで備えていて、CT撮影を実行す
る場合、X線管51およびCT用X線検出器52を対向
配置状態を維持したまま被検体Mの体軸(紙面に対し垂
直方向の軸)Zまわりに矢印RA,RBで示す向きに回
転させながら、X線管51からファン状X線ビームFB
を被検体Mに照射するとともに、ファン状X線ビームの
照射に伴ってCT用X線検出器52から出力されるCT
用X線検出データに基づき画像再構成処理を行うという
装置構成になっている。
【0003】しかし、X線CT装置によるCT撮影は、
断層撮影面を特定するために、CT撮影の他に、関心部
位全体のX線像を撮ることが必要とされる場合が多い。
そこで、従来、図15(a)に示すように、CT撮影用
のX線管51とは別に、錐形状(コーン状)に整形され
たX線ビーム(コーン状X線ビーム)を照射するための
X線管54をレール55に沿って移動可能なように設置
している。そして、透視撮影用のX線管54とCT撮影
用のX線管51とが共通の制御部によりコントロールさ
れるよう構成しておき、例えば、CT撮影に入る前に、
天板53の下側にフィルムカセッテ56をセットすると
ともに、適当な位置に移動させたX線管54からコーン
状X線ビームCBを被検体Mに照射してフィルムカセッ
テ56の中のフィルム57に関心部位全体のX線像を写
し込むというX線診断装置がある。
【0004】もちろん、フィルム撮影が終了した後、図
15(b)に示すように、被検体Mを前進させてから、
X線管51からファン状X線ビームFBを被検体Mに照
射してCT撮影を実行しCT画像(X線断層画像)を得
る。なお、このX線診断装置の場合、CT撮影に先立
ち、関心部位全体のX線像を撮影したフィルムを直ちに
現像し、オペレータや医師が、現像されたフィルムをみ
ながらCT撮影を行う位置を決定するというようなこと
も行われる。このように、被検体Mにおける関心部位の
CT画像に加えて関心部位全体のX線像が撮影できれ
ば、CT撮影の位置を適切に決定できるし、患部の局所
的情報だけでなく全体的情報も提供されることから、医
師の下す診断がより的確なものになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のX線診断装置の場合、透視撮影のために追加のX
線管54が必要となるので、装置が高価なものとなる
上、X線管54を移動させるためのレール55の敷設が
必要となり、装置の設置が大変である。それだけでな
く、従来装置の場合、コーン状X線ビームを被検体Mの
真上からしか照射することが出来ないので、被検体Mの
真上以外の方向からコーン状X線ビームを照射し撮影方
向を変えて関心部位全体の透視像を撮影することは困難
であるという問題がある。
【0006】この発明は、上記の事情に鑑み、CT撮影
だけでなく関心部位全体の透視撮影が行えるとともに、
関心部位全体の透視撮影の際に撮影方向の選択が可能な
X線診断装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、この発明のX線診断装置は、X線ビームを少なくと
も錐状形(コーン状)に整形するビーム整形手段を装備
したX線ビーム照射用のX線管と、X線検出素子が縦横
に配列されているX線面センサとを被検体を挟んで対向
配置したかたちで備えているとともに、X線管およびX
線面センサを対向配置状態を維持したまま被検体の体軸
まわりに回転させる回転駆動手段と、X線断層撮影(C
T撮影)および透視撮影の各撮影条件に応じたX線ビー
ムの照射を行わせるX線照射制御手段と、X線ビームの
照射に伴ってX線面センサからX線検出データを収集す
る信号収集手段と、信号収集手段により収集されるX線
検出データ基づきCT撮影用の画像再構成処理を行うC
T画像用データ処理手段と、信号収集手段により収集さ
れるX線検出データ基づきX線透視撮影用の画像データ
処理を行う透視画像用データ処理手段と、前記CT画像
用データ処理手段または透視画像用データ処理手段によ
り得られるCT画像およびX線透視画像を出力表示する
画像表示手段とを備えている。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のX線診断装置において、ビーム整形手段が、被検体の
体軸と直交する方向にビームが裾広がりとなり、被検体
の体軸の方向にはビームが幅狭となる扇形状にもX線ビ
ームを整形することができるよう構成されているととも
に、信号収集手段が、CT撮影時は扇形状に整形された
X線ビームが入射するX線検出素子群からX線検出デー
タの収集を行うよう構成されている。
【0009】また、請求項3の発明は、請求項1または
2に記載のX線診断装置において、X線面センサがフラ
ットパネル型X線面センサである。
【0010】〔作用〕次に、この発明のX線診断装置に
よりX線撮影が行われる際の作用について説明する。こ
の発明のX線診断装置でCT撮影を行う場合、回転駆動
手段により、X線管およびX線面センサが対向配置状態
を維持したまま被検体の体軸まわりを回転しながら、X
線管からコーン状X線ビームを被検体に照射されると同
時に、信号収集手段によりX線面センサからX線検出デ
ータが収集されてCT画像用データ処理手段へ送られ
る。CT画像用データ処理手段では収集されたX線検出
データ基づきCT撮影用の画像再構成処理が行われ、最
終的にCT画像が得られて画像表示手段により表示され
る。
【0011】また、この発明のX線診断装置で透視撮影
を行う場合、被検体の撮影対象の関心部位を挟むようX
線管およびX線面センサがセットされ、X線管からX線
ビームがコーン状に整形されて必要な時間連続的に被検
体の関心部位全体に照射されると同時に、信号収集手段
によりX線面センサからX線検出データが収集されて透
視画像用データ処理手段へ送られる。透視画像用データ
処理手段では収集されたX線検出データ基づきX線透視
撮影用の画像データ処理が行われ、最終的にX線透視画
像が得られて画像表示手段により表示される。また、こ
の発明のX線診断装置の場合、X線管およびX線面セン
サを回転移動させれば、X線ビームの照射方向が変化し
て透視撮影における撮影方向が変わることから、関心部
位全体の透視撮影を行う時の撮影方向の選択が可能であ
る。
【0012】この発明のX線診断装置では、CT撮影の
場合も、透視撮影の場合も、同一のX線管によりX線ビ
ームの照射がなされるとともに、同一のX線面センサに
よりX線検出データが得られてCT画像やX線透視画像
が得られる構成になっている。X線面センサの場合、縦
横に配列されるX線検出素子の数を増やすことにより、
検出面を大きくしCT撮影に必要なチャンネル数を確保
できる。CT撮影では被検体をコーン状X線ビームが完
全に横切るよう大きく広がったコーン状X線ビームが用
いられるので、これに応じて検出面を大きくする必要が
ある。いわゆる真空管構造のイメージインテンシファイ
アでは検出面の大きさに限度があり、CT撮影に必要な
チャンネル数を確保することは実質的に無理である。X
線面センサを用いることにより、CT撮影と透視撮影の
両立が始めて可能となるのである。
【0013】また、請求項2のX線診断装置では、CT
撮影の場合に、X線管からのX線ビームはビーム整形手
段により、被検体の体軸と直交する方向にビームが裾広
がりとなり、被検体の体軸の方向にはビームが幅狭とな
る扇形状に整形されたファン状X線ビームとして被検体
へ照射されるとともに、ファン状X線ビームが入射する
X線検出素子群からのX線検出データが収集されるの
で、X線ビームの照射形態およびX線検出データの収集
形態がそれぞれ通常のX線CT装置と同一の形態とな
り、通常の演算アルゴリズムでもってCT撮影用の画像
再構成処理を行うことができる。
【0014】また、請求項3のX線診断装置では、X線
面センサがフラットパネル型X線面センサであり、解像
度が高い上に周辺像歪みがないので、高画質のX線透視
画像が得られるだけでなく、さらに薄型・軽量であって
取扱いが容易である。
【0015】
【発明の実施の形態】続いて、この発明の一実施例を図
面を参照しながら説明する。図1は実施例に係るX線診
断装置の全体構成を示すブロック図、図2は実施例装置
の撮像系のCT撮影時の状態を示す模式図、図3は実施
例装置の撮像系の透視撮影時の状態を示す模式図であ
る。
【0016】図1のX線診断装置は、被検体Mを載置す
る天板1と、天板1の上に載置された被検体MにX線を
照射するX線ビーム照射用のX線管2と、天板1の上の
被検体Mを挟んでX線管2と対向して配置されている2
次元アレイ方式のフラットパネル型X線センサ(X線面
センサ)3を備えていて、X線管2の方は、X線ビーム
を扇形状(ファン状)に整形してファン状X線ビームF
Bとしたり、錐形状(コーン状)に整形してコーン状X
線ビームCBとしたりするためのコリメータ(ビーム整
形手段)4を前面に装備しており、フラットパネル型X
線センサ(以下、適宜「パネル型X線センサ」と略記)
3の方は、詳しくは後述するように多数のX線検出素子
が縦横に配列された構成となっている。
【0017】CT撮影では、コリメータ4がX線ビーム
をファン状X線ビームFBに整形するようセットされ、
X線管2およびパネル型X線センサ3が対向配置状態を
維持したまま被検体Mの体軸Zまわりを矢印RA,RB
で示す向きへ回転しながら、ファン状X線ビームを被検
体Mに照射するとともに、このファン状X線ビームの照
射に伴ってパネル型X線センサ3からCT用X線検出デ
ータが出力される。CT用X線検出データはデータ収集
部(信号収集手段)5により収集されるとともにAD変
換部6でディジタル化されてからCT用X線検出データ
メモリ7に記憶される。このCT用X線検出データメモ
リ7に記憶されたデータは適時に読み出されて、データ
処理部8により画像再構成処理が行われ、最終的にCT
画像としてモニタ(画像表示手段)9の画面に映し出さ
れたり、プリンタ(画像表示手段)10によりシートに
印刷されたりする構成となっている。
【0018】透視撮影では、通常、X線管2およびパネ
ル型X線センサ3が被検体Mの関心部位を挟むようにセ
ットされるとともに、コリメータ4がX線ビームをコー
ン状X線ビームCBに整形するようセットされ、コーン
状X線ビームCBが必要な時間連続的に被検体Mに照射
されるとともに、コーン状X線ビームCBの照射に伴っ
てパネル型X線センサ3から透視用X線検出データが出
力される。そして、透視用X線検出データはデータ収集
部5により収集されるとともにAD変換部6でディジタ
ル化されてからCT用X線検出データメモリ11に記憶
される。この透視用X線検出データメモリ11に記憶さ
れたデータは適時に読み出されて、データ処理部8によ
り必要な画像データ処理が施され、最終的にX線透視画
像としてモニタ9の画面に映し出されたり、プリンタ1
0によりシートに印刷されたりする構成となっている。
【0019】なお、X線透視画像をプリンタ10により
シートに印刷した写真は、フィルムカセッテを使ってフ
ィルムにX線透視像を写した込んだ写真と同様のものと
なる。また、実施例装置のデータ処理部8は、CT画像
用データ処理手段と透視画像用データ処理手段とを兼ね
た構成となっている。以下、実施例のX線診断装置の主
要構成部分について、より具体的に説明してゆく。
【0020】天板1は被検体Mを載せたままの状態で、
天板駆動部12のコントロールにより前後・左右の他、
上下に移動させられるよう構成されている。この天板駆
動部12は、キーボード13やマウス14からの操作入
力により撮影制御部15から送出される指令信号に従っ
て、天板1の動きをコントロールすることになる。X線
管2は、高電圧発生器などを含む照射制御部16のコン
トロールにより設定された撮影条件に応じたX線ビーム
を被検体Mに照射するよう構成されている。照射制御部
16によるコントロールも、キーボード13やマウス1
4からの操作入力により撮影制御部15から送出される
指令信号に従って行われる。
【0021】また、X線管2およびパネル型X線センサ
3は、回転駆動部17のコントロールにより、対向配置
状態を維持したままの状態で連動して自動的に移動させ
られるよう構成されている。すなわち、図2に示すよう
に、X線管2とパネル型X線センサ3は回転リング18
により結合されているとともに、モータ(図示省略)か
ら回転動力を受けるプーリ19aおよびベルト19bに
より回転リング18全体が矢印RA,RBで示す方向へ
回転させられることにより、X線管2とパネル型X線セ
ンサ3が対向配置状態を維持したままで移動するのであ
る。これらX線管2およびパネル型X線センサ3の移動
も、やはり撮影制御部15から送出される指令信号に従
ってコントロールされる。
【0022】パネル型X線センサ3の回転リング18へ
の固定は、図3に示すように、パネル型X線センサ3の
側面に設けられている2個の支持ピース3a,3aを、
回転リング18に設けられている一対の支持アーム18
aへそれぞれボルト止めすることにより行われている。
なお、X線管2やパネル型X線センサ3は、図4に示す
ように、ガントリ20の内側に設けられているけれど
も、ガントリ20のトンネル21の内面には周方向に沿
ってスリット21aが切れ目なく開けられており、図5
に示すように、支持アーム18aはスリット21aから
突き出すように回転リング18に設けられていて、回転
リング18の回転に連れて支持アーム18aがスリット
21aに沿って速やかに移動し、パネル型X線センサ3
がトンネル21の内を支障なく移動できる構成となって
いる。
【0023】次に、コリメータ4について具体的に説明
する。図6に示すように、コリメータ4はX方向に開閉
する一対のXリーフ22と、Y方向に開閉する一対のY
リーフ23を備えていて、X線ビームをファン状X線ビ
ームFBとする場合には、図中に一点鎖線で示すよう
に、Xリーフ22が大きく開かれ、Yリーフ23が互い
に近接させられてX線ビームをファン状に整形するよう
構成されているとともに、X線ビームをコーン状X線ビ
ームCBとする場合には、図中に実線で示すように、X
リーフ22とYリーフ23が両方とも一定程度開かれて
X線ビームをコーン状に整形するよう構成されている。
ファン状X線ビームFBの場合は、被検体Mの体軸Zと
直交するX方向にビームが裾広がりとなり、被検体Mの
体軸Zの方向であるY方向にはビームが幅狭となり、コ
ーン状X線ビームCBの場合は、ビームの広がりにX,
Y方向で極端な差はない。
【0024】また、Xリーフ22およびYリーフ23の
開き度合いの調整は、リーフ移動用の電気モータ(図示
省略)等を装備したコリメータ駆動部24により自動的
に行われる。このコリメータ駆動部24によるリーフの
開き度合いの調整は、キーボード13やマウス14から
の操作入力により撮影制御部15から送出される指令信
号に従って行われる。つまり、コリメータ4およびコリ
メータ駆動部24によって、扇形状ビーム形成手段およ
び錐形状ビーム形成手段が構成されているのである。
【0025】続いて、X線検出データを出力するパネル
型X線センサ3について説明する。パネル型X線センサ
3でのX線検出素子の配列は、例えば横(x)方向10
24,縦(y)方向1024の正形マトリックス構成が
挙げられる。また、パネル型X線センサ3の平面寸法と
しては、例えば縦横約30cmが挙げられる。このパネ
ル型X線センサ3は、矩形の平面形状を有することか
ら、胸部や腹部など大きな部位を撮影するのに適した方
形の検出面が可能である他、周辺像歪みがなく解像度も
高い上、また薄型・軽量であって、扱いが容易であるな
ど多くの利点を有する。
【0026】フラットパネル型X線センサ3は、図7に
示すように、入射X線を電荷あるいは光に変換するX線
変換層25と、X線変換層25で生じた電荷あるいは光
を検出する素子が縦横にマトリックス状に配置形成され
ている検出アレイ層26との積層構造となっており、図
8(a)に示す直接変換タイプのセンサと、図8(b)
に示す間接変換タイプのセンサとがある。前者の直接変
換タイプの場合、X線変換層25が入射X線を直に電荷
に変換するセレン層やCdZnTe層などからなり、検
出アレイ層26の表面に電荷検出素子27として表面電
極28に対向形成された電荷収集電極群でもって電荷の
検出を行い検出信号を送出する構成となっていて、各電
荷検出素子27とその上のX線変換層25の一部分とで
1個のX線検出素子XDが形成される。
【0027】後者の間接変換タイプの場合、X線変換層
25が入射X線を光に変換するシンチレータ層からな
り、検出アレイ層26の表面に光検出素子29として形
成されたフォトダイオード群でもって光の検出を行いX
線検出信号を送出する構成となっていて、各光検出素子
29とその上のX線変換層25の一部分とで1個のX線
検出素子XDが形成される。
【0028】そして、パネル型X線センサ3では、図9
に示すように、各X線検出素子XD,…,XDがそれぞ
れTFT(Thin Film Transister:薄膜トランジスタ)
30を介して縦横に走る読出し配線31,32に接続さ
れているとともに、読出し配線31,32は、それぞれ
横読出し駆動部33あるいは縦読出し駆動部34に接続
されており、横・縦読出し駆動部33,34へ読出し用
の走査信号が送り込まれることになる。パネル型X線セ
ンサ3の各X線検出素子XDの特定は横方向・縦方向の
配列に沿って各X線検出素子XDへ順番に割り付けられ
ている0〜1023のアドレスに基づいて行われるの
で、読出し用の走査信号は、それぞれ横方向アドレスま
たは縦方向アドレスを指定する信号となる。
【0029】横・縦の走査信号に従って横読出し駆動部
33あるいは縦読出し駆動部34から読出し配線31,
32に対して読出し用の電圧が印加されるのに伴い、各
検出素子XD,…,XDより順番にX線検出信号がTF
T30から読出し配線31を通り、さらに透視用X線検
出データとしてデータ収集部5の各プリアンプ35およ
びマルチプレクサ36を経て収集されることになる。な
お、パネル型X線センサ3はy方向が体軸Zの方向と一
致するように配置さることになるので、パネル型X線セ
ンサ3のx方向はファン状X線ビームFBの広がり方向
ということになる。
【0030】上のことから、パネル型X線センサ3から
の検出信号の読出し方式は、概ね通常のTVカメラなど
の映像検出器に準ずる構成である。実施例では、データ
収集部5を構成する両読出し駆動部33,34や、プリ
アンプ35およびマルチプレクサ36も、パネル型X線
センサ3の検出アレイ層26の表面周縁に設置されてい
て、一段と集積化が図られた構成となっている。また、
パネル型X線センサ3から得られた透視用X線検出デー
タを記憶する透視用X線検出データメモリ11は、X線
センサ3でのX線検出素子DXの縦横マトリック構成に
対応するマトリックス構成を持つフレームメモリ方式の
記憶デバイスとなっている。
【0031】この発明のX線診断装置では、CT撮影と
透視撮影の両撮影を共通のパネル型X線センサ3を使っ
て行うわけであるが、パネル型X線センサ3からの信号
の収集方式はCT撮影の場合と透視撮影の場合とで異な
る。透視像の全体画像を得る透視撮影では、当然のこと
ながら、コーン状X線ビームCBの入射する各X線検出
素子DXから1個づつ透視用X線検出データを読出す通
常の収集方式となる。読出し用の走査信号は、個々のX
線検出素子DXを順番に1個ずつ指定してゆく信号とな
る。
【0032】これに対し、CT撮影では、図10に示す
ように、パネル型X線センサ3の中央をx方向に横切る
ファン状X線ビームFBの帯状入射域にあるX線検出素
子群から被検体Mの体軸Zの方向に平行なV方向に向け
て列V0 〜Vi-1,Vi,Vi+1〜V1023を作るX線検出素
子DXに対しては各列V0 〜Vi-1,Vi,Vi+1 〜V1023
毎に纏め合わせて一つのデータとなるようX線検出デー
タを読出す収集方式となる。
【0033】実施例装置によるCT撮影の場合、ファン
状X線ビームFBの広がりに沿って列V0 〜Vi-1,Vi,
Vi+1 〜V1023の数に相当する1024個の検出チャン
ネルが設定されることになるが、図11に示すように、
被検体Mにおけるファン状X線ビームFBの体軸Zの方
向の照射幅Waが、パネル型X線センサ3では拡大投影
により複数個のX線検出素子XDを含む広い照射幅Wb
となり、1個の検出チャンネルが複数個(通常の場合で
数十個)のX線検出素子DXで構成されるので、各列V
0 〜Vi-1,Vi,Vi+1 〜V1023毎に纏め合わせて一つの
データとしている。勿論、ファン状X線ビームFBの体
軸Zの方向の厚み(スライス厚)を変更すれば、ファン
状X線ビームFBの体軸Zの方向の厚みの中に存在する
X線検出素子DXの数はスライス厚に応じて変化する。
【0034】続いて、上述した構成を有する実施例のX
線診断装置によりX線撮影を実行する時の動作を説明す
る。先ず透視撮影について説明する。 〔ステップS1〕天板1の上に被検体Mを載せてから天
板1をガントリ20のトンネル21の方へ移動させて被
検体Mを透視撮影位置へセットする。
【0035】〔ステップS2〕キーボード13またはマ
ウス14からの入力操作によりコリメータ4の各リーフ
22,23をコーン状X線ビーム照射用にセットする。
【0036】〔ステップS3〕キーボード13またはマ
ウス14からの入力操作により撮影を開始させる。
【0037】〔ステップS4〕図3に示すように、X線
管2からコーン状X線ビームCBが被検体Mの関心部位
全体に必要な時間だけ連続的に照射される。
【0038】〔ステップS5〕パネル型X線センサ3か
ら出力されるデータが透視用X線検出データメモリ11
に格納されるとともに、データ処理部8により透視用X
線検出データに対して画像データ処理が行われ、X線透
視画像がモニタ9の画面に映し出されて表示される。
【0039】〔ステップS6〕必要に応じて、適当な画
像を選んでプリンタ10により印刷して表示する。
【0040】〔ステップS7〕さらに撮影方向を変更し
て撮影する必要があれば、次のステップS8に進む。撮
影方向を変更して撮影する必要がなければ、透視撮影は
終了することなる。
【0041】〔ステップS8〕例えば、図3の中に一点
鎖線で示すように、新たな撮影方向となる位置へX線管
2およびパネル型X線センサ3を移動させてから、ステ
ップS3に戻る。ステップS1〜S8の順序で行われる
透視撮影時の動作の一連の流れを図12のフローチャー
トに纏めて示す。
【0042】次に、実施例のX線診断装置によるCT撮
影について説明する。
【0043】〔ステップF1〕被検体Mを載せた天板1
を移動させて被検体MをCT撮影位置へセットする。
【0044】〔ステップF2〕キーボード13またはマ
ウス14からの入力操作によりコリメータ4の各リーフ
22,23をファン状X線ビーム用の位置にセットす
る。
【0045】〔ステップF3〕キーボード13またはマ
ウス14からの入力操作により撮影を開始させる。
【0046】〔ステップF4〕図2に示すように、X線
管2とパネル型X線センサ3が対向配置状態を維持した
まま被検体Mの回りを回転しながらファン状X線ビーム
FBを被検体Mに照射する。
【0047】〔ステップF5〕パネル型X線センサ3か
ら出力されるデータがCT用X線検出データメモリ7に
格納されるとともに、データ処理部8により収集された
CT用X線検出データに基づき画像再構成処理が行われ
る。
【0048】〔ステップF6〕新たにデータ収集を行う
関心部位がなければ、ステップF8へ進む。新たにデー
タ収集を行う関心部位が尚あれば、ステップF7へ進
む。
【0049】〔ステップF7〕被検体Mの新たにデータ
収集を行う関心部位を撮影位置へ移動させて、ステップ
F3に戻る。
【0050】〔ステップF8〕データ収集の終了後、必
要に応じて適当なCT画像をモニタ9に表示したり、プ
リンタ10により印刷して表示すれば、CT撮影は全て
完了となる。ステップF1〜F8の順序で行われるCT
撮影時の動作の一連の流れを図13のフローチャートに
纏めて示す。
【0051】この発明は上記実施の形態に限られること
はなく、下記のように変形実施することができる。 (1)実施例装置は、データ処理部や表示用モニタがC
T撮影・透視撮影で共用される構成であったが、CT撮
影と透視撮影それぞれに対し個別にCT画像用データ処
理手段または透視画像用データ処理手段や表示用モニタ
が設けられている構成でもよい。
【0052】(2)実施例装置は、CT撮影の際にファ
ン状X線ビームを用いる構成であったが、CT撮影の場
合もコーン状X線ビームを用いる構成のものが変形例と
して挙げられる。CT撮影の際にコーン状X線ビームを
用いる場合には、フェルド・カンプのアルゴリズム等に
従って画像再構成が行われることになる。
【0053】(3)この発明のX線診断装置のX線面セ
ンサはフラットパネル型X線センサに限られるものでは
ない。例えば、体軸Zの方向にX線検出素子が複数列分
設けられるX線センサユニットが体軸Zとファン状X線
ビームの扇の円弧に沿って幾つも隣接並置してなるX線
面センサが挙げられる。
【0054】(4)実施例装置では、パネル型X線セン
サをガントリの内側(被検体側)に配置したが、この発
明はこれに限らず、パネル型X線センサをガントリの内
部に配置して、外からはパネル型X線センサが見えない
ようにしてもよい。このように配置することにより、パ
ネル型X線センサが不用意に被検体と接触するのを避け
ることができる。
【0055】
【発明の効果】この発明のX線診断装置によれば、少な
くともコーン状X線ビームの照射を可能とするビーム整
形手段を装備したX線ビーム照射用のX線管と、X線検
出素子が縦横に配列されているX線面センサとが被検体
を挟んで対向配置状態を維持したまま被検体の体軸まわ
りに回転可能に設けられていて、CT撮影の場合も、透
視撮影の場合も、同一のX線管によりX線ビームの照射
がなされるとともに、同一のX線面センサによりX線検
出データが得られてCT画像やX線透視画像が得られる
構成となっている。したがって、この発明によれば、共
通の設備で透視撮とCT撮影とを行うことができるの
で、装置を比較的安価に実現することができ、また装置
の設置スペースを縮小することができる。さらに、この
発明の装置は、X線管およびX線面センサを回転移動さ
せれば、X線ビームの照射方向が変化して透視撮影にお
ける撮影方向が変わる構成であることから、被検体の関
心部位全体の透視撮影を行う時の撮影方向の選択が可能
である。
【0056】また、請求項2のX線診断装置によれば、
加えて、CT撮影時におけるX線ビームの照射形態およ
びX線検出データの収集形態がそれぞれ通常のX線CT
装置と同一の形態になる構成であることから、通常の演
算アルゴリズムでもってCT撮影用の画像再構成処理が
行えるようになり、発明を容易に実施することができ
る。
【0057】また、請求項3のX線診断装置では、X線
面センサがフラットパネル型X線面センサであり、解像
度が高い上に周辺像歪みがないので、高画質のX線透視
画像が得られるのに加え、さらに薄型・軽量であって取
扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るX線診断装置の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図2】実施例装置の撮像系のCT撮影時の状態を示す
模式図である。
【図3】実施例装置の撮像系の透視撮影時の状態を示す
模式図である。
【図4】実施例装置のガントリまわりの構成を示す斜視
図である。
【図5】実施例装置におけるパネル型X線センサの取付
構造を示す模式図である。
【図6】実施例で使われるファン状・コーン状の両X線
ビームを示す模式図である。
【図7】フラットパネル型X線センサの大略構成を示す
斜視図である。
【図8】フラットパネル型X線センサの層構造を示す断
面図である。
【図9】フラットパネル型X線センサまわりの回路構成
を示すブロック図である。
【図10】フラットパネル型X線センサに対するCT撮
影時のデータ収集方式説明用の模式図である。
【図11】被検体にファン状X線ビームを照射した状態
を示す模式図である。
【図12】実施例装置による透視撮影動作の一連の流れ
を示すフローチャ−トである。
【図13】実施例装置によるCT撮影動作の一連の流れ
を示すフローチャ−トである。
【図14】従来のCT装置の撮像系の概略構成を示す模
式図である。
【図15】従来装置によるX線撮影の状況を示す正面図
である。
【符号の説明】
1 …天板 2 …X線管 3 …フラットパネル型X線センサ 4 …コリメータ 7 …CT用X線検出データメモリ 8 …データ処理部 9 …モニタ 10 …プリンタ 11 …透視用X線検出データメモリ 16 …照射制御部 17 …回転駆動部 24 …コリメータ駆動部 CB …コーン状X線ビーム FB …ファン状X線ビーム M …被検体 XD …X線検出素子 Z …被検体の体軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線ビームを少なくとも錐状形(コーン
    状)に整形するビーム整形手段を装備したX線ビーム照
    射用のX線管と、X線検出素子が縦横に配列されている
    X線面センサとを被検体を挟んで対向配置したかたちで
    備えているとともに、X線管およびX線面センサを対向
    配置状態を維持したまま被検体の体軸まわりに回転させ
    る回転駆動手段と、X線断層撮影(CT撮影)および透
    視撮影の各撮影条件に応じたX線ビームの照射を行わせ
    るX線照射制御手段と、X線ビームの照射に伴ってX線
    面センサからX線検出データを収集する信号収集手段
    と、信号収集手段により収集されるX線検出データ基づ
    きCT撮影用の画像再構成処理を行うCT画像用データ
    処理手段と、信号収集手段により収集されるX線検出デ
    ータ基づきX線透視撮影用の画像データ処理を行う透視
    画像用データ処理手段と、前記CT画像用データ処理手
    段または透視画像用データ処理手段により得られるCT
    画像およびX線透視画像を出力表示する画像表示手段と
    を備えていることを特徴とするX線診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線診断装置におい
    て、ビーム整形手段が、被検体の体軸と直交する方向に
    ビームが裾広がりとなり、被検体の体軸の方向にはビー
    ムが幅狭となる扇形状にもX線ビームを整形することが
    できるよう構成されているとともに、信号収集手段が、
    CT撮影時は扇形状に整形されたX線ビームが入射する
    X線検出素子群からX線検出データの収集を行うよう構
    成されているX線診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のX線診断装置
    において、X線面センサがフラットパネル型X線面セン
    サであるX線診断装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273368A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Ihi Corp イオン注入装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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